07/05/11 22:18:41 ZjkVBqpn
~【天災は】それでも続く独り言劇場9【忘れた頃にやってくる】~
総務課のSKさんがすきだ。
彼女の正体は実はロボットである・・・という脳内設定で
妄想に浸るのが俺の趣味だ。
今朝、SKさんは欠勤した。
うちの課のN課長と俺の隣のYさんがそのことについて、話していた。
「おや、総務のSKさんはお休みですか」
「ええ。風邪で熱があるって、さっき電話があったみたいですよ」
風邪?
熱?
チッチッチッ。
違いますぜ、課長、Yさん。
そう、たぶん、今頃、彼女は故障の修理中。
きっと今頃、冷たい金属のメンテナンス台の上に、
カナちゃん(※SKさんのこと)はあられもない姿で横たわっているに違いない。
博士がカナちゃんの胸をガチャリと開く。
カナちゃんの胸の中の精密機械があらわになり、カナちゃんは、少し恥ずかしそうに
頬を赤らめて、顔をそむける。
やがて、博士の手がのび、カナちゃんの胸の中の患部ーすなわち、故障箇所の
部品に触れる。
「うっ・・・」
カナちゃんは、少し苦しそうに顔をゆがめる。・・・・・・
「Oさん。Oさん」
向かいの席のMさんの声に、俺はフッとわれに返った。
「どうしたんですか、そんなにニコニコして。
何か嬉しいことでもあったんですか」
不審そうに尋ねるMさんに、俺は精一杯の平静な顔と声を作って、
「いえ・・・何でもありません」
と答えた。