【許嫁】和風美少女でエロパロ【家元】at EROPARO
【許嫁】和風美少女でエロパロ【家元】 - 暇つぶし2ch100:名無しさん@ピンキー
06/12/22 21:40:40 SpzcEFul
「要様…。申し訳ございません」
長い黒髪が彼にかからないよう片手で束ねながら、凜は要の唇に自身のそれを重ねる。
唇が触れるか触れないか程度の、幼い接吻。
要の暖かい唇にどれだけ自分が冷えきっていたのかを感じた。
唇を離した後も、凜はそのままの体勢で彼の顔を見つめていた。
「お慕い申上げております」自分にしか聞こえないくらいの声で呟く。
どんなに恋い焦がれていても、自分と要が結ばれることはけしてない。
不意に涙で彼の顔が歪んだ。
「…っ!!」
凜は思わず起き上がり、今更ながら自分の取った行動に羞恥を感じて俯いた。

しばらくの間、要の寝息だけを聞き、そして立上がった。
障子に手をかけながら、ふと振返る。
「要様…。さよなら」
これ以上彼に迷惑をかけてはいけない。
その為に、私は…、消えてしまおう

101:名無しさん@ピンキー
06/12/23 00:17:09 Hl+BjuJF
なんというGJ!

102:名無しさん@ピンキー
06/12/23 00:24:07 LbJ9Sr8W
き、消えちゃだめだ!!

103:名無しさん@ピンキー
06/12/23 01:39:59 A1D37ldh
>>99-100です。
序盤なので、全くエロがなくて、ごめんなさい。
このままおわらそうか、続かそうか、少し悩んでます。
とりあえず、創ったら書き込みます。

104:暁
06/12/23 19:32:06 pZsrHewS
なんか時間なくてここに来られませんでした、続きはもうちょっとしたら投稿出来ると思います

105:名無しさん@ピンキー
06/12/23 23:58:47 UO6F9vur
なんてこったGJしかないじゃないか!

106:名無しさん@ピンキー
06/12/24 01:04:20 eAP3PRZp
>>100
障子とをゆっくりと閉め、襦袢の上から、中に隠し持っている懐剣を握り締めて、凛は軽く息を吐く。
要様…、ごめんなさい…。
熱くなってしまった眼を強く瞑る。
「…こんなところで何をしている?」
背後から、聞き覚えのある声が聞こえた。
「っ!た、保様…」
何で、こんなときに!
凛は知らずの内にあとずさった。
要の兄であり、そして、生まれたときから決まっていた凛の許婚。
しかし、保の持つ、蛇の様に体をまとわり付く視線を、凛は婚約者といえど、どうしても好きになれない。
むしろ、生理的な嫌悪さえ生まれる。
「凛…」
「た、保様こそ、どうしてこんなところへ!?」
強引に話を奪い取る。
「どうして…とは。こんな深夜に自分の女がそんな下着同然の格好で廊下を歩いているのを見かけたからな。まさか、弟の部屋に入っていくとは思わなかったが…」
くくく…と保が低く笑う。
その目は、凛の華奢な肢体を嘗め回している。
「…っ」
自分の息を呑む音が聞こえた。
なにか、汚らわしいものを擦り付けられている感覚に陥る。
先ほどまで熱さを感じていた体を、急に突き刺すような寒さが襲う。
「…凛」
「な、何でもございませんわ…っ。し、失礼致します!」
襦袢の襟をかき合わせながら、凛は保の横を強引に通り過ぎた。

107:名無しさん@ピンキー
06/12/24 01:10:44 0L80UKON
wktk

108:名無しさん@ピンキー
06/12/24 01:30:17 eAP3PRZp
>>106
通り過ぎた…はずだった。
けれども、なにか強い力で腕を引かれたと認識した時には、凛の体は後ろから保に抱きとめられていた。
「…お、おはなしくださいませ。…あっ」
保の腕を掴んだ瞬間、保が力を込めて、凛の体を締める。
ミシッと肩の関節が軋み、思わず悲鳴を上げてしまう。
「もう一度聞こう。なにを、していた?」
耳元で呟かれ、総毛立った。
「なにも…、ございま、せん!」
身を縮めながら必死に答える。
だめ…。言ってしまっては、いけない。
言っては…
「そうか。なら仕様がないな」
ふと体を締める力が軽くなり、凛はほうっと息を吐いた。
体中にこめていた力を抜いた瞬間、それを狙っていたかのように、保の左手が襦袢の襟を割り、直接鎖骨をなぞり始めた。
「体に、訊くしかないな」
品のない薄ら笑いを含んだ唇で、保は凛の耳朶を噛む。
そしてそのまま、舌出を伸ばし、凛の耳をねっとりと嬲りだす。
「…ゃ!…っ、やめて!」
「観念しろ。婚約が決まってから、十四年も待ってやったのだ。」

すみません。本日はここまでです。
この後、要が助けるのか、それともこのまま保に陵辱されてしまうのかを決めかねてます。
希望などがあれば参考にしたいです

109:名無しさん@ピンキー
06/12/24 01:43:14 cHyCxZN0
助けてください!に一票。幸せに終わらせやって欲しいところではある。

110:名無しさん@ピンキー
06/12/24 02:09:04 oc8EKbX/
スーパーGJ!(*´Д`)
同じく助けるに一票。

もしこの兄弟が顔似てるなら入れ替わって保(スミマセン。なんて読むんですか…)のフリして陵辱とかおもろいかも。

111:名無しさん@ピンキー
06/12/24 02:38:24 Lkkg5k/P
兄貴を刺してかけおち、とか…
罪だなぁ


112:名無しさん@ピンキー
06/12/24 04:24:50 0vEK//e7
人気者の弟の影で誰にも愛されなかった保が報われて欲しいという俺ガイル。

113:名無しさん@ピンキー
06/12/24 09:41:44 dY2O6b/M
助けてハッピーエンドもいいし
陵辱されてバッド(?)エンドもいいなあ…

114:名無しさん@ピンキー
06/12/24 11:39:54 4k4eTTuv
凌辱に一票

115:名無しさん@ピンキー
06/12/24 16:17:48 AWvxNtlb
ハッピーに一

116:名無しさん@ピンキー
06/12/24 17:27:41 np5JbNRg
ルートは凌辱だけど、オチというか後日談でフォローしてハッピーエンド

117:名無しさん@ピンキー
06/12/24 17:32:10 VUjBjTcm
>>108
頼みますから助けてください!

118:名無しさん@ピンキー
06/12/24 18:05:09 NI0W4RLu
助けて欲しい

119:名無しさん@ピンキー
06/12/24 22:08:00 eAP3PRZp
>>108
そう言いながら、保の手はゆっくりと鎖骨の下に進んでいく。
白磁のように滑らかな肌に、鳥肌が立った。
悔しいことに、全身が小刻みに震えているのに、気づく。
「寒いか?」
当然のようで、非常識な問い。耳の中で唾液がクチュクチュと屈辱的な音を響かせる。
「…く…ぅっ」
凛は下に降りてくる保の左腕を何とか阻止しようと、両腕に力を込めた。
しかし、鍛えてもいない十四の少女の力が、十も上の、しかも武家の家督を継ぐ程の力を持つ男の力にかなうわけがない。
それでも、左耳を舌に犯されながらも、凛は全身に力を入れる。
だが、圧倒的に力が足りず、徐々に両手の位置が下がっていく。
「ゃ、…ぃ、ゃぁ…!」
力の入れすぎからか、それとも恐怖からか、膝や肘がカタカタと笑い出す。
「凛。最後だ。何をしていた?」
「…た、もつ…様。何も…何もござ……っあ」
急に、全身から力が抜けた。
カクンと膝から倒れそうになるのを、保が片手で持ち上げて防ぐ。
「耳だけで、こうなるとはな」
寒さのためか、妙にはっきりとした意識の上から、保の嘲笑が聞こえた。
わたくしは…、床に倒れることさえ、できないのか…?
悔しさで、凛の両目に涙が浮かぶ。
「どうした、凛?」
血の繋がりからか、要の声質とよく似ている、保の声が耳元で聞こえる。
要…様…。
襦袢の下に隠し持っている懐剣の存在を不意に思い出す。

ごめんなさい。

そして、ありったけの力で、保の腕を跳ね除けた。


レスありがとうです。できるだけ、希望はかなえていこうと思います。
(そんな感じの展開ではないのですが、努力します)

120:名無しさん@ピンキー
06/12/24 23:09:02 u+xh3NWm
>>119
GJ!まぁ、いちいち希望聞いてたら自分の好きなように書けなくなるからほどほどに

このテのスレは職人さんも楽しめないと意味ないしw

121:名無しさん@ピンキー
06/12/25 01:42:10 zAVI6ZWR
>>119
GJ!
職人さんが書きたいように書きやすいように書けばいいと思う。

そして凛が14歳という衝撃の事実

122:名無しさん@ピンキー
06/12/25 13:38:58 hoDda+3k
犯られる前に殺っちまうのかい

123: ◆FLU3nmaAXI
06/12/25 22:28:24 mE8WNlcx
「…ん……ふっ…」
静かな夜の道場に激しい息遣いと、布の擦れる音が響く。
弓道着を身に纏った男女が抱き合い、互いの唇を合わせている。
青年の名は山内 翔太。
そして、少女の名は清水 葵。


自主練の筈だったのに、何でこんな事になったんだっけ…
目をぎゅっと閉じながら、彼女は思う。
…話は五分程前に遡る。

翔太は弓道部の部長で、その行動力により、皆から慕われている。
一方葵の家は、いわゆる旧家である。
別に許嫁がいるという程のものでは無いのだが…
家柄だろうか、彼女は恥ずかしがり家で、その美貌とは裏腹に周りからは近寄り難いと思われ、
親しく話し掛けてくる友人もいなかった。
しかし、彼は違った。
いつも寂しそうにしている彼女に、優しく話し掛け、下らない冗談で彼女を笑わせたり、相談に乗ったりしてくれた。
別に外見は目立って良いという訳では無いが、常に前向きでひたむきな彼に、葵はいつの間にか好意を抱いていた。
しかし彼女は、その想いを伝えられずにいた。
拒まれ、彼が離れていくのが怖かった。

…そんな彼が今日、一緒に自主練に残り、二人きりになったのを見計らって、こう言ったのであった。

清水さん……好きだ……
告白だった。
それを聞いた途端、涙が止まらなかった。
ずっと片想いだった人が、そう言ってくれて、本当に嬉しかった。
―そんな私を、この人はぎゅっと優しく抱き締めてくれた。

そして…今に至るのである。


で、続いていいの?

124:名無しさん@ピンキー
06/12/25 22:29:44 j8QYTT+6
是非続きかいてくれ

125: ◆FLU3nmaAXI
06/12/25 22:58:05 mE8WNlcx
始めはただ唇を合わせるだけの幼い口づけであったが、次第にそれは深いものとなっていった。
彼の舌が、葵の歯列を割って侵入してくる。
驚きのあまり、肩をぴく、と震わせる。
背中に手を回していた彼はその反応に気付き、そっと顔を離し、こう言った。
「清水さん、ごめん…いきなりこんなことして…。もう、やめる?…やっぱりこういうのは嫌?」
しかし、彼女は首を横に振り、震える声でこう言った。
「そ、そんなことありません…その…わ、私は山内さんの事が…とても好きです!だ、だから…そんなこと言わないで下さい…」
せめてもの配慮で、電気を消してくれてよかったと思った。
きっと…私の顔は真っ赤なんだろうなぁ…
そんな事を考えていたら、「じゃ、お言葉に甘えて」という声が聞こえた後、唇が再びくっついた。
舌が触れる。…とても、恥ずかしい。
翔太がぴちゃぴちゃといやらしい音を立てて唾液を啜ると、
葵は、月の光りが照らしているだけの暗い道場でも、はっきりと分かる程赤い顔をして、彼の背中に回していた手に力を込める。
彼は、目を瞑りながら羞恥心に耐える葵の顔を覗き込む。
可愛いい、というよりこれは…美しいと言うべきか。
『俺、本当にこんなことして良かったのか…?もしかしたら、全部夢かも知れないなぁ…』
そんな事を頭のどこかで考えながらも、二人は大人の口づけを続けていった。

126: ◆FLU3nmaAXI
06/12/25 23:28:41 mE8WNlcx
翔太がそっと唇を離す。
すると二人の間にどちらとも区別のつかぬ唾液の糸がつうと伸び、消えていった。
ゆっくりと彼の手が、衿にかかった。
そして、そこをぐいっと引っ張るとそこには、美しい弧を描いた、豊かな二つの膨らみが姿を現した。
いつもは胸当てに隠されていたので意識してはいなかったが、中々の大きさである。
…それより何もつけていないとは、一体。
とりあえず、疑問を投げ掛ける。
「…胸、いっつも何もつけてないの?」
「い、いえ…弓道着のときだけ……その…動きづらいから…」
桜色の頬に両手を添え、恥ずかしそうに目を瞑りながら葵が答える。
それにしても、この人の外見といい、振る舞いといい、喋り方といい…どれをとっても美しい。
大和撫子とはまさにこれのことだろうか。
そんな葵の乳房を、ゆっくりと、優しく揉み始める。
「…………ぁ…!」
急いで口を手で覆う。
何、今の……もしかして…聞かれた…?やだ…恥ずかしい…
しかし、翔太の手は止まらない。
両手で両方の膨らみを揉み、手のひらを頂点に押し付け、回すように動かす。
「ふあぁ…あぁ…ん……あ、あん…やぁ…」
口を手で押さえている筈なのに、声が止まらない。……恥ずかしい。
すると突然、彼の指が乳首をぴんと弾いた。
「ひあぁっ!!」
一段と高い声が道場に響く。
葵の蕾はどんどん固くしこってゆき、それをしごく力も段々と強くなってゆく。
こりこりとした突起を攻められる度に体をよじらせ、初めてもたらされる快感に溺れる。
「あっあっ…やぁ…ふぁぁあ…あんっ…ああ!」
彼女は、もう何も考えられずに、翔太に身を預けるしかなかった。

127: ◆FLU3nmaAXI
06/12/25 23:47:41 mE8WNlcx
翔太の手が止まったかと思うと、さらに下の方に進んでゆく。
そして、袴の横にある隙間から手を忍び込ませ、泌所に触れる。
既にそこは洪水状態で、ぬるぬるした液体が指に絡み付く。
…やっぱり下もつけていない。
「そこ…わ……やあぁ…ん!…はぁっ…だめ……」
必死の願いも、彼に届くことはない。
それもその筈、袴姿の美しい女性が目の前で喘ぎ声を上げながら泌所を漏らしていれば、
健全な男児の手が止まる訳が無い。
…しかし、突然指が引き抜かれ、葵は彼を見上げた。
「…袴のままだとしにくいらか、脱がすよ」
そう言って翔太は袴の帯に手を掛け、しゅるしゅると解いていく。
…しばらくしてそこに、葵のほっそりとした美しい足と共に、蜜で濡れた泌裂が晒された。

