.hackのエロパロ vol.10at EROPARO
.hackのエロパロ vol.10 - 暇つぶし2ch250:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:02:21 hPpSeA1N

「どーする? 久々にクスエトでもやるか」
「ん……そだね……どうしよっか」

こういう時って会話に困る。
リアルで会った時もこういう感じの流れになっちゃマズイな。
何か会話しねぇと間が持たねぇっつーかさ。

「あーやっぱ……ハセヲと一緒なら……どこでもいいや」
「……」
「……アタシ、何か変なこと言った?」
「いや……」

こいつはたまにドキリとさせるセリフを平気で言う。
今のは聞いてた俺の方が恥ずいんだが……。
最初に会った頃に比べるとだいぶ親しみやすくなった気はするっちゃするが、何かこう……
上手く言葉にできねぇ……。

「ね。ハセヲ」
「ん」
「アタシと一緒に遊んでてさ、楽しい?」
「……」
「アタシはさ、アンタと一緒に遊んでる時が一番楽しいよ」
「……」
「ハセヲは……どう?」

どうって……答えは一つだろ、そりゃ。

「……楽しい」
「ホント?」
「ホントだ」
「ホントにホントにホント?」
「嘘ついてどーする」

子供みてぇな奴。
いつもと態度違うと何か調子狂うな。
……俺の前でだけオープンなだけか?

「そっか、楽しいか……エへへ、良かった」
「何だ、それが聞きたかったのか?」
「会う前に聞いておきたかっただけ」
「あんまリアルに期待すんな。何処にでもいそうな奴だし、俺」
「そだっけ?」
「前に写メで写真送ったろ」
「あ、ゴメン。見てない」

コイツは……。
自分から写メ交換しようって言ってきたクセに……しょうがねぇなぁ。
俺は智香を知ってるけど、智香は三崎亮を知らないってか。


251:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:03:28 hPpSeA1N

「どうせならさ、初対面の方が感動するじゃん」
「感動求めてどーすんだ」
「分かってないなぁ……男と女の感性の違いかな?」
「感性……なぁ」

そんなもんか?
たまにオフ会とかのレポ見たりするけど、結構普通だって聞くけどな。
や、俺と揺光の場合はまたケースが違うんだが……感動するか?


「やっと進展したと思ったのに……相変わらずだな」


「カール!」
「よぉ」
「ちゃお。ハセヲ、揺光」

カール……そう言や、この女も揺光と同じ学校だったっけな。
てかセリフから察するに、隠れて一部始終見てやがったなコイツ……。

「喉の具合はどうだ?」
「おかげさまで。のど飴なめてる」
「4時間もぶっ続けで歌うからだよ、お馬鹿」
「カールも一緒にカラオケ行ってたのか?」
「そゆこと。この子が始終歌ってるだけだったケド」

揺光……マイク持ったら離さないタイプと見た。
でもカールはカラオケってイメージじゃないな。
この黒服見てると……カラオケってよりは鎮魂歌の方が合ってる、絶対。

「揺光。手ぶらで東京行こうなんて考えんじゃないよ」
「わ、分かってるさ」
「かと言って手ぶらで帰って来るのも許さない。東京限定のお菓子各種をみやげとして買ってきな」
「えぇ~~~」
「カラオケの延長料金とジュース代は誰が出してやったんだ? あと期末の助っ人」
「……カールお姉様です」

やっぱコイツら面白っ。揺光も姉御肌って感じだけどカールはその上行ってんな。
もう姉御ってか女王様気質って感じになっちまってるが。大したロールだぜ。

「ハセヲ。こんな子だけど世話よろしく」
「ん。分かってる(この前の決闘でも言われたけどな)」
「あとね。この子ゲームじゃこんなに乳デカイけど、リアルでもキャストオフすると結構―――」
「わーわーわー!!!」

……脱ぐとスゴイってことか? ……ま、それは置いといて、だ。

「……カールは夏休み、どうすんだ?」
「大学受験あるし適当に勉強して過ごすよ。ハセヲも受験生だろ」
「あぁ」
「なるべくなら偏差値低い大学受けてくんない? あんまエリート校だと揺光が入れないよ」
「は?」
「2年後、この子をハセヲと同じ大学に入れて同棲させる……それがあたしの計画だから」

……やっぱこの女、変。


252:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:05:38 hPpSeA1N

************************




「こんなもんかなぁ」

夏休みに入り、7月も終わりに差し掛かったある日。
キャリーバッグに荷物を詰め終え、智香は他に入れ忘れたものがないか再チェックしていた。
こんな大掛かりの準備をするのは中学の修学旅行以来のことで、何だかワクワクする。
ワクワクはするのだが……。。

「他には……」

念のため風邪薬や酔い止め、腹痛止めの医薬品なども。
旅先では何が起こるか分からない、万全の準備をしておくに越したことはない。

「これは……どうしよっかな……」

潤香も扱いに困る餞別をくれたものだ、と智香が憤る。
彼女が智香にくれたのはピル……いわゆる経口避妊薬だった。
親切なカールお姉様は可愛い智香がハセヲと不順異性交遊をしてしまった際の
アフターケアを考えてくれているらしいが、こんなものを服用したことのない智香はどうにも躊躇してしまう。
と言うか、副作用とか大丈夫なのだろうか?

「性交渉後……72時間以内に1回目の2錠を服用……12時間後に残りの2錠を……服用してください……」

読んでるだけで顔が熱くなってくる。
空想好きな読書少女の智香にはやや刺激が強いのかもしれない。
あるいは潤香は智香がこういう反応をするだろうと予想して、あえてこんな物をプレゼントしてくれたのか……。
ちなみに何でピルなんてくれたのか、と潤香に聞いてみると

『生でヤった方が気持ちいいんじゃない? あたしヤったことないから知らないけど』

と何とも無責任な答えが返ってきた。
要するにあの後輩いぢめが趣味の先輩は面白ければ何でもいいのである。
どこぞのハルヒなんて比じゃないくらいに仁村潤香は自己中なのだと思い知る。

「(と、とりあえず……持っててみよっかな……)」

イコール、ハセヲとの……つまりは三崎亮とのロマンスを
期待している自分が何となく情けなく思えてくる。何をしに東京まで行くのか分かりゃしない。
確かに智香も17歳、別に異性に興味を持つのはちっともおかしくないことだが……
北海道というやや閉鎖的な土地感覚も手伝って、意外と奥手なのかもしれない。
カールの言う通り、ゲームでの揺光はロールで、やはりリアルの智香こそが地なのだ。
ハセヲとのメールのやりとりでも最近はほぼ地が出てしまっているし、年頃の女の子であることが否応なしに窺える。

「(き、期待なんかしてない……うん、してない……)」

自分とハセヲは飽くまで清い交際をするのだ、と自分に言い聞かせる。
会って間もなく異性と性交するなんてそんなの映画やドラマじゃあるまいし。
……でも好きな人と一緒に居たら、我慢とかできなくなっちゃうんじゃないの?
いつも以上に思考をクロックアップさせながら、智香は出発の準備を進めてゆく――――――。


253:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:07:39 hPpSeA1N
聖少女領域? 禁じられた遊び? 何のことです?
おやすみおまいら


254:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:10:27 Dyj4tdUJ
リアルタイムでキタ━━(゚∀゚)━━!!!!!!!!!!!
うおおおおおお東京編無茶苦茶楽しみだ
アリプロヲタな智香バロスwwwwww

255:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:12:06 cyTRSq3o
ローゼンバロスwwwww
東京編全裸待機致しますwwwwww

256:名無しさん@ピンキー
06/10/30 02:30:53 DlHyxuaV
あの世界では亡國は何のテーマ曲だったんだw

低容量じゃなくて緊急避妊の方渡すってのは…(;´Д`)


257:名無しさん@ピンキー
06/10/30 05:58:58 0apZz216
最高すぐるwwっw

258:名無しさん@ピンキー
06/10/30 06:14:54 3MjglfiL
朝っぱらからニヤけつしまったぜww

259:名無しさん@ピンキー
06/10/30 11:19:18 sEieZuep
>>253
GJ!ハセヲ×カールも書いてw

260:名無しさん@ピンキー
06/10/30 14:15:24 KBr+MOgs
「いいぜ、来いよ、俺はここに居る! 揺光ーぅっ!」

な、展開キターっ! GJ!

261:名無しさん@ピンキー
06/10/30 14:53:27 KspCsn6L
>>253
GJ

俺もハセヲ×カールが読みたくなったぜw

262:悲しみの揺光
06/10/30 15:53:27 mGrT3F4f
服を破り取られた、揺光はその場に蹲った。
しかしアイダによって、揺光は無理矢理立ち上がらせられた
揺光の二つの膨らみが、プルンと揺れる。
「許さないよ~・・・私からハセヲを奪ったことを!」
ボルドーは、怒鳴りながら力のかぎり揺光の胸を掴んだ。
「うぐぅ!」
胸を掴まれて形が変わるたびに、揺光は嘆いた。
・・・
・・

しばらくして、ボルドーの腕が揺光の下半身に動いていった。
                        今日は筋肉痛がひどいのでここまでです。
|||||(ー.ー)|||
昨日よりはましですが、全身が痛いっす。


263:名無しさん@ピンキー
06/10/30 16:26:02 FbD2y7KX
すげぇGJ

264:名無しさん@ピンキー
06/10/30 17:33:00 H6WiEKC7
メモ帳に書き溜めてから投下すればいい。
あとsageて

265:名無しさん@ピンキー
06/10/30 19:58:26 3MjglfiL
俺もボルドー×揺光を書いていたのに

266:名無しさん@ピンキー
06/10/30 20:08:16 2wHeWoyK
>>262
短いけどGJ!ボルドー×揺光とかかなり好みな組み合わせ

>>265
かぶってても構わないから俺は読みたい!

267:名無しさん@ピンキー
06/10/30 20:11:25 2wHeWoyK
sage忘れごめんなし

268:名無しさん@ピンキー
06/10/30 20:15:07 Qpb8VHwL
ニヤケがとマンねwwwww

269:名無しさん@ピンキー
06/10/30 21:17:04 Je9NTPyz
>>253
今更ですがGJ!!ネ申と呼んで良い??最高!あと、
>キャリーバック
ここでクソワロタwwwwww

>>262
練習するんだ!!期待してる!!
>>265
かまわん!!期待してる!!

270:名無しさん@ピンキー
06/10/31 00:50:41 lNK7uo/p
>>244のつづき~

明美と奈緒に捕まった望は、輪されていた。
「我慢しなくていいんだよ? 我慢は身体に悪いし」
「そうそう」
奈緒は望の肉棒からいったん口を放すと言った。
「あう…」
望は身動きもとれず、奈緒と明美にされるがままになるしかなかった。誰かに助けを求めたいが、この賑わいだ。叫んでも聞こえる事はないだろう。おまけにここはちょっと入り組んだスペースだ。人が通りかかることも滅多にない。つまり、望は逃げ出すことが出来ないのである。
「あむ、んん、れろ、んく」
「うあ…はあ…」
限界が近いのだろう。望の息は荒くなっていた。
「んん~、我慢してる顔も可愛い~」
明美は羽交い絞めにしたたまま望に頬ずりした。
「んん、んぷ」
奈緒は望の様子を確認すると、顔の動きを早めた。そして
「う、うあああ!」
望は奈緒の口の中に精を放出した。
「んん? んく…ごく」
奈緒は口の中に放出された精を嚥下した。それを見ていた明美はちょっとむっとした。
「ああ~、奈緒ずる~い!」
明美は望の拘束を解いた。望は壁に寄りかかるように倒れた。
「あんたも、望君に出してもらえばいいじゃない。あたしより胸あるんだからさあ」
奈緒は明美の胸を指差していった。事実、明美は奈緒より2.5センチばかり胸がでかい。おそらく揺光やパイと互角に勝負出来るぐらいに。
「あ、そっか。胸でしてあげればいいんだ」
「そうだよ」
何故か奈緒はちょっと泣きそうだった。
(羨ましくなんかないぞう…)
そう思ったが口にはしなかった。
「よし」
意気込むと、明美は上着を捲りあげた。それを見た奈緒が自分の胸と比べてやはり悔し涙をちょっと流したのは言うまでもない。
明美はまだ呼吸が整っていない望の足元に跪くと、まだ萎えていない望の肉棒を挟み込んだ。

一方そのころ、朔は嫉妬の炎をメラメラと滾らせていた。
「ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ!」
「? どうした朔。どこか具合でも悪いのか?」
亮は朔に熱でもあるんじゃないかと思い、額に手を当てた。
「!」
「熱は…無いみたいだな」
「い、いつまで人の額に触っとんねん!」
朔は真っ赤になって亮の手を振り払った。

271:名無しさん@ピンキー
06/10/31 01:16:30 lNK7uo/p
「顔が真っ赤だぞ。お前、やっぱり熱でもあるんじゃないのか?」
「熱なんかあらへん! ただ単に暑いだけや!」
照れ隠しなのだろうか、朔は必死になって何でも無い事をアピールしていた。
「確かに暑いが…そんな真っ赤になるほどでもないぞ?」
「ウチが暑いって言ったら厚いんや! ハセヲ、だからウチを仰いでや」
「何で俺が…自分でやれよ。ってか、そんなに暑いんなら、それ脱げばいいだろ、そ」
亮はその帽子を脱げと言おうとしていたのだが、朔は勘違いを起こしますます真っ赤になった。
「こ、こんな所で素っ裸になれっちゅうんかい!」
「誰も服を全部脱げと入ってねえだろ。帽子を脱げって言おうとしたんだよ。何勘違いしてんだ」
「え? そうなん? ウチはてっきりこの服を全部脱いで裸を見せろと言うてんのとばかり」
「何をどこでどう勘違いしたらそうなるんだよ。そんな事させたら、俺が警察に捕まっちまうだろうが」
「そうだよ朔! 亮はつるぺたなんかより、あたしみたいなナイスバディーの方が見たいに決まってるさ!」
「待て、何でそうなるんだ智香リン」
亮は話が可笑しな方向に行きかかってる事に気づき、二人を止めようとした。この時、さりげなく智香リンと言った事に二人は気づいていない。
「誰がつるぺたや! ウチはこれからまだまだ大きくなるんや! いずれはあんたを追いぬくで!」
「おい、話が可笑しな方向に行ってないか? おーい」
火花を飛ばしあい、激しく女の戦いを繰り広げる二人の間で板ばさみになりながらも、亮は何とか事態を収拾しようとしていた。
「頼むから落ち着いてくれ二人とも」
「ハセヲ! あんたはどっちがいいんや! 大きいのか小さいのか」
「ええ!? 俺ぇ!? 俺に振るの!?」
まさか自分に話が振られるとは思っていなかった亮はいきなりの事で戸惑った。
「亮、あたしがいいよね? あたしみたいに大きな胸の方がいいよね?」
「何言うとるんや。胸が大きいからってええ気になるな! 小さい方にも小さいなりの良さがるんや! ハセヲ! ウチの方がええやろ?」
亮はどう答えようか迷った。大きい方がいいと答えれば朔に思いっきり殴られるかも知れないし、逆に小さい方が言いと言えば智香に殴られロリコン呼ばわりされるかもしれない。そんな考えが亮の頭をよぎった。
(どうする…どう答えるべきか…)
亮は物凄く悩んだ。頭の中に4つの選択肢カードが現れたりした。①大きい方 ②小さい方 ③両方 ④望
(よし…こうなったら…)
悩みに悩んだ結果、亮は一つの答えを導き出した。それは…


272:名無しさん@ピンキー
06/10/31 01:18:57 lNK7uo/p
と、ここまで書いて今日は終了。ハセヲが選んだ答えのカードは果たしてどれになるんでしょうか。

273:名無しさん@ピンキー
06/10/31 01:26:45 K+t6LS51
GJ
どれを選んでもとんでもないことになりそう
つーか望ってwww

274:名無しさん@ピンキー
06/10/31 01:29:07 Za6Lv6oD
>明美と奈緒


えと・・・誰?

