とある魔術の禁書目録 4フラグ目at EROPARO
とある魔術の禁書目録 4フラグ目 - 暇つぶし2ch100:名無しさん@ピンキー
07/04/01 22:42:09 ThVqKR1N
>>99
エイプリルフールで嘘を吐いていいのは午前中だけだぞ、っと

それはそうと、少しは完結させる方向に向かいませんかー?

生殺しはきついっす

101:名無しさん@ピンキー
07/04/03 00:27:14 K1rD9mOi
保守します。
そして>>579氏GJです。
次は美琴ですか、流石に彼女もメイド服って展開は無さそうですね。
次回も楽しみにしています。


102:名無しさん@ピンキー
07/04/04 01:44:30 w4G2L5fn
>>579氏マジGJ
前に本スレで宗教上の理由で快楽目的の性行為が禁止されてると聞いた

逆に考えて、孕むつもりで当麻とする禁書ってのはアリじゃないか?

103:名無しさん@ピンキー
07/04/04 02:24:38 rEcdkb+k
5ヶ月くらい前に小萌×上条物書いたは良いけどエロに繋げずに終わったヘタレだが、唐突にエロが書きたくなって続き書いた…
けど以前のに付け足しって形でうpするのってありかな?
まぁまだ完成してないが一人でも読みたいと思ってくれる人間が居るなら仕上げてうpしたいと思ってるんだ

104:名無しさん@ピンキー
07/04/04 02:25:27 6fRp1M8h
全然かまわないのでは?

105:名無しさん@ピンキー
07/04/04 02:34:22 Iu6RKVnU
>>103
ありだ
問題は無い。存分にやりたまえ 

106:名無しさん@ピンキー
07/04/04 04:12:52 6fRp1M8h
よーしパパ妙な時間に投下しちゃうぞー
上条さん×(×なのか?)ねーちんの奴の続きです
前までのお話は
URLリンク(red.ribbon.to)
URLリンク(red.ribbon.to)
ありがたいことにここらへんに保管されてます
では


107:名無しさん@ピンキー
07/04/04 04:13:32 6fRp1M8h
「(死んだ! これは絶対死んだ! あの土御門に見られた日にゃ明日の学校で派手に言い触らされてまず吹寄から一発!
  続いて下校中に多分何故か御坂辺りと遭遇したら土御門があることないこと付け足して吹聴してビリビリ百発! 二百発かな?
  そんで姫神→小萌先生ルート経由でインデックスにも絶対伝わるから丸齧り! あああああああこれは間違いなく、死んだ!!)」
絶叫。
半狂乱でお祈りするかの様に頭を振る上条。
その隣、神裂は目を丸く、口をんがっと大きく開いたままで固まっている。聖人にあるまじきアホ面だ。しかも超赤面。
「(こ……これは不味いのでは。いえ、不味いに決まっています! 見られたのですよ? 土御門にあの土御門にそうあの土御門に!
  笑われる。遊ばれる。ばらされる。私が偶の休日にわざわざ日本へ帰って上条 当麻と逢っていた等と無理にでっち上げて!
  最初はステイル辺りでしょうか? ステイルから別の人へは伝わらないでしょうが多分会う度に変な視線を向けられます。
  次はオルソラでしょうか。はっ、オルソラに伝わるとそこから→アニェーゼ→ルチア・アンジェレネ→250人のシスターに!?
  一気に大問題ではないですか! それにそれに、イギリス清教には今天草式の皆もいるのですよ!?
  知られる? 知られてしまうのですか? 私を慕い集い、今尚思ってくれている建宮達にも? いけない。それはいけません!
  しかも土御門には学園都市に妹君がいた筈。もし何かの手違いであの子にまで伝わっ、た、ら―!)」
バギン。
「おぅ? ねぇねぇカミやんと素敵なおねーさん、今の何か音せーへんかった?」
と、余所見をしていた青髪ピアスがテーブルの二人を見る。
と。
そこには誰もいなかった。
座っていた筈の二人は、今店内を入り口目掛け片や疾走、片や跳躍していた。
「(神裂!)」
「(わかっています!)」
一瞬のアイコンタクト。
同時に狭い入り口を抜け、土御門の前に二人して立つ―と言うか降り立つ。
目の前の標的、土御門 元春は呑気に顔面中に邪悪な笑みをへばりつかせてひょいと右手を上げ、
「ぃよーーーーーーうカミやんそしてねーちぃぃぃぃぃぃん。日曜の真昼間っからこんな所でお暑」
いにゃー、と言う寸前に。
「「死ねッ!!」」
死ねッ!? と言って道路の反対側の店に錐揉み回転で吹っ飛んで行った。
どんがらがっしゃーん! とどことなく古風な破砕音で命をすり減らす土御門。
上条と神裂は、振り抜いたままの格好の右拳と日本刀の鞘から何故か煙をしゅうしゅう吹き上げながら肩で息をしていた。
「逃げるぞ神裂!」
「はい!」
言うが早いか、二人の男女は周囲が目を見張るスピードで現場を離脱した。
「……土御門ー?」
取り残された青髪ピアスは、もはや風前の灯な悪友らしき肉塊に離れた所から声をかけていた。

108:名無しさん@ピンキー
07/04/04 04:14:17 6fRp1M8h
「はっ、はあ、はあっ、ぜっ、ふぃいいーーーーーー……」
短く荒い息の後、深い深い息を吐き出した。
全力疾走だった。
しかし神裂は上条の様にへたり込みはせず、その場に立って浅く何度か呼吸をした後、一度の深呼吸で元の調子に戻った。
「さ、流石だな神裂……すげー体力」
「え? あ、はぁ、まあ」
曖昧な言葉の後に、体力勝負な仕事なので、と付け足して神裂は笑った。
「さて、と」
見れば、学園都市の正門はもうすぐそこだった。
夏休み最終日、魔術師・闇咲 逢魔の時とは違い、魔術―科学間の使いとしてここにいる神裂である、出入りにあたって問題は特に無い。
「……その、今日は……ありがとうございました。色々と」
不意に神裂がぺこんと頭を下げる。
上条は面食らって両手で意思表示する。
「は? いやいやいや、元はと言えば俺が助けてもらった訳だしこっちこそ色々とありがとな」
いえいえ、いやいや、いえいえ、いやいやと、古式ゆかしい日本人ライクな遣り取りをしばらく続けていた。
「……何か。お礼をしなければいけませんね」
いえいやいえいやのやりとりも終わり、しばしぼうっとしていると、神裂がぽつりと言った。
「お礼ィ?」
上条が思い切り怪訝そうに返した。
「む……なんですかその顔は」
「いや……まさか人助けして礼が返って来るなんて思ってもいなかったから……」
「……貴方はどれだけ……」
神裂が上条の背後に悲惨な記憶を垣間見ていると、上条は頭をガシガシと掻いてうがーと小さく唸った。
「礼なんていらねえよやっぱり! そもそも貸し借りは今日だけでプラマイ0だし、道案内ぐらいで礼なんて貰えねーよ」
さも当然の様に、上条は言う。
いや。
当然の様に、では無い。
当然なのだろう。
上条 当麻と言う少年は見返りの無い善意を当然の様に揮える。
にわかには信じ難い。
しかし、上条 当麻はそう言う人間なのだ。
神裂の目の前で、上条はくるりと背を向け、ほら行くぞ、と言って歩き出した。
「ぁ―」
手を伸ばしかけ、こまねく。
口を開きかけて、言い淀む。
色々と、引っかかりはするけれど、
「―はい」
今は、微笑んで少年の背中に頼る事にした。

109:名無しさん@ピンキー
07/04/04 04:15:15 6fRp1M8h
「うおーっ、疲れたー!」
上条が自宅である男子寮に辿り着いたのは陽も落ちかけた頃だった。
バスなどの交通機関を利用する金も無いが、特に急ぐ用事も無いので適当に歩いて帰って来たらこの時間になった。
やれやれと、首を回すとグギリゴギリといい感じにやばい音が聞こえてきた。今週は珍しく課題も無いしさっさと寝るに限る。
狭っ苦しいエレベーターに乗り込み、もそーと自室のある階まで上がる。
チーンと気の抜ける音と同時に扉が開く。
上条もうだっしゃるべふちゃーとよくわからないダレたテンションで通路に出る。
覇気の無い足取りで歩き、今頃どこで何をしているのかわからない無茶しやがった隣人の部屋の前を通り抜ける。
やっと。
やっと自分の部屋まで帰ってこれた。
過度の疲労感と適度な充足感に満たされながら、上条はスポーツの後の様な良い表情で扉を開け―

―扉を開け、血涙を流しながらGENKAIまでその口を開いた朝昼二食断食系銀髪シスターの姿を目にした。

「………………………………………………………………、あ。インデッ」
赤く湿った音が小さく響いて、扉が閉まった。

110:名無しさん@ピンキー
07/04/04 04:17:18 6fRp1M8h
勝った! 第三部完!
まあ投下は多分四回目なんだけど。

そんなワケでおしまいです。オチが弱いと思うんです。
今後も適当に思いついたネタやらSSやらを投下して行きたいと思ってます。
ではご意見ご感想誹謗中傷待ってまーす。


111:名無しさん@ピンキー
07/04/04 04:27:23 rEcdkb+k
ああ糞、嫉妬するくらいに面白いじゃないかこの、GJ

オチが弱いなんてとんでもない、ある意味この世で一番恐ろしい光景でござい

112:名無しさん@ピンキー
07/04/04 09:15:47 q86/qTg9
<ああっ、>>111が食われた!!>

113:名無しさん@ピンキー
07/04/04 12:51:05 hxH+hROl
GJ!!
けど……凄いホラーです。
怖いです。
何処のカニバルモンスターが潜んでやがりますか上嬢さんのお家には。

114:名無しさん@ピンキー
07/04/04 13:47:34 2ziKRzyP
>>110
<おおっと カーニバル!>

……しかし、恐ろしいモンが世界にはいるもんだね、うん。

115:名無しさん@ピンキー
07/04/04 14:48:19 Yuh5pYgA
>>110
面白かったよGJ!!!
オチがすごいw

116:名無しさん@ピンキー
07/04/04 14:57:56 UDEMTeQl
>110
GJ!
見られたーって上条さんとねーちんの思考が同じ流れで笑えた。
インデックスで落とすのもウケたけど、ねーちんの落ちが無いのがちょっと残念だったかなあ。

117:103
07/04/05 00:16:54 chyBtPs5
とりあえずまだ途中なんだが上げるだけ上げてみる

URLリンク(red.ribbon.to)

これの続きって形でよろしくだぜー

118:103
07/04/05 00:20:01 chyBtPs5
「…で。何だってこんな状況になっちゃってくれてるんでしょうか?」

―ぴちゃちゅぷ、ず、ずずっ

夜も更けたころ、上条当麻は相も変わらず公園に居た。

―ちゅぱ、くちゅり、ちゅぶ

もちろん月詠小萌も一緒に、ただし先ほどまでのベンチでは無く歩行路から大きく外れた茂みの中に。
「ん…ちゅ、じゅる…ぷは。それは、その、上条ちゃんがこんな元気だからいけないのですよー」
上条の正面、更に言うならその下半身にヒザ立ちで寄り添う小萌がその顔を暗闇でも分かるほど赤く染めて答える。
「俺が悪いの!? って言うかこんな事されてたら誰だってこうなるに決まってるじゃないかーっ!?」
小萌の手には上条のこれでもかと膨れ上がった分身、それと小萌の唇を繋ぐ銀に妖しく光る唾液の糸が口淫の名残を示している。
またこうして口を離している間も小萌は休むことなく、その小さな手で上条のそれをしごき続けているのだ。
それだけでどうにかなりそうなほど気持ちがいい、これで勃たないのは失格だろう、男として間違いなく。

まて、まてまてまて。
問題は何故にいきなりこんな展開になっているのかという事じゃないか。
そして上条は思い返してみる、この状況に至るまでの経緯を。


小萌の泣き声が消えるまでにそれほどの時間はかからなかった。
しかし彼女が落ち着いたはいいものの体を離すタイミングを計り損ねた上条は正直かなり困っていた。
悲しいかな彼は健康な男子高校生、好きな人が零距離に居ればそりゃ漂ってくる良い匂いとか暖かい身体とか
自らの胸板で感じるささやかな、しかし確実に感じる柔らかなふくらみとかが気になって気になって仕方がなくなってしまったのである。
そんな彼の心中を知ってか知らずか小萌はまだ赤く腫れた目を恥ずかしそうに伏せて、甘えるようにその身を上条に寄せる。
「えへへ…上条ちゃんにはかっこ悪いところばかり見せちゃってますね…」
その上でそんな台詞を言われた日には上条当麻のただでも揺らぎつつあるシリアスモードなんて紙屑同然に塵と散るに決まっている。
もうそうなれば『お互いに告白したんだからもう恋人同士なんだよなぁ、俺たち』とか
『恋人同士ならやっぱ色々するんだよな、うん、やるべきだ、やらねばならん』とか
『例えば<幻想殺し>とか、他にも<幻想殺し>したり、あまつさえ<幻想殺し>なんて事もーっ!?』とか若さに任せて妄想が進むのも無理は無い。
そして妄想が進めば、自然と身体にも現れるのが男というものである。
「か…上条ちゃん?」
二人の距離は零、当然上条の変化はダイレクトに小萌へと伝わる。
『それ』を感じて小萌は困ったような、恥ずかしそうな表情を浮かべた。
「あー…いや、その、これは不可抗力といいますかですね?」
あれほど守るだの何だの言っておいてこれはどうよ?と、今更ながら我に返った上条は弁解を試みるがどうも小萌は怒ったり呆れたりしている訳では無い様である。
「も、もぅ。しょうがないですねー、上条ちゃんは」
というかむしろ、頬を染めてどこか嬉しそうな表情さえ浮かべている。
「いいんですよ、無理しなくて。お姉さんがリードしてあげますからねー」
………
……

