クイズマジックアカデミーでエロSS!四回戦at EROPARO
クイズマジックアカデミーでエロSS!四回戦 - 暇つぶし2ch250:名無しさん@ピンキー
07/02/05 18:49:30 9n/qrgEB
>自分語りや全レス返しなどせずにしていれば

関係ないのでは・・・
それを禁止されるのは物書きとして悲しい。

他は同意。
特に第2段落の2行目。それがここのルールだと思う。
マラ様やクララなんて人気の割に物書きが頑張ってる気がする。
(思うとか気がするばかりですまない)

251:名無しさん@ピンキー
07/02/05 19:30:15 X+rTUhLf
自分語りも全レス返しもするなとは言わないけど大量に、ここで、する必要があるのか?とは思わないのか?

下手な謙遜するくらいなら推敲してから投下しにくればいいし
自分設定や自分の萌えを語るくらいなら
自分専用の保管庫でも作ってそっちですればいいじゃないか。
ここは凄く和気藹々として雰囲気のいいスレだし
初心者の書き手も投下しやすくて良い場所だけれど、
匿名掲示板でそれをやると絡まれやすいんだって事は意識した方がいいんじゃないのか。
「ああ反応が欲しいんだな、感想欲しいんだな」と優しく見てもらえるか、
「ヘタレの癖に誘い受けしやがって、変な口調でぶっててうざいんだよ」と思われるかは完全に受け手次第だし
ちょっとでも嫌悪感を持って潰したいと思ったららすぐに行動に移せちゃう場なんだよ、ここは。
それを頭に置いた方がよくはないか? みんな無防備じゃないのか。

雰囲気の良さは代えがたい美点だと思うが、こんなに書き手がSS以外で饒舌なスレって自分としてはちょっと怖いぞ。

252:名無しさん@ピンキー
07/02/05 19:34:07 X+rTUhLf
たららって何だよ自分舌回ってないぞorz

まあなんだ、一問多答の馬鹿野郎!

253:名無しさん@ピンキー
07/02/05 20:24:34 PbrvTn+i
えーと久しぶりに荒れてるね…

女体化はどうしてもこういうの起きやすいからしゃーないかとー
いいスレなんだから皆頑張ろうぜー

254:名無しさん@ピンキー
07/02/05 20:47:07 3ijGJ7Ko
さて、何事も無かったかのように再会↓

255:名無しさん@ピンキー
07/02/05 20:56:00 FDPOSgSx
>>251にレスを打ち込む直前だったのだが・・・・
何事もなかったかのように再開↓


256:名無しさん@ピンキー
07/02/05 23:02:36 T8WsqFhG
\(゚∀゚)/ウェーイ

257:名無しさん@ピンキー
07/02/06 00:44:35 uyx3e6cF
まぁ>>193はちゃんと最初にこういうオチだってことを書いておかなければならない。
どんな作品でも形にして誰でも見れる場所に残しておく以上、
これを読んだら読み手がどう思うか、そういうのを少しは考えておかないとダメだろ。
そういう配慮が欠けていると、攻撃されてもおかしくない。

「生まれた時から女の子でした」というオチは正直実際キャラを殺してる行為だから(魔法の力で1話限りでそうなりましたとかなら別だが)、
そういう"元々のキャラを愛してる者"には少なからずとも嫌悪感を与えることも予想されるはずだ。
だから一番最初に「すいません」とか「ごめんなさい」とか書いてちゃんと気持ちを伝えとかなければならない。

まぁ俺が見せたるわ。
メス化しないでも萌える本物のショタッコ同士のエロSSってヤツを。


W A R N I N G W A R N I N G W A R N I N G 
◆この作品は正真正銘の小細工抜きのショタッコ同士のエロシーン。

◆ふたりに恋愛感情はありません。挿入もありません。801にあらず。でもショタ同士のエロ。

◆稚拙な文章が目立ちます。スマン。

◆一応ショタッコも悪くないなーと思ってもらえるよう努力はしている。だがショタッコ自体がアカンって人はもう見ないでタイトルかIDをNG登録した方がいい。

W A R N I N G W A R N I N G W A R N I N G 

258:ミルクレクチャー - 1
07/02/06 00:45:34 uyx3e6cF
「ぐすっ…ひぐっ……ラスクぅ……開けてぇ…開けてよぉ……。」
「わっ!ユウ?どうしちゃったの?なんで泣いてるの!?」
夜も寝静まり寝ようとしたラスクに突然真夜中の訪問者が訪れる。
ドアを開けるとなにかに怯え涙をぼろぼろこぼして立っているユウがいた。
何を聞いても泣き止まないユウをとりあえず部屋に入れ、ベッドの上に座らせ、理由を聞く。

「ユウ、一体なにがあったの?」
「えっとね…ラスク……ぼく、おちんちんが…お病気になっちゃったのぉ。」
「ええっ!?ちんちんが病気って、ユウ、一体ちんちんがどうしちゃったっていうの?」
「うん…えっと……。」
「ゴクリ……。」
ユウの思いつめた表情を見るときっとただごとではないことを予想し、思わず息を飲む。
(まさかおしっこの代わりに血とかが出たりしてるんじゃ……もしそうなったら病院行くしかないよね……。)
最悪の事態を想像したラスクはユウの口から出た言葉を覚悟して聞く。
「朝…起きたらね……パンツの中にね…その……白い…ネバネバしたのがついてたのぉ……。」
「……へ?」
ユウの言葉に思わず目を丸くする。
「ぼく…今までこんなの見たことないから……おしっこじゃないの出たの初めてだから……だから…病気になっちゃったんだぁ……。」
「ひょっとしてそれって……てゆか、そ、それだけ……?」
「うん…ぼくもうこわくて眠れないよぉ……やっぱりぼく…死んじゃうのかなぁ……?」
「……くっ……あははははははははは!!」
ユウの言っていた病気にラスクは思わず大笑いしてしまった。
「!?ラスク!?」
「ユウったら驚かさないでよお!!ボク本気で心配したじゃんかあはははははははははは!!!」
「……ヒドイよラスクったら!!ぼく、本当に死ぬかもしれないってずっとこわかったんだよ!?ラスクなんて大嫌い!!」
「わわわごめん!!だって、病気じゃないから安心したのと同時にすっごくおかしくって、つい……。」
「ぼく、すごくこわくて、でも、こんなこととっても恥ずかしいからおねえちゃんにだって相談できなかったし……だからラスクしかいないと思ってこっそり抜け出して来たのに……。」
「ユウ……ごめん。知らなかったんだ。ユウがそんなに思いつめていたなんて……ホントにごめんね……。」
「ううん…いいよ。ぼくも怒っちゃってごめんね……。」
「……それじゃ、もうこわくないようにボクがちゃんと説明してあげるね。(……おねえちゃん?)」
パニック状態が解けたユウにレクチャーしてあげるラスク。

259:ミルクレクチャー - 2
07/02/06 00:46:08 uyx3e6cF
「ユウが朝出した白いのって精液っていう、子供を作るためには必要なものなんだ。」
「ええっ、そうだったの?」
「これが女の人の体の中に入ると、赤ちゃんになるんだよ。」
「赤ちゃんになるの?」
「そう、だから、これって病気でもなんでもないんだ。」
「病気じゃなかったんだ……。」
「で、この精液っていうのは、ボクたちぐらいの男の子はみんな出るんだ。」
「じゃあラスクも出るの?」
「ええっ?ボク?……ええっと……出るよ…もちろん……。」
「ホント?じゃあ、ラスクが白いの出してるとこ、ぼくに見せてよ。」
「ええっ!?なんでそうなるの!?」
「だって、みんな出るんでしょ?」
「そりゃ出るけど、どうしてボクがユウの前でしなきゃなんないのさ!」
「実際この目で見ないと、病気じゃないって確信できないよ、ぼく、こわくて眠れないよお……。」
「うぅう……しょうがないなぁ……。」
そう言ってラスクは渋々と半ズボンを、そしてパンツを下ろした。
ぷるんとユウの目の前にラスクの幼い性器が露になる。
「うぅ…なんだか恥ずかしいなぁ……じゃあ、いくよ……。」
ラスクによる実践つきのミルクレクチャーの始まりだ。

「いい?こうやってちんちんの中身を覆ってるこのやわらかい皮をつまんで、いっしょに中身を擦るんだ。」
ラスクは幼いシンボルの先端まで覆っている色白の包皮を小さな2本の指でつまんでそこを前後に擦りだす。
くにゅっくにゅっくにゅっくにゅっ……。
すると下方に垂れ下がっていた先端が徐々に上方を向き、
肌色のつぼみの様な形状をしていた幼いシンボルは先っぽがピンク色のツクシへと変化していった。
ユウはその過程を一瞬たりとも見逃さず、ラスクの性器の変化をじっと凝視していた。
「わぁあ…ラスクのちんちん…おっきくなった……。」
「んぅ…んんぅ……ユウ…あんまりじっと見ないでぇ……ボク…恥ずかしいよぉ……。」
「あぅ…ごめん…でもちゃんと見て勉強しなきゃダメだから……で、おっきくなったけど、この後どうするの?」
「どうするも何も…このまま擦り続けてればいいだけさ。」
そう言って、未成熟な肉棒を擦り続ける。

260:ミルクレクチャー - 3
07/02/06 00:48:01 uyx3e6cF
ラスクが擦り始めてから数分ほど時間が経過していた。
いつの間にか先っぽまで包んでいた色白の包皮が少しめくれ、めくれた部分から小さな鈴口が、そしてピンク色の中身がわずかに顔をのぞかせていた。
「ラスクって、ちんちんの皮、めくれるんだ……。」
「うん……でも、おっきくなった時じゃないと痛くてめくれないんだ。それに、めくれるといってもこの先っぽの半分までで、それ以上めくろうとするとすっごく痛くてとてもムリなんだ。」
切ない喘ぎ声を上げながらラスクが答える。
「ふぅん……ぼく、前に少しだけめくろうとしたことあったけど、その時すっごく痛かったから、絶対無理だと思ってた。」
「レオンやタイガなんか、全部めくれてるんだよ。普通の状態でだよ?」
「ええっ!?そうだったの!?」
「大人はみんなそうなんだって。いいなぁ、ボクも早く大人になりたいなぁ。ユウだって大人になったらきっとめくれるようになるよ。」
「ホントに?じゃあぼくも早く大人になりたい!……あれっ?ラスク、なんか透明なのが出てきたよ……おしっこかなぁ…?でもなんか…ネバネバしてるよぉ……?」
「んぅ…うぁ……これはおしっこじゃないよ。おちんちんが気持ちいいと出てくるものなんだ……。」
くちゅっくちゃっくちゃっくちゅっ……。
いつの間にやら小さな鈴口から溢れ出ていた先走りが、大部分を包皮に覆われたラスクの性器の先端を、指を濡らしていた。
荒くなったラスクの女の子のような喘ぎ声、幼い肉棒とぬめった液体が擦れる音が部屋中に響いていた。
「おちんちん…気持ちいいの?」
「う…うん…気持ちいいよぉ……うぅ…ボク…もう…そろそろ……。」
さすがに友達の前で射精するわけにはいかないと手を止め、離した。
「ふぅ…ふぅ……こんな感じ……ユウ…わかった……ひゃっ!」
手を退けて開放されたはずのペニスに急に感じた感触に驚く。
見るとさっきまで黙ってレクチャーを聞いていたユウがラスクの今にも爆発しそうなつくしを摘んでいた。
「ちょっとユウ!?なにやってるの!?」
「うわぁ、硬ぁい。それに、すごく熱い……。」
「ダメだよ!!ユウ!!そこ触っちゃダメェ!!」
「だってもう少しなんでしょ?ラスク、手が疲れたみたいだから代わりにぼくが出してあげるね。」
「うぁッ!そうじゃないよ!!やっぱり人前で出すのはヤだよぉ!!やめてよぉ!!」
「えっと、こうすればいいんだよね。」
くちゅっくちゅっくちゃっくちゅっ……。
「ふぁッ!あんッ!らめェ!触っちゃヤぁ!!」
ラスクの制止を聞かず、今度はユウの手によるレクチャーが再開された。
再び液と肉棒の擦れる音とラスクの激しい喘ぎ声が響きわたる。
すでに射精に近い状態だったのと、人の手に擦られる感触で、あっという間にラスクの性器に限界が訪れた。
「ユウ…おねがい……やめてぇ……これ以上されちゃうとボクぅ……。」
「まだ出ないのかなぁ…もう少し強く擦ってみよっと。」
最初よりも少し強い力で、速いペースで擦りだす。
くちゃっくちゃっくちゃっくちゃっ。
「うあッ!ダメ!ボク!もう!でちゃ!でちゃ……うわあああああッ!!」
びゅるるッ!!びゅるるるッ!!びゅく!!びゅくん!!びゅるるるるるッ!!
「わっ!!」
手の中のつくしの突然の爆発にビックリし思わず目をつぶってしまうユウ。

261:ミルクレクチャー - 4
07/02/06 00:48:42 uyx3e6cF
「………わぁあっ!?なにこれ!?」
目を開けると、手と顔に大量についたヌメヌメした得体の知れないものにもう一度ビックリした。
目の前にいたユウの顔、体、髪の毛にラスクの精液が大量にかかったのは言うまでもない。
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……うぅう…やめてって言ったのにぃ……ユウのバカぁ……。」
「ごめん…ぼく…どうしても白いの見てみたかったから……。」
「うぅう……。」
「それよりなんかぼくの手や顔にいっぱいヘンなのついてるけど…これって……わっ!よく見たらこれ、ぼくが朝見た白いのだよ!ラスクが今出したの!?」
「だから言ったじゃん。誰でも出るって……。」
「うわぁ…これが”せいえき”っていうんだ。これが赤ちゃんになるんだぁ……。」
「そうだよ…さっきみたいにちんちんを擦ってたらユウだってちゃんと出るんだよ……。」
「へぇー……それにしても、なんか体中、くさくてベドベトするよぉ……。」
「あ…ごめん…ユウ……ボク…ユウの顔…汚しちゃったね……。」
「ううん…やめてって言ってたラスクの言うこと聞かなかったぼくがいけないんだ……ぼくの方こそごめんね……。」
「んじゃ、お風呂入ろっか。ユウの顔にいっぱいついちゃったボクの精液、洗い流さなきゃいけないし、ボクも今のでいっぱい汗かいちゃったしね。」
「うん!行こ!」
お互いに謝りあったふたりは部屋の風呂場に向かった。

