07/03/05 22:18:07 Uyc5soy5
矢射子会長のことを、俺らはずっと前から好きだった。しかも、一口は会長の思い人も知っていたのに…。
「おい、今日俺がおごってやるから二人でパーッとやろうぜ!」
「失恋パーティーじゃん、それ」
まだ赤く腫れた目で、一口は言った。
「まあおごってくれるなら…今日はやけぐいしてやるー!!」
二人で並んでなかばやけくそでラーメン屋まで校門から走ろうかとしたとき。
「見て、二階の生徒会室。」
「…矢射子会長だな。」
学校を去る前に一目生徒会室を見ておこうとしたんだろうか。一口の目が、また潤み出した。
「あーもうやだやだっ!これから失恋パーティーなのに!乾っ!どっちが早く食べられるか競争だからね!?」
一口は震える肩をごまかすように一息にそう言うと、ラーメン屋めがけて走り出した。
…一口は、強いな。会長の好きな奴ずっと知ってて、それでずっと会長のことを好きでいて。