【友達≦】幼馴染み萌えスレ10章【<恋人】 at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ10章【<恋人】 - 暇つぶし2ch126:アルコール ◆piEfblYWC.
06/11/11 21:54:45 3F3MzMGV

  なんて雰囲気のあるデートを楽しんで、もう6時だ。
  アーケード街だから分からなかったが外は雪が降り始めているらしい。
 「そろそろ帰るか」
  頷く硝子。
 「ん、今日は楽しかったか?」
  再び頷く。
 「そうか、それなら幸いです」
  うやうやしく礼をする俺。でも顔をあげると悲しそうな硝子の顔。
 「でも、駄目」
  ……。
 「そっか、それは残念。次回も頑張るよ」
  合格点は、もらえなかった。
 「もう、止めてよ」
 「嫌だね」
 「絶対私は駄目だと思うよ」
 「俺もそう思うまではやめないよ」
  辛そうに首をふる硝子。
 「私、ずっとショウの事好きだから」
 「もう死んでる」
  冷たく言い放ってやる。
 「だからこそ、ずっと好きだから」
 「っ……」
  だったらそんな半端な態度を取るなよ。
 「じゃあお前、俺の事嫌いかよ?」
 「その質問は卑怯だし、それに的外れ……�

127:名無しさん@ピンキー
06/11/20 09:16:11 7iTrUeuM
>>194
崇之と紗枝もガチ

128:名無しさん@ピンキー
06/11/20 21:22:05 g9Iq7G9r
>>194
続き待ってるよ~

129:名無しさん@ピンキー
06/11/23 20:12:36 wFNzpEYB
Sunday待ち

130:名無しさん@ピンキー
06/11/23 20:17:21 ikXeTS95
なら俺はシロクロを待とうか

131:名無しさん@ピンキー
06/11/25 11:27:33 J1cpATx8
じゃあ俺は幼馴染みの先生達を待つ。

132:名無しさん@ピンキー
06/11/25 12:05:03 CHJ5p99N
なら俺は服を脱ごうか

133:名無しさん@ピンキー
06/11/25 13:58:03 R+3dw/ss
風邪引くなよ

134:名無しさん@ピンキー
06/11/25 14:55:50 tEFGxLfa
なら俺は>>203に毛布をかけてやろう

135:名無しさん@ピンキー
06/11/25 18:45:11 3NLiTCJ5
>>203
お前俺のケツの中で小便しろ

136:名無しさん@ピンキー
06/11/25 22:20:57 Y4QDMvHR
>>206
        ゙i         l.  だ ど 
  は 気     ir‐'´ ̄`゙`'ー.| 
         l:::::::: ,. '"´ ゙̄!  い う 
  ? 分     l:::: /     '、      . 
          /::. l       ヽ 
        /::::::. ',        `'ァ---‐'" 
ー-、、. .-‐'"::::::::::::::.ヽ 
    .l :::::::::::::::::::○`'ー 、 
     ', ::::::::::::::::::::::::::::::.〈      ノ! 
     '、 :::::::::::::::、-一'"ヽ 、___, ' i 
       ヽ ::::::::::::::::::`::::"::::::::::::: / 
       ゙i. ::::::::::::::::: ___, '" 
       / i ::::::::::::::: /l ',';.   `''ー-、 
     /l:::: ';:::::::::::: ::::i:i.:::::';:::::::: l:::. i:.ヽ__,.. 
    / ..::i.::::: ';:::`ァ::::ヾ」:i.:::::';:::人 |:: i::::::/::: 
  / .:::::::::l.::::::、';:::':::l::.';::::l ::::: }:(::::)|: i::/:/ 
. /_ :::::::::::::l.:::::l: iヾ:::l:::::';:| :::::/::(::::)|i:/ '"::::::::: 
.ヽ.ヾ::::::::::::::::ヽ.:|::.|:::.ヾ::::::゙| :::/::::::Y::l´ ̄ ̄ ̄ 


137:名無しさん@ピンキー
06/11/25 22:54:35 DeBiRCj1
: : : : : : : : : ο: : : : : l:::::;: '"、
、: : : : : : /: : : : : : ; '"   l
.ヽ: : : : /: : : : : ; '"     / /
 ヽ  /   ./   _,. r:::::l':シ
、. /ヽ. /   , _'" __|::::::lヽ
  i l::l.l '  /'" ,.r‐'""|:::::l/
  | V | / ./; -っ: :|:ツ:o:ゝ   蝶・サイk
.ヽ.l o.l,/l/∠: ー'_´_;/.//
'" i. i  `'ー.、._    /::o:::ニャ:
'"/ V:ヽ`'ー、::::::o::``r'"  /:/
'"  | : ヽヾ`ー`::、:::::::::::::::ィ''":



↓元の流れに

138:名無しさん@ピンキー
06/11/26 00:32:08 HkkOR3rn
Sunday待ち

139:名無しさん@ピンキー
06/11/26 03:33:38 LTqcyu7E
age

140:名無しさん@ピンキー
06/11/27 23:53:40 b3WWSwyC
このスレの幼馴染みは素晴らしいですね。
実際の幼馴染みいるけど全然ちがうよ・・・