回想終了。

119:103
07/04/05 00:21:46 chyBtPs5
(って先に原因作ったの俺じゃねーか!!そこに小萌先生の世話焼きスキルが全開で飛び込んできてこんな嬉しい状況にっ!?)
何と言うか確かに物凄く嬉しい状況ではあるのだが、告白の直後に欲情するのは人間的に酷く問題がある気がするのだがどうか。
うがあああああああと頭を抱えて上条が人としてのあり方にこれまでにない疑問を抱いていると小萌が心配そうに見上げてくる。
「上条ちゃん…ひょっとして気持ち良くないですか? せ、先生は頑張りますよー」
上条としては今の手で擦られてるだけでも十分すぎるくらいの快感なのだが小萌は焦った様にその唇を彼の陰茎に寄せる。
ちゅぷ
「うあっ!」
小さな舌がカリの裏をほじくる様に刺激してくる。
ひときわ敏感な部分に触れられ思わず声を漏らすと安心したように小萌は微笑んだ。
「えへ…もっともっと気持ちよくなってくださいね」
ぴちゅ、じゅっ、ちゅる、ちゅ
カリを一周する様になぞったり、亀頭に軽くキスをするように口付けたり、不意に鈴口を吸ったり、裏筋に舌を伝わせたり、時には陰嚢まで舐めあげたり。
「くぁ…あぐ、やば…」
何かもう先ほどまでの悩みが全て吹き飛んでしまうような快感だった。
それほど小萌の奉仕は巧みなのだ。
更に上条の反応を見て、即座にどこが彼の急所なのか的確に見つけ出すのは彼女の教師として培った観察眼か彼への愛情の為す力か。
ちゅぶ、くちくちゅ、ちゅう、じゅる
「はっ、は、うぐ…」
「んむ…ふちゅ、ぁ…何時でも、出してくれていいんですよー?」
何だろう、そう言われると何故か意地でもギリギリまで耐えてやろうと思ってしまうのは青少年特有の無意味に旺盛な反抗心か、
すぐに出すのもあれだという男の見栄か、単にこの愛撫をもっと長く続けさせたいだけなのか。
兎にも角にも、上条が心中で意味不明な決意を固める一方で小萌は困ったように、悲しそうに顔を伏せる。
「ご、ごめんなさい…私が下手だからいつまで経ってもイケないんですよね。もっと…頑張りますから」
「え? あ、いやこれは違くてですね?っていうか十分すぎるくらいテクニシャンで上条さんは今にもイキそ――っ!?」
上条は自分のやせ我慢が小萌を落ち込ませる流れになった事に慌て弁解するが突然、快感に頭が真っ白に塗りたくられた。
「ん…くぷ、んむぅ…」
小萌が上条のそれを口に含んだのだ。
ぬるりとした生暖かくて柔らかい感触が亀頭を包む。
「う、わ…!」
一瞬遅れて無意識の声が漏れる。
その間にも心地よい感触は亀頭から根元に向かって徐々に広がっていく。
「ふ…ぅ…んぅ」
小萌の体躯は小さい、もちろんその口も例外でなく上条のそれを含むにはあまりに小さすぎる。
当然無理に入れれば限界近くまで口腔は広げられ、喉元に迫る異物感に小萌は小さくえづく。
「んー…んぐ」
それでも小萌はより深くへと上条の、愛する人の分身を自ら導く。
そんな自分を満足させようとする必死で献身的な愛撫に、上条の脳髄は融解寸前に陥っていた。
苦しい筈のそんな状況にも関わらず、小萌は気持ちよさそうにしている上条を見て心から嬉しそうに優しい笑みを浮かべ、そしてまたすぐに口淫を再開する。
小さな舌が上条のそれの裏側に密着した状態で這い回る。
また唇で締め付けるように柔らかな圧迫を加え、かと思えばきれいに揃った歯が上条自身を甘噛みする。
その上条と言えばもう足腰がまともに立たず、木に完全に背を預けていた。
「あ…う、もう駄目っぽいかも…」
それを聞いて小萌はより一層愛撫に熱を込める。
陰嚢を片手で優しく揉みしだき、もう片方の手は上条の腰に回して逃がすまいと強く引き付ける。
上条の方も逃げるどころか無意識に腰を突き出して小萌の喉をその先端に感じている。
限界まで上条を口に飲みこんで、そしてとどめとばかりに小萌は強く上条を吸い込んだ。

白く、はじける。



120:103
07/04/05 00:22:19 chyBtPs5
「くあっ…!!」
「んーーっ!!」

どくっどくっどくっどくっ

あり得ない量を自分が出しているのを上条はその身で感じる。
「ん、んぐ…ん、んぶっ!」
喉奥に直接その白い塊が直撃した小萌はそれでも吐き出すことなく、全てを飲み込もうと両手で上条にしがみ付いて必死に喉を動かす。
だが彼女の小さな口腔ではその大量の精液を処理しきれる筈も無く唇の隙間から白い液体があふれ出す。
「う…く、はぁ…」
ようやく全てを出し切った上条は、すぐさましゃがみ込み小萌の肩を掴む。
そこでやっと、小萌の口から上条のそれが離れひんやりとした外気に晒された。
「せ、先生!別に無理して飲まなくてもいいって!!」
「ん、んー!」
いやいやと、まるで子供のように首を振る。
というか外見が言うまでも無いのでまんま子供である。
だが、口元に光るそれは余りに不似合いに淫靡で上条は思わず息を呑む。
(考えると俺すごい事させてたんだよな…)
今更ながら、赤面。
「はぁ…ふ」
ようやく全てを嚥下し終えたのか熱の篭った大きな吐息が小萌から漏れた。
だが何やら様子がおかしい。
「こ、小萌先生?」
上条が声をかけてみるが返事は無い。
小萌は目尻を垂らせとろんと視線を宙に泳がせて、指に付いた白濁液を丁寧に舌で舐め取っている。
…やばい、エロい。
未だ熱の冷めやらぬ上条の頭はただその言葉だけを紡ぎ出し、視線は目の前の小萌に釘付けになる。
小さな身体、桃色で今は僅かに乱れた短めの髪、いつもよりその髪の色に近づくように紅潮した肌、街灯の光を受けて妖艶に光る口元、小さな舌で唾液まみれになった指先。
上条の知る普段の教壇に立つ彼女とのあまりのギャップに、脳味噌が沸騰したかのように思考がかき乱される。
あぁ…エロくて、可愛くて、綺麗だな…。
とろけた脳でそう思って、望むままに身体は動いていた。

121:103
07/04/05 00:24:21 chyBtPs5
とりあえずここまでで

ええい、エロを書くのはすんごい楽しいんだが難しいぜ今畜生!
続きは仕上がり次第うpしてみるよー

122:名無しさん@ピンキー
07/04/05 00:40:57 EzNx/n4V
>>121
GJ!!!
歳上なのに何この犯罪っぽさwww

123:名無しさん@ピンキー
07/04/05 06:47:02 qGU748wf
>>121
 G J !
ロリ教師と生徒の禁断の愛ktkr!

124:名無しさん@ピンキー
07/04/05 07:49:29 NKwc1HCA
>>121
Good Job!!
小萌せんせいエロいよ小萌せんせい (;´Д`)ハァハァ

125:名無しさん@ピンキー
07/04/05 11:50:05 qJpp1fcW
>>121
G☆Jっす!!!小萌萌え萌え

>>122
だなw 歳上なのになんか犯罪っぽいw

126:名無しさん@ピンキー
07/04/06 01:37:54 QwH3aAu7
見つかったら間違いなく上条がタイーホだなwww

127:名無しさん
07/04/06 09:21:18 +GZ5WNId
上条×吹寄が少ない事に気がついた・・・・・・・

>>126
ポルノ法違反になるのかな?


128:名無しさん@ピンキー
07/04/06 10:15:12 IffeMX1q
>>127
いや、不幸な誤認逮捕かとw

129:名無しさん
07/04/06 16:31:28 +GZ5WNId
>>127
誤認逮捕より美琴に発見される可能性が・・・・・・

130:名無しさん@ピンキー
07/04/06 17:06:52 SZEncoXs
>>129
そしてなぜかミサカにみつかって打ち止めに情報が流れるのですなwww

131:名無しさん@ピンキー
07/04/06 18:25:33 8fIMt/AV
>>130
そして
 一 方 さ ん 参 上 !
と?

132:名無しさん
07/04/06 20:29:55 +GZ5WNId
>>131
一方通行は知ったとしてもこないと思う・・・・

姫神や吹寄や青髪ピアスや土御門でも話が進みそうだな・・・・・・

133:名無しさん@ピンキー
07/04/06 20:46:49 8t0LMiQ5
その頃一方さんは打ち止めに弄られてるよ

134:103
07/04/06 21:39:37 XqTA/4ZH
やっべ、休みだから今日仕上げちまおうと思ったら昼寝とかしてるうちに一日殆ど潰れちまったい

何か乱入で話が盛り上がってるな…生憎そんなカオスで話書けるほど文章力ねーぞゴルァ!!
ところで小萌先生が初めてなのかそうでないのかで物凄く悩んでるんだが、これって答え絶対出ないんじゃね?

135:名無しさん@ピンキー
07/04/06 21:45:47 aS55azyt
>>134
小萌先生の初めてを上条ちゃんにあげますよ、でもいいし、経験豊富な大人を装わせてもいいんじゃないかな?
まぁ、何が言いたいかと言うと、103の好みでいいんじゃないかと

136:名無しさん@ピンキー
07/04/06 23:55:48 XvZMj8nj
朝チュンとかそういうシチュを脳内で考えると何故か上条の隣には吹寄さんがいるんだが。

137:名無しさん@ピンキー
07/04/06 23:57:08 fFpJq7g0
上条さんが何か言うと照れ隠しでヘッドバットするわけだな。納得

138:名無しさん@ピンキー
07/04/07 00:07:56 b70rPP/d
>>137
根性で角度をずらせば向こうからキスしてくることになるな

139:名無しさん@ピンキー
07/04/07 00:22:23 yAqLuE/Y
>>136-137
昔どこかのスレで見たことがありましたがSSの構成の際どうやってHまでこぎつけるかの話を完全にぶった切って最初から恋人設定でHシーンを書く、というものがありましたがその手法なら比較的手軽に作れるかも知れませんね。
この少女とそういう関係になってから結構な時間が経っているような気がする、とか真っ最中な出だしから始まるとか。
お二方が言ってたような吹寄さんとの朝チュンシーンから物語が始まる、とかもアリですかね。

140:名無しさん@ピンキー
07/04/07 00:41:17 yAqLuE/Y
>>138
しかしそれだと二人とも唇を切る危険性を伴うことになりますね。
上条さんならガチでそういうことになりかねませんが。
上条さんの胸板に押し付けられいやらしくひしゃげる胸、とか腕の中に収まりスウスウと小さな息をたてながらいつもとは違ったどこかあどけない寝顔が見られたり、本当吹寄さんとかねーちんは妄想が広がりますね。

141:名無しさん
07/04/07 14:12:25 eHNLWWGK
>>140
妄想が広がっても上条×吹寄が少ないのはキャラ設定がハッキリしてない
からなのかなぁ?

142:名無しさん@ピンキー
07/04/07 17:00:14 Avc5zGWo
キャラ設定がはっきりしてないってことは好きにいじり倒せるってこt(ryカ、カンザキサンコレチガウゴカイデギャー

143:名無しさん@ピンキー
07/04/07 17:34:03 vHBgeY6t
>>142
「口は災いの元」

144:名無しさん@ピンキー
07/04/07 20:57:45 7LI2zx7f
上条さんの周りの女の子はみんな強いね。
こういうときはオルソラに…

145:名無しさん@ピンキー
07/04/07 22:34:42 IxB4XfYD
一方さん受けを静かに待つ

146:名無しさん@ピンキー
07/04/07 23:04:04 5bcrvW19
一方さんは性別が浪漫……なぁ、そうだろう、兄弟?

後、当麻と吹寄がどんな関係になるかとか容易に想像出来る俺は異端者ですかよ?
見える、見えるぞ!メイド服を着せられて赤面を俯かせる吹寄と殴られる当麻が!