128: ◆FLU3nmaAXI
06/12/26 00:08:56 fCXyHI3b
彼は葵の股の間に顔を埋め、泌裂をぺろりと舐め上げる。
「そん…なとこ……舐め……あ、やぁぁっ!」
肉壁の回りを舐め回したあと、舌をずぶずぶと侵入させていった。
狭い。葵の喘ぎ声とは裏腹に、鮮やかな桃色のヒダは舌を受け入れるように伸縮している。
そして、舌を腟中に伸ばしたまま、じゅるじゅると甘い蜜を飲み干してゆく。
「いや……あぁ…だめ…だめぇ…っ!」
葵の口から、唾液がぼとりと落ちる。
そろそろ大丈夫かな…?
翔太は顔を彼女のそこから離し、自分の袴をそそくさと脱ぎ捨て、葵と同じく、胸元がはだけた胴着と足袋だけの姿になった。
…そして、彼の股間には、欲望の詰まった男根が直立していた。

もう…いい?
翔太の低い声。
葵は彼の股間を脅えた表情で見つめていたが、
「大丈夫…です…。翔太さんの…好きなようにして…下さい…あ、でも優しく…して下さいね…」
と、仰向けに倒れながら微笑み、そう言った。

いつの間にか、彼の事を名前で呼んでいた。
それを、受け入れる合図と取った彼は彼女の足を優しく押し上げ、
股の間に入り込み、彼女の腰を両手でしっかりと掴んだ。

129:名無しさん@ピンキー
06/12/26 00:29:02 fCXyHI3b
そして彼は、己の先端を泌所にあてがい、挿入していく。
「んん……くぅ……あぁ……!」
葵の苦しそうな声。
出来るだけ、優しく。
それを第一に考えながら、翔太はゆっくりと押し進む。
しばらくして、何やら壁の様なものに阻まれた。
彼は、腰に回していた手を葵の手に重ねてぎゅっと握り、
「ごめん…。痛いだろうけど、我慢して…」
…そう言って、彼女を一気に貫いた。
「…っぁぁぁああああ!!」
突き刺された痛みは、かなりのものであったようだ。
葵は、涙を流しながら息を荒くしている。
動きたいのをじっと耐えて、彼女の長く艶やかな髪をそっと撫でる。
破瓜の痛みがもう少し収まるまで、彼は待った。

「……翔太さん……動いても大丈夫ですよ…」
葵の優しい声が聞こえる。
先程に比べ、呼吸もかなり安定しているようだ。
「うん…痛かったら、言ってな…」
彼女の痛みが収まったのを確認して、彼は動き始めた。
性器を擦り上げる度に、腰が砕ける程の快感がこみあげて来る。
今にも果ててしまいそうなのを、弓道で鍛えた精神力で何とか耐える。
…こんなところで、役に立とうとは思わなんだ。

130: ◆FLU3nmaAXI
06/12/26 00:48:17 fCXyHI3b
「あぁぁっあっ!やあぁ!…あ…んん…あぁ!」
腰の動きに合わせて、葵の甘い悲鳴が響く。
彼女の肉壁が、彼の陰茎をぴっちりと包み込んでいる。

「ああぁーーっ!あ、あぁっ!…しょうたさん…あっ…しょうたさぁん!もう…だめ!」
締め付けが一層強くなる。
あまりの気持よさに射精感が一気に高まり、精神力が負けそうになる。
…精神力、あんま役に立たなかったなぁ。
まぁ、いいか…そろそろ最後の仕上げといくか。
これまでとは比べ物にならない程早く、強く出し入れを繰り返す。
「あぁぁーーっ!あんっ!あっ!…あ、あ、ああああぁぁぁぁーーーー!!」
葵の体がびくびくと痙攣している。
そして翔太も、頭が真っ白になる。
彼が勢い良く引き抜くと、びゅくびゅくと白い液体が飛び散り、彼女の肢体に降り注いだ。

131: ◆FLU3nmaAXI
06/12/26 01:01:53 fCXyHI3b
―それじゃ、また明日。
制服姿の葵が、優しく微笑む。
「大丈夫?家まで送ろうか?」
「あ、いえ…大丈夫です…」
少しぎこちない歩き方の彼女への提案は、優しく断られた。
彼女は校門を出て、左へと曲がっていった。
…俺も帰るか。
そう思った矢先、突然葵が振り向き、翔太に小さく手を振った。
彼もその仕草を真似て手を振り、そして二人は別々に帰宅の路についた。

翔太さん…ありがとう…
そんな事を思い、葵は涙を流しながらひっそりとした夜の道を歩き続けた。


―終―

132: ◆FLU3nmaAXI
06/12/26 01:05:01 fCXyHI3b
終わりです。
誤字とかあったらすいません。

133:名無しさん@ピンキー
06/12/26 17:45:26 DL/N8GV7
GJ!!

胴衣の下が裸とか最後の「ありがとう」等々、
微妙に伏線っぽい内容なところが気になります。

……続編、あるよね?

134:名無しさん@ピンキー
06/12/27 01:21:49 V65BlpTQ
「ん…っ」
シュル、と衣擦れの音とともに腰紐が解かれる。
布団の上で、先ほどとは違う意味での緊張で体をガチガチに固くした凛の髪を、保が撫でる。
自分の物とは違う大きな手に妙な安心感を感じて、凛は口元をほころばせた。
今まで見たこともないくらい真剣な保の顔を見ながら、どうしてこんなに暗いのに、保様がしっかりと見えるんだろう、と心のどこかで思う。
多分、保様も自分が見えているのだろうとも思う。
思いながら、自然に腕が動き、保の頬に触れた。
「…凛」
「…ぁ…」
その手を握られ、そのままの状態で唇が重なった。
しばらくの間、位置を少しずつ変えつつ唇を何度も重ねあう。
「んぁっ」
唇を割って、舌が口腔内に入ってくる。
突然のことにどうしていいのかわからないうちに、抵抗する力さえも体から抜けていくのを感じる。
唇が離れ、透明な橋が出来るころには、くたりと身を横にすることしか出来なくなっていた。
「…ん」
襦袢を剥れ、ひんやりとした空気が熱い体を包んだ。
「保様、あの、あまり見ないでください。恥ずかしいです」
凛は自分の胸を手のひらで隠した。
もう少し、大きくてもいいのに…。
なぜか申し訳なく思う。
成長しきっていない膨らみは、小さな自分の手でさえも簡単に包み込めてしまうくらいの小ささだ。
「大きさなら、気にするな。じきに育つ」
「それは、そうでしょうけど…ひゃっ」
凛の手を退かし、保はこの小さなふくらみを大きな手で包む。
確かに、小さい。
そう思うが口には出さず、ゆっくりと揉みしだいていく。
「……!はぁ…。…っぅ。ぁ、ゃ…」
桜色の先端に舌を這わせるころには、凛の口から、必死に抑えている様な高い声が漏れ出す。
「我慢するな。きつくなったら、言え」
ぶっきらぼうに、それでも気を使いながら、保は片方の手を凛の下腹部に当てる。
薄らと毛が生えかかっている丘を軽く揉み、そっと割れ目に指を伸ばす。
「…っ!!ぃや…ぁっ」
凛の身体がピクリとはねる。
小さな花の芯は、僅かに、しかし確実に濡れていた。
「これでは、足りないな」
「?」
凛の疑問符を無視して、保は脚の間に顔をうずめた
「!!ぃ、いや…っ!そんなこと…っ。…ふぁ!?」
ざらりとした感触が身体の中心に触れた瞬間、四肢全体がしびれる。
しばらくの間、クチュクチュという音が部屋の中に響く。
その音に呼応して、凛の身体がビクリと縮む。
「…あ。や、ぁ…。んぅっ…ぅっ。たも、っ様…」
これ以上はしたない声が出ないよう必死に口を押さえながら、凛の身体は保の愛撫に反応していく。
「声を、出してもいいんだぞ?」
見かねた保の言葉に、凛は口を押さえたまま、顔をブンブンと横に振る。
だめ、こんな、はしたない…っ!!
こんな、声…っ、恥ずかしい…っ。





135:名無しさん@ピンキー
06/12/27 01:24:06 V65BlpTQ
>>109

そして、ありったけの力で、保の腕を跳ね除けた。
「!!」
派手な音を立てて、床に倒れこむ。
顔を強か撃ってしまったが気にせず、襦袢の下から懐剣を取り出し、鞘だけを庭へ投げ捨てた。
「…ちっ」
保が一瞬、刀の鍔に指をかけようとするが、
「お下がりください」
それよりも先に、力の入らない足腰で凛はなんとか立ち上がる。
手近な柱に方手をかけふらつく体を支えた。そしてもう一方で指が白くなるほど強く懐剣を握り締める。
刃は、白い首の付け根にあるくぼみに、小さな珠玉を作ってた。
「これ以上、私に近づけば…」
小刻みに揺れる刃の先で、ぷつりともう一つ、血の珠が生れる。
その紅は、蒼白な凛の顔色を一層際立たせた。
それは、真剣を初めて持つ人間が見せる顔色。
保は呆れ、そのまま、ずんずんと凛に近づく。
「ぃやっ…、こないで…ください!!」
恐慌に陥りかけた少女はぼろぼろと涙をこぼし、思わず懐剣を保に向けて振り回してしまった。
「馬鹿が…!」
「…っ!!いやっ。…く、あぁっ!!」
振り回した利き手を掴まれると同時に、凛の小さな体は保に右手を掴まれた状態で宙に浮かんでいた。
容赦なく細い手首に力を加えられ、手のひらから懐剣が落ち、トスンと音を立て、廊下の床に突き刺る。
しかし、保は凛の手首を掴む腕の力を緩めず、逆に力を込める。
「う…っ」
「お前は、本当に、馬鹿だ」
保が低い声で言う。
どうしてだか、その声に言いようのない焦りが含まれているのを感じた。
痛みで飛んでいきそうな意識で、保を見る。
どうして…、どうして泣きそうな顔をしているんだろう。
私よりも、つらそうに。
実際に泣いてしまっているのは、私の方なのに…。
私のほうが、怖い思いをしているはずなのに…?
「どうして、お前は、俺を受けいれない…」
つま先が床につきはじめる。
そして、今度は正面から抱きしめられる。
先ほどよりも、強く。
だが、別人のように優しい抱擁。
体に回された腕からは、安堵感や切ないほどの愛情が伝わってくる。
「凛…。凛」
掠れた声で呟かれる。
嫌悪を感じていたはずのその呟きに、何故か切なさを感じる。
あぁ、そうか。
凛は気づく。
そして、ぎこちなさを残しながら、ゆっくりと保に体を預けた。


136:名無しさん@ピンキー
06/12/27 01:25:05 V65BlpTQ
>>135

「ん…っ」
シュル、と衣擦れの音とともに腰紐が解かれる。
布団の上で、先ほどとは違う意味での緊張で体をガチガチに固くした凛の髪を、保が撫でる。
自分の物とは違う大きな手に妙な安心感を感じて、凛は口元をほころばせた。
今まで見たこともないくらい真剣な保の顔を見ながら、どうしてこんなに暗いのに、保様がしっかりと見えるんだろう、と心のどこかで思う。
多分、保様も自分が見えているのだろうとも思う。
思いながら、自然に腕が動き、保の頬に触れた。
「…凛」
「…ぁ…」
その手を握られ、そのままの状態で唇が重なった。
しばらくの間、位置を少しずつ変えつつ唇を何度も重ねあう。
「んぁっ」
唇を割って、舌が口腔内に入ってくる。
突然のことにどうしていいのかわからないうちに、抵抗する力さえも体から抜けていくのを感じる。
唇が離れ、透明な橋が出来るころには、くたりと身を横にすることしか出来なくなっていた。
「…ん」
襦袢を剥れ、ひんやりとした空気が熱い体を包んだ。
「保様、あの、あまり見ないでください。恥ずかしいです」
凛は自分の胸を手のひらで隠した。
もう少し、大きくてもいいのに…。
なぜか申し訳なく思う。
成長しきっていない膨らみは、小さな自分の手でさえも簡単に包み込めてしまうくらいの小ささだ。
「大きさなら、気にするな。じきに育つ」
「それは、そうでしょうけど…ひゃっ」
凛の手を退かし、保はこの小さなふくらみを大きな手で包む。
確かに、小さい。
そう思うが口には出さず、ゆっくりと揉みしだいていく。
「……!はぁ…。…っぅ。ぁ、ゃ…」
桜色の先端に舌を這わせるころには、凛の口から、必死に抑えている様な高い声が漏れ出す。
「我慢するな。きつくなったら、言え」
ぶっきらぼうに、それでも気を使いながら、保は片方の手を凛の下腹部に当てる。
薄らと毛が生えかかっている丘を軽く揉み、そっと割れ目に指を伸ばす。
「…っ!!ぃや…ぁっ」
凛の身体がピクリとはねる。
小さな花の芯は、僅かに、しかし確実に濡れていた。
「これでは、足りないな」
「?」
凛の疑問符を無視して、保は脚の間に顔をうずめた
「!!ぃ、いや…っ!そんなこと…っ。…ふぁ!?」
ざらりとした感触が身体の中心に触れた瞬間、四肢全体がしびれる。
しばらくの間、クチュクチュという音が部屋の中に響く。
その音に呼応して、凛の身体がビクリと縮む。
「…あ。や、ぁ…。んぅっ…ぅっ。たも、っ様…」
これ以上はしたない声が出ないよう必死に口を押さえながら、凛の身体は保の愛撫に反応していく。
「声を、出してもいいんだぞ?」
見かねた保の言葉に、凛は口を押さえたまま、顔をブンブンと横に振る。
だめ、こんな、はしたない…っ!!
こんな、声…っ、恥ずかしい…っ。





ごめんなさい。貼り付ける順番を間違えてしまっていました
ほんとにごめんなさい

137:名無しさん@ピンキー
06/12/27 01:46:00 +DGsjWE1
>>136
ドンマイ
それよりも続きを楽しみにしてるよ

138:名無しさん@ピンキー
06/12/27 04:41:15 jPVBfSef
乙……だがせめてsageようぜ。
変なのが寄ってくるかもしれないしな。

139:名無しさん@ピンキー
06/12/27 07:33:46 umluZKM7
GJ!

140:名無しさん@ピンキー
06/12/27 10:57:41 AqeNqiJs
GJ!

だが場所は弟君の寝室そばのママ、という状況

141:名無しさん@ピンキー
06/12/27 11:54:50 A5KLYwBr
>>140
きっと弟の部屋でしてるんだよ

142:名無しさん@ピンキー
06/12/28 00:10:06 T+UTGerK
ほす

143:名無しさん@ピンキー
06/12/28 00:14:54 dMjYbOML
転校してきた学校でやけに馴れ馴れしく接する京都弁の彼女。
どうにもうざく感じた主人公は問う。

男「あんたなんなんだよ!さっきから抱きついたり変なことばっかり言って!今日始めて会ったばったかりじゃないか」
女「え・・・うちのこと覚えてないん?」
男「し、知らないよ」
女「昔なぁ、近所に小うるさい女の子いたの、覚えとりますか?」
男「いたけど・・・ええ!?」

女、にっこりと笑う

女「うちのことお嫁さんにしてくれる約束、ずっと待っとった」
男「えええ!?」
女「もう離さへん・・・」


どう見ても静留です。本当にすみませんでした。

144:名無しさん@ピンキー
06/12/28 13:34:32 iJilP8GN
>>143
シリーズ化希望

145:名無しさん@ピンキー
06/12/30 16:47:44 AvCEVoXZ
>>43和風外人娘。
名前の表記はどんなものになるのかわからない。

146:名無しさん@ピンキー
06/12/30 22:15:10 k7kKMqcm
意表を突いてアラブ系


しまった金髪蒼瞳だった

147:名無しさん@ピンキー
06/12/30 22:54:32 itKaIP+O
いいね。トルコ人とかは日本の文化や道徳に敬意を持ってくれるし、スレの趣旨に合いそう

ただ、問題はイスラム教徒は他教徒との婚姻は確か認めていないということ
エロパロ板で気にするのは無粋かも知れないが、日本の道徳を尊重してくれる外人キャラって設定なら
こちらも向こうの道徳を尊重してあげたい気分

148:名無しさん@ピンキー
06/12/31 01:00:11 zhDGRH+L
>>145
帰化した、とあるならば、普通の日本人的な名前では?