262:ミルクレクチャー - 5
07/02/06 00:49:18 uyx3e6cF
脱衣所に入ったふたりはさっそく汗や精液で汚れた服を脱いで洗濯機に入れた。
「じゃ、入ろっか。」
「うん!」
「まずはユウの方からキレイにしなきゃね。ユウ、こっち来て少しの間目を閉じてて。」
「うん…。」
ザバザバザバーーッ。
まず、ユウを逆さにした洗面器に腰をかけさせ、体中についた自分の精液をお湯で綺麗に洗い流そうとする。
だが、大量にかかっていた精液はお湯をかけたぐらいでは簡単には取れなかった。
「あれれぇ取れないなぁ。それじゃあボクがユウの頭洗ってあげるから、ユウはその間自分の顔や体洗いなよ。」
「うん、ごめんね、ラスク。」
「ううん、いいんだ。さ、ユウはせっけんをタオルにつけて体洗って。」
そう言ってユウの後ろに回り、シャンプーを取り出してユウの頭につける。
わしゃわしゃと泡立てて頭を洗ってあげるラスクとゴシゴシとタオルで自分の顔や腕や体や足を洗うユウ。
ふたりで頭と体を分担して洗うので、全身が泡まみれになるのにそう時間はかからなかった。
「じゃあお湯かけるから目ぇつぶってて。」
ザバザバザバザバーーッ。
再びラスクがお湯をかける。
「わぷっ!」
「どう?取れたかな?」
「うぅん……もう大丈夫みたいだよ。」
「ホント?よかったっ!」
ユウの体中についていた精液がキレイさっぱり取れたのを確認したラスクはホッと胸をなでおろした。
「次はラスクの番だね。はい、こっちにかけて。」
「えぇえ?ボク自分で洗えるからいいよぉ。そんなに汚れてないし……。」
「ダァメ。今度はぼくがラスクをキレイにしてあげるんだもん。」
「もう…しょうがないなぁ……。」
嫌がりながらも内心嬉しいラスクはユウの言われたとおり洗面器に腰をかける。
今度はユウがラスクの後ろに回り、シャンプーをラスクの頭につけてわしゃわしゃと洗ってあげる。
その間ラスクは汗はかいていたがユウのように体が精液で汚れたり匂いがしみついていなかったので体を洗う必要はなかったが、
さっきのレクチャーで性器がベトベトになっていたのでそこだけユウが使っていたタオルでゴシゴシと洗ってキレイにしていた。
「ラスクぅー、お湯かけるよー?」
「いいよー。」
ザバザバザバザバーーッ。
「ぷわっぷ!」
「ラスクもキレイになったよ。よかったね。」
「そうだね。ありがとう、ユウ。」
「えへへっ、どーいたしましてっ。」
「それじゃ、せっかくだしお風呂にも入ってこ。」
「うん!」
汚れも汗も流しすっかりキレイになったふたりは湯船に入った。

263:ミルクレクチャー - 6
07/02/06 00:49:56 uyx3e6cF
「ふあーっ、あったかーい。」
「あったかいよねー。」
「それにしてもさっきはビックリしたよね……。」
「さっきって、精液のこと?」
「うん、だって本当にちんちんからあんな白いのが出てくるとは思わなかったんだもん。」
「ビックリした?」
「ビックリした!しかもあんなに勢いよくいっぱい!」
「でも、これで病気じゃないってわかったんだから、もう心配いらないよね?」
「うん、でもなんか、ヤだなぁ……。」
「ヤって、なにが?」
「だってぼく、これからも朝起きた時パンツの中に白いおねしょしてたら、そのたびにパンツ洗わなきゃいけないんだもん。」
「そうだよね……そうだ!ユウ、ここで精液出してみたら?」
「ええっ?なに言ってるのラスク!?」
「だってこれからちゃんと寝る前とかに精液出せるようにしたら今朝みたいにパンツ汚すこともないんだしさ。」
「それはそうだけどぉ……。」
「ボク、ここでちゃんとユウが精液出せるかどうかここで見ながらアドバイスするからさ。」
「でも…恥ずかしいよぉ……。」
「ちぇー、ユウったらボクにはあんな恥ずかしい思いさせて自分はやってくれないんだぁ。」
「ラスクぅ……やっぱり怒ってる……?」
「えへへっ、冗談だよ。ここにはボクとユウしかいないんだから、恥ずかしいことなんかなんにもないよっ。
「ラスクぅ……。」
「ボク、ユウのために早く精液出せるようになって欲しいんだ。だから、ねっ?」
「ラスクぅ………わかった…やってみる。」
湯船から上がって洗面器に腰をかけたユウは、自分の幼い性器をつまんでさっきラスクに教えてもらった通りに擦ってみる。
くにゅくにゅくにゅくにゅ……。
「んぅん……ラスクぅ…あんまり気持ちよくならないよぉ……。」
「皮といっしょに中身を擦るんだよ?ちゃんとやってる?」
「やってるけどぉ…全然気持ちよくなんないよぉ……。」
"気持ちいい"のがどんなのかもわからないユウが自分から性器を"気持ちよくしよう"なんてことが容易ではないのは言うまでもない。
「ラスクぅ…精液どころかちんちんが大きくすらならないよぉ……どうしよぉ……。」
「うーん困ったね………よしっ。」
「わぁっ!!ラスク!?なにするの!?」
「じっとしててユウ。いい?こうやって、擦るんだよ。」
一向に気持ちよくなる気配のないユウに見かねたラスクが、湯船から上がって後ろに回りユウのをつまんでさっき自分がやったように擦ってやる。
「ヤぁ!!ラスクぅ!!くすぐったいよぉ!」
「暴れちゃダメだよユウ。こうすれば気持ちよくなるはずなんだ。」
嫌がるユウを振りほどいて強引に性器に刺激を与える。
「ヤぁ!!くすぐったいってばラスクぅ!!触っちゃヤだぁ!!」
「なんで気持ちよくならないのかなぁ?もう少し強く擦った方がいいのかな?」
さっきよりも力を込めて擦ってみた。
くにゅっくにゅっくにゅっくにゅっ。
「イヤぁ!!ラスクぅ!!痛いよぉ!!やめてぇッ!!」
「わっ!」
とうとうくすぐったさが痛みに変わり耐えられなったユウはラスクの手をはねのける。
まだ性に目覚めていないユウは擦られても気持ちいいという感触はなく、くすぐったいか痛いかのどちらかだけだった。
「うぅう…ラスクぅ……痛いのヤだよぉ……。」
「ご、ごめんユウ!」
「ラスクぅ……もうヤぁ……。」
「ホントにごめんユウ!もう痛いことしないから!絶対しないから!だから泣かないで!」
「うぅ…うぅう……。」
涙目になって嫌がるユウに何度も謝るラスク。
だがユウは目に涙を浮かべて答えない。
「ユウ…もう1回だけ…もう1回だけ!………ユウ…おねがい……。」
「………うん。」
もう1回だけと懇願するラスクに小さくうなずいた。
「それにしても困ったなぁ…どうしたらいいんだろ………そーだ!」
全く進展しない現状に頭を悩ませるラスクだったがふと、痛みなど一切なく性器を刺激する方法を思い出した。
(アレなら絶対大丈夫だよね……でも、アレを男の子のボクがするのぉ?でも、大好きなユウのためだもんね。よしっ……。)

264:ミルクレクチャー - 7
07/02/06 00:50:32 uyx3e6cF
「ユウ、少しの間だけじっとしててね。大丈夫。今度は絶対痛くないから。」
「ラスク?」
ラスクはユウの股の目の前に回った。
ラスクは初めてユウの性器を目の前で見た。
ユウの性器は年上だけあって、やはりサイズはラスクよりも少し大きかった。
だが、性的な刺激を受けたことのないユウの性器はラスク以上に色白で先端までかぶっている包皮もラスクよりたくさん長く余っており、
その形状をラスクのが肌色のつぼみのようだとするなら、ユウのはまるで肌色の象の鼻のようだった。
ラスク以上にキレイな色と形はわずかな刺激さえまったく受けたことがないとてもまっさらな新品の状態であるのを物語っていた。
「ユウのちんちんって、ボクのよりちょっと大きいけど…なんだか……ボクのよりカワイイなぁ……。」
「んやぁ…ラスクぅ…あんまりじっと見ないでぇ……。」
「あ、ごめんユウ…ユウのちんちん、とってもカワイイから、つい見とれちゃった……。」
「ふぇ……?」
「ううん、なんでもないよっ。それじゃ、こわかったら目閉じててね。」
ユウに注意を促し思いついたアレを実行する。
「う、うん……(ドキドキ……ラスク…いったいなにをするんだろ……?)」
ドキドキしながら目をつぶってラスクがくるのを待つ。
「それじゃいくよ……ぱくっ。」
「んっ!!?」
ユウは性器が急にあたたかい何かに包まれるのを感じた。
(あれ……なに……?ちんちんが…とっても……あったかいや……なんだろ……?)
未知の感覚に驚き恐る恐る目を開ける。
「わぁあ!!ラスク!!ななななにやってるの!?」
「なにってユウのちんちん気持ちよくしてあげてるんだよ。どう?気持ちいい?」
ラスクはユウの幼い性器を口に含んでいた。
ユウは友達が自分にしている信じられない行動にパニック状態になっていた。
「なななななに考えるのラスク!?そこ!おしっこが出るとこなんだよ!?そんなとこ食べるなんてヘンだよぉ!!」
「ヘンじゃないよ。ボクいつもアロエちゃんにしてもらってるんだよ?気持ちいいでしょ?」
「アロエちゃんが!?うそッ!?ヤぁッ!やめてラスクぅ!!」
「じっとしてったらユウ。じっとしてくれなきゃちんちん気持ちよくできないじゃん……そうだ。」
ラスクは口の中の象さんを離すまいとさらに後方にある2つの玉も口の中に含んだ。
ユウの性器はラスクよりは大きいといってもまだまだ未成熟な小さなもので、
成人した男性に比べればサイズ、形ともにラスクとほとんど変わらないとても可愛らしいものである。
なので子供のラスクの口でも先端から奥の玉々まで簡単に全部すっぽり収まる。
「ひゃぅっ!!タマタマまでぇ!!」
そして股間から伸びたユウの細い足をそれぞれ自分のワキに挟んで手でふとももを掴み絶対逃れられないようにした。
(うわぁ、ユウの足ってやわらかくて、ツルツルしててとっても気持ちいいな……。)
友達の足の持つ滑らかな感触にちょっとした恍惚心が芽生える。
「それじゃ、今度こそいくよ……。」
「イヤぁ……やめて…ラスクぅ……。」
何度も懇願するが一向に聞いてもらえず、ラスクがユウの性器を口から離すことはなかった。
本格的にラスクによるミルクレクチャーが始まる。
「じゅる…じゅるる…じゅぷるるっ…ちゅぽんっ……。」
「……ヤぁ…ヤぁあ……。」
ラスクがユウの性器を口に含んで数分、ラスクの徹底ぶりにすっかり観念したのかユウはもうわめいたりも暴れたりもせず、わずかに体をよじらせ嫌がり続けるのみであった。
「じゅるる…じゅぷっ…じゅぽっ…じゅぽんっ(ユウ…早く気持ちよくなってね……。)」
その時である。
「……うぁっ?」
ラスクが暖かい舌で刺激を与えているうちに、嫌がり続けていたユウに変化が現れた。
急におとなしくなりさっきまで出し続けた嫌がる声も出なくなった。
「なに…これ……?」
ユウは自分の性器に初めて受ける感触に戸惑いだす。
(あ…効いてきたかな……。)
ラスクは口の中のやわらかい性器が少しずつ硬くなっていくのを感じた。
「うぁあぁ…ラスクぅ……なんか…ちんちんが…ちんちんがぁ……ヘンだよぉ……うぅ…うぁんっ……。」
ユウが不思議な感覚に喘いでいるのもお構いなしにラスクの口の中の性器はどんどん硬さを、大きさを増していった。
ユウが未知の快感に苦しみだしてから"象さん"が"つくし"に変化するまでにそう時間はかからなかった。

265:ミルクレクチャー - 8
07/02/06 00:51:05 uyx3e6cF
「じゅぷっ…じゅぽんっ。ふう……。」
口の中で硬く大きくなりきったユウの性器を一旦口の中から離した。
「ユウ、見てごらん。ユウのちんちん、こんなに大きくなったよ。硬さもこんなに。ほらっ。」
「うぁっ!」
硬くなった幼い茎をつままれて思わず声を上げる。
ラスクに言われて変化した自分の性器を目の当たりにする。
「これが……ぼくの…ちんちんなの……?」
普段の幼い象さんしか見たことのないユウは初めて見る自分のつくしの姿に驚く。
「さわってごらんよ。」
「うん……。」
ラスクに言われて硬くなった性器に触れてみる。
「うわぁ…硬くて…熱ぅい……」
大きさ、硬さ、熱さ、初めて触る物体はまるで自分のものじゃないようにすら感じた。
「ちんちんの皮もさっきはあんなにあったのに、今じゃこんなに減ってるよ。」
「ホントだ……。」
いつもはぞうの鼻のように余っていた皮も先端まで被っている点は変わらないが、小さな鈴口が見えるほどまで後退していた。
「じゃあ、先を続けるよ。ここからが大事だから、がんばってね。ぱくっ。」
「ふぁっ!」
初めて見る自分のつくしを堪能する時間は終わり、再びあたたかい咥内の中に包まれ、ユウは思わず喘ぎ声を出す。
「じゅるっ…じゅぷっ…じゅぷるるっ…ちゅぽんっ。」
「んぅ……あぅん……ふぁ……うぁぅ……。」
茎を舐める音と女の子のようなキレイなボーイソプラノな喘ぎ声が風呂場の中でずっと響いていた。
(やっぱりすごくヘンな感じ……だけど…なんだろ……なんか…この感じ……イヤじゃないや……ううん…やめて欲しくないかも……これが…気持ちいいって…ことなの……?)
ラスクのあったかい愛撫を完全に受け入れ、いつの間にかユウはラスクの背中を抱き寄せていた。
「んぁ……んぅぅ……ラスクぅ…ラスクぅ……気持ちいいよぉ……。」
(ユウ、ボクのお口でこんなに気持ちよくなってくれてる。なんだか嬉しいなっ。)
「じゅるっじゅぽっちゅるっちゅぽっじゅぷっじゅぱっ。」
自分と同じ男の子の性器を舐めることなど、もともとは乗り気ではなかったが、
自分の努力が実ったのが嬉しいのか舐めあげるペースを上げ、やわやわと玉袋をやさしく揉んであげ、本来の予定以上のサービスでユウのつくしを愛撫してあげた
「んぅ…うぁ…んぅん…あぅ…んぁんぅ……。」
ラスクの愛撫による快楽にすっかり身を委ねてしまっていたユウにはもはや喘ぎ声しか出ない。
(ん…なんかしょっぱいや…透明のネバネバが出てきたのかな…じゃあもうちょっとだね…ユウ…がんばって……。)
ふたつの音とふたりの時間はしばらく続いた。