147:名無しさん@ピンキー
07/04/07 23:25:01 0P8nB3sb
どなたか、前スレのログをみせてもらえませんでしょか。


148:名無しさん@ピンキー
07/04/07 23:39:44 pku4wFq9
URLリンク(sslibrary.lolipink.jp)

自分の優しさに感動
そして検索ぐらいしやがれ>>147

149:579 ◆UHJMqshYx2
07/04/07 23:49:52 tMN4JnKD
おいちゃんですよー。
この際だからミサカ完結までこれ一本で行くのよー。

150:『前略、親愛なるクローン様』
07/04/07 23:51:10 tMN4JnKD
 土御門舞夏は、ちょうどこの学生寮に入ってこようとするところだった。
「おー、どうしたー、あわてて」
 のんびりしたいつもの口調で、舞夏がインデックスに話しかける。しかし、インデックス
はその声にも引きつった表情を変えることなくメイド少女を捕まえると、
「まいかっ! その服、貸していますぐ! すぐ! はやくっ!」
 と叫んで、舞夏の襟元に手を伸ばす。
「こらっ、いきなり脱がしにかかるなーっ、早まるなシスター、落ち着いてワケを言えー」
 悲鳴も間延びしているのが何とも言えないが、ともかくもインデックスは手を止めて『ワ
ケ』をまくし立てだした。
 理解に苦しむ―というか、前後も内容も支離滅裂で理解不能なのだが、
「つまりは上条当麻の気を引くのにメイド服が着たいのかー?」
 と言う結論に達した。ここまで約30分。ぶんぶんと頷く純白のシスターがさらに早口で
まくし立てだしたが、それを右手で制する。それでも話をとぎれさせるまで、さらに10分
を要した。
「しかしー、この服は制服だから貸せないなー、でも」
「でもっ?」
 インデックスがメイド候補生に詰め寄る。
「アホ兄貴がメイド服をたくさん隠してるからー、どうも義妹に着せようとアホなことを考え
てそうなワケだがー、全部新品だからそれを着たらいいぞー」
 本人の意志を考慮されることなくつまびらかにされるシスコン軍曹の趣味だったが、こ
の際インデックスには土御門元春の異常性向などはどうでも良い話である。
「じゃあ、はやくそれを出して欲しいかもっ」
「おー、アホ兄貴はまたどっか出かけてるからなー、掃除に来たから鍵なら持ってるぞ、
行くかー。留守の方が都合も良いしなー」
 その言葉を聞くと、インデックスは舞夏の手を取って駆け出す。清掃ロボの上に正座して
いた舞夏だったが、いきなり引っ張られて慌てて飛び降りると、半ば蹴躓きながら純白の
シスターに引きずられていった。



151:『前略、親愛なるクローン様』
07/04/07 23:51:49 tMN4JnKD
                     -*-

「あ、あの子っ…」
 さんざん駆け回って、それでもあきらめきれずに御坂美琴が交差点を曲がると、いつか
見た純白の修道服の少女が家政学校の制服―要するにメイド服を着た少女を引っ張っ
てとある学生寮に駆け込んでいくところだった。
「ひょっとして、あそこ…っ!」
 学生寮に駆け込む。集合ポストが目に入った。
 駆け寄って、頭の中を支配するたったひとつの名前を探す。
 そのとき、廊下の奥から男子学生らしい複数の声がした。さすがにこの格好でポストを凝
視しているのは怪しすぎる。慌てて学生寮を飛び出た。
 入り口で作業服を着た一団とすれ違ったが、美琴はそれには気が付かなかった。
 学生寮から少し離れて、声の主が出て行くのを見守る。
 しかし、その一団はそのまま学生寮の入り口の前でなにやら話し込み始めた。
(なっ、何してんのよーっ、出かけるんならさっさと行きなさいよっ)
 焦りとイライラが募る。どれくらい過ぎたろうか、男子学生の一団が移動を始める。十分に
距離を取ったのを見てから、再び学生寮に入った。
 もう一度ポストの名前を一から見直す。
「あった…!」
 7階。
 上条当麻の名前を発見する。エレベーターを見やった。

『調整中 階段をご利用下さい』

 エレベーターの前に掛けられた札が風に揺れる。
「な、何よこれっ」
 思わず半泣きになる。慌てて周りを見回して、階段を見つけると息を深く吸い込んで駆け
上がり始めた。こんなことで負けてなるモノか。御坂美琴の決意は固い。

                     -*-

152:『前略、親愛なるクローン様』
07/04/07 23:52:39 tMN4JnKD
 土御門舞夏の出してきた衣装を着込むと、インデックスは息も荒く上条の部屋のドアを開
け放った。
 部屋の奥では、上条がなにやらポーっとした表情で、御坂妹にお茶を注がれている。
「とうまっ! じゃなくてご、ご主人さま、わ、わ、私がちゃんとまわりのことするからっ」
 その声に振り向いた上条が、インデックスの姿を見て固まった。
 インデックスは上条の元に近づくと、紅潮した顔で、その目をそらして―目を合わせられ
ないのだ―上条に話しかける。
「に、似合わない? やっぱりダメ…かな」
 本場物の銀髪碧眼の白人少女が羞恥に顔を染めながら、やや装飾過剰気味にも見える
ゴスロリ風味のエプロンドレスを纏って、胸の前で恥ずかしげに手を合わせる。
 その、まるで名人作のアンティークドールのような姿は、けして少女趣味ではない上条の
心臓さえも跳ね上がらせた。
「……に、似合ってる…」
「ほんと…っ?!」
 気が付くと、思わず上条に抱きついていた。上条が赤くなっていた顔をさらに赤くする。
「目いっぱいサービスしてあげるからっ」

 インデックスに抱きつかれて赤面する上条に、御坂妹が不機嫌そうな表情を顕わにする。
抱きつかれたままの上条の腕を取ると、インデックスを無視して話しかけた。
「ご主人様、疲れがたまって体が硬くなっているのでマッサージをして差し上げますと言って
いたのを、善は急げと申しますから今からいたしましょう、とミサカは次のご奉仕を提案しま
す」
 虚を突かれたか、上条の口から思わず出たのはそれに対する肯定だった。
「あ、ああ、頼もうかな」
「なっ…」
 反射的に上条に噛み付こうとして体が止まる。ここで噛み付いたりして、御坂妹に点差を
付けられては意味がない。
 面白くないが、上条がベッドにうつ伏せになるのを見守った。そこに御坂妹が跨る。上条の
尻の辺りに、少女のお尻とか太腿とかの感触が伝わる。
「ちょ、御坂妹さん?」
 上条が真っ赤になって振り向こうとしたが、御坂妹の手が上条の背中を押し始めたことで
妨げられた。
 どこで覚えたのだろうか、御坂妹のマッサージは上手すぎる。
 ほぐれて気持ちいいのを通り過ぎて、揉まれたところからふにゃふにゃに力が抜けて体が
動かない。しかし、気分は極楽である。インデックスの刺すような視線も気にならなかったと
いうか、気づかなかった。
「汗をかかれていますね、あと失礼を承知で言いますが少し汚れているようです、これが終
わったらお背中でも流しましょう、とミサカは新たな提案をします」
「あ? ああ、昨日はシャワーだけで適当に済ませちゃったからな…って…ちょっと今すごい
事言わなかった?!」


153:『前略、親愛なるクローン様』
07/04/07 23:53:16 tMN4JnKD
 御坂妹の台詞に、インデックスがバスルームに駆け込む。お風呂の掃除は上条が寝る前に
済ましてしまっているから、湯を張るだけだ。インデックスの覚えた数少ない機械操作―給
湯ユニットのスイッチを入れる。
「と、とうまっ! せ、背中は私が流してあげるからっ!」
「ちょ、ちょ、ちょっとまて二人ともっ! そういう内容で張り合うのはっ…」
 反論しようとした上条の肩を御坂妹がほぐす。その感触に、声が出なくなった。
「今日は当麻さん、いえご主人さまのお世話を全てすると決めてやってきました、あなたに
邪魔はさせません、あなたのおせっかいは要りませんとミサカはきっぱり答えます」
 二人の少女のにらみ合いが続く。
 どれくらい経ったのだろうか、給湯ユニットが風呂に湯の溜まったことを知らせるブザーが
鳴った。その音に、にらみ合いの均衡を破ったのはインデックスである。

「あ、あなたはさっきのマッサージで思う存分とうまに触りまくったんだからっ! そうそうとう
まを好きにさせたりしないのっ」
 顔を真っ赤に染めたインデックスが御坂妹に人差し指を突きつける。
 その気迫に、うっ、と御坂妹が尻ごんだ隙を見て、マッサージで体の力の抜けきった上条を
バスルームに引きずり込んだ。火事場のなんたら、というアレであろうか、インデックスの一
瞬の早業に御坂妹も手が出ない。
「お、おいインデックス…」
「と、とうまはおとなしく面倒を見られたらいいのっ! 私じゃ嫌だなんて言わせないんだから
っ!」
 体がほぐれたと言うより、すっかり力が抜けて軟体動物状態の上条がなにか訴えようとし
たが、もはや上条の意思よりも、頭に血が上って『女の意地』がインデックスの体を突き動か
している。
 反論を封じ込めて、まずは無理やりにTシャツを剥ぎ取った。
 続けてGパンに手を掛ける。
 一瞬手が止まるが、顔を耳まで赤く染めたインデックスは下を向いてううう、と唸ると、その
デニム生地の着衣も上条の下半身から抜き取った。
「――っ、ちょっ……」
 インデックスと同じように顔を赤く染めていた上条だったが、もはや声も出ない。
 突き抜けてしまって笑っているのかあるいは泣いているのか、表情も判別しがたい状態だ。
 銀髪のゴスロリメイド少女が上条のトランクスに手を伸ばした。
(いやーっ、駄目ええっ、インデックスさんそこはカミジョーさんの男の尊厳最後の砦っ)
 上条の心の悲鳴が聞こえたのか否か、インデックスの手が止まる。
 そのまま泣き笑い、といった表情の上条を真っ赤に染まった顔のまま見つめて、
「ふ、服着たままだと濡れちゃって大変だし―」
 憮然とした表情になってみたり、上目遣いに上条を見つめてみたり、逆に目を逸らしたり顔
を両手で覆ったりした後、それまで以上に赤く、沸騰しそうなほど顔を染めると、


154:『前略、親愛なるクローン様』
07/04/07 23:53:53 tMN4JnKD

 おもむろにエプロンドレスを脱ぎ捨てる。
「と、と、とうまは、わ、私の、は、裸、知ってるんだし―」
 純白のショーツにガーターベルト、カチューシャのみという実にマニアックな姿の裸体を上条
に晒す。はじめからブラは付けていなかったようで、微妙に胸を隠すように腕を寄せたが、胸
元まで紅潮させたその恥じらいの表情と、かすかながら乳房であることを主張する真っ白なふ
たつの膨らみに、腕を寄せてもまったく隠れていないその先端の淡いピンクの蕾が、上条の
目に、彼の本能の部分を呼び覚まそうと襲い掛かった。

(そんないきなりインデックスさんっ! あううっ、カミジョー2号っ、勃つな、勃つな勃つな勃つ
んじゃないーっ、ジョーっ!!)
 上条の理性が人知れぬ戦いに挑もうとするその間にも、インデックスが肌を摺り寄せながら
再びトランクスに手を掛ける。
「ちゃ、ちゃんと私がとうまを、じゃなくって、ご主人さまを隅々まできれいにしてあげるから…
…」
 少女の暑い息が顔をかかる。ぎりぎりまで跨って擦り寄ってきたために、その胸のふたつの
膨らみが上条の胸板を押した。
 その感触に、上条の理性はその本能の前に、実に、実にあっけなく敗れ去る。
 要するに、そうなるべきところが大きくなった。
 そして、その上には、運悪く―かどうかはこの際言及しないが、ショーツに包まれたイン
デックスの下腹部が当たっていて―
「きゃうんっ」
 銀髪を揺らして、少女が腰を跳ねさせた。

155:579 ◆UHJMqshYx2
07/04/07 23:56:12 tMN4JnKD
はい、今回はここまでー。
一応終わりまでプロットは出来てるのでちゃんと推敲してから投下する予定。
と、言いつつまともに推敲できてないんやけど。

156:名無しさん@ピンキー
07/04/08 00:07:48 Pq+KDkFB
579氏
これは……ゴクリ
あえて言わせてもらおう……早く続きを!!
生殺しだーーー

157:名無しさん@ピンキー
07/04/08 00:32:19 6DwipdAg
>>579
これは続きを期待せざるをえませんね。
しかし、ヒロインがいまいち分からなくなってきましたな。
禁書のメイド服は恐ろしく趣味の一品ですねえ。
次は妹の追い上げが来るか?

158:名無しさん@ピンキー
07/04/08 00:48:28 lAwP8HZi
カミジョー2号GJ!!

>>146
ヒント どっちでも一方さんは一方さん

159:名無しさん@ピンキー
07/04/08 01:30:58 6DwipdAg
普段はそっけないように見えて下駄箱にさりげなく弁当箱を入れたり日の暮れた帰り道誰もいないのを確認して腕を絡めてきて微かに頬が赤らんでいるのが横顔から見えたりとか、吹寄さんは付き合いだしたら凄い純愛になりそうな気がするんですよ。
よく考えるとエロゲーとかで見られる主人公の部屋でのHが書ける状況が作りにくいのが禁書の特徴ですよね。

160:名無しさん@ピンキー
07/04/08 01:39:39 C5jUVDtv
>>155
生殺しGJ裸で正座してわっふるしてる
わっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふる


161:名無しさん@ピンキー
07/04/08 11:23:48 NCZ1BF9B
>>579
GJ過ぎる!!!!
いや~最高ッスよ! カミジョー2号ワロタw
禁書はあまり好きじゃないんだけど、>>579氏の禁書に不覚にも萌えたw
禁書かわいいよ禁書。
続き楽しみに待ってます!

162:名無しさん@ピンキー
07/04/08 17:32:48 hAgCoXhM
>>579

GJ!
というか、カミジョー2号www
この後はパワープレイでいくのですかね、力の2号だけに。
本編では常に影薄気味の禁書かわいいよ禁書。
しかし生殺しにもほどがあるので早めに続きを……かゆい……うま……

>>159

吹寄さんは確かに付き合い出したら凄い世話焼き女房な感じはあるな。
あと、ねーやんは割と無茶なプレイでも恥ずかしがりながらやってくれそうだと思うのは俺だけじゃない筈w

163:159
07/04/08 18:17:36 6DwipdAg
>>162
貴方は私か。
ねーちんはきっと化け物じみた体力を持っているだろうけどいざコトに及んだら上条さんよりもはやくダウンする光景がありありと思い浮かべられるんですよね。気絶する度に激しく貫かれて無理矢理覚醒されて、の繰り返し。
ことセックスにおいては上条さんの持続力は聖人の限界すら容易く超越する、っていうイメージがあるんですよ。セックスの才能っていうとなんかアレですが。
折角なので>>136氏の再臨を祈願します。


164:名無しさん@ピンキー
07/04/08 20:36:09 ADe2NN1n
GJ!


ええぃ!ミサカ妹何をしている早くしないと上条さんの残弾がっ!!