141:名無しさん@ピンキー
06/11/28 01:12:05 sPEbngR1
幼馴染は心の中にいるんだ。

142:名無しさん@ピンキー
06/11/28 01:21:08 vfXHjLTx
職人さん続き待ってます

143:名無しさん@ピンキー
06/11/30 13:45:18 gLJH+7vm
最後の投下から二週間経ったわけだが

144:名無しさん@ピンキー
06/11/30 13:57:01 3vn596TO
一番上に上がっていたのでwktkしてやってきた俺ガイルorz

145:名無しさん@ピンキー
06/11/30 14:16:32 W1EtOw6d
元々波があるスレだからな
投下が始まったらまた怒涛の神作品のオンパレードだよ

146:名無しさん@ピンキー
06/11/30 14:28:17 guvtvqu+
エロ過ぎw↓
URLリンク(www.familyvaluescrew.com)

147: ◆K4f74q9XQ6
06/11/30 16:19:28 KMwjbl30
並んで歩く隣に居るのは、穏やかな表情の彼。
温厚な彼は滅多な事じゃ怒らなくて、あたしは彼の笑顔を見るたびに安心する。

ちっちゃな頃から、何かやらかすのはあたしと決まっていて、彼はそんなあたしに巻き込まれながらも、いつものんびりとしたペースで付いてきてくれた。

なのに。

「ごめん、いつまでもくっついてちゃ駄目だよね」

不意に彼がそう呟いた。

「……え?」

何を言われた分からなくて、足を止めたあたしは彼を見つめる。
数歩先を歩いて彼も足を止めると、躊躇いがちにあたしを見つめ返した。

「僕らももう良い歳だし、幼馴染みだからって、あんまり君にくっついてると迷惑だろ?」
「そ…そんな事あるわけ無いじゃない!いきなり何言ってるのよ!」
「だって……」

あたしの剣幕に押されたのか、彼が口ごもる。
口を閉ざしたら駄目になってしまうような気がして、あたしは彼に歩み寄るとその胸元をガシと掴んだ。

「アンタはずっとあたしと一緒に居なきゃ駄目!それとも、一緒に居たくないの?」

もしも頷かれたらどうしよう。
そう考えはしたけれど、これだけは絶対譲れない。
彼はあたしの勢いに目を丸くして瞬きを繰り返すと、やがて困ったような笑顔を浮かべた。

「……そんな事ないよ」

シャツを握る私の手に自分の手を沿え、やんわりと引き剥がす。
かと思うと、彼は唐突に私を引き寄せると、力強く抱き締めた。

「っ!?」
「そう言ったからには、ちゃんと覚悟しておいてね」

真っ赤になって身動きが出来ないあたしの頭上に、穏やかな彼の声が降る。

「保守…させて貰うからさ」

148: ◆K4f74q9XQ6
06/11/30 16:20:59 KMwjbl30
保守がてら短文を投下。
教師物書いてる奴です。
今更ながらトリップをつけてみたり。

149:名無しさん@ピンキー
06/11/30 16:25:52 XDNp9kBf
>>219
続きを待ってるよ。

150:名無しさん@ピンキー
06/11/30 17:13:54 /0RAyQX7
>>219
GJ!
この前の保管娘とかこんな感じのSS好きだW

151:名無しさん@ピンキー
06/11/30 18:48:49 xouyFo3E
神よ・・・我に光を

152:名無しさん@ピンキー
06/11/30 23:09:53 Qqu/gDng
ほっ、保管娘ーッ!!ほっほっほあっほあーッッッ!!

153:名無しさん@ピンキー
06/12/01 09:16:15 CV3UmmvH
>>223
おちつけ





ほっほっほあっほあーッッッ!!

154:名無しさん@ピンキー
06/12/01 23:07:19 UuGHHJaK
>>216
しかしむらがありすぎだ。

155:名無しさん@ピンキー
06/12/02 01:30:30 AL3SXxMX
むくり、と。彼は起き上がる。
彼はとある理由で一人暮らしをしているため、家事も一人でこなさねばならなかった。
あくびをしながら自室のドアをあけると、良い匂いと人の気配が台所から感じられた。
「あいつらか・・・。」
彼は頭をかきながら苦笑し、服を着替えてから台所に向かった。

「よう、おはようさん。」
「あ、おはよう!って何よそのだらしない態度は・・・。起きぬけなのは分かるけど、もうちょっとしゃっきりしなさいよね。」
「まぁそういうな姉よ。こんな彼も素敵ではないか。」

台所で食事の用意をしているのは、彼の幼馴染の双子の少女であった。

姉は黒髪を見事なポニーテールにまとめており、快活な印象を与える美少女であった。

対して妹は、同じく美しい黒髪を、こちらはストレートにおろしている。知的でクールな印象だ。
もっとも、彼に対しては好意を素直にぶつけすぎる所があった。

「しかし、お前ら今日はどうしたんだ?特に朝食の用意を頼んだ記憶は無いんだが・・・。」
「お母さんがね?おかずが余ったから持って行けって。ついでに朝ご飯の用意もしてやりなさいってね。」
「うむ、まぁそれはあくまで口実で、私も姉も一秒でも早く君に逢いたかっただけなのだがな。」
「!!な、何言ってんのよ妹!!あ、あくまで幼馴染の腐れ縁として心配しているだけでそんな・・・!」
「そんなに照れるな姉よ。私を見習ってもう少し素直になれ。今時ツンデレは流行らんぞ?」