266:ミルクレクチャー - 9
07/02/06 00:51:44 uyx3e6cF
その瞬間は訪れた。
性器を包むあったかい快楽に酔っていたユウに突然全身から性器に集中し、腰の奥からこみ上げてくる何かが襲った。
「うぁっ!ラスクぅ!なんかちんちんに!ちんちんに!なんか来ちゃうよぉ!!ヤッ!ヤぁッ!!」
「そろそろかな…よぉし。」
ラスクはユウの幼い肉茎を覆っている包皮の隙間の中に舌を差し込んでわずかに見えるピンク色の中身を舌先でなでてあげた。
今まで触れられた事のない非常に敏感な部分を刺激されビリリと痺れる刺激と同時にさっきまでとは比べ物にならない程の快感に襲われた。
それが決め手となったのか口の中の幼いつくしが突然膨らんだ。
「ヤぁッ!!ダメ!!ラスクぅ!!ちんちんから!!ちんちんから!!なんかでちゃ!!でちゃ!!うぁッ!!うぁぁぁぁぁんッ!!!」
びゅるッ!びゅるる!!びゅるるる!!びゅるるるるるッ!!!
「うわっ!」
口の中のあったかい刺激に加えて最後の強烈なトドメによって信じられないほどまでに物凄い量の精液をぶちまけた。
「んんッ!?んぐッ!!んぐぐぅッ!!」
あまりの強烈すぎる快感によりラスクの背中に手を回していた腕に力が入り、
その結果射精した瞬間離すはずだったラスクの口がユウの肉茎から離れることができず、口の中にユウの大量の精液が放出された。
(んぐッ!!苦い!!苦しい!!ユウ!離して!!)
口の中の苦しさに耐え切れずなんとか口を離そうとするが、背中にユウからの力が加わっていて、なかなか抜け出せない。
「ぷはッ!!」
びゅびゅうッ!!びゅくんッ!!びゅるるッ!!びゅるッ!!びゅびゅびゅうッ!!!
ようやくユウの肉茎から離れたラスクだったが、まだ、初めて爆発したつくしは勢いを衰えることを知らずしばらく暴れ続けていた。
「ひぁぁぁぁぁぁぁッ!!!あんんんんんッ!!!!ふぁッ!!うぁぁぁぁぁぁぁんッ!!!」
ものすごい絶叫をあげながら、ユウは生まれて初めての射精を最大級の快感で味わっていた。
びゅるるッ!!びゅびゅうッ!!びゅくんッ!!びゅくッ!びゅくん!びくん、ひくん……。
しばらくして幼い肉茎の初めての暴発はおさまった。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ………うわッ!!」
初めての射精の快感の放心から立ち直ったユウは目の前の光景に驚いた。
自分の射精のせいで体中から口の中までまさにミルクまみれのラスクがいた。
その量は先程ラスクが出したものの比ではなかった。
「ラ!ラスク!大丈夫!?」
「ぷはっ……はぁ…はぁ…はぁ……。」
「ご!ごめん!ごめん!ラスク!ぼく!ぼく……。」
「はぁ…はぁ……ううん、いいんだ。さっきボクもユウにかけちゃったんだもん。これでおあいこ、ねっ?」
「ラスクぅ……。」
「えへへっ。それより精通おめでとう。」
「???……精通って…なに?」
「精通っていうのは、男の子が生まれて初めて射精することなんだよ。」
「そうなんだ……。」
「だから、精通、初めての射精、おめでとう。ユウ。」
「ラスクぅ……えへへっ…ありがとう……。」
ミルクまみれになりながらも祝福の言葉をかけるラスク。
その言葉にユウは心から感謝の言葉で返した。

「さあ、ラスク。こっちにかけて。今度はぼくがラスクの体全部洗ってあげるから。」
「うわっ、全部はいいよぉ。頭だけ、頭だけでいいから。」
「ダァメ、こんなに汚したのぼくなんだから、体からお口の中まで全部ぼくが洗うんだもん。ねっ?」
「もう…ユウったらぁ……。」
「えへへっ、ラスク、だぁい好き!」
風呂場の中から聞こえるふたりの笑い声とともに真夜中のミルクレクチャーは幕を閉じた。

                                                     -Fin-

267:ミルクレクチャー - postscript
07/02/06 01:04:30 uyx3e6cF
うーむ、普通ここで世間的には男の子同士のエロを投下は(まぁ俺はちんちんがついた女の子同士のレズ物と思ってるんだけど)
マズイじゃないかと思うんだけど、
ラスクスレや801板でこれやるとホント怒られるんだよね(汗
だからここら辺に投稿するのがいいのかなって思ってやらせていただいたんですけど。

とりあえず、「WARANING」つけといたけど、読み手によってはいきなりゴミキャラ同士のゴミエロが目に飛び込んでヤな思いさせるかもしれんし、
そういう意味ではいきなり場を汚したことをお詫びいたします。m(_ _)m

268:名無しさん@ピンキー
07/02/06 01:55:06 ONBT4BJU
昨日暴れた奴とは別人?

とりあえず、自分が扱ったキャラを『ゴミキャラ』と表現できてしまう筆者の作品なんて読む気しないわ。悪いけど。

269:名無しさん@ピンキー
07/02/06 02:36:09 hj2ImGXV
なんかギスギスしてるなぁ
流れが戻るようにミランダ先生のおっぱいに願掛けしてくる\(゚∀゚)/

270:名無しさん@ピンキー
07/02/06 02:58:30 uyx3e6cF
>>268
残念ながら同一人物ではない。
俺も同じように>>193に怒りを覚えたけど、「だったらもっといいの出してみろ」っていうんなら、
出してみようじゃないのってことで投下した。

『ゴミキャラ』っていうのは俺にとってはじゃないぞ。間違いなく。むしろ大好物。むしろ主食。
だが、ショタッコ=ゴミって思ってる人間もここには少なからずいるようだし、
そういう者にへのメッセージですね。

まぁエロイ妄想さえあれば誰でも作れるようなSSですけど、よかったら、感想をどうぞ。

271:名無しさん@ピンキー
07/02/06 02:59:07 UdONx5tI
リディア先生「やめましょう、こんなこと…」
レオン「D・V・D!! D・V・D!!」


雑学の個人授業では日々こんなことが行われているに違いない( ゚∀゚)=3

272:名無しさん@ピンキー
07/02/06 03:38:07 RjaXb/6d
女体化はエロパロに専用スレがあった気がする。
そこに投下した後こちらに報告しに来るってのも方法だぜ




一門多党より線引きが鬼だよバカー

273:名無しさん@ピンキー
07/02/06 04:40:28 vzlJdtCG
>>258-266
抜いた。言えるのはそれだけだ。GJ.

274:名無しさん@ピンキー
07/02/06 07:06:59 IwA/uD37
>>270
自演下手だなwwww

ショタ=ゴミって考えにメッセージ込められるなら
女体化=ゴミって考えに反対する奴のメッセージどうして分からないんだぜ?

もちっと平和に考えようぜ。

275:名無しさん@ピンキー
07/02/06 10:18:49 qh3h77s4
今の議論はある程度百合にも共通して言える事だし、
百合(っつーか片方生えてるけど)SS書いたけど自粛した方がいいな今は・・・

276:名無しさん@ピンキー
07/02/06 11:29:17 fIgZDFLC
まぁ嫌いな人もいれば好きな人もいるからねぇ・・・
嫌だったらスルーするなりなんなりした方が、
気分を害さずにすむと思うよ。

277:名無しさん@ピンキー
07/02/06 14:43:44 nvssu3KA
今ちょっと書いてるのだけど、これっていわゆる「本番」がなきゃだめ?
それともペッティング程度でもおっけー?

278:名無しさん@ピンキー
07/02/06 15:00:50 iDYrMOK4
作者に文句言おうが勝手だが、一方的に気に食わないところを貶した揚句、
作者が釈明しても粘着を続けて更に貶すっていうのもどうかと思うぞ。
>>246の言うとおり、>>241の粘着振りはちょっと目に余るものがある。
そんなに気に食わなければ名前欄をNGにすりゃ二度と読まなくてすむし、
読みたくないなら飛ばせばいいだけのこと。

粘着行為は当然のように荒れる原因にもなるから、ROMって読んでる方からすれば迷惑なだけだ。

279:名無しさん@ピンキー
07/02/06 16:23:06 1998Th1k
>>276
それが一番いい方法なんだろうな…
オーソドックスな男女ものでさえ、嫌だっていうのもいるし(固定のカップル以外
は嫌だ、既存の男性と組ませると女性のほうが取られたみたいで嫌だetc)。

ここに限らず大体どのスレでも、読み手は好きなものだけを好きなだけ読んでいいし、
感想を書く書かないは自由だけど、自分の気に入らないものや嫌いなものはスルーや
NG登録、不愉快になったなどのレスはなるべくしない。
書き手は好きなカップルやシチュを書いていいけれど、読みたくない人が回避できるように
事前にカップルやシチュの告知、名前欄に題名やカップルを書く、設定やシチュが特殊
(あるいは過去に前例がない)なら投下前に住民に聞いてみる。

こんな感じで書き手と読み手、お互いの配慮と妥協で成り立っているからな。
自分ができることはやる、でスレを作っていくんだと思う。

>>277
過去にいくつかそういう作品があったから、大丈夫だとオモ。

280:名無しさん@ピンキー
07/02/06 18:27:30 lY0SOUXp
>>275
1レス目で注意喚起するとか、NGできるようにするとかの基本さえ押さえれば
まったく問題なし。
>>193は初体験だったからうまくやれなかっただけで、次からは問題ないはず(>>214
投下待ってます。

>>277
本番がなければエロくないとは限らない!
盛れなんぞ普通のSSをどこに投下すればいいか知らない……
ので投下待ってます。

一問多答の馬鹿野郎

281:270
07/02/06 21:25:24 8/AiZKih
>>274
じゃあどういったら自演じゃないって思われるんだろうね。
「ラスク?やっぱゴミですよねー」と不本意なことでも言っておけばいいのかねw

>女体化=ゴミって考えに反対する奴のメッセージどうして分からないんだぜ
言ってる意味がわからん。
これは「元々ゴミだったけど女体化すればゴミじゃなくなるからいいじゃないか」っていうことか?
本末転倒だな。
自分の一番好きなキャラがそういう風に言われたらどういう気持ちになる?
「はいそうですね!」って素直に喜べるの?

>>276>>278
俺なんかはもう見てしまったんだからいいんだけどね。
だけどまだここを見てない"本物のラスク"が一番好きな人がここに迷い込んで、
自分の大好きなキャラがズタズタに殺される姿を、それを喜ぶ人らを発見して、
傷ついてしまう人らがこれ以上増えて欲しくないないだけ。
カプとかシチュとかを勝手に作られるのならまだしも、キャラそのものを破壊されて大喜びできるヤツなんているか?
「本物のラスク」にもちゃんと良さってのがあるんだから。その良さがわかる人が少なくてもね。

>>193の行為はその良さを破壊してしまう行為なんだから、
それをどうしてもやりたいっていうんなら仕方ないけど、
昨日も書いたけどその破壊行為で傷つき怒る人も出てくるわけなんだから、
「嫌だったらスルーして下さい」じゃなくて、ちゃんと最初に「すんません」って誠意を込めて謝っとかなければならない。
たとえQMA界で「ゴミ漁り」とか言われてる連中相手でも。人間として最低限の礼儀だ。
そうしないと、こういった問題が起こる。
ラスクには女の子のファンも結構いるから、ここ見たら傷つく女の子とかいるんじゃないかな?

>>277
B止まりでも大丈夫だと思うよ。
現に俺がそうしてるからね。
にしても俺の感想がないなw
いくら前後にムカつくこと書いてても、作品自体はちゃんと評価して欲しい。
頭悪いなりにいろいろ考えて作ってみたんだけど、まだ評価するに値しないのかなぁ?

282:名無しさん@ピンキー
07/02/06 21:37:22 zI+qKztT
はいはいこっから下は通常営業でお願いしますよ
なんかこう、もったいないもったいない…

4が出たから人増えたんかね?

283:名無しさん@ピンキー
07/02/06 21:38:04 ySbrsH67
ラスクは今までほとんどなかったし俺は歓迎するよ。
もっと書いてほしかったりする。

でもセリ×マラの時みたいなほのぼのも好きなんだよね。
ラスクスレとかに非エロも書いてくれたりするとうれしいなあ。

284:名無しさん@ピンキー
07/02/06 22:15:27 DGlrRwX3
てかサンダース可愛くね?

285:名無しさん@ピンキー
07/02/06 22:26:15 8/AiZKih
>>283
俺でよかったらいくらでも書くよw
相手はユウだけじゃなくてアロエとかミランダとかのヤツなら思いつくだけならアホみたいに思いつくから。
ただ、文才は全然だけど・・・。

>>284
うけ○ニーハケーン

286:名無しさん@ピンキー
07/02/06 22:52:05 ONBT4BJU
>>285
お願いですから数字板に帰って下さい。
『腐った人=人の話を一切聞かずに自分の価値観を周囲に巻き散らす迷惑な生物』という観念をこれ以上広げないで。

287:名無しさん@ピンキー
07/02/06 23:03:41 zI+qKztT
いや、気づけよ…色々な意味で…
自分もだって…

288:名無しさん@ピンキー
07/02/07 00:38:30 b5TTC738
>>282氏無視されてカワイソス

この板も日付変わればID変わるんだろ?
批判された側も汚名返上したい気持ちはわかるが昨日の自分を殺して別人として書けばいいのに。
批判した側も水に流してさ。責任を伴わない匿名掲示板の利点だろ?