149:名無しさん@ピンキー
06/12/31 03:27:15 tQG/N9U9
山田ステファニー花子だろ

150:名無しさん@ピンキー
06/12/31 03:30:44 2dH3FBNw
うんこまん前田

151:名無しさん@ピンキー
07/01/01 03:09:22 UL3tge1S
いや、佐藤ジェニファー薔薇子だろ

152:名無しさん@ピンキー
07/01/04 22:17:38 NYxq8x8X
ううむ、このスレ向きの時節のはずだが、それだけに時期的に過疎ってるな
保守

153:名無しさん@ピンキー
07/01/04 22:41:07 3J2fpzgm
姫初めで何か書けそうだよな

154:名無しさん@ピンキー
07/01/05 13:49:02 +6twciH/
旦那様、新年あけましておめでとうございます。

そ、それでですね。その…早速、その…お情けをいただきたいといいますか…

え?姫初…キャーッ!何を言わせようとしているんですか!?

と…ともかく、あの…こちらはいつでもいいですので…え?何がですって?
…そ、そのアレです。夫婦のアレです。
ッ!? わ、わかりました。ちゃんと言います。

わ…私と交わって…いえ、私とセ、セックスしてくださいまし!!!

これでよろしいですか?
…もう、旦那様はいつも意地悪です。
え?お前だからつい意地悪になっちゃうんだ?
私も、旦那様になら意地悪にされても…その…嬉しいです。

も、もうそろそろよろしいですか?我慢が…できそうにありません。

…はい。まずはお風呂ですね。お背中お流しします旦那様。

あ…あの、今年もよろしくお願いします。旦那様。





初めてなので、どう書いたらいいのかわからなかったのですが、書いてみました。
少し、遅かったですね。

155:名無しさん@ピンキー
07/01/05 23:17:14 BKKOC1aG
勃った

156:名無しさん@ピンキー
07/01/05 23:44:50 gxVE5c0v
ktkr

157:名無しさん@ピンキー
07/01/07 01:07:07 ZHkRT7KM
(*´Д`)ハァハァ

158:名無しさん@ピンキー
07/01/09 22:24:23 kU3cjql5
こんな時事ネタスレをこのまま終わらせるものか

159:名無しさん@ピンキー
07/01/10 08:16:17 9/uFnW9x
成人式

160:名無しさん@ピンキー
07/01/13 00:14:49 ixz0KP/e
このスレ、消えそうだな・・・

161:名無しさん@ピンキー
07/01/13 01:10:08 yxfUwQwL
期待上げ

162:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:30:35 E8Be/LZm
ちょっと毛並みが変わった?奴を。

※レイプ、逆レイプ表現あります。(バッドエンドではありません)
苦手な方は 「ゲーパロ専用」 で弾いてください。

163:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:31:12 E8Be/LZm
<波璃が山から下りてくる>

「シンジロー・仁科、今日はヒマか? 食事でもいっしょにどうだ」
ラボの帰りに、リミア主任から声を掛けられた。
ブロンドがゴージャスな美女は、俺の上司だ。
「いや、今日は……」
用事があるといいかけて、俺はことばを切った。
そろそろ「あの時期」だったはずだけど、あいつが来るのは―明日かもしれない。
才色兼備の上司に食事に誘われるのは、はじめてだ。
「ええ、ごいっしょに……」
言いかけて、またもやことばが止まる。
―今度は自分の意思ではなく、外からの強制によって。
背中が熱い。
いや―痛い。
この、感覚は……。
俺は恐る恐る振り返った。
「……」
思ったとおりの人物が背後にいた。
きっちりとした青灰色の和服は、先月と変わらない。
いや、背はまた少し伸びたか。
艶のある髪の毛は、腰まで届く。
「よ、よお……」
俺は、こわばる舌をなんとかうごかして挨拶をした。一月ぶりにあう、その娘に。
「……その方と、ご夕食ですか?」
静かな声は、しかし、俺の危険察知本能を限界まで活発化させる。
「あ、いや、その―」
―俺の声は、他人の声のように遠くに聞こえた。
「……では、私はアパートで待っていますから」
―こいつの声は、こんなにはっきりと、こめられた怒りまでクリアに聞こえるのに。

164:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:31:57 E8Be/LZm
「……む、見たところ、君の恋人……か、シンジロー?」
リミア主任は、俺と波璃(はり)を交互に見ながら聞いた。
「いいえ」
波璃が即座に答える。
「私と慎二郎さんは、恋人同士ではありません」
「そうなのかね?」
リミア主任の青い目が、こちらを向く。
「ああ、ええと、まあ……」
俺はあたふたと肯定とも否定ともつかぬ答えを口にする。
「―私と慎二郎さんは、五年前、慎二郎さんが私を強姦してからの縁(えにし)です」
淡々と、波璃が言い放つ。
「……」
リミア主任が、形のいい唇を「O(オー)」の字に開けた。
20代で博士号をいくつも取得している才媛が唖然とする姿など、始めてみた。
「……本当なのかね?」
たっぷり三十秒、押し黙った主任は、ようやくそれだけを聞いた。
「……ああ、ええと、まあ……」
俺は、消え入りそうな声で返答をした。
「―五年前、慎二郎さんは、年端もいかぬ私を犯しました。
私は、そのせいで、毎月、ここに来なければならなくなったのです」
よどみなく答える、波璃の声。
「ふむ……」
リミア主任は、眉根を寄せて、それを聞き、それから俺のほうを向き直った。
バチッ!
猛烈な平手打ち。
「そんな女がいるというのに、のほほんとしているのはいい度胸だ。
―今すぐ、この娘と話し合い、場合によっては警察に行きたまえ」
憤然として睨みつけるリミア主任。
それすらも目に入らぬかのように、波璃は静かな声を俺にかけた。
「では―慎二郎さんのアパートに行きましょうか」

165:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:32:29 E8Be/LZm
「で、シンジローは、本当に君をレイプしたのか?」
リミア主任は、腕組みをしながら俺を睨みつけ、それから波璃に視線を移した。
「……しました」
波璃は、ちらりとリミア主任を眺め見、それから俺に視線を移した。
いつものように、まっすぐに。
俺は、首をすくめた。
波璃は何も言わないが、リミア主任が何故アパートまでついてきたのかを目で問いただしている。
(……お前のせいだろ)
たしかに、どう見ても十七、八の娘が「五年前に強姦された」と発言したのなら、
これはどう考えても、事件だ。
リミア主任のような正義感の強い女性なら、ついてくるだろう。
目で答えた俺の訴えが、波璃は気に入らなかったらしい。
居住まいをちょっと正した。
いままでも完璧といっていい正座だったのが、さらに文句も付けようのない姿勢になる。
「慎二郎さんは、はじめ、私を裸にしました。
そして、私の胸や女性器を観察し、手でさわり、舌で嘗めまわしました」
「あわわ……」
俺は波璃の口を押さえようとしたが、リミア主任にむこうずねを払われ、古畳の上に転がった。
―国際交流実践派のリミア主任は、合気道を習っている。
それも免許皆伝の腕前だ。
「慎二郎さんは、それから自分の男性器を取り出し、私に握るように命じました。
私の手に握らせると、それをしごくように命じ、そのうち口に含むように言いました。
―私がそうすると、慎二郎さんは、すぐに<うっ>とうめいて、私の口の中に射精をしました。
私がむせこんで吐き出そうとすると、慎二郎さんは怖い顔をして、<全部飲むんだ!>と言いました。
おびえた私は、慎二郎さんの出す精液を全部飲まされたのです。
生臭い汁を全部お腹に収めるまで、慎二郎さんは許してくれませんでした」
―みしっ。
リミア主任の万力のような手が、俺の首筋をとらえて締め上げる。
俺は悲鳴を上げそうになった。

166:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:33:03 E8Be/LZm
「―それで……?」
リミア主任は、俺の過去の過ちをすべて言うように促した。
波璃は、それに答える素振りでもなく、だが淡々と話を続けた。
「―その後、慎二郎さんは、私の太ももを両手で持って押し広げ、
私の女性器に、回復した男性器を押し付けました。
私が悲鳴を上げても、力をこめて、押し入れるのです。
生娘だった私の女性器からは、血が流れ、慎二郎さんの男性器を濡らしましたが、
慎二郎さんは、射精するまで私を離しませんでした。
何度も、何度も、気絶するまで私を犯し、―私は純潔を失ったのです」
─めきゃあっ。
俺の頚椎がいやな音を立てた。
折れた―いや、まだぎりぎり残っている。
だが、リミア主任がもう少し力を入れたら、確実に一生車椅子の人生だ。
「……女性器が限界になると、慎二郎さんは、今度は私の肛門に興味を持ちました。
ほとんど失神している私を裏返しにすると、そちらの孔のほうも犯したのです。
気がついたとき、私の身体は、どの部分も、生娘ではなくなっていました」
─波璃は、陵辱の過去を語り終えた。
「……で、きみは、この外道をどうするつもりなのかね?」
リミア主任が波璃に質問した。
このまま警察へ、という答えを予想していたのだろう。
だが、波璃は―。
「私は、慎二郎さんを強姦いたします。―今月も」
リミア主任の存在すら意識している風もなく、俺のほうをまっすぐに見つめている娘は、
青灰色の和服に手をかけながら言った。

「―お覚悟はよろしいですね、慎二郎さん……」

167:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:34:58 E8Be/LZm
「な、なにを─」
衣擦れの音をたてて裸になっていく波璃を見て、リミア主任が狼狽の声をあげる。
そりゃそうだ。
「強姦された娘」がその相手の前で自分から服を脱ぎだしたのだ。
しかも、相手を強姦する、と宣言して。
「シンジロー、これは……」
「邪魔です」
俺を押さえつける合気道免許皆伝の美女は、次の瞬間、するっ、と畳の上を転がった。
するっと、そういう擬音がふさわしい。
すべるように横にのけられたリミア主任は、青い目をぱちくりとさせた。
「……傷物にされた以上、慎二郎さんには責任を取ってもらわねばなりませんが、
世継ぎの子を産むまでは、正式に籍も入れられません。―今月こそは、授からせていただきます」
明治か大正の世の結婚は、そういうものだったらしいが、
今の世の中でそんなことを言い出すのは、波璃の家くらいのものだ。
「ちょ、ちょっとっ……」
青く静脈を浮かせた乳房や、漆のような艶やかな黒色の若草をさらして
俺の前で仁王立ちになる波璃を見て、リミア主任が身を起こそうとする。
「……」
俺のほうをじっと見下ろしたまま、波璃が軽く手を振った。
リミア主任は、また、すとん、と畳の上に座り込んだ。
「あっ……!?」
自分の意思ではなく「座らされた」リミア主任は反射的にもう一度立ち上がろうとして、
身体が動かないことに愕然とした。
多分、四肢の関節は、痛みもなく外されている。
免許皆伝の猛者を、一瞬で制圧する。
─北神流柔術、三十八代宗家の名を持つ娘なら、可能だ。
そして、その娘は、「三十九代目」を孕むべく、俺の上にのしかかってきた。

168:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:35:36 E8Be/LZm
首筋に痛みを残してうつぶせになったままの俺を見て眉をひそめた波璃は、
すっとしゃがみこんだ。
思わず見上げようとしてしまい、俺は首の痛さに悲鳴をあげた。
もっとも、波璃の太ももはつつましく重ねられ、
どの角度から見やってもその奥を拝むことは不可能なことは分かっていたが。
俺の上で波璃がさらに柳眉を逆立てたのは見えなくても分かった。
「……」
ぽんと、うなじに手が当てられた。
それだけで、俺の首の痛みはなくなった。
同時に、景色が百八十度かわる。
見えるのは─天井だ。
いつもながら、何がどうなっているのか、わからない。
波璃から理屈を教わったことはあるが、やっぱりわからない。
寝そべった状態の相手からさえ力と体重を利用できる技なんて、存在するのか。
するんだろうな。
今、波璃がやってみせたんだから。

波璃の性行為は、先月と同じく、ひどく単純だった。
最初に、軽く俺の男根に唇を近づけ、唾液をたらす。
透明な唾液を手でのばすようにしてこすりつけた。
すべすべした手は小さい─とても青竹を握りつぶせるものには思えない。
波璃に言わせると、筋肉ではなく、力の出し方も問題だそうだが。
─俺の男根を軽くミンチにできる繊手は、二、三度上下運動をして離れた。
あとは─上に跨るだけ。
「……っ!」
華奢な身体の、その部分だけは鍛える技もないのか、
小ぶりな女性器に俺のものを収めるときに波璃は小さい叫び声をかみ殺した。

169:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:36:07 E8Be/LZm
「……っ! ……っ!」
波璃が、俺の上で腰をゆする。
身体の柔らかい娘は、膝立ちではなく、足の裏をぺったりと着いて跨ることができるから、
動ける範囲は広いはずだが、波璃は、馬鹿正直に前後に身体をゆするだけだ。
はじめて波璃に犯されたとき、跨ったまま身じろぎもしない彼女に
そうすることを教えて以来、ずっとそれだけをする。
他の動きは─前後運動を教えたときの恥ずかしがりようと、それを紛らわすためか、
俺の身体の関節をいくつか外したことを思い出すと、ちょっと提案できない。
何より、波璃はそれだけで十分感じているようだった。
─そして、俺も。
「んっ、くっ……ひああっ!」
四、五回腰を動かしただけで、波璃は悲鳴を上げてのけぞった。
ひどく敏感なのは、ずっと変わらない。
「あっ……あっ……ああっ!!」
絹糸を漆で染め上げたような黒髪が、ばさり、と宙を舞う。
「だ、だいじょうぶか、波璃……」
毎月のことながら、心配になってしまう。
「……だ、いじょう…ぶ……です。……つ、続けます……」
息を切らした、ちっとも大丈夫そうじゃない声が答えた。
潤んだ目は、すでに焦点があってない。
深呼吸をふたつ、みっつ。
波璃はまた腰を動かし始めた。
「……子種をもらう、まで、慎二郎さんを、……犯します」
美しい強姦者は、陵辱を再開した。
何度もあえぎ、何度ものけぞり、何度も達する。
腰まで伸びた長い黒髪が、汗で背中や首筋に張り付くころ、
俺はようやく最初の射精にいたった。
「……くふうっ……!!」
子種を子宮に送り込まれた瞬間、波璃は、失神して俺の上に崩れ落ちた。

170:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:45:23 E8Be/LZm
「……」
五分くらい気を失っていただろうか、波璃は身を起こした。
「まだ、でき…ますね。続け…ます」
しゃべると息が切れるのか、もう一度深呼吸をしてから、交わりを再開しようとする。
「おい、本当に大丈夫なのか、先月より……」
反応が激しい、といいかけて、俺は黙った。
波璃は、身体が成長─成熟するにつれて、どんどん感じやすくなっている。
だが、それを指摘すると、顔中どころか、首筋まで真っ赤になるのだ。
……ついでに、俺の顔面も真っ赤になる場合も多い。
波璃が、我を忘れて当身技を使うのは、俺がいやらしいことを言ったときだけだ。
もっとも、俺は特に「いやらしいこと」を言った覚えがないのだが。
「ふう……ふぅん……」
目を閉じ、また腰を使う。
その顔を下から見上げているうちに、俺は、不意にものすごい衝動に襲われた。
「波璃っ……!」
つながったまま、がばっと状態を起き上げる。
華奢な少女を支えるくらいは、楽勝だ。
「きゃっ……!」
波璃が悲鳴をあげる。
その身体を抱きすくめながら、下から男根を突き上げる。
「くっ、……あっ、だ、だめっ……!」
波璃がもがこうとするが、腰に手をまわしてぐっと抱き寄せると、力がぬけていった。
「波璃っ!!」
夢中で唇を求め、それを自分のそれに重ね合わせたとき、俺はあっけなく達していた。
「ああっ……!」
─同時に波璃も、より深く達した。

171:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:48:11 E8Be/LZm
「……夫婦(めおと)になってもいないのに、唇を合わせるとはなんたる破廉恥ですか」
着物を身に付けた波璃は、柳眉を逆立てて俺を睨んだ。
「……あ、いや、その……」
子供ができるまでは、夫婦ではない。
夫婦でない以上、キスはおろか、手をつなぐことすら、ふしだら。
波璃のこの感覚を矯正するのは、もうあきらめた。
直せるとしたら、本当に結婚してからだ。
―子供をつくって。
しかし、いつになったらできることやら。
残念ながら、波璃は子供ができにくい体質らしい。
そうでなければ、毎月、危険日の週に俺を強姦しにくるようになって五年もたつのに、
一向に孕まないということもないだろうに。
「ところで、―リミア主任を元に戻してあげてよ」
俺は、畳の上でもがくことすらできないでいる金髪の美女のほうを示した。
「……この方は、どちらさまですか?」
<毎月のお勤め>を終えて、ようやくまわりを見る余裕が出来たのか、波璃は質問してきた。
同時に嫉妬心もぶり返したのか、俺とリミア主任を交互に見る視線が硬い。
「……俺の上司だ」
「まあ、……それは失礼を」
すべるように近づき、ほとんど撫でるくらいの力で触ると、関節はすべて元通りになった。
「……き、君は一体……」
下手に武道に通じている分、ショックは大きいのだろう、
留学生時代から日本在住十五年のブロンド美女は、あえぐような声を出すのが精一杯だった。
「申し送れました。私、仁科慎二郎さんの許婚で、波璃と申します」
ぺこりと頭を下げる黒髪に、金髪がぶれるようにかしいだ。
「……だって、君は、さっき、恋人ではないって……シンジローが強姦したって……」

172:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/01/13 05:50:03 E8Be/LZm
「―はい。<恋人>ではありませんし、まだ夫婦でもありません。
それに、慎二郎さんが私を手篭めにしたのも事実です」
「……ああ、初めて引き合わされた日に、こいつに秘伝の惚れ薬やらを飲まされてな。
それも分量一ケタ間違ってた奴を、だ……」
俺は、ため息をついて続けた。
親同士が親友だったために交わされた、冗談とも本気ともつかない婚約は、
会ったその日に「やってしまった」ことで正式なものにされてしまった。
─波璃の思惑通りに。
以降、俺の人生は、こいつに握られっぱなしだ。
「……そ、それでも責任は取っていただかないと……」
波璃が消え入りそうな声で言う。誰かこいつに法律知識を与えてやってくれ。
……それと、「強姦」ということばの意味を。
中学にあがる前に先代を打ち負かし、古流柔術の総帥の座に着いた娘を、
力づくで自由にできる男などいない。
今はもちろん、五年前の時点でさえキングギドラでも連れてこなければ不可能だ。
理性をなくして襲い掛かった俺の行為を、波璃が「強姦」と呼ぶのは、
子作り─結婚の前に、キスをしたり口や尻で性交をしたから、だそうだ。
今、自分がしている「強姦」は、何のつもりなのやら。
「……それでは、申し訳ありませんが、
これより、慎二郎さんと私は子作りの続きをいたしますので─」
有無を言わせず、波璃はリミア主任をドアの外に押し出す。
─主任、すみません。
明日の朝、ラボでどんな顔して会えばいいのか、俺はため息をついた。
まあ、どんな顔かって言われても、たぶん、憔悴している顔なのはまちがいないだろうが。
ドアを閉めて、カギまでかけて振り返った波璃は、ようやく今月はじめての笑顔を見せた。
「―では、続きをいたしましょうか、慎二郎さん」
波璃は、緊張が解けてからのほうが、営みが激しい。
俺は、もう一回ため息をつこうとしたが、
意に反してそれは熱い興奮の吐息になっているのに気がついた。
苦笑した俺は、今月もまた、波璃の餌食になる。
 
                                       終わり

173:名無しさん@ピンキー
07/01/13 11:36:33 HbBdnkx6
GGGGGJJJJJ

174:名無しさん@ピンキー
07/01/13 16:52:15 TVolv4Qv
ゲーパロさんキタ――
しかもスゲー!!!!

175:名無しさん@ピンキー
07/01/15 17:13:27 YPxhCLdS
保守

176:名無しさん@ピンキー
07/01/15 20:19:54 hoJ4koJv
和服美少女というから美月さんのような正当派が来るかと思ったら
変化球で驚かされました。

速球から変化球まで七色の魅力的な女性を書き分ける
ゲーパロ氏はまさにネ甲


177:名無しさん@ピンキー
07/01/16 09:17:59 /+LpzBVw
99さんの作品以外、変化球ばかりのような気もするw

178:名無しさん@ピンキー
07/01/16 09:31:32 cOo8AjtY
美月さんも最初はともかく、後になってくると性格がどんどん変化してるし・・・

179:名無しさん@ピンキー
07/01/16 10:08:40 Rpw5Trg6
なんというGJ!
変化球大好きです

180:名無しさん@ピンキー
07/01/18 15:11:35 DBwUcwXx
ageときます

181:名無しさん@ピンキー
07/01/20 22:36:58 DiLu2kk9
とってもGJ!

182:名無しさん@ピンキー
07/01/25 21:46:24 w6YEBv1T
保守

183:名無しさん@ピンキー
07/01/31 20:18:22 o2SwzaCQ
保守

184:名無しさん@ピンキー
07/02/04 02:32:18 ckLYMzOF
和風のエロい言葉といえば「しっぽり」ですね。
だから何、ってこともないんですがね。
保守の一言じゃ味気ないかなと思いましてね。

そんなわけで、保守です。

185:名無しさん@ピンキー
07/02/04 17:03:22 TftlKqPk
しかし、意外と盛り上がらないなあ、このスレ
需要はあると思うのだが、供給が難しいのか

186:名無しさん@ピンキー
07/02/04 17:29:51 rNWlPayh
着物の種類とか、上で紹介されてるの見てもあんましよくわからんしなぁ……。

下着(?)は腰巻だと思っていたが、画像をみるとズボンのようなのを履いてるし……。

187:名無しさん@ピンキー
07/02/05 00:51:58 itKaIP+O
書けそうなネタがあるなら、衣装とか細かいところは気にせず、やっちゃって欲しいところではある
スレ住人だって、気づけば優しく訂正してくれるだろうし、そんなつまらないところで煽るやつがいるほど盛況なスレじゃないし

188:名無しさん@ピンキー
07/02/06 04:29:29 XwaMjmpP
保守age

189:名無しさん@ピンキー
07/02/08 23:19:11 Xo6d/ulF
ホッシュ

190:名無しさん@ピンキー
07/02/10 22:18:38 WVeSCq2r
文才が乏しい自分が恨めしい。

191:名無しさん@ピンキー
07/02/11 21:26:24 3IO5fhab
今日も今日とて保守

192:名無しさん@ピンキー
07/02/12 00:28:14 XB9xp67T
需要はある!需要はあるんだぁぁぁぁ!

お願いします。

193:名無しさん@ピンキー
07/02/12 01:03:51 Mid+v+k3
良家のお嬢様でおっとりしてるけど、学級委員を勤めるくらいクラスの人望があって
誰からも好かれる非の打ち所のない大和撫子な女学生だけど
それはあくまで表層的なもので
本性は利己的で独占欲の強いサイコパスで
しかもレズビアンって娘はどうなんだ?

194:名無しさん@ピンキー
07/02/12 01:08:17 Lz5QgR0S
書いてみようとは思うけど、どう考えてもパクリ入ぅてるのでためらっている・・・と聞いたら驚きますか?



195:名無しさん@ピンキー
07/02/12 02:30:52 qpd8qxY0
>>193
全然問題なし
>>194
全然問題なし
プロが金とって書くわけでなし、王道的な設定でも何ら問題ないでしょ

196:名無しさん@ピンキー
07/02/12 10:25:26 MdZB8zwZ
王道と言われるような普遍的なネタならためらう必要が無くね?

197:名無しさん@ピンキー
07/02/15 22:15:05 7Zdq/oPO
ホッシュ

198:名無しさん@ピンキー
07/02/16 21:51:48 zPo+T5cc
そろそろ琴子が読みたい

199:名無しさん@ピンキー
07/02/18 15:25:40 WCxOjPaL
ホッシュ

200:名無しさん@ピンキー
07/02/21 17:49:36 CCrStYcz
保守

201:名無しさん@ピンキー
07/02/23 11:10:00 qWcekmDZ
くそぅ。ネタは簡単に思いつくんだがな・・・文章にまとめようとするとうまくいかねぇ。

<<ひどい話だ。難しいね>>


202:名無しさん@ピンキー
07/02/23 16:14:31 9sBzeW5D
>>201
<<書け、臆病者!>>

203:名無しさん@ピンキー
07/02/23 16:36:32 hIzMa0j9
だがソレができないのも人だ。

204:201
07/02/23 18:39:52 qWcekmDZ
>>201-202
まさかこのネタが通じるとはね。
とりあえずやってみる。思いついた部分をまずは書き留めておくか。

<<実はキャラ設定も考えてあるんすよ。大雑把な流れも出来てたりして>>


205:名無しさん@ピンキー
07/02/23 23:13:15 nZh29eWg
リーンの翼のリュクスは和風美少女なんだろうか
ふと、コミック最終巻ラストの和服姿を見ながら思った

206:201
07/02/24 10:57:21 S11vmM12
昨夜、調子が良かったので割と書けたのだが(それでもエロの始めだが)。
よく見ると「和」なとこ無いよね、と気付いた。

なぎなた部の部室(のような所)で胴衣姿(脱いじゃうけどさ)の嬢ちゃんとえちぃするから
こじつけ出来なくもないわけだが。

207:名無しさん@ピンキー
07/02/24 14:14:48 uGUzfTLr
かまうことはないさ、現状、それだけ要素があれば十分だよ

208:名無しさん@ピンキー
07/02/24 19:28:29 iGZTxff9
ん?


209:名無しさん@ピンキー
07/02/25 00:31:58 Hj78Z6Ix
きっと、気にせず投下してくださいまし、と言うことなのでしょう

210:名無しさん@ピンキー
07/02/25 10:01:20 hlYiyaiH
つらつらと思いついたネタをエロ少なめです。

「刹那様……明日は決戦ですね」
そう言って、彼女は俺の横にそっと座る。
「ああ、明日は『門』を閉じる、最後の決戦だ。」
『人ならざるもの』魔獣との決戦を控え、俺達は体を寄せ合っていた。
我が名は蒼矢刹那、彼女の名は紅未来。昔から定められた許嫁だ。
「私は、怖いです。刹那殿が魔獣の戦いで死なぬかどうか……」
そっと肩を寄せてくる。肩を抱き寄せ、声をかける。
「安心しろ。俺はお前と契りを結ぶまでは死にはせん。」
「約束していただけますか?」
「ああ、当然だとも」
軽い接吻の後、俺は彼女の顔を。
優しく、気高く、そしてちょっぴり嫉妬深い彼女の顔を。

戦いは一方的に進む。俺達人間を優勢として。
「油断するな!かならず2対1であたれ!」
『ヲ・ノ・レェ!!』
魔獣王の叫びが戦場を振りまく。
奴を倒せば、この戦いは全て終わる。
俺と未来は魔獣王の元へと突進していった。

211:名無しさん@ピンキー
07/02/25 10:02:11 hlYiyaiH
『ヨ・ク・モ・ヤ・ッ・テ・ク・レ・タ・ナ』
魔獣王の声が戦場に響く。
「消えよ!現世から!」
叫び声と共に、魔獣王に二人で攻撃を仕掛ける。
『コ・ノ・ジ・ダ・イ・ハ・ワ・レ・ラ・ノ・マ・ケ・ダ』
「ほう、諦めが早いな」
『ダ・ガ・ツ・ギ・ノ・ジ・ダ・イ・ハ・ワ・レ・ラ・ガ・カ・ツ』
その言葉と共に、魔獣王の体から妖気が発せられた。

「未来……?」
「あ……あ………」
うわごとのように呟く未来。左手に短刀、それが俺の背中の肩を貫いていた。
『ミ・ラ・イ・ヨ・オ・マ・エ・ハ・ナ・カ・マ・ヲ・キ・ズ・ツ・ケ・タ』
じわっと、未来の目に涙が浮かんでくる。
『オ・マ・エ・ノ・イ・バ・シ・ョ・ハ・ソ・コ・ニ・ハ・ナ・イ』
「違う!私の居場所は……」
『ナ・ラ・バ・ナ・ゼ・セ・ツ・ナ・ヲ・キ・ズ・ツ・ケ・タ?』
未来の体が苦しそうにもたげる。
『コ・チ・ラ・ニ・コ・イ』
ガタガタと震えながら、そっと立ち上がる未来。軽い催眠術か!
「未来……」
「私は……刹那殿を傷つけてしまいました」
くそっ!未来!行くな!お前は俺の伴侶だろう!俺が他の女に声をかけるだけで困った顔をするのに、
………他の男の所へ行くな!
「ならばっ!」
俺はそう言って上の鎧服を脱ぐ。
「傷には、人のつばが良く効くと聞く。ならば、未来この傷お前が舐めるのだ」
『ン・ナ?ナ・ニ・ヲ・カ・ン・ガ・エ・テ・ル?』
あまりのことに魔獣王が驚愕する。
「刹那殿?」
「お前が傷つけた傷だ。お前が治すのが道理だろう」
がたがたと震える彼女に俺は近寄る。
「わかりました」
彼女は涙を流しながら、俺の傷に唇をあて、ゆっくりと舐め始める。
『キ・サ・マ・オ・ン・ナ・ヲ・ナ・カ・セ・テ・ハ・ズ・カ・シ・ク・ナ・イ・ノ・カ?』
「俺からしてみれば、未来が貴様如きの為に笑うのが気に入らん。
 貴様の目的は未来を手に入れることだったのだろう?だがなあ!」
俺は刹那をしっかりと抱き寄せると、強く唇を合わせる。
『グ・グ・グ』
「ふふふ、悔しいか?お前がこうしていただろうと思ってた事を見せてるだけだ。」
「刹那殿……」
顔を赤らめて未来が俺に抱きよる。
「だがなあ……魔獣王……刹那……お前にとって俺はなんだ?」
「とても大切な……許嫁でございます。」
「と言う事だ。魔獣王!本当に未来を手に入れたければ、俺と一緒に手に入れる算段も考えるべきだったな!」
『オ・ノ・レ!!』
魔獣王が最後の雄たけびを上げる。だが、それは負け犬の遠吠えでしかなかった。

212:名無しさん@ピンキー
07/02/25 10:03:37 hlYiyaiH
戦闘が終わり、戦士達は帰路に着く。
「あの、魔獣王の言っていた次の戦いとは?」
「49年後、再び新たな魔獣王が生まれる。その戦いだ」
「49年後……」
「未来殿と刹那殿は次の戦いの準備を始めておられる。国を作り、陣地を作りそして……」

寝室、そこで刹那と未来は体を合わせていた。
「お待ちしておりました。この時をこの日を」
艶かしく押し倒されている未来の体。その体の上から刹那は未来の秘所を貫いていた。
情熱で赤くなった体は忽ちの内に恍惚の表情になり、それがさらに刹那の征服欲を駆り立てる。
魔獣王を止め、正式に契りをなしたこの二人の情事を止めれる物はいない。
いや、誰も止めようとしない。交わりが子をなしまたその子が成長し、新たな子を作り、
次の戦士へと繋がっていく。その交わりを止められる存在など、この世界には存在しなかった。

~終~

以上です。

213:名無しさん@ピンキー
07/02/26 08:38:19 WxrUeE4y
……それはマジで書いているのか?