165:名無しさん@ピンキー
07/04/09 05:03:35 0sUPWevs
おおーう。感想いっぱい貰えててうれしい。
>>116
事の起こりがインデックスなのでスルーしてた分オチに持ってくれば面白いかな、と思った。ねーちん分が不足してるのは重々承知で以後改良の余地アリ。

んで、その不足したねーちん分を補う?為に適当に書きなぐってみた。
色々とトんでるけどまあ目をつぶってください。

166:名無しさん@ピンキー
07/04/09 05:04:11 0sUPWevs
「チクショオオオオ! 喰らえ怪しい魔術師! 新必殺音速幻想殺し!」
「さあ来い能力者アア! 俺は実は一回殴られただけで気絶するぞオオ!」
ザン、と。およそ打撃音とは思えない音と共に、上条 当麻の右の拳が痩せぎすの男のこけた頬を薙いだ。
「グアアアア! こ、この『不死なる屍(ザ・フジミ)』と呼ばれる元イギリス清教の俺がこんな小僧に……バ、バカなアアアアアア」
ドドドドド、と断続的な轟音。男は秋の砂浜をぼろくずの様に転がって行く。
「『不死なる屍』がやられたようだな……」
「フフフ……奴は元イギリス清教の中でも最弱……」
「科学サイドの人間ごときに負けるとは魔術師の面汚しよ……」
「くらええええ!」
ズサ、と。およそ打撃中略上条の拳が三人の魔術師を次々と薙ぎ倒して行く。
「「「グアアアアアアア」」」
「やった……ついに魔術師達を倒したぞ……これで神裂の助けに行ける! 神裂ー!」
「呼びましたか? 上条 当麻」
「うわあすぐ後ろにいたァ!? って神裂、敵は? ダース単位でいたと思うんですけど!」
「ああ、彼らなら、あちらに」
アチラ? と上条が神裂の視線の先を追うと、そこには山積みになって気絶している魔術師達の姿があった。
「ワー強ーイ」
世界で20人といない聖人の実力を目の当たりに気の抜けた声しか出せない上条だった。
「さて。直に土御門が来ますから、それまでここに留まっ……上条 当麻、後ろ!」
穏やかな声で上条の方へ振り返った神裂の顔が一瞬で強張る。
強い言葉に押し出されるように後ろを見ると同時、上条の足元の砂が爆発した。

―上条の幻想殺しは瞬時に足元をカバー出来るほど便利な能力では無い。

上条は面白いほど勢い良く吹き飛び、沖の方に墜落して行った。
呆気に取られる神裂の視線の向こう、上条の足元を爆破した魔術師が地に這いつくばって笑っていた。
「ッ、この!」
ギンと眼光鋭く、神裂の足場が炸裂する。
爆発的な速度で距離を詰め、鞘に収めたままの七天七刀を地に伏せる魔術師に叩きつける。
「ぎゅ、がッ!?」
押し潰された蛙のような声で苦しみもがき、魔術師はぱたりと動かなくなった。
「っ……!」
そのままばっと海を見る。ちょうど海面でもがいていた上条がとぷんと落ちる沈む所だった。
「か、上条 当麻!」
声と同時、ざぱんと大きな音と波紋が海に広がった。

167:名無しさん@ピンキー
07/04/09 05:04:48 0sUPWevs
風が吹いたので上条がごろりと寝返りをうつと、柔らかい感触と「ひぁっ!?」と言う高い声が聞こえた。
「んんー……?」
違和感に顔をしかめてもぞもぞごろごろとしていると、顔にふにふにむにゃひにゃとやわっこい感触が張り付いてくる。
同時に頭上でも「ぁ、ふっ……! そ、そこはっ……だめ……ッ!?」と黄色い声がした。
「んおー? 目覚ましかー? うるさいなあ……」
どこだこの目覚ましめーと腕を伸ばして手をもぞもぞと動かす。
「ひう……ん……ちょっと、ぁ、はぁ……っ? っふ、く……い、ぃ加減に、しなさい!」
「こはっ!?」
ゲン、と側頭部に強い衝撃。
一瞬の浮遊感、そして落下。
「あーうち! ぺっぺっ砂が口に……」
完全に目が覚めた上条が砂を払って立ち上がる。
すると目の前には、
「………………」

海岸沿いのベンチに涙目で左腕で胸を、右手を股に突っ込むようにして隠す神裂 火織さんがいらした。

「……わっつ?」
不思議に思った上条が首を左に右に動かした。
右には何も無かった。
左のベンチにはどっかと座り込んだステイル=マグヌスが一気に五本の煙草を咥えて凄い勢いで吸っていた。
後ろから物音がしたので振り向くと、鬼の形相をした土御門 元春が遠い沖をバタフライで泳いでいた。
「……なんだこのカオス。神裂サーン、そこで固まってないで説明してくださーい」
答えに窮した上条が神裂に助け舟を求めると、神裂の体がビクン! と震えた。
「えぅあっ!? ひゃ、はの、じゃなくてぅ、あの! あなたっ、貴方は! 敵のまじゅちゅしのこうげきゃふっ! ひたかんは……」
もう色々と台無しだった。
「落ち着け神裂」
すると、さっきまで遠い空を見上げて煙草を超吸っていたステイルが声を出した。
「す、ステイル! 私は別にあわてててててなどは」
「落ち着けと言っただろう。上条 当麻」
おうなんだよ、と上条が返す。ステイルは携帯灰皿に吸いきった煙草をぎゅうぎゅうと押し込み、新しい煙草に火を点けながら語る。
「敵の魔術師の最後の一撃を無様にも受けたらしいキミはそのまま海に落ちた。すかさず神裂が助けに飛び込んで引き上げた」
ここまではわかるね? と問いかけて来たのでバカニスンナと返すと、よろしいと言って続ける。
「しかしキミは情けなくも溺れて顔面蒼白の呼吸停止。正直デッドラインだね」
まじで!? と上条が無自覚臨死体験にガクブルしていると、後ろでザッパーンと大波が弾けてついでに土御門が宙を舞った。
「そこでねーちんはあらゆる方法を試したんだにゃーっ!」
土御門!? と上条。土御門は着地。
「心臓マッサージを何度も何度も繰り返したんですたい。けどカミやんは一向に起きなかった。さーてここでカミやんに問・題・デス」
じゃじゃーんと土御門。ステイルはまた三本同時に煙草を吸いだし、神裂はいっそう縮こまる。
「海で溺れた人を助けるには、何をするでしょう、か?」
か。と上条は考え込む。
「心臓マッサージ……それで起きなかったら……姿勢を固定。気道を確保……人口、こ、きゅう……?」
ぼふん! と上条の背後で爆発音がした。
ナニゴト!? と振り向くと、そこには伏せた顔からしゅうしゅうと湯気を出し、身を小さくする神裂がいた。

「ぁの、その、時間がっ、なくて……一刻も早くしなっ、しない、と、危ないじょうきょう、でしたので……止むを得ず……その……私、が……じんこうこきゅうを……」

指をつんつんと合わせながら、伏せた顔を決して上げずに消え入るような声で神裂は言った。
「ぁ、ぐあぅ、ぬあああああああ?」
上条も顔を真っ赤にしどろもどろとする。
その背後にざざんとステイルと土御門が並び立つ。
「しかもちょーど俺らが到着した瞬間にむちゅーっと、にゃー。しかもその後ねーちんってば恥ずかしがりながらも母性全開な微笑で膝枕までしてたぜよ」
「ちなみに応援に駆け付けた建宮斎字他天草式十字凄教の面々も一連の出来事はしっかり目撃している」
「あ、後カミやん。禁書目録が俺についてきてるから。後で話があるって言ってたにゃー」
「じゃあ僕らは先に戻るが、キミはゆっくり冬の海水浴でも満喫してくれ。じゃあ、お大事に」
言いたい事だけ言ったステイルと土御門は、そそくさと海岸を後にした。
その行方を追うと、二人と入れ違いにずらりと人影が現れた。
見覚えのある黒光りヘアーやらおしぼり少女やらこの世のものとは思えない形相の同居人だ。
「…………………………………………………………今日も不幸だなあ」
押し寄せる怒号を前に、上条 当麻はそんなことをつぶやいた。

168:名無しさん@ピンキー
07/04/09 05:08:29 0sUPWevs
……今後の課題。改行・レス分けの勉強。冗長すぎる点の改善。良し。

というわけで個人的萌えシチュ。膝枕・無意識下のセクハラ・人工呼吸を適当に詰め込んでみた。
気が向いたら続くかも。今度は御坂を肩車とか吹寄さんとお買い物とか書いてみたいなあ

169:名無しさん@ピンキー
07/04/09 07:06:13 UN/BbaWy
イマジンブレイカートウマって感じの冒頭に吹いた

170:名無しさん@ピンキー
07/04/09 08:05:35 0gD4j7ds
色々とぶっ飛んでるなぁwww

171:名無しさん
07/04/09 09:56:12 CC7uC0EA
飛んでるねぇw・・・・・・・
  
さて上条×吹寄が投下されるのを
      ゆるりと待つ事にしますか・・・・

172:名無しさん@ピンキー
07/04/09 09:58:11 YBY5bDTg
ちょっ爆笑したwww
イイヨーねーちんイイヨー土御門とステイルもいい味出してるしGJ!!
ネセサリウス楽しそうだなー混じりたいぜww

173:名無しさん@ピンキー
07/04/09 11:21:11 5UgtZjgz
>>168
冒頭で爆笑 後半でニヤニヤした
無意識下のセクハラは良いね イイ とってもイィィ!

174:名無しさん@ピンキー
07/04/09 18:56:08 3d02sjRZ
>>168
やべぇ・・・ねーちんかわいい!!!

175:名無しさん@ピンキー
07/04/09 21:00:30 0tsNpIqs
冒頭のどっかで見たが元ネタなんだったっけか

176:名無しさん@ピンキー
07/04/09 21:24:51 /gBrVpQh
イマジンマスターカミジョー

177:名無しさん@ピンキー
07/04/09 23:19:37 8+5O9jj/
素直に教えてやれよ
URLリンク(image.blog.livedoor.jp)

178:579 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:20:29 w13m4L1C
おいちゃんです。
すまぬ。
>>168(氏としていいのかな?)の、御坂を肩車ってのを見たら妄想がだだ漏れして、
ミサカ終わらすって宣言したのに我慢できなくなった。肩車してないけど。

またも別ネタでの投下お許し頂きたい。

179:『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:22:46 w13m4L1C
                     -*-

 いつもの待ち合わせ。
「悪ぃ、待ったか?」
 息を切らせて、少年が御坂美琴に駆け寄る。
 本当は待ってなんかいない、むしろここで待つことがなんだか嬉しくてドキドキして、ちょっ
と早くやってきたのは確かだけど―早く逢いたいけど、もうちょっと待ってもいたい―そ
んな気分を楽しんでいたところだった。
 しかし、この大好きな少年が困った顔をするところが見てみたくて、ちょっと頬を膨らませて、
形だけの不機嫌な表情を作る。
「待ったわよ。ひどいよ、急いで行くって言ってたのにっ」
 その言葉に、とは言えこれもいつものことで、少年も承知の上だ。そんなやりとりを二人で
楽しんでいるのだが、少年はお約束通りに、ちょっと困ったような、でも瞳は優しいままの表
情をして、
「ごめんな美琴、どうしたらご機嫌を直してもらえるかな?」
 と尋ねる。
 少年のそんな様子を見ながら、ちょっとだけ意地悪そうな笑みを浮かべて、すっと顎を上げ
て目を閉じた。
「参ったな…でも、美琴には逆らえないもんな」
 台詞では困った振りをしても、声は困っていない。閉じた瞼越しにも、少年の顔が近づいて
くるのが判る。その少年、上条当麻の指が、美琴の顎を軽く支えた。そして――

                     -*-

180:『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:23:20 w13m4L1C

「だあああああああーーーーーっ」
 顔を真っ赤に染めて、御坂美琴は布団を跳ね上げて体を起こした。
(な、なによ、い、今の夢は…。なんで、あ、あいつが……)
 心臓が激しく鼓動を打つ。気にしてなんかいないはずの少年が夢の中で、自分に、いや、
自分が、自分からその唇を求めて…
 思い出して、さらに赤面する。
 そのままバタリと前に倒れこんで布団に顔を埋めると、何度も激しく息を吸って、吐いた。
顔を上げて時計を見る。午前5時50分―はっきり言って寝不足だし、まだまだ早い時間だが、
起き出したって支障はない。とにかくさっさと顔を洗って―そう思って、ベッドを降りた。
 そこでようやく、同室の少女が目幅の涙を流しつつベッドの上に正座をしていることに気が
付いた。
「な、何してんの黒子?」
 声を掛けられた少女、白井黒子はギギギと擬音の立ちそうな動きで美琴を見ると、
「お、お姉さま…。夜通し素敵な夢をご覧になられていたようですけど―黒子は、黒子は…」
 夢という単語が耳に入り、美琴は再び顔面を沸騰させるとギュバ!と体を反転させ、洗面
台へと逃げ込んだ。白井が何か言葉を続けていたようだったが、蛇口を大きく開けて、水音
で聞こえない振りをする。

 その日の御坂美琴は、何をやっても上手くいかなかった。




181:『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:24:00 w13m4L1C
 放課後。上条当麻はなんとなく本屋に足を踏み入れていた。コミック誌の発売日でもないし、
新しいマンガが出ているわけでもない。参考書―は以前買って埃を被っている事実から、
上条が手を伸ばすことはない。本当に、ただなんとなく入ってみただけだ。
 店内は学校帰りの学生たちでごった返している。
 そんな中で、棚に手を伸ばす一人の少女が目に入った。
 御坂美琴。
 どうも、一番上の棚の本を取ろうとして、手が届かないようだ。踏み台は、と見回して、他の
客が使っているのを認める。
 自然に少女の隣に立つと、手を伸ばしていた本を取って手渡した。
「よう御坂。これだろ?」
 虚を突かれたのだろうか、きょとんとした表情で上条の手から本を受け取る。
「あ、ありがと……」
 呆然としたまま、上条と手の中の本とを見比べる。数秒が過ぎて、
「あ、アンタどうしてっ」
 小さく叫び声を上げた。それから、周囲を見回す。
「きゃああああっ、お姉さまあっ」
「あの人、夏休みの方じゃないのっ?」
「やっぱりお姉さまの想い人はっ…」
 黄色い歓声が上がった。上条は気づかなかったのだが、よく見ると店内にいたのはほとん
どが常盤台中学の制服を着た女の子だったのだ。さすがにギョッとする。