SSは悪くないんだから今度からSS以外の発言に注意しつつ書いていけばいいと思うよ。

289:名無しさん@ピンキー
07/02/07 00:49:15 qL4Cx/9I
277だが、今さきほど推敲を終えた。
というわけで19レスをお借りして投下します。
カイル×シャロンですー。

290:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:49:48 qL4Cx/9I
「クララさーん、紅茶は何人分淹れればいいですか?」
「えっと、全員分淹れて下さい」
「分かりました」
寮内のみんなが食事をとる広間に隣接している厨房にて交わされる会話。
広間のドアと天井の間にかけられている時計は午後3時5分前をさしている。
僕は今、クララさんのお菓子作りを手伝っている。
とはいっても、器具の準備とお茶を淹れるくらいなのだけど。
テーブルの上に白地で赤、紫、青の花が描かれたテーブルクロスと淡い緑色のシンプルなランチョンマットを敷く。
僕はテーブルの一席で紅茶のティーパックをいくつか取り出し、同じ数のティーポットに入れる。
ティーポットは予めお湯をはった鍋で温めておくのがコツだ。
そして沸騰したお湯をすぐに注ぐ。こうしないと茶葉が開かず、美味しく仕上がらない。
紅茶を入れるティーカップも同じように暖めておくと更に美味しく飲める。
クララさんは苺のショートケーキの装飾にとりかかっているようだ。
クリームを使ってかなり繊細に紋様を描き、その出来はもはやアマチュアというレベルを超越している。
さらに、そのすべてを独学で獲得したという噂です。たゆまぬ努力には頭が上がりません。
ケーキの甘い香りと、紅茶の香りに誘われて皆が集まり始めた。
「しょーとけーき? それって何アルか?」
「日本では生クリームと苺を使ったシンプルなものをさすのだ」
「おー! サンダースは物知りアルねー」
「ふ、ふん。 さらにいうと『shortcake』の『short』とは本来『サクサクした』という意味でな」
「どうでもええから、早くできへんかな?」
皆のわくわくした会話が聞こえてきて、少ししか関わってはいないけどもてなす側の僕としてもうれしい限りです。
暖めておいたティーカップに人数分の紅茶を淹れながら、僕は集まっているメンバーを見た。
……あれ。お茶会に真っ先に飛びつきそうな人が来ていませんね。
シャロンさんの姿が見えない。
確か、僕自身がこのお茶会の話をしたはず。知らなかった、はありえない。
……忘れてた、だったらすごく悲しいですね。

291:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:50:18 qL4Cx/9I
そうこうしているうちにケーキを切り終えたクララさんが僕に言う。
「シャロンさんが来ていないのは少し残念ですけど、はじめますか?」
でも、あのシャロンさんだから、待っていないとかなりひどい目にあうのでは……?
という懸念を頭に置きつつも、僕は首肯する。
「そうですね、シャロンさんには悪いけど、待ってる人も居ますし」
僕が周りを見渡してみんなの期待の眼を見た、まさにその時。
ばたーん!
「お、遅くなりましたわ……」
と大きな音を響かせながら扉を開け、ぜぇぜぇはぁはぁ、と息を切らし肩で呼吸している噂の主が現れた。
と、それはいいのですけど。
「シャロンさん、その服、なんですか?」
クララさんが僕と同じ、というより誰もが思い浮かべる疑問を口にした。
それもそうです。
なぜなら、シャロンさんは舞踏会に出てもおかしくないドレスを着てここに現れたのですから。
「え、お、お茶会にはやはりこうでないと、わたくしは気分がのりませんの」
走ってきて疲れたのか、顔が赤いままシャロンさんは答える。
「まあ、とりあえずお疲れでしょうから。 ここに座って」
とりあえず僕は一番扉に近い席をひき、彼女に座るように促す。
最近真夜中まで机に向かっていることが多いようですし、無理はしてほしくありません。
彼女は一瞬僕の方を見て、ほんのわずか顔が赤くなりながら、少し小さな声で言う。
「そ、そうですわね、疲れてますから、わたくし」
わずかに下を向きながらさささっと移動し、すとん、と座るシャロンさん。
なんだかちょっと様子がおかしい気がするのですけど……。
周りの人は「ちっ」と舌打ちしたり「鈍感」という単語が飛び交ったりしていますが僕にはちょっと意味を解しかねますね。

292:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:50:59 qL4Cx/9I
「そういえばカイル、あんたの席がないけど?」
ルキアさんがフォークを器用にくるくる回しながら僕に質問してきた。
確かに僕の席はありません。でもそれは僕がイジメにあってるとかそんなんじゃないですよ?
「あぁ、僕が給仕の役目もするからですよ」
僕は笑みを深くし、ルキアさんからみんなの方へ向かい、
「では、着替えてきますね」
みなの頭の上に「?」が浮かぶのと、クララさんとヤンヤンさんがニコニコしているのを見て、僕は広間を後にする。

僕が来たのは自分の部屋。机と、本と、クローゼットと、ベッドだけのシンプルな部屋。悪く言えば質素。
桐で出来たクローゼットの中に収められているのは制服と寝巻き以外にもうひとつ。
「……僕に似合うのかなあ」
いまさらながらため息をつくのもどうかと思うが、着ないことには始まらない。
僕が先ほど「給仕」と表現したのは少し間違いで、本当は「執事」といった方が正しい。
要は、執事服のことだ。
「執事服」と銘打ってはいるが、スーツを少し改造し、縦じまのYシャツと蝶ネクタイをつけたものだ。
スーツの改造はヤンヤンさんが行ったもので、布地を傍目には分からないくらいに精密に縫い合わせて燕尾服のように仕上げている。
……なるほど、この器用さを使ってヤンヤンさんは麻雀に勝っているのですね。
と、すぐに着替えなくてはせっかくの紅茶がまずくなってしまう!
以前に麻雀に付き合ったときにヤンヤンさんの鬼ヅモに納得しつつ執事服の上着に袖を通す。
なんだか、僕にぴったりだし、なじむ気がする。それも考えて作ってくれたんでしょうか?
ここはヤンヤンさんに感謝しなければ。ありがとうヤンヤンさん。
でも、積み込みはやめてくださいね。レオンさんがすごいことになってましたから。

293:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:52:58 qL4Cx/9I
広間の扉の前で深呼吸。すー、はー。意を決し、僕は扉を開ける。
「執事のカイルです。なんなりとお申し付けくださいませ、ご主人様方、お嬢様方」
この台詞はクララさんとヤンヤンさんが一緒に考えていたもので、僕に責任は一切ありません。
今日のコンセプトが「貴族のたしなみ」らしく、適任だったのが僕だったのだそうです。あまり嬉しくありません。
「おー」と感嘆の声を上げたり、「!?」と驚いたり、「ふふふ」と笑ったりと千差万別です。
うーん、やっぱり嬉しくないです。
とりあえず、僕はミルクの入ったポットを取り、扉の近くに居たシャロンさんに言う。
「では、お嬢様、失礼いたします」
「は、はいっ」
あれ、僕はてっきり「どうぞお入れなさい」とお嬢様節を炸裂させるのかと思ったのですけど。
やっぱり、なんだかおかしい。
動きもぎこちないし、一般人ならまだしも、あのシャロンさんがここまでガチガチになるなんて……。
「あの、質問なんですけど」
ミルクを入れ終わった僕にアロエちゃんがはいっと手を挙げて訊ねてくる。
「なんでございましょうか、お嬢様?」
「えーっと、ミルクは後から入れると味が悪くなると聞いたの」
僕はいつもの笑みを崩さず、いつものスタンスで話す。
「それは低音殺菌のミルクの場合でございます。超高温殺菌のミルクを使う場合には問題ないかと存じ上げます」
「そのミルクは?」
「もちろん、超高温殺菌でございます」
アロエちゃんはうんうん、と納得した様子で、ミルクをいれてー、と僕に言ってくる。
「えぇ、もちろんお入れいたしますよ、お嬢様」
お嬢様、というたびにアロエちゃんはきゃーっ、と満面の笑みで喜ぶ。
やっぱり、女の子というのは「お嬢様」の響きに弱いのでしょうか?
……では、その憧れの的とも言うべき「お嬢様」のシャロンさんはどう映るのでしょう……?
と僕がふと思いをめぐらせている時。

294:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:53:45 qL4Cx/9I
ばたん、と誰かが倒れた。
僕は音のした方を向き、座るべき主がいない椅子を見て、倒れている人を見た。
騒然とする広間。
会を催したクララさんも、衣装つくりに協力してくれたヤンヤンさんも驚きが表情を支配している。
僕はなんだなんだと騒ぐ皆を手で制し、倒れた人の隣へと歩いていってから意識を確かめる。
もちろん、意識は無い。眼は閉じられ、顔が赤い。 風邪か何かでしょうか?
意識の喪失を確認した僕は、立ち上がり深々と頭を下げた後、
「申し訳ありません、ご主人様方、お嬢様方。 私めはこちらのお嬢様をお部屋へお連れいたしますので」
と言って、「失礼いたします」とつぶやいてから首とひざの裏を支えながら持ち上げる。
お姫様抱っこ。
皆が眼を丸くして僕をまじまじと見ているが、気にしないことにする。
それよりも、
「では、失礼いたします」
早く、シャロンさんをベッドへ。

「ん、んぅ」
「気が付きましたか?」
「ふぇ!?」
なんともかわいらしい悲鳴ですね。平素からは想像も出来ません。
もちろん、シャロンさんの部屋に居座ることは出来ず、僕の部屋で寝かせることにした。
幸い僕の部屋は女子の方に見られて困るようなものは何一つ置いていない。
これがレオンだとたぶんダメなんじゃないでしょうか。あとタイガあたりも危険かもしれませんね。
結局お茶会は中止と相成って、皆が心配そうに僕の部屋を訪れ、一言二言寝ているシャロンさんへ声をかけて帰っていった。
かれこれ、もう4時間ですか。単なる気絶にしては長いですね。

295:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:54:26 qL4Cx/9I
「……あ、服……」
「執事服ですか? 着てると恥ずかしいので今はクローゼットの中ですよ」
僕はふふ、と笑いながらベッドから上半身だけ起こしたシャロンさんに話しかける。
机に備え付けられた背もたれのある木のいすをベッドの横へつけて座る。
シャロンさんはなぜか僕の方を向こうとせず、ベッドのそばにある窓の方を見ている。
僕は―なぜかはわからないですが―ふぅ、とため息をついてからシャロンさんのおでこに手を当てる。
一瞬びくっと身体をこわばらせたシャロンさんはこちらを眼を大きく見開いて見た。
「……熱は無いようですね」
僕は心のそこから安堵し、笑みを浮かべてシャロンさんに話しかける。
「……何か心配事があるなら相談してくださいね?」
「!」
シャロンさんは身体をこちらへと向け、何か言いたそうに口をぱくぱくさせている。
「誰でもいいんです。ルキアさんでも、クララさんでも、誰でも。 ……なんなら、僕にでもいいです」
「……!」
「一人で背負い込んではダメです。傷つくのは他ならぬシャロンさんなんですから」
……僕は「傷つく」のが嫌いです。以前、たくさんのものを失ったあの事件から得た唯一のもの。
そのために、僕は常に笑顔で居ました。怒れば、誰かが傷つく。それですら、僕には許容できませんでした。
色々な人が傷つくのを、黙っては見てられないから、色々と手助けもしました。
だから、今背中を押したら何の抵抗も無く倒れてしまいそうなほどに弱くみえた彼女を、放ってはおけません。

296:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:54:56 qL4Cx/9I
「……」
僕の言葉をゆっくりとかみ締めるように、顔を下へ向け、手を胸に当てるシャロンさん。
本当に、儚げ、だと思います。
と思いをはせているとシャロンさんは急に僕の身体をベッドそばへと引き寄せ、僕の胸に飛び込んできた。
「しゃ、シャロンさ……」
僕の言葉は途切れた。いや、黙らざるを得なかった。
シャロンさんの小さな手が、細い指が僕の服をぎゅっと握り、肩を震わせていた。
……そんな彼女に、僕は声をかけるべきでしょうか?
声をかけることが出来る人が居るなら、今すぐその言葉を、方法を僕に教授してほしいものです。
僕にはただ、彼女の頭をなでるぐらいしか、できませんでした。

シャロンさんが僕の胸を借りてから数分して、やっとシャロンさんは落ち着いたようだ。
ゆっくりと僕から離れ、高そうなドレスの袖で涙をぬぐった。
「落ち着きましたか?」
僕は笑みを崩さず、顔がほんのり赤らんでいるシャロンさんに話しかける。
「えぇ、お陰様で。 だいぶ落ち着きましたわ」
シャロンさんはいつになく眼を細め、やわらかく微笑みながら僕を正視する。
……こう見てると、シャロンさんは「気高い」という感じがしますね。
いわゆる「美少女」なのでしょうけど、それだけでは表せない何かがある気がします。
「……わたくしの父は、わたくしにさほど関心をしめさない人なのですわ」
僕が見惚れていると、シャロンさんは窓の外の月を見ながら誰に言うでもなく語り始めた。
「そんな父を見返したくて、わたくしはこの学校にきました」
僕は黙って聞いている。
「最初は、勉強ばかりしていましたわ。 ただ、父を見返す一心でしたから」
月を見ていた彼女の顔が、こちらを向いた。
ほのかな月の光が彼女を照らし、幻想的でひどく魅力的に見えた。
「でも、わたくしは皆と出会えましたわ。 ……それからは楽しくて楽しくて」
彼女の微笑が、いっそう深くなる。心の底から楽しいと思っている何よりの証拠だ。

297:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:55:39 qL4Cx/9I
「……そこで、わたくしは『ある人』に出会ったのです」
シャロンさんの、真剣な表情が眼に映る。
もともと、シャロンさんは表情がころころ変わる人だが、今の表情はまさに真剣そのもの。
「いつもにこやかに微笑んでいて、いつも誰かのために行動している人」
……それって……?
「自分のために頑張るわたくしとは正反対の人でしたわ」
僕は考えをめぐらす。
「だからこそ、わたくしは思いました。 ……『その人』のことを、知りたいと」
どう考えても、ひとつの結論にしかならない。
「その人は、常に『微笑み』のベールで『本性』、というべきなのかしら? とにかく裏にあるものを隠していました」
本当に?
「……わたくしが、わたくしの『想い』に気づいたのは、つい先ほどでした」
僕のうぬぼれ、じゃないですよね?
「消え行く意識の中、はっきりと聞こえた言葉。 わたくしを気遣ってくれる、暖かい言葉」
彼女の眼が、細く弓なりになった。
こんな微笑を、僕は初めて見た。
「たぶん、誰が倒れても同じことをなさるのでしょうけど、わたくしはこの『幸せな勘違い』を信じますわ」
どくん。
心臓が跳ねた。
「……」
……? あれ? なんだか、シャロンさんの顔がみるみる赤くなっていくような。
「……」
え?
「っ!」
シャロンさんは突然顔を真っ赤にし、ベッドから飛び降りるとものすごいスピードで走り去ってしまった。
……ドレスを着ているのに、あの速さで走れるのはある意味驚嘆に値すると思うのですが。

298:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:56:25 qL4Cx/9I
「あーあ、失敗したね」
「シャロンさんってば、大事なところでいつものクセが出ちゃいましたねー」
シャロンさんと入れ替わる形でルキアさんとクララさんが入ってきた。
……えーっと。
「説明していただけますか?」
僕は微笑を維持したまま、ルキアさんとクララさんを見る。
「ちょ、ちょっと怖いってばカイル……」
「いえ、僕は怖くないですよー?」
「その微笑がいつになく怖いですぅ……」
2人がびくびくしながら僕を見ている。僕は力を入れた肩を楽にし、2人に答えを促す。
「ま、まあ、その、アレよ。 今回のお茶会は、あたしとクララ、それにヤンヤンの3人で企画したの」
クララさんとヤンヤンさんが関わっているのは分かりましたが、なぜルキアさんが?
「……続けてください」
「コンセプトは『貴族のたしなみ』よね。 ……誰がどうみても、シャロンを意識してるのは明白でしょ」
言われてみれば。
「で、その『執事役』、いわば『主役級』に抜擢されたのがカイル、あんたよ?」
……まさか。
「今回のお茶会は、シャロンさんの告白のための布石……?」
「ご明察です。 それを発案したのが、ルキアさん」
浅くうなずいたクララさんがルキアさんの言葉をつなぐ。
「私達3人は彼女から何度か相談を受けていましたから彼女の気持ちは知っていました」
「まあ、本人が気づいてないんだからそれはそれで苦労したんだけどね」
「だから、まずは想いに気づかせて、告白へと導こう、と画策したのです」
……蓋を開ければびっくり仰天玉手箱、といったところですか?

299:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:57:31 qL4Cx/9I
「さて、今度はあたしからの質問よ」
いつになく低く、感情を押さえつけているように思えるルキアさんの声が部屋に響く。
「なんでしょう?」
「ぶっちゃけ、あんたシャロンをどう思ってるの?」
「ストレートですね」
「うん、あたし回りくどいのは苦手だからさ」
ははは、と苦笑いを浮かべるルキアさんだが、声自体はまじめそのもの。
今日はいろんな人のいろんな面を見れるなあ。
「……そう、ですねえ。 魅力があるとは思いますよ?」
「こ、こんのぉっ!」
「まあまあ、ルキアさん、落ち着いて。 私達は『あなたは』どう思っているのか、を聞きたいんですよー」
髪の毛が逆立って今にも襲い掛かってきそうなルキアさんを抑えつつクララさんがわずかに非難めいて言う。
……もちろん、それぐらい僕にも分かっていますよ。
お茶会の場で気にしていたこと。
「放ってはおけない」と思った、その真の理由。
そして、あのときの心臓の高鳴り。
「……申し訳ありません。 2人とも、その答えはあとで」
「なんでっ!?」
ルキアさんの叫び声を聞いて、僕は今まで続けてきていた表情を変える。
2人が見たことも無いようなものを見たかのような顔で僕の顔を凝視する。
比喩でも何でもない。今の僕は「笑っていない」のだから。
僕の顔から、あの事件以降、初めて「笑顔」以外の表情が現れたのだ。
「行かなければならないところがあります。 それも、至急」
「分かりました」
「……なるほど、ね。さっさと行きなさい。答えは後で聞いてあげるから」

300:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:58:14 qL4Cx/9I
すぅ、はぁ。
深呼吸をして、女の子らしい装飾が施された扉をこんこんと叩く。
「どなた?」
か弱い声が扉越しに聞こえた。さきほどまで聞いた、あの声。
もしいなかったらどうしようかと……。
「カイルです。 ……中に入れていただけませんか?」
「え、あっ!? ちょ、ちょっと待っててくださる!?」
「えぇ、構いませんよ」
僕の返答の数秒後、中からバタン、がさごそ、「ああんもうっ!」などと色々な音や声が聞こえる。
どう聞いても片づけをしているようにしか聞こえない音。
当り散らしていたのかなあ、と思って想像してみる。うん、シャロンさんらしい。
音はすぐにやみ、扉がそろーっと開く。
「ど、どうぞ」

シャロンさんの部屋はまさに女の子、の部屋だった。
僕の質素なものとは違い、オレンジ色の壁紙があたたかく、ベッドにはたくさんの人形が置いてある。
……うーん、性別が違うだけでこんなに部屋は変わるんですね?
「そ、それで、どういったご用件ですの?」
シャロンさんはベッドに腰掛けて、僕から眼をそらし何も無い右斜め下の床を見ている。
僕はそんなシャロンさんの前に、ゆっくりと歩み寄り、
「シャロンさん、あのですね、さきほどルキアさんとクララさんがきまして」
「!?」
ブラフのつもりではなかったのですが、みるみる顔が赤くなっていってかわいいですね?
それを見れただけでもあのお2人の名前を出した意味があるってものです。

301:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:58:59 qL4Cx/9I
「えと、色々と言われました」
「……な、何を?」
「言う必要、あります?」
「うぅ」
耳まで真っ赤にしてうつむくシャロンさん。
なんだか僕がいじめる構図になっています。第三者が見たら大変なことに……方向を変えなくては。
「でも、それを聞いて、とても嬉しかったですよ」
「……え?」
シャロンさんが顔を上げて僕の方を向いた。
眼には涙がわずかにたまっている。
「シャロンさんが倒れたとき、僕は『お姫様抱っこ』をしましたね?」
「そ、そうですわね」
あ、今の「お姫様抱っこ」って言葉に反応してさらに赤くなってしまった。
人ってここまで赤くなれるのですね。
「……もし他の人なら、僕はたぶん『担架を運んできてください』と言ったはずです」
そう、普通、人が倒れたなら担架で運ぶべきなのですから。
担架で運べば抱きかかえるより安全に運べますし、何より運びやすい。
「さらに『宿直室に』運ぶのがベストの選択なのに、僕は『僕の部屋に』運びましたよね?」
「あっ……」
顔の赤みは依然としてシャロンさんを熱っぽくさせているようだ。
僕の方にもその熱さは伝わってくる。
「……この意味が、分かりますか?」

302:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 00:59:41 qL4Cx/9I
「でも、わたくしは、いざと言う時に躊躇って、挙句逃げてしまうような女ですのよ?」
僕から目線をそらしたシャロンさんは自嘲めいた台詞をはく。
僕は彼女の手をとり、彼女がこちらを向くのを確認してから、
「いいじゃないですか、それが『シャロンさん』なのですから」
「!」
僕はさきほどまで真剣になっていた表情を変え、シャロンさんに笑いかける。
「もし、あそこで躊躇わず、逃げなかったら、僕はシャロンさんに惚れていませんよ」
「!!」
言った。
言ってしまいました。
とりあえず、シャロンさんの反応を待ちましょう。
「……」
あれ?
「……うきゅぅ」
もしかして、またですか?

「……あぅ?」
「お目覚めですか?」
2時間ですよ、2時間。
倒れすぎです、シャロンさん……ってまた顔が赤くなってますよ!
「あ、えと、あの」
普段なら見れないしどろもどろになっているシャロンさん。
今この光景を見ただけで事実上の告白をした甲斐がありました。ごちそうさまでした。

303:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 01:00:23 qL4Cx/9I
「こ、こちらこそよろしくお願いいたします、わ……」
ああっ! 嬉しいけど、シャロンさん! 頭から湯気を出しながらベッドに倒れないでくださいっ!
がっ、と僕は反射的にシャロンさんの首に手を回し、僕の身体へと引き寄せる。
「ひうっ!?」
思いもしないかわいげな悲鳴。いいですね?
「ああああ、あの、カイル、さん?」
「えーっと、なんといったらいいのか、その、倒れすぎると身体によくないですよ?」
「た、倒れさせてるのは誰なんですかっ!」
うん、いつものシャロンさんらしい。僕はふふ、と思わず笑ってしまう。
「何がおかしいんですのぉっ!?」
シャロンさんの頬は前とは違う赤みがさし、大きな青色の瞳には涙がたまり始めた。
「いえ、この方がシャロンさんらしいなあ、と思いまして」
笑いを微笑みに変え、ベッドのヘリに座っているシャロンさんの隣に座る。
「心配事は、解決できましたか?」
僕の質問に、シャロンさんは―おそらく誰も見たことが無い―満面の笑みで、
「えぇ」
と明朗に、僕の方を見ながら答えた。

「……ところで、その、わたくしたちは恋人、になったわけですわね?」
シャロンさんはおずおずと上目遣いで僕を見てくる。これはかなりの威力ですね。
「そう、ですね。 口にするのは恥ずかしいですけどね」
「で、では、その、証というか、その」
なんだか要領を得ませんね。
「えと、あの……き……」
……き? ああ、なるほど。
僕はシャロンさんの身体を僕の方へと向けさせ、頷きで合図を送る。
シャロンさんは僕の意図が読めたのか眼を閉じた。

304:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 01:00:58 qL4Cx/9I
ゆっくりと僕はシャロンさんの唇へ触れる。
途端、やわらかい感触と、優しい暖かさが僕に伝わる。
お互いがお互いに触れるだけの幼いキス。
でも……今のこのときはまさに至福ですね。
それはシャロンさんも分かっているようで、目を閉じていながらでも雰囲気で理解できる。
実際の時間では数秒ですが、本当に数分、数時間に感じられるものですね。
「……なんだか、わたくし、今幸せですわ……」
ぽわーん、と浮ついた表情でほほに手を当て、うっとりしながらシャロンさんは言う。
かく言う僕も勿論賛成なので、同意の意思を示す。
「そうですね、言葉に出来ないくらいです」
自然と笑みがこぼれる。心から湧き上がる嬉しさが自然と顔をほころばせる。
「ですけど、どうして……その、き、キス……だと分かったのかしら?」
一単語を発するたびに顔が真っ赤に変わるシャロンさんは見てて愛おしさすら感じてくる。
僕はいつもとは似て非なる微笑みを浮かべ、
「あの状況から連想できて、『き』から始まる単語なんてそうそうありませんから」
「……で、でも、もしかたしたら他の単語かもしれませんわよ?」
「たとえば?」
「そ、その……『気合』とか……」
「ははは、それはありえませんって」
「うー」
こういう、たわいも無い会話までもが楽しいを通り越して至上のものになっている。
……恋って、いいですね。

305:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 01:01:35 qL4Cx/9I
それはいいのですが。
「……なんだか癪ですわ」
「はい?」
シャロンさんは急に眉根をよせ、僕の方を凝視する。
「今、思い返すに、わたくしは猛烈にカイルさんにもてあそばれた気がしておりますの」
……そ、それは単なる言いがかりでは……?
シャロンさんは―これまた僕が始めてみるのでしょう―あくどい笑みを浮かべ、
「では、わたくしは今から『仕返し』をすることにいたしますわ」
「へ?」
シャロンさんはベッドを降り、あろうことか僕の制服のズボンのファスナーを下ろし始めた。
「しゃ、シャロンさん!?」
「……他人の焦るさまを見るのは、確かに面白いですわね」
うわあ、確実に悪人っぽく見える! 小悪魔なんてレベルじゃないですよっ!!
抵抗しようと、ファスナーに手をかけているシャロンさんを引き剥がそうとすると、
え、あれ? 身体が動かない!?
ドアの方をちら見すると、見知った顔が色々のぞきこんでいた。皆の手には何かの魔法書と淡い光を放つ杖。
まさかハメられたのですか!?
「ふふふ、では、辱めといきますわ」
ファスナーをおろし終わったシャロンさんは手をわきわきとしながら僕のトランクスをずらす。
お願い、後ろを向いてシャロンさん! 気づいてシャロンさん!!
そんな願いもむなしく、シャロンさんはずらしたトランクスからお目当てのブツを外気にさらす。
中から現れたのはへにゃりと休眠中の僕のポケットモンスター。
それをまじまじと見ているシャロンさん。うわああ、恥ずかしいっ!
「そんな眼で見られても、やめませんわよ? まだ仕返しは始まったばかりですの」

306:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 01:02:19 qL4Cx/9I
そう言って微笑むと、シャロンさんは僕の分身を優しくつかみ、上下にすり始めた。
「確か、こうすると……」
何かを観察するようにシャロンさんは僕のモノを見続ける。
……身体は正直です。
すぐに僕の息子はいきり立ってしまった。まさに怒髪天。
「……これは、『モンスター』ですわね……」
何を言ってるんですかシャロンさん! あとドアのほう! 生唾を飲む音がこっちまで聞こえてます!!
でもなんで気づかないんですかシャロンさん!!
「確か、コレを……」
はむ。
一番敏感なタートル・ヘッドを唇で甘噛みされた。
僕の脳に甘い電撃が走り抜けた。ロマノフ先生の雷とはまた違う衝撃。
びくぅ、と身体が反応する。身体が固まって動けないのになぜ反射だけ!
「あら、気持ちいいんですの?」
そうですけど、シャロンさん、眼がなんだかとろんとしてますよ!? 何を……!
シャロンさんはゆっくりと、僕のバベルの塔をぺろぺろとアイスキャンディーのようになめはじめた。
これは、かなり、キツい!
ぺろ、ぺろ、と茎から裏の方まで丹念になめあげるシャロンさん。
なんとも淫靡。
一通りなめ終わったシャロンさんは、まだまだ終わりませんわ、と僕のビッグ・ベンを上からくわえた。
うあああああ!!
なんか、もう、僕、天使に誘われそうですっ!!
じゅぷ、じゅぷ、と上下運動するシャロンさんが前髪をかきあげる仕草までもがみだらに見える。
……あ、なんだか、頭がぼーっとしてきました……。

307:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 01:02:49 qL4Cx/9I
数十回往復した後、ぷはぁっ、とシャロンさんは荒い息を吐きながら僕の愚息をしごきあげる。
「硬さもすごくなってきましたわね。 ……口に出して構いませんわよ?」
いま、なんと……?
僕が回想する間も無く、一回深呼吸をしたシャロンさんは再び僕の屹立をくわえ込む。
うああ、なんか、溶ける、と表現した人がいますが、まさにそのとおりだと思いますっ!
上下運動をしながら舌を動かしさかんに僕の亀を刺激するシャロンさん。
だめ、もう、我慢できないです……!!
僕の砲塔から発射された弾はシャロンさんの喉を直撃したようだ。
「んうっ!? んうー、んっ、んっ、んっ」
どく、どく、と僕の大砲が動くたびにシャロンさんの喉が動く。
……え、ちょ、ちょっと!?
大砲が発射を終えると、更に中に残った弾丸を出そうとちゅー、と吸い上げられる。
あああああ!!