こんないつものやりとりを見て、彼は思わず苦笑していたのだが、ふと真顔になった。

「なんか・・・いつも悪いな。本当にすまな・・・・むぐ。」

そのまま喋ろうとしたのだが、姉妹二人から口に人差し指を当てられては喋れない。

二人は彼の目をじttぽ見つめてくる。彼はまた苦笑し、表情で「分かった」と告げる。

二人が人差し指を離した後、彼は笑みを浮かべて言った。
「二人とも・・・本当に有難うな。すごく感謝してる。」

その言葉を聞いて二人はとびっきりの笑顔を浮かべた。

「まったく・・・。あんたの世話を焼けるのは私と妹ぐらいなんだから、ちゃんと感謝してよね?」
「こちらこそ有難うだ君よ。あらためて惚れ直したぞ!」

この3人がドタバタしつつも楽しい日常を織り成していくのだが、それは別の機会に語ろう。

156:名無しさん@ピンキー
06/12/02 01:32:52 AL3SXxMX
時間が出来たらちゃんとキャラの名前とかつけて書きます。とりあえず保守代わりということで。

157:名無しさん@ピンキー
06/12/02 04:07:14 k64Iw6CZ
幼馴染みにツンデレ+素直クールか。
…(´∀`)

158:名無しさん@ピンキー
06/12/02 06:43:28 9XFbZQIR
これは良作の予感ですよ、奥さん!

159:名無しさん@ピンキー
06/12/02 16:03:04 Zj6smTxV
奥さん…ハァハァ

160:名無しさん@ピンキー
06/12/02 17:11:55 uV8mpZI8
人妻で幼馴染み?

161:名無しさん@ピンキー
06/12/02 17:19:37 uDZnHgPk
そりゃどんなNTRだ

162:名無しさん@ピンキー
06/12/02 21:02:27 ifMN3PBt
人妻の幼馴染を寝取るエロゲがあったな…

163:名無しさん@ピンキー
06/12/02 21:07:57 qZhwm4Q6
ふたりの兄嫁?

164:名無しさん@ピンキー
06/12/02 22:21:18 qgGHixki
>>226


   こ   れ   は   名   作   の   予   感




165:名無しさん@ピンキー
06/12/03 00:23:00 W1oHhuM+
>>226
素直クールな幼馴染みものが読みたかったんだ
続きを激しく期待

166:名無しさん@ピンキー
06/12/03 13:34:46 IkatqQwZ
気のせいだろうか、幼馴染みキャラにはツンデレが多い気がする

167:名無しさん@ピンキー
06/12/03 14:35:37 G4PE1/HB
最初からデレデレだったら、話として盛り上がりがなくなるからな。

168:名無しさん@ピンキー
06/12/03 15:54:54 WtZEpWDl
幼馴染みは恋を知ってツンからデレになるんですよ。

169:名無しさん@ピンキー
06/12/03 16:09:01 nLepI2ZZ
幼馴染は最初デレで恋を知ってツンになりデレに変わるというのを書く猛者はおらんのか

170:名無しさん@ピンキー
06/12/03 16:13:24 WtZEpWDl
梅子タンの話はそれっぽくなかったか。最初デレ→ツン→デレ
まあそれ以上に坊ちゃんがツンデレだったけど。

171:名無しさん@ピンキー
06/12/03 19:50:07 TI9bk/Rf
>>238
貴様はシロクロ好きな俺を敵にまわしたな!!!!!!1

172:名無しさん@ピンキー
06/12/03 20:02:35 FiUjUJWW
>>238
綾乃タソに謝れ

173:名無しさん@ピンキー
06/12/03 22:02:52 leLlhCBQ
そういやシロクロのヒロインと今宵の~のヒロインは態度が対照的なんだな
片方が希望されたらもう片方も合わせるように希望されることが多かったが
なんとなくその理由がわかった

174:名無しさん@ピンキー
06/12/03 23:11:17 Ebl1WcIe
はやく紗枝が幸せになる話が読みたいよ、神様

175:名無しさん@ピンキー
06/12/04 00:34:52 qbiy3IvJ
うむ、全くその通りだ。

176:名無しさん@ピンキー
06/12/04 00:37:15 SfHjx+Wp
あれ、付き合い始めてめでたしめでたしで終わったんじゃなかったの?

