07/01/02 22:58:34 Ri+fLdEr
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他人様の家に居ながら、やることがないというのは意外と退屈なものである。
テーブルに向かいあったアツコと速水先輩はいつものように談笑しつつも、そんなことを感じていた。
「やっぱりマキがいないとパンチが弱いね」
「彼女の事は本当に残念でした」
少しズレた発言、はたしてマキは浮かばれるのだろうか。
「むー、それなら景気付けに一杯いきますか」
がさごそと取り出したるは件のビニール袋、ご丁寧にコップだけはすでに頂戴していた。
「え、あの……ハルカは?」
当然の疑問、だがそれも杞憂。
まぁ、ある意味すでに後戻りできないところまで来ているのだけれど。
「心配しなくても大丈夫、メインは特別なのがあるから」
そういうことではないが、もはやこの人にそんなことは関係ない。
ようは『楽しければいい』のだ。
「これから飲むのは飲みかけのこっち」
そう言って手に取ったのは先ほどチアキ達に飲ませた方の飲み物、まだ一杯分ほど中身が残っている。
「や、でもやっぱりハルカを待った方が………」
「うーん、まどろっこしいなぁ」
「えいっ」
「!!?」
無理矢理アツコの口に瓶を突っ込む。
頂戴したコップはもはや無用の長物だ。
「んー」
「あはは、顔が真っ赤」
赤い理由は急に呼吸が止められたからなのだが、この人はお構い無し。
アツコはアツコで苦しいながらも瓶の中身を無抵抗に飲み干した。