275:名無しさん@ピンキー
06/10/31 01:37:44 1o2QsfuN
>>274
オリキャラ

大きい方→朔に泣きながら殴られる
小さい方→クーン乙
両方→はっきりしろ!で左右から殴られる
望→クー(ry

・・・どれ選んでもいい結果にはならないなw

276:名無しさん@ピンキー
06/10/31 17:57:34 wTuUan6V
オリキャラと絡ませる位なら事前にそう書いとけって話だよな(^ω^♯)

277:名無しさん@ピンキー
06/10/31 18:50:52 dbzy9wa8
上の方に書いてなかったか


278:悲しみの揺光
06/10/31 20:38:24 fJjW6HdH
パソコンがあぼーんしてしまった・・・。
と言う訳で、しばらくの間携帯から、投稿しまっす!


ボルドーの手が、揺光の秘部に触れた。
「ダメ!そこだけはダメ!」
揺光は必死に抵抗しようとするが、ボルドーの手が、揺光の割れ目を撫で上げた
「ひゃん!」
ボルドーは、揺光の反応を楽しむように、撫で続けた


パソコンがあぼーんして超バッドな気分なのでここまでです

279:名無しさん@ピンキー
06/10/31 21:39:46 4+X4Xq1G
毎回その旨書けって事じゃねーの?>オリと~

280:名無しさん@ピンキー
06/10/31 23:26:26 TxdlBc7a
URLリンク(vote.rentalcgi.com)
定期
ブラックローズに清き一票を


281:名無しさん@ピンキー
06/11/01 00:41:46 ECQhuH2I
>>253よ、是非続きを!

282:名無しさん@ピンキー
06/11/01 01:15:26 oGwE+ITH
>>271のつづき~
オリキャラとの絡みあり。

「4番、望でファイナルアンサー!」
「亮の馬鹿ああああ!」
「ハセヲのアホンだらああああああああああああ!」
「ぐえ!」
ハセヲが言い終わると同時に、左右から鉄拳が飛んできた。それは腹と顔にクリーンヒットした。
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、亮の馬鹿ああああああ!」
「何でや! 何で望なんや! 冗談や無いでホンマ! 何で望を選ぶんや!」
智香と朔は何度も何度も亮を殴った。これでもかと言うぐらいに。
「イテ! イテテ! 止めろって! マジ痛いから。ちょ、止めろ。止めて。止めてください。ほんとマジで止めてください」
「何でよ! 何であたしって言わないんだよ!あたしの何が不満なんだよ~!」
「何で小さい方って言わないんや! 何でよりによって望なんや!」
二人の怒りは何で自分を選ばなかったんだと言うより、望に負けた悔しさをただハセヲにぶつけていた。
「イテ! いたい! ちょ、マジ痛いんですけど。ねえ、ちょっと、マジ痛いから! ホント止めて、マジ止めて。ホントもう勘弁してください」
憐れ。周りの者はそう思った。本来会場での暴力行為等は禁止されているが、この状況ではとめようにも止められなかった。止めようとすれば自分達が巻き込まれてしまう。そんな危険を冒してまで亮を助けようとする者などいなかった。
「わ、分かった。ちゃんと言うから。どっちが良いかちゃんと言うから許して!」
ハセヲがそういうと、二人は攻撃?するのを止めた。
「で、どっちがいいの? 亮」
「そやそや」
「俺は……巨乳派だ」
「やりい!」
「てえええええええええええええええええええええええええええええい!」
「ぐあ!」
言い終わるや否や、朔のローリングソバットが亮にクリーンヒットした。
「そんなに巨乳がええんか! 男なんて所詮は皆巨乳が好きなんか! ええやないか、つるぺたでも! 巨乳なんて鍛えんと年を取れば垂れてくるだけや! それなんに巨乳がええんか! 
冗談や無い! 胸が小さいもんの気持ち考えた事があるんか! 胸の小さいもんは日々努力しとるんや! 胸が大きい女の子は可愛いとか、胸が大きい女の子はそそられるとか、胸が大きいとあんたらに何の得があるんや! ごっつう色目つこうてからに!」
朔は巨乳に対する恨みを言いながら、これでもかと亮にストンピングをしまくった。 

283:名無しさん@ピンキー
06/11/01 01:18:47 oGwE+ITH
「これでもか! これでもか!」
「ちょ、朔! 痛い! 痛い! マジで痛いって!」
「踏んづけてるんやから当たり前やろ、くぬ! くぬ!」
亮が朔に踏んづけられている横で、智香は心なしか嬉しそうだった。

はい、本日はここまで~ 続きが思いつかない…

284:名無しさん@ピンキー
06/11/01 01:43:28 wONdVj2q
GJ
ハセヲさん4番選んじゃったよwww

285:名無しさん@ピンキー
06/11/01 06:04:48 vSUDXlBw
望可愛いよ望

286:名無しさん@ピンキー
06/11/01 06:36:56 vSUDXlBw
揺光って誰かわからない自分がいる

287:名無しさん@ピンキー
06/11/01 10:03:48 dIFO6OmZ
↑/(^o^)\

288:名無しさん@ピンキー
06/11/01 16:09:16 QJyS3Cw6
>>286
つ[.hack//G.U. Vol.1・2]
つーか公式ページのキャラ紹介くらい見ろwwwwww

289:名無しさん@ピンキー
06/11/01 18:16:03 R9G0nzQA
ちょww ほんとうに望選んだよww

ネ申GJぅ!!

290:名無しさん@ピンキー
06/11/01 18:32:41 VIjUh0Lh
お前こそ本物の漢だwwwwww

291:名無しさん@ピンキー
06/11/01 22:07:11 ECQhuH2I
ハセヲ×揺光の続きまだ~?

292:名無しさん@ピンキー
06/11/01 23:11:23 dFkO8ZSK
期待!

293:名無しさん@ピンキー
06/11/01 23:41:27 bCHMfIVQ
望選んだ時点で、漢じゃねーだろ

294:名無しさん@ピンキー
06/11/01 23:46:16 IpYBso6p
>>293
           _____
           /::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、 ̄\  
           (:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ   \
          Г^^^^^^^^^^ヽ::::::::::::)  |
          |―◎―^ ):::::ノ    |  
          { ノ    \ /イ |、ノ    | お前は…何も解っちゃいない!
          |l ●   ●  | jノ     |
          :ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃j .     │  
           //⌒l,、 __, イl.ハ     |
.          /  /ヽ|V|ノ::{ \|.   ノ

295:名無しさん@ピンキー
06/11/02 00:02:35 UeNwO9Sc
あれ? クーンはどうなったんだ?

296:名無しさん@ピンキー
06/11/02 00:13:42 DJ4YKgR7
ハセヲとシラ…いやなんでもない

297:名無しさん@ピンキー
06/11/02 00:14:16 kWfcq/1a
シラバスがおにゃのこだったらって事か?

298:名無しさん@ピンキー
06/11/02 01:16:09 zJwIFd2u
>>283の続き。 オリキャラとの絡みあり~ 実はさっさと朔望お泊りを書きたくてたまらなかったり。

「あれ? そういえば望遅くない?」
智香はふと、望がまだ戻ってきてない事に気づいた。
「そういえば、そやな」
朔はさんざん亮を踏んづけていた足を止めた。
「トイレ、混んでるのかな?」
「ウチが知るわけ無いやろ。ハセヲ、ちょっと見てきてんか」
「何で俺が行かなきゃいけねえんだよ」
頭をさすりながら亮は起き上がった。
「ウチの乙女心を踏みにじった罰や!」
「意味わかんねえよ…ったく。行きゃあいいんだろ」
亮は不服そうな顔をしながら、しぶしぶと望を探しに向かった。頭がまだ痛いと思ったが、その事を言えば「自業自得や!」と言われるに決まってると思ったので、黙っておいた。
「ったく。どこに行っちまったんだ。望のやつ…」
ブツブツと、一人ごちながら亮は男子トイレに向かった。しかし、ふと立ち止まった。これだけ人がいるとはいえ、自分達のいる場所まで戻ってくるのにそんなに迷ったりはするはずが無い。だとしたら…
「まさかとは思うが、さっき売り場にいた女子達に捕まったりしてねえだろうな…望を見る目が何か怪しかったが…」
そんな思いが亮の頭をよぎった。
「念のためだ…一応人が滅多に来なさそうな所も探してみるか…」
亮はそう一人ごちると、とりあえずは今自分がいるトイレの付近を捜す事にした。

「おい。お前ら、何してる…」
「え」
突然の亮の声に驚いた二人は、振り向いた。そこには、二人を見下ろす形で亮が立っていた。
「俺の知り合いの弟に何をしてんのかって、聞いてんだよ。答えろ」
静かにそして怒りをこめた声で亮は二人に問いかけた。
「えっと、これはその…」
亮の怒りに気圧され、明美と奈緒は何と言おうかと答えを詰まらせてしまった。
「まあいい…お前達がやっている事が何であれ、俺はお前達をどうこうしようと言う気はない。ただ…」
亮は二人をしっかりと見据え、そして言った。
「失せろ」
「「はいい!」」
静かだが、確かに二人に対する怒りのこもった亮の声に、明美も奈緒もただ言うとおりにするしかなかった。だから、二人は急いでその場から逃げ出した。
「大丈夫か、望」
亮はしゃがみ込むと、望を抱き起こした。
「ハセヲにいちゃん…」
亮の姿を見た望は、安心したのか、亮に抱きついた。
「ハセヲにいちゃああああん! こわかったよおお!」
「よしよし、もう大丈夫だ…」
亮は望を慰めるためにその頭をなでてやった。
「よし、売り場に戻るぞ。朔達も心配してるしな」
「うん」
亮は立ち上がると、望が立ち上がるのを手伝った。衣服の乱れが目立ったため、それを直してから売り場に戻った。


299:名無しさん@ピンキー
06/11/02 01:16:40 zJwIFd2u
「あ、帰ってきた」
「ただいまおねえちゃん」
「いったい今までどこにいたんや。心配したんやで」
「うん…ちょっとトイレが混んでて」
「そっか」
亮も望もあえて何があったのかは語ろうとはしなかった。語ればきっと「何やて! そんなやつ等、ウチがぶっ飛ばしたる!」と言うに違いないと思ったからだ。

それから数時間後。終了時間も近くなり、だいぶ人が減ってきただした。智香はちらりと腕時計を見るといった。
「亮、もうすぐ終了時間なんだけど、片付け手伝ってくれない?」
「手伝いに呼んだってことは、初めからそのことも計算のうちだったんだろ?」
「実は…そうだったり」
「ったく、しょうがねえなあ」
亮は渋々と、手伝うことに了承した。やがて、終了時間が来た。
「おつかれ~」
「ああ」
「お疲れ様」
「おつかれさん」
口々にそういうと、亮と智香は片づけを始めた。
「智香。お前、今日泊まってくんだろ?」
「うん。よろしく」
「ああ」
そんな二人の会話を、朔は聞き逃さなかった。

よし、今日はここまでっと。

300:名無しさん@ピンキー
06/11/02 01:26:42 yb2CZTjf
GJ
続きに期待!

301:名無しさん@ピンキー
06/11/02 01:27:47 2yN3emaV
>>299
GJ!

302:名無しさん@ピンキー
06/11/02 02:05:18 VIeMI73g
キタキター(゚∀゚)
出てくるキャラのやり取りが面白い。GJ!

303:パック ◆JuT3jsxZbo
06/11/02 03:26:17 /jxxGAsM
>>236
身に余るお言葉、ありがとうございます。
今後も期待と応援に答えられるよう精進いたします。

>>240
SSと呼ぶのもおこがましいような長編連続もの、それも揺光も朔望も出て来ないクラシックな作品を途中から・・・・・
本当にありがとうございます。
お礼というわけではありませんが、おまけは近いうちにちゃんとした形にまとめます。
自分を含む志乃萌えが楽しめる内容に仕上げるつもりですので、ご期待ください。

ご要望いただいたまとめの件ですが、
前述した理由で手元にログもファイルも残ってなくて作れないんですよ。
それさえ解決できれば何とかできるんですが・・・・・・
あつかましいお願いで申し訳ありませんが、
どなたかvol8のログをお持ちの方がいらっしゃたらupローダあたりで頂けないでしょうか。

それでは、今回の分いきます。

304:痛みの果てに 33
06/11/02 03:26:54 /jxxGAsM
「あ、あのな……」
萌に指摘されたように、明るいうちに事に及ぶ事がまずいと思っているわけではない。
若干不調だった体調も、萌が作ってくれた料理のおかげでだいぶ良くなっている。
問題になるのは、リョウ自身の萌に対する気持ちだった。
志乃の事を強く想いながらも萌にだらだらともたれかかっている、
そんな有様で彼女と体を重ねるという事がどういう意味を持つか。
決して女性経験が豊かとは言えないリョウにも、容易に想像は出来た。
「……悪いけど、やめるつもりはないから」
一方萌は、そんな葛藤など知る由もなく生地越しに硬いジーンズの股間を撫で続ける。
リョウはその腕を振り払おうとしたが、体は既に快楽で痺れてまともに動かなくなっていた。
痺れは徐々に疼きに変わり、リョウの心を蝕みはじめていた。
「ふっ、はぁっ、はっ……」
やがてリョウが疼きに耐えられなくなり、されるがままに声を上げ始めた。
判断力や理性が薄れていくのにあわせて、胸の底で土砂崩れのような衝動が沸きあがるのがわかる。
このまま自分の方から萌に襲い掛かるのも時間の問題か。
リョウがぼんやりとそう考えた時――唐突に、萌が手の動きを止めた。
彼女はそのままリョウに体を近づけたまま黙り込む。
先程まで少年の体を這い回っていた手は所在無げに宙に投げ出され、伏せられた目元は潤んでいる。
「ね、ハセヲ……もしかして、あたしのこと嫌いになった?」
「なんだよ、いきなり」
「だって……何だか、心ここにあらず……ってかんじ、だから」
一週間以上戻ってこない猫を気遣う時のような萌の声に、リョウの心が翳る。
自分の心が彼女から離れて始めていたのは、本当だった。
その気持ちを押し隠すように、リョウは萌のガラス細工のような顎に触れた。
「あっ……」
驚いた萌が、小さく声を上げた。
鈴が鳴るような、良く通る可愛い声。
しかしその表情は溢れた感情で歪み、普段の明るい面影はない。
それが、どうしようもなく悲しくて。
リョウは、目の前の事しか考えられなくなった。
「……考えすぎだって。ちょっとまだ疲れててな。でも、まぁ……」
衝動に従い、指を伸ばして僅かに零れた涙を拭う。そして。
「これぐらいの元気は、あるみたいだぜ?」
萌がこれ以上悲しいことを言わないように、今度は自分からキスをした。


305:痛みの果てに 34
06/11/02 03:27:45 /jxxGAsM
「ハ、ハセヲ……」
「何だ?」
唇を離した瞬間、萌が口を開いた。
薄いワンピースを肩から外しながら、リョウが目を開いて彼女を優しく見つめる。
目元の涙はコンクリートの上の夕立のように既に乾いていたが、どうしたわけかその口調は弱々しい。
「その、何をなさってるのかなーってお聞きしてもよろしいですますでしょうか」
おまけに酷く混乱しているらしく、口調が滅茶苦茶になっている。
安心させるように首筋を撫でながら、片手で背中のエプロンの結び目を緩める。
肩から抜けていたワンピースが、するりと床に落ちた。
「服、脱がしてるんだけど」
「そ、それはわかるんだけど……ひゃっ」
太ももを押さえつけながら、リョウは背中の指先をタイツだけになった下半身に移した。
先程のお返しとばかりに足の間を撫でると、萌は僅かに喘いだ。
「じゃあ、何が問題なんだ?」
「その、どうして、エプロンはそのままなの?」
愛撫も早々にタイツに手をかけ脱がそうとするリョウに、萌は息を切らせながら問いかけた。
リョウは無言のままにやりと笑いながら、タイツを一気にずり下ろした。
そのまま手を再び上半身に移し、乳房に触れながらタンクトップを脱がそうとする、
「あ、あの、ハセヲ?」
「こういうのも、たまには面白くね?」
タンクトップを腕から外しながら、リョウはおもむろに口を開いた。
萌は下着の上はエプロンだけという、ある意味‘面白い’格好になってしまっている。
自分の全身を胸から足元まで眺めて、萌はようやくリョウの思惑を悟った。
「は、裸エプロン……って、やつ?」
「嫌か?」
「い、嫌じゃないけど……」
萌はそう言うと、両手を肩に回して視線をそらした。
「そんなに恥ずかしいか?前プールに行った時に着てた水着のほうが、よっぽど肌が出てると思うけど」
「も、もう!勝手にして!」
からかうような言葉に反応して、萌がぷいと横を向く。
唇を尖らせたその表情が可愛くて、リョウの口元が自然と綻んだ。

306:パック ◆JuT3jsxZbo
06/11/02 03:28:39 /jxxGAsM
以上。次回、11月4日(土)。

307:名無しさん@ピンキー
06/11/02 09:52:55 nsQlZUbO
> 「その、どうして、エプロンはそのままなの?」

さっきまでキョドってたのに、男ってヤツァ……w

308:名無しさん@ピンキー
06/11/02 19:36:41 DBnRzrHE
パックさん今回も乙です!
パックさんの書かれるハセヲがほんっとうに好きです!

309:がらす玉
06/11/02 20:35:30 wcP62j/C
朔×ハセヲモノを投下するよ。
とりあえず言っとくけどエロに行き着くまですっごく時間がかかると思う。

その辺ふまえてよんでくれな。
次レスに投下する。

310:がらす玉
06/11/02 20:54:28 wcP62j/C
最近このパターンが定例化しつつある。
朔からメール⇒参加しないと何言われるかわからないから承諾⇒ストレスのたまる(?)冒険。
ハセヲは、アイテム入手をレベル上げも兼ねて行えるためかなりの頻度で参加している。
しかし問題点がない訳ではない。
そう、朔だ。
毎回毎回それはもう羨ましそうで憎らしげにハセヲを睨む。当然悪態の類も飛んでくる。
アイテム&経験値がゲットできることと朔の悪態や行動を我慢することがとてつもなくぎりぎりのバランスで両立されていた。
やはりハセヲも一プレイヤーなので楽しい冒険もしたいのである。

311:がらす玉
06/11/02 21:05:29 wcP62j/C
だが、今日の冒険は普段と趣を異としていた。
エンデュランスがいなかったのである。
朔と二人で草原フィールドを歩く。
「今日は何でエンデュランスがいないんだ?」
ハセヲの二歩先をさっさと歩く朔に向かって聞いた。
「風邪なんやて…はぁ、ツイてへんなぁ…」
普段なら『何でそないなことハセヲに教えなあかんねん』などと言って睨みをプレゼントするはずの朔が、妙に素直になっている。
ハセヲは、
(エンデュランスが来ないからか? それなら中止にすればいいだろうに)
と思ったが、敢えて口には出さなかった。

312:がらす玉
06/11/02 21:19:31 wcP62j/C
戦闘を繰り返すこと数十分。特に話をするでもなく(エンデュランスがいた場合、話というより悪態が先につく)苦戦しながらもモンスターを狩っていく。
宝箱を幾つか開けアイテムを回収すると今回のミッションであるボス討伐に取り掛かった。
通常のバトルとは違い、かなりてこずる。何故か朔ばかりに攻撃が行くためそれをフォローする。
何とか勝利をおさめた二人。
「無茶しすぎだ朔」
武器を仕舞いつつ言う。
ハセヲやエンデュランスは朔より若干レベルが高い。それに(主にエンデュランス)レベルを合わせる為、当然朔は苦労することになる。

313:がらす玉
06/11/02 21:22:41 wcP62j/C
今日はこれにて終了。
駄文スマソ。

314:名無しさん@ピンキー
06/11/02 22:50:09 GGkJpH03
>>313
ぐっじょぶ!!

315:名無しさん@ピンキー
06/11/03 00:38:01 k9xPr8ZC
>>306
今回もGJ!
続きどうなるかドキドキしっぱなしだよ。
つーかktkr!!
おまけを新しい形で見られるとは…
そっちも首長くして待ってます。

まとめのやつは、ログ持ってるヤシが現れるのを待つしかないか。

316:名無しさん@ピンキー
06/11/03 01:43:39 ZbqbeE8J
>126
先が気になってしょうがない、奴はホントにクーンなのかww

317:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:22:16 RtJFsedq
おまいら乙
亮×智香+潤香投下

318:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:23:39 RtJFsedq

「あれだけ成田成田言ってたのに羽田かよ」
「はは……ごめんごめん」

ハセヲだ。
揺光の奴、成田って言ってたのに実際は羽田に着くってギリギリで教えてきやがった。
まぁ……考えてみりゃ、どっちかつぅと羽田の方が東京に近いから楽だけど。

「本州はやっぱ暑いねー」
「そうか?」
「ハセヲも北海道に来たら分かるって」

あっちも夏のはずなんだが……そんなに気温差あんのか、同じ日本なのに。
そういやさっきまで厚着だったのに今は薄着になってるしな、コイツ。
地球温暖化とかも関係してんだろうか。

「でさ。どれくらいでハセヲの家に着くの?」
「なぁ……そのハセヲってのやめね?」
「何で? いいじゃん」
「……」

いや、よくねぇだろ。
プライバシーってか個人情報保護とか……。

「じゃあ聞くけど……お前、俺に街中で“揺光”って呼ばれても平気か?」
「え? えーっと……それはちょっと困る、かなぁ」
「だろ」

ハセヲと揺光なんて互いに呼び合ってる2人組が街なんて歩いてみろ。
コアな《The World》のプレイヤーならすぐ感づくぞ……。
俺にPKKされたことのある奴とかにバッタリ会っちまったりしたら厄介だろ?
もしくはアリーナバトルでお前に負けた奴とか……。

「じゃあ亮でいいよね。あ、アタシより1コ年上か」
「好きなように呼べって」
「それじゃ亮で決定!」
「ん」

さすがにリアルでハセヲハセヲって連呼されるってのはな。
揺光からすりゃ俺=ハセヲなんだろうが、俺にとっちゃ俺=三崎亮だし……。
俺だってリアルとゲームの区別は付けたいワケで。

「だからさ」
「何だ?」
「アタシのコトも揺光じゃなくて……智香って呼んで」
「……」

くそ、可愛い。
すっかり忘れてた……そういや俺、こいつにメールで告ったんだった……。
んでコイツ、一応OKくれたんだけど……その後に意識不明になったから有耶無耶になってたんだよな……。

「……」
「ほら、早く」
「……智香」
「うん!」


319:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:24:35 RtJFsedq

「でもさ、亮すごいね。一発でアタシ見つけちゃうし」
「まーな」
「さては……アタシが送った写メを食い入るように見て覚えたとか?」
「アホか。お前が意識不明になった時、ネットニュースで顔晒したろ。
 あれ覚えてただけだっての」

今思うとあれも問題ありだな。
ただでさえ未成年なんだから……せめて顔にモザイクくらいかけろっての。
ネット配信のニュースってのはどーにもそういう配慮に欠けてる気がするぜ。

「じ、実物見てどう?」
「どうって」
「だからさ、写真より実物を見た感想」
「……リス顔ってかタヌキ顔って感じだな」
「うわ、何それー!」

いや、だって……お前が感想言えって言ったんじゃねぇか。

「もっとさぁ、気の利いたこと言おうよ。可愛いねとか、写真よりも綺麗だよ、とかさ」
「……ぜってぇ無理」
「何でさー」
「どう考えても俺のキャラじゃねぇだろ……無理なもんは無理だっつの」

可愛いとは思うけどな……何か浮いてるだろ、んなコト言う奴って。
恥ずいし。女にそんなセリフ言ったコトもねぇし。
一応、リアルじゃ初対面だし……んな歯の浮くセリフ言えるのはクーンぐれぇだろうし。





*********************





「お邪魔しまーす」
「荷物は居間に置いとけ」
「ん、そうする」

この家に同年代の女連れ込むのって初めてだよな。
……連れ込むってか泊めるんだけど。
寝る場所は……客間に寝かせりゃいいか。客用の布団あるしな。

「冷蔵庫に飲みもん入ってるから適当に飲んでいいぞ」
「はーい」

まずは一段落だな。にしてもコイツの荷物、何だ?
3日だけだってのにこんなに荷物が必要なのか? 
どこぞのメーテルみたくコンパクトに纏めりゃいいのに……。

「亮の家ってでかいなー。アタシんちがウサギ小屋みたい」
「おい。俺の部屋、2階」
「あ、待ってよ!」

320:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:25:42 RtJFsedq

***********************



「まだ昼前だな。智香はどっか行きたいとことかないのか?」
「あのね、レインボーブリッジ見たい! ライトアップされたやつ」 
「レインボーブリッジ……そーいや前にメールで見たいって言ってたっけな」
「うん!」

ロマンスギフトを興味本位で送ったら、確かに智香からそういう返事を貰った気がする。
レインボーブリッジか……どーせ親も帰って来ねぇし、遅くなっても平気っちゃ平気なんだが。
終電に間に合えばいいワケだし。

「でもその前に行きたいとこあるんだよね」
「あん? 何処だよ」
「お台場! デートしたい!」
「……げぇっ」

よりにもよってあそこかよ! そりゃレインボーブリッジとは目と鼻の先だけどよ……。
週末はカップルばっかで居心地悪そうなんだよな……何が日本一のデートスポットだ。
じゃあ日本二は何処なんだよ。ネズミーランドか?

「嫌なの?」
「嫌じゃねぇけど……わざわざ混んでるとこに行く必要あるか?」
「亮と一緒なら混んでてもへーき」
「……」

笑顔でそう言うこと言われるとすげぇ困るんだが。

「亮、いいでしょ?」
「……仕方ねぇなぁ」
「あは。やった」

往復分の電車賃とか各施設の入場料とか考えると……頭痛ぇ。
親からは一応毎月金貰っちゃいるけど、ほとんど貯金に回してるからな……引き出しておいて良かったぜ。
この3日ですっかからかんにならねぇことを祈るか……。

「それじゃ目的地も決まったし、ちょっと休憩~」
「お、おい、それ……俺のベッド……」
「えへへ。亮の匂いがする」
「あのなぁ……ったく」

俺のベッドに智香が寝てる。見慣れた部屋に女が居るってだけで別世界みたいだ。
この部屋に女入れたのも初めてだが、ベッドに女寝かせたのも初めてだし……。
シーツと枕カバー、事前に洗濯しといて良かったぜ。

「あ、でも変なコト考えちゃダメだからな。
 いくらアタシのコト好きでも……えと……寝てる間に襲い掛かるとかってのはダメなんだぞ!」
「ケダモノか俺は」
「だってさ、実際のアタシは《The World》のアタシみたく、強くないしさ……オトコノコの亮には敵わないよ」
「襲わねーっての。朝早く起きてるから眠いんだろ? ちょい寝ろ」
「ん……おみやげの白い恋人、冷蔵庫に入れてあるから……すぅ」
「律儀だな、オイ」

こんなのが今日と明日、俺の家に泊まるのかよ……本当に大丈夫か?
何が大丈夫ってそりゃアレだ。理性とかイロイロ。


321:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:27:05 RtJFsedq

『襲えば? あの子の『襲わないで』は十中八九『襲って!』って意味だし』
「お前は俺の決意を砕く天才だな」
『くっくっく、今のは冗談。寝込みを襲うのはフェアじゃないしね』

カール……やっぱコイツの性格、分かんねぇ。
真面目な時はとことんクールだけどふざけてる時はとことんふざけてるし。
携帯の番号交換しようって言われた時は少し驚いたけどな。

『とりあえず、あの子が居る間は一緒に居てやってよ。きみに会いたがってたんだし』
「お台場でデートしたいんだと」
『マイナーな。あの子らしいと言えばらしいけど』
「妙な入れ知恵してねぇだろうな、カール」
『にょう? あたしには何のことだかさっぱり分かんなぁーい』
「(図星か……)」

最近のカールは策士だ。それもかなり狡猾な。
揺光の話じゃ昔のカールはもっと悪キャラをロールしてたらしいが
今のコイツを見る限りじゃそんな印象は薄く、寧ろ進んで道化を演じてるようにも思える。
どーやら、カールはカールなりに俺達の関係を楽しんでるっぽいし……。

『それじゃ。みやげ忘れないように言っといて』
「って、おい!」
『ツーツーツー……』
「切りやがった……」

面白い奴ではあるけど同時に変な奴だとも思う。
智香は初心者の頃にカールと知り合ったって言ってたな……今度、詳しく聞いてみるか。
個人的に俺もアイツに興味あるしな。……あの紅いスケィスのこととか。

「んぅ……ハセヲ……じゃないや、りょ~」
「智香、起きたのか」
「今……何時ぃ?」
「2時過ぎ。3時に家出ても十分間に合うぞ」
「そだね……ふぁ~~~ぁ」

周りがカップルばっかなのだけは覚悟しとけ。海にゴミが浮かんでてても幻滅すんなよ。
あといくらお前がラーメン好きだからってラーメン国技館には行かねぇぞ。
あそこのラーメンどれも値段高ぇし……もっと安くて美味いところ、いっぱいあら。

「ん~~~っ! 亮のベッド、寝心地いいね」
「気のせいだっつの」
「……ホントに襲わなかったんだ」
「襲ってほしかったのか?」
「そ、そんなワケないじゃん! 寝込みを襲うのは卑怯者のすること!
 あの張飛だって、寝込みを襲われなきゃ張達と范彊なんかには負けなかったね、うん」
「ジャーン ジャーン ジャーン」
「げぇっ、関羽!」

……起きたばっかの割にはノリいいな、コイツ。

「もぅ、つい反応しちゃったじゃん!」
「とっさに反応できるお前が素直にすげぇ」

三国志好きもここまで来るとアレだ……。


322:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:28:41 RtJFsedq

「広いねー!」
「北海道はもっと広いだろ」
「分かってないなぁ、そういう意味じゃなくてさ」

新宿から直通で東京テレレポート駅まで。
そうすりゃお台場にはすぐ着く。……着く前から嫌な予感はしてた。
電車の中はカップルばっか……お台場についてもカップルばっか……頭痛ぇ。

「亮はお台場にはよく来るの?」
「彼女もいねーのに来てどうすんだ」
「いるじゃん、アタシが」
「……まぁ、そりゃそうかもしれねぇけど」

レインボーブリッジ見せるだけだってのに、ここまで気疲れするとは思わなかったぜ。
智香は楽しそうにしてるっちゃしてるが、俺はこれ以上テンション上げるの無理。
とりあえずライトアップまで待つか……とりあえず海浜公園とかブラついて……
って、あそこ昼夜関係なくカップルばっかで尚更気まずいじゃねぇか。

「はい」
「? 何だ、手がどうかしたのか」
「繋ぐの」
「……誰と誰が?」
「アタシと亮が」

おいおいおいおいおい。

「……どうしてもか?」
「どーしても! 不自然じゃん、みんな繋いでるのに」

みんな繋いでるからって、俺達まで繋ぐ必要はないんだぞ。

「アタシ、ちゃんと亮にOKしたつもりなのにさ。
 亮、何か素っ気無いんだもん。アタシの特別になりたいんじゃなかったの?
 かんちがいしちゃえ、って言われたから……アタシ、東京まで来たんだよ……?」
「(……なんちゅう内容のメール送ってんだ、俺は)」

コイツは一途でしつこいらしい。更に、裏切ると怖いとも言っていた。
なら俺がここで取るべき行動は? 決まってる。責任くらいは取ってやるさ。刺されちゃ堪らん。
さもなきゃ事情を知ったカールに半殺しにされかねない。あの女もあの女で怖ぇーし。

「……お前も俺のどこがいーんだが」
「あ……」
「ほら。ちゃんと歩かねぇと転ぶぞ」
「……うん!」

女の手なんてもう何年も触ってねぇ。
智香の手は俺の手より一回りくらい小さくて少し体温は低め。
それでも俺が指と指の間に手を絡めてやると、何かこう……恥ずかしそうに笑うんだ。
熱かった。暑い、じゃなくて熱い。夏の日差しのせいじゃねーな……。


323:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:30:05 RtJFsedq

「亮の手っておっきい」
「そうか?」
「てか、アタシの手がちっちゃいのかな」
「さーな。誰かと手ェ繋ぐなんて……久しぶりだから分かんね」

これで俺も周りのカップルの仲間入りか……絶対ガラじゃねぇ。
しかも悔しいことに俺と智香が手ェ繋いでも全然違和感ない。
何か他の連中も俺らのこと見てるし……いや、気のせいだ。
こー言うのを自意識過剰ってんだ。

「どしたの?」
「いや……何でもねーよ」
「夕方の景色もいいよね。あーでももっと早めに来てれば他にも遊べたかも」
「寝てたもんな、お前」
「……だって、ドキドキして眠れなかったんだもん」

修学旅行前夜の学生かよ。
飛行機の中で寝るって手もあったんじゃないか?
人によっちゃキーンって耳鳴りのせいで眠れねぇって奴もいるらしいけど。

「そーいや」
「ん。何?」
「その服、何つーか……可愛いな。や、お前も……可愛いけど」
「な……」

すげぇ。今自分でも知らないうちに口走ってたぞ。
可愛い? 誰が? そりゃ智香だろ。俺の周りにゃ明らかにいないタイプ。
服も服で故意か他意かは知らねぇけど、アレだ、何かやけに胸元開いてる服だな、オイ。
揺光の時のコスよりやや控えめな感じもするけど胸もカールの言った通り……おっと、それどころじゃねぇよ。

「すまん、今のは忘れろ。いや、忘れてください」
「……亮ってさ」
「な、何?」
「アタシのコト、ドキドキさせるの……上手いよね」

お前の笑顔は俺の心臓に悪い。
ゲームとリアルじゃやっぱ全然違うんだよな……いつもの調子が出ねぇ。
智香は揺光の時と違って、何かこう……女の子っぽい、みたいな?
いや、何か俺の言ってること変だな。初めからコイツは女の子だろ。
でも……実際に揺光が―――智香が隣りに居るってだけで、心のどっかで嬉しがってんだ……俺。

「そ、それよりさ、レインボーブリッジってこんなに長いんだ!
 アレだね、コレ見てるとさ、事件は会議室じゃなくて現場で起きてるって感じするよね!」
「今にもレインボーブリッジ封鎖しそうな勢いだな」

智香……レインボーブリッジを封鎖するのは1じゃねぇ、2だ。
コイツも相当混乱してるな……でも2より1の方が断然面白いと思うの俺だけか?

「あー早く夜にならないかなー」
「その間に飯でも食っとくか?」
「それは大丈夫。ちゃんと亮の家にもう用意してあるから」
「……カップ麺か?」
「すごい。何で分かったの?」

いや……すごいって……お前……。


324:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:31:52 RtJFsedq

****************************




レインボーブリッジには444個のイルミネーションがあるんだと。
季節や曜日でライトアップの色も変化するんだそうだ……来る前にちょっと検索しただけだから
詳しくは知らねぇけど。

「ほら、亮も見なって! すっごいキレー!」
「(ま……本人は満足してるっぽいからいいか)」

つーワケで、夕日が沈みかけたあたりでライトアップが始まった。
夏だから日が沈むのは大体夕方6時以降……このペースならあともうちょいで全部沈むか。
でもあんま海浜公園に長居はしたくねぇんだよな……蚊に刺されたくねぇし、
何より他のカップルどもがイチャつき始めると目も当てられねぇ。
俺はそーいうのに免疫が全然ねーんだ、見てられっか。

「ね、写メ撮ろうよ」
「暗くなってからの方がよくね?」
「そっか。その方がキレイだもんね」

女と写メ撮ったことなんかねぇー。てかどんな顔すりゃいいかも分からん。
クーンにでもアドバイスもらっときゃ……いや、やっぱパス。アイツのは参考にもならねぇ。

《薔薇の首輪つなげて 銀の鎖くわえて 今宵もひとり果てる あなたが憎らしいー》

な、何だ?

「あ、アタシの携帯」
「(ローゼン一期……アリプロ……着うた……)」
「ちょっとごめんね。……はい。もしもーし……って、潤香か」

潤香……カールか。
にゃろう、タイミング見計らったみたいに電話かけてきたな、オイ。
ホントはどっかで俺らのコト見てるんじゃないか? あの女ならやりかねねぇぞ。

「うん……うん……わ、分かってるよ……」
「(ナニ話してんだか)」
「し、しないよっ、そんなコト! も、もう切るからな!」

途中までは普通に(と言うよりゃ恐る恐るって感じだが)話してた智香が慌てた様子で携帯を切る。
「ほんとにもー」とか「アタシがそんなコトするワケないじゃん」とか愚痴こぼしながら。

「カール、何か用だったのか」
「しょーもない用事。亮が気にするコトじゃないって」

じゃあ何で電話かけながらお前の顔が見るからに赤くなって行ったのか小一時間。

「ほら、もう真っ暗だよ。レインボーブリッジ見ながら歩こ!」
「ん」

やれやれだ、もうちょいで帰れそうだな。……無事に帰れりゃいいんだが。


325:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:33:07 RtJFsedq
事件は会議室で起きてるんじゃない? 現場で起きてるんだ? 何のことです?
おやすみおまいら


326:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:38:17 ZDE5Esp4
GJ

>「ジャーン ジャーン ジャーン」
>「げぇっ、関羽!」
ここで吹いたwww

327:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:39:15 kddgz5+I
>>325
GJ!!おやすみ!!
寝る前に最高の作品をありがとう(*´д`*)

328:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:47:19 dZxlh/CY
ききききき来たぁぁぁぁっぁぁぁ!

329:名無しさん@ピンキー
06/11/03 02:57:57 QKC25Xqm
GJ!!

俺も1の方が面白いと思う|д゚)ノ
んじゃ、週末お台場行ってきます。タイムリーで吹きそうになった。

330:名無しさん@ピンキー
06/11/03 03:07:04 0GLBVY3C
乙!!!藻前の書く亮が大好きだぜ

331:名無しさん@ピンキー
06/11/03 03:16:47 Tg0ldS2W
このスレに文豪がいた…

332:名無しさん@ピンキー
06/11/03 03:25:06 J3aHp9ms
>>325
相変わらず最高だ、GJ!

>>326
お前は俺かw

333:名無しさん@ピンキー
06/11/03 04:12:55 Kv2ng0+R
なんかキタ━(゚∀゚≡゚∀゚)━!!
(・∀・)イイ!(・∀・)イイ!(・∀・)イイ!
神キテタ━(゚∀゚)━!!!

334:名無しさん@ピンキー
06/11/03 07:57:38 DB06rstV
もはや文聖

335:名無しさん@ピンキー
06/11/03 10:57:26 mEYVws7b
早く続き読みてぇ・・・

336:名無しさん@ピンキー
06/11/03 11:48:30 lIRD7J8U
いや~、ごめん昨日299の続き書けなくて。まだ思いつかないからもうちょい待ってね。

337:名無しさん@ピンキー
06/11/03 14:59:12 TCu/lnvq
神だ!!

338:名無しさん@ピンキー
06/11/03 15:41:47 YpZGcpbd
七星のリアルの名前をどうするべきか…
揺光視点だから呼ばせ方に困るな

339:名無しさん@ピンキー
06/11/03 16:23:49 cviKFeVB
>>325
続きも楽しみにしてるぜ!GJ!

340:名無しさん@ピンキー
06/11/03 17:03:40 cHjeMow+
>>325
GJ
ホント続き楽しみにしてる

341:名無しさん@ピンキー
06/11/03 17:29:28 QKoqYcmJ
>>325
GJ!続き楽しみにしてる

しかし、このスレ神ばっかで目が離せないから困るw


342:名無しさん@ピンキー
06/11/03 18:37:25 2qCbxVwg
ジャーン ジャーン ジャーン

343:名無しさん@ピンキー
06/11/03 18:40:25 kGRo9vkf
げぇっ関羽!