177:名無しさん@ピンキー
06/12/04 01:39:49 IGoMjki0
>>247
前スレ>>494>>499を見るんだ

178:名無しさん@ピンキー
06/12/04 08:53:47 q3YlrPLp
>>247
つ【保管庫】
続きがあるよ

179:名無しさん@ピンキー
06/12/05 23:29:18 our+vbJC
いきます。

180:名無しさん@ピンキー
06/12/05 23:30:42 our+vbJC
「ねーまさとき。わたしたち、ずっといっしょにいられるかな?」
「そんなのきまってるだろ。おれとゆいとまいは、これからもずっといっしょだぜ。」
「それはとてもうれしいな。そうすると、わたしとまさときとゆいと、さんにんでけっこんするということになるな。」
「けっこんってさんにんでもできるの?」
「けっこんとは、すきなひとどうしがするものだそうだ。だから、さんにんでもだいじょうぶなはずだ。」
「ようし!おれがんばってふたりをしあわせにするからな!」
「うん!よろしくねまさとき!」
「わたしたちも、きみをしあわせにしてあげるからかくごしておけ!」



むくり、と少年は起き上がった。
「一体何年前の事を夢にみてんだ俺は・・・。」
そう言って頭をかく。

少年の名前は「高村 正刻(たかむら まさとき)」。高校2年生。とある理由で一人暮らしである。
身長は160前後と低めである。ただし、顔はなかなか整っている。漆黒の髪と瞳が印象的であった。

「さて・・・。ちっと早いが食事の準備をするか。何があったっけな・・・。」
そういって、まずは顔を洗ってさっぱりしようとドアを開けると、何かとても良い匂いがした。
台所の方からである。さらに、人の気配もした。

「あいつらか・・・。まったく。」
苦笑しながらそうつぶやくと、彼は着替えて台所へ向かった。

台所で食事の準備をしていたのは、彼と同い年で、同じ学校へ通う、幼馴染の双子の少女であった。

「よう、おはようさん。」
「あ、正刻おはよう!って何よそのだらしない態度は・・・。起きぬけなのは分かるけど、もうちょっとしゃきっとしてよね。」
「そういうな唯衣よ。私はこんな正刻も素敵だと思うぞ。」

先に挨拶をしてきたのが姉である「宮原 唯衣(みやはら ゆい)」。身長は165前後。
スレンダーな体つきだが、凹凸はしっかりしている。ちょっと気の強そうな瞳を持ち、美しい黒髪を見事なポニーテールにまとめている。

妹の名は「宮原 舞衣(みやはら まい)」。身長は175前後とかなり高い。
スタイルは抜群で、見事な体型をしている。クールで知的な雰囲気を持っており、長く美しい黒髪を、こちらはストレートにおろしていた。
もっとも、正刻に対しては好意を素直にぶつけすぎるところがあるが。

181:名無しさん@ピンキー
06/12/05 23:31:32 our+vbJC
「で、お前ら今朝はどうしたんだ?特に朝食の用意を頼んだ記憶は無いんだが・・・。」
「お母さんがね?おかずが余ったから持って行けって。ついでに朝ご飯の用意もしてあげなさいってね。」
「うむ、まぁそれは口実で、私も唯衣も君に一秒でも早く逢いたかっただけなのだがな。」
舞衣がそういうと、唯衣はかぁっと顔をあからめて必死に否定をした。
「!!な、何を言ってんのよ舞衣!!あんたはともかく、わ、私はあくまで幼馴染の腐れ縁としてこいつを心配しているだけで、別にそんな・・・!」
そんな姉の態度に、やれやれといった態度で答える舞衣。
「そんなに照れるな唯衣よ。私を見習ってもう少し素直になれ。今時ツンデレは流行らんぞ?」

こんないつものやりとりを見て、彼は思わず苦笑していたのだが、ふと真顔になった。

「なんか・・・二人とも、いつも悪いな。本当にすまな・・・・むぐ。」

そのまま喋ろうとしたのだが、姉妹二人から口に人差し指を当てられては喋れない。

「正刻・・・いつも言ってるでしょ?こういう時の「ごめん」とか「すまない」とかは、いいっこなしにしようって。」
「そうだ。私たちが言って欲しい言葉はそんな言葉ではない。君ならちゃんとわかっているだろう?」

そう言って二人は正刻の目をじっと見つめてくる。彼は苦笑し、二人の指をどかすと笑顔を浮かべて言った。
「二人とも・・・本当に有難うな。すごく感謝してる。これからもよろしく頼む!」

その言葉を聞いて、二人はとびっきりの笑顔を浮かべた。
「まったく・・・。あんたの世話を焼けるのは私と舞衣くらいのものなんだから、ちゃんと感謝してよね?」
「こちらこそよろしくだ正刻。あらためて惚れ直したぞ!!」


182:名無しさん@ピンキー
06/12/05 23:32:10 our+vbJC
その後、正刻が身だしなみを整えている間に、双子は食事の準備を進めていた。
もっとも、実際に調理をしたのは唯衣で、舞衣は食器を用意したりする手伝いだけだったが。