 顔を俯けた御坂美琴が、無理やりに上条の手を取った。そのまま、足早に店から出ようとし
て、逆の手の中の本に気が付いて慌ててレジに戻る。カウンターで店員に本を差し出して財
布を出そうとするが、焦りまくって手が言うことを聞いてくれないようだ。
 見ると、本の値段はさっきコンビニで千円札を出したお釣りとよく似た金額で、そのお釣りは
ポケットに突っ込まれたままだ。美琴はどうも急いで店を出たいようだし、と上条はカウンター
に本の代金ちょうどの金額を置いた。
 すると、さらに背後から黄色い歓声。
 その声を受けつつ、店員から本をひったくるように受け取った御坂美琴に手を引かれて店を
出た。少女が耳まで真っ赤に染めていることに気付かなかったのは、それが上条だからとし
か言い様がない。

 店を出ても少女は足を止めず、それから15分、全速で街を走らされた。


182:『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:25:14 w13m4L1C
「ぜえ、ぜえ、ぜえ…、なんなんだ一体?」
 息を切らせて上条が尋ねる。
 まったく判っていなさそうな上条の言葉に、一瞬食って掛かるような表情を見せた美琴だっ
たが、少年と目が合うとその目を無理やりに逸らし、頬を赤く染めて、
「あ、ありがと…」
 と店での言葉を再び呟いた。
 散々走り回らされたことについては文句のひとつも言いたい気分だったが、上条としても感
謝の言葉を聞かされて悪い気はしない。
「本のことか? まあ、気にすんなよ。急いでたみたいだったしな」
 意識することなく、笑顔になっていた。
 ちょっとだけ困ったような、それでも何を求めるでもない、優しげな笑顔。

 ドキン。
 急に、今朝の夢のことを思い出す。目の前の笑顔が、夢の中の笑顔に重なった。一瞬だけ
目を向けたら、少年のその瞳から目を離せなくなった。顔がさらに熱くなる。
「後輩の子とかいたから―あ、あの子たち、適当な噂立てるの好きだから」
 何か考えていたわけではない。まるで言い訳のように口から言葉がこぼれる。
「ほ、ほら、アンタも困るでしょ、変な、噂、立てられたら」
 美琴の言葉に、少年はしかし、予想とは違う返事を返した。
「俺は困ったりとかしないけど、むしろ困るのは御坂だろ? 常盤台のエースが平均校の落ち
こぼれと一緒にいたりしたらさ」
 また、ちょっとだけ困ったような顔を見せた。

 寝不足の上に全力疾走をして、酸素不足の頭で。
 御坂美琴の意識は、きっとどこかで飛んでいたのだろう。
 目の前の少年の笑顔が、今朝見た夢とリフレインして。

 思わず叫んでいた。
「そ、そんなことないっ!」

183:『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:26:48 w13m4L1C

 突然の叫び声に、上条の困惑の表情がさらに強くなる。が、少女の叫びは止まらない。
「あ、あたしはアンタと噂になったって構わないものっ」
「み、御坂?」
 上条の呼びかけに―違う、そうじゃない、どうしてそんなに他人行儀なの? と少女の意
識が抵抗する。
「美琴」
「へ?」
「みことって呼ぶの」
「御坂さん? どうかしたのか? 大丈夫か?」
「だから、違うのっ! み・こ・と! みことって呼んでくれないと嫌なんだからっ」
 暴走を始めた少女の頭の中では、もはや夢に出てきた少年と、目の前にいる本物の少年の
区別など付いていなかった。
 上条に抱きつく。
「みこと、でしょ?」
 一体何がどうなってこうなったのか、上条には全く理解が出来ない。しかし、このままでいる
わけにも行かない。何とかするためにも、ここは従うのが最善の策かもしれない。
「あ、ああ、そう、そうだったな、美琴」

「ふふっ、ちゃんとそう呼ばなきゃ駄目なんだからねっ」

 こうして極上の笑顔で甘えて見せられると、この少女がとびきりの美少女であると改めて認
識する。でも、このままというわけにも行くまい。なんとかしないと―そう思う上条であったが。
 いつにない姿を見せる御坂美琴に、上条当麻の精神も綱渡りを始めようとしていた。

184:579 ◆UHJMqshYx2
07/04/09 23:31:59 w13m4L1C
人のネタなのに…>>168氏、インスパイアというと聞こえが良いがパクってごめんなさい。
書きかけがあるのにまた新しいのに手を出してごめんなさい。
今度はミサカをちゃんと出しますんで…

>>168
ねーちん可愛いよねーちん
ねーちん書けるひとって尊敬する。ほんと難しいキャラだと思うんやけど…

ともかくもあれだ、もっかい
ねーちん可愛いよねーちん

185:名無しさん@ピンキー
07/04/10 00:19:53 WJUcGt7O
>>579
全裸の俺を萌え殺した罪で死刑。

186:名無しさん@ピンキー
07/04/10 00:39:30 G89vJ0yB
>>579
最高。
こみ上げて来る熱き思いを巧く言葉に出来ないが、とにかく御坂かわいすぎるw 
冒頭部分で早くも萌え死。続き読んで更に萌え死。もう一回読み返して再び萌え死。
職人技に心からG☆J!!!!!


187:名無しさん@ピンキー
07/04/10 05:23:18 v3lJzlZc
>>184
これはいいジェントル上条……御坂さん可愛すぎだろ、常識的に考えて

188:名無しさん@ピンキー
07/04/10 09:11:17 uVaBpudc
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「絶対、離さないから」

189:名無しさん@ピンキー
07/04/10 09:34:33 xeYusimz
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」←ここからヤンデレ
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「絶対、離さないから」

190:名無しさん@ピンキー
07/04/10 12:09:20 wX6S3N0G
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「何で私だけを見てくれないの?」
 ↓
「どうして他の女の子に目が行くの?」
 ↓
「あんな子・・・いらない!」
 ↓
「絶対、離さないから」(包丁持ちながら)
 ↓
「ずっと・・・一緒だよ?」(鮮血に染まりながら)

191:名無しさん@ピンキー
07/04/10 15:10:37 9Ej56ETJ
(包丁持ちながら)は「結婚、してよ…!」の方がしっくりくるな


192:名無しさん@ピンキー
07/04/10 19:23:01 F335D3dw
新刊読んだ。
どんどん敵の強さがインフレしていく。
ドラゴンボールみたいだな。
電話片手に、殺し屋やっつける美琴さん素敵です

193:名無しさん@ピンキー
07/04/10 19:56:16 m3K+7Lyx



   ―――封絶―――






194:名無しさん@ピンキー
07/04/10 21:48:29 jbm53YTg



   ―――幻想殺し――― 






195:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:01:46 vbXPzveZ
ネタばれ解禁はいつから?

196:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:08:56 /m3bWPqT
あと2時間待て

197:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:19:41 2jq4UySU
あれ?今日発売日?

198:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:31:54 G89vJ0yB
てか、このスレでネタバレせんでもええやろ。

199:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:40:10 FaKylHoO
こんなとこまで来てネタバレしても『相当な暇人』の称号以外得るものはないしな…

200:名無しさん@ピンキー
07/04/10 23:11:38 JkbSuSDG
もう皆買ったのかね

201:名無しさん@ピンキー
07/04/10 23:25:21 Eoiw+QFZ
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「何で私だけを見てくれないの?」
 ↓
「どうして他の女の子に目が行くの?」
 ↓
「あんたなんかいらない」
 ↓
「お金だけ持ってくればいいのよ」
 ↓
「死んでくれれば保険金が入るのに・・・」

202:名無しさん@ピンキー
07/04/11 00:02:51 5gY1G7t7
堕天使メイド百合子たんマダー?

203:名無しさん@ピンキー
07/04/11 00:21:10 T1zhq4Dx
「おーおー、おしゃぶり上手なツラになりやがって」

こんな卑猥なこと言ってる一方さんが幼女の肉奴隷だと思うとおっきしまつ


204:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:45:13 MzqisIG+
……
>>110でひゃくとーばん
>>168でいろは
……あんま面白い名前にならないなあ。いいや名無しで

>>184
全然おkむしろ神!と賞賛の言葉を贈ってみたりみたり。
御坂さん可愛いね。萌えるね。萌え尽きるね。

だが俺とて負けちゃいらんねーと萌えカスを集めて書いてみたり。
色々とあざとい展開になるのはご愛嬌。ガチエロは書けません。

205:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:46:58 MzqisIG+
日曜の昼。人気は少ないが緑豊かな公園で上条 当麻は御坂 美琴と遭遇した。
「………………なにやってんだアイツ」
正確には美琴は上条の姿には気づいておらず、上条が一方的に美琴を発見した形だ。
人気の無い公園の更に奥まった位置で一本の木の下にいるのが偶然目に入ったのだ。
美琴は心配そうな顔をしてしきりに木の上を見上げてはキョロキョロと辺りを見回し、また木の上を見上げる、と言う行動を繰り返している。
何を見ているのか、木の上には何があるのか、は上条のいる位置からでは他の木の枝に邪魔されて見えない。
別に一大事と言うことでも無さそうだし、美琴式のなんらかの儀式だったら邪魔しちゃマズいな、と思い上条は足を動かす。
いくらか歩くと、角度が変わり、美琴の表情が良く見えるようになった。

―その顔は、今にも泣き出しそうな顔だった。

「………………しゃーねーなーもー!」
小さく呻くと、上条はおーい御坂ーと美琴の元に駆け寄る。
「っ!? あ、アンタ、なんでこんな所に……?」
ビクッと肩を大きく震わせて上条を見る美琴。
「んー、通り掛かり。そしたら見覚えのあるお嬢様が今にも泣き出しそうな顔してたから寄り道」
「んなっ!? だ、誰が今にも泣き出しそうですって!? ていうかこっちに近寄んじゃないわよ!」
頬を紅潮させ、ぶんぶんと手を振って待て待てー! とする美琴。上条は知ったこっちゃねえやと歩み寄る。
「そんな釣れないこと言うなよ御坂ーん。俺達の仲じゃないかー困ってるならお手伝いさせとくれー」
「て、手伝いなんていいわよ! ていうか別に困ってないし、そもそもそんなこと頼んでない!」
ピタ。と上条の足が止まる。う、と美琴が少したじろぐ。
じーーー、と上条は美琴を見据える。美琴は視線を右へ左へ逃がす。
「……馬鹿かお前。親切ってのは押し付けるもんだ。頼まれないと親切しちゃいけねーってこたぁねえだろ? 好意は受け取っとけー」
にっと表情を崩し、そんなことを言いながらまた歩き出した。
「あ、ぅ……!? 好意って……」
何故か顔を赤くする美琴に首を傾げつつ、気がつけば木の根元まで辿り着いてしまった上条がどれどれ、と上を見上げる。
と。

206:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:48:05 MzqisIG+
にゃー。

動物界脊索動物門脊椎動物亜門哺乳綱ネコ目ネコ科ネコ属ヤマネコ種イエネコ亜種つまり、
「………………ねこ?」
が太い木の枝の上に臥せていた。
上条が言うと、美琴は思い出したかのように木を見上げ、血相を変えて上条に掴み掛かった。
「そうなのっ、たまたま見つけたんだけど下りれなくなったみたいなの! ねえどうしよ、どうすればいいの!?」
がっくんぶらぶらがっくんぶらぶらと揺さぶられる上条。美琴は完全に混乱している。
「おおおおおおおおちつけ御坂かかかかかあああああああ!!」
こりゃたまらんと、上条はガシっと手をつかんで木の幹に押し付ける。
傍から見るとかなりヤバい図だ。
「ひっ……!?」
錯乱していた美琴の顔が一気に固まる。
「ぅぁぁぁぁ……! は、離しっ、ぅうー!」
揺らした美琴と揺らされていた上条、互いに息も荒く超至近距離。顔を真っ赤にした美琴は上条の手から逃れようと腕に力を入れる。
が、そこは男と女。ましてや高校生と中学生。力の差は歴然だった。
しかも上条は美琴がまだ錯乱していると思い込み、気を落ち着かせようと静かに、あくまで囁くように美琴の耳元で告げた。
「……静かにしような?」
ぼふん。
茹蛸一丁出来上がり。
耳まで真っ赤にした美琴は顔をうつむかせ、「………………はぃ」とだけ言った。
一先ず落ち着いたようで、ほっと一息つく超絶鈍感野郎上条 当麻だった。

「えーと、話をまとめると、木の一番上まで登った猫が足を滑らせてあそこまで落ちて、その時に怪我もしたみたいだから自力では下りられない。
 かと言って御坂じゃ背も足りないしそもそもビリビリしててどうしようも無いと」
こくん、と美琴は頷いた。
上条は困ったもんだと腕を組んで木の上の猫を見る。
にゃーごろと呑気に鳴いてはいるが、よく見ると確かに後ろ足を痛めている風だった。
木の表面はちゃちなマンガかアニメの様に凹凸もなく、つるつるしていて登れない。
高さはそれほど高い位置にはないのだが、上条の手では届かない。
確かに万事休すだ。
「御坂ーお前の電撃でこの木を薙ぎ倒すとかどげぶっ!?」
すぱーんと頭を叩かれた。
「何考えてんのよ! そしたらあの猫まで大変なことになっちゃうでしょ!」
わかってますよ冗談ですよ、と頭をさすりながら上条。
「んー、そうなるとどうしたもんかなあ。登れない届かない下りて来ない。どうしようもねーな」
「どうしようもないって……それじゃあの子はどうなんのよ!」
「だーもう! だからそれを今考えて……あ」
ビリビリ! と吼える美琴に右腕を振り回していた上条の動きがはたと止まる。
「? どうしたのよ」
「……思いついたぜ、超ナイスアイディア」
そう言って上条はにやりと怪しげに笑った。

207:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:49:04 MzqisIG+
「よっしゃ来ーい!」
その数秒後、木に両手を付いて肩膝を付く上条の姿を美琴は呆然と見ていた。
「……いや、なにしてんの」
率直な疑問を背中に投げつける。
すると上条は首だけ美琴の方を向いて、

