06/11/23 01:49:16 PY+9F486
ロマリアの研究者の書いた一冊の本がトリステインの一部で話題になった。
『始祖ブリミルはハルケギニアの人間と異世界の人間のハーフである』
研究者たちの仮説は誰しも悪い冗談として笑いの種としてとりあわなかった。
「なぁルイズ」
才人は窓の外の月をぼんやり見ながら言葉を続ける。
「ブリミルの親父は地球人なのかな」
ルイズはベッドの上で足をパタパタさせながら答える。
「六千年前の地球人はどうやってこっちにきたのよ」
才人は自分の言葉の矛盾に気付いて あ、と声をもらす。
「あんたが異世界からきたことは内緒だし、研究者たちの説だって妄想の塊なんだから気にすることないわよ」
才人は頷きながら六千年前の世界に思いを馳せていると、ルイズがベッドの下からワインを取り出した。
「とっておきなんだからね!これ飲んで早く寝なさい!」
才人はグラスについで飲み干すと枕が飛んできた。ベッドに入れという意味らしい。
枕を拾い、ルイズのもとへ歩こうとした時、才人の視界の景色が変わった。
床からルイズを見上げていた。
(なんだ?)
ルイズが近づく。
(あぁ、転んだのか、あれ?動けねぇな)