「舞衣はなぁ・・・。何で殺人料理ばっかり作っちまうのかねぇ・・・。」
身支度を整えた正刻がテーブルについてそう言ったのに対し、舞衣はぷぅっと頬をふくらませた。
見た目に反したこういう子供っぽい行動を時々とるのが舞衣の癖である。
「今は確かにちょっとアレな腕だが・・・しかしな!今に見ていろ?いつか母さんや唯衣より料理の腕をを上げて、君をメロメロにしてやるからな!」
「はいはい、こいつをメロメロはどうでもいいけど、あんたが私や母さんを料理の腕で追い越すのは正直無理だと思うけどねー。」
そう言って唯衣は完成した料理を手際良くテーブルに並べていく。どれもかなり美味しそうだ。
「舞衣。コーヒーを淹れておいて。これだけは私、あんたには勝てないのよねー。」
「そうなんだよなー。唯衣が淹れたコーヒーも美味いけど、舞衣のが淹れたコーヒーは別格だもんなぁ。」
「ふふっ、ありがとうな正刻。お礼に君のコーヒーには私の愛をたっぷり注いでやろう。」
「んなもん注がんでいいから普通に砂糖とクリームを入れてくれ。」

こうして賑やかながらも楽しく食事を終えた三人は、登校の準備を始めた。
といっても準備をしたのは正刻だけで、双子は食事の後片付けをしたのだが。
やがて、準備を終えた正刻が二人に声をかける。
「よし、待たせたな。じゃあ行くとするか!」
「ちょっと待って正刻。はい、これお弁当。残さずちゃんと食べてよ?」
「おぅ有難うな。心配すんな、そんなもったいないことしねーよ。」
「さて、では準備も整ったようだし、行くとするか。」
「あいよ。さーて、今日も一日頑張りましょうかね。」
「正刻・・・。おっさんくさいよ・・・。」
「だがそれが良い!!」
そんなやりとりをしながら三人は賑やかに学校へ向かった。




183:名無しさん@ピンキー
06/12/05 23:36:04 our+vbJC
とりあえずこんな感じです。エロに行くのはかなりあとになりそうですが、必ず書こうと思います。
明日も休みだから、もちっと頑張りましょうかね。ではー。

184:名無しさん@ピンキー
06/12/05 23:37:46 BTPASyB/
これはwktk
作者さん頑張って下さい

185:名無しさん@ピンキー
06/12/06 00:41:34 fuZqJZzK
久しぶりの作者降臨age

186:名無しさん@ピンキー
06/12/06 01:00:47 0hjCZCuW
いきます。

187:名無しさん@ピンキー
06/12/06 01:02:02 0hjCZCuW
三人は並んで学校への道を歩く。
真ん中が正刻、その右に唯衣、左に舞衣といった形だ。身長差のせいで、ぱっと見た感じ、仲の良い姉妹弟に見える。

しかしながら、少なくとも同じ学校に通う生徒でそう思うのは誰もいないだろう。
何しろ宮原姉妹は目立つ。二人ともとびっきりの美少女なのに加え、それぞれが活躍しているからだ。

唯衣は合気道部のホープである。男子でも彼女に勝てる者はいない。ポニーテールをなびかせて闘う彼女には男女問わずファンが多い。
さっぱりした明るい性格で、さらに料理をはじめとする家事全般が得意なのも、その人気の理由である。

舞衣は生徒会の副会長で、次期会長になるのは確実と言われている。さらには成績も抜群で、学年のトップ3から落ちたことは無い。
運動神経も抜群で、生徒会の業務があるため特定の部活動には所属していないが、それでも助っ人を頼まれる事は日常茶飯事だ。
当然人気も高いのだが、彼女は普段から正刻スキスキオーラを発散し、あまつさえ行動に移しまくっているので、男子からはある意味手の届かない存在と諦められている。
もっとも、それでも告白しようとする連中は後を絶たないが。

そんな人気者と行動を共にする正刻は、昔から羨望と嫉妬の対象だった。
しかし、彼自身がそれを苦痛に感じたことはほとんど無い。
幼い頃は、周りから冷やかされて恥ずかしく思った時もあったが、しかし彼女らと一緒にいることが彼にとっては何より楽しく、幸せなことであった。
ゆえに、周りから何を言われようが彼は二人から離れようとは思わない。嫌がらせも気にしない。
もっとも、舞衣の行き過ぎた愛情表現には多少辟易しており、あまりいちゃいちゃするな、といつも言っている。
舞衣はそんなことを言われようと態度を変えはしないが。

もっとも、最近はそういった正刻に対するやっかみも減ってきた。それは、彼自身がいわゆる「変わり者」に分類される人種であると、知れ渡ってきたせいもある。

その「変わり者」である理由の一つが、今彼らの間で話されていた。

188:名無しさん@ピンキー
06/12/06 01:04:42 0hjCZCuW
「ところで正刻・・・。まさかとは思うが、今年もあの件を提案する気か?」
「当たり前だ。あれを成し遂げるのは俺の悲願だ。たとえ今年が駄目だとしても、俺は来年も必ずやるぞ。」
「あんたってば本当に変態よね・・・。幼馴染じゃなかったら、とっくに縁を切って半径5メートルには近づかないわ。」

