ほのぼの純愛 9スレ目at EROPARO
ほのぼの純愛 9スレ目 - 暇つぶし2ch100:名無しさん@ピンキー
07/02/23 15:23:55 wmdDmUXC
>>98
あり

101:名無しさん@ピンキー
07/02/23 16:10:52 pAaMkS7E
男嫌がる→女色仕掛け→男骨抜きになって女のいいなりに→男正気に戻る→男嫌がる→(ループ)
みたいな


102:名無しさん@ピンキー
07/02/23 19:58:01 ooExzMU7
誰かネタおくれ

103:名無しさん@ピンキー
07/02/23 20:21:29 0bNWS/7Y
>>102
ケーキをプレゼント

104:名無しさん@ピンキー
07/02/23 20:24:15 SHansd52


105:名無しさん@ピンキー
07/02/23 23:54:12 kntqXWCd
>>102
普段は優等生な女さん
男くんが一人でいる時はほのぼの純愛、周りの目が有る時は男くんだけわかるほのぼの純愛

106:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:07:49 8KDA2F0+
携帯から投下なのでおかしいところが盛り沢山かも
しれんが気にしないでくれ。

107:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:09:28 8KDA2F0+
重ねる世界、重なる世界

ゆっくりと世界が回る…
ーーあと何秒なんだろう?

私は考える。
悲しい彼女を抱いて。その手には夕日と鮮血を映し出す。
もっと違う道は無かったのだろうか?

私は考える。
彼に思いは伝わっただろうか?どうしてこうなってしまったのだろうか。

誤解は解けたのだろうか…

ーー…私は考える

108:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:12:42 8KDA2F0+

それはいつもの朝だった。
「なぁ…、もう勘弁してくれよ…」
彼は椅子にゆっくりと腰掛けながら溜息交じりに呟いた。

「はて、何のことですか?」
一度、私を見上げそして盛大な溜息を吐いて彼は言う。

「好きしか書いていない大量の手紙、無言電話、不法侵入、毎日窓ガラスを引っかく音っ」
カーテン開いてもいないてどういうコト?と彼は嘆いていたが私は内心驚愕していた。

「…何のことかさっぱりです」
彼は--やっぱりコレか、と小さく漏らしたが、ズバリ言おう

109:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:15:32 8KDA2F0+

私じゃない。

流石にそんなことをしたら嫌われるのは日本の将来以上に目に見えている。メールを十回以上送るのは私ですけど。
やっぱり、あれか?彼が幼なじみに告白された時にトチ狂って髪の毛料理を出したのが今でも効いてるのか?

あれはある意味黒歴史なんです。まぁ、結局告白は断ったらしいので私を選んだってコトで。

「--聞いてんのか?おい?」
正直、聞いてませんでした。
「えぇ『私を愛してる』ですよね?」

全てを言い切る前に彼が答える。
「--断じて違う」

彼が少し悄(しょ)げかえった顔をしながら
、次の授業の準備を始めようと机に手を入れたその時だった。

「…ん?」
ひらひらと黒い羽が舞落ちる。
黒い何かが音を立てて教室の床の上を転がる。

110:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:19:25 8KDA2F0+


--烏だ。漢字は鳥に似ている、ってそうじゃない。
凍った二人の空気に何も知らない笑顔の幼なじみがやって来た。

「ねぇ?二人してどうした…えっ?」
それは直ぐに悲鳴に変わり、周りを巻き込む渦へと変わる。

彼が凍った表情のままゆっくりと顔をあげて力のないで聞いてきた。

それは私がもっとも恐れ、聞きたくない言葉だった。

「お前が…、お前がやったのか?」
胸が押し潰されそうになる。
幼なじみが泣いている声すら遠くなる。

落ち着け…。こういう時こそ落ち着いて対処しないといけない。

「私は知りません」
落ち着き払った態度が良くなかったのだろう。

でなければ私は頬を押さえて尻餅をついている筈がないのだから。

彼はカラスを袋に入れて裏山に埋めに行ってしまった。

クラスメイトはのろのろと掃除を始めている。

止めて下さい。『お前が悪い』と言うような目で見るのは。
今更ながら涙が出た。
気づけば今は帰宅時間前で…

--ここは…校舎裏のようですね。

トボトボと教室に向かって帰っているとにこにこと嬉しそうな幼なじみさんがげた箱の方から出てきた。

私はその笑いを見て奇妙な--そう、幻視感のような--
感覚を覚え真っ直ぐ彼のげた箱前に行き、

開けた。

111:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:20:02 8KDA2F0+
さげ

112:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:23:08 8KDA2F0+


そこには赤い文字でただ、ひたすら

『愛してる』
と書かれている元は白かっただろうシューズを見つけた。

私はそれを手に持ち家に帰る為に急いでいる生徒達を横切った。

今教室には彼と幼なじみとその他数人しかいない。
--本当はもっと大勢前で鼻を明かしたかったんですけど…

彼は私を見るなりブスッとして鞄を取った。
待って下さい。見て欲しいものがあるんです。
「何だ…って俺の靴…だよ、な?」
お前、と彼が言おうとしたところに幼なじみが遮る形で言った。

「酷い…しかもこれアナタのペンだよね…。見たことあるし…」
「そうですか、貴女は私のペンを使ったんですか…」
彼女は直ぐに答える
「違っ…、だから見たことあるって…」

「貴女は色を見ただけで誰の物か分かるんですか?凄いですね」
彼女は視線を泳がせ黙り、彼はその顔を呆然と見ている。

「で、でもアナタはずっと居なかったからっ…怪しい」
何が『でも』なのか聞きたいところですね。

「それは認めましょう。ですが貴女も同じですよ?」
「私はコレ…保健室行ってたもん!」
そういって保健室から貰ったらしき赤い薄紙を出す。
彼に私は聞く。

「この紙に書いてある退室時間から彼女は直ぐに帰ってきましたか?」

113:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:24:36 8KDA2F0+
ミス

114:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:29:08 8KDA2F0+
急に話を振られて一瞬驚いていたが、直ぐにこちらを見据えて答えた。

「い、いやこの20分後--っつてもさっきだけど--に帰ってきたな…」
私が彼に礼を言い、微笑みながら彼女に何か言おうとしていると彼女が先に口を開いた。

「うっさい、ストーカー女っ!あんたが彼んちに侵入したり、無言電話かけたり、
『愛してる』ってメール送ったりしてるの知ってるんだからっ!!」

--なぁ
「…なぁ、どうして知ってるんだ?俺は周りに迷惑掛けないように被害のことは殆ど言ってない…」
彼が--心底不思議だ、という顔で嘆いた。
正直、私は彼が話しに参加はしないと踏んでいたので驚いた。

彼は少し溜めて答える。
「それに誰かから聞いたとしてもメールの内容まで知っているのはおかしい…」
床を見ていたその目は真っ直ぐ彼女を捉えていた。

「そっそれは昨日勝手に、見た…から」
「--携帯は一週間前から修理に出してるんだ…」
彼曰く、代用機は持っていないそうだ。

教室に残って話を聞いていたギャラリーを含め沈黙が私達を覆っていた。

沈黙を破ったのは彼女だった。それも笑い声で。
「ふふ、ははははっく、ふふ。そう、全部、ぜーんぶ私だよっ」
彼女は息が続かないのか呼吸を整えていた。
--なんか…地雷踏んじゃいましたか?

「ふぅ、なんでって彼に何やってもアナタのせいになる。そうすればいつかアナタは消えるでしょ?」
「そうなっても彼は貴女を愛すとは限りませんよ?」
はっきりと伝える。

「あたしだって告白した時に

『彼女が少なからず気になる』

なんて言わなきゃこんな事しなかったよ?これはある意味君への罰なんだよ」
そう言って彼に視線を合わせる。

115:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:32:54 8KDA2F0+

「罰って…何だよ…罰って」
「あたしの魅力に気づくまでずっとこの罰は続くんじゃないかな?」
私達がいろんな意味で唖然としてる中、『それに』と続ける。

「君とあたしが一緒になるいい案考えちゃったし」
そう言って荷物を持って走って出ていった。
私達は追いかける。

しかし、私は彼女の言い回しに奇妙な感覚を覚えていた。

--何故彼女は『愛される』より『一緒になる』と言う言葉を使ったのだろうか?

そうこうしているうちに本館と旧館の三階を繋ぐ通路に出た。手すり以外私達をこの風から防ぐものをない。

彼女は後ろを向いたまま止まっている。彼が幾ら声を掛けても固まったままだ。
--なんだろう・・・この感覚
ゆっくりと彼が近づくのを尻目に私はさっき感じていた感覚が頭を駆け巡っていた。

--私が彼女なら…今の彼女なら

究極の愛を…選ぶ。
それは一方的だけど最高の自己満足で現実逃避。


「彼女から--っ離れて下さいっ!!」
「え?」

-彼が彼女の肩に手を置こうとしている。
--彼女は鈍く光る何かを持って振り向こうとしている。

間に合え、間に合え間に合え間…

116:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:35:38 8KDA2F0+


彼を突き飛ばす。私は彼女の両手で持っている包丁の柄を上から抑え込む形をとる。

私も両手を使っているから…当分はこのままか。
私は手すりに凭(もた)れかかって気絶している彼を見てそう思った。

はぁ、掴む余裕があるなら叩き落とすなり、すれば良かった…。
そんな悠長なことを考えていたら悔しそうな顔の女が声を漏らした。
「…アナタはあたしの希望まで奪うの?」
「まるで…私が悪人みたいですね」
「ねぇ離してよ、…離せ!離せよっ!」
私はそれを無視して近くの生徒に教師を呼ぶように頼む。

「…貴女はっ、私っ、なんですよ」
「離せ離せ離せ離せっ」
「きっと私が彼にっ、振られたらこうなっていたっんで…しょうね」
「離せ離せ離せ離せっ」
「だから貴女が捕まったとしても彼にまた同じコトをしようとするのも分かるんです」
--ううん、もっと酷いかもしれない。
--だから

「だから、こうしますっ」
掴んでいた手を離し彼女を抱きしめる形で手すりへ身を任せる。

当然体に包丁が刺さる。当然私達は落下する。

彼をチラリと見て

私は考える

--風邪引かなきゃ良いんですけど。

手すりはただ虚しく風の吹き抜ける音を鳴らしていた。

END

117:名無しさん@ピンキー
07/02/24 13:39:04 8KDA2F0+
終わった…。

途中ご迷惑をお掛けしました。

それと『過去』は最後や動機などが微妙
なので未だ執筆中です。

しばしお待ち下さい。

118:名無しさん@ピンキー
07/02/24 17:48:41 h+zeZZp8
このスレ凄いな…GJなんだぜ

119:名無しさん@ピンキー
07/02/24 18:22:38 4l4pbUrt
ヤンデレスレ見てレベルの高さに凹んだ…。

120:名無しさん@ピンキー
07/02/25 05:14:33 9uSwvBCN
>>119 こっちはこっちで面白いと思う。他は他。ここはここさ。
今は修羅場スレもヤンデレスレもちょっと荒れてるしな。

121:名無しさん@ピンキー
07/02/25 06:58:11 0Zh4LLvN
>>120
まぁ、ここはやけに平和つーかまったり
してるよな

122:名無しさん@ピンキー
07/02/25 12:35:47 2DqJnu4d
人がいn(ry

123:名無しさん@ピンキー
07/02/25 16:07:25 wtjihvOE
誰もいない

なぁ、ここはどこなんだ?
…俺達お祭り会場に向かってたんじゃないのか?
僕はこのオンナが近道だという薄暗い路地へ来ている。
「ーーそろそろ…ですね」
僕は意味が分からず重ねた手を振り解き彼女に訪ねる。

「どういう意味だよ?お祭り会場なんてねぇし、それにもう始まってるみたいじゃねぇか…」
その証拠に遠くでどーんと花火の音がする。
まったく…、このオンナはどこか変だと思ってたが方向音痴まであるのか…

「その祭りのおかげでここら辺には誰もいませんよ」
彼女は綺麗なうなじを見せたまま語る。
「はっん…、まるで誘拐犯みたいだぞ?その口振り」

ーー『まるで』とは?と言いながらスタンガンを持った彼女を見た僕はもう既に笑ってはいなかった。

ーー逃げなければ…
そう思い、足に力を入れてもモツレるばかり。吐き気や目眩すらする。

おいおい、風邪でも引いたか?いや、どう考えてもさっきのジュースだろう…。

そんな驚愕と冷静の渦の中で彼女は歌う。
「あなたーに、あえーて、ほんとーに、よかぁった」
嬉しくてと続ける彼女に想像しない自体が起こるとは誰が予測できただろう?

ばんっ
扉が開く。
男が出てくる。

「すいません、カスラックの者ですが?」

END

124:名無しさん@ピンキー
07/02/25 16:10:36 wtjihvOE
反省はしていない。電波に逆らえなかっただけだ


125:名無しさん@ピンキー
07/02/25 18:50:54 PMhCwYN2
>>124
とりあえず、また、電波に支配されたら投稿してくださいね。

126:名無しさん@ピンキー
07/02/25 21:12:24 ug5aWeJW
>>124
吹いた

127:名無しさん@ピンキー
07/02/26 01:00:59 n3X1JiXO
>>123
なんというオチ・・・
見ただけでわかってしまった
この展開は間違いなく予想GUY

128:名無しさん@ピンキー
07/02/26 14:20:10 WXFIs8Z0
不一致

―ここは…どこだ?
僕は訳が分からず、漆黒の中で嘆く。
声が反響する…ってことは地下室かなんかか…。

「貴方の考えてる通りです」
真横から声がして、飛び跳ねようとしたが鎖で縛られているらしく、
じゃらりと虚しい音がしただけだった。

「…取り合えず聞こう。何処だ?」
至極当然な質問だ。
「遠い遠い山の奥です。この日の為に準備してきたんです…」
そう答えながら彼女はランタンに火を灯した。

一応聞こう。無理だろうけど。
そう思い、カサカサの唇とカラカラの喉を動かす。
「逃がしてくれ」
微笑みを崩さないまま当然の様に彼女は答えた。
「うん、それ無理」
そう言い、彼女はゆっくりと蛇を思わせる様な動きで僕の上へと巻き付いてきた。

後ろへ後ずさろうにも冷たい壁と鎖が邪魔をする。

「貴方は私に必要で、私は貴方が必要なの」
と、灯火の様に今にも消え入りそう声で囁く。

『―違う!』そう答えようとしたが彼女が首筋に与える甘美な刺激にそれは叶わなかった。

彼女の舌が耳の裏に辿り着いた時、彼女の右手はズボンのジッパーを下ろし、
何かを優しく捻り上げていた。

しかし、それは破滅の道だとは彼女は気づかなかった。
「―なんで起たないんですか…」
お前はわかっちゃいない。
「何が…ですか?貴方が…―貴方が幼なじみのあの人が好きなことですか?」
それなら分かっています。そういって彼女は顔を両手で隠した。

その俯(うつむ)いた頭の長い髪の毛は簾(すだれ)、喉からは啜(すす)り泣く音が聞こえる。

「…いや、違う…」
そう、違うんだ。
「じゃぁ…!―どうして…ですか?」
顔を上げ彼女は問う。

―それは


「―俺、ゲイだし」
「にょろーん(´・ω・`)」

END

129:名無しさん@ピンキー
07/02/26 14:24:47 WXFIs8Z0
けしてネタが切れた訳じゃありません。
ええ、本当に。飽きた訳でもってありません。

…あれ?
俺ってこんなに髪の毛長くて黒かったっけ?