「肩車だ!」

と言った。
「……え? は、ちょ………………ぇえええええええええええええ!!?」
絶叫。
ずざざざざー! と一気に数メートル後ずさる。
上条は何故か熱血っぽく、
「御坂ー! はやくしろー! はやくするんだー!」
とか、
「うおおおお……俺の上に、今の内に!」
とか言ってる。
美琴は顔を真っ赤にして周囲をきょろきょろと見渡す。
誰もいないことを確かめると、たっぷり深呼吸をしてゆっくり上条に歩み寄る。
「(だ、大丈夫……大丈夫。これは猫のために仕方なく……大体短パンはいてるし平気平気へいき……よし!)
なにやら決心した風な美琴が上条の肩に手を置く。
「の……乗るわよ」
「来いや!」
おっかなびっくり上条の腕を跨ぎ、肩に足をかける。
首筋に危ない所が当たらないように細心の注意を払う。
「の、乗ったわよ……」
そう告げると、
「よっしゃー!!」
美琴の脚をがっしりつかみ、何故か元気一杯勢い良く立ち上がる上条だった。
「ちょ、ひゃあ!?」
ぐいんと変に勢いが付いたため、首筋に(うふーん)がぴったりくっついてしまった。
「や、やだやだやだ、これだめだって! おろして、おろしておろして!」
「わははー! もう遅いもんねー無理だもんねー! 観念してさっさと猫を救出したまえ美琴隊員!」
やはり何故かはわからないがノリノリの上条ががっしり脚を掴んでいる為、美琴は腰を捩るぐらいしか抵抗が出来ない。
もっとも、そうすることで(あはーん)が上条の首筋に密着していることにはどちらも気づいていない。
「い、いから早くっ……これだめっ、降ろしな……ッ!?」
上条の頭をぽかぽか叩いていた美琴の動きがピタリと止まる。
スカートの中の違和感。
上条の首筋の感触が、布 一 枚を隔てて(いやーん)に当たる感触。
「(ま、まさ、かっ……!)」
そしてゆっくり確かめるかのようにスカート越しに手を押し付ける。
予想、的中。
「た……」
「た?」
「(短パンはいて無かったーーーーーーーーーー!!!)」
「?」
御坂 美琴。苦難の時間の始まりだった。

208:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:50:20 MzqisIG+
「(はい、てな、い。ってコトは、今このスカートの下は)……きゃう!? っはぅ……(ぅぅぅ、スカートの下は……!)」
混乱する美琴の足元。上条は頭上でえらいことになってるとは露知らず、顔を上に向ける。
当然首も動く。縦に。
「ひぁあああ!?」
奇声……嬌声? を上げる美琴。上条は悪ぃ、どっか痛かったか? などと呑気に訊いて来る。
「なっ、なんでもないわよ! さっさと猫を助けるわよ!」
「了解……っとっと?」
不意に上条の脚がもたれる。
ぐいんと大きく動き、一度美琴の脚から離れた手は虚空を彷徨った挙句、
「っせい! あっぶねー」
美琴の細く柔らかい太ももを掴んだ。
「~~~~~~~~!!?」
以下、しばらく会話のみでお楽しみいただきます。

「御坂ー猫はどうだー」
「もう少し、右……」
「おっけー」
「ってそっちは左!」
「おーすまん。こっちな」
「っあ!? ば、か! 反動で……ぅう」
「ん? 御坂、暑いのか? 脚が汗かいて来てるぞ」
「んなっ、ちがうわよ! ぁぁぁ撫でるなぁっん!?」
「おっと御坂が落ちそうだ。よいせっと」
「ふあぁっ!? ちょ、やめ……ゆさぶっちゃ、ぁ……!」
「んなこと言ったってなあ。にしてもお前軽いなーちゃんと食ってんのか? 脚もこんなに細いし」
「ッ!? だめ、ぁ、ん、な、撫でるな、ぁ、はぁ……っ! も、もも、もむ、な、くぅ……!」
「おーすまん。んで、猫はまだかね美琴クン」
「く、こンの……! わかったわ、ふ……、よ。さっさと助けれぅ!? ……ば、いいんでしょ!?」

木の枝の上、猫に必死に手を伸ばす美琴。息も荒く顔は真っ赤、全身色々と汗だらけだった。
懸命に腕を伸ばす。無駄に上条の手にも力が入ってふとももに食い込むのが美琴にはまた辛い。
「んっ、この……さっさと、捕まり……ぁ、なさいよ!」
キシャー! と最後の力で美琴が吼えた。
その剣幕形相声量に驚いた猫はふみゃ!? と面食らった顔で立ち上がって。
「ん、ぶっ!?」
「おおっ!? 猫が存外元気に立ち上がって御坂の額を足場にそのまま肩→俺の肩→着地して御坂はバランスを崩して仰けぞぎゃあああああああああああ!!!」
説明口調な上条と美琴が大きな音と合わせて落ちたのはほぼ同時のことだった。

209:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:51:09 MzqisIG+
「………………なーんでこうなったんかねえ」
上下反転した世界を見ながら上条がぼやいた。
「おーい御坂。大丈夫かー?」
日常での喧嘩や非日常での戦闘から割と厚くなってしまった胸板には荒い息の美琴が乗っている。
「はぁ……っは、あ……だいじょ、ぶ、じゃ、ないわよ馬鹿ぁ!」
そのまま少しだけ上体を起こすと、気の緩んでいた上条の腹に拳をめり込ませた。
「げぶぅ!? なにしやがるこのガキャア!」
「何よ!」
「何だよ!」
ワーワーギャーギャービリビリーオタスケーと大声で騒ぐ二人。
果てには取っ組み合いとなって美琴が上になったり上条が上になったりと傍から見ればくんずほぐれつな状況だった。
幸い、今のところ観戦者は二人が助けた猫一匹だった。

この後、偶然通りかかった白井 黒子に目撃→襲撃されるまで、二人は行き場の無い憤りを互いにぶつけあっていた。



オマケ・とある超電磁砲と猫。
「ねえアンタ。アンタの右手ならどんな異能でも消せるのよね?」
「ん? あーまあ多分な」
「ね、じゃあちょっと付き合いなさいよ」
「は?」
………………
「みゃー♪」
にゃーにゃー
「うりうり、ごろごろ~♪」
にゃーん
「やーんもう可愛いわねー猫! ああっ、この柔らかで可愛らしい生き物を抱きしめられる日が来るなんて!」
にゃー!
「………………俺が御坂に触ってりゃ静電気も消える、ねぇ。ま、いいけど……」


210:名無しさん@ピンキー
07/04/11 03:53:57 MzqisIG+
反省コーナー
改行は割と出来てた。レス分けも今回は上出来。
………………………………あーれー? おっかしいなあ何でこんなに長いん?
しょーもない話だし2レスぐらいで収まるかなーなんて思ってたのになあ。
冗長すぎる点。今後の課題か。
次はねーちん人工呼吸アフターでも書こうかしら。

ちなみに新刊は今月出るって知りませんでした。おやすみなさい


211:名無しさん@ピンキー
07/04/11 05:08:42 oV4l2kTh
一番槍GJ!
やっべえ美琴かわいいよ美琴エロいよ

最後のオマケはあれだな
最初は猫触るためだったのが後々カミジョーさんに触ってもらうための口実になってくんだろうな
とかいう電波を受信した、でも多分間違ってないと思う

212:名無しさん@ピンキー
07/04/11 10:20:14 B4lfZDxz
触るだけよ、手だけで
→なんかあんた位置関係的に浮いてるわよね、も、もう少し寄っても良いわよ
→すぐ側に突っ立っていられるとこっちが収まり悪いわ!背中にまわんなさい……そうそうそんな感じで―左手?あ、あんたがどうしてもって言うならまあ猫を撫でるの手伝って良いわよ?
→猫もだっこし続けてると疲れるわね、座りましょ―何離れようとしてんのよ!このまま座るのあんたは椅子代わりよそうよせいぜいあたくしにご奉仕なさいませオーホホホ
→……や、やっぱり猫撫でるの禁止。 その……な、撫でる物欲しい?だったら……その、あんたの目と鼻の先に……あるじゃない?それいいわよ
→(無言でお腹に右手を当てさせました。 猫?側の地べたで寝ています)

とこう言うことか。

213:名無しさん
07/04/11 14:37:58 qQq9jcws
13巻の発売日って10日でしたよね?・・・・・・・・
・・・7日に本屋で買ったんですけど・・・・・・・・

214:名無しさん@ピンキー
07/04/11 15:16:15 8gFtEKvI
>>213
邨先ァ句、ァ縺阪>譖ク蠎励↑繧牙」イ縺」縺ヲ繧九◇

縺ゅ→sage繧�

215:名無しさん@ピンキー
07/04/11 18:10:37 vFec2QcS
>>210
このやろー俺の事を萌え尽きさせる気だなGJ!!
いやもう長さとか気にならん感じよ?

216:名無しさん@ピンキー
07/04/11 18:53:04 okWQKpjL
>>210
GJ!!!
御坂かわいいよ御坂。

217:名無しさん@ピンキー
07/04/11 21:05:16 qYdVaIt7
>>214
御坂が可愛いのは分かるが少し落ち着け

218:名無しさん@ピンキー
07/04/11 21:31:15 8cjfg+ET
>>214
ひとかたさんもちつけ

御坂の幻想殺しによる猫撫で何となく思いついたが
姫神が十字架なくして見つかるまで当麻と手繋ぎ続けて
事情知らないヒロインズに追っかけまわされる話マダー

219: ◆0yDabgA/0.
07/04/11 21:54:35 J4Xf9w5L
>>218

拙いモノでよければちょっとやってみるけど

どうかな

220:名無しさん@ピンキー
07/04/11 21:55:34 m6KtTmZQ
>>218
禁書板にあるじゃないか

221:名無しさん@ピンキー
07/04/11 22:10:10 8Ue/4HIT
個人的には吹寄分が足りないな。
何となくこんなイメージが浮かぶんだ。
「上条当麻! 貴様が普段から落ち着き無いのは栄養バランスが狂っているからだ」
とかいって手作りお弁当を渡すような。

うん、文才があれば書くんだがね。


222:名無しさん@ピンキー
07/04/12 00:17:32 Y53g5ZcA
>>220
ホントだ、よく探したら普通にあったな

>>219
姫神分は常時不足気味なので是非是非

どうでもいいが俺のPC「ひめがみ」で変換すると最初の変換が「非女神」
ヒロインじゃないとでもいうのかチクショー

223:名無しさん@ピンキー
07/04/12 11:53:46 HWOI4v++
ダークで欝な一方さん主人公のエロパロとか新しいかもしれん

224:名無しさん@ピンキー
07/04/12 16:37:48 35MX0O3D
一方さんはぜひ受け身で
普段はドSだがエロいこととなるとすぐに主導権奪われてドM
になるタイプで

225: ◆0yDabgA/0.
07/04/12 16:43:36 Ly58tu2o
とりあえず>>222のネタを元に書いてみたよ

では投下~

226:『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/12 16:47:14 Ly58tu2o
上条当麻の自室。
そのバスルームから小さく雨が降るような音が漏れ出している。
当の上条本人はベッドの上で正座をしていた。妙に鬼気迫る形相で。
普通ならバスルームにいるのはあの大食シスターインデックスだと思うだろうが、それは違う。
彼女は朝からどこかに出掛けており今もなお帰宅の気配はない。
部屋には乾燥機の稼動する音も響いているのだが、その中に入っているものは彼の自室にあるはずのないものだった。
ぐるぐると回っているのはセーラー服一式である。
そして…、
「ねぇ」
バスルームから響く少女の声。

227:『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/12 16:50:54 Ly58tu2o
「ひゃ、ひゃい!?」
そりゃあもう盛大にテンパりまくる上条少年。
「タオルを取ってもらえると。嬉しいんだけど」
しばらくワタワタとあわてふためいた後タオルを引っ張り出すと、
「…姫神、どうやって渡せばいいんだ?」
バスルームの少女、姫神愛沙に問いを向けた。

228:『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/12 16:53:48 Ly58tu2o
事の発端は数10分前まで遡る。
たまたま一緒に帰ることになった上条と姫神は雨上がりに濡れる歩道を歩いていた。
下校前に夕立があり、まだ水溜まりが残っていたのだが、上条と一緒に帰れることで姫神にも油断があったのだろう、彼女は猛スピードで疾走する車により跳ね飛ばされた大量の水のせいで、これでもかというぐらい完全無欠にびしょ濡れになってしまったのだ。
無言で暫くどうしたものかと悩んでいると、
「とりあえず服を乾さねーと風邪ひくだろ」
という至極真っ当な意見を受けて、姫神は上条の住まう寮へと向かうこととなった。

229:『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/12 16:56:57 Ly58tu2o
そして今に至る、というわけだ。
「…姫神、どうやって渡せばいいんだ?」
上条の問いに姫神はバスルームの扉を手が出せる程度に薄く開け、気恥ずかしげに手を差し出して来た。
要するに手渡せ、と。
バスルームに歩み寄ろうとした上条はふと考える。

あれ? これって角度的にヤバくね?

