【涼宮ハルヒ】谷川流 the 40章【学校を出よう!】 at EROPARO
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 40章【学校を出よう!】 - 暇つぶし2ch684:SOMEDAY in the MORNING Rside
07/02/24 01:14:33 EBuWxKkD
 最初に感じたのは『冷たさ』だった。

 目を開けると、雪が降っていた。『冷たさ』はそのせいのようだ。
 ………さて、あたしは誰で、どうしてここにいるんだろう。
 そう疑問に思った瞬間、何かと繋がると同時に膨大な情報が流れ込んできた。
 あたしの名前は『朝倉涼子』、この銀河を統括する情報統合思念体、その急進派によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイス、………だった存在。
 原因不明の『エラー』により暴走し、最重要観測対象の一人である少年を殺そうとしたあたしは、同じインターフェイスである『長門有希』によって情報連結を解除された。
 ただ思念体による『エラー』の原因解明のため、完全な消滅ではなく凍結状態に置かれていたようだ。

(………命令を)
 凍結が解除されたのには何らかの理由があるはずだ。『あたし』でなくてはいけない理由が………。
 しかし、思念体からの返答はあたしの予想を裏切るものだった。
(為すべき事を為せ)
 ………なによ、それは?
 何度か質疑を行うも答えは全て一緒だった。
(あたしが為すべき事は………)
 考える。………分からない。………思いつかない。
 そもそもあたしは道具なんだから、自分の為すべき事なんて考えなくて良いはずよね。考えた事だって、一度しかないし………。
 ………結局、そのたった一度、凍結前にあたしがやろうとした事、それくらいしか思いつかなかった。
(涼宮ハルヒを刺激し、情報を引き出す)
 ………どうせあたしには、他に何もする事無いしね。

 雪が降っている。『あたし』は冷たいままだった。


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