130:名無しさん@ピンキー
07/02/26 14:43:16 WXFIs8Z0
独り言だがほの純スレみると
いつも栗山千明様が浮かぶのだが、
これってどうよ?

131:名無しさん@ピンキー
07/02/26 18:48:52 MA0FowUc
香椎由宇?だっけ。この人も何故か浮かぶ

132:名無しさん@ピンキー
07/02/26 21:40:24 oInshv2k
>>131
それは賛同しかねる

133:名無しさん@ピンキー
07/02/26 21:45:20 7zxbsZTs
>>128
>「貴方は私に必要で、私は貴方が必要なの」

これ意味同じだよな?

134:名無しさん@ピンキー
07/02/26 21:47:38 bg5WAsQf
修正するとしたら「貴方には私が(ry」ぐらいか?

135:名無しさん@ピンキー
07/02/27 05:05:29 r+iY0TVP
ミスについてはスマンかった
脳内修正頼む

136:名無しさん@ピンキー
07/03/01 22:10:28 jPMoDmc3
ほしゅ

137:名無しさん@ピンキー
07/03/02 07:39:31 7CUIMcG8
保守保守保守保守保守

138:名無しさん@ピンキー
07/03/03 18:43:42 19xi8l54
投下マダー?

つかヤンデレスレにみんな流れてない?

139:名無しさん@ピンキー
07/03/03 23:44:53 N6rgCEyF
自分で書け

140:名無しさん@ピンキー
07/03/04 21:14:00 FCGvxsZ+
ここで俺が華麗に登場

141:名無しさん@ピンキー
07/03/05 00:27:25 PBOHHP2L
ほしゅ

142:名無しさん@ピンキー
07/03/05 02:07:51 GYHx1nUf
エロパロに来ても保守なんてやってるぐらいなら落としちまえよ


143:名無しさん@ピンキー
07/03/05 11:59:15 yQzfbtHs
なら今日中に投下するよ

144:名無しさん@ピンキー
07/03/05 12:31:17 48vpFl50
ちょっと質問。
"ほのぼの純愛"というのは女の子の属性とシチュエーションどっちなの?

145:名無しさん@ピンキー
07/03/05 14:06:28 DTlfxAvC
属性じゃね?



146:名無しさん@ピンキー
07/03/05 16:08:28 84ndieR1
過去ログ嫁

147:名無しさん@ピンキー
07/03/05 21:19:38 wgZ2YDqL
>>143
wktk

148:名無しさん@ピンキー
07/03/05 21:20:17 wgZ2YDqL
スマン

149:名無しさん@ピンキー
07/03/06 16:41:30 kkd5FcM5
投下しねぇのか

150:名無しさん@ピンキー
07/03/06 17:30:44 dltcoStS
誰も居ないので。
つ保守ネタ

女「男君、クイズしませんか?」
男「何だよ、薮から棒に…。まぁ良いけどさ」
女は目を三日月の形にして、少し誇らしげに言った。
女「『きたみたがすたき』コレなーんだ?」
机に頬杖しながら考えていると女は嬉しそうに口で時計の針が進む音を真似た。
その腰を曲げ、背中に手を回している姿はアレを期待している様に見えた。

「さっぱりわからん。」
クイズとう言うモノは、

『出題者が回答者の悩む姿を見て喜ぶもの』

だから、言ってやった。そんな風に兄の仇を見つけたような顔をされても困るんだが…

女「…ヒントは『たぬき』だよ?」
少し溜息混じりなのが些か気にはなる…がっ!
男「っっわかった!!コレは『た』を抜けばいいんだな!?
 ってことは…きみが…すき?」
女「私もです!!結婚を前提に付き合いましょう!!今直ぐにっ」
友&幼「2人ともおめでとぉう!!」
拍手喝采。

男「オイ、お前ら今女からなんか諭吉的なモノ貰っただろ!いやいや、目を反らすなっ」

友「…いやぁ、これで女さんも大人しくなるし…」
幼「私達も幸せ、女さんも幸せでいいこと付く目じゃない…」
男「…僕の幸せは…って目を反らすなオイ!」

そんなやり取りの中、女が僕の肩に手を掛け、無理矢理振り向かせる。

文句の一つでも垂れてやろうと彼女の目を見た。
その目はどこか艶っぽく、そして熱が籠もっていて…怖い。

人差し指を唇に掛けながら言った。
女「問題です。『上は熱々、下も熱々』なーんだ?」
男「…お風呂?…って微妙に違うな…」
女「答えは…」
『Webで!』とか言うんじゃないだろうな…?

女「誰もいない保健室でっ」そう言いながらウインクされた。

…待てや。
男「その馬鹿力の腕を離せっ!オイ誰か助け…友よ、
それの手はヘッドフォンじゃないし、『あ』が続く曲は存在しない。」

だから助けれて、男はそう言おうとしたが既にそこは廊下で、発した言葉は悲鳴だった。

END

151:名無しさん@ピンキー
07/03/07 14:28:41 Fgd4v/n7
誰も言わないので一言
誤字や「、」の使い方くらい知っとこうな

152:名無しさん@ピンキー
07/03/07 14:29:57 Fgd4v/n7
さげ

153:名無しさん@ピンキー
07/03/07 17:02:06 hTm/V+5s
ほのぼのだなぁ……
このネタも、このスレも。




154:名無しさん@ピンキー
07/03/08 13:15:35 Ny2lmXqV
誰もいないのか?

155:名無しさん@ピンキー
07/03/08 14:11:59 Ou/JvSAA
>>154
いるけどROMってるぽい
つうか圧倒的に投下がないのが問題だな

156:名無しさん@ピンキー
07/03/08 14:48:19 L0LQkxh5
ジャンル的に隙間だからな
なかなか書くのも難しいんだろう

157:名無しさん@ピンキー
07/03/08 21:31:35 FdYCsTT3
>>156
俺的には別に相思相愛でもいいんだけどな

それだとヤンデレと変わらんのか…

158:名無しさん@ピンキー
07/03/08 22:16:32 L0LQkxh5
俺が書きたいのは過程なんだよなー
まともで女に危機感をもっている男が
ヤンデレな女に籠絡される様が書きたい

まあそんな筆力ないわけですが


159:名無しさん@ピンキー
07/03/08 22:53:35 bJ5Zpg9h
雑談してる奴らクオリティ低すぎwwwwwwwwwwwww

160:名無しさん@ピンキー
07/03/08 22:57:11 ataviOvQ
>クオリティ

エロパロで久しぶりに見た気がするな……。

161:名無しさん@ピンキー
07/03/08 23:06:47 wjPB/UdX
このスレはVIPクオリティなの?
それとも、VIPinエロパロクオリティなの?

162:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:11:07 +WXZCsOT
悪いな、先日投下すると言った者だが少し遅れてしまった

163:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:12:30 +WXZCsOT






男が目覚めたのは、まだ日も昇らない夜更けであった。
飛び起きた彼の目の前に広がっていたのはいつもの見慣れた光景。相変わらず狭い自室である。
いまだ現実か夢かの区別かつかないのだろう。男は確かめるように自らの両手を見比べ、やがて安堵したのか大きくうな垂れた。
暗闇と静寂が支配する世界に、彼の荒い呼吸音だけが伝わる。
手のひらで顔を覆った男の表情をうかがうことはできないが、そのただならぬ様子から察しはつく。


彼は、怯えているのだ。



[迷子]





蛇口を捻り、適当に掴んだ錠剤を口に放り込む。
医者は用法、用量をしっかり守れと言っていたが、今の僕にそんなことを躊躇する余裕はない。
ただただ眠りたい一心で、無我夢中に水を流し込んだ。
「………っ」
空になったコップを置く頃には、僕もすっかり落ち着きを取り戻していた。
小さく溜息をつき、見上げた鏡に映っている自分の姿に苦笑する。
「やぁ、酷い顔だな」
以前より頬はやつれ、隈は隠すことが出来ないほど濃くなっている。
幼や友がこの顔を見ればどんな言葉を返してくれるだろうか。
揃いも揃って僕のことを嘲笑い馬鹿にするのは間違いない。
だけど、きっと―

164:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:14:20 +WXZCsOT
「ははは……きっと、心配してくれるんだろうなぁ……」
 そんな人達を裏切って僕はここにいる。
喉奥から洩れる渇いた笑いは、とても情けないものだった。
僕は高校を卒業すると逃げるようにあの街から出た。
母さんには県外の大学に通うために一人暮らしをするというもっともらしい理由をつけて。
だから余計に惨めでたまらないのだ。皆の反対を押し切り、ここに来た自分が。
「ほんと馬鹿…だよな……」
「そんなこと、ありませんよ」
 柔らかく、そして溢れんばかりの優しさを内包した声が背後から聞こえてきた。僕が振り返ると、ベットの上に一人の少女が座っていた。
可愛らしい女の子だった。淡い月明かりに照らされた白い顔はどこか婉然としており、四肢は細く全体的に華奢である。
そのせいか現実味が薄く、触れれば掻き消えてしまいそうな儚なげな印象だ。
僕は彼女のことを知っている。
忘れるはずがない。
「久しぶりだね、女さん」
「ふふふ……そうですね」
 口元に手をあてて微笑む女さんにつられ、僕も頬を緩めた。
「君もこっちに引っ越してきたんだ。 それならそうと僕に連絡してくれればよかったのに」
 僕の言葉に女さんは一瞬肩を震わせて、悲しげに瞼を伏せる。
いったいどうしたのだろう。妙なことを言ったつもりはないのだが。

165:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:21:43 +WXZCsOT
首を傾げる僕に気がついたのか、彼女は慌てた素振りで口を開いた。
「ごめんなさい。 色々と忙しかったので、ついつい後回しにしてしまって……」
「謝ることはないさ。 またこうして女さんと話せるだけで嬉しいよ」
「そう言って貰うと、なんだか私も嬉しくなっちゃいます」
 こうした何気ない会話でも、今の僕にとっては心地よかった。
孤独に荒んだ心が潤されていき、覆っていた憂鬱が瞬く間に晴れていく。
「こっちに来てからずっと思ってたんだ。 昔はよかった、ってさ」
「過去を懐かしむのは悪いことじゃありません」
「違うんだ」
 苦笑しながら僕は首を横に振る。
「僕はあの頃に戻りたいんだよ」
 幼がいて、友がいて、みんながいたあの時に。
「どうしてですか?」
 そう聞かれて、僕は考え込んでしまった。
楽しかったから。きっとそれも理由の一つだ。
だけど根本的な、もっと大切なことが欠けている気がする。
でも、何故だろうか。いくら頭を捻ってもそれを思い出すことはできない。
「嘘ですね」
「え?」
「思い出せないなんて、嘘です」
 突然の女さんの指摘に僕は戸惑う。
はじめは状況が飲み込めなかったが、その言葉の矛先が僕に向けられているのだと分かると、さすがの僕も困惑を隠しきれなかった。
「僕は……何も言ってないよ」
「ですが私には聞こえてましたよ?」
 おかしい。確かに僕は一言も口を開いてはいないはずなのだが。
いや、口に出したつもりはなかったが無意識に呟いていたのだろう。
心の中を覗かれたようなむず痒さを掻き消すために、僕は無理矢理に自分を納得させた。

166:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:26:38 +WXZCsOT
「だけど一方的に嘘つき呼ばわりは酷くないかな。 本当に僕は思い出せないんだからさ」
「思い出せないが過去に戻りたい、ということですか」
 僕が頷くと、女さんは溜息混じりに告げる。
「矛盾だらけですよ」
「そうだね」
「そしてやっぱり男くんは嘘つきです」
 何故そうなるのか。
弁明しようにも頬を膨らます女さんを見ると、その気も失せてしまう。
「勘弁してよ、女さん。 このままじゃ押し問答じゃないか」
「私は絶対に退きませんよ」
 女さんは僕を真っ直ぐに見据えた。
そうだ。彼女はこういう女の子だった。
一見すると気弱な風に見えるが、実はけっこうな頑固者という何とも不格好な性格の持ち主なのだ。
それが女さんの魅力なのだが、時に騒動の原因となることも少なからずあった。
僕もよく巻き込まれ、自らの不運を呪ったものである。
だけどもそれが実は楽しかったりしたのも、今だからこそ思えることだろう。
そういえばあの時だって、いわば女さんの―
「………あれ?」
 あの時。
女さんの。
女さんの。
女さんの―
次に続く言葉が浮かばない。
焦りつつも必死に思考を巡らせるが結果は同じで、頭の中を真っ白なペンキで塗りたくられたような、なにもない空白が広がるだけ。
それは変な感覚だった。まるで胃袋を裏返されたような吐き気と、無重力にいるような浮遊感。押し寄せる不安の波に身体が震える。


167:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:30:44 +WXZCsOT
「思い出せない、ではないんです」
 頭を抑えて俯く僕に、細い指先がそっと差し出される。
彼女の手の平は輪郭をなぞるように優しくなぞっていき、やがて僕の目を覆った。
「あなたは認めることができなかった。 だから見るのを止めた」
今にも消えてしまいそうな低い声色からは精一杯の慈悲が溢れていた。
視界を奪われた僕は、女さんの声にすがりつく様に聞き入るしかない。
でなければ降りかかる重圧に押しつぶされてしまいそうだった。
「あなたは」
 全身が強張った。
焦燥に伴い表層に浮上した確信が僕の危機感を煽る。
やめろ。
やめてくれ。
それ以上は言っては駄目なんだ。
喉を振り絞り叫ぶが、いくら叫んでも肺から洩れる空気が掠れた音を鳴らすだけで声にはならない。
ついに僕の願いも虚しく、彼女の可憐な唇は動いた。



「あなたは思い出したくないんです」




紡がれていく。
心の奥底にしまい込んでいた記憶が。
容赦なく。





――五年前。





168:名無しさん@ピンキー
07/03/09 01:34:09 +WXZCsOT
まだこんだけしか書けてないや。
あと二回で完結。
文体が変なのは新ジャンルスレに特化してしまったせいだ。
多少見苦しいと思うがが許しておくれ。

169:名無しさん@ピンキー
07/03/09 15:01:27 WoZc+VnM
wktkしてるぜ

170:名無しさん@ピンキー
07/03/10 03:35:17 JXqcOZqd
>>168
こんなに高度な文章はこのスレでは
初めてなんでwktkしてます。

171:名無しさん@ピンキー
07/03/10 19:35:36 346tozKB
この書き方には見覚えがあるな……。
それはともかく、wktk。

172:名無しさん@ピンキー
07/03/10 20:39:22 8n7vssxh
wktkだな

173:名無しさん@ピンキー
07/03/10 23:19:26 vOEHPluR
>>171
たぶん気のせい。
長文はやわらか戦車でエロパロ以来書いてない。

174:名無しさん@ピンキー
07/03/11 03:19:15 t3fEiqpg
>>173
やわらか戦車でエロってあったのかw

175:名無しさん@ピンキー
07/03/11 03:34:13 9qxzKoCP
想像つかんな

176:名無しさん@ピンキー
07/03/11 07:34:40 HsFh+2DQ
女キャラって兄者のさらわれ先の現地妻しかいないんじゃ

177:名無しさん@ピンキー
07/03/11 14:52:04 afXnR7kY
>>176
今は、な
つか、それがどうした?

178:名無しさん@ピンキー
07/03/11 23:10:13 9qxzKoCP
きっと>>176が新たな女キャラを書いてくれる

179:名無しさん@ピンキー
07/03/12 00:06:00 nJFf7IV5
>>176
90式先輩の性別変更&ツンデレ化して書いてた。

先日の話の続きを書いているが中々進まないので、気分転換に短い話書こうと思う。
誰かネタおくれ。

180:名無しさん@ピンキー
07/03/12 00:14:03 14QZJL8c
>>179
もう、出てるんじゃない?ってことでwktk

181:名無しさん@ピンキー
07/03/12 00:15:22 14QZJL8c
sage

182:名無しさん@ピンキー
07/03/12 04:04:32 sgI6UfDE
透の親友

俺の名前は透(とおる)。直ぐ死にそうだな、とか思った奴は表出ろ。
何処かの主人公みたいに雪山のペンションで死んだり、マリとか言う恋人は存在しない。
そもそも、俺はそんなに不幸じゃない。まぁ、アイツを見てもらえば誰でもそう思うだろう。

「―畜生っ、もう別れてやる…」
この椅子に座ってあらゆる物に頭を垂れている男が俺の無二の親友、護(まもる)だ。
護は護であってそれ以下でもそれ以上でもない。だからこいつと俺の苗字なんてどうだっていいだろ?
俺だって長ったらしい名前を聞くのは嫌だ。分かり易ければこの上ないだろ?
そもそも、名前なんてものはお互いを呼び合う為だけの記号であって――

まぁ、そんなことはどうでもいい。
俺は窓際の一番後ろという高ポジションにいる男に優雅に振り向く。

「よう、護!遂に付き合っている事を認めたんだな。お前にも早めの春が来た、と」
何の悩みのない、それでいて屈託のない笑い顔を見て恨めしそうに護は顔を上げた。
ああ、相変わらず女みてぇに綺麗な顔だな。
「やあ、透。相変わらず雪山のペンションから抜け出せないみたいだね?
 犯人を教えてあげようか?ヤスって名前の―」
コイツのネタは古すぎてついて行けない時がある。今がまさにそれだ。
とりあえず遮らせていただこう。

「―で、今度はどうした?」
暗い顔が更に暗く、それは苦虫を噛み潰したような顔に変わっていく。
「…すっと部屋の窓を叩いたり、ドアノブをがちゃがちゃ…。んで、…朝から一緒に登校さっ」
自嘲するような顔になり、両手は参ったのポーズ。
これは効いてるね。うん。


余裕がないので今日はここまで。

183:名無しさん@ピンキー
07/03/13 00:14:14 GHVryEQ6
wktk
しかし、少ないな

184:名無しさん@ピンキー
07/03/13 05:40:27 WXnFs7ix
やはり、投下する時は一気にすべき?

185:名無しさん@ピンキー
07/03/13 10:45:30 YEBAp3lf
話の小さな区切りとなるポイントで切るのならばいいと思う。
盛り上がっている場面の途中で切られるのは勘弁だが。

186:名無しさん@ピンキー
07/03/15 11:56:55 n0QLZwno
保守

187:名無しさん@ピンキー
07/03/15 20:50:59 9QetLa7T
伸びが悪いな…
VIPでもこのスレの存在知らない奴まだいるんじゃね?

188:名無しさん@ピンキー
07/03/15 21:16:09 Brtg+xtf
「SSにエロが必要」という枷を外せば、たくさん短編が投下されるのかもしれんが。
事実、嫉妬・ヤンデレスレは主旨があっていればOKという空気がある。
けど、それならVIPに行けってことになっちゃうからな。

簡単にエロシーンを書くことができる職人さんが来てくれれば解決するんだがw

189:名無しさん@ピンキー
07/03/16 18:29:10 D+TuwIYU
初代スレのクオリティがなければヤンデレスレで十分だな

190:名無しさん@ピンキー
07/03/16 21:56:45 BInCc228
伸び悩んでますな~。
エロが限りなく少なめで良ければ、明日時間あるから書きますよ。
以前レズと縦読みと日記を書いたモノです。







エロ必要ならそれ用にお題プリーズ。

191:190
07/03/16 21:58:21 BInCc228
ちょっと間違えました。
モノ→者
いや、分かるとは思いますけど。

192:名無しさん@ピンキー
07/03/17 04:54:51 PE5nyHqI
>>190
電車でGO

193:名無しさん@ピンキー
07/03/17 04:55:30 PE5nyHqI
さげ

194:名無しさん@ピンキー
07/03/17 13:55:49 2Sn7VTqy
過疎ってんな

195:190
07/03/17 20:57:14 rM81Thuk
電車にGO……ですか。
分かりました、考えてきます。

196:名無しさん@ピンキー
07/03/17 21:06:44 D5BLRi9L
電車ネタか?

197:part1(どの位になるか不明)
07/03/17 22:26:33 rM81Thuk
ある金曜日の朝のこと。
目覚めた瞬間、彰人(アキト)は何か違和感を感じていた。
そうだ、普段なら目覚まし時計の不快な音を止めるべく手を伸ばす筈が、肝心の音が全くしない。
時間を確認してみると6時14分、まだまだ起きるまでは時間があった。
「珍しい事もあるもんだな」
目覚ましより先に起きるなんて本当に久しぶりだ。
昨夜は遅くまでゲームをしていたので二度寝しようとも思ったが、不思議と眠気もない。
むしろナチュラルハイになっているのだろうか。
兎にも角にも爽やかな目覚めに感謝し、本日の講義を確認する。
二限に経済論、幼馴染みの幼子(ようこ)や親友の友貴もとっている講義だ。
友貴に返す予定の“電車でGO~全国路線網羅編~”をテキストと共に鞄に投げ込んだ。
「よし、今日はちょっと凝ってみるか」
一瞬いつものトーストに目がいったが、時間もあるし気分も良いので何か作れないかと冷蔵庫を漁る。
めぼしいモノは特にない。
朝食に凝るなんて想定していないのに、何か有ると思う方が間違っていたのだ。
しかたなく卵を取り出し、やや雑に閉めて振り返ると時計と目があった。

10時49分。

信じがたい現実から逃げるように目を擦り、もう一度時計を確認する。

10時49分。

慌てて家中の時計を見て回る。
キッチンタイマー10時49分、洗面所10時50分、ミニコンポ10時50分、腕時計10時50分、携帯電話10時48分。
「家中の時計がずれてる……いやいや落ち着け、目覚ましがずれてる!?」
そりゃあ気持ちよく起きられるはずだ、10時半頃まで寝ていたワケなのだから。
卵を戻すと急いで鞄を手に取り、髪も整えないまま玄関へと走った。

198:part2
07/03/17 22:57:11 rM81Thuk
恐らくこんな時間でも居るのだろう。
あのストーカー女、麗奈(れな)が。
だがいつものように裏口や窓から出るなど工夫を凝らしている場合でもない。
無言のまま走って振り切ろうと決意し、ドアを勢いよく開け放った。
「おはようございます、彰人さん。今日はきっと一緒に登校できると信じてました」
「………」
案の定、満面の笑みを浮かべて麗奈が立っていた。
学園祭のミスコンで八割の票を持ち去っていく美貌、どこのお嬢様かと考えてしまいそうな物腰、マイクロチップを埋め込んだと言われても頷ける頭脳、そして逸脱した狂気的な愛情が同居している存在。
関わればこちらの精神が持たないのは言うまでもない。
「あ、あの、ちょっと待って下さい」
無言のまま更に歩みを早める。
「欠課が嫌なのは私も同じですけど、こんな時間では同じですから…」
彼女はあれこれ言いながら小走りで付いてくる。
「はぁはぁ、私が引き留めたと言えば、はぁ、大丈夫です、ゆっくり、はぁ、お話ししながら歩き、ましょう」
走り出した彰人に、息を切らせながらも付いていく。
しかし普段から歩幅の短い彼女が、全速力で走る男性に追いつけるはずもなかった。
みるみる小さな影となり、彰人が講義室に入った頃には、窓から外を見てもその姿を確認することは出来なかった。
「よぉ、早朝ランニングで迷子にでもなったか?」
特にお咎め無く、しかし明らかな遅刻という形でやってきた彰人を友貴が小声でちゃかす。
「バカ、目覚ましが遅れてたんだよ」
「電波時計に変えたんじゃなかった?」
「とにかく遅れてたんだ」
「壊れてんじゃん、それ」
鼻で笑って肩をすくめ、前半のノートを差し出す。
「サンキュ」
「それ私のなんだけどなぁ」
友貴の横から顔を覗かせた幼子が不満そうに愚痴を零す。
しかし不満より強請るときの声だという事は、付き合いの長い彰人にはすぐに分かった。
「幼子様、明日ランチでもご一緒しませんか?こっち全額負担で」
「よろしい、存分に写しなさい」
「頼むからデートの約束は人を挟んでやらんでくれ」
途端に二人の顔が火を噴く。
「ち、違う!!そういう意味じゃなくてだなぁ」
小声で冗談交じりにゲームの感想を話し始めた頃には、もう彰人は麗奈の事などとうに忘れてしまっていた。

199:part3
07/03/17 23:35:01 rM81Thuk
“リーンリーンリーン♪”
壊れた目覚ましの代わりに携帯のアラームが鳴り響く。
“リーンリーピッ…ピッ…”
彰人は携帯アラームを止め、念のためいくつかの時計を確認した。
確認した全ての時計がほぼ7時30分、今回は大丈夫。
幼子との待ち合わせは最寄りの駅からたった2駅だから、待ち合わせ時間に遅れることは有り得ない。
余裕があると何となく色々してみたくなる。
ちょっといつもと違う服を選んでみたり、歯磨きに時間をかけてみたり……。
「別にこんな気合い入れて行く必要なんて無いよな。友達とご飯食べに行くだけだし」
苦笑して手に取ったコロンを置き直し、部屋に戻って財布の中身を確認する。
幼子は二人きりで食べに行くときは妙に小食になる。
今入っている分だけで充分と判断して財布をポケットに突っ込んだ。
「さ、て、と」
男が身支度にかける時間など大したことはない、問題はここからだ。
いつもなら買い物に出る時間、つまりスケジュール通りだと麗奈の目をかいくぐって外に出なければならない。
もし失敗すれば普段より被害は大きいのだ。
恐る恐る覗き穴を覗き込む。
「あれ、いない?」
まさかスーパーに先回り?
有り得る、昨日は全速力で逃げたのだから、予定の変更を知らない麗奈はスーパーに居る可能性が高い。
「善は急げって事か、麗奈さんの勘は異常だからな」
彰人は足を縺れさせながら靴を履き、昨日を上回る早さで駅へと走った。
駅に着くなり、不審者と思われても仕方ないくらい辺りを見回す。
改札を駆けるように抜け、マナーモードにするのも忘れて電車に飛び乗った。
四両編成の三両目。
この時間帯は人が少ないのだが、出来るだけ人が多い車両を選んだ。
一人で居るのが何となく怖かったからかも知れない。
“リーンリーンリーン♪”
坐ろうとした途端に携帯が鳴り響いた。
周りの4、5名が一斉に彰人を見る。
「あ、すみません」
慌てて携帯を取り出しながら、外から見て人の居なかった二両目に走る。
番号に見覚えはなかった。
幼子の待ちくたびれたという連絡では無いはずだ。
「もしもし、麗奈です。“隣の車両に居るからそっちに行きます”って言おうと思ってたんですけど、もう一両先ですね」
携帯からは、嬉しそうな声で有り得ない内容が聞こえてきた。

200:名無しさん@ピンキー
07/03/17 23:36:33 rM81Thuk
もう少しでエロ入りますので、多分ペースダウンします。
眠くなったら明日にまわします、その時はご容赦下さい。

201:名無しさん@ピンキー
07/03/18 05:25:38 QqJk22nh
まさか本当にやってくれるなんて!
…ハァハァ

202:名無しさん@ピンキー
07/03/18 17:57:13 0owYYFPQ
エロってどういう感じに書けばいいんだ?
誰か教えてくれ

203:名無しさん@ピンキー
07/03/18 19:53:02 lDk/L6RG
エロなしでもいいんじゃない?