差し出される白い手を見つめ、その『先』を妄想してしまう。
健全な(?)男子高校生なら致し方ない事である。
そして手が止まる。
「何。どうしたの?」
そんな上条に姫神がさらに声を浴びせる。

230:『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/12 17:07:20 Ly58tu2o
ビクゥ!? と必要以上に反応しつつもバスルームの隙間から目線を反らしながらそーっと手を伸ばしタオルを渡す。
姫神の手ごとバスルームに引っ込むと急いでベッドにダイブ、すぐさま正座に戻る。
純情少年上条は同年代の少女のシャワーシーンをいろいろ辛抱して我慢しながら耐えているのだ。

そして間もなく姫神がタオルでいろいろなところをガードしながら(因みにブラとショーツは着用済み)バスルームを出て制服に袖を通し始めた瞬間、
「とうまーっ! お腹減ったかもー!」
食欲全開アンピンシスターがご帰宅なされた。

231: ◆0yDabgA/0.
07/04/12 17:12:26 Ly58tu2o


と、今日はここまでだよ

携帯しかもってない人間だからいろいろ迷惑かけるかもしれないね
読みにくいのは確実だけど


ともかく次回は手ぐらいつなげるかな

あ、ちなみに『エロに非ず』だからね~

232: ◆0yDabgA/0.
07/04/12 17:17:30 Ly58tu2o

うはー…


『あいさ』の『あい』素で間違えてるよ…

うろ覚えの恐怖って感じだね…次回からは訂正するよ…うはー…

233:名無しさん@ピンキー
07/04/12 18:05:14 khb9/RY1
GJ!続き待ってる

新刊のひょうかタソのアヘ顔におっきした俺は駄目人間

234:名無しさん@ピンキー
07/04/12 21:00:16 QL35PYkI
GJ!
続きwktk

235:名無しさん@ピンキー
07/04/12 21:31:24 Op4do2i8
(*´Д`)

236:名無しさん@ピンキー
07/04/13 02:23:11 tI8tWaiW
>>233
きみはひとりじゃない

237: ◆0yDabgA/0.
07/04/13 14:44:26 0eql1WJQ

それじゃ、>>230の続きを投下するよ~

238:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 15:18:18 0eql1WJQ


現状を的確に言い表すなら―修羅場である。
ベッドの上で早速土下座体勢に入っている上条に、今まさにそのプリチーなお口をまるで怪獣の様にパッカリ開けて噛み付かんとするインデックスに、半裸のまま若干呆然とその光景を眺める姫神。
とても収拾が可能な状況とは思えない。
さらに、
「あ」
気を取り直した姫神が『歩く教会』を首にかけようと手を伸ばした瞬間、何がよかったのか猫(スフィンクス)が猛然と『歩く教会』に突貫、それをくわえて走り出したのだ。

239:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 15:21:11 0eql1WJQ
「スフィンクス!?」
当然その様子をインデックスと上条は見ていた訳で、そしてあの『歩く教会』が何のために姫神が所持していたのかも重々承知している訳で。
一先ずプリチーなお口を閉じたインデックスが猫目掛けて一目散に疾走する。
上条もドアから通路に目をやるがもう既に一匹と一人の姿は消えてなくなっていた。
後には間抜け面を晒して廊下を見遣る上条と、やはり半裸の姫神だけが残されたのだった。



非常事態である。
『とある魔術の禁書目録』読者には語るべくもないだろうが姫神秋沙は特異体質である。

240:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 15:24:19 0eql1WJQ

それもとある種族限定で効果をもたらすものだ。
その体質故彼女はとても苦しんだ。
あの『歩く教会』はその体質を付けている間だけそれを消せる効果がある。
より正確にいうならば消すのではないのだが。

さて、話題の『歩く教会』は先程猫に奪われた。
インデックスは猫を捕まえるために(多分『歩く教会』を取り返そうとしたのではないと思われる)部屋にいない。
姫神はもうすっかり制服を着込んでいる。
上条はしばらく呆然としていたが、現状の暫定的な処置を思考していく。

241:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 15:28:06 0eql1WJQ
霊装『歩く教会』無し。
上条『幻想殺し』有り。
上条『幻想殺し』の効果を再確認。

ピコーン、と軽快な音が聞こえたような気がした上条少年。
「姫神」
上条は導き出された答えを姫神に伝える為、彼女の方へ視線を向けると、
「手、繋ぐぞ」
事もなげにさらりとそう言い切った。



10分後。
上条と姫神は、仲良く手を繋いで猫を探し歩いていた。
見た目完全無欠なカップルである。
上条は気にしていないようだが姫神はすっかり頬が上気していた。
傍目には無表情極まりないのだが。

242:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 15:30:43 0eql1WJQ

とりあえず上条の『幻想殺し』で彼女の体質を押さえているのが現状だ。

さて、ここは公園である。

茂みとかにいるんじゃねーの? という上条の意見に姫神が頷いた為近場の公園を訪れたというわけだ。
周囲を見回してみてもそれらしき影はない。
屋台の前に二人ほど常盤台中学の生徒がいるだけだ。
片方は短めに切り揃えられた茶髪で、もう片方はツインテールっぽくまとめられていた。
二人とも女生徒である。
しばらく眺めた後公園から立ち去ろうとした刹那、
「…んの……ッ!」
少女の叫びと共に上条の背後の地面が炸裂した。

243: ◆0yDabgA/0.
07/04/13 15:32:31 0eql1WJQ


書いたところまで投下~って感じだね

とりあえず『手を繋ぐ』まではいったかな

あとはみんなに追い回されるだけ、と

244:名無しさん@ピンキー
07/04/13 15:37:31 +UUdoIL2


姫神のリアクションもっと描写してほしかったなぁ。

245:名無しさん@ピンキー
07/04/13 18:28:45 l672deuO
携帯だから長文がつらいのかもしれないけど、
なんか出来事を羅列しているだけ、って感じで物足りないな。
シチュエーションがいいだけに惜しい。

246:名無しさん@ピンキー
07/04/13 18:45:29 tbmmvVCH
投下乙~
秋沙かわいいよ秋沙


247: ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:36:12 0eql1WJQ


レスありがとう

とりあえずリアクションっていうか台詞を増やしてみたけど

それじゃ>>242の続きから

248:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:37:43 0eql1WJQ

この日も御坂美琴は微妙に機嫌が悪かった。
ストレスがかなりたまっている風である。
仕方無しに白井黒子を引き連れ、普通の店にまで足を運んだわけだ。
一口サイズのカステラを買っている最中、ふと視線をさ迷わせていると見慣れた少年らしき影を捕らえる。
「お?」
ツンツンした黒髪に学生服の少年、上条当麻。ぶっちゃけてしまえばどこにでもいそうな少年だが彼は『超能力者』。である彼女の力が全く効かない人間でもある。
(こんなとこで何やってんのよアイツ)
とりあえず声でもかけようとよく見やる。

249:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:40:52 0eql1WJQ
すると彼は仲良く少女と手を繋いでいるではないか。
ビキリ、とこめかみ周辺から嫌な音が聞こえた気がする。
そして彼女は思う。
またかあの野郎、と。
キョロキョロしているので捜し物でもしているのだろうか。
上条が幸せそう(御坂視点)なのが妙に癪で大声で呼び掛けてみる。
「おーい!」
気付かない。
「ちょっと!!」
屋台の人間が驚くほどの声量でもう一度。
白井が不思議そうに愛するお姉様の見ている方向に顔を向ける。
「おいってば!!!」
まだ気付かない。
あまつさえ美琴をスルーしてさっさと公園から出ようとしている。

250:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:43:37 0eql1WJQ
「あら」
白井が二重の意味を帯びた声を上げる。
「こんのォ、無視すんなァァァァッ!」
瞬間、超電磁砲が上条背後の地面に怒りをプラスされて炸裂した。



上条は突然の炸裂から、咄嗟に姫神を引き寄せる。
飛び散る土塊から姫神を守るためだ。
土煙が晴れ、恐る恐る後ろを見遣るとそこに、
「…ふ、ふふふ…」
怒りという雰囲気だけで人を殺せそうな御坂美琴が、鬼のような形相で仁王立ちしていた。
もちろんその後ろに白井黒子もいるのだが。
「はぃぃ!?」
現在上条当麻はとても誤解を受けるような状況下にあった。

251:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:46:38 0eql1WJQ

姫神を両腕でしっかりと抱きしめ、そのまま美琴達の方を困惑の表情を見せつつ向いていたからだ。
何でこんなところにいるの、と。
まぁ間違ってはいない訳だが、受け取る側の受け取り方によって大分内容は歪められるのである。

すなわち。

美琴視点→こんなところで何抱き合っていちゃついてんだコラ。

上条視点→御坂ってことはさっきの『超電磁砲』なの!?

である。

ついさっきも似たような状況になったことがあったような気がするナー、と冷や汗を垂らす上条。
姫神はすっかり腕の中で大人しくなってるわけで。

252:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:50:17 0eql1WJQ

御坂は文字通り怒髪天でゲームセンターのコインを玩んでいるわけで。
白井は不適な笑みで、
「…とりあえず殺っとけば一先ずは安心ですの♪」
とか物騒な言葉と共にフトモモあたりから物騒なアイテムを取り出して構えているわけで。
「ちょっ! お二人さん、ここは穏便に…」
浮かべるスマイルから冷や汗を滝のように流しながら上条は考えた。
どうやってこの場から脱出しよう、と。

そして、

「って何も思い付く訳ねぇぇぇ!!!」
くるりと反転すると一目散に、それこそ脱兎の如く駆け出したのだった。

253:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:53:50 0eql1WJQ



「ぇ? あ。ちょっ。待って」
なんかほんわかした幸せにひたっていた姫神だが、上条が勢いよく走りだしたためこけそうになり急に正気に立ち返る。
形的に引っ張られているため上条の横顔の少ししか見えないが妙に冷や汗をかいているように見える。
彼との繋がりである自らの手に、きゅっと力を込める。
結構なハイペースで走っているため離されないようにと、この気持ちのいい感覚が長く続くように。
咄嗟に抱きしめられたときは驚いたし恥ずかしかったが、それを上回るだけの幸福感があった。

254:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:56:38 0eql1WJQ
自分を守るための行為であるとわかっていてもその『先』を想像してしまう。
「うぉーっ!」
少年はひた走る。
後ろから飛んでくるやけに殺気の混じった攻撃から逃げるために。
「やめてーっ! 今は右手が使えねーんだよォ!」

少年はひた走る。



「だはーっ! しつけー! 何で今日に限ってこんなにパワフルですか、御坂はっ!」
姫神の手を引きながら走る。
あまり長い時間走るとなると姫神の体力が心配だ。
(あんまし無茶は出来ねぇけど、これなら)
割と二人からは離れていたので上条は、
「わりぃ、姫神」

255:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 19:58:18 0eql1WJQ
そう一言詫びを入れると一気に、
「よっ、と」
「きゃあ」
姫神を抱き上げた。
まぁ要するにお姫様抱っこである。
ぼふん、と妙に小気味いい音を上げて姫神から煙が上がった。



(ぇ? え?)
姫神は最初何が起こっているのか理解できなかった。
上条の言葉と共に重心が後ろにズレ、気がつけばその腕の中にすっぽりと納まっていたからだ。
(これって。もしかしなくても)
瞬く間に思考が巡りその答えを弾き出す。
(…!? あぅー)
お姫様抱っこ。
一瞬のうちに顔が真っ赤になる。

256:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/13 20:04:31 0eql1WJQ
「いい加減諦めてくれると上条さん泣いて喜びますがっ!」
「えぇい、うるさい黙れッ!」
「往生際が悪いですの」
外野が煩い気もするがインパクトで言えば上条に抱っこされている方が上なわけで。
(ん)
頬を擦り寄せるように上条の胸板に身を預けた。



(ちっくしょう! 猫…じゃねぇ『歩く教会』はどこだーッ!)
上条当麻。
実は結構追い詰められていた。
完全に身を任せられ、頼られてるのはいいのだがどうにもゴールの見えないマラソンをしているようで気が滅入る。
(携帯…はまず無理。見つかってれば部屋に戻ってるか?)

257: ◆0yDabgA/0.
07/04/13 20:08:48 0eql1WJQ


指摘してもらえれば出来る限り対応したいなとはおもってるから、そういった類のレスは結構有り難いよ

少ないボキャブラリーから頑張って姫神の魅力が引き出せるように頑張るね


それじゃ、またある程度書けたら投下しに来るから

258:名無しさん@ピンキー
07/04/13 22:45:29 usE6zH5B
GJ!!!
続きも楽しみに待ってます。

259:名無しさん@ピンキー
07/04/14 09:51:32 SAyg1JIy
上手い、あとは姫神の心理描写を多めに(*´Д`)

260: ◆0yDabgA/0.
07/04/14 14:33:32 VXVpC3SV



はいは~い>>256の続きだよ~


とりあえず姫神の心理描写を増やすことに挑戦

青髪ピアスもいるよ

261:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/14 14:35:39 VXVpC3SV
とりあえず逃げつつも思考を続ける。
(つかここどこだよ!? まさか、上条さん迷子ですか!?)
うがぁ、と派手に苦悩しながらふと視界に『妙なモノ』が入り込んで来た。

耳元に光るピアスに青い髪。

上条は逃げることと思考を続けることに必死で脳の片隅にそれを追いやる。
とりあえずキョロキョロと視線をさ迷わせ、
「…お…? とりあえずあそこに」
そして上条が地下街への入口を見つけ呟いたのと同時に、

「己は何見せ付けてんねん、コラぁぁぁぁぁ!!」

血の涙を滝の様に流しながら青髪ピアスが咆哮した。

262:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/14 14:37:40 VXVpC3SV



妙な絶叫を耳にした上条はひょいと後ろに目をやる。
するとそこには美琴、白井と並走するように走る青髪ピアスがいた。
「ぎゃー!? なんか増えてるーっ!」
壮絶な追い掛けっこを繰り広げる上条ズを奇異の目で見る一般人の皆さん。
(とりあえず今の時間なら学校には誰もいねぇはずだよな)
若干恥ずかしいなぁ、とか思いつつ地下街の階段を一気に駆け上がり上条たちの学校を目指す。
(一先ず隠れてやり過ごす。撒いたら部屋に電話でもすればいいだろ)

263:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/14 14:39:42 VXVpC3SV
姫神は今現在とっても幸せである。
クラスメートの絶叫とかさらに外野はヒートアップしているようだが、やはり姫神の幸せは揺るがない。
普段あまり接する機会が無いことも手伝ってか、上条に触れているだけでどんどん鼓動が早くなっていく。
(でも。あの十字架が見つかったら。これは)
ふと思い、胸に小さな痛みが走り、
(見つからないと。困る。けど。見つからないでほしい)
見つかったらもう触れてもらえないんじゃないかと不安に囚われる。
思わず上条の制服を強くにぎりしめてしまう。
「ん? どうかしたのか姫神?」
優しい声。

