07/06/30 16:33:07 FJv/GM24
「おかげ様でクールダウンどころか逆に脳味噌に血が登って血管切れそうだよ。ありがとうね」
ペッと胃液混じりの唾を吐くと彩はすり足で柚華ににじり寄る。
「・・・訂正するわ。只の馬鹿じゃないわね。正真正銘、本物の馬鹿よあなた」
相変わらず小馬鹿にした態度で彩を毒突くが、その表情はどこか嬉しそうだった。
「久々に拳でしか語り合えない人間に会えた気がするわ。今日という日に感謝しなくちゃね」
柚華も半身の構えを取るが、彩とは違う。後ろの右足に体重を掛け、左足を一歩出して踵をやや浮かし、両手は手刀にして右手を胸に置き、左手を顔の前に出す。