204:part4
07/03/19 01:14:30 5uNbyY8K
「麗奈さん、どうして……」
寒くもないのに震える手をもう片方の手で押さえつける。
耳に押しつけられた携帯からは、外から聞こえてくるガタンゴトンという音を僅かにずらした音が響いていた。
「どうして?あぁ、彰人さんは何も気が付いていないんですね」
その声はもう後ろから聞こえてくるモノの方が大きかった。
携帯を持つ手をゆっくりおろし、その何倍もの時間をかけて後ろを振り返る。
「貴方は私とこうしてお出かけしたかったんですよね?自分では気付いていないけど、私は知ってます」
そこには、アイボリー色のワンピースを纏い、明らかに服とは不釣り合いな大きめのショルダーバッグを下げた麗奈が立っていた。
“家出でも出来そうだな”という言葉を飲み込み、自分の思考すら決めつけられた妄言を、何としてでも否定する言葉を探す。
だが、反応は麗奈の方が早かった。
「分かってます、分かっているんです。貴方が極度の照れ屋だって事、理由が無いと自分の意志にも従えないこと、そして私だけがそれを知っていること」
「違う違う違う!!何の根拠があってそんな事を!!」
必死で否定する彰人に対し、麗奈は嬉しそうに目元を綻ばせて言い放つ。
「ほら、私の言った通り……理由が欲しいんでしょう?それが出来るのも私だけ」
彰人は思わず目を合わせてしまい、その瞬間から蛇に睨まれる蛙となった。
少しずつ、且つ着実に近づいてくる。
距離的にも、精神的にも、砂に水が染みこむのを防ぐことが出来ないのと同じように。
もし目の前まで来たら何をされるのか?
直接的に危害を加えてくる事は無いはずだ、現に今までそれは絶対に無かった。
麗奈はただ周りだけを壊していく。
存在のない兵糧攻めとも言える絶対的な効果を確信して。
常にそういった状況に晒されてきた彰人は、今回もまた吐息が聞こえるほど近寄ってきても一歩として動くことは出来なかった。
「大丈夫ですよ、あんな雌猫に振り回されたりするのはもうお仕舞い」
耳元で囁くと、バッグをぐっと持ち上げ肩にかけ直す。
硬直が解け彰人の唇が言葉を紡ぐ前に、麗奈は前の車両へと去っていった。
時を同じくして電車は一つめの駅に停車し、一人の客を乗せた。
顔を青くして目を泳がせる彰人を見て、乗り込んだ客は直ぐに隣の人の居る車両へと移っていった。
だが彰人の頭の中には、既に外見や他人の事など皆無だった。
麗奈は何故此処まで来て離れていったのか?
見えない視線の演出だろうか?
次で降りたとして幼子の身の安全は保証されるのか?
いや、この後どんな行動を取ろうとも……。
「駄目だ」
イスに腰掛け溜息をついた。
悪い考えは底を突くことがない。
直に聞いたところで解決しない。
そもそもこちらから出向く勇気も無い。
だが、とにかく幼子の側に居た方が良いかも知れない。
震える体を押さえつけ、彰人は次の駅までのアナウンスを待った。

205:part5
07/03/19 01:48:45 5uNbyY8K
“プツッ!!”
突然手元から聞こえてきた奇妙な音に体が跳ね上がる。
良く見ると、まだ切っていなかった携帯が圏外になっていた。
「まだトンネルは無いよな?」
ふと窓の外を見ると広い景色が見渡せる。
顔を横に振ると次の駅までも見えていた。
「おい、なんで減速しないんだよ」
どれに乗っても止まるはずの駅が間もないというのに、一言のアナウンスすら無かった。
更に、比較対象の駅が近いせいか、減速どころか加速している様にすら見える。
彰人は、一昨日やったばかりのゲームを思い出した。
このままでは急ブレーキをかけても駅には止まれない。
ゲームであれば減点だのゲームオーバーだので済むが、現実に止まるはずの駅にそのまま突っ込めば、次に乗る予定で線路付近に居る客はどうなるか分かったものではない。
そうだ、いままでだって麗奈の方が彰人より常に一枚上手だった。
彰人に降りる選択肢が残されているはずが無かったのだ。
より揺れの激しくなった車内で辛うじて先頭車両まで行き着き、そこで彰人は「予想」と「最悪の事態」が一致した光景を見た。

ー黒く塗りつぶされて中を覗けない操縦室ー
ーそのドアには不釣り合いなほど頑丈そうな錠ー
ー満足げに笑みを称えながらドアにもたれかけた麗奈ー
ー殆ど空になって投げ捨ててあるショルダーバッグー

そして…………

ー無地のワンピースについた赤い斑点ー

206:名無しさん@ピンキー
07/03/19 01:54:48 5uNbyY8K
とりあえずキリが良かったので、以降はまた休みの日に書きに来ます。
なんかこの筆の遅さだと、プロット渡して誰かに書いて貰った方が早いんでしょうけど……。

とりあえず箇条書きの方でエロシーンに入りました。
多分そのシーンはpart7くらいになると思います。

207:名無しさん@ピンキー
07/03/19 13:27:37 H398gUzr
俺の筆の遅さには遥かに勝ってるから大丈夫。
期待age


208:名無しさん@ピンキー
07/03/19 14:17:51 JJWu+9Lh
>>206
GJっす
ただ一言言いたいのは
キャラ名を「男」、「女」にしてもらいたいんだな
まあ気にしなくてもいいけど

209:名無しさん@ピンキー
07/03/19 19:31:24 byCso6vF
>>206
おいらは名前は何でもいいと思う
とりあえず麗奈がどんなことしてくれるのかwktk

210:名無しさん@ピンキー
07/03/19 22:29:43 jRm9RI+z
板も変わったんだから名前もそこまでこだわらないでもいいのでは

211:名無しさん@ピンキー
07/03/19 22:51:43 xYojZB71
名前は統一した方がいいのかな?

212:part6
07/03/19 23:01:13 5uNbyY8K
直視できない現実がそこにはあった。
だが、目を瞑ろうとも駅に突風がぶつかる轟音で、否応にも現実は彰人の頭に雪崩れ込んできた。
目的の駅は遠ざかり、やはり一言のアナウンスも無いまま次の駅へと走り続けている。
「オトギバナシをしましょうか」
「…………」
「お、おい、何だコレは!!」
異変に気付いた一人目の客が、彰人と他の客の言葉を代弁した。
同乗していた数名の客が流れ込んできても、意に介すことなく話を続けていた。
「照れ屋の王子様と、心が読める魔法使いのお話です」
立ちつくす彰人の腕を引き、ゆっくりと電車の後方へと歩を進める。
空になった車両の窓は、普段よりも急いで景色を追いやっていた。

“昔々ある国に、優しくて照れ屋な王子様がおりました”
“王子様の側には、いつもいつも薄汚い雌猫が居座っていました”
“そんな猫が側にいては、王子様は汚れてしまいます”
“しかし王子様は優しいので、そんな猫でも可愛がっておりました”
“勘違いした猫は、王子様が何処に行っても付いていき、王子様を困らせながら至福の時を過ごしておりました”
“そんなある日、王子様は美しい魔法使いと出会いました”
“二人は一目見たときから惹かれ合いましたが、照れ屋な王子様はそれを隠すためにいっそう猫を可愛がりました”
“汚れてしまうのに猫を膝の上で撫でている王子様……”
“その様子を見た魔法使いは猫を懲らしめる事にしたのです”

麗奈は電車の最後尾まで着くと声に力を込めて締めくくり、彰人の手を放して振り返った。
「続き、知りたくなりました?」
「それより自分が何をやったのか分かってるのか?頼む、この電車を止めてくれ」
意気揚々とした麗奈の声とは正反対に、絞り出すような声で懇願した。
「その為のヒントがオトギバナシの中にあるんです」
「……分かった、最後まで聞かせて欲しい」
彰人には大凡のあらすじは分かっていた。
王子様である自分と、魔法使いである麗奈のハッピーエンド。
初めから悪者扱いの猫こと幼子に心の中で詫びつつ、お伽話の続きに耳を傾けた。

“魔法使いはまず、一人の男に兵士の服と呪文を授けました”

213:名無しさん@ピンキー
07/03/19 23:04:42 5uNbyY8K
名前を男にしなかった理由、これで分かっていただけたかと。
プロットの段階で既に紛らわしかったんですよ。

あ、無駄に長くなりましたが、昔話形式が好きなんで“私の都合により”このまま続けます。

214:名無しさん@ピンキー
07/03/19 23:05:06 vb1i5y5u
まとめちょっとよんだだけで背筋がほのぼの・・・

女・・・恐ろしい子!!

215:part7
07/03/19 23:11:46 5uNbyY8K
“魔法使いに授かった呪文を使い、男はまず薄汚れた猫を森へ誘い出しました”

駅の喧騒を遠目に見ながら幼子は焦っていた。
短めに調整したチェックのミニスカート、彰人の好きな淡い暖色のブラウス、早起きをして一本の乱れもなく櫛を通した髪。
少し無理をして手に入れたネックレスを可愛く覗かせるため、胸元の開き方に1時間を費やした。
何処にでもついて行けるようにローヒールを選び、試しに履いてみた靴は八組。
万全を期した幼子も交通機関の麻痺の前には無力だった。
喋りたがりのおばさんが、電車が信じられない勢いで通過していく様子を誇張して話すのを聞いた。
突風で倒れて怪我をした子供が運ばれていったから、全くの嘘では無さそうだ。
同系列の電車の多くが運行停止した事実も、それを明確に裏付けていた。
「あきとぉ~、早く出てよぉ~」
(お客様のお掛けになピッ♪)
4回携帯を手にした辺りで、待ち合わせの時間になった。
電車が止まって遅れるというなら、むしろ向こうから電話があっても良い筈なのに。
幼子の苛立ちをよそに、携帯は同じメッセージを繰り返していた。
「んもう、帰っちゃうぞ!!」
「お、お嬢さん、ちょっと良いかな?」
幼子が痺れを切らせて駅に背を向けたその時、帽子を深く被った一人の警官に声をかけられた。
目の前まで来た警官は、走ってきたのか息を荒げながら手に持った写真と顔を見比べていった。
「よかった、え~なんていったかな、君の知り合いが暴走した電車に乗っていてね」
「まさか彰人が!?そんな……」
きっと彰人は携帯の電源を切っている事も忘れて慌てている事だろう。
そう考えて納得し、自分にどんな用があるのか尋ね返す。
「い、いや、ここではちょっとね……そ、その、向こうに行こうか?」

“兵士の服を見て、猫は疑いもせず付いて行きました”

216:part8
07/03/20 00:22:30 Xvrq07uk
“暗い暗い森の中、猫は男に尋ねます「ねぇねぇ、王子様は何処にいるの?」”

駅に人が集まり始めたせいで、街に人の気配は薄かった。
警官に言われるまま歩いてきた場所は、そんな街の中でも建物の間にある路地裏と呼べる場所。
人の通りなど皆無で、本当に静かな場所だった。
「はぁはぁ、こ、ここなら……」
辺りを見回してから振り向いた警官は、何故か手を小刻みに振るわせていた。
もう一つおかしな事に、同じ速度で歩いていた筈が、警官だけ先程よりも息が荒くなっていた。
「あの、彰人は…走り続けてるって噂の電車に乗ってるんですよね?」
「ど、どういう事?」
「だって、さっき……」
「合い言葉、間違ってなかったろ?」
震える手で帽子を投げ捨て、胸元からロープを取り出した。
幼子はその時ようやく、彼が“警官”ではなく“ただの見知らぬ男”である事を認知した。
それも非常に危険な部類の、間違ってもこんな所で絶対に二人きりになってはならない人物。
ゆっくりと後ずさり、弾かれたように振り返って逃げようとしたが、もう既に遅かった。
駆け出そうと振り上げた手を強く掴まれ、勢いで足を縺れさせて壁にもう片方の手を付いた。
「もう始まってるの?き、気が早いね、おじさん若い子にはついていけないよ」
「いやっ!!」
男は、幼子の手を掴んだまま壁に背を付けるように押しつけ、他人では有り得ない距離まで顔を近づけてきた。
顔を背けながら強引にふりほどこうと藻掻く。
押しつけられた手がコンクリートの荒い壁に擦り付けられ、激しい痛みを伴った。
それは状況から予想される未来の苦痛より遙かに軽いモノであり、体格差を見るに無駄につけてしまった傷かもしれない。
「いや~、本格的だ。でも勿体ない……」
手の痛みが脳にジワジワと伝わってくるに従って、抵抗する力も徐々に失われていった。
静かになった路地裏で、男の声と荒い息、そして幼子の泣き声だけが反響していた。
ぐったりと壁にもたれる幼子の両手をロープで縛り、男はブラウスのボタンに手を伸ばした。

“「お前がいつも王子様を困らせていることは知ってるんだぞ」男は猫を懲らしめるため、汚れた皮を剥ぎ取り始めました”

217:名無しさん@ピンキー
07/03/20 00:22:49 MZ4oJO1r
幼子の貞操の危機ktkr



218:part9
07/03/20 00:57:20 Xvrq07uk
“猫は「まいった」と言いましたが、また毛が生えてくることを知っている男は手を緩めません”

男は二番目のボタンを指で外そうとしながら、緩みきった顔で話し始めた。
「伝言役の女の子も可愛かったけど、君もかなり良い線いってるよ」
震える手では上手く外せず、ゆっくりとしたペースで脱がされていく。
「おじさんはイメクラ飽きちゃってね~」
最後のボタンは強引に引きちぎり、はだけた胸をブラの上から撫でつける。
「もしかして君もそんな口かな?」
持ち上げるようにブラをずらし、指で何度も乳首を弾いた。
その度に幼子の体は強張り、まるで全身で快感を味わっているようにも見えた。
「こんなに本格的なレイプ願望もった娘はそうそう居ないよ」
スカートの下から手を入れ、探るように太股を撫で回す。
そのまま秘所に密着した薄布の上に指を添え、じっくりと堪能しながら上下にさする。
「や…いや……いやぁっ!!」
幼子自身にも残っていないと思われていた力が、振り絞った声と共に男を蹴り飛ばす。
腕を縛られたまま、よたよたと這い蹲って逃げ出そうとする幼子を見て、男は先程とは別の意味で体を震わせた。
「そうだね、そうでなくちゃ!!」
大して痛みを感じた様子のない男は、逃げ出す幼子の片足を掴んで強引に引っ張った。
引かれた拍子に剥き出しの体を地面に叩き付けられ、声にならない息だけを漏らす。
強引に仰向けにされ、腕を固定されたまま、何度も何度も頬を叩かれた。
尖った小石にでも当たったのか、胸元にはうっすらと血が滲んでいる。
足も引っ張られたときに擦りむき、白い肌を台無しにしている。
もう何処が痛いのか分からなくなってきた頃、口の中が鉄の味になっていた。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!!」
男が思いっきり振り上げた手を見た瞬間、幼子の生の欲求が口を動かした。
「痛いのは嫌です、許して下さい」
男の口元が歓喜を宿した。
それもまた、性の欲求によってもたらされたモノ……。

“王子様の為に、男は自分の考え得る全ての手を尽くそうと考えました”

219:名無しさん@ピンキー
07/03/20 00:59:47 Xvrq07uk
エロなのに調子が良いです。
でも、激しく眠いです。
誤字があったら許して下さい、ほんと。








睡眠欲も生理的欲求。

220:名無しさん@ピンキー
07/03/20 01:24:55 XlwGdIAu
GJ!!

221:名無しさん@ピンキー
07/03/20 01:36:06 MZ4oJO1r
>>219
GJ!
割り込んでスマソ。
なんか投下と投下の間隔が長いけど、書き溜めしてないとか?





222:名無しさん@ピンキー
07/03/20 01:55:21 ru+/YQOZ
イヤアァァァーーー!幼子っ、逃げてぇぇ!!
ってか、俺はてっきり麗奈と彰人がハァハァな展開かと
思ってたんだが、違うのね

まあ、ドキドキしてるけど。

223:名無しさん@ピンキー
07/03/20 09:39:59 0b1X4hAV
えーと、レイープ?

224:名無しさん@ピンキー
07/03/20 15:53:01 v+Quu9FB
GJ!!
名前は脳内変換します騒がせてスマソ

225:名無しさん@ピンキー
07/03/20 17:57:50 Xvrq07uk
今日は早めの帰宅。
風呂上がったら続き書く。

>>221
してません、書き溜めとか無理です。
手元に原稿があると、校正したくなっていっこうに終わりません。
そんなワケで、伏線の整合性を確認したら即投稿する事にしてます。

>>222
さぁ、どうかな?

>>223
まさにその通りです。
抜いて書ける構成にもなってますから、反発多ければ逃がします。

>>224
お願いします。

226:part10
07/03/21 00:04:59 0WY0soBe
「亡骸を残さないため、男は猫を食べてしまう事を思いつ」
「やめろ!!」
彰人の頭の中で、つい数分前まで笑みを浮かべていた幼子の顔が、みるみる歪んで泣き顔になっていった。
破けた服をかき集めながら咽び泣く幼子のイメージを、彰人は必死になって頭の隅に追いやる。
「もう良い、自力で何とかする」
「後悔、しますよ?」
このまま、流されるまま話を聞き続けていれば、確実に幼子は麗奈の望み通りになるだろう。
いまだ携帯が圏外になっているのも、それを成功させるため麗奈がやったことである事は明白だ。
一か八か、彰人はガラスを叩き割って中に入り、無理矢理にでもブレーキを作動させる事にした。
もう自身の怪我など怖くない。
運転手がどうなっていようと怯まない。
脱線させてでも幼子の元へ駆けつける。
麗奈のシナリオから飛び出すために、そう固く決意して先頭車両へと駆け出した。
より一層、嬉しそうに笑った麗奈を残して。
「尖った硬いモノがあれば……」
彰人は先頭車両へ向かいながら考えた。
自分の持ち物で電車のガラスを割れそうなモノは無い。
乗客が何か持っていないだろうか?
しかし、そんな考えは直ぐに無駄に終わる。
先頭車両は地獄絵図と化していた。
頭を抱え込んで震え続ける中学生くらいの子供達、操縦席の前で放心している男性。
泣き叫ぶ母親に抱かれ、何が起こったのか理解できぬ赤ん坊が指差した先には、吊り下げられた血みどろの運転手の体があった。
まだ死んではいなかったが、素人目にも助かると思えるような状態では無かった。
見事なまでのリストカットを施され、ドア付近ギリギリにロープで吊され、本当に致命傷になったのは目の前で飛び散った大量のガラスの破片。
男性の足元を見て全てが理解できた。
あまりにも都合良く置かれた、自動車の窓ガラス粉砕用レスキューハンマー。
何を疑う暇もなく、ひっくり返された麗奈のショルダーバッグが目に飛び込んできた。
だが他の乗客に混ざって、麗奈の時間稼ぎに参加するつもりは無かった。
罪の意識に囚われた放心状態の男性を押しのけ、運転手の体の隙間から中を見る。
壊された計器や無線など、最高速で頑丈そうな鎖に固定された操縦レバー。
そして、鎖を結わえる鍵が電子ロックであることを確認したとき、まだ麗奈のシナリオの中で踊っていることを知った。

227:part11
07/03/21 01:29:49 0WY0soBe
「10の64通り、試してみますか?私なら一回で外せます、私だけが彰人さんを助けられるんです」
彰人が最後尾へ戻ったとき、麗奈は壁に背を付け体育座りをして、全てを知っていると言わんばかりの顔で待っていた。
事実、彼女は全てを手に取るように知っていた。
「俺が試しても……運が良ければ、終点で最悪の事故が起こる前に止められるな」
既に吹っ切れた彰人には、全てを握った麗奈に言い返す余裕があった。
麗奈の頭の中には、64桁の解錠番号が本当に入っていてもおかしくない。
それだけの才能を持っているのだから。
しかし、彰人が麗奈に全て従えば、それは未だ不明瞭な目的の達成を意味する。
思い通りにならない事が分かれば、麗奈は彰人を傷付けまいと自ら電車を止めるはずだ。
化かし合いの相手としては分が悪すぎたが、それが幼子を救う為の最良の道だった。
「もしかして、死なないと思ってます?」
そう尋ねながら、上目遣いに見つめてくる顔は、無邪気という言葉がしっくりきた。
「脱線や衝突時には、車両自体の破損を防ぐよりも乗客の安全を考慮された設計思想になってる」
足が震えていることを悟られないよう、彰人は相手の目を凝視しながら続けた。
「どんな事になっても生き延びて、幼子に会いに行く。もし何かしたら、もう麗奈さんとは会わない」
無理だと分かっていても、最大の効力を発揮するであろう台詞。
「うふふふふ。もう、彰人さんは忘れちゃったんですね」
麗奈は立ち上がって軽くお尻を払い、軽く上を向きながらしばらく目を瞑った。
「私たちの、一番新しい想い出」
深く息を吐いて正面を見据え、それでも坐っているのが分かる目で、ジッと彰人を見つめる。
「彰人さんが、夜遅くまでゲームで頑張っていたアノ場所」
向かってくる麗奈の一歩一歩で、彰人の心臓は踏みつぶされている感覚に囚われた。
「あんまり夜更かしして眠そうだったから、私がちょっと細工して休ませてあげたアノ時」
彰人の左手を麗奈が両手で持ち上げ、腕時計がよく見えるようにして決定打を放った。
「1時間を切りましたね、私たちが幸せに寄り添いながら死を共にする……急カーブの鉄橋まで」
またひとつの駅が、突風を跳ね返して轟音を響かせる直前の事だった。

228:名無しさん@ピンキー
07/03/21 01:44:51 0WY0soBe
時間と闘いながら二桁突入です。
数えてみたら、もうすぐ一万文字に到達します。
こんな駄文を読んで下さってる方もいらっしゃるようですから、
出来る限り意向に沿いたいところです。
どうか幼子の処女をどうすべきか教えて下さい。
それでは、また明日。

229:名無しさん@ピンキー
07/03/21 02:39:26 STBcZgkX
>>227 GJ
幼子、処女は主人公にあげて下さい。
このスレに似た、あるスレの神作品にBというヒロインがAというヒロインをレイプさせるシーンがあったのですが、後味が悪くて、Bというヒロインが死んでもあまり同情されませんでした。
殺人程度にとどめて頂けると嬉しいです。
長文すみませんでした。

230:名無しさん@ピンキー
07/03/21 02:53:21 17fmAXKo
GJッス
さしでがましいですが友貴が幼子を救うでも何でもいいからレイプだけは出来るだけ勘弁してほしいッス
まぁ書いたとしてその場面だけ飛ばして続き読むんであんま気になさらず

231:名無しさん@ピンキー
07/03/21 03:14:57 sCoRQCfI
>>229
リボンの剣士のことかーー!!

個人的にエロシーンとしてレイプシーン書いてほしい。
でもレイプ嫌って人のほうが多いだろうから展開に無理が生じないならなしで。

232:名無しさん@ピンキー
07/03/21 05:13:08 vVXP4zQP
>>228
せめて、幼子に情けを…orz

233:Part12
07/03/21 22:21:54 0WY0soBe
「死ぬ気なのか?」
「彰人さんが心にも無いことを言い続けるなら」
「他の客も巻き添えになる」
「実に些細な代償です」
「幼子は?」
「もうそろそろお楽しみ中でしょうね」
馬だって一生念仏を聞かされたら多少反応するだろう。
目の前に暖簾があったら、喜んでその僅かな抵抗力を楽しみたい。
ぬかが置いてあったら、何百本でも釘を立ててやる。
彰人にただ一つ分かったのは、ここに自分が拘束されていることが、麗奈のシナリオの絶対条件だと言うこと。
ゲームをしていた時の事を思い出し、1/10の64乗に賭けるよりはマシな方法が閃いた。
普通に考えれば、マシなんて言葉は使えない代物ではあったが……。
「じゃあ、サヨナラだ」
「え?」
「お前の側には居たくない!!」
「逃げられるほど広くありませんよ」
無知な子供がやることを側で見守る母親の様に、麗奈は屈託無く笑っていた。
彰人が麗奈を避けるように駆け出しても、ゆっくり歩いて付いてきた。
人も障害物も無い車両を抜けるために、彰人は全力を尽くした。
何も出来ず、運転手を弔っている乗客達は、みな一様に彰人に注目した。
「電車が止まって、もし俺が生きていなかったら」
落ちていたレスキューハンマーを拾う。
「いや、動けなかったときも必ず」
斜め前方の窓の外に、一部生い茂った緑を確認する。
「俺の携帯の、一番上のメモリーの人に連絡を取って下さい」
事故防止策の施された、開かない窓を見据える。
「連絡がつかなかったら」
ハンマーを窓に振り下ろすと、パシッという音と共にヒビが入る。
「何があっても探し出して下さい」
ハンマーの二発目で、窓ガラスは砕けて後方に散っていった。
「俺の命が担保って事で……」
電車の速度と距離を目視で計り、タイミングを見計らう。
「待って!!」
有り得ないと思っていた選択に、麗奈が初めて驚きの色を浮かべる。
麗奈が手を伸ばすと同時に、彰人は外へ飛んだ。

234:名無しさん@ピンキー
07/03/21 22:33:05 0WY0soBe
>>229-232
意見を下さって有り難うございます。
残念ながら、最後までされない方も、あまり後味の良いものではありません。
それでも彰人の様に「マシな方」を選ばせていただきました。





地味に友貴くん大活躍予定。

235:Part13
07/03/21 23:33:28 0WY0soBe
「ぐっ、あ……かはっ!!」
気管に血が流れ込み、窒息しかけて激しく咳き込む。
何処が痛いとか、そんな事は露程も考えようとは思わなかった。
何せ全身が激痛で包まれているのだから。
無論、草むらに寝転がっているからではない。
唯一痛みがないのは、ハンマーを握りしめたままの右手。
もっとも、腕を持ち上げてみると、痛みだけでなく感覚そのものが無いことにも気付いた。
腕を降ろしてハンマーを放そうとしても、手首から先は微動だにしない。
「どっか折れてるなぁ」
死ぬ可能性まで考えて飛び出したというのに、不満は何処からでも出てくるものだ。
右手を諦めて左腕を持ち上げてみる。
追い打ちをかけるような激痛に耐えながら、指先まで動くことを確認する。
神様は彰人の行動を肯定してくれた。
視界の端に、止まった電車が小さく見えた。
急がなければならない。
左手でポケットを漁り、携帯を取り出して上に掲げる。
電波状況は1、2、3本……快調だ。
慣れない左手でGPS機能を呼び出し、現在地を表示したマップをコピーする。
友貴に宛てて、マップ画像を添付したメールを送信した。
「車で来い、と」
携帯の画面に送信完了の文字が浮かび上がった瞬間、達成感と共に痛みが引いていくような気がした。
あと出来る事と言えば、近くの道に出るだけだ。
ひたすらに幼子の無事を祈り、体に鞭打って立ち上がった。
きっと鞭の方が痛くない、などという雑念は、携帯のけたたましい音でかき消された。
「何の冗談だ?これ今ニュースでやってる路線だろ」
「時間が無いんだ、幼子の命が掛かってる」
嘘は言っていないつもりだ。
「大方デートに遅れたんだろ?」
「いや」
否定の言葉を言い切る前に、最後の障害が待ちかまえていた。
「彰人さん!!良かった、生きていたんですね」
息を切らせて歩み寄ってくる麗奈に対して、何をすべきか直ぐに頭に浮かんできた。
「OK、ジョークは後で聞く。この地図の近くに居るんだろ、謝罪の言葉を考えながら待ってな」
勘違いされたままでも良いだろう、時間は浪費したくない。
彰人は自然な動作で右手を持ち上げた。
「彰人さん?」
「有り難う、毎日でも代返してやる、頼むから急いでくれ」
“ドンッ!!”
「ん、なんか鈍い音がしなかったか?」
「王子様が悪い魔女を倒したんだ」

236:Part14
07/03/22 00:23:19 NVUZBaWL
彰人は足を引きずるようにして、近くの道まで出た。
マスコミのヘリが降りてくる音を後ろに聞き、そのヘリが電車に追いついて居なかった幸運に感謝した。
今だけは何が何でも、時間を無駄にしたくなかったのだ。
立っているのも辛く、道路に隣接した倉庫に背を持たれ、白馬の到着を待った。
そして待ち望んだ白馬は、予想に反することなく安全運転だった。
しかし、彰人を正面に捕らえるなり加速を始め、倉庫にぶつからんばかりの勢いでブレーキをかける。
彰人は驚く時間すら惜しい様子で、車の側面までゆっくり歩く。
痛みで倒れてしまわないように。
「彰人、お前……」
友貴は車から降りて来るなり絶句した。
泥にまみれた服を着て、見える限りの肌には紫色のアザが点在している。
顔にはナイフを走らせたような切り傷も見える。
右手は手首から先が変色し始め、半開きの状態で硬直していた。
「ま、待ってろ、一番近い病院を探す!!」
「違うんだ、幼子の家で降ろしてくれ」
「馬鹿野郎!!俺が話しておくから心配するな」
彰人をすぐさま後部座席に乗せ、運転席に戻るとカーナビの電源を入れた。
「だから違うんだよ。事情は後で話すから、幼子の家に急いでくれ」
細い呼吸を繰り返しながら、彰人は何度も懇願した。
友貴は一度だけ振り返って彰人の全身を見て、ギアをバックに入れ直した。
「……昔さぁ『T○Xi』って映画、一緒に見に行ったよな」
のろのろと車を道路に沿わせ、ギアを二速に入れる。
彰人がGを感じた次の瞬間、もう友貴は躊躇いなくアクセルを踏み抜いていた。

237:名無しさん@ピンキー
07/03/22 00:34:16 NVUZBaWL
TA○i見た後に運転が荒くなったと言われたヤツ、正直に挙手。

じゃなくて、そろそろクライマックスです。
幼馴染みキャラは本当に皆さんに愛されてますね。
レイプ抜きにしても、書き方がヘタなせいで非難されないか心配なくらいです。
それでは、多分殆どの人には関係ありませんけど、ジョン・バッカス氏の冥福を祈りながら、また明日。

238:名無しさん@ピンキー
07/03/22 00:34:42 iePgiHDU
カーブで脱線するほどのスピードで草むらを超人的な動体視力で見つけ、
凄まじい早口で願いを託し、斜め前方に見えていた草むらが視界から消えさる前に飛び降り、
頑強な肉体で生き残った彰人と潰れなかった最新鋭の超合金携帯、か……



突っ込みたくて堪らなかった、許してくれ……
  

239:名無しさん@ピンキー
07/03/22 00:49:29 NVUZBaWL
>>238
非常に早い反応、有り難うございます。
一応小さな草むらではなく、“ゲームでも描写される程度の広さ”がある隣接した田んぼのつもりで書きました。
行動と同時進行で喋っているので、台詞はそれほど無理のあるものでは無いと考えてます。
携帯も案外やわじゃありません。
生き残れたのは……。


また明日!!

240:名無しさん@ピンキー
07/03/22 04:29:21 r9fqOMRK
    ,ィィr--  ..__、j
   ル! {       `ヽ,       ∧
  N { l `    ,、   i _|\/ ∨ ∨
  ゝヽ   _,,ィjjハ、   | \
  `ニr‐tミ-rr‐tュ<≧rヘ   > 彰人は超人
     {___,リ ヽ二´ノ  }ソ ∠ だったんだよ!!
    '、 `,-_-ュ  u /|   ∠
      ヽ`┴ ' //l\  |/\∧  /
--─‐ァ'| `ニ--‐'´ /  |`ー ..__   `´
    く__レ1;';';';>、  / __ |  ,=、 ___
   「 ∧ 7;';';'| ヽ/ _,|‐、|」 |L..! {L..l ))
   |  |::.V;';';';'| /.:.|トl`´.! l _,,,l | _,,|  , -,
    ! |:.:.:l;;';';';'|/.:.:.:||=|=; | |   | | .l / 〃 ))
    l |:.:.:.:l;';';'/.:.:.:.:| ! ヽ \!‐=:l/ `:lj  7
    | |:.:.:.:.l;'/.:.:.:.:.:.! ヽ:::\::  ::::|  ::l /

241:Part15
07/03/22 23:40:05 NVUZBaWL
「ようやく素直になれたね」
男は幼子の頬を優しく撫で、口の端から零れ出た血を、指ですくい取って舐める。
首筋に垂れた血は擦り付けるように広げられ、乾き始めた血で首から肩にかけて突っ張りを感じた。
そのまま舐めるように胸元まで視線を落とし、血の染み出る胸に直に吸い付いた。
恐怖に支配された幼子の頭に、再び嫌悪感が押し寄せてくる。
満足げに目を細めた男の顔から目を逸らし、この悪夢が早く終わってくれることのみを願った。
「さぁ、脱がしちゃうよ、良いのかな?」
スカートのチャックを下げながら、もう何も喋らなくなった幼子に尋ねる。
そのままスカートを降ろそうとするが、力を抜いて仰向けになった状態では脱がすことが出来ない。
仕方なく前の部分を捲り上げ、体を持ち上げて俯せに引っ繰り返す。
頭がガクッと揺れ、しぶとく絡まっていたネックレスが地面に落ちて音を立てた。
「あ、彰人に、彰人に見て貰うの……」
幼子のうわごとは、興奮の絶頂にある男には届かなかった。
お腹に手を回し、膝を立たせて腰を浮かせ、スカートを太股の辺りまで落とす。
ブラとおそろいのパンツを目に焼き付けながら、愛おしそうに匂いを嗅いでいた。
「可愛いねって彰人が言って、でも私は変な所見ちゃ駄目って焦らしたりして……」
幸せな夢を見ているような感覚に囚われ、幼子の意識はだんだんと薄れていく。
「ちょ、ちょっと待ってるんだよ、おじさんも脱ぐからね」
壁際に立って後ろを向き、かちゃかちゃベルトの音を立てる。
慣れない服は焦れば焦るほど脱ぎにくく、いっこうにベルトを外すことが出来ない。
その放置された短い時間で、幼子は内側から囁く声を聞いた。
囁きは少しずつ大きくなり、落ちかけた意識よりも鮮明なモノとなって幼子を支配する。
「そっかぁ~…うん、いいよ」
幼子はネックレスのペンダントヘッドを手首のロープに引っかけ、壁に背を擦らせながら立ち上がった。
手首のロープから下がったネックレスを指にかけ、片側だけ落として輪っかを作る。
まだベルトをかちゃかちゃ鳴らしている男の背後に、じわじわと近づいて止まった。
縛られた両手を男の頭上に掲げ、ネックレスを男の首にかけて強く引いた。
「ぐがっ!?」
幼子は手首を縛ったロープにペンダントヘッドを引っかけたまま、がむしゃらに後ろへと力を込める。
男は首を掻きむしり、喉から奇妙な音を絞り出して藻掻いていた。
幼子は全ての力が無くなるまで続けるつもりだったが、ネックレスの強度がそれを許さなかった。
「あ、あれ?」
千切れたネックレスを見て、無くしかけた意識が戻る。
目的は既に達せられていた。
男は口からは涎、首からは血を垂らしながら、幼子の足元に横たわっていたのだから。

242:Part16
07/03/23 00:56:40 KMneGW8h
彰人を乗せた車は、幼子の家の前まで来ていた。
「本当に良いのか?」
「あぁ…」
運転中、事情を掻い摘んで聞いた友貴は、やはり彰人の治療を優先すべきだと言い続けていた。
通報は済ませたから警察に全て任せて病院へ行くべきだ、お前の身に何かあったら幼子は余計悲しむだろう、と。
しかし、近くで遙かに大規模な事件が発生している今、彰人にとって信頼できるのは自分だけだった。
ここから待ち合わせ場所まで虱潰しに探し、絶対に幼子を見つけると決意する。
「友貴…」
ドアを開ける動作にすら苦労しながら、別れの言葉を紡ぐ。
「もし幼子に牙を剥いたヤツを見つけたら、殺しておいてくれ」
友貴は呆れたように鼻で笑い、手を軽く振って車を出した。
彼もまた、可能性のありそうな場所を探しに行くそうだ。
もし今、彰人が既に人を殺めたという事まで聞いていたら、果たして何と思っただろう。
それでも協力者で居てくれただろうか。
謝罪と感謝を心の中で同時に済ませ、彰人も探索を開始した。
確か麗奈は騙して連れ出した、と表現していた筈だ。
だとすれば待ち合わせ場所の近くか、全く手の届かない遠い場所のどちらかが有力になる。
後者であれば、もう打つ手はない。
「無事でいてくれ」
体を引きずるように歩きながら、一つ一つの小道まで確認する。
人が減っているとは言え、若干の人目はあった。
奇異の目で見て避けていく人は気にならなかったが、逆に怪我を気にして話しかけてくる親切な人の方が、今だけは邪魔だと感じてしまう。
「幼子、幼子、よ…う……」
路地裏にしゃがみ込む小さな影が2つ見えた。
一つは寝そべって微動だにせず、もう一つは小さく縮こまって泣いていた。
痛みも疲労も何処かへ飛んでいき、彰人は強引に何かに引かれるように走り出す。
「幼子!!」
彰人の声に反応して、しゃくり上げながら影が顔を上げた。
それは確かに幼子だった。
髪はボロボロになり、片足にスカートを引っかけ、服には皺と泥のシマシマが出来ていたが。
「あ、あき…う、うわあぁ~ん」
「ごめん、遅くなった」
彰人は白目を剥いた男を見ないようにしつつ、覆うように幼子を抱き締めた。
痛む体も、それが幼子の触れている証拠だと思えば、むしろ心地良いくらいだった。
「早くここを離れよう。立てる?」
必死に頷く幼子には、自分より彰人が重傷であることに気付く様子はない。
幼子は縛られたまま解けない両手で、彰人の右手を掴んで立ち上がった。
彰人の麻痺した右手は、幼子の感触を確かめることは出来なかった。
「凄く暖かい」
「うん…そうだね。服も整えて」
彰人に言われて初めて気が付いたように、慌ててスカートを履き直す。
こんな時なのに、赤くなって焦っている幼子を、本当に可愛いと感じていた。
ただ、今の状況は非常にまずい。
二人とも遺体の事には何も触れず、あとは黙って人の居ない道を選びながら、幼子の家まで歩いた。

243:名無しさん@ピンキー
07/03/23 00:58:20 KMneGW8h
ここまでで一つ言えるのは、

運転手&おじさん(´・ω・) カワイソス

244:名無しさん@ピンキー
07/03/23 01:26:58 KMneGW8h
すみません、やっぱエロは筆がなかなか進みません。
今日は寝かせて貰います。

245:名無しさん@ピンキー
07/03/23 11:07:21 O011VcMR
>>182の続き

「実はお前のアパートには幽霊がいるとかどうよ?ポルターガイストって奴」
「はは、幽霊なんかより人間の方が数倍は怖いと思うよ?ある意味悟りの境地だね、これは」
俺は内心、地雷だったな―と思いつつ興味なさげに話題を逸らす。

「最近達観したようなことばかり言うけど流行ってんのか?お前限定で」
護の顔がおどけるような仕草に変わり、体を前のめりにさせる。
「最近のマイブームはデザートとすうぃーつの違いを調べることだね」
「なんか、違うのか?……ちなみに名前とか言ったらぶっ飛ばす」
明らかにその口は『な』の音を発しようと言わんばかりだった。
小学生か、コイツは。

「とりあえず、お前は寝とけ。今日一日。昨日大変だったんだろ?」
「…うん?これは来週のテストを見越した牽制かい?」
両手を力なく横に持ってくる。
「やれやれ、お前が消えてくれれば上の席がひとつ空き、
 厳しい俺の成績表が平和の鐘を鳴らすのだよ」
その時、護は急に険しい顔になった。

まさか…―アレか?

「勝機いくらだ?千に一つか万に一つか。億か兆か、それとも京か?」
「それがたとえ那由他の彼方でも、俺には十分過ぎる」

――き…決まったっ!!

