06/11/23 16:46:26 N6Rh1mFG
ふいに愛撫が止む。輝美はようやく、カトリーヌの肩に手をかけて強引に引き離した。そして唇を開放されると同時に叫ぶ。
「な、何するんですか!」
その声はどこか上ずっており、呼吸もまた荒い。その唇の端からはさっき途切れた涎の糸が付着している。しかしカトリーヌは袖口に口を拭って事も無げに答えた。
「準備体操のようなものです」
「じゅんび、たいそう?」
輝美は半ば肩で息をして問いかける。
「はい、予めある程度の興奮状態にあったほうが良いかと。オーガノンは意識下の世界と心を繋げることで始めて起動できるのですから。」
「意識下の、世界?」
輝美は状況が飲み込めず、思わず何度も鸚鵡返ししてしまう。
「無意識の底に沈められた、原初の生命力のようなものです。人は皆、その心の奥底でこことは違う世界に繋がっているのです。その力を解放するためにはある種の精神状態が必要なのです」
カトリーヌは耳をピクリとだけさせて懇寧に説明する。そしてその手は輝美の透き通った液体に塗れていた。
輝美には真意が理解できず、戸惑った表情は消えない。その心中を知ってか知らずかカトリーヌは促した。
「ではシートへ」
輝美は心底に困ったようにカトリーヌを横目に見た。
「でも、ちょっと待って・・・あの突起は・・・」
よく見ればゼリー状のシートのお尻に当たる隆起部分が二箇所ほど隆起している。
「お掛けになれば分かります」
カトリーヌは微笑んで次の瞬間輝美をくるりと回転させる。穏やかな表情とは裏腹に異論を挟む暇だに与えようとしない。そのままコックピットに押し込むようにして強引に掛けさせようとする。
「ちょ、ちょっと・・・!」
輝美は抗おうとしたが不意打ちにバランスを崩して倒れこむ。それにさっきの愛撫で妙に力が抜けたようで抵抗することも困難だった。カトリーヌは上から輝美を押さえ込むようにして逃れることを許さない。
そしてその手は輝美のお尻の下で蠢いている。
残忍なカトリーヌの手はシートの飛び出した異物の位置を調節している。もがく輝美にもそのことは分かったが如何とも抵抗しがたい。ぬるぬるしたそれがお尻に触れる度に力を込めるが体勢的にもはや如何ともしがたい。
「あ! ダメ!」
柔らかくてぬめりを帯びた突起が会陰にさまよい先端が窪んだ穴に押し当てられる。