【涼宮ハルヒ】谷川流 the 42章【学校を出よう!】at EROPARO
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 42章【学校を出よう!】 - 暇つぶし2ch572:生徒会長の暴走
07/03/05 08:55:52 uRP3NRRO
 もう小学校も最高学年になるというのに、遊びに出かけては体中泥だらけにして帰ってくる我が妹の脳内のように暖かくなってきた三月のある日、うちの学校で卒業式が行われる事となった。
 とはいえ今回は俺達の二つ上の学年の式であるし、そもそも日々を訳の分からん同好会もどきの団活動により消費されている身である俺に、艱難辛苦を分かち合うような親しい先輩ができているはずも無い、………朝比奈さん達は例外であるが。
 というわけで卒業生の皆様方には申し訳ないが、正直俺はこの式については無事に終わってくれさえすれば、それ以外は晴れ時々曇りの時々曇りの部分くらいどうでも良い。
 なので今回、俺は涙と見せかけて出てくるあくびを必死でかみ殺しながら、ところどころですすり泣く青春人達を傍観するだけの予定であった。
 あった、と過去形になるのは別に教室でいつも俺の後ろに座っている、これも脳内が年中程よく暖まっている、暴走娘が何かを企てているというわけではなく、
「さて、それでは僭越ながらこの私が在校生代表として送辞を読ませていただこう」
 ………この馬鹿会長の存在のせいである。てか誰だ! こいつに送辞を任せたのは!

 馬鹿と共に何故かほぼ等身大の鍋が火にかけられた状態で壇上に登場する。
 不安は泥舟で海に漕ぎ出すレベルの強さだが、俺にできる事といえばまな板の上の卒業生を眺める事と、いくら馬鹿でもまさかこんな大事な席で暴走するような事は無いだろうと祈る事ぐらいしかない。………ああ、巻き込まれないって素晴らしいなぁ。

「春の訪れが頬をくすぐる風の暖かさからも感じられるようになった今日この頃、卒業生の皆様におかれましては………」
 良かった。出だしは比較的まともだ。
「………皆様も当学園での三年間で素晴らしい思い出を作られた事だと思われます」
 何とかこのまま終わってくれよ。
 ………残念な事に俺の願いが叶うというのは宝くじで3億当たるよりも確立が低いのである。
「ああ、ちなみに私の最も素晴らしい思い出というのは、もちろん喜緑くんに出会った事なのだがね」
 はい、馬鹿スーパーエクスプレス暴走開始! 幸せっぽい青い鳥は隣の芝が何色だろうとみつからねぇんだよ、俺にゃあな!





次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch