セーラー服と機関銃でエロパロat EROPARO
セーラー服と機関銃でエロパロ - 暇つぶし2ch55:若頭は厄年ッ!・後
06/11/20 21:06:22 R8rHUEP2
「詮無いことだな、佐久間」
浜口は言い捨てて泉の方へ歩いていく。
「さ、始めましょうか、おじょうちゃん」
浜口が近づくのに合わせ、柴田が制服のスカートをめくり上げた。
「やめて…下さい、浜口さん!」
ベルトを外しながら、浜口は再び合図をする。
「ん。蘭丸」

小姓は少し複雑な表情をして、刃を泉のパンティーの上で動かした。
可愛い下着のゴムが切れ、くるんと丸まる。
大きく広げられた脚の間が晒される。
「あぁ…っ!やめてぇっ!」
今度は部屋がしんと静まり、男達が唾を飲むのが聞こえた。

佐久間は目を閉じようとしたが、誰かに押さえられたように瞼が動かない。
浜口がズボンからグロテスクな一物を出した。
「やめろ……やめてくれ……。頼む………」
佐久間は絶望に苛まれる。
痛々しく震える泉のピンク色の肉襞に、浜口は唾をなすりつけ、一物をあてがった。
にやりと笑って佐久間を見る。
「ふふふ。よく見ておけ、佐久間。…次はお前だ」
浜口は力任せに一物を突き入れた。
「きゃあああ…………!!」
「く、組長っ!」

大勢の男達に囲まれ押さえられ、泉は浜口に犯される。
ぱん、ぱん、ぱんと響くリズミカルな音に合わせ、豊かな胸がゆらゆらと揺れた。
「あーっ、いやあぁっ!…さ、佐久間さん、佐久間さ…ん!!」
佐久間はコンクリート漬けにされ泥沼に沈められる心地だった。
血反吐の出る勢いで叫ぶ。

「組長!!組長―ッ!!!」

全身汗まみれで目が覚める。
「夢…か…。なんて夢だ……」

事務所に出てきた佐久間を見て、金造が心配そうに言う。
「佐久間さん、お顔の色がすぐれませんね」
「いや、実はちょっと夢見が悪くて……。心がけが悪いんでしょうか」
「他の奴等はともかく、若頭に限ってまさか。―おいくつになられました」
「41です」
「ああ、ほらほら。厄年ですよ。満で数えりゃ、本厄だ」
「厄年……」
「観音様で厄除けしてもらってきたらいかがです」
佐久間は小さく笑って答えた。
「…はい、では今度。―そろそろ組長を迎えに行ってきます」
結局、佐久間が厄除けに詣でることはなかった。

― 終 ―

56:名無しさん@ピンキー
06/11/20 21:07:35 R8rHUEP2
>>12を読んでムラムラしてやった。今は(ry

後味の悪い話ですみません。

57:名無しさん@ピンキー
06/11/22 00:37:16 1yM/zuO3
GJ!タイトルと内容がえらい違うなぁw

58:名無しさん@ピンキー
06/11/22 01:19:36 bU+cslow
GJ!遂にエロキタ━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━!!!!
タイトルの元ネタも見てたw

59:名無しさん@ピンキー
06/11/22 05:31:06 HKyMbJZv
あの二人の関係性だけで興奮する
今回は役者、二人ともマッジ好きだし
むしろどーにかなるべき

60:ガサ入れ-1
06/11/22 23:58:38 xgKiZ6si
「泉さん?泉星さん?いらっしゃいませんか?」
泉がマンションのインターホンの呼び掛けに応じてドアを開けると、そこに立っていたのは刑事の黒木だった。
「あの…何回言ったら覚えて下さるんですか?私は星泉です」
「ああ、そうでしたね。これは失礼」
つねに丁寧な物腰で泉にも語りかけてくるため、泉もこの男と話す時にはいつも以上に丁寧になってしまう。
「…で、今日は、何か?」
刑事の訪問に心当たりがない泉が訝しげに尋ねると、黒木はこう言った。
「ヘロインの捜索で、まだしていない場所が一つあったことを思い出しましてね…それで、こうしてお伺いした次第です。
ここで立ち話もなんですのでお邪魔してもよろしいですか?」
「あ、はい。どうぞ」
スリッパを出してやり、泉は黒木を部屋へと通した。

浜口組が躍起になって探しているヘロインを見つけ出すべく、泉を始めとする目高組の一同は八方手を尽くして探し抜いたが未だにその在りかは謎のままだ。
もうこれ以上思い付く隠し場所などない…と落胆していたところに黒木がやってきたために、泉は縋るような思いで黒木の言葉を待った。
「目高組の中もこのマンションも、隈なく探しましたがヘロインは見つかりませんでしたよねえ。
しかしですね、まだ、探していない場所があったんですよ。
ご存知ありませんか?ニュースでたまに取り上げられていますけど、毎年数件は税関で摘発される密輸の手口なんです」
立て板に水とはまさにこのこと、と言わんばかりの口調で黒木は一息に言葉を羅列した後、一瞬眉毛を引き上げてからこう続けた。
「身体の…中です」
「身体の…中…?」
黒木の言葉の意味を図りかねてポカンとしている泉に向かって、再び黒木は語りかけ出した。
「ええ、そうです。身体の中です。身体の中に隠してしまえば、麻薬犬の嗅覚を持ってしてもなかなか見つけることはできませんからねえ」
「え…あの、でも、身体の中に隠すって、一体どうやって?」
「方法は主に二つあります。まず一つは胃の中です。袋に入れて飲み込んで、後は排泄物として自然に出てくるのを待つんです」
その様子を想像してしまったのか、泉は思わず眉間にシワを寄せて険しい表情になる。
「ああ、これは女性の前でデリカシーがありませんでしたね」
泉のその表情を見て黒木は詫びる。
「しかし、もう一つの方法というのがですね、それ以上にデリカシーに欠ける上に、女性でなければ不可能な方法なんですよね…」
穏やかながらもいつもはっきりと内容をぼやかすことなく話をする黒木が言い澱むので、泉は不思議に思ってこう言った。
「構いませんよ。はっきりおっしゃて下さっても」
その泉の言葉を聞いて、黒木は安心した様子で話を続けた。
「それでは、遠慮なくお話させていただきますが…女性にしかできないもう一つの方法というのはですね。
コンドームの中にヘロインを詰めて、膣の中に挿入するんですよ」
保健体育の授業でしか聞いたことのないような単語の羅列に、泉は気が遠くなりそうになる。
「ああ、やはりデリカシーに欠けた表現でした。しかし、他になんとご説明申し上げればよかったですかねえ?避妊具をヴァギナの中に…というのも」
「も、もう説明はいいです!わかりましたから!」
更なる専門的な用語を耳にして、泉は顔を紅潮させた。
「で、その、隠し方が、私と何の関係があるんですか?」
「ええ。ですから、その方法で隠されているかもしれない、と思いましてね」
泉に一歩分近付きながら、黒木はしれっとした表情のまま言う。
「…捜査、させていただけませんか?」
低くよく通る声で黒木はそう言うと、泉の膝裏に手をかけて掬い上げその長身をソファーへと倒した。


61:ガサ入れ-2
06/11/22 23:59:59 xgKiZ6si
「きゃあっ!」
泉は、突然の出来事に何が起きたのか把握できないでいた。
一方黒木はスーツのポケットから取り出した白い手袋を両手にはめると、ソファーに横たわった泉を見下ろしていた。
「何なさるんですか!?」
普段おっとりを通り越して鈍さすら感じさせる泉にも、さすがに自らの身に危険が及んでいることは察知できた。
しかし黒木は相変わらず穏やかな表情のままでこう言ってのけた。
「いえ、ですから、捜索ですよ。…あなたの身体の中にヘロインが隠されていないか」
「かっ、隠してなんかいません!大体、私が隠す必要がどこにあるんですか!?」
「令状もちゃんと取ってありますから。ほら、この通り」
ジャケットの内ポケットから取り出した紙を泉にちらりと見せる。
「ご協力お願いします…星泉さん」
「いっ、いやあっ!」
甲高い泉の叫び声などまるでお構いなしに黒木は泉のセーラー服のスカートの裾に手袋をはめた右手を滑り込ませた。

内腿をきっちりと閉じてそれ以上の侵入を防ごうと試みたが、飾り気のない純白のショーツの中に入り込んだ黒木の中指が
泉のクリトリスを捉えた瞬間、泉が両腿に込めていた力は自然と抜けてしまった。
他人はおろか自分でも触れたことのない部分へのその刺激は、泉を混乱させるには充分すぎた。
黒木の手を押し留めようと泉はもがいたが、これまで経験のなかったその感触に思わず甘い声を挙げてしまう。
「あぁんっ…」
「いきなり核心部分まで進んでしまうと、傷つけてしまう可能性がありますからねえ。そのためにも、もう少し辛抱していて下さい」
泉の一番敏感な部分を黒木は円を描くように撫で回す。
じわじわと溢れ出てきた蜜が黒木の手袋を濡らしていく。
クリトリスから更に下方に中指を滑り下ろすと、膣口にその指先をあてがった。
「準備が整ったようですね。それでは、捜索を開始させて頂きます」
いったいこの黒木という男には感情というものが存在するのだろうか…
このような状況に至っていても、一切顔色も口調も変わることなく事を進めていく。

自らの愛液が潤滑油の役目を果たして黒木の中指がじりじりと膣内に侵入してくる感覚に泉は身を固くした。
肉襞の一つ一つを丹念にまさぐる黒木の指の動きに、泉は初めてその部分に異物を挿入される痛み以上の何かを感じていた。
「黒木さ…そんなとこっ…」
「ああ、すみませんね。一気に入れてしまうともしも中に何かあった場合に奥まで押し込んでしまいますからね。
ほら、耳掃除に綿棒を使うと耳垢を奥に押し込んでしまうと言うでしょう?それと一緒ですよ。なので少しずつ確認させて頂いています」
泉の膣の前面部を探っていた黒木の指が、不意に180度回転して後ろの膣壁を刺激する。
「こちら側も、調べさせてもらいますので」
「ああぁんっ…」
反射的に身を捩って嬌声を挙げてしまった自分自身が泉は信じられなかった。
捜査の一環と称されたこの行為に対して淫らな感情が身体の奥底から湧き上がってきてしまっている自分自身が…
もしも黒木が泉を陵辱するための行為として行っているのであれば、泉も激しく抵抗しただろう。
しかし泉の目には、黒木のその不変の表情はあくまでもこの行為は捜査の一環としか映らず、自らを嬲るために弄んでいるようにはとても見えなかった。
冷静に考えればそんなはずはないのだが、この時の泉からはそのような判断力は既に消え去っていた。


62:ガサ入れ-3
06/11/23 00:00:29 xgKiZ6si
ゆっくりと時間をかけて黒木は中指の第一関節までを泉の膣内に挿入した。
黒木の指の動きに理性の全てを奪われそうになっていた泉は何とか平静を保とうとずっと抱いていた疑問を息も絶え絶えになりながらも黒木にぶつけた。
「だいたい…無くなったヘロインは5kg…あるんですよね?…そんな量…こんなところに…隠せるわけ…ないじゃない…ですかぁっ…」
「ええ。もちろん。その全部が同じ場所に隠されているとは思っていませんよ。ヘロインはたとえ0.1gでもとんでもない金額で取引されるんですよ。それに…」
ほんの僅かだけ声を落として黒木はなおも呟いた。
「ヘロイン自体ではない、代わりの物が隠されている可能性も、ありますからねえ」
呟きと同時に、それまで蝸牛の這うようなスピードで前進を続けていた黒木の中指が一息に第二関節の部分まで挿入された。
「…!!!」
黒木の指先が到達した場所に触れると、それまで以上に泉は激しく身体を震わせた。
全身を電流が駆け抜けたようなその衝撃に泉は思わず黒木の顔を見る。
「?どうされました?痛かったですか?」
泉の表情に思わず黒木は進めた指を元の位置まで戻した。
「いえっ、何でも…ありません…」
顔を真っ赤にしながら目を逸らせた泉の様子を見て、黒木は再び中指を第二関節まで捻じ込んだ。
「ここに、何かあるんですか?」
的確にその場所を捉えて黒木は折り曲げた指先で泉の膣壁を刺激する。
「何にもっ…無いですっ…」
「そうですか?何かあるようにお見受けするのですが…」
中から溢れ出した泉の蜜で黒木の木綿の手袋は既にぐっしょりと濡れていたが、膣内を捏ね繰り回すとぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて更に蜜が溢れ出る。
決して激しくはない、事務的な手つきにも関わらず黒木のその指の動きにいつしか泉は身を委ねてしまいそうになっていた。
「はっ……ん…ふ…く…んんっ」
必死で堪えようとするが泉の口からは喘ぎ声が漏れ出す。
そんな泉の様子にもお構いなしで黒木の指は更に奥へと進み、遂には中指全体が泉の膣内に収まった。
最深部もこれまでと同じ様に丹念に肉襞の一本一本までじっくりとなぞって異物の所在を確かめる。
もうこれ以上触れていない場所は残っていないであろうところまで黒木は泉の膣内を丹念に調べ上げた。
そして最後に再び、先ほど泉が特に敏感に反応を示した部分を黒木が撫で上げると泉はびくびくと全身を震わせてとうとう絶頂を迎えてしまった。
「あっ…ああっ…あああっ…… !」

「…どうやら本当に、何も隠し持ってはいないようですね」
未だに荒い息を吐いて呆然している泉を見下ろしながら、平然とした表情で黒木は泉から引き抜いた右手につけていた全体がすっかり濡れそぼった手袋を外す。
「これは、見当違いでした。失礼いたしました」
頭を下げた黒木に対して、朦朧とした意識の中つられて泉も頭を垂れる。
「捜査へのご協力、ありがとうございました。星泉さん。それでは、失礼いたします」
颯爽と部屋を後にする黒木の後姿を泉はただただ見送るしか出来なかった。

マンションから出てしばらく行ったところで、黒木は泉の前で見せていた表情とは一転した鋭い視線で泉の部屋を振り返った。
「最初からおとなしくこちらに渡していればこんな目に遭わずに済んだのに。バカなお嬢さんだ。
…しかし、あの様子だとヘロインとは別の『麻薬』が自分の体内に潜んでいるとは夢にも思っていないんでしょうね。
今後、その『麻薬』はどうするおつもりですか?星泉さん…」

63:60-62
06/11/23 00:04:55 W1N0yWSS
ガサ入れ、以上です。

小説の解剖シーンがどんなもんなのか知らないので
万が一元ネタと被ってたら申し訳ないです。

昔テレビで見たB級映画で女子刑務所に入所する際に
麻薬を隠してないか身体の隅々まで調べられるってシーンがあったのと
麻薬をコンドームに隠して飲み込んで密輸未遂ってニュースを
たまに耳にするのでそれを思い出して、つい・・・

64:名無しさん@ピンキー
06/11/23 05:36:56 bxe0axMG
久々に見たらエロキテター(AA略
>>54-55
佐久間さん、どうしてそんなエロい夢見たんだ
一度そんな昼寝をしてみたいぞw
いや、それよりも本編以上に蘭丸が活躍してるのを
喜ぶべきか

>>60-62
黒木は予想外だったが、エロを黒木の性格で書き切ったのにびっくり
エロで責めに使ってたのは、右手と淡々とした言葉だけで
読み手がイッてしまう話の出来にGJ!

65:名無しさん@ピンキー
06/11/23 17:45:12 vin9qW09
エロかった!!乙!!

66:名無しさん@ピンキー
06/11/23 18:34:02 M9edmz+E
ちょっ、黒木も結構やる男だ、GJ

麻薬密輸でコンドームに隠して飲み込んだ男の話を
聞いたことあるけど、あんなの飲み込むのがスゲーと
思ってたな

67:名無しさん@ピンキー
06/11/23 22:49:57 7jhkYrou
佐久間さんカコイイよ佐久間さん
明日死んじゃうなんて勿体ねーよ。・゚・(ノД`)・゚・。

黒木エロいよ黒木
泉が東北弁にちくったらどう言い訳すんだべ

68:名無しさん@ピンキー
06/11/24 03:33:07 ZEv7mPho
>>47の佐久間と泉編を作ったが全くエロが無いので
エロパロ板SS保管庫のアプロダに上げてみました。

URLリンク(www.degitalscope.com)

69:名無しさん@ピンキー
06/11/24 08:00:49 U2GFqp/F
>>68
二人の間に漂う空気がたまらなく好きだ
ほんのり切ないのはなぜだろう

でも次は是非こっちに投下して頂きたい
エロなしとか気になさる必要は全くありません
佐久間と泉の間柄が既にエロいのですから

70:名無しさん@ピンキー
06/11/24 22:44:24 0bQFFbmD
なんだよ、佐久間と泉ケコーンするんじゃないのか…(ノД`)
なんか寂しすぎるお…
いい加減だれか佐久間×泉のエロきぼん

71:名無しさん@ピンキー
06/11/25 00:37:29 pvqHNHS9
チッスできなかったからチッスの話書きたい

72:名無しさん@ピンキー
06/11/25 13:05:54 aIiBnYtQ
読みたい!!

73:名無しさん@ピンキー
06/11/26 12:28:39 IfQHRTp8
ダイナマイトグロ杉

74:名無しさん@ピンキー
06/11/26 21:29:01 j0yzBFJ2
>>70
佐久間×泉のエロ書いてみるが
自分のペースだと下手したら来年1月まで掛かるかも
どうにもスマンな

75:名無しさん@ピンキー
06/11/27 11:44:49 StlhdVg8
かいて!はやく!

76:名無しさん@ピンキー
06/11/29 10:31:42 DMxnPlq8
>>70
ビルに警官隊が突入してくる時の二人はどう見ても
「私達、結婚します!」だったのだが

そしてマンションの表札は
 星 泉(世帯主)
 佐久間 真(世帯主の内縁の夫)
 三大寺 真由美(世帯主の内縁の義母)

77:名無しさん@ピンキー
06/12/01 10:49:45 Ry3+yde7
ほしゅ

78:名無しさん@ピンキー
06/12/03 23:51:25 bafDvHL/
今秋ドラマ版が終わったって事で
ここで小説版とか劇場版の詳細な感想を書いていいのか

79:名無しさん@ピンキー
06/12/04 01:24:58 PzqBBxnb
>>78
板違いでは??

80:名無しさん@ピンキー
06/12/04 04:23:28 uiiRYofh
エロ入った感想なら、どのメディア版でも
いいんじゃないかな

81:名無しさん@ピンキー
06/12/08 13:15:26 6FJPvtxV
反省会はどうかと思うけど、萌え談義やエロ妄想ならここでしょ
ドラマ板で佐久間と真由美のセックルがすげーと書いてあったが
一体どういういきさつでなんだろうか‥‥
今回のドラマでは考えられない組み合わせだが

82:名無しさん@ピンキー
06/12/09 23:52:39 qxIWAxwE
組長とは清い仲のまま逝ってしまわれた若頭追悼

佐久間×泉、いってみます。
時間的には2話と3話の間くらいな感じ。

83:隠し彫り・1
06/12/09 23:54:02 qxIWAxwE
事務所を出た泉は、そっと振り返る。
「佐久間さん」
「…はい?」
「あの、ご相談したいことがあるんですけど」
「何でしょう」
「ちょっと…、あの、えーと……」
言いよどんだのを、佐久間は聡く察する。
「どこか行きますか」
上目遣いで見て、泉は小さくうなずいた。

泉のマンションの外廊下を歩きながら、佐久間はためらっていた。
「やはり、ご自宅にお邪魔するのは…」
「いいんです、うちの方が。気兼ねなく話せるから」
しきりに恐縮する佐久間に笑って、泉は解錠しドアを開ける。
「どうぞ」
「は、失礼します」

一人で住むには広すぎる部屋。
中に通されてすぐ、佐久間の頭に浮かんだのはそんな感想だった。
「あ、どうぞ、適当に座ってて下さい。お茶、いれますね」
のんびりとした話し方の少女は、ここでどんな風に過ごすのだろう。
ソファに座ろうとして、仏壇の写真に気付く。
「組長。お参りさせて頂いてよろしいでしょうか」
「え…?…あ、はい…」

84:隠し彫り・2
06/12/09 23:55:40 qxIWAxwE
佐久間は位牌の前に正座すると、線香を上げ、手を合わせる。
ずいぶん長い間そうしていたが、やがて腰を上げた。

その姿をキッチンから見ていた泉が声をかける。
「ありがとうございます。もう、やっと母のいないのに慣れたと思ったら、今度は
 父だなんて。頭では分かってるんだけど、なかなか慣れないものですね」
佐久間は泉を見て静かに返す。
「こういうものは時が要ります。無理に慣れる事はありませんよ」
「佐久間さん……」
泉は唇を噛み、湯呑みに茶を注いだ。

「はい、お茶です、どうぞ」
泉はソファに向かい合って座り、佐久間の前に湯呑みを置いた。
佐久間は小さく頭を下げ、湯呑みを手に取る。
「で、組長、相談とおっしゃるのは」
泉はちらっと佐久間の顔を見て、下を向く。
「えーと…、あの…ですね……」
もじもじしていたが、きっと顔を上げて、佐久間の目を見据えた。
「……私を、女にして下さい!!」
佐久間は目を丸くし、横を向いて茶を吹いた。

85:隠し彫り・3
06/12/09 23:57:01 qxIWAxwE
「げふ、げふっ、すいません、組長、そ……」
苦しそうに咳き込みながら、佐久間は話し続けようとする。
「大丈夫ですか?…はい、ティッシュ」
差し出されたティッシュを口に当て、尚も数回咳をした。
咳払いをして、呼吸を整え、ゆっくりと話し出す。
「…組長。おっしゃる意味が分からないんですが」
泉は唇を尖らせた。
「言葉通りの意味です。…私、一人前になりたいんです」

佐久間は困った顔をする。
「いや、しかし、それとこれとは違うんじゃ…」
「そうでしょうか…。私、今のままじゃどこか甘いと思うんです。だから、ケジメを
 つけるっていうか、大人にならなきゃいけないっていうか」
「…また映画でも観ましたか」
苦笑する佐久間を泉は睨んだ。
「ヤクザは裏の稼業です。組長なら、もっと大人になって、裏の世界を知らなきゃ
 いけないと思います。お遊び気分とかバイト感覚とか言われないように」

「ですが組長、…あの……」
目の前の男に自分を抱けと言うこの少女は、一体どこまでそれを知っているのか。
「分かって言ってらっしゃるんですか、それがどういうことか」
「あ……。んと、大体は…」
「大体、ですか」
佐久間は立ち上がって、泉に近づいた。

86:隠し彫り・4
06/12/09 23:58:25 qxIWAxwE
泉の隣に座ると、素早くその両手首を捉え、ソファの上に押し倒す。
「きゃ…」
組み敷かれた泉は小さな叫び声を漏らした。
大きな手が太腿の上を這い、スカートの中に潜る。
佐久間は触れそうなくらいに顔を近づけ、低い声で言った。
「いいですか。こういうことです、男に身を任せるってのは」
「…佐久間、さ……」
泉は消え入りそうな声を出し、目を閉じた。
柔らかな体が熱を帯びて震え、肌の甘い香りが立ちのぼる。

くら、と目が眩むような感覚がして、佐久間は慌てて体を離した。
ほんの一瞬、その気になった自分がいる。
なんて事だ。
佐久間は己を強く恥じた。
「手荒な真似をしてすみません。ですがこういった事は、惚れた人が出来るまで…」

「…私、佐久間さんのこと、好きです」
泉は潤んだ瞳で佐久間を見上げる。
「え…っ?」
「父がいなくなって、独りで心細くて、そしたら佐久間さんが現れて、家族みたいに
 心配してくれて……。心を許せる人がいるって、やっぱり、安心するの…」
「組長……」
「佐久間さんはおじさんだけど、私、佐久間さんのこと、好きです」

87:隠し彫り・5
06/12/09 23:59:42 qxIWAxwE
組長として責任を感じているのは痛いほど分かる。
人のぬくもりが欲しい気持ちも理解できる。
しかし……。
佐久間は困り果てた。

「そんな顔しないで下さい。迷惑はかけませんから」
「や、迷惑とか、そういうことではなく…」
「佐久間さんは最初に知り合った人だし、若頭だし、佐久間さんにお願いするのが
 筋かと思ったんですけど」
「う…、それはそうかも知れませんが、しかし」
飛躍する論理に首を傾げる佐久間だが、泉の勢いは止まらない。
「一度だけでいいんです。お願いします」
泉は立ち上がり、ぺこりと体を折った。
「組長のお気持ちは分からなくもないんですが…」

佐久間の言葉を承諾と受け取り、泉はぴょこんと頭を上げて笑顔になる。
「良かった。じゃあ私、お風呂に入ってきますので」
「…いやあの、えっ、今日これからですか?!」
「善は急げです」
泉は小走りに自分の部屋へ行き、パジャマを抱えて浴室に向かった。
佐久間は呆然とその姿を見送る。

泉が風呂に入っている間に去ることも可能だったが、そんな礼を失した真似は
佐久間には出来なかった。
泉の気持ちを受けとめてやりたいと思う一方、やめるよう説得すべきだとも思う。
煩悶しているうち、泉が浴室から出てきた。
子供っぽいパジャマに、ほんのり上気した頬。
癖なのだろう、目を細めて佐久間の姿を探している。

88:隠し彫り・6
06/12/10 00:00:50 nO7LGr2j
その様子が可愛らしくて、佐久間は思わず微笑んだ。
この少女をただ守りたい。抱くなどという事はあり得なかった。
泉に歩み寄ると、顔を覗き込む。
「あ、良かった、帰っちゃったかと…」
「逃げはしません」
そう言うと、佐久間は泉を抱き上げる。

「ひゃ…!」
「お部屋はどちらですか」
「え、あっ、こ、こっちです」
泉は佐久間に体を預けて、自分の部屋を指差した。
「これって何だっけ…、お姫さま…だっこ?」
眉間に皺を寄せて考え、独り言をつぶやく。

泉の部屋に入り、ベッドにそっと体を下ろすと、布団をかけてやりながら、
佐久間はゆっくりと諭すように話した。
「今日のところはお休み下さい。そしてどうかもう一晩、よく考えて」
泉は怒った顔で起き上がって、佐久間の襟を掴んだ。
「もう、覚悟はできてるんです。私に恥をかかせるつもりですか」

「組長……」
舌っ足らずの啖呵だが、真剣さは伝わってくる。
佐久間は目を閉じて息を吐く。
「分かりました。風呂、お借りします」

89:隠し彫り・7
06/12/10 00:02:35 nO7LGr2j
湯から上がった佐久間は、バスタオルを腰に巻き、泉の部屋に入っていく。
ベッドの上に座って本を読んでいた泉は、慌てて本を閉じ正座した。
「お待たせしました、組長。…灯り、消しますか」
「お、お任せします」
佐久間が壁のスイッチに触れると、照明が消える。
薄闇の中で、大きな手が泉の肩を捉えた。
「失礼します」
「は…い」
泉は引き寄せられ、熱い裸の胸に抱かれた。
覚悟したとは言っても、緊張で体を固くする。

その時、玄関でガチッと音がした。
施錠したドアを引いた者がいる。
「なっ、だ、誰…!?」
凍り付いた泉の耳元に、佐久間が囁く。
「―見てきます。30数えて私が戻らなかったら、ベランダから逃げて下さい。
 とにかく逃げて、警察に。いいですね」
「えっ、さ、30?…佐久間さんは?」
混乱している泉を残し、佐久間は素早く部屋を出た。

「24…、25…、26…、佐久間さん…」
泉は言われた通りに数え続けていた。
「お願い…、にじゅう…しち……、帰ってきて…」
すくんだ脚を交互に出し、震えながらガラス戸の鍵を開ける。
「にじゅ…う…」
その時、暗がりから人影が現れた。

(続く)

90:名無しさん@ピンキー
06/12/10 01:27:55 E1WrQJHG
続きwktkwktk(・∀・)

>「佐久間さんはおじさんだけど、私、佐久間さんのこと、好きです」
に吹きつつ激しく萌えた。組長かわいいよ組長


91:名無しさん@ピンキー
06/12/10 07:24:54 VD/YB2jk
佐久間の葛藤も見物ですた!続きまってます!

92:名無しさん@ピンキー
06/12/10 08:47:37 c6AKmTOf
激しくGJ!!!
続きが楽しみです!

93:名無しさん@ピンキー
06/12/10 21:46:09 jphRkmWd
>>90と同じところで佐久間の代わりにセンベイ吹いた

即エロにならないのが、らしくていい
ドアを引いた人は誰なのか、続きが気になる

94:名無しさん@ピンキー
06/12/11 00:44:58 wi9yrVU2
ktkr!!
たまらんです
続き楽しみにしてます

95:名無しさん@ピンキー
06/12/14 07:50:21 I3g+ftp/
ありがとうございますありがとうございます

投下予定の方がいらっしゃいましたら
割り込んで下さって構いませんので。
朝っぱらからすみませんです。

96:隠し彫り・8
06/12/14 07:51:39 I3g+ftp/
「ただの酔っ払いでした」
佐久間だった。
「…え…?」
「同じ階の住人の方でしょう、かなり泥酔した様子で部屋に入られました」
「な…ぁんだあ…。良かった、びっくりした…」
泉は床にへたり込んだ。
佐久間はなぜかキッチンに入り、小さく腰をかがめる。
「何してるんですか?」
「は、ちょっとナイフをお借りしましたので」

「………!」
絶句した泉を安心させるように、佐久間は穏やかに話した。
「念のため、万が一を考えただけです。言ったでしょう、命を賭けてお護りすると。
 お嬢さんの事はどうかご心配なくと、ご仏前にも誓いましたし」
その言葉を聞いても、泉は泣きそうな顔で首を振る。
側に来て跪いた佐久間にすがりつくと、首に腕を回し、ぎゅっと力を込めた。
「だめ…です…。佐久間さんまでいなくなっちゃうなんて、絶対…だめ…」

子供のようにしがみついて震え、声を絞り出す少女の甘い香り。
胸板の上に押し当てられた柔らかな乳房が小さく上下する。
佐久間は泉の背中をそっと撫でて、静かに言った。
「大丈夫…。大丈夫ですよ」
なだめられて泉はようやく顔を上げる。
それでもまだ不安げに佐久間を見るその目から、涙が一粒流れ落ちた。

97:隠し彫り・9
06/12/14 07:52:37 I3g+ftp/
説明のつかない衝動が体の中に生じ、佐久間は身震いする。
気付けば間近にある温かな唇に触れていた。
「…ん……」

数秒か十数秒か、息をするのも忘れ、重なっていた唇が離れる。
泉は頬を紅潮させ、眠そうなまぶしそうな目でぼんやりと佐久間を見た。

まずい。
いざその時になれば泉が尻込みをするだろうと、佐久間は高を括っていた。
それなのに、自分が積極的になってどうするのだ。
必死で言葉を探していると、泉が口を開いた。

「佐久間さん…」
「は、はい」
「今…どなたかと交際中ですか…?」
「…は?」
佐久間はぽかんとして聞き返す。
「つまり…、今、佐久間さんがおつき合いしてる人って、います?」
「………。いや…、いませんが」
泉はふう、と息を吐いた。
「良かった…。もしいるなら、これっていけないことじゃないですか。安心しました。
 最初に聞こうと思ってたんですけど、つい忘れちゃって」

意味するところが分かって佐久間は口元を緩めた。
向こう見ずで早合点なくせに、生真面目で馬鹿正直で純情。愛すべき組長。

98:隠し彫り・10
06/12/14 07:54:16 I3g+ftp/
「じゃ佐久間さん、改めてお願いします」
そう言って頭を下げ、泉は強引に流れを戻そうとする。
「う、いや、組長、ちょっ…」

「―欲しいんです、私も。佐久間さんの背中みたいに、後戻りできないような印が」
「えっ?」
「もちろん、入れ墨を入れる事はできません。けど、今までと同じ自分のまま
 組長をやっていては、表の世界に戻らないという皆さんに申し訳ないと思って。
 だから私も、何か、後戻りしない覚悟をしたかったんです」

ああ…、そうだったのか。
泉の奇妙な決意がやっと腑に落ちる。
自分もまた彫り物を背負うという意味だったのだ。
心だけでも、我々やくざ者の側につこうとなさっているんだ、この人は。
佐久間は目頭が熱くなる思いだった。

「組長のお気持ち、良く分かりました。お手伝いさせて頂きます。ただし」
「…ただし…?」
「私は一人の男として、本気であなたを抱きます。よろしいですか」
鋭い瞳に射られ、泉はびくっと首をすくめた。
こわごわと目を閉じ、しかしきっぱりと頷く。
「はい。結構です」

泉の部屋で二人は向かい合って立った。
暗がりの中で、佐久間が腰のバスタオルに手をかけた。
腰から取り去ると、丁寧に畳んで床に置く。
よく見えなかったが、直視しないように、泉は宙を睨んでいた。

99:隠し彫り・11
06/12/14 07:55:12 I3g+ftp/
「失礼します」
全裸になった佐久間は、泉の胸元に手を伸ばす。
「…はい」
泉は突っ立ったまま佐久間の鎖骨の辺りを見ていた。
上から下までボタンを外すと、襟元を広げ、肩から落とす。
細い肩、豊かな乳房、薄い腹が白く浮かび上がった。
佐久間が泉の顔を見ると、いつの間にか目を閉じている。
脱がせたパジャマを畳み、バスタオルの上に置く。

腰を落とした佐久間がパジャマのズボンに触れると、泉は両拳を握りしめた。
ウエストが下がって下着がのぞく。そこにも指がかかり一緒に下げられる。
淡く翳った下腹部が現れたとき、泉の腹はきゅっとへこんで動揺を見せた。
ズボンを下げ、注意深く泉に足を抜かせると、佐久間はそれも畳んで床に置いた。

佐久間は立ち上がり泉を見る。
健康的に脹らんだ胸、細い手足は、少女から大人へと成長する途中の体だ。
初めて男に抱かれる緊張で呼吸が乱れ、胸が震えている。
無理して大人になろうとしている姿が健気で痛々しかった。

「おきれいです、とても」
微塵も怖がらすまい。佐久間は努めて穏やかに言う。
目を閉じた泉の肩に手を置き、それからゆっくりと背中を抱いた。
「…ぁっ…」
泉は小さな声を出したが、引き寄せられるまま体をぴたりとくっつける。
弾力のある乳房が佐久間の厚い胸板の上でひしゃげた。

100:隠し彫り・12
06/12/14 07:56:28 I3g+ftp/
すぐ側にある唇に触れると、ぎこちなく押し返してくる。
それをそっと挟む。すると同様に挟み返す。
佐久間は徐々に食むように、貪るように唇を吸った。
泉の唇は甘く柔らかく、佐久間の血をたぎらせる。
「…ぁ…ふ!」
舌を深く差し入れ、泉の舌に絡めた。
二人の熱い唾液がぬるぬると混ざりあう。
「…んっ、ん、…ぅう」
初めて味わう粘膜のダイレクトな感触に、泉の意識は霞み、立っていられなくなる。

泉の体の力が抜けたので、佐久間は唇を離して抱き直す。
「大丈夫ですか」
「……分かり…ません…」
「横になりましょう」
佐久間は泉の体を支え、ベッドに寝かせた。

近眼のせいなのか快感のせいなのか、泉は焦点の合わない目で見上げる。
その表情は艶を含んで、佐久間の背筋をぞくぞくと騒がせた。
途端、陽物が鉄のごとく硬さと熱さを増す。
あからさまに欲情する自分に佐久間は奥歯を噛んだ。

「どう…したんですか……?」
泉が囁くような声で尋ね、佐久間は我に返る。
「…いえ、何でも」
そう答えて、泉の隣に横たわった。

101:隠し彫り・13
06/12/14 07:58:07 I3g+ftp/
佐久間は目を閉じて待っている泉の頬を撫で、再び唇を重ねた。
「ん……」
泉は要領を得たのか、すぐに応えてくる。
抵抗なく佐久間の舌を受け入れ、自分の舌を絡めた。
佐久間の手は泉の頬から首筋を伝い、鎖骨をなぞって胸に触れる。
「…ん、ふ…っ…!」
泉がぴくんと震えた。

佐久間の手の中に、ふわりと柔らかくたわむ重みが収まる。
手に吸い付いてくるような、滑らかで弾力のある丸み。
佐久間は唇を離し小さく息を吐いた。
手の下で固くなった乳首を指先で優しく転がす。
「ぁ・んんっ!」
桃色の乳首がくにくにと向きを変えると、泉は頭を反らし声を上げた。

その細い首筋に唇を当て、佐久間は胸を押し揉む。
白い乳房が大きな手の中で形を変える。
「あ…ぁ、…さ…くまさ……」
泉は切なげに喘いで、佐久間の手に自分の手を重ねた。
どうしていいか分からないといった風に両脚がこすり合わされる。

佐久間は頭を下げ、もう一方の乳首を口に含んだ。
「ふああぁ……!」
泉は仰け反って甘く叫ぶ。
熱く濡れた舌が尖った乳首を舐った。
「…あっ…、あぁ……」
胸への刺激が全身に回って、泉の体が火照り、汗ばむ。
「さくま…さん……」
体を小さくよじりながら胸の上の頭を撫でた。

102:隠し彫り・14
06/12/14 07:59:32 I3g+ftp/
やがて佐久間の手がゆっくりと泉の下腹部へのび、脚の隙間に指をしのばせる。
泉が目を見開いた。
「きゃあ!…な、何するんですか、そんなとこ…!」
佐久間の肩に手を当てて押し退けようとする。

猛烈な抗議に佐久間が怯む。
「す、すみません!…ですが、こちらのご準備が出来ないことには…」
「ことには?」
「あっ…あの……、お、男の…、も……、も、物が…っ、入りませんっ!」
「えええぇ?!」
硬直して目を丸くする泉、泉を見て愕然とする佐久間。
「…組長…、さっき、大体ご存知だと……」
「あ、わっ、忘れてただけです!…う、うっかりしました、ごめんなさい」

佐久間はやれやれという顔で微笑む。
「いや、いいんですよ。もしも、嫌だったり痛かったりしたら、おっしゃって下さい。
 ……では、ちょっと、失礼します」
「は、はい…」

泉は目を閉じて、胸の上で手を組んだ。
佐久間の手が太腿をそっと広げ、薄い茂みの奥に指を入れる。
「ぁ」
腰がぴくっと動く。
そこがしっとり湿っているのは、汗をかいたからだけではなかった。
これまでの愛撫によって、襞の外にまで蜜液が溢れている。
佐久間は濡れた襞をなぞって蜜を塗り広げた。
「あ…っ、は・ぁ…っ…」
泉が腰を小さく上げる。

(続く)

103:名無しさん@ピンキー
06/12/14 23:49:25 enlv9Qol
良かったな、鍵掛けてて
もしかしたら酔っ払いが可哀想な目に合ってたかもな
ドア開けたら精悍な顔つきの男が
半裸で包丁構えて待ってる図が何ともガクブル

こんな感想だが続き楽しみにしてます

104:名無しさん@ピンキー
06/12/15 00:48:44 xR/W3d3z
続きキタ━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━ !!!!!!!
( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!

脱いだものをちゃんと畳むとことかしそうで笑ったw
最後まで楽しみにしてます
モエス

105:名無しさん@ピンキー
06/12/16 21:13:07 lxImTIL3
ありがとうございますありがとうございます
というか、だらだら続けてしまって申し訳ありません

>>103
なんかそれむしろハァハ(ry

106:隠し彫り・15
06/12/16 21:14:09 lxImTIL3
指は肉襞の中心を探ると、ほんの少し潜った。
「……っ!」
泉が胸の上の腕を引き付けたため、乳房がぐにゅ、と潰れた。
温かく濡れた柔肉は、佐久間の指をきつく締め付けてくる。
佐久間はたまらず息を吐いた。
ぬかるむ肉の、さらに奥に指を入れる。

「んっ」
泉が顔をしかめてずり上がったので、佐久間は慌てて指を抜いた。
「すみません、大丈夫ですか」
「大丈夫…です…」
誰がどう見ても辛そうな表情で答える。
初めてその部分に異物が入ったのだから無理もなかった。が、中指一本でこの様子では
とても当初の目的は果たせそうにない。
どうしたものか。
佐久間は眉を寄せて考え込んだ。

「―組長。しばらくご辛抱下さい」
「…え……?」
佐久間は泉の足元に移動すると、泉の膝を立て、大きく広げた。
「佐久間…さん?」
不安げな声。
「…失礼します」
そう言って泉の脚の間に頭を下ろす。

107:隠し彫り・16
06/12/16 21:14:50 lxImTIL3
泉が悲鳴を上げた。
「あ、いやぁっ、そんな…!!」
佐久間の唇が泉の秘唇に触れる。
必死に閉じようとする脚は腕で押さえ込まれた。
真っ赤になった泉は半泣きで抗う。
「…だめぇっ、そんなの、だめですうっ……!」

「こらえて下さい、組長っ!」
佐久間が低く叫んだ。
泉が動きを止める。
「後でお怪我をさせたくないんです。どうかお許し下さい」
絞り出すような声。

「佐久間…さん……」
自分を思っての行為だと分かっていても、恥ずかしいことには代わりない。
しばらくためらったのち、泉はかすかな声で答える。
「…あの、見ないで、絶対……」
「はい」

気配を感じ、泉は固く目を閉じた。
佐久間はまず臍の下に唇を当てる。
「……は…っ…」
泉の内腿がびく、と震えた。
薄く茂った恥丘、茂みの蔭からのぞく肉芽、蜜に濡れた襞と、順に唇が触れる。
「…ぁ、……あっ…」
泉はシーツをまさぐり、握った。

108:隠し彫り・17
06/12/16 21:15:26 lxImTIL3
今度は舌が、肉襞を下から上へとなぞる。
「は、ぁあ…あ!」
幾度か上下を繰り返してから、膨れた肉芽を尖らせた舌先で転がすと、
それは充血してさらに固くなった。
「―ぃ…っ!…ふ・ぁ…あ!」
泉は電気ショックを受けたように震え、形の良い乳房がぷるぷると揺れた。

「さ…くま、さ……」
懇願するような囁き声が聞こえたが、ここで妥協はできない。
後で訪れる痛みを少しでも軽くしてやりたかった。
肉襞の中に舌を差し入れる。
「あぁ…っ!」
舌には骨の硬さがなく、それゆえに得体の知れない快感をもたらす。
体内で蠢くそれは泉の下半身を蕩けさせた。

「ぁ・はぁ…っ、…や…あぁ……」
舌は狭い膣を押し広げ、奥まで侵入する。
蜜液と唾液の絡まる音が小さく響いた。
「あ…ぁあ、さ…くま…さんっ……」
大きく開いた脚はがくがく震え、爪先がきゅっと丸まる。
もはや押さえ込まなくても、泉は脚を閉じようとはしなかった。

濡れそぼった秘裂の中へ、佐久間は再び指を入れる。
「…ん…っ…」
泉の腰が軽く持ち上がり指を迎えた。
ぽってりと充血した膣壁は指を包み込み、指が前後しても泉は痛がらない。
佐久間は中指を根元まで潜らせ、緩やかに回転させる。
「ぁ…ん…!…あ…ぁっ、…ん……」
甘い声が上がり、泉の腰が小さく揺れた。

109:隠し彫り・18
06/12/16 21:16:00 lxImTIL3
蜜がひたひたと漏れ出て、佐久間の手を、泉の尻を濡らす。
「…ぅ…っ!…んん…っ…」
腰がぴくりと動くたび、体内の指が締め付けられる。
佐久間は固く膨れた肉芽に唇を近づけ、優しくそれを包んだ。舌の上で転がしてから
強く吸い上げると、泉は全身に力を入れ、背を反らした。
「―あぁ、はぁ…あ、…さ…くま……さ……!!」

「組長、大丈夫ですか、組長」
佐久間が何度も声をかけ、何度目かにようやく泉が反応する。
「…ん……」
とろんとした目の焦点は合っていなかったが、返事をした。
「はい、大…丈……」
心配顔の佐久間が安堵の表情を浮かべる。

「あ」
目の前の顔に焦点が合った瞬間、泉は引きつった顔で佐久間にしがみついた。
「わあぁ、見ないで、恥ずかしいですっ…!」
佐久間の首元に顔をうずめ、隠す。
微笑んだ佐久間がつぶやいた。
「どんなお顔も、私は好きなんですが」

「え……?」
泉が聞き返す。
「い、いや、何でも……。それより組長、そろそろ、あの……」
目的はまだ果たされていなかった。
泉は体を離し佐久間を見る。
「……はい。では、お願いします、佐久間さん」
「よろしいんですね、本当に」
佐久間の問いに泉はきっぱりと頷く。

110:隠し彫り・19
06/12/16 21:16:37 lxImTIL3
軽く立てた泉の脚の間に入り、佐久間は体を重ねた。
肘を付いて上体を支え、泉を見る。
口を真一文字に結び、目を閉じ、少し緊張を浮かべた顔。

やはり無理をしているのではないだろうか。
佐久間は思わず泉の頬に触れる。
泉は驚いたように目を開けたが、佐久間と目が合うと、小さく頷いた。
佐久間も頷く。

既に極限まで怒張した陽物が、濡れ光る柔肉にあてがわれた。
慎重に入口を確かめると、襞を掻き分けて緩やかに潜る。
「……は……」
入ってきた物は大きく、泉は息を飲む。
ぬめりながらまとわりついてくる膣壁の感触に、佐久間は顔をしかめ、唸った。
腰を突き上げ、狭い通路を押し広げる。

「うぅ…っ!」
くぐもった声が泉の唇から漏れた。
佐久間ははっと我に返り、動きを止める。
「す、すみません」
「平気…です」
「いや、しかし…」
泉の体は強張っていた。初めてなのだから、破瓜の痛みは免れない。
だが己の欲望が泉を傷つけるかと思うと、佐久間はうろたえずにはいられなかった。

111:隠し彫り・20
06/12/16 23:22:51 lxImTIL3
「…手加減、しないで下さい」
泉が静かに言う。
「えっ」
「良くは知りませんけど……、入れ墨って、すごく痛いものなんでしょ?…でも、
 『手加減してくれ』なんて、佐久間さんは絶対言わなかったはずです。苦痛に
 耐えたからこそ、男の勲章なんじゃないですか。だから私も、手加減は無用です」

佐久間は瞬きもせず泉の顔を見た。
―なるほど、彫り師が手加減しては、中途半端な彫り物しか出来るまい。
何故だろう、この人の言うことは時々すっと胸に落ちる。
深く息を吸って佐久間は言った。
「すみません。迷った自分を、どうかご勘弁下さい」

両手で泉の肩を抱き、佐久間は体をたわませる。
陽物が柔肉の中にめり込んでゆく。
「…あ、ぁ…っ!」
泉は悲鳴を上げて佐久間の背を抱いた。
「こらえて下さい、組長!」

佐久間がぐぐ、と背を丸めると、筋肉の上で麒麟が動く。
いきり立った陽物は膣壁の抵抗を押しのけ、奥まで貫いた。
「は…、あぁ―っ…!!」
泉は肩をすくめ頭を反らした。
「組長…っ!」
両手で泉の頭を抱え、佐久間は叫びを吸い取るように、強く唇を吸った。

112:隠し彫り・21
06/12/16 23:25:33 lxImTIL3
二人は重なったまま、荒い息を続けていた。
泉がそっと目を開ける。
「ぁ…」
佐久間と目が合うと、照れて笑った。
目尻に滲む涙を、佐久間が親指で拭う。

「お辛いですか」
泉は左右に首を振る。
「もう…平気です。…それより、佐久間さんこそ…」
「えっ?」
「すごい、しかめっ面……」
佐久間は慌てて笑おうとするが、徒労に終わった。
「すみません。……極楽過ぎて、辛いんです」

不可解な顔をする泉に男の生理を説明できるほど、佐久間は能弁ではない。
柔らかく、狭く、温かい膣の中は、陽物どころか脳髄まで溶けそうな心地がする。
油断すればすぐに昇りつめてしまいそうだった。
奥歯を噛み、喉の奥で唸る。

柔肉の凹凸の間に潜り込みたいという欲求は抗い難く、つい腰が動いた。
ぬかるみに分け入って奥を小突く。
「……ぅっ…」
泉が苦しそうに呻く。
佐久間は急いで腰を引き、手をついて上体を起こした。
鳩尾の辺りに手を当て、泉は浅い息をしている。

(続く)

113:名無しさん@ピンキー
06/12/17 00:00:12 6E0VrXR0
激しく悶えすぎて動悸が止まらない…!
律儀な若頭がちょっと本心覗かせるところとか最高すぎる。
いつも美味しいところで続くのでついスレに日参しているw

職人さんGJです!

114:名無しさん@ピンキー
06/12/17 01:01:38 Wk1fc1La
じわじわ、よくぞここまでやってきた所で
続くとは思わなんだw
床転がって煩悩鎮めながら続き待ってる

115:名無しさん@ピンキー
06/12/18 17:09:46 7UWGOf3w
こんなに気を使いつつ悩みつつも極限状態でいられる佐久間さんがモエス
職人さんありがとう、GJです!!!
よだれ必死で拭きながら続き待ってる

116:名無しさん@ピンキー
06/12/20 23:14:28 GxUTRMBj
ありがとうございますありがとうございます
決して焦らしている訳ではないのですが
入っちゃってるし

今日で最後ですのでもう少しおつき合い下さい

117:隠し彫り・22
06/12/20 23:16:12 GxUTRMBj
組長としての覚悟を決める。そのために苦痛にも耐えると泉は言う。
佐久間は自分が墨を入れた日を思った。

他人に身を任せる不安と緊張。
墨の香りが漂い、冷たい筆が背中に絵を描く。
やがて彫り師の手が触れ、針が、ざくざくざく、と音を立てて皮膚を破る。
目が眩むような痛み。たちまち熱くなる体。滲み出す血の、鉄じみた匂い。
声を出すことも、身動きすることも自らに禁じて、耐える。

表の世界には二度と戻れないだろう。耳に響くのは未練と退路を断つ音だ。
裏の世界で生きてゆく覚悟に、体が震える。

熱を持った背中の上に極彩色の絵が出来ていく。
いつか分からない完成を待ち、幾度も激痛に朦朧とする。
痛み。痛み。痛みに入り混じる、恍惚―。

「組長。…少し、動きます」
佐久間は用心深く脚を曲げ、膝を折って座った。
泉の脚が佐久間の腿に乗って持ち上がる。
白く柔らかい太腿の間、小さな秘唇の中に、赤い肉茎が半分ほど埋もれている。

きめ細かな腿に手を添えると、佐久間はゆっくりと腰を使った。
「……ん、ぁ…あっ…」
腿の内側をぴくんと震わせ、泉が声を上げる。
「ふぁ、…あ…、あ・あぁ…」
高く切ない声音だが、苦しそうではない。
そのまま、膣の入口付近で浅く前後させる。

118:隠し彫り・23
06/12/20 23:17:43 GxUTRMBj
「…あ、はぁ…っ、ん、ん、…あ…っ」
泉はやるかたなく両手をさまよわせていた。
ほっそりした体の上で、形良く盛り上がった二つの乳房がふるふると揺れる。
淡く染まった先端がつんと立っているのが、薄闇にもはっきりと分かる。
少女とも大人ともつかない危うげな体はことさら扇情的で、佐久間は唾を飲んだ。

浅い挿入を保ったまま、出没を速める。
「あ」
びく、と反射的に閉じようとする脚を押さえて広げ、続けた。
「は…ぁ、あっ」
濡れた秘唇から亀頭が覗くほど腰を引き、膣壁を擦りながら戻し入れる。
溢れた蜜が絡んで淫らな音を立てた。

「…んっ、あ…ぁ、さ…、くま、さ……」
佐久間の腰の動きに繋がって、曲げられた泉の脚が揺らぐ。
細い指が、物言いたげに佐久間の膝頭に触れた。
「…し、痺れま…す…、体、が…」
震えた声が訴える。
同時に、泉の柔肉がきゅっと縮んで、佐久間の陽物を絞めた。

「…大丈夫ですよ」
佐久間は低い声で言うと、しっとりと汗ばんだ泉の腹を撫でた。
「…あ、ぁ・あっ……」
腹をひくつかせて泉が小さく叫ぶ。
膣壁がきつく締まり、前後する肉茎を扱く。
「うぅ…っ」
佐久間の口から唸りが漏れた。

119:隠し彫り・24
06/12/20 23:19:17 GxUTRMBj
今すぐにでもいってしまいたい衝動に駆られる。
だが、まだ終わる訳にはいかなかった。

手を伸ばして、重みのある乳房を掴み、押し上げる。
「ぁ・はあぁ……!」
泉は体をくねらせ、胸を反らした。
ずっと誘うように揺れていた乳首を、指先でつまみ、転がす。
「…あーっ!…んっ、…ぁあ…!」
力ない手を佐久間の腕に置いて、泉はぴくん、ぴくんと震えた。

柔肉の中は一層熱くなり、蜜液が湧き出てくる。
肉茎が、律動を続け深く潜った。
「く…ぅ!……ふ、ぅう…」
泉は眉をひそめて細い声を上げる。
浅く、深く、を繰り返すと、泉の太腿ががくがくと動いた。
「あ…、ぁ・あっ、…佐久間さんっ…!」
佐久間の腕を掴んだ指が、筋肉に食い込む。

「…そっ…、そこ……、ぁ、ん…っ」
うまく喋れず、泉は唇を震わす。
「お辛いですか」
佐久間が尋ねた。
切なそうに目を閉じた泉は、荒い息をしながら首を横に振る。
佐久間は白い乳房を押し揉みながら、律動を速め膣壁を擦った。
「あっ、ぁはあっ、あーっ……」
泉が腰をよじる。

120:隠し彫り・25
06/12/20 23:21:21 GxUTRMBj
「……佐久間さん、さくま…さん…、さ…くま、さん…っ…」
鼻にかかったか細い声は泣いているようにも聞こえた。
「…組長!」

もう少しだ。もう少し―。
佐久間は腹に力を入れ、耐える。

滑らかな乳房を放すと、泉の体の横に手を付き、体を倒す。
折り曲げられた泉の脚を大きく広げ、熱い肉茎を突き入れた。
淫猥な水音が高く響く。
「…あ…、…ああぁ……っ!…さ、さくま…さ……!!」
泉は佐久間の腿に指を立て、細い叫びを上げて、ぶるぶると全身を震わせた。
同時に、るつぼと化した膣が小刻みに収縮して佐久間の陽物を引き絞る。

「…組長!!―組長…ッ!」
佐久間は食いしばった歯の間から低く叫ぶ。
波打つ柔肉から逃れた瞬間、肉茎は膨れ、暴れながら精を吐いた。
大きく上下する泉の腹に、胸に、白濁が叩き付けられる。
やはり大きく肩を上下させている佐久間の、血管の浮いた額から、汗が滴り落ちて
泉の白い肌を濡らした。

目を閉じた泉は、放心とも恍惚ともつかぬ様子で息をしている。
泉の願いは果たされた。
佐久間が己に課した課題も、果たされたに違いなかった。

しばらくして、佐久間は崩れ落ちるように泉の隣に横たわる。
荒い息はなかなか治まらなかったが、やがて二人とも静かになった。

121:隠し彫り・26
06/12/20 23:22:54 GxUTRMBj
夜明けが近いのか、窓の外が薄明るい。
目を覚ました佐久間はゆっくりと瞬きをする。
すぐ隣には、泉が安らかな顔で寝息を立てていた。

佐久間は微笑んでしばらく泉を見ていたが、部屋を見回し、壁にかかった泉の制服に
目を留めると、にわかに表情を険しくした。
17歳の少女を抱いた事を恥じるつもりはない。
しかし昔気質の真面目な男にとって、禁を破った気がするのも事実なのだった。
眉間の皺が深くなる。
ふと、いくつも飾られている、独特の筆文字が目に入った。

『いいじゃないか にんげんだもの』

何やら慰められているようで、佐久間は目を閉じ頭を掻く。

「…ん……」
泉が小さく息を吐いて身じろぎをした。
佐久間はベッドから下りると、大急ぎでバスタオルを取り、腰に巻きつける。
「お、お早うございます、組長」
「も…、朝…ですか……」
「いや…、夜明けにはまだ間がありますが」
「…じゃあ、もう…ちょっと……寝ま……」
半分眠ったような声を出し、胸に手を当てる。と、突然素頓狂な声が上がった。

122:隠し彫り・27
06/12/20 23:24:23 GxUTRMBj
「ふぇ…え…!…なんか、べたべたするぅ……」
目を剥いた佐久間は裸の泉をがばと抱え上げた。
「も…、申し訳ありません、組長っ!!」
詫びながら浴室に走る。
泉の胸元から、栗の花の匂いがした。

「もう謝らないで下さい。私がお願いしたんです、佐久間さんは悪くありません」
ようやく目が覚めたらしい泉は、平謝りに謝る佐久間を制して言い、浴室に入る。
泉がシャワーを浴びている間、佐久間はしかめ顔で浴室の外に立っていた。
湯の落ちる音が止まり、扉が少し開いて白い腕がのぞく。
「すみません、バスタオル…取って下さい」
「…あ、はい」
タオル掛けのバスタオルを手渡すと、扉は閉まり、少しして泉が出てきた。
佐久間は泉を見ないように背を向ける。
「お待たせしました、お先に。……佐久間さんも、どうぞ」
「は」
佐久間が頭を下げる横をバスタオル姿の泉がすり抜け、甘い香りが漂った。

体を清め、着替えて居間に出てくるが、泉の姿は見当たらない。
自室に籠ってしまったのかも知れなかった。
それも仕方あるまい。佐久間は仏間に向かうと、新しい水と線香を上げ、拝む。

しばらくすると物音がし、ポロシャツとスカートを身に付けた泉が出てきた。
眼鏡をせず、目を細めて佐久間を探している。
「こっちです」
声のした方へ振り向き、歩いてくる。

123:隠し彫り・28
06/12/20 23:26:12 GxUTRMBj
「どうぞ、お座り下さい」
仏壇の前を空けると、泉はそこにぺたりと座った。
佐久間は正座し、畳に手を付く。
「組長」
「は…い」
「おめでとうございます」
深く頭を下げる。

「………」
一瞬驚いた泉は、こそばゆい顔をしてもじもじした。
「大変ご立派でした。どうかこれまで通り、私達の組を束ねて下さいますよう、
 お願い申し上げます。私も精一杯、勤めさせて頂きます」
頭を下げたまま堅い挨拶をする佐久間を見て、泉は笑顔を浮かべる。
「……はい。こちらこそ、よろしくお願いします」
いつもの泉の声に、佐久間は肩の力を抜き、頭を上げた。

「お線香、上げてくれたんですね。ありがとうございます」
泉は仏壇を見る。
少し間を置いて、ぽつりとつぶやいた。
「佐久間さん……。男の人って、どうして女性を求めるんでしょう…」
「えっ…?」
佐久間は年甲斐もなく顔が熱くなった気がした。

黙ってしまった佐久間に気づいて、泉が弁解する。
「あ…、だっ、誰が、っていうんじゃなくて……ほら、リリィさんのお店とか、
 色々あるじゃないですか、そういう、あの…」
「あ…ああ、なるほど……」

124:隠し彫り・29
06/12/20 23:28:29 GxUTRMBj
暫く考え、佐久間は口を開く。
「男ってのは……普段、粋がったり強がったりしていますが、どこかで、優しくて
 あったかい笑顔に、ほっとしたいと思うんじゃないでしょうか……。
 …自分、う、うまく…言えませんが」
泉は佐久間の言葉を聞いて小さく頷いた。
「そう…か。娘じゃ、駄目な時もあったんでしょうね、きっと…」
再び仏壇の写真を見て寂しそうに笑った顔が、はっとするほど大人びて見えた。
父親の事なのだろうと推察したが、詮索する気はなかった。

「それでは、私は失礼します。…組長はもう少しお休み下さい」
腰を上げた佐久間に、泉が言う。
「もう眠くありません。それに何だか、今日はすごくやる気が」
妙にテンションが高い。
「学校もないし、一日、組の仕事に専念します」
「それはありがたいですが、まだ早いですし…」
「早起きは三文の得ですよ。今日は組に一番乗りです」
弾けるような笑顔に、つられて頷く。
「……はい」

泉はすっくと立ち上がった。
「それじゃ、何か朝ごはん作りますね。ちょっと待ってて下さい」
「は、それでしたら、眼鏡をかけた方がよろしいんじゃ…」
「大丈夫。うちの中は目をつぶってても歩けますから」
歩き出した途端、居間のテーブルに脚をぶつける。
「いったぁーーーい!」

「ああっ…」
見ている方も痛い。
「組長、危ないですよ。どうして眼鏡をかけないんですか」
「い、いいんですってば。大丈夫です……」
キッチンに入った泉を追って、居間に出たところで気づいた。
眼鏡をしなければ良く見えない。今は見えないままでいたいのだろう。

やれやれ。佐久間は苦笑する。
しかし、危なっかしくも一生懸命な泉を見守るのは楽しく、幸福だった。
こんな気分は長い間忘れていた。
忘れていたという事すら忘れていた、と思った。

窓の外が一層明るくなる。
眩しさに目を細め、佐久間は泉の姿をただ見つめていた。

(終)

125:名無しさん@ピンキー
06/12/20 23:29:46 GxUTRMBj
とびとびでだらだらと続け正直すまんかったです
萌えの宝庫みたいなドラマなもんで、つい長くなりました
(かえすがえすも組長のおっぱいが見たかった…)
他の職人さんの作品、心待ちにしてるっす!
メリクリ&良いお年を!押忍!

126:名無しさん@ピンキー
06/12/20 23:45:05 fqWVJuKB
GJ!!!!!
上手いし読後感いいなあ
ありがとう職人さん!!

127:名無しさん@ピンキー
06/12/21 19:20:46 4pQ35B1p
GJでした!!
世界観がまさにドラマのそれで、読んでて幸せでした
長文お疲れ様っす!
本当にこのドラマは萌えの宝庫だなー

128:名無しさん@ピンキー
06/12/26 02:20:23 M2a6FKpR
佐久間も泉も、らしくて良かった
そして、彫り物は結構エロい表現できるんだと
気付いてしまった…w

129:名無しさん@ピンキー
06/12/28 21:38:25 yVCfo3Y7
過疎ってる・・。点呼とってみる。
1!

130:名無しさん@ピンキー
06/12/28 22:17:59 KZK55YOx


131:名無しさん@ピンキー
06/12/28 22:42:14 sU07ukLh


132:名無しさん@ピンキー
06/12/28 22:53:23 KSkjpOld


133:名無しさん@ピンキー
06/12/29 00:38:17 Jl8RvyPS


134:名無しさん@ピンキー
06/12/29 03:04:26 kHqrXLMd
6、 案外多いな

彫り物の話だけど
以前読んだ谷崎潤一郎の「刺青」やカフカの「流刑地」の
肌に針を刺す情況が微妙にエロかったのを思い出した
>>82の話は、時折彫り物を例えに入れてるので好きだ

要は佐久間×泉の読んでて萌えに身悶えする話を
ありがとう、と言いたかった

135:名無しさん@ピンキー
06/12/29 15:21:52 BE9Qmri1
7 ノシ
過疎ってるのではなく、皆忙しいのじゃあるまいか。
かく言う自分も久々に来た。

>>134
禿さんくす。
散々エロ書いといて言うのもあれですが、エロなし話も大好きで。
特に、晒巻いてて泉の裸の背を見て密かに胸が騒ぐ佐久間とか
膝枕で寝てる佐久間が見上げると胸で泉の顔が見えないとか
ああもうたまらんって感じで悶えますね。
でも>>74も楽しみにしてますので。

136:名無しさん@ピンキー
06/12/30 16:47:46 DwVNHKeX
今みんな忙しいんだねきっと。年明けに神光臨願おうノシ

137:名無しさん@ピンキー
06/12/31 23:51:41 NRV6/uII
線香花火しながら告白 >>55の訂正
男の厄年は42歳です。数えと満を取り違えました。
若頭は数えで本厄、満年齢で前厄です。
厄年に当たる方(いるのか)どうぞご注意を。

今年中に懺悔できてひとまず安堵。
また来年ノシ

138:名無しさん@ピンキー
07/01/02 20:54:00 ZJfEBV7m
このスレはまだ新年を迎えていなかったw
あけおめ!
新年1発目はどんなSSかwktk!

139:名無しさん@ピンキー
07/01/05 19:23:34 13Zz6bnH
akom
年末忙しくて隠し彫り完結したの知らなかった。
今読み終えて凄い幸せだ。年始早々幸先いい!
職人さんGJ!!
今年も萌SS期待。

8・・・あ、もう点呼はいい?

140:名無しさん@ピンキー
07/01/06 20:34:48 vtKTjIr3
akomって何だろうと思ったが
akomktyrってことかあw

8人も住人がいるとは正直驚き
圧縮もしのいで、のんびり次の作品待ち~

141:名無しさん@ピンキー
07/01/07 17:23:20 IIozf66H
9人目もいるぞ!

142:名無しさん@ピンキー
07/01/08 12:03:18 eSp7hHcv
10!

143:名無しさん@ピンキー
07/01/09 12:38:09 4yuTRtbj
11! 結構いるんだなー

144:名無しさん@ピンキー
07/01/10 01:38:32 HL4n7kYf
12!!!

145:名無しさん@ピンキー
07/01/10 09:47:29 hFfa2Q4r
13!!!!

146:名無しさん@ピンキー
07/01/10 16:08:20 3jchVc1d
14!!!!!

147:名無しさん@ピンキー
07/01/11 15:18:54 +CFXlwYN
15!!!!!!

148:名無しさん@ピンキー
07/01/11 21:37:26 oa9d/LGB
16

149:名無しさん@ピンキー
07/01/13 09:31:32 /4DGUeIB
17

150:名無しさん@ピンキー
07/01/13 19:58:43 4q/ULrwI
18

151:名無しさん@ピンキー
07/01/13 22:09:50 Wruw4ceM
そろそろやめとけ。
age荒らしとみなすがいいか。

152:名無しさん@ピンキー
07/01/14 07:14:15 Yu66ot1k
ノ 20

153:名無しさん@ピンキー
07/01/14 07:47:15 z6XM54sb
ノシ 21

154:名無しさん@ピンキー
07/01/14 18:13:51 VDgPV2+P
ノシ 22

155:名無しさん@ピンキー
07/01/16 20:16:23 SZKotEYD
インテ行ったら、ある本にセーラー服と機関銃ネタがあった。
佐久間さんと泉のほんわかした話で癒されたよ。

156:名無しさん@ピンキー
07/01/17 00:42:19 uSN2ERqr
>>155
おお、いいなあ。
ちょっとばかし披露してもらえまいか。
飢えてるんだ。

157:名無しさん@ピンキー
07/01/19 06:55:21 WoNmxTmN
25?

158:名無しさん@ピンキー
07/01/22 16:40:42 Ijw2r6cM
職人がくるまで保守

159:名無しさん@ピンキー
07/01/25 20:50:14 c25D+oi4
保守age

160:名無しさん@ピンキー
07/01/25 21:21:23 JNhad8zn
26?

161:名無しさん@ピンキー
07/01/25 21:50:14 zfj0qN34
ちゃんとしろ29

162:名無しさん@ピンキー
07/01/27 03:38:43 QnByNfmJ
>>155
冬コミに行く知人にTV・映画・芸能辺りを見てもらったが
意外に見当たらなかったそうだ
でもどこかで作ってる人がいると知って安心した

163:名無しさん@ピンキー
07/01/27 15:57:32 melCVDWV
>>155
自分も買った。堤さんの役ばっか集めた本の中に入ってたな(腐女子向け)
オールウェイズとか京極夏彦とか恋に落ちてとかグッドラックとか。

セーラー服は2本入ってたが、1本はどちらかというと腐女子向けのギャグモノで
もう1本が泉と佐久間さんの他愛もない日常の1コマみたいなヤツ。
腐女子向けの本だったが、そのほのぼの話で思わず購入してしまったよorz
よっぽどセーラー服に飢えてたんだな・・・。

164:〔前〕
07/01/31 03:48:57 /TZRA9U9
 遅くなったが彫物ネタに便乗してエロ無し話を投下


日曜早朝の人気の無いビル街で、健次は一雨過ぎ去ったアスファルトの道を行く。
その後を泉は辺りに目もくれず、無言で歩いた。
左右に肩を揺らす健次が、ちゃんと泉が自分に付いて来てるのか気にして、振り返る。
目的の地へ早く着かねばと焦る泉は、健次にぶつかった。
「急がなくても心配ないって」
「そんないい加減な」泉は手をぶんぶん振って、構わず進もうとする。
笑ってた健次は慌てて引き止めた。
「ああ、組長さぁ、何で傘持ってきてるわけ?」
泉は思わぬ事を訊かれて、折りたたみ傘を持つ手をそっと下ろした。
「天気予報見なかったんですか。今日は雨降る確立が50パーセントですよ」
「知ってるけどさ、雨宿りできる所なんてたくさんあるでしょ」
「人生いつどうなるか分からないから、準備できる事はした方がいいんです」
「どうして、そう話が難しくなんのかなぁ」
言い合っても埒が明かないと知るや、どちらともなく浅草寺へと駆け出した。

浅草観音のほおずき市に隣接した出店が並ぶ往来で、目高組の面々が段取りを決めていた。
姿を現した泉へ、金造が健次の頭をわしゃわしゃなでながら、
「もっとゆっくりお出でになられても宜しかったのに」と労わりの言葉を掛ける。
挨拶もそこそこに泉と佐久間を残し、組の者が方々に散らばった。
見回りの佐久間に従う泉は、長く立ち並ぶ出店を目にして、声の調子を落とす。
「もしかして傘、邪魔だったんでしょうか」
「もしもの時、困らなければ良いのでしょう。相当歩きますから無くさぬようにしてください」
佐久間は眉一つ動かさずに答えた。
出店の裏手を通る。雨除けにシートを張り巡らす店もあるが、
ほとんどの店がもう少し雲行きをうかがうらしい。
佐久間の顔なじみの店主がこちらに手招きする。客足が途絶えて暇を持て余していた。
曇りがちな空をちら見して、雨の予報のせいで客足が遠のくのも仕方なさそうに言う。
だけど、せっかく日曜に当たったのだから、昼近くになれば客も流石に増えるだろうし、
今のうちに休んどくかと割合気にしない風であった。

中々晴れ間が見えないながらも、午前10時を過ぎる頃には人通りが出来た。
見回りの中途で、離れた場所で厄介事が起きたと知らせが入る。
「ここで待っててください」佐久間は泉を置いていった。
佇む泉は、店先に飾られたトロピカルジュースを眺め、
佐久間が戻ってきたら労いの意味を込めて、買って渡そうかと考えた。
その時、「どけっ」と若い男の声が響く。
出店の隣り合う隙間を裏手から無理やり押し抜け、表通りに男が二人飛び出た。
客の悲鳴を受けて、こちらに迫り来るのは高校生位の若者である。
泉は自分を奮い立たせるように、傘を両手で握り締め、行く手を遮る。
「止めて―」
易々と、物ともせずに泉は突き飛ばされた。
そのまま走り去ろうとした直後、男等は動きを止める。
「組長!」
阻むかのごとく、佐久間が真正面に立ちはだかる。
怯んだ彼らは、それでも逃げようと持ってた缶ビールの中身を顔めがけてぶちまけた。
だが、まともに被った佐久間は微動だにしない。
静かに見開く目は、端の方でようやく起きた泉に向けられていた。
その場に固まる彼らの首筋が掴まれる。追い着いた町内の自治会が捕まえたのだ。
顔を見合わせた佐久間と泉は「大丈夫でしたか」と口を揃える。
「「私なら大丈夫です」」一字も違わぬ言い回しに、お互い決まり悪い表情を浮かべた。
二人を取り成すように自治会の者達は、ビールを頭から浴びた佐久間の有様に
自前の設営所での応急処置を勧める。
佐久間は丁重に断るつもりだったが、泉の転倒が気掛かりで一緒に世話になる事にした。

165:〔後〕
07/01/31 03:50:19 /TZRA9U9
設営テントの裏手で顔を洗う佐久間に、特に怪我の無かった泉がタオルを差し出す。
すっかり汚れの落ちた顔に反して、法被はビールを吸って酒臭さを発してる状態だ。
顔を拭く横で、泉が洗わせてほしいと法被に手を掛けた。
遠慮するのを半ば強引に脱がせ、「すぐ終わりますから」と洗い始めた。
佐久間はテントの内側に身を翻すと、人目が付かぬように壁際へ背を伏せる。
彫物を入れた体を、カタギが目にする所で無闇に晒すべきではない。
それをあの様子ではまったく分かってないらしい組長を思い、頬を緩める。
ふと、視線を表の往来に向ける。見慣れたセーラー服の少女達が誰かを捜してるのか、
自治会の者へ尋ねに来た。
その一群に佐久間は肝を抜かれた。泉の話では、組長である事が学校にばれたら退学である。
今、泉といるところを知られて万が一疑われたらと気が気でならない。
「佐久間さん、遅くなってすみませんでした」恐れてた状況で泉は戻ってきた。
素早く背後に隠す。泉は訳も分からず肩越しに顔を覗かせたが、腕を体ごと引き下ろされた。
勢い余り、背中に顔を埋める羽目に陥った。
事情が分からぬながらも、泉はそっと顔を離して目を凝らす。
「麒麟」と呼ばれた獣が、こちらを睨み付けているかと思われた。
しかし、獣は自らの足元遥かを見渡していた。
黄色のたてがみが、筋の収縮でかすかに揺れる。
かつて誰かが、ここに獣を刺し込んだ痕を指先で辿ると、形どる線がひくりと震える気がした。
鱗で覆われた胴に両手を添える。
わずかに湿る温かな皮膚の奥に宿る脈動に、この手に抱える獣が確かに息づいてるのを感じた。
泉は見入るままに両手をずらし、顔を寄せる。
不意に、佐久間は余計に見付からないようにと体を後ろに傾けた。
心臓が一気に跳ねる。なおも分からぬ状況に顔を上げるべきか迷う。
佐久間が顔を洗った際、掻き上げた前髪から滴る水が首を伝い、泉の額を濡らす。
汗が貼り付く肌に埋めた鼻を深く吸うと、塩気を含んだ体臭が胸を満たし、
舌が触れなくても口中に海の味がする。
潮気混じりの熱が腹の底をすくうまでになると、脱力した膝がくずれて前屈みにすがり付いた。
背に突く指が痺れた頃、ようやく解放される。
表の方ではセーラー服の一群が自治会の設置テントを離れるところだった。
佐久間は怪訝な顔の泉へ、学校の者に自分等の間柄を悟られぬ為にした事を詫びた。
「そうだったんですか」やっと納得出来た泉は、意外な事を口にする。
「あの人たち、うちの学校じゃないんです。前は似てるけど襟の後ろ、三角の切れ込みありますよね」

昼近く、再び見回りに就く佐久間は先程の無礼を謝った。
「佐久間さん止めてください、そんなに頭下げなくても」
「いえ、これでは自分の気が治まりません」
「だって私を守る為にやったんですよね」
「まあ、そうですが…」
「ならいいじゃないですか。それに」泉は一旦言葉を切る。
「佐久間さんの背中、とっても素敵でした。良かったらまた見せてください」
泉の顔をまじまじと見つめる佐久間は、彼女がどこまで本気なのか量りかねた。
「おいそれと人に見せる物ではありませんが、組長がぜひにと仰るなら」
それだけ言うと目を逸らし、先を歩き出す。
泉は暗に、また脱げと言ってるようなものだと気付いて、熱くなる頬を押さえながら
「やっぱりいいです」とつぶやいた。

                                     〔了〕

166:名無しさん@ピンキー
07/01/31 13:34:45 zNMq8NmZ
今年最初の投下キタァ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!

……真っ昼間からこの二人エロ過ぎじゃありませんか
眼力でちんぴらを威嚇する佐久間さん (*゚∀゚)=3
密着した汗まみれの背中、滴る水(;´Д`)
麒麟に見とれて思わず愛撫する組長(*´Д`*)

超GJな作品、ご馳走様でした。

167:名無しさん@ピンキー
07/01/31 19:51:48 sJLSTJsA
もえゆ(*´Д`*)
エロなしでもなんか良いねこの二人は

168:名無しさん@ピンキー
07/01/31 20:36:59 qxWUTIT0
GJ!!(*´Д`*)

169:パンツ1
07/02/03 20:21:11 kJ1GtuNU
「ええっ?泉ぃ~まだこんなパンツはいてるのお?」
体育の授業の前の時間。泉達は体操着に着替えていた。
「あっ、ちょっ、もーいいでしょお。みっ、見ないで!」
泉は皆の視線を感じ、さっと制服のスカートでお尻を隠す。

「だあってさー、この年でくまのバックプリントがついたパンツなんて・・・ちょっと、ねえ?」
「うん、無い無い。中学生だってもうちょっとマシなのつけてるってぇ。」
「そ・・・そうかな?」
「うん、そう!!」
「み、皆、そんなはっきり言わないくても・・・・。」

そういえば下着を最後に買いに行ったのは中学生の時以来だったような気がする。
その時は胸も出てきたのもあって、初めてブラジャーをつけたんだった。
そのブラジャーも、泉らしく白のスポーツブラで飾りッ気の無いものだ。
しかも、未だにつけている。

「そろそろ、下着も買いに行かなきゃなぁ。」
「そうだよ、泉。そんなんじゃ彼氏も出来ないよ!」
「えっ!?そ、そんな私達まだ彼氏なんか早いし・・・」
「そんなこと無いって!うちらもう17だよ?泉だけだよ、まだ彼氏いないの。」
「ええ!?そうなの!?」
「そうだよー。・・・・そうだ!今日下着買いにいこうよ、泉。私達が選んであげる。」
「ほんと?じゃあ今日・・・」

ぱっ、と目高組の事がよぎる。だめだ、今日は組の仕事が。。。

「あ、ごめん!今日は用事があるんだった!」
「ええーそうなの?じゃあまた今度ね。」
「う、うん・・・。」

次なんて、いつになることやら・・・と思いつつ泉はその場を終えたのだった。


170:パンツ2
07/02/03 20:22:54 kJ1GtuNU



「・・・・組長?組長?」
「・・・・・ぱんつ・・・ぱんつ・・・・・ぱんつ・・・・・。」
「は?パンツ?」
「はっ!?あ・えっと、な、なんですか!?」
「組の買出しが終わったので、次は商店街のパトロールですが・・・どうかしましたか?」

泉は昼間の出来事が頭を離れずにいた。
普段あまり余計なものは買わない主義の泉だが、あそこまで同級生に差をつけられているとは思わず、
少し、いやかなり気にしていた。一度気になると、真面目な泉は余計にその事が気がかりになってしまっていた。

「い、いや、なんでも・・・。さ、さあ!行きましょう!」

何事も無かったかのように泉は元気良く歩き出す。
「そうですか。・・・しかし、何かあった時には必ず私に言っ・・」
「きゃあ!」
言い終わらないうちに泉が目の前で、コケた。
「く、組長!!大丈夫ですか!?」
「ったぁ・・・・っ・・・・だ、大丈夫です・・・。さ、さぁ、佐久間さん、行きましょう!」
かなり派手にコケてしまった泉は、恥ずかしいやら痛いやらで顔を真っ赤にさせながら
めくれたスカートや身なりを整える。

佐久間はいつも異常にぼうっとしている泉を心配しつつ、泉への想いをめぐらせた。
(組長・・・何をあなたはそんなに悩んでいるんですか・・・。私にも言えない事が?・・・・・・・しかし・・・・・)
立ち止まり、佐久間は泉の後姿をじっとみつめ、思う。



(組長・・・・くまちゃんパンツだった・・・・・。)

171:169-170
07/02/03 20:26:03 kJ1GtuNU
エロギャグを恥ずかしながら投下してしまいました。
多分時間はかかると思いますが、続きます。

172:名無しさん@ピンキー
07/02/04 00:04:11 JcDaOd+5
最後の一文で噴いてしまった
このままでは佐久間さんがいくら頑張っても
泉の悩みに思い至らないだろうからなぁ
続きがどうなるか楽しみに待ってます

173:名無しさん@ピンキー
07/02/04 21:38:58 nvjR1bLL
同じく最後で噴いたw
組長かわいいなぁ

174:パンツ3
07/02/04 23:23:01 D4+Yf2b0
パンツの続きです。


夜の目高組事務所。佐久間は珍しく座り込み、考えていた。
組長の何か気がかりがあるような、あの態度を。
しかも、あの時呟いていたあの言葉・・・・。

「ぱんつ」

・・・・・・・・・・・・そうか!

ガタッ

何かひらめいたように、夜の12時をまわっているにも関わらず、
佐久間はケン坊や金造、目高組の組員全員を呼び出した。


「お前達に少し、相談がある。」
「なんですかぁ~・・・こんな時間に・・・。」
少しダルそうに健次が言う。
「馬鹿!こんな時間に若頭が俺達に収集をかけたんだ。
組長には言えない他の組の陰謀が何かあるとか・・・そういうのに決まってんだろ!」
ヒデが熱くなり、見るからに覇気の無い健次を制した。
「マ、マジっすかぁ?す、すいません!」
慌てて健次が謝る。
しまった、そんな話でも無いのに・・・と思いつつ佐久間は言う。
「いや、いいんだ・・・そんなに大した・・・いやいや、大したことではあるんだが、その・・・。」
思わずしどろもどろになる佐久間に業を煮やした健次が言う。
「・・・で、その組長にも言えない話ってなんなんスか?」

思わず黙り込んでしまう佐久間に、皆はごくり、と唾を飲んだ。





「・・・・・・・・・・・・・ぱんつだ。」
「はあ?」

175:パンツ4
07/02/04 23:27:21 D4+Yf2b0
「なーんだ、そういう事でしたか。ハハハハ」
金造はあっけらかんと扇子を仰ぎつつ笑った。
「ぱんつ・・・くまちゃんぱんつ・・・組長が・・・」
武は少し危ない顔で呟いていたが、
なんだ、そんなことかとだいたいの面々は安堵の表情を浮かべる。

しかし少し寂しそうな顔つきになり、金造は言う。

「しかし、組長も色気づいていく年頃ですから。
母親に、そのような相談をしたくても出来ませんし・・・・。
ましてや、私達などもってのほかでしょうね。」

いくら目高組は家族、といっても男と女の間には多少、いやかなりの隔たりがあるものだ。
ましてや年頃の女の子など、扱いにはかなりの気を遣わなくてはならない。
そこを踏まえた上での行動を考えると、
どれも男ばかりの環境で歩んできた女ッ気の無い男達には女心など解るはずも無かった。

「どうすればいいんでしょう?やはり私達が直接買いに行くしか・・・。」
「ええっ、マジかよぉー。俺は嫌ですよお。変態だと思われたら・・・。」
健次の言葉に一同が黙りこむ。
確かに強面の男達が女性の下着を買いに行くのは無理があるのは目に見えている。

「じゃ、じゃんけん!じゃんけんにしましょうよぉ!」

沈黙を破るように健次は言う。さっきからなんだかやたらとテンションがおかしい。
少し動揺しているようだ。
やはり健次も若さ故、女性のパンツに興味がある年頃なのだな、と金造はひとりほくそ笑む。

「じゃんけんで、負けた一人が組長の・・・ぱ、ぱんつを買いに行くんス!」
「・・・ん、俺は賛成だぜ。全員で買いに行くなんて、目立っちまって目高組の名に傷がつくからな。」
「・・・・・私も、それでいいです。」
皆は賛成のようだ。
「じゃあ、組長のパンツを買いに行くのはじゃんけんで決める・・・ということで。」

皆の間に少しの沈黙が流れる。


「・・・・・・・・いいですか?では・・・・・・。」
武が号令をかける。




「じゃーーーーーーんけーーーーーーーーん!!」


176:パンツ5
07/02/04 23:29:31 D4+Yf2b0
隣町のデパート。女性下着売り場にて、一人の不審な女がいた。
身長は170以上はありそうな、大柄な女。
頭には帽子を深く被り、不自然な長い髪を揺らし、大きなサングラスに長いスカート。
そんな女が、Sサイズのコーナーのパンツを物色しているのだから、余計不気味である。

「もしかして、こういうのが欲しいんじゃねえか?組長」

この大柄な女の正体、それはヒデだった。
一番嫌がっていたヒデだが、最初の一発で独り負けしてしまったため、何も抵抗する術など無かった。
しかし、この状況を楽しむかのように、
色々な下着を人目を気にせずに物色出来るその度胸はさすが極道、とも言うべきなのか。

「よし、これがいっちゃん色ッポイな!俺はこれに決めたぜ!」

泉がこのパンツをはくこと等ひとかけらも考えず、ヒデは完全に自分の好みで決めてしまった。
この後の泉に降りかかる惨事など思いもせずに・・・。

177:169-170
07/02/04 23:37:14 D4+Yf2b0
あともう少し続きます。次で多分終わりになると思います。

178:名無しさん@ピンキー
07/02/05 02:56:58 Xcd6eCid
ちょっ、ヒデ、一発殴らせろw
って言うかその女装道具一式どうしたんだw
妙なテンションのままで続き待ってます

179:名無しさん@ピンキー
07/02/06 13:50:12 kHJCK3uL
ひもパンか?シースルーか?オチが気になる

若頭が負けても良かったのにと思う自分は浜口組以上の腐れ外道

180:名無しさん@ピンキー
07/02/09 20:19:13 n8m2IeNj
本スレの存続が危ういね
まあここで素敵な話が読めれば別にいいんだけど

181:名無しさん@ピンキー
07/02/10 19:02:35 gh+FhS1h
本スレ、懐かしドラマ板に移った途端に
書き込み増えたりして…
もう少しで予約したDVD-BOXを手にするので
本編見直したら色々語りたい

182:名無しさん@ピンキー
07/02/10 21:57:31 mwJfOqtt
(・∀・)ノシ仲間ハケーン
録画はケツが切れたり無情なテロップが入ったりで不満なので
DVD買いましたさ。

>>177は規制にでも巻き込まれているのかな?
まあマターリ待ちましょう。
他の職人さんの投下も大歓迎です。

183:名無しさん@ピンキー
07/02/15 00:03:25 9Y/UwIS8
投下待ち&保守がてら、エロなし話をなんとなく。
兼DVDリリース記念。

もしバレンタインを一緒に過ごしたら、
組長はお守りのようにチョコを配ったのでしょうか。

184:襲名杯・1
07/02/15 00:04:13 iLsK/SL5
「……固めの…杯?」
佐久間の言葉に泉は首を傾げる。
「はい。時機を逸していましたが、金造さんとも相談しまして、やはりきちんと
 やっておこうと」
「それって…、何をするんですか?」
「組長と私達の間で杯を交わします。一種の儀式です」
傾いだ首が直らないので、金造が引き取った。
「まあ要するに、身内となるため、酒を酌み交わすんですよ」

「お酒ぇ?!」
泉は目を丸くして声のトーンを上げる。
「だっ、だめです、私は未成年ですからっ!」

「……出たよ、優等生発言」
「クソ真面目なんだよね、うちの組長」
「法律を遵守する極道目指してんじゃないのか」
外野は好き勝手な事を言う。

金造がにこにこと笑った。
「なあに、正月のお屠蘇みたいなもんで。縁起物と思って」
「で、でもっ…」
可愛らしい眉をひそめる泉に、佐久間が穏やかな顔で話す。
「金造さんのおっしゃる通りです。…例えばこれが結婚式で、新婦が組長だとします。
 ですが『未成年だから三三九度はいけない』とは誰も言いません。なぜならそれは、 
 飲酒ではなく、儀式だからです」
「…はあ……」

「さすが佐久間さん。説得力も男前だぜ」
「うんうん、でもって俺的には例えが萌えだな」
「えっ、そこ萌えるとこなんすか?…わかんねえ…」

185:襲名杯・2
07/02/15 00:05:51 iLsK/SL5
「私達には大切な、しきたりってやつでして。どうかご承知下さい、組長」
頭を下げる金造に、泉はとうとう折れた。
「わ、分かりました。…やります……」
「ありがとうございます、組長」
佐久間も一緒になって頭を下げる。

「よし、ケン坊、酒買って来い。お祝いだからいいやつをな、……一升瓶で」
金造が声をかけると、はい、と威勢よく返事をして健次が出ていった。
泉は困った顔をする。
「お酒なんて飲めないのに、私…」
「形だけ、少し口を付けるだけでいいんですよ」
佐久間が微笑んで言った。

健次が帰ってくる。
「ただいま戻りました!…組長のお祝いって言ったら、最高級の冷酒もらいました~」
「でかした、健次」
「すげ、大吟醸かよ」

「さ、組長、こちらへ」
誘われるまま泉が畳に座ると、古めかしい杯が出された。
セーラー服の泉を囲んで男達が正座する。
金造が泉の前の杯に酒を注いだ。
「どうぞ組長、お願いします」

泉は助けを求めるように佐久間を見る。
佐久間が両手で持ち上げる仕草をすると、それに習って杯を手に取り、おずおずと
口を付けた。
水平だった杯に角度がつき、白い喉が動く。
ややあって唇が離れ、泉ははあっと息を吐いた。

186:襲名杯・3
07/02/15 00:07:33 iLsK/SL5
大ぶりの杯の中身が飲み干されているのを見て、佐久間が心配そうな顔をする。
「大丈夫ですか、組長」
「はい」
泉はけろりとして答えた。
「冷たくて、お水みたいですね。思ったより飲みやすかったです」
武と英樹と健次は顔を見合わせる。
「では、若頭」
杯が次々と回されていった。

金造に促され、佐久間が締める。
「八代目を戴き、我々ますます結束を深め、シマを守ります」
威勢のよい一本締めが終わると、いつもの雰囲気に変わった。
「冷えてるうちに飲んじまおうぜ。つまみなかったか」
「こんないい酒、久しぶりだな」
「組長、脚しびれるでしょ、こっちこっち」

ソファに移動して佐久間の隣に腰をかけ、泉は言う。
「もう飲んじゃだめですよ、健次さん。私達未成年なんですから」
「えええ~、そんなかたい事言わないで下さいよ……」
「組長の命令だぞ。麦茶で我慢しろ、健次」
「いい機会じゃねえか、二十歳まで禁酒禁煙禁欲だ。健康第一さな」
「そうだそうだ」
皆、声を上げて笑った。

健次を除く男衆は旨そうに酒を飲む。
佐久間までもが目を細めて味わう姿に、泉は思わず尋ねた。
「そんなにおいしいんですか、お酒って…?」

187:襲名杯・4
07/02/15 00:08:52 iLsK/SL5
ちらりと視線を投げて口元を緩め、佐久間は手にした湯呑みを泉の方に近づけた。
「香りを、嗅いでみて下さい」
少し戸惑った泉だが、言われたように湯呑みに顔を寄せる。
ふわり、と涼やかな花の香りがした。
「あ……。いい匂い…」
「酒にも色々ありますが、これは旨いです。いい酒をもらいました」
「お礼、言いに行かなきゃいけませんね。お店の方に」
「はい。後で一緒に行きましょう」

二人のやり取りを見ていた英樹が茶化すように言う。
「組長、ちょっと飲みたくなっちゃったんじゃないの?」
「そ、無理すんのやめましょうよ~」
「何言ってるんですか!お酒は大人になってからですよ!」
「ねえねえ組長、吾妻橋の側のビルに乗ってる金色のやつ、あれ何だか知ってます?」
「ウンコだろ」
「バカ、ウンコな訳ねえだろ……」

大騒ぎの内に酒が尽きる頃、佐久間の肩が重くなった。
見ると、紅い顔をした泉が頭を乗せて寝息を立てている。
「おやおや」
「あら、組長……」
「寝てる…」
「飲み口いいって飲んじゃったもんなあ、まるまる一杯」

金造は皆に目配せすると、声をひそめて言った。
「……若頭、あたしら上で涼んできます。慣れないことばかりでお疲れなんでしょう、
 騒いで起こしちまったら可哀想だ」
佐久間はえっという顔をする。
「組長をお願いします、佐久間さん」
「すみません、よろしくっす」
「しばらくしたら戻りますから~」
口々に小声で言って、四人とも出ていく。

188:襲名杯・5
07/02/15 00:11:03 iLsK/SL5
憮然としていた佐久間だが、ふと眠っている泉に目をやり、そのまま見入った。
閉じた瞼の長い睫毛、桃色に染まった艶やかな頬、寝息を漏らす唇。
シャツの袖一枚隔てて感じる、柔らかな肌の温もり。
髪から香る甘い匂い。

と、小さな声が上がった。
「ぅ…ん…」
佐久間は咄嗟に顔を逸らすが、泉はわずかに身じろいだけで再び静かになる。
ただ、体がいっそう寄り添うように密着していた。
酔うほど飲んではいないはずなのに、体がじわりと汗ばんできて、佐久間は身動きの
取れぬまま襟を広げ胸に風を入れた。
天井を仰いでふうっと息を吐く。

「組長、大丈夫かなあ?」
「酒は初めてっつってたからな。まあ、若頭がついてるから心配ねえさ」
「佐久間さんが組長のゲロの始末とかすんのか…大変だな」
「バカ、ゲロってないし。けど佐久間さんが介抱するの、ちょっといいかも」
「スケベタコ。……つまんねえの、ビールでも飲もうぜビールでも」
「おう、酒の予算が浮いたから、少し飲み直すとするか」
「何か悪いですね、佐久間さん抜きで」
「いいんじゃないすか。佐久間さん残るの嬉しそうだったもん」
「だよな~」

組長と若頭をほったらかし、屋上での酒盛りは夜更けまで続いた。

(終)

189:名無しさん@ピンキー
07/02/15 21:43:25 3itLBoSZ
GJGJ!!
組長も組員たちもらしくて萌えた!

190:名無しさん@ピンキー
07/02/15 22:35:06 P82p/I4z
>>183
何か忘れてたと思ったら、杯を交わす話が出てなかったな
台詞に目高組6人それぞれの性格が表れてて読むのが楽しいので、
こうやって皆が会話するのをTVで、もっと見たかったと悔やんだ位だ

佐久間さんが平静と、泉を新婦に例えだした時
読んでるこっちが焦ったのは、多分萌えの裏返しだ

191:名無しさん@ピンキー
07/02/17 21:08:56 BTwgxPh1
佐久間さんモエス
ふつう「やば、俺きわどい事言っちゃった」と恥ずかしくなるとこだけど
たぶん佐久間さんは気づかないと思う。ずれてるから。

192:名無しさん@ピンキー
07/02/19 16:12:37 Znezk4TX
あげ

193:名無しさん@ピンキー
07/02/22 00:22:11 yo83ulwA
なんか圧縮が迫ってるので、保守がてら超くだらないやつを。
許せなかったらスルー願います。

194:おれたち妄想族・前
07/02/22 00:24:34 yo83ulwA
畜生。畜生畜生畜生畜生畜生畜生。
この俺に舐めたマネしやがって。メダカめ、絶対に許さねえ。

あんなチンケな組なんざ簡単に吹っ飛ばせるはずだ。
こっちは一大総合商社、あっちはテキ屋の元締め、言わば極道の勝ち組と負け組、
規模じゃあ勝負は見えてる。
なのに社長は下手に手出しするなと言うが……冗談じゃねえ。
あんだけコケにされて黙ってられるか。

特に佐久間。
傍若無人にウチの組に出入りするわ、人を雑魚扱いしやがるわ、おまけに社長が奴を
買ってる風なのがまた気に食わねえ。「お前なら幹部」?……あり得ねえだろ。
くそ。なで肩のくせに。ガニ股のくせに。昭和ひきずってるくせに。
マジでブチ殺しておくんだったぜ。

メダカの組長もだ。
素ッ堅気の女子高生の分際で、祭り上げられたらその気になりやがって。
け、偉そうに啖呵切っておきながら靴下しか脱がなかったくせに。
それでいて、佐久間が死んだと半狂乱になった時の、夜叉みたいな面。
俺様にハジキを突き付けた事、必ず後悔させてやらあ。

つか、あいつらどう見ても怪しいだろ。……ありゃ出来てるな。
佐久間が土下座までしたあたりから臭いと睨んでたんだがよ。
ったく、セーラー服趣味かよ、佐久間。趣味はともかく公私混同とは情けねえ。
極道のイロハを手取り足取り教え、…ついでに夜のABCも仕込んでるってか。
ムッツリだとは思ってたが、野郎、エロオヤジ全開だな。

「あっ、佐久間さん、何するんですか……」
「へっへっへ、今夜もしっかり勉強して下さい、組長!」
「あ、そんな、ブラが切れます!……あぁん、おっぱいがきゅんきゅんするうぅ」
「おや?また大きくなったんじゃありませんか?」
「あん、やぁんっ、そんなに揉んだらもっと大きくなっちゃうよぉ…」
「うへへへ、組長は成長期ですからねえ。どれこっちは」
「いやあっ、だめ、ぱんつの中はだめっ」
「おやおや…、もうぐちょぐちょですよ、組長」
「あっ、そこ、くにゅくにゅしないでぇ……あっ、ああぁっ…」

195:おれたち妄想族・後
07/02/22 00:28:55 yo83ulwA
「私のドスも触らせてあげますよ」
「―あぁっ、佐久間さんの、す…、すごい……」
「そう、両手でゆっくり……。では今度は口で」
「…あ…むっ、んっ、あ、む…、んぅ…っ」
「そうです、上手くなりましたね」
「…ちゅむ…ちゅぱ…、ちゅるっ……。んっ…美味しいです、とっても……」
「組長のここは、いやらしい味がしますよ」
「ひっ、やあ、あ、あぁ…んっ……!…さ、佐久間…さぁんっ……!」
「さあて……次は、何と言うんでしたっけ?」
「い、入れて……。…お願い、佐久間さんの、私に入れて下さい…っ…」
「ふふふふ、組長がそうおっしゃるなら。ほら…ほら…」
「あ、あはぁっ、入ってくる、おっきいのが入ってくるぅ……!」

「生で入りましたよ、組長」
「んんっ、はああ、動くとずりずりして、気持ちいいですう……」
「こうすると、どうですか……?」
「く…ぅ…!…あぁんっ…、すごいっ、奥に……奥にずんって、くるのぉ…」
「ここですか?ここがいいんですか?」
「あ、あーーっ、ふぁ、あ、ああぁんっ!やぁっ、あっ、す…すごく、いい……」
「自分でも動いてごらんなさい」
「えっ……、こ、こうですか……。…あ、はぁっ……ん、んっ、う…んっ」
「うう…なんてみだらな動きなんだ」
「…だって、佐久間さんがしろって……ぁあ、あ、あぁんっ」
「組長、可愛いぜ組長っ」
「あ、はぁあっ、佐久間さん、も…だめっ…、私いっちゃう、いっちゃうよお……」
「出しますよ、中で出しますよ組長っ!!」
「……ふああぁぁあっ!…出てる、熱いのいっぱい出てるぅっ……!!!」

どこまでエロいんだテメエら。見損なったぜ佐久間。乱れまくってるな目高組。

「―柴田ッ」
「は、はい?!」
「…幹部会議中に目を開けて居眠りとは、いい度胸だな」
「め、滅相もねえ。こここ、この件ですが、やはりここはメダカの組長をガツンと
 シメて一気に吐かせるのが、い、い、一番かと思いますっ!……吊りましょうっ、
 ああそうだっ、クレーンで吊っちまいましょうっ!!!」

(終)

196:名無しさん@ピンキー
07/02/22 00:32:31 yo83ulwA
4話の前半のどこかあたりって感じで。
「こんな佐久間はイヤだ!」になってしまっていますが
あくまで柴田の妄想ですので……。

197:名無しさん@ピンキー
07/02/22 01:31:38 m2I7c2Ma
エロパロらしい!!
たまにはこう言うのもいいねw
柴田、どれだけ悔しがってんだ

198:名無しさん@ピンキー
07/02/24 04:33:46 5czsY4wW
柴田>趣味はともかく公私混同とは情けねえ
いやいや趣味こそ突っ込むべきだろうに

普段どおり泉と佐久間の会話文を脳内再生してみたが
入る所まで辿り着かずにモニタ前で撃沈した
何なんだ、この敗北感はw

199:名無しさん@ピンキー
07/02/28 04:22:33 JWf9GHj0
保守

200:名無しさん@ピンキー
07/03/04 03:03:20 1wSKgaAk
保守がてら、最終回を見直して気付いた点について

泉と佐久間が屋上で組の看板を燃やすシーンで
物干し竿のハンガーに、掛けられてたスーツの上着の襟元から
ポシェットが吊り下げられてた
多分泉が佐久間から上着を受け取り
自分のポシェットと一緒に吊るしたんだろうけど
バラバラに掛けるスペースが有るのに、ひとまとめにしてて
気が置けない間柄を表してたんだな

201:名無しさん@ピンキー
07/03/04 10:48:44 z5NLfJ+9
>>200
たぶん無意識なんでしょうが二人の距離って近過ぎ
なにげにボディタッチ多いし
エロス

202:名無しさん@ピンキー
07/03/09 00:30:16 Sa83J49j
誰か居りますか。
テレビドラマ板の本スレで訊くべき事だけど
SSのネタ絡みなのでこのスレにします。

最終回のラスト、久しぶりに泉が佐久間と会う約束をした日は
いつだったのでしょうか。
佐久間さんの腕時計から、何月かの24日が分かりました。
けど泉の自室の勉強シーンで、机の傍に掛けられたカレンダーが
こちらのDVD視聴環境だと、ぼやけて見辛いので確信できないのです。
もし良かったら確認できる方、お願いします。

203:名無しさん@ピンキー
07/03/09 05:19:09 5k2u43qi
居ますよ。
最終回確認してみたのですが、自分もぼやけてよく見えなかったです。
しかし、ちょっと前のシーンの「連絡が4ヶ月ない」とポストを除くシーンの
後ろの掲示板みたいな所に“10月13日”って書いてありました。
次のシーンが電話に繋がることや、泉のセーラー服が長袖なこと(しかし厚着はしてない)
を考えると10月24日ではないでしょうか?

204:名無しさん@ピンキー
07/03/09 06:02:01 5k2u43qi
除く→覗く ですね。申し訳ないです。

205:名無しさん@ピンキー
07/03/09 11:21:21 iIM/NEfX
10-4=6
二人が別れたのが6月ということはないんじゃ?
6月にパパンが死んで組長在任2ヶ月で8月、だと8+4=12月になるが、
佐久間と泉の服装を見る限り12月には見えない
佐久間さん真夏と同じカッコだったぞwww
あ、厚手下着?

206:名無しさん@ピンキー
07/03/09 15:43:18 NbpI/grw
確かに…でも4ヶ月って言ってるんだよな。
実は泉と佐久間が3ヶ月くらい一緒に暮らしていて
冬に別れ再会しようとしたのが春だったら…それは無いかw


駄目だ、解らない!

207:名無しさん@ピンキー
07/03/10 02:23:29 adRVj8Sz
>>202
> SSのネタ絡みなので

このへん気になる
どんなネタなんだw

208:名無しさん@ピンキー
07/03/10 04:20:55 90RodDzq
カレンダーのシーンを見たけど、ぼやけて分からんかった
でも最終週の最終日の位置が水曜日より右寄りっぽく
金-土曜日辺りが余白有りそうなので
泉の長袖制服と合わせて考えると
当てはまりそうなのは2006年11月・2007年1月・2月・5月位かな

スタッフがカレンダーを2006年8月のまま撮影してた可能性もあるかもw

209:名無しさん@ピンキー
07/03/12 00:03:20 jnVN+90m
出遅れたか、まぁいいや。
放送直後は>>205と同じく12月だと思ってたが
日が暮れるのが、もっと早いだろと言うので却下。

泉のナレ「あれから4ヶ月が過ぎようとしている」
「その間 わたしは表の世界に戻り ヤクザとは無縁の穏やかな生活に戻っていた」
「けど 4ヶ月過ぎても佐久間さんからの連絡は…なかった」
まさか「あれ」が全ての始まり 6月で、二人の再会は10月?街路樹の葉が緑だし。

カレンダーの件だと、相田みつをの詩文の配置と
検索で出た縮小画像を見比べると、10月分より11月分に似てた。

もう、何が何だかワカンネw

210:名無しさん@ピンキー
07/03/12 04:58:51 EJlz56RT
単純に見た目の感じだと秋(10、11月)の雰囲気がするけどね。
「あれから3ヶ月」ってナレ差し替えれば問題なさそうな。
そういや新潟の営業佐久間も、すごーく暑そうに外回りしてたなあw

211:名無しさん@ピンキー
07/03/14 00:10:21 j6fsWdx3
神降臨期待age

212:名無しさん@ピンキー
07/03/20 02:10:14 bvfauIgg
6話で動物病院のベットに横たわる健次の手を握る泉に萌え
こんなCPもありかなーと思い書いてしまいました。

ちょっと陵辱系な所もあるので、駄目な方はスルーしてください。

213:健次×泉
07/03/20 02:11:32 bvfauIgg
「放してくださいっ」
錆付いた工場に、後ろ手を縛られ自由を失った泉の声が響いた。
それは突然の出来事だった。
学校も終わり目高組へ向かおうと道を一つ曲がった時だ。待ち構えていた浜口組の数は5・6人。
手馴れた動きで一人が泉の後ろに回り込み口をふさぐと、もう一人が鳩尾に拳を叩きつけた。
声も発せぬまま、泉は気を失った。
意識が戻った頃は既に拘束され、目の前には満足気な笑みを浮かべている柴田がいた。

「組長さん、どうしてこういう状況になってるか分かってんだろ?」
「・・・ヘロインなんて知りません」
泉は恐怖に唇を震わせながら答えた。
「知らねぇじゃ済まないんだよ!」
セーラー服の襟を強く掴まれる。泉は殴られると思い思わず目を瞑った。
しかし数秒たっても、どこにも痛みは感じ無い。
「・・つまんねぇよな。殴っても」
「え?」
柴田が胸元の赤いリボンを引っ張る。
シュルッというリボンが解ける音を聞いた時、泉はその言葉の意味を悟った。
「女の子だもんな」
サーっと血の気が引いていくのを感じた。
勉強の為に・・とたくさん見たヤクザ映画で、拉致された組員が拷問されるシーンは何度か見た事がある。
血と暴力を嫌う泉にとって、いつも早送りしたくなるようなシーンだ。映画の中で拷問させるヤクザはだいたい若い男だった。それが、もしも女だったとしたら・・どうなるんだろう?
脇腹のジッパーが柴田によってゆっくりと開けられていく。
「・・やめ」
色々なことが頭を駆け巡る。ショックで上手く声が出なかった。
制服が捲り上げられ、清楚な白の下着が露わになった。
「そんなにあどけない顔しときながら、発育だけはいいんだな」
「や・・たすけ・・っ」
「ヘロインの在り処を掃けば、途中までで止めてやるよ」
何人かの男の笑い声が重なって聞こえた。
――佐久間さん、助けて下さい。
心の中で何度もそう叫んだ。

214:健次×泉
07/03/20 02:13:10 bvfauIgg
健次は柄になく相当落ち込んでいた。
自分のミスで、組長が拉致された―その事が、いまだに健次の中で引っ掛かっている。
勇次による拉致監禁は勘違いと悲しいすれ違いが起こした事件であり
どうにか円満に解決し一件落着となっている。
ただあの時、組長を任されていたにも関わらず迂闊に傍を離れ
それがキッカケで一時的に危険な目にさらしてしまった事は事実だ。
しばらくの間は、宙吊りにされた柴田をはじめ浜口組からの報復の心配も考えられる為
放課後は泉を学校の近くまで迎えに行く事を健次は提案していた。
その日も健次は、泉と約束した場所で座り込んでいた。
今日は遅いなと、時間を確認した次の瞬間だった。
曲がり角から勢いよく車が飛び出してきた。少しバランスを崩し尻餅をついた。
その車が浜口組のものだという事に気づき、嫌な予感が頭を過ぎる。
学校にはバレるとまずいの来ないで欲しいと言われてはいたが
そんな場合ではないと健次は学校の方角へと走った。
泉と同い年くらいの高校生3人組が目に入った。健次は必死になり尋ねた。
「あのっ!くみちょ・・星泉って子知ってる?まだ学校にいるかな?」
突然目の前に飛び出してきたチンピラ風の男に、女子高生は一瞬戸惑ったようだが答えを返してくれた。
「泉?とっくに帰りましたよ。あの・・・あなたは?」
女子高生からの質問には答えず、健次はさっき車が去っていた方向へ走り出した。まずい。
走り出しながら携帯を手にし、目高組事務所へと電話をかける。
何度かのコールのあと、佐久間が電話に出た。
「佐久間さん!組長が、たぶん浜口組に・・!」
今にも泣き出しそうな声で話す。電話越しにも佐久間の動揺と怒りが伝わってくる。
一旦電話を切ると健次はひたすら走った。
車の走っていった方向は浜口組の事務所とは正反対だ。
見渡しのいい道路へ出ると、それらしい車がないか探した。どうやら運良く渋滞しているらしく
どの車も止まっている。
遠い信号の先にらしい車の陰を見つけると、再度電話を取り出し佐久間に電話をかけた。
「車見つけました!あっ動き出した。○○の方に曲がって・・・追います!」
“無茶をするな、健次”という佐久間の声は聞こえてはいたが、追わずにはいられなかった。
車は細い道へと続く路地に入っていく。
その辺りに何があるか、浜口に関係する建物はないかと、頭をフル回転させながら走る。
人気の無い道を曲がった直後に、前頭部に鈍い痛みが走り生暖かい血の感触がした。

――追ってること気づかれてたんだな。なんでいつも、俺は。

目の前には無表情の男二人が立っている。一人は血塗れた拳銃を持っている。それで殴られたらしい。
もう一度、男が拳銃を振りかざす。
避けられそうに無いなと思うと同時に頭に大きな衝撃が走り、健次は膝から崩れ落ちた。


215:健次×泉
07/03/20 02:14:33 bvfauIgg
今までに味わったこと無いようなひどい嫌悪感に泉は襲われていた。
制服を思い切りめくられ、父親にさえここ数年は見せていなかった下着を厳つい男たちに見られている。
しばらく柴田は手を出すでもなく、顔を赤らめ俯く泉を半笑いで見ていた。
「ほら、いい加減ヘロインの在り処を吐けよ」
「知らないです!」
「何回おなじこと言わせれば気が済むんだ!知らねーじゃ済まないっつってるだろ!」
低い怒鳴り声に思わず体が強張る。
「・・ま、体に聞くからよ」
大きく太い指が、泉の豊満な胸を鷲掴みにする。強い刺激と痛みに泉は声を出す。
「あっ」
「おー感じてんじゃねーか。淫乱組長さんよぉ」
強引に揉みほぐされる。
柔らかい胸は自由自在に形を変え、中心の突起は泉の意思に反して硬く尖っていく。
「目高組の連中とは、年がら年中ヤってんだろ?」
その柴田の言葉に周りの組員たちは声を出し笑う。
「そんな訳・・んんっ」
ブラジャーの上からでもハッキリと形が見て取れるほどに硬く尖った突起を、柴田は強く摘んだ。
突然の衝撃に泉は顔を歪ませる。
必死に絶える泉を弄ぶかのように、掌で転がす。
次々に与えられる刺激、その行為に少なからず感じてしまっている自分の体。
恥ずかしさで頭がおかしくなりそうだ。
柴田はスカートの中にもう片方の手を滑り込ませると、なんのためらいもなく脱がしにかかった。
「やめ・・やめてください!」
必死に足をバタつかせ抵抗するが、すぐさま他の組員に抑えつけられた。
―犯される、泉の脳裏にその言葉が過ぎる。強い力に押さえつけられ、体はビクともしない。
誰にも見せたことも、触らせたことも無い場所。
柴田はわざと嫌らしく、ゆっくりと脱がしていく。
「あぁ・・」
小さい呻き声とともに一粒の涙が頬を伝った。
泉の目の前に脱がされた下着が掲げられる。
周りの男たちはこれからの事を想像し、皆口元が緩んだ。
「言いたくないならしょうがねぇもんな。変わりにいっぱい泣かしてやるよ」
柴田の手がスカートの中の茂みに伸びた瞬間、新たに2人の男が工場に入ってきた。
一人は気を失った健次を引きずっている。

216:健次×泉
07/03/20 02:15:39 bvfauIgg
「健次さん!」
頭が血で濡れている。ぐったりしている健次が自分以上に心配で叫んだ。
「なんで目高のガキを連れてんだよ」
「どこで気づいたか分からないんですけど、なんか追ってきたみたいで」
「ったく、気づかれねー様に来いよ」
柴田は泉のスカートの入れていた手を抜き出し、2人の方へ向き直った。
ひとまず恐怖が去り、泉は一瞬安堵した。
しかし、健次に近づく柴田を見て再び恐怖に駆られる。
「おい、起きろ!」
倒れている健次の胸元を蹴り上げた。
小さく呻き声を漏らし健次が意識を取り戻す。
すぐに両隣の男が健次を抱え上げ、動けぬように羽交い絞めにした。
「組長!」
柴田の後ろで縛られている泉の存在に気づく。
着衣は乱れ、瞳からは涙が溢れている。
何が行われていたが容易に想像がつく。
「おめーら何やってんだよ!」
「お前のとこの組長さん、随分と淫乱だな。佐久間が仕込んでんのか?」
半笑いの口元。激しい怒りに襲われ、健次はきつく柴田を睨み付けた。
殴りかかりたい衝動に駆られたが、身動きが取れない。
逆に、柴田が健次の顔面めがけて拳を叩きこんだ。
「健次さん!」
「調子乗ってんじゃねぇぞ!たかがメダカの学校がよっ!」
何度も繰り返し拳を叩き込む。
先日、クレーンで吊るされた事を柴田は相当根に持っているようだった。
健次のシャツが血に染まっていく。泉はたまらず叫んだ。
「暴力は辞めてください!なんでもします!」
「じゃぁまずヘロイン持って来い!」
泉の方へ向き直りながら声を荒げる。
「だから無いんです!目高組は関係ありません!」
さっきから何の進展も無い事に、柴田は酷く苛立っていた。
犯そうとしても、組員に暴力を振るっても、いっこうに口を割ろうとしない。
何もつかめないまま組に帰れば、また浜口の機嫌を損ね信頼を失うだろう。
そう考えると、無性に腹が立った。
この状況で、一番目高組にダメージを与えられる方法は何か・・
そして同時に自分のストレスを発散できる方法はなにか、柴田は考えを巡らせた。

217:健次×泉
07/03/20 02:18:53 bvfauIgg
泉の隣に立つ組員の一人は、既に欲情を抑えるのが難しい状態になっていた。
当初の“ヘロインの在り処を吐かせる”という目的は薄れ
ともかく泉をめちゃくちゃにしてしまいたいとこみ上げる欲望に唇をかみ締めた。
「柴田さん、そっちのガキは殺して女子高生はやっちまいましょうよ」
直接的な言葉に泉は震える。健次の命も自分の命も
今は柴田の手に握られているも同然だ。
何か思いついたのか、柴田はククッと笑った。
「それじゃ、ありきたり過ぎてつまんねーよ」
柴田は健次の胸倉を掴むと、泉の方へと突き飛ばした。
暴力により弱った健次は勢いよくふっ飛び、倒れこんだ。
「健次さん・・健次さん」
涙声で名を呼ぶ。
泉に心配を掛けまいと、精一杯に強がり健次は笑って答えて見せた。
浜口組から守るように泉の前に立ち、下から強く睨み付ける。
「おーかっこいいね、健次君」
柴田は胸元から拳銃を取り出し、健次の額に押し付ける。
泉も健次も、背筋が凍り固まった。
「どうしてもヘロインの在り処は吐かねぇって言うならよぉ
少しは楽しませてくんねぇとな」
「やめろ」
発した声は情けないほどに震えていた。
今は自分しかいないんだ、俺が組長を守らなくては。
そう思えば思う程、頭がこんがらがりパニックしてしまう。
「それ、解いてやれよ」
柴田が顎で泉の自由を奪っているロープを示す。
支持された組員は不思議そうな顔しながらロープを解く。
腕には軽くロープの跡がついており、肘の辺りまで痺れたように感覚が無い。
それでも泉は、即座に目の前の健次のふくらはぎに手を伸ばし、しがみ付いた。
着衣が乱れた泉が自分の足へすがり付く姿に、健次は少しの興奮を覚えていた。
こんな時に何考えちゃってんだよ、と心の中で小さく突っ込みを入れる。
「どうすんですか?」
このまま縛られた泉を健次の目の前で輪姦。
てっきりそう思い込んでいた組員たちは柴田に疑問を投げかける。
「見物させてもらおうじゃねぇか。目高のセックスをよ」
「おまえ・・何言って」
「いつも通りヤってくれればいいんだぜ」
「ふざけんなっ」
怒り任せに殴りかかってはみたものの、力がちっとも入らなかった。
逆に殴り返され、泉の上に倒れこむ形になった。
後頭部には冷たい鉛の感触。
「ヤんねーって言うならお前を殺して、組長は俺たちとお楽しみタイムってだけだ」
拒否すれば殺される。
拒否せずにこのまま泉を抱いたとしても、その先に待っている結末は同じだ。
それは泉にも想像できる事。
周りの組員たちは、面白い事を考えるもんだなと
柴田に尊敬の眼差しを浴びせ、2人を見下ろした。

「健次さん・・大丈夫ですか・・・?」
殴られ、傷だらけの頬にそっと手を伸ばす。
触れられた瞬間に小さく痛み、健次は顔を歪めた。
こんな状況なのに、人の心配をする泉の優しさに胸が熱くなる。
頬に置かれた手を握り返す。鼓動が早くなっていく。
「組長・・・」
泉は健次の胸に自分の体を預けた。
その先に待つものが何であろうとも、今直ぐ健次が死ぬという事は免れる。
時間にすれば数十分の違いもないだろう。
でも、その少しの時間に泉は賭けた。
泉の覚悟と決意が肌を通して伝わってくる。
健次は泉の体を力強く抱き締めた。

218:健次×泉
07/03/20 02:20:06 bvfauIgg
しばらく見詰め合った後、ゆっくりと唇を重ねた。切れた唇がピリッと痛む。
英樹に連れられ風俗へ行った事はあったが、実際の経験はなかった。
高校のときに引き篭もりになり、そのまま極道になった健次にとって
泉は組長でもあるが久々に触れ合った同世代の女でもあった。
小刻みに震えながらも強い瞳で自分を見詰めている。
この状況から泉を救い出し、守ることの出来ない自分を呪った。

泉は、健次の背中に手を回しシャツにしがみ付く。
もう一度唇を重ねた。今度は前よりも長く。舌を絡ませながら。
「ん・・・ふ」
絡み合う舌の間から、吐息と声が漏れる。
柴田はニヤリと不敵な笑みを浮かべると
健次の頭に向けていた拳銃をジャケットにしまった。
呼吸を乱れる。シャツを握る手に一段と力が加わった。
そっと健次は目を開けた。
今までに無いほどに至近距離に居る泉の紅潮した頬が、漏らす吐息が
嫌になる程美しい。
自分の中の理性が少しずつ崩れていくのを健次は感じた。
もっと触りたい、その衝動に駆られ右手が泉の胸へと動いていた。
触れた瞬間、泉は目を開けた。お互いに見つめ合いながら顔を離す。
「・・・」
唾液で濡れた唇が光る。
触れたい、抱き締めたい、お互いの欲求はもう戻れない所にきていた。
泉に負担が掛からぬように抱え込みながら半身を倒すと
柔らかい胸のふくらみに健次は顔を埋めていった。


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