俺達はお互いの顔を見合わせ静かに頷く。
「やっぱり、この台詞はこう…心にくる――」
よな、と続けようとしたが別の声に遮られてしまった。
「うわぁ、オタク臭っ!あんたらさぁ、高校入ってから余計ソレっぽいよ?」
こいつの名前は美代(みよ)。俺ら二人の幼馴染であり、バルバロイだ。
けして格闘技をやっている訳ではないのに―めちゃくちゃ強い。
ええ、この筋肉女です。はい、私はちゃんと見ました。バールのようなもので――

彼女は呆れたように―実際、飽きれているんだろうが―笑みを見せた。
「透はその一人でぶつぶつ言う癖直しなよ」
口に出てたのか…。
「うるせぇっ。つか何の様だ?」
「さっき、護が椿と追いかけっこしてたのさ、公園の近くで見かけたからどうなったんだろぉって思って」
椿(つばき)はさっきの話でも分かるようにちょっと頭があれな女のコトだ。
神様という奴はどうしてあの様な女に美貌と知性をあたえたもうか…。

「つか、お前の家は公園と真逆の方にあるんじゃ―」
「―で、どうだった?大丈夫だったの?」
遮られた。無視ですか…そうですか。
最近、美代の奴が…なんつうか…異質な感じがするんだよな。
ポケットティシュと箱のティッシュが同じ値段で売られてるのを見た感じ…。
なんだそれはと言われたら、分からんと答えることしかできないんだが…。

俺がマイワールドと言う素敵な世界に浸っていると、護は溜め息混じりに口を開いた。
「今日の授業って全部短縮だろ?午前には帰れる訳じゃん?」
そういう訳、と護は付け足してホフク前進宜しくな格好で顔を伏せた。
「どういう訳だ。取り合えず俺の脳味噌で理解できる様に簡潔に答えろ」
「察しろよ…、『午後はデートしませんか?』って言われたんだよ。
『デートしないと死んじゃいます』って手首にカッターっすよ?逃げるのが最善じゃない?…つか僕の髪を巻くな。」
美代と面白がって幾つものネジリを作ってやった。お前が伏せたまま喋ってるからだ。
「うん、ニアっぽくなったな」
「それは生意気な天才少年の方?それともアンダー宇宙人の食い意地が張った奴の方か?」


246:名無しさん@ピンキー
07/03/23 11:08:39 O011VcMR
「そういうオタクネタは止めなさいってさっきも言ったよ―」

ね、と言いたかっただろう美代は綺麗に―素っ飛ばされた。
「っ…よかったです、護君…」
声と瞳を震わせながら其の少女、椿は感涙の言葉を思い人に告げていた。
いい場面だな。オジサン感動するよ、ドラマみたいで。そこにずっこけた美代が居なければな。

護の目は明らかにヘルプミイと語っていたが俺には英語は理解できない。
去らば友よ、また会う日まで。

「大丈夫か…美代?…ってあからさまにガッカリすんな」
一瞬、嬉しそうな顔をしたが俺と分かってか怪訝な顔になりやがった。
この手を離してもう一度、危機的状況に対処する練習でもさせてやろうか?
…下手したら殺されるな、うん。

そんな葛藤を抱いていると美代は勢いよく飛び起きて椿に捲くし立てた。
…当然だよな。でもな、落とし穴に自ら飛び込むのはどうかと思うよ?うん。
「ねぇ…、もしかして椿さんには私の姿って見えないのかな?」
明らかに不服だぞ私、的な態度で美代は話しかける。
しかし、椿はチラリと一見したかと思うと、いつもの凛としたお嬢様スマイルで答えた。
「おはようございます…えっと、美代…さん?」

彼女は天然なのか明らかに『Who is this』的な感じだ。
駄目だよ。それじゃ、FireにOilだよ。



ここまで。遅いですが頑張ります。

247:名無しさん@ピンキー
07/03/23 11:12:14 O011VcMR
つか、このままだと本当の意味の、ほのぼので終わりそう…
あと、ギャグ要素があるので皆さん向けじゃないかも知れません。

あと根本的な問題で文才が(ry

248:名無しさん@ピンキー
07/03/23 23:38:40 vnep+ckC
いやいやギャグがあってはダメってこともないし、面白い

249:名無しさん@ピンキー
07/03/24 00:12:08 y4lDXYiz
>>247
ギャグが書けない私に対する宣戦布告と見た。

250:名無しさん@ピンキー
07/03/24 19:01:00 0G5g6j7F
>>244
続きが激しく気になります。幼子が無事で本当に良かったです。

>>247
ギャグも物語も面白いです。友人視点はなかなかないので新鮮です。

お二方、長文は大変ですけど頑張って下さい。

>>230
正解です。名作ですよね、あれは。

駄文流します。エロなし、オチなしです。 携帯からなので読みにくいと思います。

251:名無しさん@ピンキー
07/03/24 19:02:34 0G5g6j7F
「ちくしょう。行き止まりか、このまま じゃ追い付かれる」
「…もう駄目、私のことはいいから男だ けでも逃げて」
「諦めるんじゃない、幼。女さんに追い 付かれたら死ぬかもしれないんだぞ!」
「でも、足の遅い私にあわせていたら男 も助からない」
「馬鹿やろう!俺一人だけ助かっても嬉 しくなんかない。お前がいなきゃ駄目な んだ」
「……男」
「もし二人とも生き残れたら、そのとき は……」
「…男」
「幼」
ガラッ
男「おはよー。ってなんだ幼だけか。声 が聞こえたみたいだが何してたんだ ?」
幼「…………………………朗読」


女「 ……(初めてですよ、ここまで私 をコケにしてくれた幼さんは…)
|ω・#)」



何か違う気がする。ごめんなさい、わかりません。

252:名無しさん@ピンキー
07/03/25 03:41:08 u9sl/VmP
>>251
;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブッ
これはこれはw

253:名無しさん@ピンキー
07/03/25 11:42:32 PDdi1nsp
おんなさんはアバカムをおぼえた
しかし、おんなさんのこれいじょう、とくぎをおぼえられない
どのとくぎをわすれますか
ルーラ
マヒこうげき
みなごろし
シャナク
いてつくはどう
ぱふぱふ
くちをふさぐ
|>マダンテ


アバカムネタを受信したがうまく書けない。今は反省している。

254:名無しさん@ピンキー
07/03/25 14:42:49 z042A0cn
シャナクは男が幼から貰って大事にしている(ある意味呪われている)物を破壊する呪文か

255:名無しさん@ピンキー
07/03/25 16:28:39 ytItau8D
男が気づいてないver

女「ねぇ男君、今日お弁当ないんでしょ?だから私作ってきたの、食べて」
男「ん?おお!よく今日ないってわかったな。じゃ、もらうか」
女「うふふ~。ご賞味あれ」
男「これは好物の………ていうか好物ばっかだ。しかもうまそう」
女「隠し味も入れたからね~」
男「へぇ、凝ってるんだな。どれ一口」
パクッ
男「うんうまい………ん?」
ずるり
男「………髪の毛………」
女「んふふふふふふぅ~」
男「そうかわかった!隠し味はこの髪の毛だ!」
女「わ~だいせいかぁ~い。アタッ?!」
男「ミスをごまかすな!騙されるかよ!まあでもコレうまいよほんと」
女「うぅぅ(ほんとなのに、今度から刻んで入れよう)」



256:名無しさん@ピンキー
07/03/25 17:33:09 ytItau8D
ついでにもひとつ

男「よぉ。話って何だ?悪いがおまえの気持ちには答えられんぞ」
おまえさ、女と付き合ってるのか?
男「無視か」
答えろよ
男「ん~女か、付き合ってるとかは無いと思うが?」
………
男「どうかしたのか」
あれはやめとけ
男「?」
あいつさ、女子たちからの評判かなりひどいぞ。
気持ち悪いとか嫌いとかっていうもんじゃない。怖いって目で女のことを見てる
男「女、いじめられてるのか!」
違うってそんなレベルじゃない。怖くて手が出せないんだよ
それにな、あいつ、おまえと将来結婚する、自分たちは将来を誓い合った仲だ、とかいいふらしてるぞ
男「!?」
な、引くだろ?それであいつ女子たちに、だから手を出すなって脅してまわってるんだよ。誰彼かまわず
その件で俺、女子たちから相談受けてさ
そういう意味でもここはひとつおまえから女にガツンといってくれよ
男「…そうか、分かった」
分かってくれたか………!
男「ああ、………全部、俺の責任だな」
いやいやおまえだって十分に被害者だって。言いに行くんなら俺もついてくからさ
男「やはり、きちんと付き合うべきだな、うん」
まあ俺だけでも不安だしもういっそ被害者全員で─は?
男「いや、悪いが俺一人で行くよ。女々しいしな」
えっと、何しに?
男「だから、女に付き合おうって言いに」
   何   故   に  !!!???
男「だって、俺が関係をうやむやにしてきたからこんなコトになったん  だろ?みんなには迷惑かけたな。おまえもわざわざありがとう」
………あーちょっと待て
おまえは女のこと好きなのか?
男「まさか、おまえも?」
も!?へ、変な勘違いすんな!有り得んわ!!
………マジで?
男「だってあんな美人だろ?それに料理もうまいし、世話焼きだし、気が利くし。じゃあこれから言いに行くよ。ありがとな」
………いやちょとまて!ああ糞いっちまった!いいのか?これで──お、メールだ
宛名:女
件名:警告
本文:何男君にあること無いこと吹きこんでんのかな?その口縫ってあげようか?それとも喉仏凹ましてあげようか?ねえどっちがいい?あの雌豚どもの手先君、どっちがいい?
なんてね結果オーライだし、私気にしてないよん。むしろありがとね。ふふふ、ああ、男君が探してる。私の名前を呼んでる!
もういかなきゃ、じゃあね
お詫びにあなたには何もしないであげる
そうそう忘れてた、警告
わたしね、
  嘘  つ  き  は  大  嫌  い  な  の
わかるよね。二度目はないよ
元気で、バイバイ




257:名無しさん@ピンキー
07/03/25 18:29:51 civdoHm5
>>256
これはGJ!

258:名無しさん@ピンキー
07/03/25 19:08:42 6GIKbHpA
これはいい新ジャンル

259:名無しさん@ピンキー
07/03/25 21:14:44 u9sl/VmP
>>253
マダンテを覚えてるとか最高ww

>>256
これはいいw

260:名無しさん@ピンキー
07/03/26 17:26:47 3bsNz/5j
>>256
これはいい。
ハッピーエンドが近そうだ。

261:名無しさん@ピンキー
07/03/27 11:17:56 Eu2xCH+N
>>246
一レスだけ続きです

美代は顔を引き攣らせながら口を開いた。
「あたしは護の幼馴染―美代ですけど、護に何かっ?」
それを聞いた椿は護の腕にしがみ付き、護にえっ急に何なんですか?怖いです、と天然っぷりを見せてくれた。
時に美代よ、俺が幼馴染に入っていないのは気のせいか…?
「ええっと、美代さんが彼の幼馴染なのは分かりました。でも、何故それを貴女に答えなきゃいけないんです?」
ねぇと言いながら護の顔に瞳を合わせ美代に戻す。
まぁ、確かに正論だわな。

「私は彼が急に居なってしまったから心配してこうしてるだけです。
あ、護君は今日のデートで一つだけ言うこと聞いてもらいますからね?」
急に話を振られ少し慌てたように声を発した。
「あっ、え……僕が今日デートするのは確定事項なのかな?」

―護、それこで答えちゃ駄目だぞ…。
――椿の奴、相変らず頭の回る奴だな。

「確定事項っていうか…、既定事項です」
と微笑んだ。
護はこれでデートを行くか行かないかの返答、もしくは会話をしなくてはいけなくなった訳だ。
急に話を振る絶妙なタイミング…こいつ実は何もかも計算とかじゃないよな?
「僕は行くなんて一言も……」
あぁ、こいつは馬鹿だ。
「じゃあ、行かない……んですか?」
護は腕をガッチリと締められて逃げられない。―もしかしてこの為に腕を回したのか…?
いや、まさかな…。

その薄い朱色の手には似つかわしくない黄色いカッターを握り締めている。
護はソレを見てぎょっとした顔をする。
「椿っ、護が困ってるじゃない!大体アンタは強引過ぎるのよ!それにねぇ…」
ここぞとばかりに前に出る美代だが、全てを言い終わる前に椿に其の声を呑まれてしまった。
「幼馴染さんは黙って下さい。大体彼が何に困ると言うんです?
唯、『少しデートをする』その約束をするだけじゃないですか」
発した声はハッキリと、それでいて凛とした声色だった。しかし未だ、その目は護を見据えたままだった。

さっきから押されっ放しの美代はぎりりと歯の歯を鳴らし小さく叫んだ。
「……もう、いい」
走り去るその背中を見て俺は大脱走という映画を思い出した。
主演がジェイムズ・コバーンだっけ…?

まぁ、話を戻そう。
椿の問いは随分と誘導的だな…。護はきっとこう思ってるに違いない。
―そうか、少しデートをすればいいだけ。それで終わりなんだ。
恐怖は人を狂わせる。

客観的に見て初めて気付けるんだろうな。この女の凄さを。
どの道多かれ少なかれ、こうなる予定だったんだ。後押しするか。
「まぁ、行ってもいいんじゃないか?俺はそう思う」
地獄に行って来い。骨は拾えたら拾ってやるぞ。
そういうつもりで言ったのだが護君はそう思ってくれなった様で、急に思案顔になり落ち着いた表情でこういった。
「わかったよ」

え、何その期待してる目は…?俺に何か策があるとでも思ってんのか?コイツ。
俺に渇望したところでゴットハンドを召喚できるわけじゃないんだからよ。無駄無駄だぞ?

262:名無しさん@ピンキー
07/03/30 22:22:12 IpKSnqoT
このジャンルは素敵だな

263:名無しさん@ピンキー
07/04/01 17:19:23 wFF5y9m/
人イナイ

264:名無しさん@ピンキー
07/04/02 01:07:45 5wjPlq57
wktk中なんじゃね?