214:名無しさん@ピンキー
07/02/26 12:08:15 nQAdeRJx
突っ込んだら負けだと思った

215:名無しさん@ピンキー
07/02/26 17:38:24 6NB15uNy
ここは地獄の一丁目だ これ以上どれくらい落ちるというんだね?

216:201
07/02/26 22:04:54 N4YVv0Vh
流れ読まずにチラシの余白投下

70%くらい書けたんじゃねーかな、と思う。まだ場面の繋ぎとか出だしを半端にしてるし、推敲も必要だ。
#異様な表現も多数あるだろうし。
##長すぎてここにうpできない悪寒。

後はここでジ・エンドするかどうかだね。
<<最後の最後で迷うなんて、全く俺らしいなぁ!>>


217:名無しさん@ピンキー
07/02/26 22:19:36 fWtK8lAL
一人語りうざ

218:名無しさん@ピンキー
07/02/27 00:10:39 baTneu4x

「……。始まったのね」
「始まった?なにが?」
「地下潜行型侵略生物兵器」
「地下潜行型……?」
「46億年前、やつらは地球の地下にいくつもの『シード』を埋め込んだの。
やがて人類が宇宙に進出するときがきて……実際、いまがそのときなんだけれど……
そのときに人類が『適格』でないと判断されたら、『シード』は目覚め、人類完殺の兵器として稼動し始めるの。
これは聖書とか様々な文献に終末とか悪魔とかいう形で明記されてる厳然たる事実なの」
「……」
「これは明白に、第四種生物兵器『ビッグ・エンケリュス』の攻撃だわ。
『ビッグ・エンケリュス』は地下から波動を送るの。自殺波動。この波動にシンクロしてしまった人間は、
自殺こそが幸福へ至る道だと信じ込んで……彼のように自殺してしまうの」
「……自殺波動?」
「そう!波動よ!エンケリュスムサベツエンカクジサツハドウコウゲキ!」

219:名無しさん@ピンキー
07/02/27 00:25:46 JXp5pAn8
誤爆なのか、規制なのか、これから和風美少女が出てくるのか

220:201
07/03/01 00:35:03 fzDRYARr
先日から書いていた分がなんとか見られるようになったのでうpろうと思ったが、
ちょっとここにうpできるような長さではなくなっていた。

zipで固めてうpろだに上げてこようと思う。
でもあんまり期待しないでおいてくれ・・・


221:201
07/03/01 00:41:20 fzDRYARr
うpっておいた。

2号 upload20000029320.zip
DLパス:和風
解凍パス:なし



222:名無しさん@ピンキー
07/03/01 04:07:55 RsVcXHLy
たとえ長くても、このスレの過疎状況を考えると、ここに投下して欲しかった気もする
ひとまずGJ。展開が急すぎて笑ってしまったが

223:名無しさん@ピンキー
07/03/01 07:21:35 tzIR6XZx
エロっちぃ彼女GJ。
てっきり「肌を晒してしまった相手と結婚せねばならぬ」的な話だとか
最初思ったのは内緒です。

ところで私も投下しようと思うんですけど、
エロ無しはやはりエロくない作品スレの方にするべきでしょうか。
作品的に、プラトニックな方が合う二人だったので。


224:名無しさん@ピンキー
07/03/01 19:35:13 Q8GaVBya
バグなのかロダが表示されない罠

225:201
07/03/01 20:22:12 fzDRYARr
>>224
なんだと?!

というわけで予備をうpった。
傘 hajime10484.zip
DLパス、解凍パスは変更ありません。


226:名無しさん@ピンキー
07/03/01 20:25:54 mNE2Ova+
もう、ここに投下しちゃえばいいのに

227:201
07/03/01 20:52:37 fzDRYARr
>>226
正直、スレに絨毯爆撃かますのは気が引けるのよ・・・。
20レス近くも埋められたら、ウザがる人も居るだろうし。

いや、まぁここはそういうことが有る程度許容されているのはわかっているが。


228:名無しさん@ピンキー
07/03/01 21:03:46 RsVcXHLy
ていうか、そういうことをするための板なんじゃないか?
まあ、作者さんが無理だと言うなら仕方がないけど
すっげえ過疎ってるこのスレには、何らかのカンフル剤が必要だと思う
投下がない代わりに雑談で盛り上がってるってわけですらないからね

229:名無しさん@ピンキー
07/03/01 21:28:24 DiXMl90Z
投下してクレ

230:結んで開い手(1/8)
07/03/01 22:10:39 tzIR6XZx
 秋陽高校、夕暮れの屋上。
 真っ赤な顔で告白をした南森与力(みなもり よいち)の前で、2年3組ク
ラスメイトの女の子は頭を下げた。
 長く細い黒髪が、肩から垂れ落ちる。
「申し訳ありません」
 出てきたのは拒絶の言葉だった。
 仲は決して悪くなかった……と与力は思う。
 一年生の時に隣の席になったのを縁に、お互い趣味が料理というのもあり、
親密になった。二年になってからも、肉体関係はおろか手を繋ぐ事すらなかっ
たが、二人が互いに友人以上の感情を抱いているのは明白だった。
 だが。
 少女は肩を震わせ、与力は拳を強く握り締めた。
「決して、南森君が嫌いな訳ではないのです……でも、どうしても駄目なんです」
「理由を……聞いてもいいか?」
 彼女は顔を上げた。涙目だった。
「……はい、親に決められた許婚がいるんです」
「い、許婚……? 今時?」
「はい……ですから……申し訳ありません……」

231:結んで開い手(2/8)
07/03/01 22:12:41 tzIR6XZx
「待った! じゃ、じゃあ、俺のことは嫌いじゃない……って解釈はして、い
いのか?」
「はい……私、南森君の事は好きです」
 頬が赤いのは夕焼けのせいだけじゃないよな、と与力は彼女を見ながら思った。
 そして希望が出来た。
「だったら―」
「相手の事を断ろうにも、許婚の相手の事は私、まだよくは知らないんです」
 彼女は、与力の言葉を先回りした。
「……つい最近知らされたばかりで」
「最近雰囲気が暗かったのは、そのせいだったのか……」
「はい。でも、断ればきっと、理由を追求されてしまいます。そうすれば、南
森君にもご迷惑が掛かります……最悪、ご家族にも……私、そんな事にはとて
も耐えられません」
「そこまで、するのか?」
「私の家もそうですが……父の話では、相手方のお父様がそれは強烈な方らし
く、どうなるか分からないと……」
「……ふざけるな」
 与力は呟いた。
 もちろんそれは彼女に対してではなく、彼女の家に対してのものだった。
 だが、彼女の家が金持ちだという事は聞いていたし、おそらく力があるのも
事実だろう。一方与力の実家は、街の大衆食堂である。

232:結んで開い手(3/8)
07/03/01 22:14:45 tzIR6XZx
 二人で駆け落ち―というのも一瞬頭に浮かんだが、現実的ではない。衝動
的に行っても失敗するのは目に見えているし、先立つものが何もない。
 しかし、こんな理由で彼女を諦めるのは嫌だった。
 与力は彼女の白い手を握った。
「あ……」
「何か、策を考える」
「でも……」
「正直、今は何の手立てもない。けど、絶対何か考える。だから、待っててく
れ」
 彼女は与力の顔を見つめ、
「……はい」
 手にわずかに力を込めて握り返してくれた。


 名南市でも指折りの高級料亭『清雨亭(きようてい)』は一見さんお断り、
政治家や著名人がよく利用する事で知られている。
 そんな料亭の座敷に、一組の親子がいた。
「さあ、見合いだ!」
 油まみれのエプロンをつけたガタイのいい体育会系親父。
 そして。
「……ロープをほどけ糞親父」

233:結んで開い手(4/8)
07/03/01 22:16:48 tzIR6XZx
 父親の遺伝子を色濃く継いだのか、頑丈そうな身体の学生服の少年(ただし
ロープでぐるぐる巻き)。
 少年、というか南森与力は、どうしてこんな事になったのか、サッパリ分か
らなかった。昼下がりいきなり部屋に入ってきた父親に、問答無用でここまで
運ばれてきたのだ。
「美人だぞう! 瑠璃(るり)を娶った俺の保障つきだ!」
 ちなみに瑠璃とは、父親の嫁、つまり与力の母親だった。実家である食堂
『南森食堂』で、今も父から留守を預かった彼女は夕方からのメニューの仕
込みに追われているはずだ。
 彼女の割烹着姿を見に、近くの工場の男衆の大半(と一部女性陣)が常連に
なっているし、商店街にもファンが多い。
 だが、それは今の与力にはどうでもいい。
 こちとらつい昨日、仲の良かった女の子に衝撃の事実を突きつけられテンシ
ョンガタ落ちなのである。とてもじゃねーが見合いなんて気分ではないのだ。
どうやって彼女の両親を説得できるのか、考えなきゃならないってのに。
 今はこんな座敷にいる。
 あー、いい畳使ってやがるなぁ。
「お袋が美人なのは認める。ノロけはいいからさっさとロープをほどけ馬鹿親父」
「よかろう」
 どこから取り出したのか、与力の父親、南森同心(みなもり どうしん)は
柳包丁を一閃、与力のロープを切断した。

234:結んで開い手(5/8)
07/03/01 22:18:56 tzIR6XZx
 同心のエキセントリックぶりは生まれた時からの付き合いだ。今更この程度
で与力も動じたりはしない。
「……で? 休みの日に俺を拉致った理由ってのが、見合いかよ」
 開かれた障子の向こう、見事な日本庭園に視線をやりながら与力は尋ねた。
 空は晴天、絶好の見合い日和である。
「おうよ。ここの主人とは昔、料理の腕で争った仲でよ、互いの腕を認め合っ
てお互いの子供が男と女だったら結婚させようって約束をしてたんだわ。だか
ら結婚しろお前ら」
 言ってることが無茶苦茶である。
「俺の意思完全無視じゃねえか!? ってーか初耳だろが!」
「今話しただろ?」
「考える時間を与えやがれ! もう相手が来るんだろ? どうすりゃいいんだよ」
 同心はカラカラと笑った。
「馬鹿だなーお前。だから結婚しろっつってんじゃん」
「ふ、ふ、ふざけるなー!」
 やべえ。
 こりゃやべえ。
 この親父が絡んだからには、事態は深刻だ。このままいけばほぼ確実にどこ
の誰だかわからない相手と結婚させられちまう。
 ……昨日の彼女じゃないが、なるほど泣くほど辛いのが良く分かったような
気がした。

235:結んで開い手(6/8)
07/03/01 22:21:00 tzIR6XZx
「俺は結婚なんて―」
 なおも抗議しようとする与力を、同心は手で制した。
「おっと静かにしろ。来たみたいだぜ」
「―失礼します」
 静かに、襖が開いた。
『清雨亭』の名が刺繍された黒い作務衣の中年男と、色鮮やかな青い振袖の少
女が正座していた。
 与力の目は少女に釘付けになった。
 濡れ羽色の腰まである長い髪に、どこかおっとりした穏和な顔立ち。
 しかし、今の彼女の顔はやや暗く、俯きがちだった。
「どーだ、美人だろー」
 およそ空気の読めなさは天才的な親父が、与力の脇腹を肘で突付いた。
「す……」
 思わず声が出た。
「住之江……か?」
 その声に、それまで俯いていた少女―住之江美舟(すみのえ みふね)が
ハッと顔を上げた。
「……南森君?」
「「何だ、二人とも既に知り合いだったのか?」」
 両家の親が、息子と娘を見た。
 そして二人も同時に返した。
「「クラスメイト(だよ・です)!」」

236:結んで開い手(7/8)
07/03/01 22:23:03 tzIR6XZx
「南森君、お茶です」
「あーもー……茶番もいーところだ」
 与力はテーブルに突っ伏し、その横に美舟が控える。
 屋上での彼女とのやり取りを思い出すと、与力は今でも顔から火が出そうだ
った。
 茶をすする。
 うまかった。
 ちなみに南森家住之江家両家の父親は、さっさと退席してしまった。
 どちらも仕事が忙しいようだった。
「でも、よかったじゃないですか。両想いで、しかも両親公認です」
「そーかもしれないけどさー」
「それにしても、噂通りのすごいお父様ですね」
「……ああ、確かに、住之江の言ってた通り『強烈な相手のお父様』だよ。あ
れは確かに敵に回すと恐ろしい」
「でも、味方になると」
「やっぱり恐ろしいぞ?」
「そうなんですか?」
 美舟はおかしそうに微笑んだ。
「やっぱ、そっちの方がいいな住之江は」
「え?」

237:結んで開い手(8/8)
07/03/01 22:25:50 tzIR6XZx
「泣いてるのよりは、笑ってる方がいい。可愛い」
 美舟は真っ赤になって顔を俯かせた。
「……ありがとうございます。あの」
「うん?」
「先日の告白ですけど、改めて受け入れさせて頂きます。……喜んで」
「……ども。彼氏彼女を何段かすっ飛ばしたような気もするけどな」
「はい。でも私、南森君なら……」
「与力」
「はい?」
「俺の名前。南森君、だとウチに来た時、変だろ?」
「…………」
「はい、どーぞ」
 赤くなる美舟に、与力はニヤニヤと笑いながら促した。
「よ……」
 美舟が小さな口を開き、それからふと何かを思いついたようだった。
 そして上目遣いに与力を見ながら呼んだ。
「……旦那様」
「……っ!?」
 与力の顔面が、熱で沸騰しそうになった。
 美舟はくす、と小さく笑った。
「これから、末永くお付き合いお願いいたしますね?」
 湯飲み茶碗を持った与力の手に、美舟の手がそっと添えられる。
「ああ……よろしく美舟」
 与力は頷くと、彼女の指に自分の指を絡め返した。
                                     <了>

※223です。という訳で以上、エロなしSSでした。
 家に入ってからどうなるかは不明ですが。

238:名無しさん@ピンキー
07/03/01 22:27:29 NSjNE5O8
これはGJ

239:名無しさん@ピンキー
07/03/01 22:33:34 9cdGPrZL
なんつーか、ベタだがbutそれがいい。
末永く二人で幸せになってしまうがいいさ。

240:名無しさん@ピンキー
07/03/01 22:34:52 HjI1GnvV
お魚氏GJ!!