344:がらす玉
06/11/03 19:21:26 YFnKRJGi
ちょっち問題発生。

実は朔のリアルがわからずにハセヲ×朔の小説を書いてたりする。
誰かおせーて。
つかウィキペディアでもおk。

345:名無しさん@ピンキー
06/11/03 19:31:15 YpZGcpbd
11歳の小学生
本名不明
母子家庭

346:がらす玉
06/11/03 19:35:41 YFnKRJGi
うはぁ、リアルで合わせるの難しい…
パロだから多少公式と設定違うのもありだよな?

347:名無しさん@ピンキー
06/11/03 19:47:05 aM1chxr5
このスレって案外人いるよな

348:名無しさん@ピンキー
06/11/03 20:59:33 2dzkwc5u
一時、恐ろしく過疎ってたけどな

349:名無しさん@ピンキー
06/11/03 21:16:05 79iDSNfC
これも職人様たちのおかげさ

350:がらす玉
06/11/03 21:16:30 YFnKRJGi
310-312の続き


しかも今回は二人だけだ。
エンデュランスとともに前衛が二人いたならば朔のダメージはもっと減っていただろう。
ふと見ると、やけに朔がふらついていることに気付いた。
「おい、大丈夫か朔?」
「何がや?」
「お前…調子悪いんじゃねぇのか?」
声をかけられハセヲを睨んでいた目が、一瞬泳ぐ。
(やっぱり、か…)
腕を組み、小さな溜息を漏らすハセヲ。
「カンケーないやん、ウチの調子がよかろうと悪かろうと…」
朔は悪態を吐くが、どうも覇気に欠ける。

351:がらす玉
06/11/03 21:26:15 YFnKRJGi
安価ミスった(^_^;)

>>310-312

因みに今日は一つだけ。
始まったばっかだけど…感想、もらえると嬉しい。

352:名無しさん@ピンキー
06/11/03 21:31:36 dkpfIwqk
つかみはOKだと思うぞ!朔がちゃんと朔らしいしな
他の職人さんもそうしてるしリアルを多少捏造するのはアリかと

353:名無しさん@ピンキー
06/11/03 21:42:58 79iDSNfC
うん、ほんとの朔っぽくていい
とりあえずGJ!続き楽しみにしてるYO

354:がらす玉
06/11/03 21:49:52 YFnKRJGi
感想ありがとう

やっぱり感想もらえるとやる気出るね
明日また続きを投下するよ

というわけで今日は早めにおやすみ

355:名無しさん@ピンキー
06/11/03 22:51:54 1hl3VMA0
8と9のログ上げといた
URLリンク(a-draw.com)

356:揺光モノ「光の中に咲き誇る花」 ハセヲ?編6
06/11/04 01:01:13 3g2dXoND
>>126の続き
「なっ………!!」
目を、疑った。
揺光のメールに書かれていたエリアに来た瞬間、俺の視界の先に――
夥しい程のAIDAに包まれた「俺」の姿と、その「俺」に今にもイチモツをぶち込まれそうになっている、視線のおぼつかない、狼狽しきった風の揺光の姿があったからだ。
「さぁて、揺光。 お前の欲しがってるコレを………お前の中にブチ込んでやるぜ!」
考えるまもなく、俺の隣で口を抑えてハラハラしているアトリに目もくれず、俺は走り出した。
許さねぇ。 もう二度と、俺の目の前で誰も失いたくはねぇんだ………!!
「!? ハ、ハセ――!?」
「遅ぇよ」
AIDAを使役していた俺の偽者が、走り寄る俺に視線を移した瞬間。
俺は手にした双剣で、すばやく奴の首を掻き切った。
………ドッペルでも何でもねえ、本当に自分と同じ姿をした奴の首を刎ねるってのは、変な気分がするもんだぜ。
「○△Μ$■●οー――!!」
言葉にならない叫び声をあげながら、崩れ落ちる偽者。
AIDAに包まれながら、そしてまるで蜃気楼に包まれるように、ソレは消えていった。
そんなモノに目もくれず、俺は倒れている揺光を抱き起こす。
………ひでぇ。 揺光の視線は焦点が合っておらず虚ろで、顔は大量の白濁液で汚されている。 おまけに耳にはネコミミがついてるなんて始末だ。
「揺光、揺光っ!! しっかりしろ、揺光!!」
必死に、名を呼び続ける。
「揺光、揺光!!」
何度も、何度も。
「いやだ……もう失いたくないんだ……二度と……もう二度と、仲間を……」
返事は、無い。
アトリはいつの間にか俺の背後に近寄ってきていたが、かける言葉も見つからないのが困惑している。
「……くー……」
「……え?」
間の抜けた声がエリア内に響いた。
揺光の、寝息。
どうやら無事だったようだ。
AIDAに襲われていたとは言え、この調子ならおそらくリアルでも無事であると考えていいだろう。
そして次の瞬間には、揺光の体が淡い青で包まれ、その光が消えた頃には、彼女の服はすっかりと元通りになっていた。
無論、白濁液やネコミミもきちんと消滅している。
(大方八咫あたりのシステム管理者が治してくれたんだろうな……この後、揺光の事をレイヴンに報告しに行かねぇと)
安堵の念が心に広がる。 アトリもほっとしているようだ。
とにかく、良かった。 もう二度と、仲間を失いたくは無かったから。
俺の腕の中で、揺光はまだ静かに寝息を立てていた。

357:名無しさん@ピンキー
06/11/04 01:03:30 LSsFgmsC
>>355
お前…、イイ奴だよな…。

358:揺光モノ「光の中に咲き誇る花」 ハセヲ?編7
06/11/04 01:27:55 3g2dXoND
通常のプレイヤーでは入れない、幾重にも張り巡らされたセキュリティを持つ場所。
"知識の蛇"。
The Worldの『すべて』を見通せる機能を持ったこの異様な空間の中に、二人の男が、居た。
「くぅ~、ハセヲのヤツ、いい所で着やがって! もう少しで揺光ちゃんに射れられたのにィ!」
その内の一人――青い長髪を束ね、黄色い民族衣装のような服を着こなした男・クーンは、心底悔しそうに立ち上がる。
「ご苦労だった、クーン。 良いデータが取れた」
そしてそれに答えたのは、褐色の肌をし、丸いサングラスを掛けたミステリアスな男・八咫。
彼は、今まで知識の蛇に映し出されていた揺光の映像を消しながら、静かに笑った。
それにつられ、クーンも静かに笑う。
「しっかし、これでG.U.としてのバイト料貰えるんだから、世の中捨てたもんじゃないよなぁ。
 お金も貰えて、女の子も犯せて、こんな一石二鳥な仕事他には無いぜ。
 しっかし八咫、あんたもえげつない性格だよな………
 俺たちがデータドレインしたAIDAのゲノムデータからAIDA本体を抽出して、それがプレイヤーに与える影響を"観察"する為に俺の『増殖』を利用して女性プレイヤーを襲わせるなんて、な」
「私は様々なデータが取れる、君は気持ちの良い思いが出来る。
 これはお互いの利害が一致した正当な職務契約だと考えるが?」
異様な雰囲気の漂う空間に、二人。
彼らは彼らで、裏で色々とやっていたのだった。
「だが、私の目的はAIDAに関するデータを集めるだけではない………」
「?」
不意に、八咫の声質が変わる。 笑いを無理矢理押し殺している様な、妙な声に。 クーンはそれに僅かに首を傾げる。
そして突如、八咫がダンスマカブルのスキルを使用し、自らの武器である扇子を振り回しながら踊り始めたのだった。
「YATTA! YATTA! ねんがんの『揺光が無理矢理犯されているSS(スクリーンショット)』をてにいれたぞ!
 YATTA! YATTA!」
心底嬉しそうに踊っている八咫。
その姿は、普段クーンが接しているときの彼からは想像出来ない。
やがて、クーンから妙な視線で見られていることに気がついた八咫は踵を返し、普段の真面目な表情に戻る。
「……コホン、これは冗談として、だ。
 実はCC社上層部にも元紅魔宮アリーナチャンピオンである彼女の熱烈なファンが多くてね。
 AIDAの実験がてら、揺光プロマイドを取ってこいと依頼されていたのだよ。
 無論、私も彼女の痴態には随分と興味があったのだが………クク」
「八咫……キャラ変わってないか……?
 そんな事より………八咫! 俺にも揺光ちゃんの痴態を収めたSSくれェェ!!
 『The World』で犯した女の子は数知れず!
 その全ての痴態をSSに収め、保存してきた数約90人!
 だが今回ばかりは、ハセヲの邪魔が入ってSSを撮影出来なかったんだ!
 精液で汚された揺光ちゃんの画像キボン!!」
もはや原型を留めて居ない二人の性格。
実はハセヲ達の前で見せている性格の方がロールで、二人ともこちらが素の顔なのであった。
男特有の厭らしい笑い声を上げる二人。
ソレを、
「はぁ………まったく」
眼鏡の縁を上げながら、溜息を付きながら、そして壁に寄りかがりながら、顔を赤らめて呟く女性PCが、一人。

世界の、『The World』の一日は、こうして、更けていった。

次回から東京編! だが亮×智香は先客が居るし、何か工夫が必要だな………
一応リクエストを(ぇ

359:名無しさん@ピンキー
06/11/04 01:33:09 irNLMX04
>>358
GJ
YATTA自重しろwwwwwwwwwwwwww

360:名無しさん@ピンキー
06/11/04 01:41:01 d7VLnaqz
>>358先客ってそんなに居たかな。俺はハセヲ×朔望だけど、智香はいるよ?

361:名無しさん@ピンキー
06/11/04 01:54:11 t86WroUm
>>360
オリキャラでも何でも構わないけどメモ張に書き溜めてから投下した方がいいんでないのかね、あーたの場合。

362:名無しさん@ピンキー
06/11/04 02:06:31 fVnM1qYN
あーたの亮×智香も読みたい!

亮×智香を頼む!

363:名無しさん@ピンキー
06/11/04 02:08:31 svCgYR9s
>>358
GJ!!!
YATTAマジで吹いたwwwwwwwwwww

東京編は亮×智香でもいいんじゃない? かぶってても全然OKだと思うよ


364:名無しさん@ピンキー
06/11/04 03:40:37 jN24l2m8
>>325
…GJ GJ! GJ!! グッジョォォォブ!!!

365:名無しさん@ピンキー
06/11/04 04:17:18 EP9uC37G
>>358
亮×智香でおk

366:がらす玉
06/11/04 06:48:38 jQb9OuPJ
「二人揃って風邪引きさんかよw」
などと鼻で笑いながら言ったが、
「チッ…さっさとゲームやめて寝ろよ」
一応病人の為、気にかけてしまう。アトリパワー恐るべし、である。
が、
「いやや。ハセヲの言うことなんかきかん…」
朔はそれをはねのける。
「ふざけてねぇでさっさと寝ろ! お前の大好きなエン様と会えなくなってもいいのかよ!」
多少語気を荒げる様に言うハセヲ。しかし朔はふるふると頭を左右に振るだけである。
「いやや、エン様に渡したいもんがあんねん…手に入れるまで帰らへん!」
振りながら言う。

367:がらす玉
06/11/04 06:51:26 jQb9OuPJ
(エン様好きもここまで来ると尊敬に値するな…)
自分のことよりまずエンデュランスのこと。
たかがゲームで。
そう、たかがゲームで、である。
(…俺も人のことは言えねぇか…)
脳裏に志乃の面影が過ぎったが、頭を振ってそれを払う。
「……で、何探してんだ?」
「…え?」
「ここには無かったんだろ?」
頷く朔。
ハセヲは朔の手を掴むと、プラットフォームまで急いだ。
「はやいとこ見つけて休め。俺も手伝ってやる」
本調子でない朔が、多少素直になった朔が可愛かったから一緒に居たい訳じゃない、と自分に言い聞かせるハセヲ。

368:がらす玉
06/11/04 07:58:53 jQb9OuPJ
いったん終わり

とりあえず夜か明日には投下するよ

続きが読みたければ

369:名無しさん@ピンキー
06/11/04 08:02:00 9tmVa40l
読みたい
是非読みたい
風邪ひいてるから全裸では待てないけど半裸で待ってる

370:名無しさん@ピンキー
06/11/04 15:24:41 bJSFWmv8
こんな奴じゃねえ

371:名無しさん@ピンキー
06/11/04 18:26:27 uC6XwnL2
>>356
その状況で眠るとか凄くね?

372:がらす玉
06/11/04 19:53:49 jQb9OuPJ
約束通り投下


朔は手を振りほどくでもなくついて来ている。
その普段とのギャップが妙に可愛くて、アイテムを見つけるまでずっと、手を繋ぎ続けていた。


「やっと見つかった…」
タウンに戻ったハセヲは小さく溜息を吐きながら呟いた。
「…………」
マク・アヌの橋に寄り掛かるハセヲの隣にじっと自分の手を見つめる朔が座っている。
「…アイテムも見つかったんだ、さっさとログアウトして休め」
いつまでも動かない朔に、さらに調子が悪くなったのかと心配してログアウトをすすめた。
しかし動こうとしない。

373:がらす玉
06/11/04 20:34:03 jQb9OuPJ
どうしたものかとハセヲが思案していると、
「…初めてや…望以外の男に手ぇ握られたん…」
ぽつりと朔がもらした。
「悪かったな…どうせ初めてはエンデュランスが、とか思ってたんだろ?」
ハセヲはどこかばつが悪くなり、腰に手を当て明後日の方向に目線をそらす。
「ちゃうわ阿呆…」
ぐっと両膝を抱え込み、呟く朔。
「…そんなんとちゃう…せやけど…初めてでようわからん…」
ハセヲが視線を降ろして見ると、少し頬を朱に染めている朔と目があった。
途端、ばっと反対方向に顔を反らす二人。非常に気まずい状況である。

374:がらす玉
06/11/04 20:47:45 jQb9OuPJ
とりあえず最初の方も読めるようにアンカーうっとくよ。

>>310-312

>>350

>>366-367

今の所これで全部
読んでくれてる人のために頑張ってリアルまで行くよ

今日はかなり早めに、


おやすみ

375:名無しさん@ピンキー
06/11/04 20:58:09 0f+l973d
>>374
期待してるぜ!おやすみ!

376:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:05:47 IhnlYAx8
唐突にハセヲ×揺光投下。
まあ揺光こんな事しないと思うがあの場所でこういうのしてほしいなってのと
まあどうせパラレルでしょって事で一つ。

377:まずプロローグ?
06/11/04 22:06:18 IhnlYAx8
「(……ん? なんだこれ?)」
 彼は久しぶりに覗く揺光のステータス画面を見て唖然とした。
 彼女との関係を示す好感度ゲージの様子が明らかにおかしい。
「(こんな設定あったっか……?)」
 vol.2ではピンク色の丸一つまでしか上がらないはずのゲージに、今では真っ白な球が浮かび始めている。
 自分が知る限りそんな内容があるとは聞いていなかった。

 確かに揺光はすぐ抜け出しちまうから、今の今まで二人でいけるクエストは極力あいつと二人で行って
 ロマンスギフトもフラワーギフトも全部あいつに送って全部メールコンボ成功させて……。
 ……まあその、なんだ。俺の気持ちも伝えたはずだけどよ。
 リアルで頭を振りつつ、もう一度揺光から来たメールを読み返してみる。

『件名:ハセヲへ
 本文:お、おまえと少し話がしたい……! 
    できれば、二人で!
    絶対、絶対来いよな!
    
    場所は、『 隠されし 禁断の 黄泉国 』
    あの変な三角模様からしか行けない、アタシとお前、 二人しか知らない場所だ!』

 ……。
 あの「月の樹」のおっさんに呼ばれていった、三爪痕から行けたエリアか。
 やっぱり二人だけで行ってた。
 レベル上げとは思えないし、そもそもあのエリアにモンスターが出た覚えも無い。
「(確かにあそこなら、他のプレイヤーが来る可能性はかなり低いけど……)」

「……まあ仕方ない、行ってみるか」
 乗せられておこうと判断し、ハセヲはカードの対戦を忘れずに登録してから『The World』にログインした。



378:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:08:53 IhnlYAx8
 揺光に言われるがまま、ハセヲはログイン早々、『 隠されし 禁断の 黄泉国 』へとエリア転送した。
 自分では平然としていたつもりだろうが、一瞬だけ街に写った彼を見た人々からは、相当焦っているように見えただろう。
 視界が一瞬真っ白に輝き、数秒の間を置いてから、月明かりに照らされた古城の様子が浮かび上がっていく。
 ハセヲが一呼吸置いてから首を回してみると案の定、彼女はハセヲがログインしたすぐ近くで待ち構えていた。

「は、ハセヲ!」
「おお。……待ったか?」
「まってなんかいないよ! ハセヲ、メールを送ってからすぐに来てくれたからね」
「まあな。んなことより、なんだよ。話って」

 ハセヲが”表面では”面倒そうに話を切り出すと、揺光は何かを思い出したかのように顔を真っ赤に染め上げて声を荒げる。
 早く話というものを聞きたかった。

「ば、馬鹿! そういう話は、もっと前置きをもってだなぁ」
「そういう話って、お前が話をしたいって呼び出したんじゃねぇか」
「そ、そうだけど……! ……ぅ~……」

 そこまで言って、首を下に下げてしまってからクルリと体を回転させて、ゆっくりと崩れかけた足場へ向かって歩き出した。
 仕方なくハセヲも、彼女のペースに合わせながらその後ろを歩いていく。
 ぎこちない時間。
 やがてエリアの端―もしこれが現実世界なら、今にでも飛び降りてしまいそうなところ―に辿り着いて、再び口を開いた。

「なぁ、アンタの……」
「あ?」
「もう一度聞く事になるけど、あのフラワーギフト……信じて、いいんだよ、な?」

 ドキリ。
 ハセヲは触れられてはいけないところを触られたかのようにたじろぎ、顔を林檎の色に染め上げる。
 彼自身、どちらかといえば感情を表に出さない彼女なら、『The World』で会っている最中ならこの話をしてくる事は無いと思っていた。
 だというのに、こいつはこんなところで……。

「……」
「こ、答えてくれよ! あれからアタシ、ずっと悩んでるんだぞ……」
「……俺は、勘違いしてろって、言ったろ?」
「ほ、本当、か? 信じても、思い込んでも良いんだな!?」
「……」

 振り向いた揺光に対し、チラリとだけ見て顔を背けながらも顔を縦に振ってみせた。
 揺光の顔が月光の下でパァッと光り輝くように笑顔を作る。その瞳には、うっすら涙さえ見せるほど。
 しかし、走り出そうとする自分を抑えるように揺光はゆっくりと、顔を背けたままのハセオの元へ近づいていった。


379:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:09:35 IhnlYAx8
「ハ……セヲ」
「なんだよ……、って、お、おいお前! ちょっとま、て……!」
 
 彼女は止まることなく彼へと近づいていく。
 平行線だったお互いの視線が、二人が近づいていくに連れてその身長差に合わせて上下へと傾いていく。
 ハセヲは一歩だけ後ろに引いたものの、彼女の姿に圧倒されてか、それ以上動く事は無かった。
 二人の横へ延びるシルエットが徐々に重なり、やがてリアルでならぐぅっと揺光の胸がハセオの腹に抑え付けられるぐらいにまでなった頃。
 仕様なのかどうなのか、『接触』と判断したらしいPCは、ハセヲを下に引く形で転げ落ちるモーションへと移った。
 転んだ時に出る小さなエフェクトと同時に、ハセヲの上に揺光が重なる。

「い、いい加減にしろ揺! ……光?」

 反論の一つでも言いたかったハセヲであったが、目の前に広がった彼女の表情に唖然とした。
 ぼぉっと火照る様に髪色と同じように染まった顔の中で、うっとりとした瞳が自分を見入っている。
 予期していなかった、けれどどこかで期待していたような表情。
 そして、小さな口元から少しだけ粗く息が出ているのを知る。

「揺光……?」
「アタシ、限界なの……こ、こんなのアタシは絶対にしないって決めてたんだけど、でも、でもハセヲの事思ってると、もう……」
「何のことだよ!?」
「だ、だからあれだ……そ、そのテレフォン……セ……とか、と、似たような……」

 そこまで話すと、ようやくハセヲにも彼女が何をしたいのかが理解できた。
 仮にも高2だ。既にそれ相応の知識はある。
 テレフォン、セックス?。の事だよな。電話越しでお互いに自慰するやつ。
 実際にネトゲで似たような事をするやつがいるって聞いたことはあったけど・・・・・・よ。まさか、お前から言ってくるなんて。

「だって、お前は東京なんだろ? 会いたくてもそんなお金私に無いし、でも、アンタと……、ハセオともっと一緒にいたくて切なくて……」
「……あ、ああ」
「部屋の鍵かけたし今日はお母さん遅いからここで待っている時からも、ずっと、ずっと……ずっと……・…」

 そういって揺光は彼に顔を見れないようハセヲの胸に顔を沈める(振りをする)。
 すると突然彼女の声代わりに、「クチュ、ピチュッ」と淫乱な音色が鳴り響いた。
 どうやら、今の今まで彼女は片手にコントローラーを持ち、もう片方で自分のアレをいじっていた……らしい。
 きっと今だけ、頭にかけてるFMDを取り外し、マイク部分を自分のそれに近づけたようだ…・・・が。

「お、おぃわかった、わかった揺光!!」

 急なタイミングは彼に刺激がありすぎた。ハセヲは裏声になりつつもなんとかその音を止めさせようと泣き叫ぶ。
 倒れた状態で上に誰かが乗ってしまうと、上のPCが動かない限り身動きが取れない。
 FMDをつけてる限りは、彼女の音が耳に鳴り響いてしまう。聴きたくない……わけではないが、恥じらいを止められない。

「……ハセヲ。ハセヲ、ぉ」

 音が彼女の声に戻ると、揺光のPCは瞳を閉じて、恥じらいも無さそうに無理やりにその顔をハセヲのPCへと埋める。
 本当なら、ここでキス……をしているはず、なんだろうけれど。
 彼女の顔で今度こそハセヲの目の前が一杯に染まるが、FMD越しにはリアルのハセヲ―亮にはなんの感覚も伝わるはずが無い。

「ん……んん……ぁ」

 だというのに、揺光はいかにもキスをしていると言う風に”ロール”を続けていて、その光景と空白の音色が、痛々しく古城へと響く。
  

380:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:12:26 IhnlYAx8
ここら辺で保留。

381:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:22:21 iP/leF7Q
キタコレ

382:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:23:53 IhnlYAx8
保留っていうか一旦終わり。続くかは未定で^^;

383:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:24:50 Q2onkuQi
続きをものすごく期待
勃起した

384:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:53:43 EP9uC37G
なんて寸止めだ…ちくしょう!

385:名無しさん@ピンキー
06/11/04 22:59:43 +htSTRGi
なんかキター!GJすぎる!!

386:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:25:14 9NC/YuRV
おまいら乙
亮×智香×潤香投下

387:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:26:24 9NC/YuRV

「AIDA反応?」
「ええ」

祖母のタキ江と共に夕飯を済ませた潤香……いや、カールを待っていた女。
G.U.とか言うCC社側の人間だ、何度かカールに接触して来たことがあるから覚えている。
人を見透かした様な態度が目に付く眼鏡の拳術士。確かパイと言うPC。

「もうそいつらって……あんた達とハセヲが全部やっつけたんじゃないの?」
「貴女も知らないワケではないでしょう? 碑文は―――」
「AIDAを呼ぶ……あたしのスケィスに惹かれたお馬鹿びんってとこか」
「理解が早くて助かるわ。ハセヲに連絡したけどインしてないみたいなの。だから」
「代理であたしがAIDA退治ねぇ……」  

ハセヲ達にはモルガナ因子が残っていない。
故にもう憑神を喚ぶことはできない、それは知っている。
カールの様に以前の《The World》、即ちR:1で未帰還者になった経験のある者しか
もうモルガナ因子をPCに内包してはいないのだから。
AIDAとやらと対等に戦えるのはXthフォームのハセヲくらいのものだろう。

「ハセヲと親しいんでしょう、貴女」
「何、オネーサンってば妬いてるの?」
「冗談キツイわね」

しかし返って好都合だとカールは心の中で哂う。
今ハセヲは……亮は智香とお台場でデート中、そんな時に無粋な邪魔が入るのは許さない。
せっかくお膳立てした計画を狂わされるのは潤香の美学に反する。
それだけは許さない。智香のためにも

「正直なところ、憑神を使役できる貴女を野放しにはしておきたくない。
 でも不本意だけど、今は貴女以外に頼れる人間がいないの」
「ホントに残念そうw やっぱオネーサン的にはハセヲと一緒に駆除したいんだ?」
「……本気で怒るわよ」

薮蛇だったらしい。
CC社の人間に協力するのは面白くないが、恩を売っておいて損はない。
彼女の機嫌を取るためにもここは大人しく協力してやるのが無難な選択か。
カールとて同じ女であるし、パイのハセヲへの恋慕は分からなくもない。

「おっけ、引き受けよう。そんかわし」
「何かしら」
「ここ2~3日だけハセヲのこと、放っておいて欲しいんだ」
「……どうして」
「ギブアンドテ~ク。あたしが譲歩できるのはここまで」

無駄なことは嫌いな主義のカールだが今回ばかりは仕方ないと割り切った様子。
とりあえずハセヲ不在の間は裏方に回った方が良さそうだ。元々、こういう仕事には慣れている。
あとは智香が上手くハセヲと懇ろになれば言うことはない。そっちの方が本命なのだから。

「けど勘違いするな。あんたのためじゃない、ハセヲのために代理を引き受けるんだ」
「ハセヲのため? ……妬いてるのって私じゃなくて、貴女なんじゃないの?」
「ふふん。どーかな」

けれどカールは飽くまでその姿勢を崩すことはない。
パイからさっさとAIDA反応のあったエリアコードを聞き出すと、ばみょん!と軽快に駆け出して行ってしまう。
ハセヲはあんな女の何処が良いのかしら? パイの心情は複雑の極み……。


388:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:27:54 9NC/YuRV

*************************





「星を見るのもいいけどさ。こういうのもいいよね」
「そーだな」

智香曰く、イルミネーションは見てて飽きないらしい。俺にゃ無理だが。
女は男よりも好奇心が強いって言うし、それこそ感性の違いかもな。
それとも何か他に理由でもあるのか……。

「ハセヲは星とか見たりするの好き?」
「たまに夜空を見上げたりする程度」
「んー。そういう心の余裕は人生には必要だよな」
「心の余裕なぁ……」
「見上げてーごらんー♪ってね」

坂本九の歌か。あの歌……2番のサビ部分の歌詞とか
【手を繋ごう僕と 追いかけよう夢を 二人なら苦しくなんかないさ】
だもんな。大した詩人だぜ。

「でもね。アタシとしては」
「あん?」
「リアルでさ。ハセヲと……亮と一緒に、こうやって歩いてみたかったし」
「……」

……何で立ち止まってんだ俺は。
歩けよ。

「へ、変なこと言った?」
「いや、何つーか……」
「う、うん?」
「……意外と女の子してんのな」
「アッ、アタシは最初から女の子っ!」

大人じゃない、乙女です。恋するのが仕事です、ってか。
女の子が魔法で作られたんなら、男の子は何で作られたんだろうな。
錬金術とか武道の達人達の細胞からか?

