06/12/14 04:33:24 EicMAgen
(亨×裕史郎(最終回寄り))
カコーン…
姫専用風呂に、使用中のシャワーの音や桶の音が鳴り響く。
裕史郎「はぁ…今日も一日お疲れさん、オレ…」
理性を失うであろう生徒達から姫を守る為に設置されている“姫専用風呂”。
一人ずつの交代制で使用するこの風呂に、東の姫・四方谷裕史郎が入浴している。
裕史郎「ふぅ…気持ちいい……」
一人で気持ち良く湯船に浸かりながら呟いていると、脱衣所に人影が見えた。
裕史郎「な~んだ、実琴かぁ?今はオレが入ってるっつの。もう少しであがるから待ってろよ」
裕史郎がわりかし大きな声で話しかけているというのに、
人影は聞こえていないかの様に裕史郎の声を無視して近づいてくる。
裕史郎「おい!まだ入ってるって言ってるだろ!」
男同士だから、恥ずかしいとか裸を見られたくないなんて事はないが、ここは一人専用の風呂場だ。
気持ち良く入浴している所にもう一人入ってこられたらたまったもんじゃない。
そもそも二人一緒になんて入りたくもないし…
ガラガラッ
人影はとうとうドアを開けて風呂場に入って来た。
裕史郎はその無神経な男の顔を見てやろうと(どうせまた追い掛け回されてぶすくれた実琴だろう)
目を向けているが、湯気が立ち込めてなかなか確認出来ない。
裕史郎「はぁ…解ったよもう出るよ」
裕史郎が入浴中という事を目で確認しても引き下がろうとしない男の様子に、
裕史郎はあきらめて湯船から上がろうとした。
その時、湯気が消えてそこに立っている人物の顔がはっきりと見えて裕史郎が固まる。
裕史郎「と、とおるっ!?」
裕史郎は驚いて大声をあげた。
そこに立っていたのは、裕史郎が密かに思いを寄せる相手、河野亨だったのだ。