241:名無しさん@ピンキー
07/03/01 23:16:30 6c4fgy5B
GJ!
次回作にも期待してるぞw

242:201
07/03/02 02:10:38 4qGvHcfy
見事だ、>>223


確かにスレが過疎ってるとこあるな。
ま、どんだけやれるかわからんが、ここにもうpってみるよ。
20レスくらい使うが、勘弁してくれ。


243:201
07/03/02 02:19:49 4qGvHcfy
 6月のある日。緒方 傭司(おがた ようじ)は柄にもなく居残りしていた。といっても、図書室で見つけた本を貸り、教室で
読み耽けっていただけなのだが。
 ふと気が付けば、外は薄暗くなりつつあった。6月。夏至までにはまだしばらく日数があることを考えても、これはそうとうに
遅い時間である。下校時間を割っているのは間違いなかった。
「あん?もうこんな時間か・・・しゃぁねぇ、続きは家で・・・」
 ふと、窓の外に目を向ける。体育館の隣にある武道場の一角が明るかった。
(あー、だれか居残り練習してんのかね?もしかして、なぎなた部とか?)
 なぎなた部、から真っ先に浮かんでくるのはクラスメイトでもあり、憧れの君でもある少女。
(もしかして、居たりして)
 「見学」にでも行ってみようか、と彼がこの時思わなかったら、彼の人生もまた違うものになっていたかもしれない。


 居残り練習でもしているのかと覗いた道場の中は無人だった。天上の蛍光灯が一つ点されている他は部室の灯りがだけが
全てだった。
「なんだよ、誰も居ないのに着けっぱなしか?勿体無いぞ」
 妙なところ几帳面な彼はこういうことが許せない。ブツブツいいながら『なぎなた部部室』とプレートが掲げられた部屋の扉を
無造作に開ける。
 だが、気付くべきだった。何故この引き戸にはめられたガラスが磨りガラスなのか。そして、この高校のなぎなた部は女子
のみだということを。それ故にこの領域に男子が立ち入るのは実に危険極まりないということに。
「点けたら消しなさいよね・・・」
「・・・!!!」
 とスイッチを切ろうとしたとき声にならない悲鳴が聞こえた。ハッとした傭司が声のした方を見るとそこには着替え真っ最中の
少女の姿があった。
 その人物は今まさに胴衣を脱ぎ終えたところらしく、右手で胴衣を抱えている以外は下着のみ。
 少女の名は酒井 紫穂(さかい しほ)。腰まである黒髪の、学内では大和撫子なお嬢様として知られる存在。なぎなた部で、
シンボルの黒髪を束ね、いつものおっとりしたような表女をきりりと引き締めて道場で稽古に励む姿を「見学」する男子生徒は
少なくない。傭司も数回、見に行った事があった。
 そう、彼女こそが、傭司の憧れの君。その彼女が目の前に居る。ただし、あられもない姿で。


244:201
07/03/02 02:21:01 4qGvHcfy
「あ・・・酒井さん?」
「お、お、緒方、くん?」
「どう、したの?こんな遅くまで」
「居残り練習、して・・・たの。緒方くんは?」
「えっ・・・あぁ、図書室から借りた本読んでたら、日が暮れてた・・・」
「そう・・・なんだ」
「うん、そうハハハハ・・・」
「ふふふ・・・」
 やっぱり酒井さんはこんな時でも優雅だよなぁ、と妙な所に感心したとき、彼の脳が現実に立ち返り始めた
「もしかして、着替え中、だった?」
「もしかしなくても、そう・・・なの」
「・・・ごめん。邪魔しちゃったね・・・ごゆっくり」
「えっ・・・ええ・・・ありがと」
「じゃ・・・」
 そのままゆっくりと後ずさり、静かに扉を閉め、そこから離れる。が、一歩進んだだけでヘナヘナとその場にへたり込んでしまう。
(やべーよやべーよ!酒井さんの着替え見ちまったよどーすんだよ。これじゃ犯罪だよ停学もんだよどうする俺?!)
 頭を抱える彼の後ろで閉めた筈の戸がカラカラと開いた。
「緒方くん、まだそこに居るの?」
 びくっとなる傭司。恐る恐る振り向くと、そこには怒っているというよりは困り顔の紫穂のが立っていた。その姿は制服ではなく
慌てて脱いだものを身につけたらしく胴衣と袴姿だったが、その割にはキチンと整っている辺りに彼女の性格と育ちの良さが表れていた。
「えっ・・・あっ、そのごめんというかそんな気は毛頭無くて単に軽はずみ的な行動というかとにかく大変遺憾に思う所存なわけで・・・」
 焦りの余り、意味不明になっている傭司を見て紫穂は可笑しくなった。
「待って、待って。とにかく落ち着いて。ひとまず、中にどうぞ」
 
 招き入れられた室内は板張りの床に長机が二つ。折り畳みのパイプ椅子が四脚。部員が使うであろうロッカーがあるだけの簡素な風景。
 そんな中、向き合って椅子に座っている二人。にこやかな紫穂に対して傭司は冷や汗をかいていた。

245:201
07/03/02 02:21:53 4qGvHcfy
「ねぇ、緒方くん」
「なっ、なんで、ありましょうかっ?!」
「・・・私の着替え、見た?」
「いえっ、滅相もありません。自分は何も見ていません何も知りまっしぇん!」
「見たよね?」
 紫穂が笑みを崩さずに問う。声音も穏やかだ。しかし、それが逆に傭司の恐怖を煽る。
「なっ、何も知らんのでありますっ!」
「見た・・・でしょ?」
 にっこりと微笑み、小首を傾げながらふたたび問う。
「いえだからそれは決して見ようと思ってやったわけではなくて・・・あわわ俺は何を・・・あqwせdrftgyふじこlp;」
 慌てる余り、全く意味不明なことを口走る傭司。
「そっか・・・見られちゃったんだ・・・」
 胸を隠すように肩を抱きながら紫穂は顔を背けるが、チラ、と傭司を見る目が何故か流し目になっていること、その瞳に怪しげな光が
差し始めていることを傭司は知る由もない。
「ごっ、ごめん!!本当に悪気は無かったんだ。だから、この通りっ!勘弁してください!」
 紫穂の前に土下座する傭司。さすがにこれには紫穂が慌てた。
「そんな・・・私、怒ってないよ?ね、だから土下座なんてしないで」
「で、でもなぁ」
「私がいいって言ってるんだから、ほら、椅子に座って」
 そうまで紫穂に言われては仕方がない。傭司は椅子に座り直す。
 それをじっと見つめる紫穂。傭司が座ったのを確認したところで、にこやかに切り出す。


246:名無しさん@ピンキー
07/03/02 02:21:54 cSD5v6/+
>>136

「…っ。ふ、ぁあっ」
「くそ、さすがにきついか」
突然、体の中に違和感を感じた。
何かを無理やりこじ開けるような感覚に全身に力が入る。
保の指が、自分の中に入っているのを、保の指の冷たさで理解する。
「…ぁ、はっ…あ。ぃ…ゃ。。っ、あ、ゃめ…」
あまりの痛みのせいか、拒絶の意思さえ、言葉になりきれない。
歯がガチガチと小刻みに音をたて、いやな汗がふきだしている。
涙さえ浮かべることのできない凛の様子に、保は嘆息する。
これでは、たとえ合意であっても、強姦のようだ。
相手はまだ、幼いといっても構わないほど小柄な少女で、さすがに無理強いは出来ない。
凛に負担をかけないよう、ゆっくりと少しずつ指を引き抜こうとするが、そのたびに、凛の押し殺しきれない悲鳴が部屋に響く。
凛の瞳の焦点がなくなり、虚ろな光を宿しはじめるその様子から、保は凛の体がそろそろ限界に近いことを悟った。
「凛、辛抱しろ」
そう言って、凛の華奢な体をしっかりと抱きかかえると、第二間接まで入っていた人差指を一気に引き抜いた。
「…っきゃぁああぁ…っ!!」
凛の体がビクリと大きく痙攣する。
そしてそのまま、意識を失ってしまった。
「…少しずつ、慣らせていけばいいか」
しかし、ためしに入れてみた人差指にあれだけの反応をするからには、かなりの辛抱が必要そうだ。
指を口に含むと、蜜の甘い香りの中に、微かに鉄の味がした。


早朝。
まどろんだ視界の中に、何か紅いものが映りこんでいるのを保は感じた。
そして、一気に覚醒する。
一つ布団のなか、自分の腕の中に紅い襦袢を纏った凛がいる。
「赤…?」
意識をなくした凛に新しい襦袢を羽織らせたのは、確かに自分だ。
だが、その襦袢は手近にあった自分の物で、色は白だったはずだ。
それなのに、凛は紅い、女性物の襦袢を纏っていて、そして、自分の枕元には、きちんとたたまれた男物の白襦袢。
「凛…?」
呼びかけてみるが、返事はない。
ただただ、健やかな寝息が聞こえるだけだ。
自分で着替えたのか…。
そう思い直して、腕の中の少女を軽く抱きしめると、保はまた、目を閉じた。





3ヶ月も放置していてごめんなさい!
しかも、何だか、保のキャラ変わってる気がするし…。
(もともと、へたれ設定の人だったのは確かなんですが…w)
次回からは、きちんと完結してから載せますね。

ちなみに、凛は自分で襦袢を着替えて、保の襦袢をたたみ、少し考えた後、保の布団(腕の中?)に少し照れながらもぐりこんだという設定です。
この子もキャラが変わってしまいましたねw

247:201
07/03/02 02:23:10 4qGvHcfy
「緒方君、あのね」
「な、何?」
「一つ、お願いあるんだけど」
「どうぞ、何なりと何なりと。俺でできることならなんでもするから」
「そっか、良かった」
 にこりと微笑む紫穂に傭司はドギマギしてしまう。
「あのね、お願いっていうのはね・・・」
「それは・・・」
 勿体を付ける紫穂。傭司は身を乗り出すようにして次の言葉を待つ。
「私と・・・エッチなことしましょ」
「・・・・・・は?」
 予想外というレベルを超越した発言に傭司の脳は完全に凍り付いた。
「今、なんとおっしゃいましたか、酒井さんは」
「だから、私とエッチなことしましょ、って」
「何か今とても不穏当な言葉が聞こえた気がするのですがっ」
「私が、エッチ、なんて言ったらおかしい?」
「いえそれ自体は別に問題ないと思うのですが」
「じゃぁ、いいじゃない。しましょ、エッチを」
「いやだからそれとこれとは別問題なわけで・・・」
 傭司の言葉を断ち切るかのように紫穂がスッと立ち上がった。躊躇う素振りも見せずに袴の帯をしゅるりと解く。
 微かな衣擦れの音と共に袴が足下に広がる。細く、すらりと伸びた白い足が剥き出しになる。
「ぇ・・・・・・・・・」
 傭司の口から喉の奥に貼り付いたような悲鳴が漏れる。それを意に介することなく紫穂は胴衣の合わせを
解き、静かに足下に脱ぎ捨てる。


248:201
07/03/02 02:24:00 4qGvHcfy
 白のブラとショーツに包まれた柔肌が傭司の目の前に晒される。下着の白とコントラストをなす程に白く
透明感の有る肌。腰まで届きそうな漆黒の髪。その強烈なコントラストが傭司の理性を焼き尽くしていく。
「あ・・・ぁあ・・・」
「緒方君、もっと、見て・・・私の体」
 紫穂が一歩近づいてくる。傭司は動くことも、視線を逸らすことすらできなかった。
「私の体・・・綺麗?」
「・・・(コクコク)」
 傭司は視線を逸らすことなく頷く。紫穂の表情は穏やかな笑みを浮かべていた。しかし、その瞳は欲情の光をたたえていた。
 紫穂が傭司の前に立つ。二人の視線が絡む。紫穂はふわり、と傭司に抱きつくと耳元で囁く。甘く、甘く。
「緒方君だから、いいよ」
 その一言が傭司の理性の最後のタガをはじき飛ばす。「緒方君だから」。憧れの君に耳元でそう甘く囁かれては(あまつさえ、
下着姿で抱きつかれて)理性に勝ち目など有ろう筈もない。
 傭司の腕が紫穂の体を抱きしめる。
「・・・私の勝ち、だね」
 その淫蕩な囁きの意味するところを傭司は深く考えなかった。いや、考える余裕が無かった。椅子から腰を上げると紫穂を床に座らせる。
彼女が脱ぎ捨てた胴衣と袴を床に広げるなおし、そこに体を横たえさせる。
「緒方君、優しいね・・・」
 潤んだ瞳でそう言われ、傭司は照れたように一瞬視線を逸らすが、再び視線を自らが組み敷く少女に戻す。
 先程は気付かなかったが、その曲線美が傭司の目を捕らえる。しどけなく広がった黒髪の上の白い肉体。ほっそりとしているようでも、
ガッチリ感を感じさせる肩や腕。キュッとくびれたウェストと対を為すように柔らかく張り出す腰骨と、そこに続く、見た目よりも引き
締まり、力強さに溢れた足のライン。
 そして何よりも彼の目を捕らえて離さないのは、制服や胴衣の上からは想像出来ない豊かさをたたえた胸。着痩せするタイプなのかな、
と思う彼の脳はその柔らかさと丸みを帯びた胸に意識を奪われようとしていた。


249:201
07/03/02 02:24:59 4qGvHcfy
「私だけじゃ嫌・・・緒方君も、脱いで」
 そう言われてハッとする。目の前の彼女は下着姿。対する自分は制服姿(と言ってもYシャツとスラックスのみだが)。
「う、うん・・・ごめん」
 立ち上がると着ている物を脱ぎにかかる。彼女が見ている事は承知だったが、彼女も目の前で脱いで見せた以上逃げる
訳にはいかなかったし、紫穂の表情もそれを望んでいた。ゆったりとした動作で一枚一枚脱いで行く
 傭司もトランクス一枚になる。その股間は既に紫穂に抱きしめられた時から限界まで怒張していた。それを見た紫穂は頬を少し赤らめた。
紫穂が無言で、「来て」と手を広げる。
 ゆっくりとした動作で傭司は紫穂の体に自らの体を重ね、互いの体温を肌で直に感じながら、互いの体をまさぐる。
「これが、緒方君の・・・男の人の体・・・」
「酒井さんの体・・・柔らかくてあったかい・・・」
「お腹に・・・熱くて硬いのが・・・これが、緒方君の・・・オチンチン・・・なんだよ、ね」
 紫穂が途中恥ずかしそうに、小声になった部分について、傭司は敢えて問いたださないことにした。
「うん・・・そう・・・ゴメン」
「やだ・・・謝らなくていいの。こうなってるってことは、私の体に興奮したからだよね?」
「・・・うん」
「嬉しい」
 紫穂が体を、擦りつけてくる。胸の柔らかい感触と滑らかな下腹部が擦れる感触が心地よい信号を脳髄に送り込んでくる。
「ぅふ・・・」
「ふふ・・・気持ちいいんだ?でも、もっと気持ちよくなりましょ」
「う、うん」
「ね、キス、しましょ」
 そう言って紫穂が目を閉じ、唇を少し突き出すようにする。一瞬、躊躇う表情を見せた傭司だが、じっと待つ紫穂の表情に意を決して
顔を近づけていく。
 チュッ、という音が二人の耳には聞こえたような気がしていた。唇を重ねるだけの、初歩のキス。
 ゆっくりと名残惜しむように傭司が顔を離す。紫穂も閉じていた目を開く。見つめあってしまう二人。紫穂がポッと頬を染めるのを見て
(かわいい・・・)
と思わず胸キュン(爆)してしまう傭司。紫穂が微かに口を開く。傭司にはそれが、「もっと、して」と声無き声で紫穂がねだっている
ように思え、もう一度唇を重ねる。
 ついばむようなキスの繰り返し。そしてそれは次第に深いものへと変わっていく。