「だってよ、普段とのギャップがあるだろ。いつも冒険だのプレシャスだの言ってるのに」
「冒険だけがアタシの全てじゃないって。亮だってそうだろ?」
「まぁ……そりゃな」

そりゃそうだ。
ハセヲと三崎亮はイコールであってイコールじゃない。
現実にまでゲームの設定とか持ちこむ必要とか全然ねぇし。
むしろカールの言ってた
『揺光のキャラはロールだと思った方がいい。本当のあの子はすごい繊細なんだ』
って言葉が実証されたってワケだ。意外だったけど。

「んで、歩くだけでいいのか?」
「えっ」
「一緒に歩くだけで、お前はそれで満足なのか?」


389:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:29:05 9NC/YuRV

わざわざ一緒に歩くためだけに北海道から来たんじゃねーんだろ?
いくら俺でもそれくらいは感づく。
一応……アレだ、か、彼氏……だしな……。

「他にもやってみたいコト、あるんじゃないのか」
「……あるけど……いいの?」
「借金の保証人になってくれ、とか以外ならな」

俺はハッキリ言ってこういう雰囲気が苦手だ。
ゲームの時ならアトリやパイ、カールとかと2人きりで
エリア行ったりクエストやったりAIDAの駆除やったりしたこともあるにはあるが、今はゲームじゃない。
どうにも……調子が出なくて引き気味になると言うか……。

「じゃあさ」
「おぅ」
「キスしよ」
「……」

……誰と誰が? 
って、手ェ繋ぐ時にもあったぞ、このやり取り。

「な、何でそこで黙っちゃうのかなぁ……?」
「……ここでか?」
「うん……ここがいい」

……えっと、他にもいっぱい人居るんだけどな。
気がつくと俺らと歳もそう変わんねぇカップルどもがよ、周りでチュッチュチュッチュやってんの。
なに、俺達もその仲間入りしろってのか? おいおいおいおいおい、そりゃねーだろ。

「ここでしたい」
「(うわ……)」

不意打ちで智香に抱きつかれた。
コイツ、あんま背が高くねぇから頭は俺の胸あたりにあってさ。
ハセヲの時だったら抱きついてくる奴なんか有無を言わさずに、ひっぺ剥がしてるのに。
でも今は全然そんな気力が沸かねぇの。真夏に抱きつく奴があるか、とかツッコむ気力も。
智香の身体、すげぇ軟らかくて(胸とか)、いい匂いして、ガラにもなく俺の心臓ドキドキ言ってんだ。

「……会ってから、まだ24時間も経ってねぇだろ」
「ア、アタシだって……我慢したかったけど……げ、限界突破……みたいな?」

宇宙一の戦闘民族みたいな言い訳しやがって……。
ならアレじゃん、お前が寝てる時に煩悩と戦ってた俺の努力無駄じゃん。
カールの言ってた通りにやっときゃよかったのか? 選択肢間違えて別ルートにでも入ったのか?

「……あとで『乙女の純情をもてあそぶな! 地獄に落ちろ!』とか、言わないか」
「な、何ソレ。言わないよ、言うわけないだろ!」

「失礼しちゃうなー」とか顔膨らませて怒ってやがんの。
その仕草がすごい可愛いのな。前の俺なら志乃とどうしても比較してたんだろうけど……
さすがに今はそんなコト、もうしねぇよ。する意味がない。この可愛さはベクトル違う。

「亮、メールで言ってたじゃん、かんちがいしちゃえ……って。
 していいよ……かんちがい。アタシもね、かんちがい……してるから」


390:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:30:30 9NC/YuRV

俺はキスをしたことがない。
そりゃ日本じゃなくて英語圏とかに住んでりゃ、日常的に家族や女友達とするんだろうよ。
でもここは日本なワケで。しかも日本人ってのは昔から礼儀とかを重んじる奥ゆかしい人種なワケで。
人付き合いの苦手な俺なら尚更なワケで。つか、もうワケ分からん……。ワケワケうるせぇぞ、俺。

「かんちがい……していいのか」
「……アタシがいいって言ってるの。いいに決まってる」

ちょっとだけ揺光入ったな、今の。
まぁ……じゃあ、本人の許可下りてるし……かんちがい、してみる……か?
ここで逃げたら、また昔のヘタレだった頃のハセヲみたいになっちまう。
それに智香を否定することにもなる。俺はそんなに酷い奴だっけか? 違うだろうよ。

「……目、瞑れ。俺も一応、恥ずいから」
「うん……」

俺の腰に回してた智香の腕が、一瞬だけビクッと強張った。
やっぱ俺だけじゃなく、コイツも緊張してんだな……慣れてないだろうか。
てか智香は誰かとこういう経験あんのか? 
そりゃ結構可愛いし、昔付き合ってた男がいた、とか言われても全然違和感ねぇけどさ……。

「おでことか、無しだから……」
「わ、わーってる」

ここまで来て、唇じゃなくて額にする奴はさすがにいねぇだろ……多分。
暗くなかったらもっと智香の顔を堪能できたんだろうが、待たせるのも悪い。
もうちょっとだけ明るいとこでヤれば良かったかな、なんて考えてる余裕もない。
俺も、かんちがいしちまったみたいだったから。

「智香……」
「ん……」

何だろ、何なんだ。
人間の(てか女の子の)唇ってこんなにやーらかかったのか。
とりあえず息が続くまでこのままで居ればいいかな、とかそんなことだけ考えて。
でも、何か様子が変っぽい。息苦しいとかそういうのじゃなくてだ。
俺の腰の辺りにあった智香の手が、いつの間にか首に回されてる(でも目は明けない)。
さっきよりも強く智香の身体が密着してきて、腹の辺りに普通にコイツの胸が当たってる(でもまだ目は明けない)。
俺の歯に何かが触れた。智香の歯じゃない、もっと柔らかいものが(それでも目は明けない)。
んで、それが強引に俺の口の中に入ってくるのな。舌に絡んできて口の中が大変……って、おいおい。

「っは……はっ……ち、智香!」
「どっ、どしたの?」
「どしたのって……お前……今、舌……」
「い、嫌だった?」
「そういうんじゃねぇけど……い、いきなりだったから、ちょっと驚いたっつーか……」
「潤香が……舌入れた方が喜ぶ、って……」

カールの奴……やっぱ妙なこと吹き込んでやがったのか……。

「ダ、ダメかな?」

ダメダヨ。ってぱにぽにだっしゅ!な展開は期待しない方がいい。
智香とキスしたせいか、何かもう俺も色々フッ切れちまってるから。

「……いいんじゃねぇの、智香の……したいようにすりゃさ」


391:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:31:46 9NC/YuRV

それから仕切り直しっつーことで、俺達は何度もキスを繰り返した。
唇を重ねては離し、重ねては離し……単純作業なのに、何故だか楽しい。
俺もだいぶ骨(コツ)が掴めてきたらしく、互いの歯がぶつかり合うみたいなこともなく
スムーズに行くように……って、んなコトの骨掴んでどうするよ。変態か。

「ん……亮、上手……」
「上手いも下手もあって堪るかっての……」
「謙遜するなって、事実だし」
「(褒められてもこればっかりは嬉しくねぇぞ……)」

智香のこの余裕っぷりは何なんだ?
俺を抱きしめる時の仕草といい、最初のキスの時といい、初めてって感じじゃねーな。
これは……もしかするともしかするんじゃないか?

「……なぁ」
「ん。なぁに」
「俺から言わせると……むしろ智香の方が上手いってか、手馴れてるって感じなんだが」
「え……そ、そうかな?」
「お前が昔誰と付き合ってようが、そんなのは気にゃしねぇけど……まぁ、一応」
「あー……うん。それは……」

やっぱ脈ありか。
可愛いもんな、そりゃ男の方が放っとかないだろうよ。

「じゅ、潤香と予行練習を……ちょっと」
「は?」
「その、な……何て言うか……ノリでやっちゃった……みたいな?」
「……」

あの女……揺光争奪とか本気を見せろとか言っておきながら、
ちゃっかり自分も良い思いしてんじゃねーか! 後輩の唇を奪う変態お姉様って何処のエトワール様だ!
にゃろう、まんまとしてやられた……!

「す、寸止めって決めてたんだ! でもさ、潤香に真顔で『いい?』って聞かれて……」
「……OKしちまったワケだ」
「何て言うか……潤香ってさ、黙ってれば本当に綺麗で……あぁ、いいかな、ってカンジになっちゃって……」

……魔性の女と書いて魔女と読む、か。やっぱあの女、ただもんじゃねぇ。
つまりアレか、俺も智香も最初からカールの掌の上で踊らされてたってか。
どっか芝居がかったロールする奴だとは思ってたけど、そういうコトかよ……とんでもねぇ女だ。

「でも、オトコノコとは亮が初めてだから」
「そ、そうか……ってフォローになってねぇだろ、ソレ」
「べ、別に、そういう趣味は全然ないんだからな! あ、飽くまで、潤香とは友達同士だって!」
「わーった、わーったから。夜の公園で騒ぐの禁止」

とりあえず智香が男と付き合ったことがないのは嬉しい誤算だった。
嬉しくない誤算は、カールの野郎(女郎か?)が智香からレッスン料を摂ってたこと。
だから昼間に電話かかって来た時、随分と余裕だったのか。味見済みとは……侮ねぇ。
そりゃ「襲えば?」とか軽く言えるよな、お前はもう第一段階終了してるんだから。

「カール……やっぱ、アイツの性格だけは分かんねぇ」
「それには……アタシも同意、かなぁ」


392:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:32:17 OQ0ucEtD
>>379FMD(フェイス・マウント・ディスプレイ)ではなくM2D(マイクロ・モノクロ・ディスプレイ)じゃね?R:2時代は

393:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:33:17 9NC/YuRV
少女迷路でつかまえて? くちびる白昼夢? 何のことです?
おやすみおまいら



394:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:35:05 cF5tV8kE
>>393
GJ

続きが楽しみだwktk

395:名無しさん@ピンキー
06/11/04 23:50:16 fVnM1qYN
>>393 最高だ!
>>382GJ!ぜひ続きを

396:名無しさん@ピンキー
06/11/05 00:40:50 lmn8wgPx
おみそれしますた

397:名無しさん@ピンキー
06/11/05 00:41:56 P0pI9F+L
>>393
来た来た来た来たー!!GJ!!!
なんかすげードキドキしたw

398:パック ◆JuT3jsxZbo
06/11/05 00:51:03 f/RQOAFW
>>355
ありがとうございます!
これで色々出来ます、本当に助かりました。

報いる事が出来なくて申し訳ありませんが、今日は連載はお休みです。
本当に申し訳ありません。
もはや信頼に値しないと思うので予告はなしですが、来週中には何とか都合つけて話を一区切りさせます。
それに合わせておまけ本編も開始します。
まとめは作るとすればもっと後で12月中旬以降になると思いますが、
編集自体は既に行っていますのでハセ志乃orタビー前編が読みたいという方がいらっしゃれば
txtファイルでどこかのupローダに上げます。
全ては俺の無能さ故、なんかもうどうしようもない落ち武者となっていますが
よろしければこれからもご一読ください。

399:名無しさん@ピンキー
06/11/05 00:52:50 8R9xj16B
>>299の続き投下! 2日ぶりじゃあああ!

「ちょい待ち!」
「何だよ」
「泊まるって、いったいどういう事や!」
「どういうって…智香はわざわざ今日の為に北海道から来てるんだぞ? それに、智香ともう約束してるし」
亮の言うとおりである。智香はわざわざ今日のために、遠路はるばる北海道から東京までやってきたのである。
「約束かなんか知らんけど、何か納得いかへん!」
朔は何だか分からないが、無性にモヤモヤしていた。何とかして二人がくっつくのを阻止せねば。そんな思いに駆られていた。
「納得いかねえって言われてもなぁ」
亮は頭を掻きながらいった。
「こうなったら、ウチも泊まる!」
「はあ?」
「ハセヲと揺光を二人っきりにしておくのは何かと危険や! ハセヲが揺光に襲いかからんともかぎらへん! せやから、ハセヲが揺光に手え出さん様に見張るためにウチもハセヲの家に泊まる!」
「………素直に泊まりたいっていえねえのかお前は」
亮は朔の突然の申し出を驚く事も無く受け流した。そして、言葉を続けた。
「てか、望から聞いてないのか? 2泊3日でこっちに来るって」
亮の言ったことが、朔には初耳のようだった。
「ウチそんな事聞いてへんで!」
「あ、いうのわすれてた」
「望!」
「ごめんねおねえちゃん。でも、おねえちゃんうれしそうににもつのじゅんびとかしてたから、
ハセヲにいちゃんにあえるのがそんなにたのしみだなあっておもって、じゃましちゃわるいかなあとおもったから、あとでいおうとおもってたんだ。そしたらすっかりいうのわすれちゃって…」
「う、ウチハセヲに合うのが楽しみになんかしてへん! 何へんなこと言うとんねん!」
顔を真赤にし、朔は思いっきり望をゆすった。
「ああああああ、あたまがゆれるよ~~」
「だいたい、何でうちがハセヲと合うのを楽しみにせなあかんねん! もしかしたらハセヲの家に行けるかも知れへんとか、
チンピラに絡まれてハセヲに助けてもらうドサクサに紛れて抱きついたり出来たらええなとか、ハセヲの両親と会って挨拶することになったらどないしようとか、そんな事ぜんぜん思ってへんからな!!」
そんな朔の姿を見た智香は思った。(素直じゃないな)と。
「全部自分で喋ってるぞ」
「!!」
亮に言われ、朔は初めて自分がうっかり口を滑らせていることに気付いた。


400:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:02:50 8R9xj16B
「ちゃう! ちゃうねんで! そんな事全然思っとらんで!」
朔は必死になっていま自分が言った事を否定しようとした。しかし、時すでに遅し。
「ふ~~ん。って事は、勝負パンツとか穿いてきてたりして」
「!! んなもん穿いてきたりなんかしてへんで! もしかしたら何かの役に立つかもしれんと思ったりしなかった訳や無いけど、穿いてきたりしてへん!」
どうやら図星のようだった。智香に指摘されさらに真っ赤になった朔の顔がそれを物語っていた。
(く、やるじゃないか朔…でも、こっちだってそう簡単に負けなやしないよ)
と、智香の中で静かに朔に対する対抗心が芽生えたりいている事に誰も気付いてはいなかった。

よっしゃ、今日はここまで。
自分で書いてなんだけど、望の台詞は読みにくいなあ。平仮名ばっかだから仕方ないのかもしれないけど。

401:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:05:40 WrP2boEP
アトリのSS誰かかいてくれ~

402:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:06:29 YatIdjnt
>>400
キタァアアアアア!!GJ!1

> 自分で書いてなんだけど、望の台詞は読みにくいなあ。平仮名ばっかだから仕方ないのかもしれないけど。
だがそれがイイ!!(゚∀゚)

403:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:11:15 MrG1hGdE
>>401
惚れっぽい設定を利用して
ついついアトリに惚れちゃう揺光
それから(ry
みたいな?

404:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:19:53 8HPzaD+t
女にもてるのはハセヲだけじゃなくてアトリもかw

405:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:20:46 Qz02nWQE
>>393
キタ━(゚∀゚)━!!!

職人方乙

406:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:32:12 asAEtIld
>>399
>「ハセヲと揺光を二人っきりにしておくのは何かと危険や! ハセヲが揺光に襲いかからんともかぎらへん! 
>せやから、ハセヲが揺光に手え出さん様に見張るためにウチもハセヲの家に泊まる!」


朔は揺光のことを揺姉って呼ぶんだが・・・
ちゃんと漫画読んだりゲーム本編プレイしてる?


407:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:34:58 YatIdjnt
>>406
アルコルは多めに見てやれよ…読んでても忘れてる俺みたいな奴が居るからorz

408:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:37:20 MrG1hGdE
ちなみに揺姐、な。
ゲームしかやってない人だって大勢居るのだよ

409:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:40:39 8R9xj16B
>>406
ご指摘ありがとうございます。そうかあ揺姉かあ。以後気をつけます。
ちなみに、ゲームはまだやってません。たしか朔陵辱編を書き始めたころにそう書いておいたと思いますが…

410:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:45:54 asAEtIld
>>408
アルコル2話だと「さっすが揺姉 向かう所敵ナシやっ!!」ってなってる
揺姉、揺姐・・・どっちなんだ・・・(((( ;゚Д゚)))

411:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:49:38 MrG1hGdE
>>410
ああ、ごめん俺が間違えた
でもあれ原作が浜崎じゃないんだよね

412:名無しさん@ピンキー
06/11/05 01:51:58 8R9xj16B
>>411
とりあえず、ご指摘いただいたところは修正して行きたいと思います。これからもよろしくおねがいします。

413:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:14:37 K3ITwPIc
その後を考えると、エン様に負けたあとは見向きもしなくなるって展開だってありうるわけで。
「現在」朔が揺光をどう呼ぶかは未知数じゃない?
アルコルのあの場面での台詞をもって「公式と違う!」ってのは言いすぎだと思うな。

414:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:20:01 FY414ALm
>>398
幾らでも待ちますよ、全裸で。


・・・本篇よりおまけの方が楽しみだ、
なんて言えない・・・(´・ω・`)

415:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:23:47 75lc9GW8
>>393
アッー!!今夜もGJ

416:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:24:52 FY414ALm
連レススマソ
>>398
ハセ志乃読みたくなったので
どっかにUPしてもらっていいでしょうか?

(´・ω・`)ワガママデゴメンネ

417:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:43:52 asAEtIld
>>413
本人がゲーム未プレイって時点で・・・まあいいや。配慮が足りんで悪かったよ。
>>412
たのむからゲームしてくださいおねがします。

418:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:53:46 P0pI9F+L
たしか朔はVol1で「揺光」と呼び捨てしてたシーンがあったと思う
本人との会話ではないが

419:名無しさん@ピンキー
06/11/05 02:57:56 3ZL2TGKa
>>418
アプカルルでも揺光のことけなしてる書き込みしてたよな
その時も「揺光」だったしエン様に熱が完全に移って変わったってことでいいんでね?

420:名無しさん@ピンキー
06/11/05 03:01:05 6OiHxpXa
ゲームやってなくても愛があって世界観やキャラをある程度掴んでるなら
いいと思うけどな。読み手がやれと強制するなんて傲慢すぎないか?
>>417はかなり感じ悪いと思った。人にはゲームできない事情もあるだろ

421:名無しさん@ピンキー
06/11/05 03:02:22 FY414ALm
>>417
文句言うくらいなら読まなきゃいいんじゃないか?
別にキャラの性格とか口調が
ぜんぜん違うわけでも無いんだから・・・

以下荒れるからこの話題終了

422:名無しさん@ピンキー
06/11/05 03:13:00 75lc9GW8
SSも読んでないし討論も読んでないけど
スレタイ以前に板名見ろ。話はそれからだ

423:名無しさん@ピンキー
06/11/05 03:23:07 /h7fRWMG
なんで勝手に「リアルの朔望は双子」って設定にしてんの?
公式に無いでしょ?
せめてゲームだけにして

妄想しすぎwww

424:名無しさん@ピンキー
06/11/05 03:35:53 3ZL2TGKa
>>423
それ言ったらここのSSほとんど書き手さんの
自分設定入ってるだろ…それでも面白い物を
書いてくれてるんだから全然良いと思うんだが

425:名無しさん@ピンキー
06/11/05 03:40:00 jfK/pJNw
wiki見て書いてるからじゃないの?
俺wiki見てきたけど、あれ一応双子ってことになってるしさ
別にいいんじゃないの?
それでも

426:名無しさん@ピンキー
06/11/05 04:04:56 FY414ALm
スルー推奨

427:名無しさん@ピンキー
06/11/05 06:49:50 tRoU0yMT
18以上にしてはガキばっかだなw

428:名無しさん@ピンキー
06/11/05 08:42:40 YKKcCzRq
好き放題言いやがって…

>>399-400の職人様が書くのやめちまったら、俺はお前らを喰い殺すz(ry

429:名無しさん@ピンキー
06/11/05 09:51:47 Qz02nWQE
絵師とかSS職人とか


こうやっていなくなっていくんだね…

430:名無しさん@ピンキー
06/11/05 09:57:26 +AtjkAdZ
設定なんて飾りです偉い人にはそれがわからんのですよ

431:名無しさん@ピンキー
06/11/05 10:06:55 Zg7UrBfP
公式の設定でも今のところ、朔望は双子だよ。

432:名無しさん@ピンキー
06/11/05 11:20:37 jyvTQCEh
いくら指摘が正しくても最低限の態度がなってないやつは荒らしと同じです、本当にありがとうございました。

433:名無しさん@ピンキー
06/11/05 12:13:27 1SDtLdaW
続きを・・・・・・・はやくっ

434:名無しさん@ピンキー
06/11/05 12:17:04 1SDtLdaW
433 と言っておきながら自分で書くよ
なんかリクあったら書いてくれ



435:名無しさん@ピンキー
06/11/05 12:38:55 LzUGkFxQ
sageもできない人なんて

436:名無しさん@ピンキー
06/11/05 13:24:43 dBodVmP+
>>434
約4分の間に何があったんだw

437:名無しさん@ピンキー
06/11/05 14:20:36 J/rDO91x
なんか需要あったっぽいので
>>379 の続き投下。FMDだとかどうとかは気にしない。
(ただ、俺的には小さなM2Dつけてるより、中古のFMDつけながら
こういうプレイしてるってのが好みだと思うんだが気のせいだろうか……?)

438:名無しさん@ピンキー
06/11/05 14:21:45 J/rDO91x
なんだ……ってんだよお前……)
 こいつ……揺光―違う。智香の事を思って、亮は口の中で呟いてみた。
 今でこそハセオのPCは何事も無いように倒れた様子を演じているわけだが、リアルの自分の下半身はもはや限界に近い。
 格好つけるためだけに家でも履いていたジーンズを押しのけるように、欲望の塊がビクンと反応を繰り返す。

「ハセヲぉ……ん」

―チュッ。ネチャ。
「(……ああ、くそ)」
 揺光から智香の口元に鳴り響くゾクリとするような音が立つ度に、亮の息子もドクンと唸った。
 この状況で、こいつにこんな事をされて、『死の恐怖』の中身までは、何もしないままではいられないようだった。
 一度だけ揺光のPCと向き合うと、仕方なく、亮は自分の欲望がなすままに、コントローラーから左手だけを離し、
 口元にそっと自分の指を添わせる。

「揺光……口、開けろ」
「! う、うん……」

 一瞬見開いた瞳に心を奪われながら、亮も揺光に合わせて口を開き、人差し指と中指の間に舌を絡めてみる。
「んゃあ……んむぅ……」
 口元で舌に纏わりついた唾液と指同士で変な音を流すたびに、揺光は律儀に反応を示し、それが亮の脳髄を刺激していく。
「(だ、出す……、だけ、な)」
 コントローラーを机に置いて、空いた右手でゆっくりとジーンズのボタンを外し、ジーンズを下げ、狭い空間から自分のモノを解放してやった。
 どうにもこうにも、これで苦しさからは開放される。
 今更ではあるが、この位置からだと揺光のゆったりとした谷間がまん前までに迫っていて、早速左手が息子へと向かいそうになる。
 この体制でも垂れていないのは、リアルではないゲームだからこその特権だろうか。
 そんな事をぼんやりと考えだすと、揺光は突然顔を引いて、ハセヲの股間を見下ろすように見入った。

「……んぁ、ハセヲの、大きい……」
「は、はっ!? お前なんで今、俺が出したのをわかって!」
「だって、今、チャックの音がした後、『はぁ』って溜め息ついてるんだもん。 ……可愛いw」
「か、かわっ……!?」
「なぁ、こうする……んだろ?」

 出す言葉が思いつかないでたじろぐハセヲを無視し、揺光の左手がハセヲの股間へと延びる。
「よ、よう、こっ……!」
 ポリゴンによって構成された3D同士が少しだけめり込みながらも、左手は引っかくように股間をいじった。
「っ……!」
 息が荒くなりだし、亮の左手も揺光の手つきにあわせるように、無意識に自身のモノへ触れていく。
 そんな頻繁ではないとはいえ、何度も経験した事のある感触。
 だというのに、揺光がハセヲのを服越しにでも触れるようにしている様を見せられるだけで、脳に行き届く感覚は絶叫ものだった。


439:名無しさん@ピンキー
06/11/05 14:22:44 J/rDO91x
「か、感じる?」
「……ば、ばかやろ! そんな事いちいち聞くなっ!」
「ん……、ならこれ、は?」

 そういうと、揺光はするすると全身をハセヲの下半身へと降ろしていく。
 揺光の胸がハセヲの股間へと接触すると、それだけで鼻の鼓膜が破れんばかりの快感が視覚から送られてきたと思ったが、
揺光はさらに下降を続け、やがてその顔をハセヲの股間へと埋めてしまった。
 3rdフォームの、アレが見えそうなぐらいまでえぐられた腰部分のパーツが揺光の顔で埋まり、腹筋から続く裸体部分の
デザインと合わせ、さながら、本当にハセヲのモノをくわえているのではないかと錯覚を起こしそうな光景だった。

「ねぇ、アタシで、感じて……、んむっ……はん……」
「……っ……!」

 揺光の言葉責めをなんとか叫び声で消そうとしても、ヘッドホンから送られる揺光の壮絶なフェラという”ロール”
の音色に合わせ、亮の左手は規則正しく、その音に合わせてピストン運動を始めてしまった。
―ピチュ。ング。んむ。チュ―
 明らかにわざとらしく大きな音を出されるたびに、亮は今までに感じたことのない快感に襲われていく。
 だんだんと全身の力が抜け、けれども肉棒とそれを握る左手の握力だけが徐々に増していった。
 そして揺光が舐め取るように大きく舌を出して、ペロッとハセヲの股間を舐め上げると、思わず、空いていた右手で
コントローラーを操作し、ぎこちなくでも、揺光の頭の上に両手を置いた。
 もっと、感じたい。
 錯覚でも、そう思いたいと願った亮の気持ちが届いたのか、揺光は見上げる形で一度ハセヲを覗き込んでから、
頭の上下運動をより小刻みに始めた。

「うっ……、よ、揺光……!」
「あふ・・・・・・い、いいほ、くひ、に、はひへ(い、いいよ、口、に、出して)……」
「くっ……!」

 やはり何かをほお張っているという風に”ロール”しながら揺光は微笑む。
 その動きに、頭が上下するスピードにあわせるように、ギュッと息子を握り締めた亮の左手もしごきを早める。
 既に亀頭からはじんわりと愛液が滲み出てきて、それが揺光の唾液交じりの演技と相まって、臨場感を増した。
「るろっ、ふむっ、んる、んぅ、んんんっ……!」
 向こうも感じてきているのだろうか。揺光はその表情を苦痛にしてみせたり、快楽にしてみせたりするだけだが、唯一
”智香”の部分である声だけは、亮の高鳴りに合わせるように徐々に興奮してきたような焦りに似た口調へと変化していく。
 そして 揺光のPCが、許される限りにハセヲの股間に向かって頭部をめりこませるのと、亮の左手が先端から根元に向かって一気に振り下ろす動きが重なった時。

「揺光! で……るっ……!」
「んんんん……」

 亮は乱暴に座っていた椅子から立ち上がり、視覚では揺光の口内に向かって、自身の全てを吐き出した。
 その脈打つ度に漏れる亮の喘ぎ声に合わせ、揺光は一間隔置いて「ごくっ」と呑みこむ音をわざとらしく鳴らした。
 それがまた亮の脳髄を刺激し、何回もその行為が繰り返されると、やがて全てを出し尽くしたと思った亮は、
ガタンと荒々しく元の席に座り込んだ。

「よ、よう……こう……」
「ん……ハセヲの、おいしい、よ」

 ハセヲの腰元で、前に「私は一途だ」とかなんとかと軽く告られた時のような悪戯めいた笑顔で、揺光は指を舐め取るフリをする。
 指についた精液……を、舐めているつもりなのか、それが絶頂を迎えたばかりの亮の胸を、グッと圧迫した。
 一度開花した欲情は止まる事を知らない。
 左手に握られた自身の肉棒は、今まで溜めていたものを吐き出したいと、いまだ固いままである。


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