太臓もて王サーガでエロパロ 第二章at EROPARO
太臓もて王サーガでエロパロ 第二章 - 暇つぶし2ch670:イヌイチ・
07/10/16 09:25:57 PW8CAqZl
 なりゆきだ。なりゆきじゃなかったら漫画によくある御都合展開だ。
 きっと最後のページには『俺達の戦いはまだ始まったばかりだ!』とか、ミカンの絵が描かれてたりするんだ。あれ?それって打ち
切りじゃね?
「一人で何ブツブツ言ってんの?乾」
「へあっ!?オレ何か言ってた?」
「何かプリンセスがどうとかって…それより黙っててよ。お姉さまの声が聞こえないじゃない」
 言いながら一口は濡れた服もそのままに、壁におそらく備え付けであろうコップを押し付け隣の音に集中している。白いシャツの下か
らかすかに透ける水色のキャミソールにオレは少々居心地の悪さを感じていた。
「…風邪ひくぞ」
 オレはバスルームからタオルを数枚拝借し、一口に向け放り投げた。返事は無い。期待してないけど。
 ついでに、服を乾かすハンガーを借りようとクロゼットを開ける。
―が。
「ぶっ」
 中を見て慌ててドアを閉めた。―中にあったのは、おそらくオプションであろう、ボンテージ衣装と九尾鞭をはじめとする数々の
SM小道具だった。
 こ…これ、隣の部屋にもあんのかな。
 クロゼットの扉を押さえつつも、激しい動悸と妄想が止まらない。

―艶やかな黒革の衣装に身を包んだ、はちきれんばかりの先輩の肢体。
『ほら、何が欲しいの?』
 鞭の先端がゆっくり空気を撫で、触れるか触れないかギリギリの快楽が背中を走る。…けれど答えられない。口に噛まされたギャグ
ボールが、人の言葉を喋らせてくれない。
 そこに居るのは、一匹の忠実な獣。ヨダレと荒い息を漏らしながら血を流しそうな位痛い主の愛を待つ、哀れで卑しい畜生の姿だ。
 そして主はそんな畜生を見下ろしながら、ゆっくりと笑みを湛えこう言うだろう。
『いい子ね…愛してるわ。―宏海』

「すないぱぅっ!?」
 畜生の図が妄想のオレから阿久津の姿に変わった瞬間、オレは弾かれたようにクロゼットから離れ、一口の隣で壁にへばりついた。
「い、乾?急にどうしたの?」
 唖然とした表情で一口が問う。だがそれに答える余裕など今のオレにはない。
「…許せねえ」
「?」
 そうだ。矢射子先輩が阿久津の彼女になったって事は、あの爪先から脳天まで駆け抜ける先輩の愛のムチを、アイツが独占しちまう
って事だ。
 そんなの。
 そんなの、許せるかよ。
「ヘンジン!」
「きゃっ!」
 装着した首輪のバックルを回し、辺りが光に包まれる。その隙にオレは、サイボーグ乾へと姿を変えた。「キモっ」近くで声が聞こ
えた気がするが、気のせいである。
「…待っててください矢射子先輩。貴女の愛のムチを受けるのは…このオレだぁーーーーっ!!!!!!」
「乾!?」
 一口の声もおかまいなしにオレは壁に向け、拳を放つ。サイボーグ乾と化したオレのパワーは通常の約7倍。それ位あれば、ラブホ
テルの壁などやすやすと壊せるだろう。
 …が、壁に拳が当たる直前、オレは動きを止めてしまった。
 犬の聴力は約16倍―それにより聞こえる会話が、犬型サイボーグのオレの耳にも届いてしまったのだ。
*


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