250:201
07/03/02 02:26:24 4qGvHcfy
 先手を放ったのは紫穂だった。傭司の頭をギュッと押さえ込む。そして彼の唇を吸い上げたり時折唇を舌で撫でたりする。
 傭司も反撃に打って出る。隙を突いて自分の舌を紫穂の唇を間にねじ込む。ピクリ、と紫穂の体が震える。が、直ぐに唇を開き舌を
迎え入れる。傭司の舌が紫穂のそれを突く。最初はためらったように応じていた紫穂もいつしか傭司よりも積極的に求めて動く。
 舌が絡み合う音と荒い息の音だけが静かな室内に響く。たっぷりと互いの舌を舐り合った二人が唇を離す。二人の舌の間には唾液の、
銀色の橋が架かっていた。紫穂が満足そうな、それでいて名残惜しげな表情を浮かべる。
「キスが、こんなにも素敵で気持ちよかったなんて・・・」
「俺も・・・知らなかった」
 そして、二人はまた深いキスを楽しむ。たっぷりと舌を絡め合う。息の続く限り。
「はふ・・・・・」
 息苦しさに耐えかねて紫穂が逃げる。はぁはぁと二人の肺が酸素を求める音が嫌に大きく響く中を無言で見つめ合う。
 傭司が視線を下げる。そこに有るのは紫穂の豊かな胸。少し震える手をそこに伸ばしていく。紫穂はその手に自分の手を添えて自らの
胸に触れさせる。その瞬間、ビクリ、と傭司の体が震える。傭司の手に伝わってくる形容し難い柔らかな感触。その柔らかさに傭司は
どうしたらよいのかわからなくなってしまった。
 フリーズしている傭司に、紫穂は「こうするのよ」というように優しく微笑むと、重ねた傭司の手を使い、ゆっくりと全体を撫で回したり
やわやわと揉みあげたりする。
 それをなぞるようにして傭司の手が自らの意志で動き始める。丸みを味わうように撫で、揉む。
「あ・・・ふ・・・・・・」
 紫穂の口から吐息が漏れ出す。それは肯定を表す吐息。気を良くした傭司はもう片方の乳房にも手を伸ばし、同じように愛し始める。
「んぅ・・・ぁ・・・ぅ・・・・・・」
 傭司の手の動きが次第に大胆になっていく。強弱を付けたり右と左で別の動きをしてみせたり。紫穂の口から漏れる息の熱っぽさが
増していく。


251:201
07/03/02 02:27:19 4qGvHcfy
「ぁん・・・ね、緒方くん・・・直に、直に触って・・・・・・」
 紫穂がねだる。
「う、うん・・・あの、どうやって、外す、の?」
 傭司とて年頃の男であるから女体のことは(それなりに)知識は有るが、流石にブラの外し方までは知ろう筈もない。
「後ろに、ホックが有るから、それ、外して」
 紫穂が背を反らして隙間を作る。
「えっと・・・ここ?」
「そう、それ。それをちょっと引っ張りながら捻って・・・」
「んー、ん・・・んん~??」
 モゾモゾと傭司の手が背中で動き回る感触がくすぐったく、紫穂は笑いを漏らしそうになるのを耐えた。
「あ、外れた・・・かな」
 ホックの外れた感覚が紫穂にもわかった。
「うん。そのまま、脱がせて」
 背を戻しながら紫穂が言う。傭司がゆっくりとブラを持ち上げる。紫穂は素直にその動きに従う。ブラを脇に寄せた傭司が息を呑む。
 柔らかそうな、たわわに実った二つのふくらみ。仰向けになっていてもその形を保つだけの張りのある乳房。その先端で薄紅色した
乳首が微かに震えている。
「綺麗だ・・・・・・」
 無意識のうちに傭司の漏らした感想に、紫穂の頬が赤味を増す。恥じらいに顔を背けるようにしながらも、彼女は視線で先程の
続きをねだる。


252:201
07/03/02 02:28:17 4qGvHcfy
 傭司が再び乳房に手を添えるとゆっくりと動きを再開する。
「ふ・・・・・・くぁ・・・・・・」
 紫穂の声が再び色を帯びる。傭司の指がそろそろとはい上がり、その頂きを優しく撫でる。
「んふぁ!・・・」
 紫穂の体がビクリと震える。
「ゴメン。痛かった?」
 傭司が心配そうにのぞき込む。
「・・・大丈夫。少しびっくりしただけだから。乳首、もっと触って・・・」
「うん」
 傭司の指が乳首をコロコロと転がすように愛撫する。乱暴にならぬよう。慎重に。
「ぁっ・・・ぅん・・・はぁ・・・ぁああ・・・」
 口に手を当てて声を漏らさぬように耐える紫穂だが、送り込まれてくる快楽信号にどうしても声を漏らしてしまう。
 撫で転がされた薄紅色の乳首は緋色に充血し、ピン、と勃起してしまう。
「酒井さん、乳首、立ってる・・・」
「ゃ・・・言わないで」
 傭司に耳元でそう囁かれて紫穂は恥じらいに身を捩る。それが更に傭司の劣情を刺激するとは知らずに。
 乳首と乳房への愛撫を続けながら、傭司は紫穂に口づける。
「ぅ・・・うん・・・むぅ、ん・・・くぅ・・・・・・」
 胸を攻められながら口腔内を蹂躙され、紫穂は身を捩る。
「そんなにされたら、せつないよ・・・」
 キスを中断した紫穂が半分涙目になりながら訴える。
「いいよ・・・もっとせつなくなって・・・」
 傭司はそう囁くと再びキスを仕掛ける。紫穂も吐息を漏らしながらそれを受け止める。
 傭司の右手がゆっくりと、胸から下りていく。脇腹を、ヘソを軽く撫でられ紫穂がくすぐったそうに体を震わせる。


253:201
07/03/02 02:29:15 4qGvHcfy
 そして、その手がヘソを離れ「ある一点」を目指して動いていく。ソロソロと動く手がショーツの端に触れた時、紫穂は気付いた。
「あっ・・・やだ・・・っ!」
 慌てて開き気味の足を閉じようとしたが一瞬早く傭司の手がショーツの中に潜り込んだ。
「は・・・んっ!」
 陰部全体を撫でられた感触にブルッと体が震える。
「ああ・・・凄い・・・」
 十分とは言えないまでもそこはしっとりと濡れていた。その感触と想像すらしなかった熱に傭司は驚く。
「だめっ・・・触っちゃ、だめ・・・」
「でも・・・・・・」
「ぃやぁ・・・ダメ・・・恥ずかしい。こんなになってるなんて」
 紫穂はもぞもぞと腰を動かして逃げようとするが、それはかえって刺激を招くことになってしまった。
「あぁ・・・んん・・・うぅ・・・・・・」
 傭司は紫穂の動きに合わせるようにしてショーツの中で全体を撫でるように手を動かす。
「は・・・ぁ、あぁ・・・やだ・・・動かしちゃダメ・・・」
 そう言いながらも紫穂の腰の動きは止まらない。送り込まれてくる快感に抗うことが出来ない。
「もっと、もっと感じて。いっぱい感じて」
 耳たぶを甘噛みしながら傭司は囁く。
「や・・・こんなにはしたないんじゃ緒方君に嫌われちゃう・・・」
 その本人にこんなことされてるのにそういうこと言うかな、と笑ってしまいそうになるのを堪え、紫穂の耳元に囁く。
「そんなことないよ。こんな酒井さん、俺は大好きだ・・・」
「ふぇ・・・・・・?」
 間の抜けたような反応にまた笑いがこみ上げそうになるのを堪える。
 手を休めて更に囁く。
「こんなふうに乱れる酒井さんも大好きだよ。俺のせいだったら尚更」
 紫穂が驚いたような顔で見る。
「いい、の?こんなに、えっちで乱れちゃうのに・・・いいの?」
「もちろん。俺も凄く興奮するから。ホラ・・・」


254:201
07/03/02 02:30:06 4qGvHcfy
 そう言って傭司は紫穂の手を自分の股間に導く。ペニスはどうしようも無いほどに張りつめている。
 紫穂がビクリと震えて手を離そうとするが傭司は無理矢理に触れさせる。
「酒井さんが可愛くてボクもどうしようもないんだ」
 その熱さと感触が紫穂の打ち砕く。傭司が紫穂の胸に触れた時のように。
「凄い・・・こんな、こんなに凄い・・・私が・・・私、だから?」
 静かに頷く傭司。
「私だからこんなに・・・」
 魅入られたように呟く紫穂。
「だから、いいんだよ。もっと乱れて。一緒に、乱れよう。思い切り」
 甘く、静かな囁き。それは互いの心の枷を解く悪魔の囁き。
「緒方君!」
 紫穂が笑みと共にギュッと傭司を抱きしめる。傭司も左手で紫穂を抱きながら右手を蠢かす。
「あっ・・・はぅ・・・あふ・・・ふぅん」
 単調な動きではあるが、全体を撫で回され紫穂の漏らす喘ぎが甘さを増していく。同時にピチャピチャという音が響いてくる。
「どんどん、溢れてきてるよ・・・」
「ゃぁん・・・言わない、で・・・」
 意地の悪い傭司の言葉に恥じらいながらも先程からずっと手を添えたままだった傭司のペニスをさわさわと撫でる。
「・・・・・・ぅ」
 気持ちよさにビクビクと震えるそれが面白いのか、紫穂の手が少しずつ大胆になってくる。
 傭司は自分の右手を更に蠢かしながら、耐える。しかし、若い、女を知らない牡の体は衝動を抑え切れない。
 紫穂の股間もだいぶ濡れそぼってきた事を確認した傭司が紫穂に聞く。
「酒井さん・・・そろそろ、い、いい?」
「んっ・・・いいよ。きて、来て、緒方君。私の、中に」
 傭司は体を起こすと紫穂の足下の方に回ると、紫穂の腰を覆う白い布に手をかける。そして意を決してそれをゆっくりと引き下ろす。
それに合わせるように紫穂が少し腰を浮かせる。ショーツのクロッチが股間を離れる時、ニチャ、という音が微かに響く。その音に
紫穂は頬を赤らめ、傭司のペニスはビクリと震える。


255:201
07/03/02 02:31:10 4qGvHcfy
 あっけないほどスムースにショーツは足首まで下りてきた。そのまま抜き取り、脇に置く。傭司も膝立ちになりトランクスを脱ぎ捨てる。
 傭司の手が膝に触れる。紫穂は瞬間的に体を強ばらせ、足を閉じる。少し怯えた目を向ける紫穂に傭司は「大丈夫だよ」と優しく微笑み
・・・かけたつもりなのだが実際は彼の顔も緊張で強ばっていた。だが、それがかえって紫穂を安心させる。互いに異性の体は初めてで
あり、緊張と恐怖に震えているのは彼も同じだ、と。
 紫穂の足から力が抜ける。ゆっくりと傭司は足を開かせるとその間に自分の体を滑り込ませる。
 目の前の光景に傭司は息を呑む。和毛の量は控えめながら、髪と同じ漆黒。花びらは十分に濡れ、男を迎え入れる用意を調えている
ように見えた。
 傭司が少し腰を進める。
「・・・ぅわ」
 剥き出しになった傭司のペニスに紫穂が驚く。見事に硬直し、ガチガチに上を向いているそれ。青黒い血管が薄く浮かび、獲物を今か
今かと待ちわびるかのように時折ヒクヒクと揺れ動くそれは紫穂の目には十分以上にグロテスクに映った。
「こ、これが・・・?」
「うん、そうだよ」
「やだ・・・大丈夫かしら・・・」
 不安そうな声を出す紫穂。
「怖い?もう、止めようか・・・」
 身を屈め紫穂に囁く傭司。
「あっ・・・ダメ。止めちゃ、嫌。続けて。私、頑張るから」
 健気に答える紫穂に傭司は今度こそ優しい顔をする。
「優しくするから・・・痛かったら、言ってよ?」
「うん・・・わかった」
「じゃ・・・入れるよ・・・」
「うん・・・来て。私の中に、来て・・・」


256:201
07/03/02 02:32:10 4qGvHcfy
 傭司は頷く。右手でペニスを掴み、紫穂の中心に先端をあてがう。チラ、と紫穂の顔をうかがうと紫穂が頷く。
視線を股間に戻し、再度確認するとグッとペニスを押し込む。
「んくはぁぁぁっ!!」
 その瞬間、眉をゆがめながら苦しげな声を上げる紫穂。一瞬、傭司は躊躇うがそのまま押し進んでいく。途中、プツリ、という
感触が伝わってくる。
「いっ・・・う・・・・・・っ」
 紫穂の顔が更に苦しげに歪むが傭司はそのまま奥まで押し込んだ。
 ぬめる肉壁がペニスを包み込む感触。その熱さと処女故のキツイ締め付けに射精してしまいそうになるのを傭司は必死に堪える。
 紫穂に自分の体重を掛けないように肘を付きながら、
「大丈夫?」
「うん・・・大丈、夫・・・」
 目尻に涙を浮かべた紫穂が精一杯に微笑みながら答える。
「・・・やっぱり、痛かった?」
「ううん、そんなに、痛くなかった・・・。おかしいね。私、変なのかな」
「・・・えっと・・・痛くない人も居るらしいから。別に変じゃない、と思う」
「そっか・・・よかった・・・」
 安堵の表情を浮かべる紫穂。目尻に浮かぶ涙の量が増えていた。傭司は自分でも信じられないくらい自然に、その涙をキスで
拭ってやる。
「緒方君、優しい・・・。抱き締めて。キス、して・・・」
 ぐっと傭司の体を紫穂が抱き寄せる。乳房の柔らかさと乳首のコリコリとした感触が伝わってくる。
 傭司も紫穂の体をきつく抱き締めると、深いキスをする。舌を絡め、互いの唾液を吸い合う。
 満足した二人が唇を離して見つめ合う。
「私たち、一つになったんだね・・・」
「うん。俺達、一つになってるんだよ」
 二人は互いの感覚をそこに集中させる。互いに「中にいる/受け入れている」幸福感が二人の心を麻痺させる。