彼の悲願。それは・・・図書館に18禁コーナーを作るということだった。

正刻は図書委員をしている。彼らが通う高校には、大きな図書館がある。司書もいるくらいだ。
さらに、通常図書委員というのは簡単なことしかしない場合が多いが、ここの学校では違った。
図書館の貸し出し業務や掃除はもちろん、新しく入れる本の選定や、今ある本の管理、入荷した本のチェック、パソコンへの登録など専門的なことまで任される。
もちろん全てまかせっきりという訳ではない。そのために司書がいるし、他の業務をする人もいる。図書委員でも、必ずそういったことをしなければならないわけではない。
しかし、このシステムは本好きには魅力あるシステムであり、それを目当てに入学する者もいる。
かくいう正刻もその一人であった。
そして彼には常日頃不満に思っていたことがある。それが18禁ということであった。
俗に18禁と呼ばれるモノは、むしろ18未満にこそ必要なものだと彼は考えた。
そこで、新しい本の入荷の選定の際に、そのことを提案したのだ。

結果は・・・いわずもがな、であった。しかもそれをネタではなく本気でやろうとするあたりがもうアレだ。
そんなこんなで、彼は「宮原姉妹のおまけ」から「学校一の変わり者」にランクアップしてしまった。

黙っていれば、彼自身もかなりの美形なのに、それをこれっぽっちも感じさせない。あるいはそれも、彼の魅力なのかもしれなかったが。

そんな微妙な空気を振り払うかのように、唯衣が正刻に話しかける。
「ま、あんたの変態的計画はどうでもいいけどね。ところで明日の夜は空いてる?」
「まぁ空いてるけど・・・。どうした?」
「父さんと母さんが、一緒に食事しようって。父さんはまた新しいお酒を買ったから、晩酌に付き合ってほしいみたいよ。」
「まぁ明日は土曜だし別に構わんが・・・。しかしおじさん・・・高校生を普通に酒に誘うなよなぁ・・・。」
「まぁ良いではないか。父さんも、男同士で飲みたいんだろう。ついでに泊まっていけば良い。」
「それって朝まで飲めってことか?お前らも少しは付き合えよ・・・ってやっぱいい。むしろ君たちは飲まないで。お願いだから飲まないで下さい。」

正刻の脳裏に、誤ってこの二人に酒を飲ませてしまったこと時の事が蘇った。正直、二度とあんなことは起きてほしくない。いや、起こさせない!

彼がそんな決意をしていると、学校に到着した。
「そんじゃお前ら、またな。」
「うん!あんたも授業中居眠りしちゃダメだからね?」
「まぁ安心しろ。クラスが別でも、君が居眠りをしたらすぐに膝枕をしに行ってあげるからな。」
「勘弁してくれよ・・・。」
そういって、三人はそれぞれのクラスに分かれていった。





189:名無しさん@ピンキー
06/12/06 01:07:23 0hjCZCuW
以上です。ちょっと急いだせいでだいぶアレな出来になってしまいました。
もっと精進しないといけませんね。では。

190:名無しさん@ピンキー
06/12/06 20:06:15 llm/abbf
ちょっと見ねえ間に新しいシリーズが投下されてたとは
かなりGJだぞ

191:名無しさん@ピンキー
06/12/07 03:42:31 um5y8tZX
ゆいとまい…獣神ライガーか!

192:名無しさん@ピンキー
06/12/07 13:09:10 l81aNnGM
今週のヤンジャンに載ってた幼馴染みの話がせつねぇ・・・

193:名無しさん@ピンキー
06/12/07 13:28:03 StfTznHX
kwsk

194:名無しさん@ピンキー
06/12/07 19:07:17 l81aNnGM
幼馴染みの女の子はヤリマンで男とやっては捨てられる。
主人公は捨てられて泣いてる女の子をラブホまで迎えに行くくらい女の子のことが好き。
ある日また新しい男ができたと喜ぶ女の子をみて主人公はおそいかかる。
でも女の子が泣いてるのを見ておそうのをやめてずっと好きだったと告白
女の子も本当に好きなのは主人公だと気付き付き合っていく。
みたいな話

195:名無しさん@ピンキー
06/12/08 01:01:44 E3d1Lyx1
やっぱりカキコがあったか……
俺にとってはかなりの鬱展開だった

196:名無しさん@ピンキー
06/12/08 01:12:36 GR2r4X9e
最初二行でたまきん思い出した

197:名無しさん@ピンキー
06/12/08 01:18:24 0+cWjP/3
純愛スキーでちょっと処女厨のおれにも鬱展開だった

好きな幼馴染みがヤリマンって・・・

198:名無しさん@ピンキー
06/12/08 08:55:43 d258anOc
さっき見てきた
俺は好きだぞ

199:名無しさん@ピンキー
06/12/09 01:55:16 L++T6vj2
あれは男が悪い。
さっさとケリつけてりゃ済む話だった。

でもまあ丸く収まったんで良かったじゃないか。

200:名無しさん@ピンキー
06/12/10 06:56:11 GNx+rJEn
age

201: ◆tx0dziA202
06/12/10 16:48:21 9JWAZpHF
保守代わりにちょっとしたものを。
>9-16と同じ系列の話で、情景描写重視で心情を出来る限り省いたあちらとは違い、コメディ調の話です。
雑文ですが、楽しんでいただけたら幸いです。

