07/03/28 06:00:00 cQ8DokZK
コンコン
眼鏡「はい」
いきなり聞こえたノックの音に飛び起きてドアの方を見ると、そこには和泉が立っていた。
眼鏡「和泉……」
ボン「松岡くん……一緒に寝ても、いい……?」
眼鏡「え……?」
小さな声で言うと、和泉はドアを閉めてベッドへ近付いてきた。
ボン「最近寮での生活に慣れちゃってたから……あの部屋に一人で眠るの、恐くって……」
眼鏡「……」
ボン「ダ、ダメかな!? 松岡くんが嫌なら、へ部屋に戻るけどっ!」
俺の表情を読み取れずに一人慌てる和泉がなんだかすごく可愛く思えてきて、俺は笑いながら和泉の手をベッドへと引いた。
眼鏡「いいよ。俺も眠れなかったとこ」
ボン「ホント!?」
俺が言うと和泉の表情はパッと明るくなって、ベッドに入り俺の身体に思い切り抱き付いてくる。
眼鏡「うわぁっ!! お、お前…あんまり引っ付くなよ!!」
ボン「だって嬉しいんだもんっ! 松岡くん、大好き!!」
しばらくくっ付いてくる和泉を引っぺがすのに苦労したが、やがて疲れたのか和泉は俺の隣で眠りについた。
ボン「ま……つおか……くん……」
寝言らしき俺の名前を呟きながら、和泉はずっと俺の手を握っていた。
―和泉、やっぱり寂しかったんだな。色々しつつも俺の機嫌をうかがいながら、
どうしたら俺を喜ばせられるか一人で考えて……俺もこれからは和泉のしてくれる事に、もっと喜んでやれる様にしよう。
そしてそのうち、何もしてくれなくても俺はお前の事ちゃんと思ってるって事をわかってくれるといいな……。
綺麗な寝顔に顔を近付けると、俺は和泉の手をきゅっと握り返した。
和泉の髪、イイ匂いがする……
ってアレ?もしかして俺、和泉の事が……。
END