07/05/20 23:49:40 Y0YF9CRa
またも1レスだけですが、ご容赦~
気絶したまま慣性の法則よろしく宙飛ぶ二人は後方の追っ手からすれば
多少の障害物であり。先頭を走るひとりなどは、己の顔面に仲間の股間が
突っ込み足止めを余儀なくされる。数回の絶頂により薄衣ぐっしょり濡れ
悩ましい香りを放つその秘部に目鼻密着させるは、動揺の一因に違いなく。
他の女たちとて直接ぶつからないまでも僅かに引き離す効果はあったろう。
となれば今、前方に四名のみ注力すればよい。相変わらず足技を
仕掛けてくるが、この人数相手ならこちらも足技と。
先ず二人が繰り出すハイキックの上をゆき幻惑させる足運びをみせる。即ち、
わざとひとりに接近、容易い標的と見せかけキック炸裂の寸前にて、
もうひとりの傍らへ横っ飛び。このタイミングのずれが絶妙、てっきり自分を
避け相方へ向かったとばかり思った女が忽然と眼前に現れる。当初キック
しようと構えた左脚は一旦戻しているから再度の攻撃のためにはどちらかの
脚をまた持ち上げなければならない。だが、その時間猶予は与えられなかった。
キヌの右足蹴りがいち早く喪巣女忍の鳩尾を打ち据えていたからである――
ズドッ!「うぐッ!」鋭角に折れ曲がる上体。次いであわてて追いかけてきた
もうひとりには振り向きざまの左回転脚がぴったりとなる。
大きく身体を捻じり爪先が相手の臍上に突き刺さった瞬間――ズボォ!!
「ふぐううッッ!!」「うっ!?」半ば叫びに似た声女の口より発せられるは
当然なるも、自らの呻きについては何事か。いま相手の蹴りを食らった
わけではない。がしかし傍目に推量は出来る。さっきのダメージが残っていた
ところへ捻じる動きと衝撃の反作用が重なり飛鳥女忍の腹部を激痛という形で
襲ったのだろう、と。無論ここで足を止めたつもりはなかったが明らかに
姿勢は崩れていた。しかもよろめきながら二歩三歩前へ進んだところで
早くも追いつかれることになろうとは、これ喪巣くノ一たちを褒めるべきか。
もうあと二名だけだ、とひたすら前方見据えるキヌの腹部に複数の足先が迫る。
そのようなもの、いちいち目をやる余裕は既になく気配だけで三つをかわすが
直後の四つ目が脇腹にヒット――ドボッ「あうっ…」さっき食らった
部位とは逆のサイド責められ大きくバランスを崩す。ここで上に飛ぶ間も無く
更に三名纏わりつくは極めて不利な接近戦。相手より先に二人の腹を拳で
突くが同時に三人目の拳は自分の鳩尾に受けることになる――ドスッ「う!」
下忍とはいえ相手もくノ一、正面からの当身はさすがに厳しい。ふらつく足元
で必死に堪えていても棒立ちには違いない、殺到してきた喪巣女たちの蹴りや
当て技が次々に決まっていく。
――ズンッ「ぐ」ドム!「あ!」ボグゥッ「うぐッ!」ズブッ「ふう!」
――遠慮なく剥ぎ取られていくキヌの体力精神力。ここに及び飛鳥女は
微かな意識で自覚する、自分は気絶するのだ、と。朦朧な感覚みるみる漆黒に
覆われていき、しばしの静寂に落ち着く道行きは上忍も下忍も変わりない。
飛鳥のキヌにして敗北はあろうしここはむしろ幸いといえよう、地に倒れて
からも止めの当身何発も腹に受けたこと一切感ぜずに済むのだから。