202:What is her dream? Isn`t it false?
06/12/10 16:49:13 9JWAZpHF
「はあ……」
何度溜息をついたかな。今日だけだったらそうでもないけど、今までの合計はきっと4桁いくかも

ね。
私にこんな事をさせている原因は、今も隣にいるこのアホなノッポ。
……オールバックなんて時代錯誤な髪型して格好いいと思ってんだから救えんわね、ほんと。
おまけに何なのそのブーツ。カウボーイみたいなギザつき円盤……名前は知らないけど、そんなモ

ンくっつけて……
どっから拾ってきたのよ、んなモン。
しかもわざと穴の開いたズボンはいてるし。
あーもう! みっともないたらありゃぁしないわね。

「はあ~……」

ホント、溜息がでるわ。こんな事してるこいつにも、付き合ってやってる自分にも。
「ん? どーした、ミコ。さっきからうるせぇな」
「あ~、何でもないわよ何でも。せっかくの休みをこんな事に費やしてる神子さんは偉いなあ、と

、自画自賛しただけ~」
めんどくさそうにぷらぷらと手を振りながら言ってやる。
ま、めんどくさいのは事実だし、自分を褒めたいのも本音だけどね。

横目でこのバカを見やってみれば、そりゃ当然のごとく嫌そうな顔。
「オマエな。自分から協力するっつっといてそりゃないだろーが」
あー、小学生ん時のいじめるバカ男子の気分が判った気がするわ。確かにこういう顔見んのはおも

しろい。
同意できるな、うん。
そんな時は、こいつは名前の通り偽善っぽい行動してたわけで。
ちゃらんぽらんな外見に似合わないまっすぐな性格は、いざこいつがいじめられる立場になったの

なら凄いいじりやすそうだわ。

「……オイ、聞いてんのか? ミコ」
「はいはい聞いてますって、セーギ。んで私にどーしろと」
「……もう少し真面目にやってくれ。俺一人に迷惑かかるならいい……いや、良くねえがそれはそ

れとして、今日の用事はさ……」
「はいはいOK問題なーし。のーぷろぶれむ。そんぐらいいくら私でも覚えてるわよ」

続きを言おうとして、胸がちくりと痛んだ。
……やれやれ。所詮は自己満足で欺瞞と分かってるんだけどなあ……
一瞬浮かんだ黒い感情を押し込める。

203:What is her dream? Isn`t it false?
06/12/10 16:50:13 9JWAZpHF
「……愛しのミズキチの誕生日だもんねぇ。そりゃ張り切るのも無理ないわ」
にやりと笑って言ってやる。
と、その瞬間セーギの顔が真っ赤に染まった。うわ、文字通り後ろに跳びすさるリアクションなんてはじめて見たわ。
「ば、ばばばばばばば馬鹿ヤローッ!! 何てこと言いやが――」
ゴキブリとエビの合いの子の様な動きをしたセーギはそのまま歩道の段差につまづいて……

「「あ」」

そのまま車道に向けてすっころんだ。
きれいな放物線のスローモーションを描く。
どっかの素人投稿番組で見たなー、こういうの。そん時ゃ当然お約束どおり―

ビイィィィィィッ!!

……お約束どおり、トラックが来た。
うわ、すんごいデコトラ。中華街の装飾そのまま持ってきたような龍のレリーフが異様に目立つ。
国宝モノのデザインだわね。
なんか知らないけど今日は異様にレトロなものに縁があるなあ……
それにしても“愛羅武勇”っつーセンスはどうかと思うけど。

「ぬわああぁぁ、たたたた助けろこのダホッ!!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬー!!!!」

……あ、すっかり忘れてた。
見ればセーギは足をむしったコオロギみたいな動きでじたばたしてる。
緊張してまともに動けないってとこ?
幼馴染だけに、情けなさが際立つなあ。
このままぎりぎりまで放っておいてもそれはそれで愉快なことになりそうだけど―
ま、何か間違ったりでもしたら夢見も悪くなりそうだし。
さすがに西瓜割りするには9月は遅いかな、とも思うわけで。

んー、でも。せっかくだしなあ。
「ねえねえ、助けてあげる事へのお駄賃は?」
「んなこと言ってる場合かー!! 助けやがれこんちくしょう!!」
「1.私の生徒会の雑用を引き受ける
2.私に今度食事をおごる
3.今度の日曜私に付き合う
4.一万頂戴
ライフライン、残るはテレフォンとフィフティフィフティです!」
「ふざけんなァーッ!! 選べるかあっ! 地味にカツアゲ入ってるし!」
「ドロップアウトを宣言ッ! ……。ファイナルアンサー!?」
「タメるな、あの人再現すんじゃねぇ! うーわあぁぁ、マジでやばいって!」
チ……いいチャンスだと思ったんだけど。しゃーないか。

204:What is her dream? Isn`t it false?
06/12/10 16:50:50 9JWAZpHF
「はいよ……っと」
デコトラが後数メートルで来るタイミング。
とりあえず手を伸ばして掴んでやる。
……しっかし。フツーは構図逆じゃないの? これ。
150cm無い私が180超えてるヤローを抱き起こしてもシュールな絵にしかならんわよ。
なんてどうでもいいことを思っていたら……
「へ?」