「……濃密でしたわー……」
なんだか肌のつやがよくなって、恍惚とした表情でつぶやくシャロンさん。
いつのまにか金縛り―のような魔法―は解けていたのか、僕はぐたっと前へ倒れる。
「ひ、ひどいです……僕、もうお婿にいけません……」
「ふふふ、カイルさんがあんなことしたから……そうですわ」
僕は疑問符を頭に浮かべながら、首だけ動かしてシャロンさんのほうを向き、
「なんですか?」
「……あの、こ、これからは、その、『さん』をつけずに……」
髪をくりくりといじりながら顔を赤らめ、横目で見ながらシャロンさんは言う。
「ああ、そういうことですかー」
だるーん、とだれながら僕は言う。
「分かりましたよ、『シャロン』」
……あ、またプヒューと蒸気出しながら倒れましたね。

308:自分らしく カイル×シャロン
07/02/07 01:03:33 qL4Cx/9I
翌日の朝。
シャロンは鬼の形相でいろんな人を追いかけては魔法を打ち付けている。
「あーあ、昨日のこと、気づいてしまったんですね」
どうやら、誰かがぽろっと漏らしてしまったらしく、すでに被害者は半数に及ぶ。
すでに犠牲になったレオンとサンダースに肩を貸しながら僕はつぶやく。
「し、しかたねーだろ、お前みたいな朴念仁とシャロンみてーな奥手だったら見たくなるだろ?」
「我輩は下らぬと言ったのだが、皆が行け行けとうるさいから仕方なく」
「とかなんとか言って、ホントは―」
「だ、断じて違う!!」
僕は苦笑いしながら右と左で話し合っている二人に告げる。
「僕も今回ばかりは少し頭にきてますけど?」
一瞬にして黙った2人。
……なんだか、だんだん僕に「怖い」イメージがつきまとっているような気がしますね。

宿直室に2人を届け、その後雷が宿直室から聞こえてくるのを無視しながら僕は寮の廊下を玄関へ向かって歩く。
玄関へと向かう廊下へ出ると、最後の犠牲者を倒し終えたシャロンが肩で息をしながら立っているのが見えた。
「シャロンー」
「!」
ぎろり、とにらまれる僕。
いや、僕に責任はありませんから、残念。
「……カイル、あなたは何もしませんの?」
「えぇ、僕はしません」
僕の答えを聞いたシャロンはあきれた表情を浮かべ、しかし再び微笑みに戻って、
「まあ、あなたらしいですわね」
僕は、僕らしく。彼女は、彼女らしく。手をとりあって行こうと思います。

309:名無しさん@ピンキー
07/02/07 01:04:53 qL4Cx/9I
以上で投下終了。
書いてるうちにどんどん長くなってこんな長さに……
初めて書いたよ、こんな長さ。



スポーツ・一問多答は即死コンボ。

310:名無しさん@ピンキー
07/02/07 01:09:07 p+kOaT0Y
いいじゃん。
多答は今回はクソゲ。
3個選択肢のせいで回収がダルイ。

311:名無しさん@ピンキー
07/02/07 01:17:37 UCJjMust
カップリングが意外ですがよかったですし、表現も面白かったです。
GJ!

次回作を読むには「スポーツ・一問多答は即死コンボ」と書き込んでください?

312:名無しさん@ピンキー
07/02/07 01:18:02 /a2GIhF+
お疲れ様でしたー。
やっぱり、カイル×シャロンはいいですねー。

313:名無しさん@ピンキー
07/02/07 03:39:55 TS2mQnB6
超GJ。倒れるシャロンが可愛すぎ
やっぱほのぼのはええわー(*´∀`)
タートルヘッドやビッグベンには笑ったがw

314:506
07/02/07 08:34:46 R+wOrHLA
何か流れ早いですね…
感想いただいた皆様には感謝です。

>>277
カイル×シャロンお疲れ様です。
想いが届いてのぼせて倒れるお嬢様が可愛いです。
…一方でいきなり「辱め」に及ぶとは、何と大胆な…
GJです!
スポ多答は1,4ハァハァ、2,3オワタ ですね。

さて、書き手として。
散々皆様の意見が出ておりますので、最早いちいち申し上げる事はありません。
今まで通り、ルールと節度を守っていくだけです。
(キャラ萌えは自由にさせていただきますが)

さて、リエルネタで分岐です。

A.甘口ラブラブモード
B.快楽重視モード(黒め、リエルを調教)

両方のネタが浮かんでおりますが、どちらへ進みますか?
(仕上げには2ヶ月程いただければ…)

315:名無しさん@ピンキー
07/02/07 10:32:24 AFOOO7rY
ふと疑問に思ったけど…皆の好みってどんななんだろ。
シチュ重視とかカップリング重視とか色々あるけど、明確な方向性ってわからんよね
俺個人は104氏とかみたいな泣きゲー路線が好みだけど、鬼畜や陵辱が好きな人とかもいるし

316:名無しさん@ピンキー
07/02/07 11:07:37 n+UM9+4P
BBBBBB

317:名無しさん@ピンキー
07/02/07 12:22:53 +9mW/BTP
>カイル×シャロン
GJでした!
面白かったです。
しかしシャロンをさんざん応援したあげく魔法の餌食になった
女子生徒はかわいそうかもw
クララあたりは出歯亀しそうにないが、ルキアやヤンヤンは
免れなかろう。

>>506
どっちも捨てがたいです(;´Д`)

318:名無しさん@ピンキー
07/02/07 13:11:43 uZJSyTsx
リエルのネタはAでお願いします><b
男役は誰なのかなー??

319:名無しさん@ピンキー
07/02/07 14:41:46 RQ9T9hi7
Bも見たい…が、ここはAでと思いましたがやっぱり両方で\(゚∀゚)/

320:名無しさん@ピンキー
07/02/07 20:41:30 4I2Jv98j
Aでお願いします。

321:名無しさん@ピンキー
07/02/07 21:20:13 ++R3Pto/
Aが優勢ですね。
漏れもAをお願いしたいです。

でも506様のBなんてめったに読めないかもしれない・・・

できましたら、Bは次の機会におとなしめの女子生徒で読んでみたいです

322:名無しさん@ピンキー
07/02/07 22:48:34 TFvenXfM
ルキア×レオン書いたんだけど、
思いの他っつーか、二人しか出してない筈なのに
凄い長くなったから先に前編だけ投下する。
エロ後半なんでエロ読みたい人は後編投下まで待って
そっちだけ読むといいかも。

すまんがエロに行くまでに貴重なレス12個分わけてくれ。

注意要素としては
・邦画的描写。冗長的描写
・シリアス系純愛
・手前の非公式空想設定
・ビターエンド
いずれかに引っかかるならNGで宜しく。

323:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:50:02 TFvenXfM
小さい頃、学校の成績でどうしても納得できないことがあった。
図工の授業があった。学校によっては工作、美術。色んな言い回しはあると思うが、
絵を描くのはだいたい、どこも同じことだと思う。

俺の学校ではとりあえず、図工という名前で、10段階評価だった。
今はどうかは知らない。この話にも関係が無い。
俺の絵の成績が、非常に不可解だった。
ある時は1だった。親に怒られた。
ある時は5だった。よくなったなと先生に言われた。
ある時は10だった。お前一体何やったんだと友人に言われた。
ある時はまた1だった。お前は一体何やったんだとまた友人に言われた。

下絵を描き、色を塗る。課題だって例年そうは変わらない。
花を描きなさい。人を描きなさい。空を描きなさい…。
言われたように描いただけだった。
…いや、あえて俺がしたことと言えば。
常に『こうだったらいいな…』と脚色を加えたことだろうか。
生来、深く考えない性格の俺は、気づいたら結構「やっちまってた」。
鬱金香の紅い花壇を模写したとき、
その中央に、ありもしない翡翠の色をした鬱金香を描いた。それが一番気に入っていた。
親父から貰った俺の赤い髪より鮮やかな紅。
彩りが欲しいと思った。俺の髪にぴったりに合う。そんな彩り。

気に入っていたけど…その学期の成績は「3」だった。不満は無い。負けは負けだ。
俺は当時から不満や負け惜しみを嫌っていた。
数値の変動の大きい図工の成績は一種の掛けのようで、嫌いじゃなかった。
今回はこの色合いにかけた。だが負けた。初めはそれだけだと思っていた。
図工は一学期につき一つしか課題が出ないことも多い。その時も例外じゃない。
その頃、小さかった俺は、純粋にどうしてかわからなかったことがある。

『いいじゃないか、この色使い。タッチといい、実に独特で絵画としても評価できる』
『そんな訳ないじゃないか、こんな下手っ糞な絵』
『う~ん。生徒が書く分には普通じゃないのでしょうか、どうしてお二人はレオン君をそんなに気にするんです?』
『芸術的じゃないか!』
『模写は模写だ。…きっと絵の具が足りなくなったから他の色にしたんだろう』

 職員室を通りかかった時、聴こえただけだが「レオン君」という言葉があったので俺の絵について討議してたのだろう。


324:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:51:16 TFvenXfM
どうしても、わからなかった。
昔から深く考えないはずの頭に疑問が突き刺さった。
考えるな、負け惜しみする男なんて情け無い……。
そう自分を納得させ、疑問を抑え込んだ。

なぜ表現に、優劣をつける?否定する?評価する?是非を問う?

この疑問は、きっと今でも続いている。

―――

 アカデミーが地上に降りる、数週間前の事だった。

 ホームルームの時、選択芸術の課題が出た。期限は二週間とのことだ。
 賢者を目指すアカデミーでも、やはり選択授業は授業で存在した。
 美術。音楽。書道とあったが、俺の人生経験から見たら、一見、美術が楽そうに見えたから、つい、美術をとってしまった。
 屋上に出て、昔、自分の絵について微かに聴こえた討論を思い出す。
(書道にすりゃ良かったかなぁ……)
 今更の後悔をする。いつもは簡単に吹き飛ばすであろう後悔に、珍しく囚われていた。
 熱血の烙印を押されている俺でさえ、あまり好ましくない思い出というものはある。
 熱くなりやるい性格である事は自分でも否めない。これを直すつもりは無い。俺だからな。
 屋上に出て気分を入れ替えようかと思ったが、どうやら先客が居たようだ。

「………ルキア?」

 声を上げずには居られなかった。
 ルキアと言えば、 運動神経もあり努力家、ついでに胸の大きさであらゆる人物から一目置かれている存在だ。
 クラスも同じで、よく話す。はきはきと、さらにさっぱりとして世話好きという才色兼備って奴を良く表現している。
 さっぱりし過ぎて男扱いされかけた事もあるが。
 いつからかはもう思い出すことが出来ないが、俺は彼女に惹かれていった。
 直球で言えば好きな娘だ。

「ん……レオン?」
 しかし、俺の知ってるルキアは少なくとも、こんな陰を含んだ表情はしていない。
 人には色々ある。きっと俺が知らないだけだろう。
 正直に言うと、こんなルキアもいいなって一瞬考えた。
 でも彼女は、悩むことを嫌っている。
 その嫌い方は俺の負け惜しみ嫌いに通じるものがある。


325:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:52:16 TFvenXfM
「悩んだりしたら、いつもここに居るのか?」
 口は勝手に喋っていた。…なんの脈絡も空気も読めていない発言からスタートしちまった。
 駄目だな俺。
「そんなわけないじゃない。ちょっとね……レオンこそ……」
 珍しいね。何か嫌な事でもあったの?と、その目が尋ねてくる。
「ま、今日はちょっとな」
「選択授業の課題がちょっぴり憂鬱かしら?何、芸術は苦手?」
 顔に陰はあっても、好奇心旺盛で世話好きでいて……鋭い。
 やはりルキアだ。少し安心した。
「………まぁな」
「同じタイミングで似たような顔されちゃ、そりゃ勘で言いたくなるっての
 鏡で見てみた?あんたの顔。熱血の称号が笑うわよ~?」

 口調はいつも通り。でも目は笑ってない。言葉に押してくるような覇気も無い。
「ルキアもそうなのか」
「さーね……レオン美術だっけ?クララの話じゃぁ何でもいいから風景画?だっけか」
「正解。そういうお前こそ、アロエの話じゃぁ、何でもいいから一曲。だろ?」
「そういうこと。アロエったら可愛いのよ?
 あの背でチェロ弾き出すんだもの。よくあんな指でフィンガリング出来るわね~
 ハーフポジションまでしっかり決めて音程も正確。あんなに弾けるなんて思わなくて皆引いてたわよ?
 あんなに凛々しいアロエはそりゃぁ見物だったわよぉ~。レオンもこっちにくれば良かったのに」
「いや、俺ぁ、いい。楽器はどうも苦手でさ。…詳しいのか、音楽」
「……まぁね~」
 手をひらひら返しながら適当に答えて来る。
「何か楽器が上手いのか?」
「それはわからない」
 こっちははっきりと言われた。
「ハープ弾いるんだけどねぇ。ちっさい頃から」
「へぇ……それは流石に意外だな。アロエのチェロとどっこいだな」
「それ、カミングアウトする度言われるのよ」
 そう目元を下げるようなクスっと笑う仕草に少し、胸が鳴る。
 ルキアにもそんな動作があるのか…。
「でね?どうしてか、私の演奏への評価が人によって極端なのよ」
 テンポを上げていた鼓動が急に止まる。
 背筋に、冷や汗が浮かんでくる。

 もしかして、鏡というのは……。


326:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:53:24 TFvenXfM
「習ってた先生には普通って言われた。
 母さんには上手って言われた。
 学校の音楽の先生には……」
 当ててみろと言われるような間。
「下手って言われたんだろ」
「ま、そういうことよ。」

 風が駆け抜ける。
 言葉も交わさずに。ただフェンスに寄りかかり突っ立ったまま、
 同じ疑問を背負う二人は。ただ、秋の肌寒くなってきた空気に身を任せ、
 各々、物思いに耽っているようだった。
 どうすれば良いのかわからない。
 気にせず適当に済ませれば良いはずの課題を、
 自分の何かが無理矢理引きとめしなくても良いはずの疑問を自らに課す。
 疑問ややがて鎖となり、何をどうすればいいのか、身動きを封じる。
 やがて心を絡め、そもそも何に対して疑問を持っていたのかすら曖昧にしていく。