257:201
07/03/02 02:33:06 4qGvHcfy
 紫穂の中は最初の頃のキツさも和らぎ、ぬめりながらも傭司のペニスにまとわりついている。
「動いても、いい?」
「うん。いいよ。緒方君の好きなように動いていいから」
 少し体を起こしながらゆっくりと腰を引いていく。
「んっ・・・はっ・・・は・・・んん」
 言うとおり、余り痛みを感じてはいなかったのだろう。声には苦しい感じはほとんど無く、甘い物が多く混じっている。
 亀頭の辺りまで引いた所で今度は突きに転じる。ゆっくりと、しかし、途中で止まること無く奥まで一気に。
「あっ・・・んふっ・・・ふっ、う・・・」
 やはり痛みは無いのか先程よりも声の甘さが増している。
「もう少し、早く動くね」
 返事を待たず、傭司がストロークのピッチを少し上げる。
「ん、あっ、はっ・・・はぁん、あ、あ、あ、あ・・・」
 傭司の動きに合わせ、紫穂が甘い声であえぐ。たぷたぷと音を立てて揺れる乳房の頂きで硬くしこった乳首が傭司の胸板を、
時には乳首に擦れ別の快感信号を送り込んでくる。
「はぁっ、あっ・・・ぅん・・・ぅむ・・・む・・・むぅ」
 傭司がキスをすると紫穂も少し息苦しそうながらそれを受け止め、自らの舌を押し込む。
 いつの間にか紫穂の腰もストロークに合わせてゆっくりと動いていた。静かな室内に二人が舌を絡める音と互いの陰部を
打ち付け合う音だけが響く。
「・・・ぷはっ・・・」
 限界まで舌を貪り合った二人の顔は息苦しさで真っ赤になっているが、意に介することもなくまた唇を重ねて貪り合う。
 紫穂の右手がすがるように空を掴む。その意味を理解した傭司は自分の左手を重ねる。指と指が絡み合う。紫穂がギュッと
握ってくる。それを床に押さえつけながら、傭司も握る手に力を込める。


258:201
07/03/02 02:34:01 4qGvHcfy
 傭司のピッチが上がり始める。限界が近づきつつあった。
「うぁ・・・俺、もう、イキそうだ・・・」
「あぁ・・・いい、いいよ・・・ぅふ・・・きて。このまま、きて」
「でっ、でも・・・」
 中に出したらさすがにマズくないか、ということなのだが、紫穂の答えは以外なものだった。
「あっ・・・はふ・・・大丈夫、だから。大丈夫だからこのまま・・・!」
 何がどう大丈夫なのかわからないが、麻痺した傭司の脳は「大丈夫」という言葉だけをきちんと認識した。
「あっ、もう・・・ダメだ・・・」
「き、来て・・・来てぇ!」
 傭司の腰がラストスパートをかける。
「ぅああっ!!」
 ぐっと腰を押し込むと紫穂の一番深い所で勢いよく射精する。
「あっ、あ・・・あああああああっっ!!」
 体の深奥で熱い精液を浴びせられた紫穂は傭司に力いっぱいしがみつきながら絶叫を上げる。同時に紫穂の肉壁も強烈にペニスを
締め上げる。
 ドクドクと、自分でしたときならこれほどまで出ないだろうと思える量の精液が紫穂の中に溢れ出す。脈動に合わせるように紫穂の
肉壁も締め付けと緩めを繰り返す。
 どさり、と傭司は床に広がる紫穂の髪の中に顔を突っ伏した。
 ハァハァという荒い息が部屋の中に響く。
 紫穂の頭を抱き寄せ、傭司は何度も髪を撫でる。紫穂もうっとりとしたようにしがみつき、傭司の胸板に頬ずりする。


259:201
07/03/02 02:35:07 4qGvHcfy
 どのくらいそうしていただろうか。紫穂が抱き締めていた力を緩める。傭司は体をゆっくりと起こすと、紫穂の中からペニスを引き抜く。
コポリ、という微かな音と共に半立ち状態のペニスが抜けた後から、にじみ出すように白濁した粘液があふれ出してくる。
「いっぱい、出たんだね・・・」
「あー・・・いや・・・」
 うっとりと言う紫穂にどう返事をしていいかわからない傭司は自分のズボンからポケットティッシュを出すとそれで溢れ出る粘液を
拭き取る。
「んっ・・・」
 まだ少し敏感な状態な所を擦られて紫穂が体を震わせる。綺麗に拭き終えたのを確かめると、傭司は自分の分にとりかかる。
その様子を体を起こし、横座りした紫穂に不思議そうに、面白そうに眺められ、バツが悪いような気になりながらも黙って作業を続ける。
 奇妙な沈黙が二人の間を流れる。そして、どちらからともなく、背中合わせになり衣服を身につける。
 互いに着替えが終わったことを確認すると振り向き、向かい合う。紫穂は胴衣ではなく制服に着替えていた。まぁ本来は制服に着替え
ようとしていたのだからそれが正解なわけだが。
 見慣れた筈の紫穂の制服姿にもかかわらず、傭司は魅入ってしまう。まだ微かに上気した頬。まだ少し濡れたような唇。確かに今、
ここで互いに快楽を貪り合ったことを示すで有ろう証。
「・・・・・・なぁに?」
「へっ・・・あ、いや、ゴメン。何でもない」
 少し驚いたような紫穂の声に慌てて視線を逸らす。
「わ、もうこんな時間。もう帰りましょ」
 壁に掛けられた時計を見た紫穂が驚いたように呟く。傭司もそれを見て驚いた。結構な時間が経っていたような気がしていたが、実際は
小一時間も経っていなかったことに。それだけ、二人の時間は凝縮されていたということか。
「そうだね。いい加減、帰らないとマズイ」
 カーテンが閉められていたので気付かなかったが、外も夜、と言って良い暗さになっている。
 床に放り出されたままの鞄を拾い上げ、紫穂を促す。
「あ・・・待って」
 戸口に立つ傭司を呼び止める。怪訝そうに振り向く傭司。
「・・・もう一度、抱き締め、て・・・キス、して・・・」
 囁くような声で紫穂がねだる。一瞬躊躇する傭司だが、小首を傾げながらら目を潤ませる紫穂を見て、鞄をそのまま床に落とすと彼女を
きつく抱き締める。そして、見上げる紫穂の唇に自らのそれを寄せていく。紫穂も少し背を伸ばして受け入れる。


260:201
07/03/02 02:36:02 4qGvHcfy
 ついばむようなキスを交わすと、紫穂の頭を傭司の手が優しく撫で、髪を梳いていく。紫穂も傭司も胸の顔を埋めながら、
されるがままになっている。
「酒井さんの髪って、ほんとに綺麗だ・・・」
「ん・・・そうかな・・・?」
「うん。こんなに真っ黒で、ツヤが有ってサラサラだし・・・。手入れとか大変じゃない?」
「うん、結構、大変・・・」
 顔を埋めているのでわからないが、紫穂は照れた表情を浮かべていた。
「そっかぁ・・・でもいいなぁ・・・毎日でもこうしていたひ・・・」
 思わず本音を漏らしてしまう傭司。
「うふふ・・・嬉しい、な・・・」
 その言葉に幸せオーラ全開にしながら更に顔を埋める紫穂。
 しかし、そこで二人の感情は現実に立ち戻る。
「いけね、ホントに帰らないと」
「あ、そうだった。いけない」
 慌てて体を離す二人。傭司は鞄を拾い上げ、紫穂も胴衣を入れたバッグを肩から提げると、慌てて部屋を出る。
「戸締まりは?」
「もう済ませて有ったから。後は電気消して、入り口に鍵かけるだけ」
 紫穂はもう一度室内を見渡して、異常が無いことを確認すると電気を消して、鍵をかける。その間傭司は戸の外で待つ。
「いいわ。さ、帰りましょ」
 紫穂に促され、歩き出す二人。最低限の照明しかない廊下は暗かったが、歩くのに支障を来すほどではない。
 並んで歩く二人。無言のまま。
 紫穂が歩みを止める。傭司も止まる。
「私、職員室に鍵を返して来なきゃいけないから。じゃぁ、また、明日・・・」
 そう言ってスッと離れると、身を翻して駆け出す紫穂。
「えっ?あ・・・うん・・・また」
 呆気にとられた顔で紫穂を見送る傭司。紫穂の姿が見えなくなったとき、彼は何かを思いついたかのように駆け出す。


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07/03/02 02:37:03 4qGvHcfy
 紫穂が校門の所まで来たとき、そこに人影が見えた。その影が「酒井さん」と呼ぶ。
「えっ?緒方君?」
 傭司が立っていた。傍らに彼が通学に使っている自転車が有った。
「暗くなっちゃったから、途中まで送ってくから。乗ってく?」
 そう言って自分の自転車を指す傭司。
「ありがとう・・・でも今日は少し歩きたい気分だから・・・それでもいいなら」
「オーケーオーケー。それじゃバッグ、こっちに」
 籠の中の自分の鞄を寄せると紫穂から受け取ったバッグをそこに入れる。
「よし、じゃぁ、行こう」
「うん・・・」
 並んで歩き出す二人。西の空に微かに夕焼けの残滓を残し、空は宵闇に支配されていた。街灯の明かりが点々と夜道を照らしている。
 言葉無く歩く二人。奇妙な沈黙。
「ごめんね。遠回りさせちゃって」
 紫穂が声をかける。
「全然。2キロかそこらくらいノープロブレム。楽勝楽勝」
「そっか・・・」
 話の接ぎ穂を見つけ出せず、また無言になる二人。
 長い長い沈黙。前を見つめ、無言で歩く紫穂。傭司は気付かれないように顔を覗き見る。端正な横顔には何の感情も現れては
居なかった。
 大通りから脇道に入って5分ほど。住宅街に連なる分岐点で紫穂が足を止める。
「ここでいいわ。ありがとう、緒方くん。送ってくれて」
「大丈夫?」
「平気。ここからなら5分もあれば着くわ。途中にコンビニもあるし」
 場所が場所だけに街灯も多い。余り心配は要らなさそうだった。
「そう?なら、いいけど・・・・・・」
 また沈黙。道の真ん中で俯きながら向かい合う二人の姿は、見ようによっては破局寸前のカップルに見えないこともなかったが。
「・・・じゃ、じゃぁ、また明日、ね」
「うん、また、明日・・・・・・」
 後ろに二、三歩下がった紫穂がクルリと身を翻して駆け出す。その姿が見えなくなってから、傭司は自転車にまたがる。
「えーっと、帰りのルートは・・・」
 ライトを点けると今来た道を戻り始める。


262:201
07/03/02 02:37:59 4qGvHcfy
-その夜。酒井家、浴室。2330時-
「はぁ~」
 湯気の立ちこめる浴室。桧作りの広々とした湯船の中で紫穂がため息をつく。
(どうして、あんなことしちゃったのかな・・・)
 傭司に下着姿を見られたばかりか、彼を誘惑し、セックスに及んでしまった。何故あの時そんなことをしたのか自分でも理解できない。
(・・・・・・嫌われちゃったかな。淫らな女だ、って・・・)
 見上げた灯りがじんわりと涙ににじむ。
 彼女にとって傭司は入学以来、ずっと想い続けてきた存在だった。何が良いのか、と聞かれると答えに困るが、とにかく、傭司を見た時に
紫穂の中に間違いなく「恋」が芽生えたのだ。それ以来、彼女の目は心は傭司ばかりを追うようになっていた。
 しかし、男友達のほとんど居ない彼女はその想いをどう伝えたらよいのかわからなかった。相談出来そうな人間も周りには少ない。
いわんや両親・祖母になぞ言えよう筈がなかった。
 結果、その想いは彼女の中に鬱積ししていくことになった。自分のようなつまらない女など傭司の好みじゃない、とさえ思い込むように
なっていた。そのくせ、自分で慰める時は決まって彼に抱かれる自分を想像していた。
 もう届かないとさえ思えてきたその彼と・・・である。嬉しくない筈はないのだが、本来なら「好きです」という告白以降に起きるべき
出来事の方が先に来てしまった。
(好きです。交際してください、ってなんで言えないのかな・・・)
 後悔ばかりが沸き上がって来る。それを振り払うように今日の出来事を思い浮かべてみる。
(傭司くんとのキス・・・・・・)
 指で唇を撫でる。唇を重ねるどころか、舌まで絡め合った。脳がとろけそうな感覚を思い出し、自らの指をくわえ、傭司の指に見立て
それに自分の舌を絡める。
「んっ、んっ、んっ・・・」
 些か物足りないけど気分くらいは味わえるわね、などと考える一方で、左手が乳房を掴む。
 傭司にされたときの感覚を思い出しながら胸を揉む。同時に人差し指で乳首を転がす。
「あ・・・いいよ、もっと触って・・・あぁ」
 今、自分が傭司にされているのだと想像しながら胸を揉み、口の中で指を舐る紫穂。その脳裏に、帰り道での出来事が浮かんでくる。


263:201
07/03/02 02:39:01 4qGvHcfy
 傭司と別れた帰り道。体の奥をから下りてくるぬるりとした感触に身を震わせた彼女は慌てて道すがらのコンビニのトイレに駆け込んだ。
 鍵を掛け、ショーツを下ろすとぬめる感触と共に股間とクロッチの間で何かが糸を引いた。それを指ですくう。白く、ネバついた物。
(これ・・・もしかして・・・)
 白く、牡の匂いを放つそれは傭司の精液以外有り得なかった。彼と自分が交わった、疑いようのない証。これが愛しい人の体内から
自分のために放たれた物だと思うと、何の嫌悪感も感じなかった。
 紫穂は躊躇うことなく自分の指を口に含み、傭司の残滓を舐め取る。
(んっ・・・これが、傭司くんの味・・・・・・おいしい・・・)
 その後、指と股間とショーツを清めた彼女は何食わぬ顔でトイレを出ると、アリバイのようにペットボトルの緑茶を一本だけ買い、
店を後にしたのだった。

 その事を思い出し、紫穂は体を震わせる。唾液に濡れた右手を湯の中に入れ、ソロリと股間に這わせる。
「んっ・・・」
 少しだけ湯がしみる気がしないでもないが、苦になるような痛みは無い。それでもゆっくりと慎重に膣口を撫でる。
「はぁ・・・あ・・・」
(ここに、傭司くんのが、おちんちんが入ったのね・・・)
 あの灼熱の感触と圧するような存在感を思い出し、紫穂の体の奥が疼く。股間に湯とも唾液とも違う物が溢れ出してくる。
「ふっ・・・ふ・・・ふ・・・」
 股間で蠢く手が激しさを増す。中指を第一関節辺りまで中に入れかき回す。親指でクリトリスを包皮の上から刺激する。
「あっ・・・傭司、くん、もっと、もっとしてぇ・・・」
 今や傭司に愛されているのだという錯覚さえ覚え始めた彼女の手の動きが激しさを増す。
「っ、っ、傭司、くん・・・・・・」
 喘ぎと湯をかき混ぜるパシャパシャという音が響く。既に両親は寝てしまっている。声を聞かれる心配は無いだろうが、それでも彼女は
声を漏らさぬように努力する。
「あ・・・傭司くん、イっ、ちゃう・・・私、イっちゃうよ・・・傭司くん・・・傭司!」
 愛する男の名を呼びながら最後のスパートをかける。
「っ!クぅぅぅぅ!!」
 口元を引き締めながら、ビクビクと体を大きく震わせて達する紫穂。
 静かな浴室に、湯気よりも熱く、荒い紫穂の呼吸音だけが響く。
「傭司、くん・・・」
 今一度、想い人の名を呼んでみる。いつもなら後ろめたさを感じることさえある自慰も、何故か今日ばかりは許されたような気がしていた。



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