うわ、重っ!!踏ん張りきかないって!!
「んなに力込めないでよ!」
「普通に掴んでるだけだろ!」
まず。真剣にまずい。
このままこのアホごとデコトラに引きずり込まれそう。
嗚呼……全くもって女らしくないけど、外聞気にしてる場合じゃないか。

「どっ……せ、ええぇぇりゃあっ!!」
渾身の力で、思いっきり腕を引っ張る。
セーギの体が持ち上がり、不意に反動が無くなった。
何かが抜ける様な感触がして――



気がつけば、セーギが私の上に覆いかぶさってた。
「……ッ!」
なんとなく手が出た。
思い切りアッパーを水月に叩き込む。
あ、ねこ蹴ったときみたいな声出した。
「……て、め…… 怪我人に何しやがるっ……」
「どこが怪我人よ! 転んだだけでんな様子ちーとも見えなかったわよ。
そもそも女押し倒してずっと堪能してるような煩悩男が怪我してるわけないでしょーが!」
「起き上がれねぇんだよ! テメーのせいで!!」
「……は?」

よくよくみたら、セーギが肩を反対の手で抑えて悶絶していた。
……あのー。これってもしかして。
「……肩、抜けた?」
「……たぶんな」
「うっわ、貧弱」
「うるせぇ!!」
怒鳴るなり、セーギは獣っぽい声出して脂汗を流し始めた。
もっと先の事考えて行動すりゃいいのにねぇ。


205:What is her dream? Isn`t it false?
06/12/10 16:51:27 9JWAZpHF
ま、取りあえずは現状把握、と。
ここは歩道。取りあえずデコトラから逃げるのにゃ成功。
で、今私はこのデカ男に押し倒されてる形になってる。
そのバカは肩が抜けてろくに動けない、と。
……。
よくよく考えてみたら、かなりアブないわね。
顔が火照ってきたの自分でも分かる。
目が泳いでいたら、不意にバカと目が合った。
私の顔色に気づいたのか、いきなりこいつがわめき出す。
「このバカ!! 誰がテメーなんか意識するか!この自意識過剰女!」

……ムカつく。
だけど、それ以上に。
「……そんなに魅力ないかな、私」
まあ確かに背は低いけど、他の部分は平均行ってんだけどな。
この天然パーマ気味の髪は自分でも好きじゃないけどさ。
はあ……

ん? 何か静かだと思ったら。
「……悪ぃ」
……こりゃ、もしや。
あ、自分でも意地悪い笑い浮かんでんの分かるわ。
「へぇー…… つまりは私に欲情してるってコト? ふーん」
「ばっ……んな訳ないだろーが!!」
「はいはいそういう事にしときますよー、と」
よっこいせ。
ようやっと抜け出せたー。疲れさせてくれるわ、全く。
さあてと、これからどうしようかな。
何にせよ、ま、とりあえずは……

「セーギ。家に来んさい」
「……何でだよ。まだ買い物終わってないんだがな」

この期に及んでこいつは…… それどころじゃないでしょうに。
「用事も何もその腕じゃねぇ……」
兎にも角にも手当てしてからね。と、まあそのぐらい分かるとは思うんだけど。
「今日が無理そうなら明日でも明後日でも付き合ったげるから。はいはいさっさと立ってせかせか歩く! OK?」
「……わーったよ」

ったく、素直じゃない事。
片手だけで器用に立ち上がったセーギは、本気で痛そうに脱臼した肩抑えてる。
「……なんか抑えてよっか?」
「……いや、別に……」
「遠慮しないの。じゃあ急ぐけど……痛むなら言ってよ?」
「……ああ」

……ったく、やせ我慢して。この馬鹿の側に寄り添って、動かないように両手で押さえる。
まあ、セーギにゃ悪いけど、今日はちょっと嬉しかったかな。少しだけ脈はあるみたいだし。
……ま、そんな脈といえるレベルでもないけどね。

ずっと、こうしていられたらいいのにな。
……私はそう思っているだけだけど、そこからはすぐに黒い想いが溢れてくる。
あの子、水城はきっと正義には振り向かない。ほぼ確信できる。
……その時。水城がこいつを振ったとき。私はそこにつけ込まないで居られるだろうか。
そうしない自信は……ない。
そんなことしても嬉しくも何ともないだろうって分かってるのに。


……いつか。何の躊躇いもなく、一緒に居られるようになれればいいな。
ただ、私はそう思う。

206: ◆tx0dziA202
06/12/10 16:53:21 9JWAZpHF
以上です。
一番上の、メモ帳の設定のせいでおかしいことに…… 読みづらくてすみません。

一応、四条と高槻の話のおよそ3ヶ月前の出来事の外伝と受け取ってください。
この間にこの二人は付き合うことになるわけですが……
何があったのかはご想像にお任せします。

……出来るだけ早く本編のほうも書きたいです。


207:名無しさん@ピンキー
06/12/11 09:24:39 mtSaU+/o
GJ!
本編にwktk


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