07/01/26 01:31:48 ABXgnv/D
タバサを助けに行こうとしたときの、アンの様子を思い出す。
俺と違って、まず国のことを考えたアン。
毎日毎日、あんな事を繰り返して……
「アン、つらいの?」
「……平気。今はサイトさん、いるし」
ほんの少しの間だけ、素のアンが見える。
アルコールの力を借りて、それでやっと少しだけ垣間見える彼女。
俺とルイズはこの人に今日何をしたんだろう。
「行かれるのですね、サイトさん」
実はそれほど酔っていないのかもしれない、彼女の質問。
酔ったふりをして、何もかも忘れようとしている、痛々しい演技。
「わたくしを置いて、ルイズと二人で行ってしまうのですね」
俺は何て答えればいいんだろう。
黙りこんだ俺の前に、グラスが置かれた。どこから取り出したのか、アンがワインを注ぎ込む。
おれの身体越しにそんな真似をするから、背中に当たる感触で、飲んでもないのに真っ赤に成ってしまう。
「わたくし、飲まないと寝れなませんの。……寂しくて」
耳元で囁かれるアンの声。
口の中がカラカラに乾いて、目の前のワインが凄く飲みたくなった。
飲む前に、せめて何か伝えようと、アンの方を向いて、暫し硬直する。
「あれ全部飲んだのかよ?」
空き瓶の山。今日一日で飲んだわけじゃないのだろうけれど、明白に身体に悪そうだ。
目が逸らされる……飲んだんだな……
「アン、身体に悪いから。お酒はほどほどに」
「寝れないのですわ、お酒無しでどうしろとおっしゃるの?」
「毎日運動するとか」
アンが悲しそうにたずねる。
「ひとりで?」
そうか、今のアンは迂闊に皆とはしゃぎまわるどころか、護衛もなしに散歩すら出来ない。
こんなに若いのに、毎日机に向かう毎日じゃ、ストレスも溜まってお酒に逃げたくもなるだろうなぁ。
俺は
>>38 せめて、お酒に付き合おう。
>>40 ホットミルクとかでも寝れますよ。
>>42 ひとりで出来る運動をアンに指導する。
>>44 ふたりで出来る運動をアンと始める。