07/05/15 20:15:08 /OQZ4L9R
月明かりの中、はるかがベッドでまどろんでいると静かにドアが開いた。
そこには枕を抱えたほたるが遠慮がちに立っていた。
はるかは口元を緩ませ、優しい声で言った。
「どうしたの、子猫ちゃん」
ほたるは小さく肩を震わせ、今にも泣き出しそうな顔をしている。
「こっちにおいで」
布団を捲り、ほたるを誘導するはるか。
ほたるはそっとベッドの中に滑り込むと、冷えた体をぎゅっと丸めた。
怖い夢でも見たのだろうか…はるかは何も聞かずに、優しくほたるを抱き締めた。
はるかの首筋に顔を埋めるその表情は、何も知らない無垢な少女の様であった。
「今夜は、こうしていてもいい?」
「ああ。でも、今日だけだよ」
ほたるの白く細い指が、はるかの身体をなぞっていく。