「ね?」
 ルキアが先に沈黙を破った。
「ん?」
 同じ事を考えているのかもしれない。
 何故ならあと数秒ルキアが声をかけなかったら、自分が声をかけるつもりだったからだ。
「互いが課題でやるもの指定しよっか?」
 やはりそう来たか。口元が自然に吊りあがった。
「俺音楽わかんねぇ」
「だいじょうぶ。あたしだって絵画なんてわっかんない」
「だろうと思った。いいぜ」
「3秒で考えて」
「せめて40秒位はくれよ」

 3…2…1…

「なら、『この空』を描いて欲しいな」
「じゃぁ、『この空』に合う曲を作ってくれ」
「「っぷ」」


327:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:54:26 TFvenXfM
 自分たちで言うのもなんだが、臭すぎる。噴出すなという方が無理だ。
 夕焼けが見える。真っ赤に燃える。茜色に。
 そんな夕焼けを背にした彼女は微笑む。
 ルキアの翡翠の瞳は、陰が差し、燃える夕日との比較による
 目の錯覚か、紅い雲が踊っているように見えた。

「それじゃぁ、提出前に見せ合うとするか」

―――
 
 一曲ね…洒落たこと言ってくれるじゃない。
 言葉にはしなかったけど、きっと。レオンなら……。
 違う、レオンだから、私がどうして欲しいか、分かるんじゃないかなと想う。
 …それにしても、『この空』で被るなんて……やっぱり、レオンは良い。
 普段は荒々しい熱血の癖に、私の欲しい言葉を心で求めた時に自然にくれる。
 レオンの後ろの宵闇と、彼の爽やかな赤い髪は色が混ざり込み、
 目の錯覚か、空に咲いた花が踊っているように見えた。

「りょ~かい」

―――

「あの、風景。か…」
 部屋の収納から一回くらいは使うと思い持ち込んだイーゼルを持ち出す。
 …埃塗れだった。懐かしい絵の具や画布の臭いがする。
 そして、ワトソン紙と、水彩絵の具を出そうとして…やめる。

 頭の中で思い出す。
 結局は素人の俺が、何を描けば。
 彼女の言った『この空』になるのだろう。

『丁寧に、描いてね』
 なぜか、そう言われた気がした。


328:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:55:16 TFvenXfM
 そして俺が成績で「3」を取った時の画材を持ち出す。
 油彩絵の具と、画布。そしてそれを固定する器具。
 そして、使い終わっていない、中途半端な古い5Bの黒鉛筆。

 水彩絵の具は文字通り、水のような淡く、染込むような、そんな美しさ見せることが出来る。
 だが。
 水彩画は手早く塗らなければならず、修正が利かない。
 間違ったら間違っただけの修正も、
 ぶつけたいだけの思いも幾重にも濃く、描き込めない。

 何より、

『翡翠の鬱金香』を、もう一度描くのだ。だから同じ画材が、一番だ。

 思えば、あの絵を描くこと自体は……結構楽しんでいた気がする。
 別に上手くはなかったけれど…楽しかった。


 たっぷり1時間ルキアのことと鬱金香の事を思い出していた。

 考えれば、ルキアの賢者になろうとしている理由を訊いた時から、
 俺の賢者になろうとしている理由を話した時から、
 惹かれあっていた気がする。
 似ていた。初めはただ、それだけの感覚だった。
 細部こそ異なることも、すぐ熱くなることも。正義感が堅いことも。
 運動が出来ることも。何より、目指す目標が『行方不明の恩師(父親)』。

 気がついたら境遇の似ている友人は好きな娘になっていた。

 もっと素直に、早く気持ちを伝えた方がよかった気がする。
 俺は鉛筆を置いて、描き始める前にハープの事を調べに資料室へ向かった。

―――


329:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:55:59 TFvenXfM

 それから一週間と六日。
 俺は仕上げた絵を提出する前の日の放課後、屋上へと進む階段を登る。
 脇には仕上げた絵。
 微かに、歌が聴こえる。そして、音量の大きくない。ハープの音色。
Do it notice?The thing that I love you.
 既に空気は寒く屋上にでて食事に洒落込む変な奴も居ない。居るとしたら
I might resemble your mind so much why.
 こんな寒空の下。きっといちいちテンションの変化まで調節してる俺の好きな人。
Please if you have the same one as feelings that I think you.
 気恥ずかしくて、わざわざ俺が階段に足をかけるタイミングを予想し演奏する。殊勝な、でもいつもは気丈な彼女。
Please write the message only to me.
 …しっかり込めてある。
Has my voice been carried to you?
 空は赤が踊るようなグラデーション。屋上のフェンスから見える紅い夕日と空とそして……

―――

曲は制限時間でもあったのか、短く、ショートバージョン。と言ったところだろうか。
屋上の扉へと手をかける。

 キィ----バタン。

「…よぉ、ちゃんと聴いてたぜ」
「…本当はイタリア語で作ろうかと思ったけどレオン。あんた、洋楽好きでしょう?」
「俺の語学は喋る事だけは得意だ。文法とかよく間違えんだけどな」
「あたしも」
 ローズウッドフレームの大きめのアイリッシュハープの横に座る彼女は…
「様になってるな。良く似合ってるじゃないか、ハープ」
「ありがとう」



330:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:56:46 TFvenXfM
 ルキアは立ち上がり、前と同じフェンスに寄りかかる。
 俺は前よりずっと近い、拳一つ分しか間の無い近くに寄りかかる。
 眼下に広がる景色を見る。前より海が近い。アカデミーが緩やかに緩やかに、降下しているのだ。
 きっと遠くない内に、アカデミー着地予定地点へ到着するだろう。
 見納めになるかもしれない、眼下の海。
 もう数時間も経てば、一週間と六日前と同じく紅い、とても紅く美しい夕日が見えるだろう。

「…曲作ってるときに…考えたんだけど」
 ルキアが沈黙を破る。心無しか声が震えている。
「ん……?」
「どうして、音楽に評点なんかつけるんだろ…」
「……学校じゃぁ仕方ないんじゃないか」
「見る人、聴く人だって、好きなものに好きと言えばいい。
 気に入らないものにまで何か言う必要はなんてない。
 もっと良くなる方法を提示するならいい。でも実際は違う」
 どうやら、マイナスの評価という仮定で話が進んでいる。
「……確かにそんなケースもあるな」
「……あ、頭ごなしに貶してっ!!認めな、い…
 自分の考えが…絶対だと…信じて疑わない!
 ちっぽけな……自分勝手な自尊心しか持ってないっぃ!…くっ…」
「……そんな人も居るな。気にするな」
「…ぅぅ…そうだけど!!どうしてぇぇ…なんでぇ…… 
 他人の世界…をぉ…自分の世界…のように…ぃヒクッ…グ…
 優劣をつけるのぉ?否定するのぉ?評価するのぉ?是非を問うのぉよ…?
 客観性ぃ?…嘘よ…客観や当たり前…ぅう…常識という名の下に振り翳してるのは
 ただの勝手な偏見のコレクション!!
 結局あいつらは自分だけに都合の良い世界に浸っていたいだけなのよぉ……」

 それはあの日俺が感じた疑問と同じ。
 相手までは分からないが…きっと、扱き下ろされたのだろう。
 ルキアも抑えこんでいたのだろう。きっと。成績や上辺の褒め言葉じゃなくて、
 認めて欲しかったんだろう。
 My favorite things。自分の世界。
 その正体はこんな世界が一つあってもいいんじゃないかって言う想い。
 自分自身の、自尊心だ。



331:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:57:49 TFvenXfM
 今ルキアが爆発させているものが俺の気持ちと同じだから。
 悔しいと想う自分が抑え込んだ本音。
 俺が隣で同じものを爆発させる必要は無い。
 同時に、答えを知らない俺が意見を言うのは多分ルキアの望むことじゃない。
 俺がやるべきことは一つ。
「取り付く島が無いょぉ……自分の考えが絶対なんて有り得ない……
 どうして声が届かないのぉ……ぅ、うぅぅ!!」
 限界だったのだろう。ルキアが目じりに溜まっていた涙が溢れ出す。
 女の子なんだ。勝手に打たれ強いなんて、俺は思い込んでない。
「俺が聞いてるから。気持ち、分かるから」
「こんな…こんな…ぁぅ、ぐず…嫌な気持ちになるからぁ…ぅぅぅ!
 悩みなんて嫌なの…ックゥ…よぉ…!!」
「分かるから。だから、ルキア。お前は今、泣いていい」
「…ぅ、む、胸…か、借りる…わよっ…ぅぅぅっぅぅぅ…」
 勢い良く、胸に飛び込んでくる。
 それでもルキアは大声を上げて泣かない。
 声を押し殺して泣く。…辛い事だ。
 少しでも安心できるように、ルキアの頭を撫でながら。言うべき事をいう。

「今の曲、俺は好きだ」
「ぅぅ……ほん…と…?」
 これだけじゃ足りない。…ルキアの欲しがってる言葉じゃない。俺の言いたい言葉だ。
「ルキアは俺の好みに合わせてわざわざ曲を合わせてくれた。歌詞を合わせてくれた。
 転調出来ない種類のハープの中で、俺の好きなパターンを再現してみせた」
 勉強と同じ。過程だ。そこに至るまでの苦労がある。
 その努力が割の合わない結果を生んだとしても、誰かが認めてあげなくてはいけない。
「…レオンは……ぅっ、いつだって…ぇぐ……欲しい言葉くれ…る。
 だから…だいすき…よぉ…馬鹿ぁ……」
「俺もルキアのこと大好きだ…だからこんな絵になっちまった」
 縁に貼り付けた画布を見せる。
「……ほんとはレオンに告白させる…ぅぅぅ!つもりだったのぃ……っ!!」

 今度こそ、声を上げて泣いてくれた。

―――


332:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 22:58:59 TFvenXfM


「あ~、ひっさびさに泣いたらすっきりした。あ、胸ありがと」
「どういたしまして。だ」
「後一つだけ、整理付けたいことがあるの。付き合ってくれる?」
 頷く。

 曰く、ルキアがある機会で弾いた、ショパンのワルツ、14番の曲想を相当に扱き下ろされたらしい。
 言われたの内容を掻い摘んでいえば、
 『作曲者の意見は絶対。この曲を楽しげに弾くなど…』
 『曲を侮辱しているのか』
 『ハープでショパンなど有り得ない』
 全否定を受けたということだ。
 …ルキアは言われた事が間違っているわけではないと理解している。
 その上で、こう言った。

「結局」
「………」
「絵も音楽も、文学も、造形も、建築も。芸術って、結局は好みなんじゃないかなぁって。
 もし誰かの目に気に入られたとしても。
 もし誰かの目に嫌われたとしても。
 創り手も、受け手も、自分の考えを押し通して人を傷つけちゃいけないんじゃないかなぁ」
「まるで美術専門学校の生徒みたいなこと言うんだな?ここは賢者養成機関だぜ?」
「茶化さないの。ねぇ、そうじゃない?」

 一瞬頷きかけた。

 でも違う。この返答は感情だけで答えていいものじゃない。
 感情的な自分をグッと抑え込む。

「人は…世界は、そんな単純には出来ていない」
「………レオンもそう思う、か」

 結局この疑問は、一生付き合っていくしかない。



333:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 23:00:41 TFvenXfM

「でも、さっきの曲は気に入ってくれたんでしょ?
 『レオンが個人的に』採点するなら10点満点で言うといくつ?」
「…10点だよ。…ついでに俺の絵は?」
「当然満点。……レオンはどれだけ私の事好きなのよ…くくく、あははっ!
 それにしてもおっどろいたぁ、レオンは油彩画で来たかぁ…ククク………っ
 絶対あんた徹夜してたでしょう?朝のあたしの挨拶もスルーだなんて…
 なになに?風景描いてて好きな人を華麗にスルーだなんて世話ないわー。あはは!!」
「そんな笑うなよ…鬱になってくる……」
「…ふふ…くくく…私の『さっきの曲』はレオンが好きなら私はそれでいいの。
 評価?ハッ、知らないわ。提出できりゃそれでいーのいーの。それに…ふぅ…」
 ルキアは笑いを収めて、微笑んだ。
「褒めてくれてありがと。すっごく、嬉しかった。レオンのそういう熱血で一途、それでいて気配りのある所、好きよ」
「お・・・ぉぅ…」
「照れてる照れてる♪」
 その目尻にもう一度浮かんだ涙を隠すためにわざと笑ったんじゃないかって思う。
 後付の理屈をつけようが、心の傷は時間すら癒しきれない。
 だから人は散々言葉を気にし、自分が傷つく事を恐れ、自分の世界を守るため他人を傷つける。
 ルキアは我慢した。自分が傷ついても人の世話を焼き、決して他人を傷つけない。
 決して人を傷つけなかった彼女は褒められるべきだ。彼女の我慢はとても、尊いと思った。

 だが、さっきのルキアが言葉にしたことが正しいのかと言えば一概にそうとは言えない。
 否定的な言葉は時として原動力となる。時として、淀んだ空気を換気する力を持つ。
 だから、俺たちは……

「悩んでても仕方ないね!あたしとレオンの気持ちを結んだ出来事ってことで」
「過ぎてみれば良い思い出って奴でいいだろ。そう思ってた時期が俺にもありました~。か?」
「あはは!それいいね!!」
 俺たちに悩む姿は柄でもないし、好きでもない。
 だから、笑う事にした。
 もう一人で不安なまま抱え込む必要はない。

―――


334:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 23:02:07 TFvenXfM
 すこしずつ、日が傾いていく。
 陰が少しずつ、伸びていく。
 気温が、下がっていく。

「ね?」
「……まだ何かあるのか?」
「あたしの部屋でえっちしよっ。夕日が沈む前に」
 
 返事を待たず、仕舞っても自分の身長大にも近いハープを軽々と片腕で担ぎ歩き出した。
 断る権利はどうやら俺に無いらしい。
 ハープ。俺の調べた時の資料によると確か、ルキアの持っているタイプのものは凡そ12kg。

「ぷっ…」
「なーに笑ってんの~!早く来なさいよ~!」
「今行くって」

 ルキアらしい姿を見て、心から安心した。
 …ん?今あいつ何て言った?