265:名無しさん@ピンキー
07/04/02 10:31:03 LgvvlkvA
短編なら俺でも投下できそう
ほんとに短編VIPの頃のような

266:名無しさん@ピンキー
07/04/03 01:32:50 otQzupva
>>265
期待上げ



明日辺り家に戻りますので、帰ったら>>242の続き書きます。

267:名無しさん@ピンキー
07/04/03 16:21:42 PPqSZg36
男「このスレも神が増えたな」
女「なんですか?このスレ?だれですか?この女って人?私と男さんの愛情を引き裂いてる人ですか?
  ぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺すぶち殺す」
男「やめてよ女さん!うわなにをするやめsdふぁふぁd」
女「・・少し眠っててくださいね・・・今女って泥棒猫の住所を調べ上げてうひひひひひひひ」
男(ちょwwwwそれ自分)


だめだ・・・だれか文才のある人かいてちょ

268:名無しさん@ピンキー
07/04/03 23:20:43 +cUOqH6F
>>266
wktk

>>267
そんな女に愛されたいと思う俺は駄目な人間なのだろうか…

269:名無しさん@ピンキー
07/04/04 15:29:38 oZdnnlcH
あえががげ

270:Part17
07/04/06 02:34:35 ++oz3M0K
家にたどり着き、彰人の体をじっくりと観察した幼子は、何も聞かずにただ一言こういった。
「お風呂、一緒に入ろ?」
内容の過激さを除けば、いつもの明るい幼子だった。
面食らう彰人を引っ張って脱衣所まで連れて行き、ここで待っているようにと告げて出て行く。
彰人がどう反応すべきなのかしばらく迷っている間に、何枚かのタオルとハサミを持って戻ってきた。
「気を付けてね、そ~っとだよ」
タオルを棚の籠に入れ、彰人にハサミを手渡してそう言った。
じっくり見る前は言われるまでも無いと思っていたが、揃えて出された乾いた血にまみれた両腕を見ると、それは気を付けようが無いことが分かった。
せめて右手を使えれば、と彰人は右腕を持ち上げる。
だがやはり、その手は動かない。
仕方なく左手のみを使ってロープにハサミを入れる。
力を込める度にハサミはグラグラと揺れ動き、小刻みに引っ張られるロープは幼子の手首を痛めた。
チラチラと幼子の表情を伺うと、やはり痛みで表情が強張っている。
それなのに、彰人が面と向かって確認しようとすると、きまって笑顔を貼り付けるのだ。
ようやく幼子の両手が開放された頃には、再び新しい血が滲んでいるのも見えた。
「アリガト。はぁ~、楽になった」
言うが早いか、幼子はタオルを彰人の体に巻き付け始めた。
特に腫れが酷い腕などを保護するように。
「さっき病院に電話したから。救急車が来るまで、一応冷やしておかないと」
「幼子の方が酷いだろ、その……」
風呂場の方に押されながら、振り向くことも出来ず、言いにくそうに言葉を濁す。
そんな彰人の様子をみて、幼子は黙って蛇口を捻る。
シャワーからは冷たい水が降り注ぎ、少しずつタオルの重さを増やしていく。
体の熱が奪われる事に心地よさを感じ始めた頃、彰人の濡れた背中ごしに呟いた。
「大丈夫、最後だけは守ったよ、彰人の為に……」
あの死体がどのタイミングで死体になったのか分からなかった彰人にとって、それは何よりの朗報だった。
幼子のやったことだって、間違いなく正当防衛と判断されるはずから、もう心配することは無い。
「ごめんね、私のせいで」
「え?」
「私を誘き出す為に酷いことされたんだよね、痛かったよね」
後ろで啜り泣く声に、嫌な予感を感じ取った。
黙っていれば大丈夫だと思っていた、電車と自分と幼子の関連性。
幼子が勘違いしたまま話せば、必然的に調べられる事になってしまう。
あの大事件の特殊な被害者として表に出れば、マスコミの格好の餌食になるのは確実だ。
大衆の注目を集め、執拗に心の傷を掘り返されるだろう。
「違う!!これ…は……」
「え、彰人、彰人っ!?」
咄嗟に体に負担をかけてしまい、彰人の意識は体から引き離された。
気を失い崩れ落ちる直前、死して尚勝ち誇った笑みを浮かべる麗奈の幻覚を見た気がした。

271:名無しさん@ピンキー
07/04/06 02:53:00 ++oz3M0K
>>250
ごめんなさい、あんまり無事でも無いような……。

>>251
ツボに入った、威力有りすぎ。
自分で書いてる途中のシリアスな雰囲気ごと吹き出した。
これだから2chの小説書きは止められない。

>>267
それも良いなぁとは思いつつ、私は「女」に優雅さを残しておいて欲しいタイプだったりします。




あ、ところで幼子は救うんでしたっけ?
なんだか文章にしたら危なげな雰囲気なんですが。

272:名無しさん@ピンキー
07/04/06 02:56:23 aKRZ07/a
GJ!
個人的には救いゼロでもそれはそれで…

273:名無しさん@ピンキー
07/04/06 11:53:18 91sWNAal
>「幼子の方が酷いだろ、その……」
幼子ヤられたのかっ!
ウソだと言ってよバーニィ。゚(゚´Д`゚)゚。

274:名無しさん@ピンキー
07/04/06 14:53:11 C0HmYkSj
>>273
ヒントつ「男はpart15のシーンを見てない」

275:名無しさん@ピンキー
07/04/06 14:56:06 EE8HrP18
【都知事選】浅野史郎氏、志同じならと民団に支援を要請
URLリンク(news21.2ch.net)

東京都の人は、ぜひ読んでみてください。
現在、朝鮮総連や民団その他の反日団体が、総がかりで浅野を応援しています。
浅野が知事になれば、たぶん東京は終了します。

276:名無しさん@ピンキー
07/04/06 18:31:54 91sWNAal
>>274
そうか、動揺しすぎましたスイマセン

277:名無しさん@ピンキー
07/04/06 23:05:17 VwgD28xX
俺、書いてる人だけど上の人みたいに批評が
あると嬉しいデス。はい。

278:名無しさん@ピンキー
07/04/06 23:07:14 6aOsqfR6
>>277
全部終わるまで待ってたほうがいいと思ってROMってる人が大半だと思われ。
まぁ、元からそんなに人は居ないけどさ

279:名無しさん@ピンキー
07/04/07 17:47:41 UzZbBSgv
>>271
GJッス
幼子は出来れば救う方向でお願いしますorz

280:名無しさん@ピンキー
07/04/07 17:51:17 LXhQbhJd
>>271
あなたの思うままを期待してます

>>278
んー、サンクス

281:名無しさん@ピンキー
07/04/11 17:22:43 z8cDlM+t
保守あげ

282:名無しさん@ピンキー
07/04/14 19:01:53 Wx2/PiuW
スレタイにだまされた、、、orz

283:名無しさん@ピンキー
07/04/15 00:52:27 W3a/C3dv
勢いがなくなったな
またVIPに戻れば人が帰ってくるだろうか
正直俺はあの頃のノリが好きだった…

284:名無しさん@ピンキー
07/04/15 22:37:20 5bUh2u2+
>>283
なに言ったんだwwwwwwいっぱい人いるじゃん

ホラお前の後ろにも

285:名無しさん@ピンキー
07/04/16 07:28:56 JWprSVUB
>>284
バロス

261続き

いや、もっと根本的な問題がある。
アイツを敵に回したくない。いや、別に行方不明者が続出したとか、ぼろぼろの廃人―はあるわ…。

例えば目の前に刃物を持っている人間がいたとしよう。よし、俺が止めてやるぜ、なんて思うか?大多数の人間は思わない。
そして俺はその大多数の弱い人間なんだ。そんな奴を見たら当然逃げるし、どんなに頼りにならなくても警察を呼ぶだろう。

しかし、俺はそれをやらなきゃいけないらしい。
俺はマラトンの戦いで40Km走ってこいと言われた伝令兵の気持ちになっていた。
めっ、めんどくせぇ…。

椿は顔を綻ばせて上目遣いにありがとうございますと護に言うと急ぎ足で自分の席に向かっていった。
あんなに喜んでるのにいいのかなぁ…。


―私は遂に彼とのデートできるんですね…。夢のようで少し怖いです。それともこれはいつもの夢なんでしょうか?
起きて心底落胆させられる、まるで花の様にはかない夢。
夢なら醒めないでほしいです。私はただただ、幸せなのだから。

しかし、透…でしたっけ?彼は付いてくるつもりなんでしょうか?
いくら彼との親友だからって、彼がそこまでする必要はあるんでしょうか?
いや、ないですね。

彼が完璧に私を愛してくれていないのは理解しています。
私を完璧に愛してもらうには今回のデートが必要不可欠なんです。
ああ、愛しい私の護君…。貴方の為ならこの長い髪も目も―いや、この私自身捧げても構わないんです。
あなたが欲しい…。あなたの少し童顔でいて、それでいて引き締まった顔、落ち葉のような瞳、陶器を彷彿とさせる肌…。

全てが欲しいんです。
―あの時からずっと。
その女はふと、彼との馴れ初めを思い出していた。

彼女はゆっくりした足つきで道をあるいた。
「はぁ…」
彼女の父はかなりの富豪だった。彼女の父は経営者には珍しく現場を自分の手で動かし、自分の目で見て進める男だった。
故に転勤が耐えなかった。彼女の父は娘を溺愛しており、何不自由ない生活をさせていた。
自分の妻病死した後、寂しくない様にと転勤する際には必ず娘も一緒に連れて行くようにした。
けして強要ではなかったけれども。

しかし、彼女はもう疲れていた。彼女は母が亡くなった後、悲しそうにしている父を子供心に可愛そうだと思い、
一緒にいてやろうと思ったのだ。父は私が居ないときっと寂しいだろう、と。
そんな気持ちをどうにかしたくて、―町並みを覚える意味もあるのだけれど―その町を歩いていた。
彼女は一息つこうとたまたま寄った公園のベンチで缶コーヒーを飲んでいた。
「はぁ、どうしたものでしょうか?私らしくないですね…」
この青年の様に無邪気に笑えたらどんなに楽なんでしょうか…。
この青年とは、人に見られているのにまったく動ぜず子猫と長い草でじゃれ合っている男のことだ。
「ねぇ、そこの君?……っ!」
彼女は驚いた。別に何も言う言うつもりはなかったからだ。だが青年は無反応のまま子猫と戯れていた。
無視ですか。しかし、私も一度声とかけたからには引けません。振り向くまで話かけますとも、ええ。
「貴方です。中腰で子猫と戯れてデレデレした顔をしている貴方を呼んでいるんですけど…?」
流石に気が付いたのか彼女に首だけを回し、呟いた。


286:名無しさん@ピンキー
07/04/17 19:17:08 JseczjDH
すみません、ネットの環境がおかしいので
続きは別の日に・・・

今週中には投下します。

287:名無しさん@ピンキー
07/04/22 00:20:30 wKcgRAe0
女「男くんお花見しましょ?料理も作ってきたしお酒も買ってきたの」
男「…やめとくよ。それより今日は隣の街にも張り紙貼りに行く予定だし」
女「そんな張り紙書いたって幼さんはみつかりませんよ」
男「そんなことないよ、警察も大規模に捜索してくれているし」
女「もう、折角そこの公園の桜が綺麗に咲いてるんですから、ね?」
  ほら見てくださいよ綺麗でしょう?」
男「………………………」
女「ね?綺麗でしょう?男君が桜の花が好きだって言うから私も手入れしたんですよ」
男「手入れって…公園の管理人さんに言って剪定でもしたの?」
女「ううん、桜の花が綺麗な色になるように特別な肥料を上げたんですよ」

288:名無しさん@ピンキー
07/04/22 06:12:07 AkHQnRbP
>>287
その話つい最近聞いたばっかだったりする

289:名無しさん@ピンキー
07/04/22 14:00:16 O1sc5AUw

「ええ、いい天気ですね」
この青年はデレっとした顔のまま見当違いなことを言いました。どうしましょう。もしかしてアレな人なんでしょうか……?
彼が振り向いた瞬間に子猫はどこかへ駈けて行った。私も猫と一緒に駈けようか迷っていると青年は静かに肩を落とし、
先ほどと、あまり変わらない笑顔のままで顔を見合わせたました。
「あれ?何時もの爺さんじゃ…ない?」
椿は軽い苛立ちを覚えたが笑顔のままでいることにした。
「えっと、君は……誰さん?」
私は椿といいます、と彼女は答えた。苗字を答えると厄介なことになりそうだったので名前にしておきましょう。
―流石に自意識過剰でしょうか…?
「初めまして。その椿さんが僕こと中嶋護になんの用でしょうか?」
そう言いながら立ち上がり同じベンチに青年は座った。
「初めまして。え、えっと……っ」
椿は声をかける事ばかりに気を取られていて何を話すかをまったく考えていなかった。その事が恥ずかしかった。
―どうしよう?とりあえず思いついたことを―
「えー…、護君――は猫が好きなんですか?」
「うん、好きだねっ!」
中嶋…いや、護君は嬉々として猫にまつわる話をいろいろしてくれました。

―私は私の容姿が人並み以上に優れていることを自覚しています。正直この時、私は話を聞きながら護君を観察していた―正体不明ですし。
―それなのにこの時の彼は私を"そういう目"で見なかった。私はそういう目でも見てましたけど。
悪いですが平凡な顔ですね。しかし、そのスマイルは二重丸を差し上げますよ、ええ。

「そうなんですか…。猫の喉を鳴らす音にそんな効果と不思議が…」
「凄いよね?流石にベッカムも驚いただろうね。…突然だけど、家族となんかあったの?」
「…え?」
私は普通に驚き普通に何故そう思ったのかを聞きました。
「さっき親猫が子猫を守る話になった時にさ、なんか変な受け答えだったから…」
「―私を観察してたんですか?」
人のことは言えないんですが。
「あっ、いや…」
護君はばつが悪そうな笑顔を見せた。
「―でも当たっています。えぇ、当たっているんです。実は…」
私は私が感じている心情を包み隠さず話した。彼はその話が終わる頃には笑顔は消え、思案顔に変わっていた。
そして『深い事情は分からないけど』と断り口を開いた。
「あのさ、子供の務めなんてものはないんだよ。あっていい筈がない。
それに君は君の父さんといつまでも一緒にいるつもり?違うよね?それじゃ君とそのお父さんの為にならないと僕は思う。」
彼は伸びをした後にそれにさ、と続ける。
「椿さんもお父さんもお互いに寂しかったんじゃないかな?」
私は随分と酷い顔をしていたらしい。うろたえている彼がそれを教えてくれた。
「だっ、大丈夫?あ、そう?な、ならいいんだけど…」
その後彼とは少し話して私は帰った。その後の話は覚えていない。
ただコーヒー缶を握り締めたまま連絡先を聞かなかったことを酷く後悔した。

そして次の日彼と出会ったのは学校の同じクラスでした。
護君も気が付いてくれたようで、前の席の友人らしき人と話をしていました。あれは……経緯を話しいるみたいです。
「うぉ、ゲームみてぇだな!!」
…どんな友人でしょうか?ともかく、私は彼との運命を感じずにいられません。私は彼のおかげで父と話す機会ができた。
誰かの一言がこんなにも自分に影響があるなんて私は一言も思わなかった。時が経つにつれて私の中で彼への思いが大きくなっていった。
私は彼を愛す為に、彼は私を愛す為に存在している。運命…命を運ぶと書いて『運命』ですか…フフ

それから一週間私はいろいろ調べました。もちろん彼のこと。
その一週間の間にやはりこの容姿のせいかファンクラブができたり女性から告白されたりもしましたが、そんなのはどーでもいいんです。
「誰もいない教室って少し怖いね…」
私は放課後のこの教室で護君に告白するんですから。
「で、用って何?まさかナイフで刺そうとしたりしないよね?」
冗談半分に彼は言う。こういう笑い方の時はマニアックなネタの時なんです。いえ、分かりませんけど。
「わ、私は…あなた…が好きです、孕ませる事を前提で付き合って下さいっ」
「あー…んっ?後半がよくわかんなかったけどさ、あーっと…――ごめんなさい。」



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