264:『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0.
07/04/14 14:41:32 VXVpC3SV
決して自分の決めたことは曲げない声。
「ううん。何でもない」
言えない。
ずっとこうしていたいとか、ずっと一緒にいてほしいとか。
これ以上の迷惑はかけられない。
だから、少しでも長く触れていようと思う。
だから、少しでも長く体温を感じていようと思う。
いずれ終わるとわかっている夢ならば、決して忘れぬように。
心の奥深くに、しっかり刻み付けよう。

姫神が目を開けると周囲に見慣れた風景が広がっていた。
「学校?」
「おう。とりあえずどっかに隠れてやり過ごす」
姫神の小さな呟きに答える上条。
「それまで我慢な」

265: ◆0yDabgA/0.
07/04/14 14:44:53 VXVpC3SV



今度は学校に


オチをどうしようとか悩んでるんだよね


それじゃまた書けたところで投下に来るよ

あ、それと
レスありがと

266:名無しさん@ピンキー
07/04/14 18:47:27 fVNg7Ct+
G☆J!!
いや~姫神かわいいなぁ。
続きwktk

267:名無しさん@ピンキー
07/04/14 20:42:02 /DaJ1s8V
流れ読まずに一方さん物語投下。

(・・・ここは・・・どこだ?)
一方通行が目を開くと、そこには白い世界が広がっていた。
「おはようございます。一方通行。気分はいかがですか?」
黒いスーツを着こなした品のよさそうな中年の男が話しかける。
(あ~・・・そうか、あのあと気絶させられて・・・病院か?ここは)
「チョーカーの電源は入っているはずですが・・・聞こえていますか?」
一方通行は目を男に向けると、
「あァ、聞こえてンよ。ンで、俺はまず何をすれば良いンだ?」
「話が早くて助かります。実は、貴方に本来やっていただきたい仕事があったのですが、こちらも人手不足でして・・・急遽、別の仕事をこなしていただきます。」
「そんな話はどうでも良い。何をするのかを聞いてンだよ。」
「はい。貴方には、我々の計画遂行に必要不可欠な人間の護衛をして頂きます。本人には気付かれないように、ね。」
「護衛?この俺が?それも、反射すら時間制限がある俺に護衛しろと?頭大丈夫か?」
一方通行の皮肉をことも無げに男は返す。
「ご心配いただきありがとうございます。まだ言っていませんでしたが、あなたの御坂ネットワークを使用した代理演算装置のバッテリーが完成致しまして、
フルに能力使用していても1時間、さらに、交換用のバッテリーもいくつかご用意させていただきました。今貴方の首にすでに付いています。ご確認ください。」
一方通行は己の首に指を這わすと、丸く軽い金属のような物に指が触れる。
軽く押すと、チリィン、と音がした。
「あァ・・・?鈴?なンだこれ」
男はポケットから細長い筒のようなものを取り出す。
「それがバッテリーになります。このケースにそれと同じものが10個程、入れることが可能になっていますので、ご活用ください。」
「おいおい、こんなものいつの間に作ったンだ?あの医者はそんなもンが出来たなンてかけらも言ってなかったぞ?」
「でしょうね。我々としては、貴方をフルに活用するために必要だからこそ、総力を挙げて作らせて頂いたのです。といっても、バッテリーしか作ることはできませんでしたが。
お気をつけください。もし、チョーカー自体に問題が発生した場合、我々ではどうすることも出来ません。」
「ハッ、十分だよ。」
(こんなもんがあれば、あのガキをあんな目にあわせる必要もなかったろうに)
「ンで、どこのどいつを護衛すれば良いんだァ?」
「その前に、まず貴方には変装をしてから対象の通っている学校へ転入生として行って頂きます。」

268:名無しさん@ピンキー
07/04/14 20:43:49 /DaJ1s8V
「変装?」
「はい。貴方は仮にも、一度指名手配された身ですからね。こちらの制服を着ていただきます。」
男は背後から一般的なとある制服を取り出した。
「ブッ」
「お・・・おま・・・それ・・・!」
「はい。セーラー服ですね」
「俺にそれ着ろッてか!?」
「はい。それで変装して学校へ転入し、〈上条当麻〉を護衛するのがあなたの最初の任務となります。」
(上条当麻・・・誰だ、それ?)
(いや、その前に俺がセーラー服って・・・)
一方通行の脳内に、セーラー服を着て笑いながらクルクル回っている自分の姿が思い浮かぶ。
(あり得ないあり得ない!おれが?セーラー服?ちょ・・・おま!)
「お前、俺が〈セーラー服〉って正気か!?」
「何か問題でも?」
問題などあるはずも無いというように、男は返した。
「すでに、転入の手続きは済んでいます。こちらにマニュアルを用意したので、そちらをご覧ください。」
男は一方通行に携帯電話のようなものを手渡す。
「こちらもあまり時間があるわけではないので、これで失礼します。
何か用があれば、そのマニュアルについているボタンを押せば、私の携帯端末と通話することが可能ですので、そちらをご利用ください。では」
男は扉を開けると、そのまま出て行ってしまった。
「本気かよ・・・オイ」
茫然自失、といった表情で一方通行はマニュアルを見る。
指で操作していると、
「申し訳ありません。伝え忘れたことがありました。」
男が戻ってきた。
「転入する予定の日は3日後です。後必要なことはすべてマニュアルに書いてあります。それから、ベッドの下に書類や教科書や体操服など、必要なものがあるはずです。それでは。」
一方通行が何か云う暇もなく、男はしゃべり、そのまままた出て行ってしまった。

「・・・どうしろッてんだよ、クソッ」

269:名無しさん@ピンキー
07/04/14 20:45:51 /DaJ1s8V
「はいはーい、それじゃホームルーム始めますよー。ー」
子萌先生が教室に入ってきたころには、生徒の全員が着席していた。
「えー、出席を取る前にクラスのみんなにビッグニュースですー。なんとまたもや今日から転入生追加ですー」
おや?と、クラスの面々の注目が子萌先生に向く。
「ちなみにその子は女の子ですー。おめでとう野郎どもー、残念でした子猫ちゃん達ー」
おおおお!!とクラスの面々がいろめき立つ。
「とりあえず顔見せだけですー。詳しい自己紹介とかは朝礼が終わった後にしますからねー。さあ、転入生ちゃん、どーぞー」
子萌先生がそんなことを言うと、教室の入り口がガラガラと音を立てて開かれた。
いったい、どんなヤツがやってくるんだ、と上条が視線を向けると、

そこには
花のブローチを頭につけて
へそ出しセーラー服を来て
首に鈴が付いたチョーカーをつけた
鈴科百合子が立っていた

「おおおぉぉぉぉ!」
クラスの野野郎共がざわめく
青髪ピアスが叫ぶ
「灼眼白髪美少女キターーーー!!!11」
吹寄制理もついでに上履きを投げつけながら叫ぶ
「何わけの分かんないことを転入生に向かっていってるのよッ!!」
バゴォッ! とすさまじい音がして青髪ピアスが倒れた。
(おいおいなンなンですかこのハイテンションなクラスは。それともこれが普通だってのか!?)
「え、えーと、とりあえずみんな落ち着いてくださいー、転入生ちゃんが困っちゃいますよー」
子萌先生が泣きそうな顔で叫ぶ
「ホラッ!先生泣いちゃったでしょ!そこの馬鹿!静まれ!」

270:名無しさん@ピンキー
07/04/14 21:11:29 GtJB1GdK
一方さん鈴科verキターーーーーーーーーーー!!!
続きますか?続きますか?

271:名無しさん@ピンキー
07/04/14 21:34:50 /DaJ1s8V
続きます

「それでは、転入生ちゃんの自己紹介を始めるですよー」
みんなの注目が、鈴科百合子の元へ集まる。
「こ、こンにちは、お・・・僕は鈴科百合子です」
「僕っ子キtひでぶっ」
青髪ピアスに吹寄の鉄拳がとんだ。
僕っ子転入生の衝撃は凄まじかったらしく、クラスの野郎共の8割は席を立って何事かを叫び、青髪ピアスと土御門に至っては僕っ子の素晴らしさとメイド義妹の素晴らしさについて拳を交えながら議論している。
(やっぱり僕は不味かったか・・・私にすれば・・・いや、もう遅いか)
鈴科百合子は己の発言によって巻き起こった暴動を中ば呆れながら、寧ろ引きながら観察している。
「よ・・・よろしくお願いします」
「では、挨拶も済んだところで席に着いてもらいますー。上条ちゃんの隣が空いているので、そこに座ってくださいですー」
(上条当麻・・・そういえば、顔写真がなかったンだよな・・・見ればわかるから必要ないって・・・何考えてやがンだ・・・っと、こいつか。とりあえず挨拶はしておくか)
「宜し・・・く!?お前は!?」
「え?俺がどうしたの?」
ジロリとクラスの注目が上条当麻に集まった。
またお前かとでもいうような視線が妙に痛いと感じる上条当麻であった。
(今度は本当に知り合いじゃないんだけど・・・)
と心の中で思ってみても、鈴科百合子はまるで幽霊でも見たかのような顔で上条当麻を見ている。
「あの・・・えっと・・・どうしたの?」
「ハッ」
「?」
「いやあの・・・えと・・・な、なんでもないよ」
必死に笑顔を作ろうとしたが、健全な笑顔なんて何年もしてないせいで、変に顔が引きつっている。
見ようによっては、その笑顔はまるで10年前に別れれずっと思い続けた幼馴染に再会してはにかんでいる表情に見えたのであった。
かくして、休み時間には青髪ピアス・土御門その他恵まれない男子生徒によって制裁を受けた上条当麻であった。

272:名無しさん@ピンキー
07/04/14 21:45:14 /DaJ1s8V
一時間目。
特殊な催眠音波でも発生させる能力を持っているのではないかと疑ってしまうほどの催眠効果を持った授業を行う数学教師がやってきた。
「起立。礼。」
「えー、では、教科書の47Pから始めます。あ、鈴科さん。教科書はありますか?」
「あ、はい。ありま・・・あれ?」
鞄を見るが、数学の教科書は無かった。
とりあえず、すべての教科書を鞄に入れて持ってきたはずなのだが。
しかし、無いものはないので家に忘れてきたのだろう、と思い、教師に答える。
「すいませン。家に忘れてきてしまったようです。」
「あぁ、それなら今日は隣の席の人に見せてもらいなさい。
もしかしたら注文漏れがあったのかもしれないから、探してなかったら担任の教師に言うように。
上条、鈴科さんに教科書見せてやれ。」
「あ、はい。わかりました。え・・・と、鈴科、でいいんだよな?」
「あ、うん。別に百合子でも構わないけど。ありがと」
(別に教科書なんて無くたってこの程度のレヴェルなンざ、問題無いンだがなァ)
面倒くさい、と思う。
そして上条は、
(苗字で呼ばれるの好きじゃないのか?まぁ、そういう人もいるかもしれないし。
ジェントル上条さんは相手の言葉に隠された意味を読み取って気を利かせることができるのだ!)
「あ、そうか。わかった。じゃ、百合子で良いか。ほい、教科書」
「ン、ありがと」
話が終わり、鈴科と上条の机がくっついたのを確認して、教師が授業を再開する。



(ね・・・眠い)
そして上条は、凄まじい威力を誇る数学教師の催眠音波に必死で耐えていた。
(ね、寝るな寝るな。鈴科に教科書を見せているこの状況、さすがに寝ちゃうわけにはいかんだろう。紳士として)
「そういえば百合子、なんでこんな時期に転入してきたんだ?」
「え、と・・・前の学校でトラブルがあったので・・・」
「トラブル?」
「うン。その、ちょっと言いにくいことだから・・・」
「あ、ごめん。」
「ン、大丈夫。いいよ」
「・・・」
「あ~・・・そういえば百合子はどんな能力もってんの?」
「ベクトル変換」
「ベクトル変換?珍しいなー」
「え?」
「いや、ベクトル変換なんて能力者、俺はほかに一人しか知らないからなー」
「そ、そうなンだ・・・」
「・・・」
(間がもたねぇー)
ウダーと机に突っ伏して、どうすれば会話が弾むかを必死に考える
鈴科は鈴科で変なことを言ってしまわないかとドキドキしながら、ベクトル変換の事を言ってしまったことを後悔していた。

273:名無しさん@ピンキー
07/04/14 22:32:41 /DaJ1s8V
「それでは、今日の最後のホームルームを始めるですよー。」
朝と同じように全員が着席していた。
子萌先生が各種連絡事項を伝え、
「それではみなさん、車に気を付けて帰ってくださいねー。ばいばいですー」
「気をつけ。礼。」
「先生さよならー」
「さよならー」
「またねー」
「また明日ー」
クラスの人口密度が一気に減り、上条も教室から立ち去ろうとしてた。
(護衛ってこたァ、帰りの道も一緒に帰った方が良いんだよなァ)
「あ、上条くん。家まで一緒に帰らない?」
「「「え?」」」
さりげなく発せられた、普通に考えれば爆弾的な発言に姫神・吹寄・3バカが驚愕した。
「ちょ・・・上条当麻!転校初日の転校生に何してんのよ!」
「うわー!まさかこんなにも早く上やんの能力に汚染されていたとはー!」
「・・・不潔。」
「いやあの、ちょっと?俺も何がなんだかわからないんですがー!って聞いてねぇしー!」
「上条ちゃん、確かに、上条ちゃんくらいの年頃になるとだれしも女の子に興味をもつものです。でも、上条ちゃんはちょっとやりすぎたと思うのですよ」
「だーかーらー!俺の意思は置き去りですかー!?ついでに百合子もぼーっと突っ立ってないで何か弁護をプリーズ!」
ピタッと空気が固まった。
「「「百合子・・・?」」」
「出会ったその日に名前で呼ぶとは上やん能力は既にその領域にー!」
「くっ・・・上条当麻・・・!」
「・・・不潔っ」
鈴科のことは完全に置き去りにして騒ぐ上条当麻とゆかいな仲間たち。
「・・・あァもう!いいから一緒に帰るぞ!当麻!」
え?っと戸惑う上条を強引に引っ張っていく鈴科。
こんなのにぼこぼこに負けたのだと思うと、なんだか悲しくなる鈴科であった。


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