―――


335:『その赤は踊るように 前編』(ルキア×レオン)
07/02/07 23:03:36 TFvenXfM
以上前編。もちっと短く出来りゃよかったんだけど。
つまりはルキアに楽器を弾かせたかったのと泣かせたかっただけなんだ。

なんだ、あれだ。一問多答の馬鹿野郎。
…なんか便利で語呂いいな、これ。


336:名無しさん@ピンキー
07/02/08 00:04:19 hMIM/5n/
GJ! おつかれさまです。
こう言っては失礼かもしれないが、ここで終わってても漏れ的にはいい作品です。
キャラクターに深みを持たせるのは、結局は書き手の人生経験に依存するのでしょうね。
こういった話が書けるようになりたいものです・・・。

SS師の皆さんは、非エロSSを書いたときはどこに投下されてますか?
非エロも読みたいし書きたいのですが、SS投稿所に投下しても反応がないから
いいのか悪いのかもわからないし・・・

337:277
07/02/08 00:56:38 cfPY0u6c
「自分らしく」の誤字の訂正を……
>>293 の「低音殺菌」は「低温殺菌」の誤り。

>>335
ここで終わっても全然問題ない質の高さ。
GJ

>>336
以前は別の板のスレに投下してたよ。
コテトリもちゃっかりつけちゃってて……青かったなあ……

338:名無しさん@ピンキー
07/02/08 01:30:53 1PM3Zf6v
別の板にもQMASSスレがあるんですか…ご教示賜りたく。

ゲーキャラ板のQMAキャラ萌えスレは、現行スレでついに
「おらぁガルーダだ!ここでSS投稿のルールについて説明するぞ!」
がなくなってしまって、非エロでもここに投下せざるを
得ないんじゃないかと思い始めているところです。

339:名無しさん@ピンキー
07/02/08 06:53:05 A6R6fdCN
>>335
GJです。後半も楽しみ


<チラシの裏>
なに、この、ここ数日のこのスレの状態に似た感じのするシチュエーション

340:名無しさん@ピンキー
07/02/08 09:56:57 3sV+9QsU
>>336
まだ伏線回収してない部分があったり。
>>337
さんきゅ。
誤字修正忘れなんて注意はしてるけど、やっぱり
どうしても起きるから俺とか投下した後は知らん顔してる。
>>339
良くあるシチュじゃね?

341:277
07/02/08 14:09:42 cfPY0u6c
>>338
かなりの勘違いをしていたようですいません。
QMAネタのSSは「自分らしく」が初めてで、それ以外のSSを別の板で、ってことです。
本当にすいません……

342:名無しさん@ピンキー
07/02/08 22:30:06 +xMuFIc2
いえ、こちらこそ一言足りなかったです。
申し訳ないです。

うがああ、QMAのSSはどこじゃ~


343:名無しさん@ピンキー
07/02/09 21:10:39 Fg+cEiKk
保守

>>191
亀だが、それなんて極上?

344:506
07/02/09 23:30:52 IXAMQwj3
>>ルキレオの方
そこはかとない切なさがすごくいい感じですね。
ルキアの激情、レオンの熱い諦念に似た愛情が
どうHシーンに昇華されるか、続きを首を勃たせてお待ちしておきます。

>>321
えー、そうなると、眼鏡っ娘調教になるわけですがw

で、Aが優勢ですので、まずは甘口SSを仕上げます。
ほんとベタにいきますので、過大な期待はご容赦をw

Bも、キャラは変えるかもですが、いつかは書きますので、
投票いただいた方の期待をハズさないよう精進いたします。


ドラゴンはカオス杉。
旧ケル~旧エルユニあたりまでひしめいてますね。
自分はとりあえずリエルの乳を2回つついてから
寸止めして普通に退出してます。
半泣き→素で「行ってらっしゃいませ~!」のギャップに笑ってますw

345:名無しさん@ピンキー
07/02/10 00:37:25 xPTUIaoO
>>322
GJ!文章うまいですねぇ。羨ましいです。
>>277
カイル×シャロンに目覚めました。責任とって下さいw
カイル使ってる携帯版ですがシャロンも登録してきますね。

346:名無しさん@ピンキー
07/02/10 02:01:27 gCILFFnn
>>506
リエルたんは初めてでしょうから優しいので丁度いいのではないでしょうか。
カップリングも楽しみです。
甘口ラブラブモード、マターリとお待ちしております。

そして「眼鏡っ娘調教」という言葉だけで

 ∧_∧
( ;´∀`) ちんこ勃ってきた。
人 Y /
( ヽ し
(_)_)

勃ちっぱなしでお待ちいたしております。全裸で。

347:577
07/02/10 07:43:04 9qBo9Dsn
すいません、投下します。

・タイガ×ユリ
・妄想(?)の中ですがユリが強姦まがいな事をされている。
・暗い話ではないです。

全部で15です。

348:その日常、そのひとコマ(タイガ×ユリ 1/15)
07/02/10 07:45:28 9qBo9Dsn

その日、ユリはタイガにこう言いはなった。


「タイガ、『賢者プレイ』してみない?」
「…………」
「ちょ、ちょっと手をあてないでよ! 熱はないって!」
ベッドの中で裸のまま(すでに一回戦は終了)、どうでもいいやりとりをだらだら始める二人。
特に珍しくもない、いつものひとコマだ。

「せめてどういうのかくらいは聞いてよ!」
「……言うてみい」
「あのね、タイガが賢者って前提でセックスをするの」
「…………」
「なんで体温計を出すのよ! だから熱はないっての!」
上下に振って水銀を下げるタイガに、憤慨したようにユリが健康を主張する。
そこで一旦、素振りを止めたタイガだったが、それでも体温計自体は枕元に置いた。
隙あらば使うつもりらしい。

「ひっどーい! 人を勝手に病気あつかいしないでよ!」
「なら突然わけわからん事うっれしそうに言うなボケぇ。ええからとにかく最初から話せ、
それだけじゃ何もわからん」
まだ怒りの治まらないユリを軽くかわして、話の先を促す。
つき合いだしてから結構な月日を経た今、ユリの扱いに関してはかなりうまくなっていた。
そんな相手の態度に、ユリは少しの間ぶつぶつと何かを呟いていたが、やがて気を取り直して話し始めた。
こういった切り替えの速さは、ユリの長所のひとつだ。

「あのさ、いつも同じことばっかしてるとマンネリするっていうでしょ?」
「……正直、お前に飽きる俺が想像できん」
「え! なになに! そんなにわたしが好き?」
「いや、見てておもろい」
「ひどっ!? ペットみたいに言わないでよぉ!」
「ええから、それで?」
「あ、うん。つまりさ、イメクラプレイで変化をつけようってことなんだけど、普通のプレイじゃ
なんか物足りないっていうか……」
「そこで俺が賢者っつー話が出てくんのかい」
「そそ、タイガが賢者になって、ある日ある時わたしを呼び出したって設定にするの!
それでね……」

349:その日常、そのひとコマ(タイガ×ユリ 2/15)
07/02/10 07:47:10 9qBo9Dsn

※ ※ ※


「きゃあぁっ!?」
ベッドに全身を叩きつけられ、スプリングが大きくきしむ。
起き上がろうとしたその前に、二本の太い腕がユリの肩を押さえつけた。

「いやっ! はなして……!」
「ええやん、こゆこと別に知らんわけやないやろ?」
拘束を逃れようと、暴れるユリをどこか勝ち誇ったような顔でタイガは見る。
ユリの姿をとらえるその瞳は、欲の炎で妖しく燃えていた。

「何をするの! はなしてよ!」
「……お前、可愛くなったなぁ」
「……!?」
「ええ思いさせたるで……」

悲鳴をあげようとしたその刹那、唇で唇を塞がれた。




「ひゃうぅっ!? ああっ! だめぇ…っ!!」
「しまりのないやっちゃのう。汁だくのぐちゃぐちゃやん」
ユリの両手を後ろで縛ったあと、そのまま背後から抱きかかえるようにしてショーツの中に手を忍ばせる。
必死で閉じようとする股を強引に押し開いて、秘唇を指でかき回した。
熱い蜜が骨ばった指に絡みつき、淫猥な水音を響かせる。
苦痛にも似た嬌声をあげながらユリは左右に身をよじらせるが、それもただ、自分を犯す男を無駄に
煽らせるだけだった。

「どれ、こっちも……」
右手で割れ目を嬲りながら、タイガはユリの上の服を限界までたくしあげて、
今度はむきだしになった白い胸を責める。ぐにゅぐにゅと絞るようにして柔らかいふくらみを
楽しんだあと、唐突に赤い乳首を摘まみあげた。

「きゃあ!? ああん…!!」
「ビンビンに固くなりおって……気持ちええか? ん?」
摘まんだ乳首を左右にコリコリと捻ねられて、背筋をゾクゾクした悪寒が走る。
逃れようと必死に体を振るも拘束はとけず、されるがままに愛撫を受け入れるだけだ。

「いやぁっ…!! クリクリしちゃだめぇっ……!!」
「ええ声でなくなあ。おら、もっとなけや」
そういうなり、まだ触れていないほうの乳首に強く吸い付いて、さらに膣口を弄っていない親指で
クリトリスを潰した。「あ―!」と鋭い嬌声をあげながら、ユリはビクビクと体をのけぞらせる。

「あああ……止めて……おねがい許してぇっ……!!!」
「アホいうな、俺がどんだけ我慢したと思てるねん。今夜はたっぷり可愛がったるからな……」

ごくりと生唾をのみこみながら、より一層、激しく責め立てるタイガ。
獣の腕の中で、ユリはただ淫らに暴れることしかできなかった……


※ ※ ※


350:その日常、そのひとコマ(タイガ×ユリ 3/15)
07/02/10 07:48:52 9qBo9Dsn

「……ってこんな感じで、わたしをきつく追いつめるのー! きゃーっ! タイガのエッチエッチ!!」
「ほなお休み。また明日な」
「いやーっ!? 待ってー!!」
嬉々として語るユリの言葉を最後まで聞かずに、タイガはさっさと背を向けた。
今の話を聞かなかったことにするつもりらしい。だが、もちろんここで引き下がるユリではない。

「なによぉ! 話せっていったのタイガじゃん!」
「その話のどこに俺が賢者になる必要があるんじゃアホンダラぁっ! ちゅーか、賢者になって
最初にやることがセックスって聞いてるだけで悲しくなったわ! 俺らの最終目標を変なことに使うな!!」
「だってタイガが普通に強姦してもなんか違和感がないっていうか、だったら少し特別な変化が
欲しいっていうか……」
「ふざけんなあっ!! 人を勝手にレイプ犯にしといてその言い草はなんやごらぁっ!!
もうええ! 俺は寝るから起こすな!!」
「待ってってば! 寝たらジャージだけを残してタイガの服全部捨てるよ!!」
「地味にやな嫌がらせすんな!! ええかげんにせえ!!」

その後、ごたごたと言い合いごたごたと揉み合い、そしてそのままなんとなく2回戦が始まった。



― 2回戦終了から30分後 ―



「は~いユリちゃん、カップ麺(1・5倍)ができましたよ~」
「わーい、豚キムチー!」
戦闘(?)後、空腹を感じたユリの提案で、二人は腹ごなしをすることに決めた。
腹がへったと訴えるユリに対して特に何も言わずにカップ麺を作ったのは、これまたいつもの事だからだ。
もしかしたらいいように使われているだけなのかもしれないが、嫌な気分にはなりたくないので
タイガはひとまずその考えを振り払う。ユリに麺を渡した後、自分もバター醤油と書かれたフタを剥がし、
割り箸を割る。少しいびつな形で割れた。

「んー! キムチ最高ー!」
幸せそうに麺をすするユリを呆れたように見やりながら、タイガはスープを口に含む。
そしてユリと同じように、音をたてて麺をすすっていたが、ふと途中で箸を止めた。

「……おいユリ」
「ん? なに?」
麺から顔を離さず、言葉だけを返す。ユリにとって今はこれが一番大事らしい。
それでも特に失礼だとは思わず、タイガは先を続けた。

「さっきの……その、賢者プレイっちゅーやつ、どうしてもしたいか?」
「え? ひょっとして乗り気になった?」
パッと顔を明るくしながら、ようやくユリがふり向く。
自分の希望が叶うのなら、食事は中断してもいいらしい。かなりげんきんだ。

351:その日常、そのひとコマ(タイガ×ユリ 4/15)
07/02/10 07:50:03 9qBo9Dsn

「乗り気っちゅーか……まあ……」
一度は怒鳴ってつっぱねたものの、それでもいつもと違う行為には興味があるらしい。
断った手前の気まずさからか、話す言葉が少しにごる。

「けど、お前の話した通りにはせんで」
「ええーっ!? なんでー!」
「ったりまえやボケぇっ! 呼び出して強姦なら賢者でなくともできるわ!
俺が賢者でなきゃならん理由まで考えろ!!」
「ぶぅ……じゃあどうすればいいの?」
「ええか? 俺は賢者になったんやから、当然、今までとはちゃうわけやろ?
多分、ごっつ忙しくなっとるやろし、クラスも違えばお前と会う機会だって減る。
俺とお前との距離も長くなる。そこでな……」


※ ※ ※


「ん……むぅ……」
ぴちゃぴちゃと唾液のかき混ざるような音。
男根の形をしたその道具を、ユリは一心不乱にしゃぶっていた。
両手を添えるようにそっと持ち、ちろちろと先端をなめる。
その後、亀頭にあたる部分をを飲み込むようにしてくわえ、まぶすように唾液を擦りつけた。

「…ふぅ……んむぅ……」
脳裏に浮かぶのは愛しいあの男。つい最近、彼は賢者になったばかりだ。
だがそれゆえに、彼に会える時間は格段に減少した。

「……タイガ……置いてかないで……」
昇級による離れた距離が、会えない切なさが、ユリをこのような行動へと駆り立てる。
本当はこんな歪んだ行為などしたくはないのに……
だけど、口にくわえたものをはなす気にはなれない。

「……うぅ……んぅっ……!」
あたかも本物のタイガのものであるかのように、ユリは口をすぼめて吸い上げる。
根元から先端までを、一本の線を引くようにつーっと舐め上げ、くびれたところをを軽く噛み、
カリの部分を執拗に責める。片方の手で上下に扱いてもみる。
……だけど、男の形だけしかしていない道具では、その材質以上の硬さになることなど決してないのだ。

「……は…ぁ……タイガ……」
本物が欲しい。こんな無機質な偽物では、満足できない。
あのビクビクと脈うつ生々しいものでこの口を塞いで欲しい。白濁した白い液体でこの口を汚して欲しい。
この淫らな心を思う存分、蹂躙して欲しい。

「……タイガ……タイガ……タイガタイガタイガタイガ……!」

熱に浮かされたように何度も名前を口にしながら、ユリは滑稽にも見える自慰行為を飽きるまで続けた……


※ ※ ※



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