気の強い娘がしおらしくなる瞬間に… 第6章at EROPARO
気の強い娘がしおらしくなる瞬間に… 第6章 - 暇つぶし2ch146:名無しさん@ピンキー
06/10/05 18:06:57 8aBX/siy
>>113
そういうのって拍手でやるべきなんじゃなかろうか

147:名無しさん@ピンキー
06/10/05 22:47:50 RPzl8eNf
>>146
2週間前のレスに今更噛みついてどうするつもりなんだ?

148:135
06/10/06 01:03:08 dlVTNq7l
ある程度まで書けたんですがエロまで持っていけず、エロ無しが嫌な方はスルーしてください

149:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/06 01:03:53 dlVTNq7l

午後7時。仕事帰りにほか弁買い、ビールも買って帰宅する。明日は休みだからゆっくりと飲めるな。
仕事上次の日に酒が残っていたらまずいので、仕事の前の日には飲まないことにしている。
二日酔いで飲酒運転と言われたら嫌だからな。そうだ、酒のあても買わなきゃな。
近所のコンビニに行き、柿ピーとさきイカを買うことにした。
商品を手に取りレジに行こうとしたがあることを思い出す。
もしかしたらアイツ、今日も来てるんじゃないのか?念のためにカリカリ君も買っていくか。
買い物籠に百円のアイスを二人分入れて買い物を済ます。
買い物袋をぶら下げて部屋へと着いた時、ドアの前に人が立っているのが見えた。
はぁ…やっぱりいたか。変な奴に懐かれちまったなぁ。
「お前、何時から待ってたんだよ。今日はもう遅いからすぐに帰れよ」
文句を言いながら部屋の鍵を開ける。
「…嫌よ。今日は泊まっていくから」
「はぁ?お前何言ってんだ?本なら好きなだけ貸してやるから持って帰って読めよ!」
オレの言葉を無視してドアを開け、勝手に部屋へと入っていく。
そのまま本棚へと直行し、数冊の小説を取り出し卓袱台に座る。
コ、コイツ、オレの部屋をなんだと思ってるんだ?説教したる!
「おい桃子!お前いい加減にしろよ!ここは図書館じゃ…」
「…うるさい黙って。読書中に話し掛けられるのはキライ」
な、な、な、な…ブチッと切れたオレは一度部屋を出て、隣の部屋のドアをノックする。
中から出てきたのは眼鏡をかけた大学生。オレとは結構仲のいいお隣さんだ。
「あれ?江口さんどうしたんで…あががががが!」
問答無用でコブラツイストをかける。
「健一ぃ!お前の友達は何なんだよ!毎日毎日暇さえあればオレん家に来て本を読んで…どうなってんだよ!」
五分ぐらい技を決めていたら動かなくなった。
メンドクサイので玄関に置いたままドアを閉める。ふぅ~、すっきりした。
怒りも少し落ち着いてきたので自分の部屋に戻ることにした。
…靴下を脱いで、くつろぎながら本を読んでやがる。なんで柿ピーを勝手に開けて食べてるんだ?
勝手に紅茶まで作ってやがるし…もう一度部屋を出る。
再度隣の部屋のドアを開け、まだ少し痙攣している健一をキャメルクラッチで締め上げる。
「確かに何時でも遊びに来ていいとは言ったがひど過ぎるだろうが!」
ギリギリと締め上げたら泡を吹き始めた。うわっ、汚ねぇな!お前はカニか!
汚いから泡を吹いたまま放置することにした。海へ帰れ、このくそカニが!
カニの頭を叩いてから再度部屋に戻る。…はぁ~、いい加減にしろよ?何勝手にオレのジャージ着てるんだよ!
くつろぐにも程があるだろうが!はぁぁ~、もういいや。まずはメシだメシ!
腹が減ってるので弁当にがっつく。そんなオレをじっと見つめてきた桃子。
「江口さん…好き」
潤んだ瞳で見つめてくる桃子。コイツ…のり弁も好物だったのか?
「……これで我慢しろ。何でも貰えると思うなよ」
こういう事もあろうかとカリカリ君を買ってきたんだ。
嬉しそうにカリカリ君を頬張る桃子。こうして見てるとカワイイんだがな。
コイツはオレが何か食っていると必ず好きだと言ってくる。食い物を分けてもらう為だ。
まったく…綺麗な顔して食い意地のはった奴だな。
初めて会った時はこんな変わった奴だとは思わなかった。
コイツの第一印象は、物静かで神秘的な美少女だった。
それが今や…ジャージを着てカリカリ君を頬張ってるんだからな。
人間見た目じゃ分からないな。
コイツ…神楽桃子(かぐら とうこ)との出会いを思い出す。



150:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/06 01:04:24 dlVTNq7l
オレ…江口翔馬(えぐち しょうま)はこの春大阪から転勤してきた三十歳男。
彼女は右手、愛人は左手というナイスガイだ。
そんなオレがコイツと…オレのジャージを勝手に着込み、
カリカリ君を頬張りながら小説を読んでいる、神楽桃子と知り合ったのは夏が近づく六月だった。
きっかけは隣に住む相川健一(あいかわ けんいち)に友達と遊びに行くので車を貸してほしいと頼まれたことだった。
貸してもいいがまずは運転技術を見せてみろと隣に乗り、運転をさせたんだが…教習所は何を教えてるんだ?
車という物はだな、運転する人によっては凶器にもなるんだぞ?貸す前に気付いてよかったぞ。
で、お前には危なくて貸せないと言ったら、じゃあ江口さんも一緒に行きましょうよと誘われた。
今思えば最初からオレを運転手として連れていこうと企んでたんじゃないのか?
まぁその日はオレも休みで、恋人と愛人を相手に3Pをするぐらいしか予定も無かったからOKを出したんだ。
で、待ち合わせ場所に行って焦ったよ。
そこには健一を含め、男3、女3の計六人がいたんだ。
しかもその女三人ってのが全員が美人!
一人は金髪でスーパーモデルのような美人!いわゆるパツキンだ。洋物も好きなオレには堪らなかった。
で、もう一人が黒髪で真面目そうな巨乳美人。メガネがポイントだな。
そのメガネにオレの自家製メガネクリーナーをぶっかけたいと思ったもんだ。
最後の一人がその表情に神秘的な印象を受けた、ショートカットのスレンダー美人だった。
…あの時は見た目に騙されたな。まさかカリカリ君をたかりに来るようになるなんて想像もしなかったぞ。
で、金髪美人の車と(外車でオレの愛車三台は買えるんじゃないのか?)
オレの自慢の国産セダンタイプの愛車に分かれて湖までドライブとなったんだ。
オレの愛車にはオレ、健一、桃子の三人が乗った。何故かジャンケンで勝った奴等がこっちを選んでいた。
負けた三人は金髪美人…シーリス・A・ラインフォード(どっかの国と日本のハーフらしい)の方にうな垂れながら乗った。
後で聞いたんだがあっちの車に乗った奴等はカップル同士だったんだと。
シーリスと付き合っているのはおとなしそうな青年、山薙俊(やまなぎ しゅん)。
信じられんがシーリスがベタ惚れらしい。おとなしそうな顔してとんでもない物持ってるのか?今度確かめないとな。
で、メガネっ子で巨乳ちゃんの本条マヤ(ほんじょう まや)には佐伯正吾(さえき しょうご)。
お互いウブで、見ていたら背中が痒くなる様な付き合いをしている。お前等中学生か!
で、余り物の健一と桃子を乗せたんだが…最初はラッキーだと思ったよ?
だって彼氏無しの美人がオレの車に乗ってきたんだぞ?健一をどこかで抹殺しようかと本気で考えたモンな。
しかしな…すぐに分かったよ。なんで男がいないのかを。
桃子はちょっとズレてるんだよ。まず食欲がおかしい。
普段はあんまり食べないけど、自分が美味しいと思ったものはどんどん食う。
オレはそれを知らなかったから、サービスエリアで「奢ってやるから好きなだけ食えよ」と言ってしまった。
サービスエリアで食う焼きそばって何故かうまく感じるよな?
ソフトクリームも美味しいんだよ。運転で疲れた頭がスッキリするんだ。…薦めた俺がアホだった。
初めてだ。サービスエリアで5000円も食い物の代金を払ったのは。
内4000円が桃子の胃袋に納まった。その細い腹のどこに入ったんだ?
後で健一に聞いたら、桃子の胃は東洋の神秘と言われてるらしい。そういう大事な事は最初に言えよ!
まだまだ食い足りない様子の桃子に、その場しのぎでカリカリ君を食わせてやった。
どうやらカリカリ君が気に入ったらしい。おかげで今だにねだって来る。もう10月だぞ?



151:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/06 01:04:57 dlVTNq7l
シーリス達から遅れる事30分、オレ達も目的地の湖に着いた。
なんで桃子たちがオレの車を選んだか分かったよ。…飛ばし過ぎだろ?
よく捕まらなかったもんだな。警察は一体何をやってんだ?
遅れて着いたオレ達を俊と正吾が青い顔して迎えてくれた。
マヤちゃんは平気な顔をしていた。肝が据わってるな、女って見た目じゃ分からんな。
で、湖ではバーベキューやルアーフィッシング、テニスなどで遊んだ。
途中でオレは桃子がいないのに気づいた。
まぁ変なヤツだが子供じゃないんだし大丈夫だろ、ってほっといたんだ。
しばらくして他の連中(オレと健一を除く)はカップル同士でボート遊びなんてふざけた事をしだした。
残りモンのオレ達二人は、男同士でのボート遊びという名の罰ゲームをしたいはずもない。
まぁオレ達はお互い釣りが趣味だからバス釣りでもしようかと思ったんだが、
一応年長者としては、残りの一人が気になったんだ。
で、探したら木陰で本を読んでいた。
実はオレって昔は小説を読むのが趣味で、中学時代は毎日読み漁っていたんだ。
だから気になって『何を読んでいるんだい?』と爽やかに話しかけた。
…無視だぞ?車を出してやったうえに、さんざん奢ってやったのに無視!
挙句の果てには「…邪魔」の一言。
…あったま来たねぇ。えぇ、グーで殴ってやろうかと思いましたよ。
けど、コイツが読んでる本のタイトルを見た瞬間、嬉しくなっちまったんだ。
だって今さら『銀英伝』だぞ?オレ、大好きでアニメのDVD、全巻大人買いしたぐらいだ。
実はオレが紅茶が好きになったのも主人公の一人の影響なんだ。
オレ、コイツぐらいの年の子が読んでるなんて考えもしなかったから、嬉しくなってつい話し込んじまったんだ。
で、その時言っちまったんだ。
『他にもいろんな本持ってるからいつでも遊びに来いよ』ってな。
普通、誘われても男の部屋に一人で遊びに来ないだろ?
しかも初めて遊びに来たその日から泊まっていかないだろ?
しかもコイツは本を読んでるだけだから会話は一切なし!
話しかけたら「…邪魔をするなら出て行って」だぞ?
オレの部屋だぞ?それに冷蔵庫は勝手に開けるし、紅茶は勝手に作る。もちろん洗い物等は一切しない。
ここまで好き勝手にされたら普通切れるよな?ブチッっといっちゃうよな?
けどな、オレも普通じゃないのかもしれん。やっぱり関西の血が流れてるからだろうな。
何故か『コイツ…メチャクチャおもろいやんけ』って思ってしまったんだよ。
それ以来、コイツが好き勝手してても口では怒っているが内心は『相変わらずおもろいやっちゃな~』で済ましてるんだよ。
まぁ、ホントに腹が立ったらさっきみたいに健一で発散してるけどな。
で、コイツ…神楽桃子とはその時からの付き合いだ。



152:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/06 01:05:47 dlVTNq7l
そんな桃子は今、柴田練三郎の時代劇小説『剣は知っていた』を読んでいる。
おお!これ、かなり面白かったんだよな!…話の内容は忘れちまったけどな。
大阪から暇つぶしのつもりで持って来た小説の山が、こんな形で役に立つとは思わなかった。
そんなことを考えていたオレに、本を読みふけっていた桃子が話しかけてきた。
「江口さん…紅茶おかわり」
………なめんなよ?
オレは紅茶のかわりに缶ビールを開け、桃子の口に流し込む。
もがく桃子の鼻をつまんで無理やり飲まる。飲んだのを確認し、そのまま頭を掴んでシェイク!シェイク!
しばらくシェイクした後に頭から手を離すとフラフラになった桃子はダウンした。
よし!これでコイツは二日酔い確定だ!
良い子の皆、お酒は二十歳になってからだよ?
じゃないとコイツみたいに惨めな酔っ払いになってしまうからね!
…18歳の桃子に無理やり飲ませるオレはまるで犯罪者だな。
ま、いいや。これで大人しくなるからぐっすりと寝れるな。
さすがにこのまま寝かせとくのは忍びないので毛布をかけてやる。う~ん、オレって優しいな。
さ~ってと、風呂に入ってさっぱりしてビールを飲んで寝るとするか!
オレは仕事で疲れた体と、桃子の相手をして疲れきった心を癒すため、ゆっくりと風呂に入ることにした。



「で、どうだったの?アンタ、また泊まりに行ったんでしょ?今度こそうまくいったの?」
大学近くの喫茶店。私達の指定席に座るなり、シーリスが桃子に問い詰める。
講義が終わった帰り道、私とシーリスは桃子に告白の結果を確認する。
私(マヤ)とシーリス、桃子の三人は中学時代からの友達。
私達の間にはいろんな事があったけど、今では二人とも大切な親友。きっと二人もそう思っているはずよ。
「ええ…プレゼントも貰ったし、お酒も一緒に飲んだわ。これで私達、恋人同士なの?」
おぉ~!やったじゃん、おめでとう!とシーリスが驚きの声を上げる。
OK貰ったの?スゴイ!やったね桃子!おめでとう!…って、ねぇ桃子、そのセリフ今まで何回も聞いたわよ?
「ねぇ桃子、プレゼントってなに貰ったの?」
今までのパターンからすると、多分あれじゃないかな~って思いながら聞いたの。
「………カリカリ君」
ポッと頬を染め、恥ずかしそうに言う桃子。
やっぱりそうなのね。毎回毎回なんで江口さんはカリカリ君を持ってるの?
それにカリカリ君を貰って喜ぶ桃子も桃子よ!
一言言おうと桃子を見てみる。まだ頬を染めているわ。
もう!可愛いじゃないの!なんで江口さんはこの可愛さが分かんないの?
「はぁ~…じゃ、一緒にお酒を飲んだっていうのも、無理やりビールを飲まされて頭シェイクされたんでしょ?」
「ええ、そうよ。何故知ってるの?」
シーリスの言葉に首をかしげ、何故?って顔をしている。あ~もう!可愛いじゃない!
「で、朝起きたらフローリングの床に毛布一枚で寝てたんでしょ?…はぁぁ~ダメだこりゃ」
予想通りの結果にため息をつき、肩を落とすシーリス。私もそれに倣ったわ。
「…二人ともどうしたの?」
私達が何故肩を落としたのか分からない桃子。
私とシーリスは視線を合わせ、大きなため息を吐く。
「ま、気長に行こっか。時間をかけたほうが手に入れたときの喜びが大きいからね」
「ふふふ…ねぇシーリス、それは実体験なのかな?あなたも山薙君落とすのに4年もかかったもんね」
「うっさいのよ!アンタも3年かかったじゃないの!」
「…じゃあわたしは5年もかかるの?その頃には江口さんは35歳…おっさんはイヤ」
桃子の言葉に顔を見合わせ、つい笑い出す私達。
桃子はキョトンとしている。もう!すっごく可愛いじゃないの!
笑いながらも私達はこの不器用な親友の恋をこれからも応援しようと誓ったわ。





153:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/06 01:07:17 dlVTNq7l
今回は以上です。


154:名無しさん@ピンキー
06/10/06 01:21:58 UE4t2WP8
リアルタイムで誰よりも早くGJ!
これはwktkが止まらないぜ!



>オレの自家製メガネクリーナーを
江口軽く氏ねwwwwww

155:名無しさん@ピンキー
06/10/06 01:24:01 YHzFaSHN
>>153
乙にござりまする。
今までのシリーズとは独立してるみたいだ。
続きを楽しみにしてます。

156:名無しさん@ピンキー
06/10/06 01:24:40 PNsJ7S2y
乙です。続きが楽しみ~



>彼女は右手、愛人は左手というナイスガイだ。
>まぁその日はオレも休みで、恋人〔右手〕と愛人〔左手〕を相手に3Pをするぐらいしか予定も無かった

全俺が泣いた

157:名無しさん@ピンキー
06/10/06 01:32:14 1s9R+wXj
ツクバ氏はなんでこんなに何気なくノリノリの文章を書けるんだろうなー

激しく期待大であります!

158:名無しさん@ピンキー
06/10/06 01:55:41 qhYn+T71
イイ!!ほんと続き期待してます。

ただ、なんだろう…桃子と江口、こんな二人なんか懐かしい


159:名無しさん@ピンキー
06/10/06 11:08:24 VfWRdj+6
>お前等中学生かぁ?たいがいにしとけよ!
吹いたwwww

160:名無しさん@ピンキー
06/10/06 13:47:05 R1mSXMvl
柴田練三郎の最高傑作は「運命峠」である。

161:名無しさん@ピンキー
06/10/06 18:35:43 YxAs0n9q
神だ…!
ようやく神と…!!

162:名無しさん@ピンキー
06/10/07 16:29:48 X79YRuIn
これはいい

163:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:16:01 FvYHEeDr
続きを一気にに書きました。投下します。

164:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:16:33 FvYHEeDr
「ねぇ正吾、聞いてるの?どうして江口さんって桃子の気持ちに気づかないのかなぁ…」
箱から袋を一つ取り出しながら話しかける。正吾は「…さぁ」と気のない返事。
ちょっと、私の親友の話よ?しっかり聞きなさい!
「もう!さっきからボーっとして、私の話ちゃんと聞いてるの?なにボーっとしてるの…よ!」
正吾のアソコを鷲づかみにする。あ、出したばかりだからカウパー液が付いたままね、綺麗にしなきゃ。
「うぅ…ち、違うって!うを?は、話しを聞いてないんじゃな…んぁ!ま、まだ咥えないで…うお!」
小さく萎んでた正吾のが、口の中で大きくなってきた。
フフフ…私、この大きくなっていく瞬間が大好きなの!
よっぽど感じてるのか、お尻も人差し指をギュギュッと締め付けてきたし…
大きくなった正吾を喉の奥まで飲み込み、亀頭を喉で締め付ける。
その間にも睾丸を左手で優しく揉み、右手人差し指でお尻を犯してあげる。
「マ、マヤ…ちょっと待って!そんなにされたら、またイッちまうって!」
それは困る。慌てて口を離し、袋を破り、コンドームを装着してあげる。
「な、なぁマヤ。今日はもう止めにしない?いくら俺でも4連続は…ってなにしてんだ?」
「なにって…今度はこっちに入れてね」
四つんばいになり、自らお尻を広げて正吾に見せる。
今日の為に腸内洗浄もしてきたし、アナル用の小さなバイブも入るようにしてきた。
後は初めてを正吾に奪ってもらうだけ。
「シーリスがね、こっちも山薙君にあげたって威張ってたの。ちょっと怖いけど負けたくないじゃない?
『アタシの愛は無限よ!だから俊にはなんでもするわ。ま、真面目なマヤには無理な話だろうけどね。
アンタには少し過激すぎる話だったかなぁ~?』って威張るのよ?
…私の愛のほうが大きいのよ!正吾!だから私のお尻、あげるわ!
初めてだけど、ある程度慣らしてるから入れても大丈夫だと思うの。だから遠慮しな…ヒィ!」
メリメリとお尻の中に突き進んできた正吾。
う、嘘つき!シーリスの嘘つき!なにが『頭が真っ白になるくらい気持ちいいの』よ!
こ、こんなの痛いだけじゃない!
「い、痛い!痛いいたいイタイ!ぬ、抜いて!正吾、お願い抜いてぇ!」
「ううう、凄い!マヤ、凄い締め付けだ!はぁはぁ、あう、このまま一気にいくぞ!」
「え?えええ!ウソ、もうヤメテよ!無理!無理無理無理ぃ!いったぁい…動かないでぇ!」
正吾は私の言葉を無視して一心不乱に腰を叩きつけてくる。
後ろからSEXは嫌いじゃない。むしろ犯されている感が大好きなの。
けど、これは…お尻は私には無理みたい。苦痛でしかないわ。
苦痛のあまりに薄れゆく意識の中思ったわ。「シーリスに負けた」ってね。
愛する人の為にこんなことまで出来るシーリスを尊敬するわ。
「マ、マヤ、もう出るぞ!…う、くおぉぉ!フッ、くお!」
うめき声と共に正吾の激しい動きが止まったその時、私の意識は闇に落ちて行った。


165:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:17:04 FvYHEeDr
「はぁはぁはぁはぁ…やっと失神したな。はぁ~、しんど」
うつ伏せで、尻を持ち上げたまま失神したマヤ。時折痙攣をしている。まるでなんかのAVを見ているようだ。
しっかしマヤのSEX好きも困ったもんだな。
俺、佐伯正吾の恋人、本条マヤには俺だけが知っている裏の顔がある。
それは…SEXが大好きだということ。
普段の俺達は、人前で手をつなぐのも恥ずかしがる純情カップル。
健一や江口さんには中学生以下だと笑われている。
そんな俺達も…いや、マヤは二人きりになると一変するんだ。
今日だって相談したい事があるって言われてマヤの部屋にきた。
部屋に入ったとたんに咥えられた。まずはそこで1回。
で、シャワーで汗を流しましょ?と、何故かコンドームを持ちながらマヤが言ってきた。
案の定シャワーを浴びながら2回目。ベットで俺が攻めて3回目。
最後は初めてのアナルSEXで4回目。…もう粉しか出ないぞ。
初めて会った頃はこいつとこうなるとは思いもしなかったな。
マヤとの出会いは中学2年の時。
俺と俊と健一、神楽にマヤは同じ中学だったんだ。
で、中2の時に全員同じクラスになり(俺達男3人組は小学校からの仲間だ)知り合った。
神楽の印象は、何を考えてるか分からない、まるで人形みたいで少し怖い印象だった。
で、マヤの印象はというと…真面目な学級委員長。実際クラス委員長をしていたしな。
俺はマヤの事を、あまり融通の利かない堅物だと思っていたんだ。まぁ、実際そうだったんだけどな。
で、そんな真面目なヤツは、だいたいが頼りにされるか張り切りすぎで鬱陶しいと苛められるかのどちらかなんだ。
マヤは真面目すぎた。だからクラス中の女子から無視されだしたんだ。
男子もそれに倣った。殆どの男子もめんどくさい女だと思っていたらしい。
まぁ、神楽は最初から誰とも話をしていなかったから関係なかった。我が道を行ってたからな。
俺達ははっきり言ってそういう空気を読むスキルがなかったから、最初は虐めにも気がつかなかった。
いや、健一は気づいていたようだが、事なかれ主義で係わり合いにならないでおこうとしていたらしい。
で、俺はというと、そういう陰気な事が大嫌いだった。
俊も昔は苛められていたので虐めは絶対に許さないヤツだ。
しばらくして虐めに気づいた俺と俊は、マヤを擁護するために動き出した。
俺達二人が動くと、健一もついてくる。
結局クラスは俺達3人とマヤ、その他全員という感じに分かれてしまった。
その時に俊が、もとから孤立していた神楽に声をかけたんだ。「僕達と友達になろうよ」ってな。
まぁそれが後々俺達の間で伝説に残る『シーリスVS神楽 どっちが山薙俊を看病するかガチンコファイト』
につながったんだった。あれはDVDで撮っておけば金になったと思う。
結局は二人を止める為に乱入し、教科書の詰まった学生カバンで二人を張り倒したマヤに軍配が上がったんだけどな。


166:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:17:38 FvYHEeDr
話は逸れたがクラスを二分した状況は、結局シーリスが転校して来るまで続いた。
何故シーリスが転校してきて収まったかというと…あいつが強烈過ぎたんだ。
あいつに対抗できるのはマヤしかいないと、他の奴等もマヤに頼るようになった。
あん時のマヤの嬉しそうな顔は忘れられないな。
で、その時の事が原因でマヤがSEX好きになったんだ。
俺も付き合いだしてから聞いたんだけど、あの頃には相当なストレスが溜まってたらしい。
そりゃそうだ。俺達みたいに鈍感じゃないやつが、周りから無視されるのはツライよな。
で、ストレス解消の手段が…オナニーだったんだと。
最初は何も考えずにやってたけど、俺達が味方になってからは何故か俺の事を思いながらしてたらしい。
で、しばらくして気づいたらしい。…俺のことが好きなんだって。
俺に抱いて欲しい、俺にメチャクチャに犯されたい!そう思うようになったんだと。
そういや途中から俺に対する態度が厳しくなったよな。
健一に言わせると「委員長の態度はまるで小学生が好きな子を苛めてるみたいだった。バレバレだったよ」だと。
クラスの大半が気づいてたらしい。気づいてないのは俺に俊、あと神楽ぐらいじゃなかったのかな?
そんな関係が3年ばかり続いたんだ。
その3年間の間でマヤはどんどん綺麗になり、男子に人気も出てきた。
週に一度は告白されるようになり、俺からしたら高嶺の花になってしまったんだ。
そんな状況に、このままじゃマヤが知らない男の物になってしまう!何故かそんな風に俺は焦りだしたんだ。
それで俺はやっと気づいたんだ。俺はマヤが好きなんだって。
真面目で厳しく、けど優しいマヤが好きなんだって。
で、高2の夏、俺から告白した。
絶対に無理だと思いながらも、やっと気づいた自分の気持ちを止める事が出来なかったんだ。
かなりの覚悟で告白したんだ。マヤとの友達関係が終わってしまうのも覚悟しての告白だったんだ。
結果は…まぁ今に至るわけだ。

そんな俺の恋人は、まだうつ伏せで失神してる。
俺はマヤをきちんとベットに寝かせ、乱れた髪を手で撫でる。
ははは、江口さんが俺達がすでにこんな関係になってると知ったら驚くだろうな。
前に『お前の自家製美肌パックをぶっ掛けるぐらいの男意気を見せなアカンぞ』と言われたけど、
それは既に初体験の時にやっちゃってるんだよな。
江口さんに教えたいけど、それは出来ない。
俺達のことは二人の秘密なんだ。俺は別にいいんだが、マヤが恥ずかしがって嫌がるんだ。
俺は絶対に秘密を守る男だ。それが俺の美学なんだ。
だから実はシーリスがまだ俊に抱いてもらったことがなく、処女だってことも喋れない。
ていうか、喋ったら俺の命がヤバイ。これは洒落じゃなく、本当に命にかかわる事なんだ。
前に一度、マヤから『シーリスが俊にすごいSEXをしてもらってる』と聞いた次の日に俊に聞いてみた。
「お前、どうやってSEXまで持っていったんだ?」ってな。
そこから徐々に内容まで聞き出してやろうと思ったんだが、意外な答えが返ってきた。
『僕達はまだそこまでいってないよ!』と真っ赤な顔で怒鳴られた。
俊はウソがヘタだ。どんなウソでも100%バレる。鈍感な俺が気づくぐらいだから間違いない。
マヤから聞いた話と食い違うので、シーリスにも聞いてみたんだ。そしたら
『アンタ、その事は墓まで持って行きなさいよ。…もし誰かに喋ったらアタシが持てる力の全てを使って潰すわ。
アンタだけじゃなく、アンタの親、兄弟、親戚…血のつながりのある人全部を叩き潰すから。
これは冗談じゃないわ、本気よ。長い付き合いだから分かってるわね?アタシが敵には一切の容赦をしない事を…』
…背筋がぞっとした。体中に鳥肌が出る、俺の本能が警告をした。『喋ったら人生が終わる』ってな。
要するにマヤがシーリスから聞いている俊とのSEX話は、全部ウソだ。
シーリスの作り話だ。シーリスが見栄を張っているだけなんだ。
なんでこんなウソをつくのかよく分からんが、シーリスのことだ。
どうせ『私と俊との愛は誰にも負けないのよ!』とか思ってるんじゃないのか?
別にSEXしたから勝ちとかじゃないんだがな。っていうか愛に勝ち負けはないだろうにな。


167:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:18:09 FvYHEeDr
「で、相談したい事ってなんなんだ?神楽の事か?」
気がついたら正吾に腕枕をされながら、頭を撫でてもらってた。
私、SEXも好きだけど、終わった後のこのまったりとした時間も大好きなの。
「ん~、なんで江口さんって桃子を彼女にしないのかなって思ってね。…もしかしてホモなの?」
お尻がズキズキと痛むのを耐えながら話す。こんな事が気持ちいいなんて…シーリスって凄いわ。
そんな私を気遣ってか、優しく撫でてくれる正吾。…嬉しいな。
「実はそうなんだ、相手は健一だ。ほら、あの二人って隣同士だろ?
いっつも二人で夜明けのコーヒー飲んでるらしいぜ?」
……へ?え、江口さんが…ホモ?
「い、いや~!!フケツ~!!非生産的だわ!」
正吾の口から江口さんに対しての信じられない情報が!
ダメよ!そんなの桃子が可哀想すぎるわ!
「お、おい、冗談だって。あの人バリバリの女好きだって!」
「せっかく桃子が山薙君以外の男の子を好きになったのに、そんなのヒドいわ!ヒドすぎるわ!」
こうしちゃいられない!シーリスと相談して何とかしなきゃ!
「お、おいおい、聞いてるのか?冗談だぞ?あの人ついこの間、風俗に行ってきたところだぞ」
早く何とかしないと、もしかしたら相川を捨てて正吾に……あれ?二人のSEXって少し見たいかも?
「お、おいおいおい、あの人隔週で裏DVD買ってくるような男だぞ?
ほら、この間一緒に見ただろ?『中出しファイターリベンジ編』。あれ、江口さんの趣味だぞ」
やっぱりダメ!正吾のお尻は私が貰うの!せっかく人差し指を入れても大丈夫なようにしたんだからね!
絶対に譲らないわよ!行くのなら山薙君に行きなさい!……山薙君?み、見てみたいわ。
「お、おいおいおいおい、あの人、どの裏DVD買うかで1時間も悩むような人だぞ?
しかも悩んでたのがエロアニメとロリコン物だぞ?結局両方買ってたけどな」
江口さんと相川君に無理やり犯される山薙君。
口には相川君のを無理やりねじ込まれ、後ろからは容赦なくガンガンと江口さんに突き上げられるの。
最初は嫌だと抵抗していた山薙君。でも徐々に高まってくる快楽には勝てなくて最後は泣きながら呟くの。
『シーリス、ゴメン。僕、もう君とは付き合えないよ。…これからは二人の性奴隷として生きていくよ』
とか言いながらイッちゃったりするの~!いや~!不潔すぎるわ~~!!
ってこんな妄想してる場合じゃないわね。
「正吾、私、シーリスと対策練ってくるから戸締りお願いね。…正吾のお尻は私が犯すのよ!」
「え?ちょっとマヤさん?最後の一言がすっごく気になるんですけど~~!」
何かを叫んでる正吾を置いて、シーリスの部屋へとタクシーを走らせる。
桃子…私達が絶対なんとかするから!悲しい思いはさせないからね!


168:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:18:42 FvYHEeDr
「ほら、見てみろこの腹を!お前もこのぐらい鍛えなきゃ女にモテないぞ?」
上半身裸になり、健一に鍛え上げた腹筋を見せる。
「おお~!江口さんスゴいっすね。やっぱりモテるんですか?」
「当たり前だろ?これを見せたらキャバクラ嬢に大モテだ。毎日メールが届いて大変だよ」
「う~ん、そんなにモテるのか~。おれも鍛えようかなぁ」
オレの割れた腹筋を見てうんうんと唸ってる健一。はっはっは!羨ましいだろ。
まぁ、そのモテモテメールがなぜか決まって『お店で待ってるね』で〆られてるのは秘密だ。
「桃子、お前も鍛えてる男のほうがいいだろ?」
桃子に問いかけるもコイツは相変わらず読書に夢中だ。
今日は…おお!『燃えよ剣』か!司馬遼太郎作の新撰組ものだな!
これは面白かったんだよ!土方の最後のセリフが感動モンだったんだ!
「なぁ桃子知ってるか?それ、昔テレ東で実写化されたんだぞ?土方役はなんとあの役所広司!あれはよかったぞ~」
「…江口さんうるさい。……紅茶おかわり」
……カッチンチン!ふざけんな!あったまきたぞ!
逃げ出そうとする健一を背後から捕まえる。
「お、おれ関係ないですやん!なんでおれでんねん!」
「お前のそのヘタな関西弁がムカつくんだよ!今日はジャーマン葬だ!」
「シャ、シャレになりません!」
投げられまいとうつ伏せになり、必死に抵抗する健一。
そんなことではオレ様のジャーマンからは逃げれないぞ?
こんなに騒いでても桃子は読書に夢中だ。
健一が終わったら次はお前だ、覚悟しとけよ。
オレは抵抗する健一を力で持ち上げ、四つんばいに近い状態にした。
その時玄関のドアが開いた。
あれ?珍しいな、マヤちゃんにシーリスじゃな…ゴバハァ!!
シーリスの『このホモヤロウ!』という怒声と共に放たれた右ミドルキックがオレの顔面を捉える。
吹き飛ぶオレ。薄れいく意識の中、健一の「た、助かった!ありがとうシーリ…ギャン!」という叫びを聞いた。
シ、シーリス、お前…赤いパンツ……だった………のか…ガフッ!

「健一大丈夫か?口から血が出てるぞ?やっぱり赤パンのシーリスのパンチは効いたのか?」
「いやいや、江口さんこそ大丈夫ですか?赤パンのシーリスの蹴りをまともに食らったですもんね」
お互いの怪我を気遣うオレ達。
オレが右ミドルキックで殲滅された後、健一は見事なアッパーで顎を砕かれたらしい。
オレは鼻血が止まらずティッシュを詰め込んでいる。
「ま、お互い赤パンのシーリスにやられてこの位ですんだのは不幸中の幸いだったな」
「ですよね。あの『アタシのパンツと同じく赤く血で染めるわ!』が決め台詞のシーリス相手にこの位で…
ゴ、ゴメン、悪乗りしすぎた!じょ、冗談だか…らハガぉ!」
何故かオレ達がホモだと勘違いしていたシーリスは、バツが悪そうにオレ達の嫌味にも耐えていた。
…ついさっきまでは。今はオレの目の前で健一を肉片へと変化させている。グラム2円ぐらいで取引されそうだな。
そんな光景を目の前に一つ背伸びをするオレ。窓の外を見てみる。いい天気だな。
さて…と。今日はいい天気だし、土下座でもするかな?
「ゴメンなさい、シーリスさん許してください。私が悪かったです、ゴメンなさい」
床に這い蹲るオレ。…くっそ~!なんでオレがこんな年下に土下座しなきゃいけないだよ!
だいたいオレと健一がホモってなんなんだ?誰がそんなガセネタ流しやがった!
女に土下座なんて、こんなの風俗店でのMプレイの時にしかやったことねぇぞ!
…あれ?この状況ってSMっぽくねぇ?相手は俊の女とはいえ、パツキン美女のシーリスだ。
こんな美人とプレイしようなんて、普通は金がいくらあってもできねぇぞ?
もしかしたらこれって美味しい状況なんじゃないの?
オレは必死になって今の状況をプラス思考へと考えた。
考えたところで状況が良くなるはずもなし。……はごぉ!ほ、ほらね?
土下座してるオレの後頭部にめり込んだシーリスの足が、オレの妄想を打ち砕いた。
ついでに意識も砕かれた。意識を失う寸前、桃子の声が耳に入ってきた。
「江口さん…紅茶まだ?」
…てめぇ少しは心配しろよ!オレ、死んじゃうぞ?…うごぁ!


169:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:19:14 FvYHEeDr
次の日、オレと健一がホモだというガセネタを流した犯人は、正吾だと判明した。
正吾からガセネタを聞いたマヤちゃんがどこをどう勘違いしたのかは知らないが、
何故かオレと健一の二人で、俊を無理やり犯そうとしてるってシーリスに言ったらしい。
で、それを聞いたシーリスが本当かどうかを確かめようとオレの部屋に来てみたら、
上半身裸のオレが健一を後ろから襲っていた。
それを見た瞬間、『こいつ等を殺らないと俊が犯られる!』と思ったらしい。
で、気がついたらオレの顔面にケリを食らわせ、健一の顎を砕いていたんだと。
そんな理由があるなら仕方ないよな?……んな訳あるか!このボケがぁ!
罰として、シーリスとマヤちゃんには、オレの愛車を洗車させた。ついでに桃子にも手伝わせた。
でだ。一番許せないのが、この惨事の元凶である佐伯正吾だ。ヤツにはとんでもない罰を与えてやった。
シーリスの目の前で、俊にキスして来いと命令したんだ。
もしかしたらコイツの初キスの相手が俊になるかもしれないが、そんなことは知らん!
何故かマヤちゃんも赤い顔して「し、仕方ないわね」と許可してくれたしな。
もちろんシーリスには秘密だ。
…ゴメンな、まさか奥歯を2本も折られるなんて思ってなかったんだよ。
ま、オレと健一も似たようなもんだし、いいだろ?な?わっはははは!……はぁぁ。
オレ、なんでこんな目に遭ってるんだろうな。
30歳だぞ?立派な社会人だぞ?一応部下もいるんだぜ?
それが18歳のガキ相手に、エライ目に遭って…なんなんだ?
……ま、いいか。これはこれで楽しいしな。
こいつ等と遊べるってことは、俺もまだまだ若いってことだ。
それに仕事上、いつまでここで暮らせるか分からないんだし、遊べるだけ遊んでやるか!
そんなことを考えていたオレに、桃子が話しかけてくる。
「江口さん……紅茶はまだ?」
はぁぁ…遊ぶ前にコイツを教育してやらんとな。
このままじゃオレみたいな立派な大人になれんぞ?
とりあえずオレは桃子の口に缶ビールを一本、流し込む事にした。



170:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:20:08 FvYHEeDr
「で、どうだったの?今度こそ上手くいったの?」
私に拳骨された頭をさすりながら、江口さんと進展があったのかを聞くシーリス。
確かに正吾の悪い冗談はいけないと思うけど、歯が折れるまで蹴る事ないんじゃないの?
今日は私の部屋に集合した。いつもなら喫茶店なんだけど…椅子に座れないの。
お尻でSEXしてから痛くて痛くて…ホントにシーリスを尊敬するわ。
いくら正吾を愛しててもお尻ではもうゴメンね。
ホントにシーリスって山薙君に全てを捧げてるのね。
「…ダメだったわ。告白する前に無理やり口の中に注がれたの。
飲みきれなかったからこぼして、顔中ベタベタになったわ」
シーリスの愛の大きさに感心していたら、桃子がとんでもない事を言い出した。
そ、注がれたって…無理やりに?い、いきなり顔にかけられたの?
た、確かに男の子は顔にかけるのが好きだけど…私も始めてのときはかけられたし。
でもあれは正吾がちょっと舐めただけで暴発しただけよ!
けど…そっか~。桃子もエッチ、しちゃったのかぁ。なんだか少し寂しいなぁ。
けどいきなり咥えさせるのはダメなんじゃないの?
桃子はそういう知識あまりないから、もしかしたら騙されただけじゃないの?
江口さんって酷い人なのね…許せないわ。
もし桃子を弄んだだけだったら、絶対に許さない!地獄に叩き落してあげるわ!
「はぁぁ~、また起きたら床の上に毛布一枚だったの?」
「えぇそうよ。…なんで知ってるの?」
いきり立つ私をよそに、話を進める桃子とシーリス。…え?何を言ってるの?
「え?え?ええ?ちょっと二人とも何のことを言ってるの?」
訳が分からない私にキョトンとした顔でシーリスが言う。
「は?何のことって…桃子がまたビールを飲まされて、床に放置されたって事よ。聞いてなかったの?」
…あぁ、そういうことね。口に注がれたって、あれじゃなくてビールの事か。
道理で急に話が進んだなぁって思ってたんだ。
「もう、桃子ったら驚かせないでよ。はぁ~、ビックリした。
桃子が口に注がれたって言うから、私てっきり江口さんに無理やりイラマチオをされちゃって口に出され…」
……はっ!しまったわ!つい口に出しちゃった!
二人とも目が点になっている。私が何を言ったのか分からないみたい。
「ねぇマヤ、イラマチオって…あれだよね?」
記憶の糸を辿っていたシーリスが答えを導き出したみたい。
「…あれって何?ビールを飲まされることをイラマチオと言うの?」
無邪気に聞く桃子。それにシーリスが答えようとした。…させないわ!
…バン!バンバンバンバン!
力いっぱいに机を叩く。何度も叩く。
「二人とも…今のは無しよ。もし誰かに少しでも話したら………いいわね」
ブルブルと震えながら頷くシーリス。桃子はまだ納得がいかないようね。
「ねぇ桃子。このことは3人だけの秘密ね?誰にも言わないでね、約束よ。分かった?」
桃子は約束を絶対に破らない。今まで何度か約束と言って口止めをしたけど、全部守ってくれている。
「…えぇ、分かったわ。イラマチオは3人だけの秘密…約束は守るわ」
コクンと頷く桃子。も~、なんて可愛いのよ!
ギュッと抱きしめたい感情をどうにか押さえる。
なんで江口さんはこの可愛さに気づかないのかな?
私が男だったら絶対に恋人にするのに…目が腐ってるんじゃないの?
「シーリスも分かった?……返事は?」
「わ、分かったわ!アタシは何も聞いてないし、何も知らないわ!」
ウンウンと激しく首を振るシーリス。ふふふ…分かってるじゃないの。
「じゃ、作戦考えましょうか?まずはどうやって江口さんに桃子の可愛さを分からせるかよね!」
私の言葉に頷くシーリス。桃子は赤い顔して頷いたわ。桃子、その仕草は反則よ!
私達に任せてね!絶対にくっつけてあげるからね!
私とシーリスは、この可愛くて不器用な親友の恋を絶対に実らせると心に誓ったわ。



171:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/07 23:21:58 FvYHEeDr
今回は以上です。

宣伝ですが一応自分のサイトもありますので暇な人は覗いてみてください。
URLリンク(tukuba.e-city.tv)

172:名無しさん@ピンキー
06/10/07 23:44:04 qimAtlQu
普段は真面目なアイドル委員長、二人の時はエロエロか。
至高だな。いや究極だな。グッジョブ!

173:名無しさん@ピンキー
06/10/07 23:53:36 vO04gk+U
桃子が可愛すぎてルパンダイブしたくなった!
どうしてくれる!責任取れッ!GJ!

174:名無しさん@ピンキー
06/10/08 09:09:20 ZOZ1wry/
今っ、まさに今っ!!!
私の目の前には、あんまーーーーいワッフルがテンコ盛り状態!!!
もう、食べ切れません!!!

こうなった後は、『紅茶怖い』でFA!!!

175:名無しさん@ピンキー
06/10/08 14:12:39 FBnNetRj
新婚スレはノーチェックだったなぁ……宣伝付きでもGJ!
気持ちだけですがワッフルも置いていきますね

つ#

176:名無しさん@ピンキー
06/10/08 16:02:01 kd/omKVP
アホな俺はキャラが多すぎて把握できんかった

しかし桃子には悶えた

177:名無しさん@ピンキー
06/10/09 15:39:13 auofq+u8
正直オレもキャラ多いなーとは思った。


だが悶えた。

178:名無しさん@ピンキー
06/10/10 00:59:30 +3jmoHo1
でも7人くらいだからまだ把握できてる。

179:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:43:36 JnJg4O+d
続きが書けましたので投下します。
メチャクチャ長いです。2回に分けて投下する事にします。
本当に短くまとめる文才がほしいです。

180:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:44:07 JnJg4O+d
「シーリス…正吾にちゃんと謝ったの?いくらなんでもあれは酷いと思うよ?」
俊との記念すべき200回目のデート。今日こそは…絶対に決めるわ!
「ねぇ聞いてる?…はぁぁ、少しは僕の話も聞いてよ」
まずは第一のトラップ!『寄せて上げて詰めた胸での誘惑』作戦よ!
ドーピング上等!今日のアタシは2段階、レベルアップしているわ!
この作り上げたEカップの胸で、窒息させてあ・げ・る。
むに…胸を押し付けるように腕を組む。
どう?マヤと同じサイズまで作り上げたこの胸で、アンタを虜にして見せるわ!
「他にも健一と江口さん相手に暴れたって聞いたよ?女の子なんだから暴れちゃダメだよ。
もし怪我でもしたらどうするの?僕…そんなの嫌だよ」
くっ、胸の効果はないみたいね。それよりアタシのことを心配してくれるなんて…キュンとくるじゃない!
アタシより少し背が高くなった俊の横顔を見る。……シュン~~!
「う、うわ!シーリス人前でなにす…んぷ!」
我慢できずに抱きつきキスをする。好き好き好き好き!だ~いスキ!
記念すべき452回目のキス。そして今日こそは…始めて二人が結ばれる記念日になるのよ~!
「ン…ンプ…ぷはぁ!はぁはぁはぁ、シ、シーリス!いい加減にしないと怒るよ!」
夢中でキスするアタシを無理やり引き剥がす俊。もう!なんでなのよ!
「僕、前から言ってるよね?こういうことって1回1回を大事にしたいって。
だから、ね、シーリス。もう無理にこんな事しちゃ嫌だよ?
シーリスだって僕に無理やりされたら嫌でしょ?」
「はぁ?アンタ何言ってんの?アンタにだったら無理やりも何もないわ!いつでもウェルカム、OKよ!」
ここが勝負時ね!寄せて上げた胸をさらに二の腕で寄せて見せ付ける。
「アンタにだったら…どんな事をされてもいいわ。アタシ、あんたのものだから。好きにしていいわよ」
…どう?どうなのよ!シーリス様、一世一代のセクシーアピールよ!股間にキュンと来たでしょ?
さあ、抱きなさい!貪るように抱くがいいわ!
「シーリス…その胸どうしたの?すっごく違和感あるよ?」
…わっけわかんない!なんでそんなリアクションなのよ!信じらんないわ!
この絶世の美女でスタイルバツグン!しかも個人資産10億円もあるアタシのアピールを無視!なんなのよ!
「僕は…普段のシーリスが好きだな。勝気で我が侭で、でも優しくて…そんなシーリスが大好きなんだ。
だから、ね。無理しなくていいよ。それに…巨乳好きじゃないしね」
ガ~ン!しゅ、俊って胸にはこだわらない男だったのね。
今まで打倒マヤで努力してたアタシは何だったの?バストアップ体操に費やした時間を返して欲しいわ。
とりあえずは…第一のトラップは失敗ね、悔しいけど。
けど、まだまだよ!次で決めるわ!続いて第二のトラップ発動!
『デートで歩き回ったら偶然ラブホの前!「疲れちゃった…アタシもう歩けないの」…そのままラブホで休憩!』作戦よ!
さぁ、ベットの上で疲れ果て、アタシの胸に抱かれ眠るがいいわ!


181:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:44:38 JnJg4O+d
「今日営業周りしてたら、ラブホ街から俊とシーリスの二人が出てくるの見たぞ。
シーリスがおんぶされてたということは…足腰立たなくなるまでやったのか。あいつ等すげぇな」
相も変わらずオレの部屋に入り浸っている桃子に話しかける。
…返事がない、無視を決め込んでいるようだ。って、やっぱり無視かよ!
ところで今日は何を読んでるんだ?おお!ファンタジー小説の『ロードス島戦記』か!これもよく読んだよな。
「なぁ桃子、それもテレ東でアニメ化されたことあるんだぞ、知ってたか?」
オレの問い掛けにも桃子は何も答えない。また無視かい!ま、もう慣れたからいいけどな。
「そういやお前とシーリスってなんで友達になったんだ?お前等の性格って540度ぐらい違うだろ?」
そうなんだよ、前から不思議に思ってたんだ。
無口な桃子と武闘派シーリス、接点がまったくなさそうなんだよな。
性格なんて180度どころじゃなく、一週半ぐらい違うだろ?
「…一度喧嘩したの。大喧嘩。…結局はマヤが勝ったわ」
おお!珍しく質問に答えてくれたぞ!…ってあのシーリスと喧嘩した?結局はマヤちゃんが勝ったって?
「よく分からんが…喧嘩して仲直りしてからの友達ってことか?」
コクンと頷く桃子。なんだ、コイツも青春らしいことしてたんだな。
「そうか~、喧嘩したんかぁ。あれか?やっぱ喧嘩は河川敷でやったのか?
夕日をバックに最後はがっちりと握手をして友情を確かめあったんだな?
最後にマヤちゃんが勝ったってことは三人で喧嘩したのか?」
フルフルと首を振る桃子。
「違うのか?桃子とシーリスがケンカして、最後にマヤちゃんが勝つってのがよく分からんが…ま、いいや」
冷凍庫からカリカリ君を一本取り出す。
「ほい、面白い話を聞けたお礼だ。これでも食えよ」
嬉しそうにほお張る桃子。アイス一本でここまで喜ぶとは…近頃の女に見習わせたいな。
なぁにが「ヴィトンのバックがほしい~!」だ!キャバ嬢のくせに生意気だ!
2,3回店で会っただけでなんでそんな高いもんあげなあかんねん!アホちゃうか!
あれ?そういや桃子とこんな話をしたのは初めてだな。
「お前とこんな話をしたのは初めてだな。いい機会だからもっと話し合うか?
オレ等って結構長いこと一緒にいるけど、あんまりお互いの事知らないからな」
オレの提案に、目をまん丸にして驚く桃子。こうして改めて見るとやっぱり可愛いいな。
「まずは言いだしっぺのオレからな。え~、名前は江口翔馬、歳は30歳。最終学歴は府立高校卒の高卒だ。
サラリーマンで営業をやってる。彼女は……。趣味はだな、スポーツ観戦かな?主に野球や格闘技をよく見るな」
食い入るようにオレの話を聞く桃子。そ、そこまで真剣な顔をされると照れるな。
「で、今年の春に社命でこっちに来た訳だ。そこで隣に住む健一と知り合い、お前等と知り合った。
ま、最初はこんなとこかな?はい、次は桃子の番だぞ」
「……彼女は?そこが抜けていたわ」
よりによってそこに食いついたのか…勘弁してくれよ。
「言わなきゃダメ?」「ええ、ダメよ」
即答する桃子。おいおい、なんでそこまで食いつくんだ?
「くっそ~…分かったよ、教えてやるよ!…右手だ。オレの恋人は右手だよ!理由は聞くなよ?泣いちゃうから。
何故右手が恋人か知りたかったらマヤちゃんにでも聞くんだな。それより次はお前の番だぞ」
「マヤに聞いたら分かるの?…分かったわ、マヤに聞くわ」
納得がいかないのか小さく首を傾げていた桃子は、そう言って本に目を落とす。
おいおい、オレだけに話させるなんて許さんぞ!
「桃子、今度はお前の番だろ?さっさと話せよ」
「…私はいいわ。話すの苦手だから」
「だからだっての!お前なぁ、いつまでも苦手ですむ問題じゃないぞ?お前もいつかは絶対に社会に出るんだ。
それまでにきちんと話して、自分の意思表示を出来るようにならなあかんぞ?」
そう、実はこれが目的なんだ。桃子は口下手で話すのが苦手だ。
今は周りにシーリスやマヤちゃん達がいるからどうにかなってるが、社会に出るとそうはいかない。
今のままでは社会に出ても対応できず、エライ目に遭うのは目に見えている。
なら今のうちにきちんと社会に出れるようにしてやるのが大人の役目だ。う~ん、オレって大人してるな!
オレの言葉に小さく頷き、ポツリポツリと話し出した桃子。
いいぞ、その苦手な事を克服しようとする最初の一歩が大事なんだ。
後でもう一本、カリカリ君食わせてやるからな。


182:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:45:12 JnJg4O+d
はぁぁぁぁ~…俊のばかぁ。なんで抱いてくれないのよぉ…
アタシ達、付き合いだしてから一年も経ってるのよ?
ラブホの前で疲れたとウソをついたアタシを、おんぶで家まで送ってくれるなんて…はぁぁぁ。
なんの為の勝負下着だったと思ってるのよ!けど…俊の背中って結構大きかったなぁ。
「…リス!ねぇシーリスどうしたの?ストローでずっと空気をブクブクと吐いてるけど何かあったの?」
へ?あっといけない!作戦会議中だったわ!
いつもの喫茶店でいつも通りの江口攻略作戦会議。
けど今日はいまいち気分が乗らないの。もちろん桃子の恋は応援するわ!全力でね!
けどね…アタシの恋がうまくいってないのよねぇ~、はぁぁぁ~。
「いったいどうしたの?さっきからため息ばかり。山薙君となにかあったの?」
「な、なんにもないわよ!ただちょっと疲れてるだけ。ゴメンね、心配させちゃったみたいね」
そう、なんにも無いのよね。キスは今日までで476回してるわ。ただ…ね。はぁぁぁ~。
「…江口さんが言ってたわ。シーリスと山薙君がラブホガイから出てきた。
シーリスがおんぶされてたから足腰立たなくなるまでやったのか、すごいなって。
…ラブホガイって何?シーリスは山薙君と足腰が立たなくなるまでいったい何をしたの?」
っだぁぁ~~!江口さんに見られてたの?あのダメリーマン、なんで桃子に話すのよ!
「と、桃子、それはね、え~っとね…ラブホっていうのはホテルの事。ラブラブな二人が入るホテルなの!」
「そ、そうそう!でね、2日ぶりのデートでアタシ張り切っちゃって、ちょっと疲れちゃったの。
で、ホテルで少し休憩をしてたの。でね、帰りに俊が疲れてるアタシをおんぶしてくれたのよ!」
マヤと二人でちょっと強引な言い訳をする。…ホントはホテルなんて入らなかったんだけどね。
アタシも頑張ったんだよ?アタシがいくら疲れたって言っても、俊は『あとちょっとで駅だよ』
なんて言っちゃうしさ。挙句はおんぶで家まで送ってくれるなんて…優しい俊、大好き!
「もう!桃子が変なこと言い出すから、シーリスが昨日の事思い出して変な顔になっちゃったじゃないの!」
「…シーリスの顔は変な顔。思い出し笑いをすると変な顔になる。中学生から変わらないわ」
でも…なんで抱いてくれないんだろ?アタシってそんなに魅力無いのかなぁ…はぁぁぁ~。
「はいはい!シーリス、思い出し笑いは後でしなさいね、今は桃子のことよ。すっごい進展があったんだから!」
……へ?ウソ?進展あったの?
アタシは進展なんてなかったのに…なんで桃子にあるのよ!



183:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:45:45 JnJg4O+d
「と、桃子、それホントなの?進展ってなにがあったのよ!」
…ちょっと待って。今までのパターンから想像するに、きっとカリカリ君を貰ったのね。
進展があったってのは、多分ソーダ味からコーラ味に変わったとかじゃないの?あまり期待は出来ないわね。
そんなアタシの考えを打ち砕いた桃子の言葉。
「…プレゼント貰ったの。大きな熊のぬいぐるみ」
赤く頬を染めて嬉しそうに話す桃子。はいはい、カリカリ君美味しかったんで…え?ぬいぐるみを貰ったの?
「お…おおお!すっごいじゃない!食べ物以外のプレゼントって初めてじゃないの?おめでとう!」
凄い凄い!今まで桃子が貰ったプレゼントは…主にカリカリ君。そんなのぜっったいにプレゼントじゃないわ!
それがいきなりぬいぐるみとは…いよっしゃ~!作戦会議の成果よ~!
「でもなんで急にプレゼントくれたのかしらね?ねぇ桃子、なにか理由があるの?」
バカね、マヤ。それは江口さんがついに桃子に恋心を抱いたからに決まってるじゃない!
「…誕生日プレゼント。遅れてすまんなって言ってたわ」
「はぁ?アンタの誕生日って…7月でしょ?とっくに終わってるじゃん」
アタシの問いかけにコクンと頷く桃子。く…カ、カワイイじゃないの。
「…江口さんがお互いの事あまり知らないから、お互いの事を話そうって言ってきたの」
ははぁ…それで桃子の誕生日がとっくに過ぎてたのを知ってプレゼントを渡したって訳ね。
でもそれって…桃子に興味が出てきたって事よね?
マヤもアタシと同じことを考えたのか目を輝かせてるわ。これは…あと一押しじゃないの?
「桃子!畳み掛けなさい!一気に行くのよ!今が攻め時よ、一気に攻め落とすのよ!」
興奮のあまりに桃子の両肩に手を掛けて、ガクガクと揺らす。いける!絶対にいけるわ!
「わ、分かったわ。攻めればいいのね?どう攻めるの?…何を攻めたらいいの?」
アタシが揺らしすぎたのかフラフラしてる桃子。ゴメン、興奮しすぎたわ…ってアンタなに言ってんのよ!
思わずマヤと顔を見合わせる…はぁぁぁ~。
二人同時に肩を落としてのため息。今さら分かったわ。江口攻略の一番の難問は…桃子ね。
マヤもきっと同じことを考えてるわ。…こんなのどうしたらいいの?
桃子はそんなアタシ達の苦悩を知らずに小首をかしげてこう言った。
「…ねぇマヤ。右手が恋人ってなに?」
フリーズするマヤ。…は?なんのこと?桃子ってばいったい何を言ってるの?
おそらく質問の意味を理解してるマヤの様子から考えるに…きっと、とんでもない質問なのね。
「江口さん、右手が恋人って言ってた。…ねぇマヤ、右手が恋人って…なに?」
江口さんの恋人が右手?……ボケリーマンがぁ!いったい桃子になに教えてんだぁ!
アタシは桃子をマヤに押し付け、ボケリーマンを殴りに行く事にした。



184:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:46:29 JnJg4O+d
昨日は桃子と初めてお互いの事を色々と話した。
オレと知り合ったあとに誕生日を迎えていたなんて…そん時に教えろよ!
ま、ぬいぐるみを買ってやったら、思いのほか嬉しかったみたいだし…OKだろ?
……今のうちにあいつ等にしてやれる事は、出来る限りしてやりたいからな。
「江口さんボ~ッとしてどうしたんすか?」
遊びに来てた健一の声で我に返る。
「ん?少し考え事してたんだよ。ガムのCMで『お口の恋人』ってあっただろ?
あれを『お口が恋人』にしたら自分のを咥えてフェラしてるヤツの事になるのかなって考えてたんだよ。
男子たるもの、一度は挑戦するよな?セルフフェラを」
「あ~、やるやる!おれも中学の時は毎日ストレッチして体を柔らかくしようと頑張ってましたよ」
「オレが毎日やってたのはストレッチじゃなくてヒトリエッチだけどな!はっはっは!」
ピンポーン!ピンポンピンポンピンポンピンポーン!
オレが一ヶ月間考え抜いた必殺の親父ギャグを炸裂させた時、チャイムが鳴った。
おいおい、誰だよこんな情熱的な押し方をするやつは?
健一に見に行かせようとすると勢いよくドアが開く。あれ?シーリスじゃん、珍しいな。
「こんのダメリーマンがぁ!桃子になに教えてんだぁ!」
……なんで?え?ええ?なんで怒ってるの?ねぇなんで?
怒りのシーリスを確認した健一は窓から逃走、オレはその迫力で動けない。
「ま、待て、落ち着け、何のことかさっぱり分からんのだが?オレ、桃子に変なこと言ったのか?」
あれか?ブラのサイズを聞いたからか?いや、あれは桃子が勝手に言い出したんだ。
しかしあの桃子がCカップだとは…着やせするタイプなんだな。
「すっとぼけてんじゃないわよ!なぁにが右手が恋人よ!変なこと教えてんじゃないわよ!」
「は?あれは軽い冗談じゃないか、何でそこまで怒るんだ?」
…オレにとっては真実なんだがな。
「冗談?アンタねぇ、桃子は素直な子だから本気にするでしょうが!この…ボケリーマン!」
気合一閃!シーリスの右拳が、顎を目掛け飛んできた!
ガシッ!それを片手で受け止める。いつもなら殴られてやるが、今回はちと違う。
「素直な子だから本気にする?ちょっとした冗談を信じてしまうってことか?
言われてみれば確かにそうだ。でもな、前から思ってたんだがそれってかなり危ないんじゃないか?
世の中悪いやつなどそこら中にいる。もし桃子がそんな奴等の口車に乗って、騙されたらどうするんだ?
はっきり言って桃子は、女としてかなりのレベルだ。性格も今時珍しく、素直でいい子だ。
そんな桃子を世の中の男共がこのままいつまでもほっておくとは思えん。
寄って来る男共の中に、そんな悪い奴等がいたらどうするんだ?
もし桃子がそんな男共の口車に乗ったらどうするんだ?友達なら何故いろいろと教えてやらんのだ?
危ないと知りながらそのままほっておくのは見捨ててるのと同じだぞ?お前は本当に友達なのか?
ただ隣で笑ってるだけなら赤の他人でも出来るぞ?お前はそれでいいのか?
桃子との付き合いはそんなもんでいいのか?」
一気にまくし立てるオレ。そんなオレを見て驚くシーリス。
そりゃそうだな。こいつ等の前では始めて見せる、江口翔馬大人バージョンだからな!



185:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:47:00 JnJg4O+d
「いきなり文句を言い出してすまんな、驚いたか?けどな、お前もそう思うだろ?
シーリス、このままじゃ桃子は近い将来にとんでもない目に遭うぞ?お前、分かってるのか?」
「……まさか江口さんにこんな説教されるとはね。シーリス様も落ちたものね」
ふぅ…と軽くため息を吐くシーリス。その表情は特に怒った様子も無い。
はぁ~、よかった…デカイ事言っときながら、内心激怒されたらどうしようかとビビッてたんだよ。
「確かに江口さんの言うとおりだわ。アタシ…多分、マヤもきっと分かってたと思うの。
言われて初めて気がついたけど、きっと私達は桃子には今の桃子のままでいてほしかったの…素直な桃子のままでね。
きっとあの子が変わっていくのが嫌だったんだと思うわ。
アタシ達が変わっていくのにあの子だけそのままでいてほしいなんて…いったい何様のつもりよ」
俯きながら呟くシーリス。
やべぇ、落ち込ませてしまったのか?そう思った時顔を上げ、オレを見ながらこう言った。
「そうよね…あの子も変わらないとね。いつまでも今のままじゃダメよね!
…ねぇ江口さん。女の子が一番変わる時ってどんな時か知ってる?」
ん?妙な質問だな。そんなもん答えは簡単だ、あれの時に決まってるだろ?
「ははは、そんなもん分かってるよ。アレだろ?衣替えの季節だ…ハングホォ!」
み、鳩尾殴るなよ…ゲロ吐いちゃうぞ?
「やっぱアンタはバカだわ!女の子を全然分かってない!一瞬でもアンタを尊敬しかけた自分が嫌になるわ!」
はぁぁ~、と盛大にため息を吐き肩を落とす。衣替えじゃないとなると、まさか…処女喪失?
「…今、変なこと考えたでしょ?答えはね…恋をした時よ。女の子は恋をすると劇的に変化するのよ」
シーリスの口から想像しなかった言葉が!
けどそれも一理あるな、確かにそうだよな。女は恋をしたら綺麗になるって言うもんな。
「ねぇ江口さん、桃子を口説いてみない?アンタだったら桃子を任せてもいいわ。
桃子を変えたいんでしょ?口説き落として『オレ色に染めてやる!』ってのをしてみれば?」
「アホか!12も歳が違うんだぞ?それにオレはな…お前のほうが好みなんだよ」
「は~い残念でした!アタシはすでに売り切れで~す!」
オレの冗談にあっかんべーと舌を出すシーリス。
この小さなカワイイ舌で舐めてもらってるのか。俊め…今度いじめたる!
「分かってるよ。そういやお前、この間ラブホ街から俊におんぶされて出てきたろ?
足腰立たなくなるまでSEXするんなら泊まっていけよ。お前、超大金持ちなんだからさ」
そう、コイツはオレからしたらとんでもない大金持ちだ。
なんでも中学時代に親からこれから一生分の小遣いだと5000万円貰ったらしい。5000万渡す親もすげぇな。
それを株式投資で増やしていき、今や個人資産10億円!
会社が潰れたらオレをバター犬で雇ってくれないかな?
けどコイツは俊一筋だって話しだし…そもそもそんな職があるかい!って話だな。
そうだ、いい機会だからコイツにSEXで事故が起こらないように忠告してやるか。
「そういや、お前等SEXの時はちゃんとゴムは着けてるのか?
俊の事だから病気は大丈夫だと思うが、子供が出来たら大変だぞ?
それとゴムはホテルの備え付けを使っちゃダメだぞ?悪戯で穴を開けてる場合があるからな。
オレ、それで一度エライ目にあったんだよ。まぁセーフだったからよかったけどな」
コイツ等ってシーリスが足腰が立たなくなるまでの激しいSEXをしてるんだよな?
チクショウ、羨ましいぜ!オレにも女がいれば毎日失神させて…あれ?
オレの言葉に俯き、肩を震わせるシーリス。い、怒りで震えてるのか?ヤ、ヤバくないか?
に、逃げ道は…ベランダにはさっき逃げていった健一がいてこっちを見ている。
ニヤつきながら、窓を開くことができないように手でしっかりと押さえつけている。
きっとオレがベランダに逃げ込めないようにしているんだな。…オレが生きてたらお前を殺す!
しかし、半殺しを覚悟したオレに聞こえてきたのは怒声ではなく…シーリスの嗚咽だった。



186:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:47:32 JnJg4O+d
「ひっ、アタシ、魅力ないのかなぁ…ぐす、色気ないのかなぁ…ぐすっ」
ヒック、ヒックと肩を震わせ泣き出したシーリス。ど、どうしたんだ?
オレ、なんか変なこと言ったか?と、とりあえず…落ち着かすためカリカリ君食わせるか。
冷凍庫からカリカリ君を取り出しシーリスに渡す。
「これでも食って少し落ち着け。落ち着いたらなんで泣いたか話してくれ」
小さく頷きカリカリ君を食べるシーリス。
桃子用にストックしててよかったな。こんな風に使うとは想像しなかったぞ。
シーリスが泣きながらカリカリ君を食ってる間に、ベランダの窓に鍵をかけ、健一が覗かないようカーテンを引く。
お前はそこで死ね!朽ち果てるがいいわ!
しばらくするとカリカリ君で頭が冷えたのか、少し落ち着いたシーリスが口を開いた。
「実はね…俊にまだ抱いてもらってないの。付き合いだして一年も経つのに…初めてをもらってくれないの」
普段のシーリスからは創造もできない弱々しい顔。
それより信じられんのが俊だ。こんないい女を一年もほったらかしとは…ホモか?
「う~ん、なにか俊なりの理由があるんだろうな。まさか…キスもまだなのか?」
それだったらホモ確定だ。オレは今後一切、俊に近づかん!
「はぁ?そんなのぶっちゅぶちゅしてるわよ!今までで476回、キスしてるわ!」
胸を張るシーリス。お?元気になってきたな。それでこそシーリスだ。って476回?アホかお前等!
「お前等やりすぎ!唇腫れちまうぞ?しかしそこまでキスしときながらSEXしない理由が分からんなぁ。
う~ん…アイツってムードを大事にしそうだからな。なにか大事な記念日に迫ってくるんじゃないのか?
いつも俊がキスを迫ってくる時はどうなんだ?」
「はん!そんなのラブラブムードの時に決まっ…て?………う、うわぁぁぁ~~ん!」
う、うをををを?ご、号泣?なんで号泣するんだ?なんでだ?ワケわからんぞ!
とりあえず号泣してるシーリスを落ち着かせるために、カリカリ君を食わせることにした。

「しゅんから、ひっ、キス、うっく、5かいしか、ひっ、嫌われてるぅぅ~~!うわぁぁぁ~ん!」
ダメだ、カリカリ君じゃ泣き止まん。聞き出せた単語をあわせて考えるか。
『しゅんから』『キス』『5かいしか』『嫌われてる』
う~ん、最後の嫌われてるはシーリスがそう思ってるだけだろうから削除だな。
じゃあ『しゅんから』『キス』『5回しか』の三つか。普通につなげたら『しゅんからキスを5回しか』だよな?
う~ん……いや、まさか『しゅんからのキスは5かいしかない』なのか?
いや、まさかそれはないだろ。さっき400回ぐらいキスしたって威張ってたじゃないか。一応聞いて見るか?
「なぁシーリス。もしかしたら俊からのキスって400回のうち、5回だけなのか?」
号泣しながら頷くシーリス。うっそ、そうなのか?そりゃあキツイよな。
400回のうち5回だけって…ありえんなぁ。普通は男のほうからもっとするだろ?
しっかし…分からんなぁ。なんで俊はシーリスをそんな扱いするんだ?
一年付き合って5回しか相手からキスしてこなかったらシーリスじゃなくても不安になるぞ。
しかしなぁ、今までオレがこいつ等を見てた感じでは、俊もシーリスに惚れている。ベタ惚れのはずなんだ。
初めて一緒に遊びに行った時、シーリスを足元から舐める様に目で犯してたら、俊から殺気を感じたもんな。
だからおっかしいんだよなぁ、なんでだ?う~ん…一か八か、試すか。
ベランダの窓を開け、外で聞き耳を立てていた健一に耳打ちをして指示を出す。
健一はオレの意図を理解して頷き、玄関から出て行った。
さて…と。江口翔馬『ヤクザな』大人バージョンで頑張るかな?


187:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/10 21:48:51 JnJg4O+d
とりあえず途中ですがシーリス編投下しました。
続きはでき次第落とします。

188:名無しさん@ピンキー
06/10/10 23:15:47 DvsSR4aD
GJ
ヤクザな大人wktk

189:名無しさん@ピンキー
06/10/11 00:09:59 ZmPiPo0f
普段黒いと思われてるシーリスの数倍の黒さを発揮して活躍する主人公期待。

190:名無しさん@ピンキー
06/10/11 00:16:57 ZbBjtvA6
すでにシーリスが半ば(以上)ヤクザな件について(大人じゃないが)。

191:名無しさん@ピンキー
06/10/11 00:27:21 kRdyNuWf
ボケにマジで返されると本当にツラいんだよなあ。
問題はボケてる側も半分マジっぽい点だw

192:名無しさん@ピンキー
06/10/11 00:38:57 ZbBjtvA6
ボケをボケと(ry

193:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:50:22 ydkPsTCf
とりあえずシーリス編終わったので落とします。


194:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:50:53 ydkPsTCf
ひっく、うっく…ぐす。なんでなのよぉ…俊、なんでキスしてくれないのよぉ~。
もう無理にSEXしようって誘わないから…俊からもキスしてよぉ、ぐす。
俊からアタシにキスしてくれたのは…たった5回。
付き合いだして10回目のデート。アタシの誕生日。クリスマス。初詣。そしてホワイトデー。
なんでなのよぉ…アタシのこと、キライになったの?
それとも…アタシじゃなくて、やっぱり桃子のほうがよかったの?
ウソよね?だって桃子じゃなくてアタシを選んでくれたんだもんね?
でも…我が侭なアタシに嫌気が差したのかも。
もしかしたら素直な桃子に惹かれていたのかも…やだよぉ~!やだやだやだ!
俊はアタシの物なんだからね!いくら桃子でも絶対に渡さないんだからね!
けど…俊が桃子を選んだらアタシどうしたらいいの?アタシ、桃子みたいに身を引くなんて出来そうにないよ…
「おいシーリス!お前いつまでウジウジしてんだ?かなり鬱陶しいぞ!」
バシン!泣いてるアタシの頭を誰かが叩く。誰かがじゃない。今、ここにはアタシの他には一人しかいない。
「…ったいわね!何すんのよ!アタシにケンカ売ってんの?今、機嫌が悪いからボッコボコにするわよ!」
頭を叩いた江口さんを睨みつける。普通落ち込んでる女の子の頭叩かないでしょうが!
「ははは、そう怒るなって。お前が俊にあきられた理由、多分だけど分かったぞ」
ア、アタシは飽きられてなんかない!俊がアタシを飽きるなんてないわよ!
「なぁに睨んでんだよ、メンドクせー女だな。お前のそういうとこが俊にとっては鬱陶しいんじゃねぇのか?」
「な、なんですってぇ!江口ぃ~アンタぶっ殺すわよ!」
「はいはい、女のヒステリックはもてないぜ?そうそう、お前がもてない理由な、色気ゼロだからだぞ?」
いきり立つアタシにハハハッと笑いながら言う江口。色気ゼロってなによ!
「なんですってぇ!このアタシが…色気ゼロ?アンタ、ふっざけてんじゃないわよ!」
「ほらほら…今のお前に色気のイの字もねぇだろ?仕方ねぇな、いい事教えてやろうか?
…女が手っ取り早く色気を出す方法を。どうだ?聞きたいか?」
ぶっ殺す!殺す殺す殺す!ころ…え?すぐに色気が出るの?色っぽくなれるの?
「お、教えなさいよ。教えてくれたら今までのは許してあげるわ!だからさっさと教え…きゃぁぁぁ~!」
急に飛び掛ってきてアタシを無理やり押し倒す。な、何すんのよ!
「手っ取り早く色気を出す方法…簡単だ。てめぇのくせぇ処女を捨てたらちったぁ色気出るだろ?」
え?ウ、ウソでしょ?江口さん、いつもの冗談よね?

アタシに馬乗りになっている江口さんの目は、今まで見たことがないような冷たい目をしていた。


195:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:51:25 ydkPsTCf
「遅いぞ!俊、何やってるんだ!早くしろ、シーリスがヤバイ!」
健一から電話を受けて、僕は全速力で健一の部屋…江口さんの部屋まで走ってきた。
バイト中にかかって来た健一からの電話、その内容は信じられない話だった。

『俊、シーリスが危ない!江口さん…江口がシーリスを自分の部屋に誘い込んで襲おうとしてる!
隣からシーリスの泣き声が聞こえてるんだ!このままじゃシーリスがやばいぞ!』

最初は何かの冗談だと思った。二人して僕をからかおうとしてるんだなって思ったんだ。
けど、健一は聞かせてくれた。壁伝いに聞こえてきたシーリスの声…泣いていた。
大声で泣き叫んでたんだ!僕の名前を叫んで泣いていたんだ!
僕はバイトを無視して健一の部屋に走る。幸いバイト先から10分もかからない。
健一の部屋にたどり着いたとき、江口さんの部屋の中から確かにシーリスの声が聞こえてきた。
「…や!…めて!…ねがい…ゅん!……て!…しゅんたすけて!」
シーリスが…僕の大事なシーリスが!う…うおおおおおおおおおおおお~~!!
勢いよくドアを開け、部屋になだれ込む。そこには上半身裸でシーリスを押さえつけている江口がいた。
「シーリスになにをしてる~!」
バキッ!後ろから思い切り側頭部を蹴りつける。
不意をついての攻撃だったため、江口は避けれずに吹っ飛んだ。
「シーリス!大丈夫!もう大丈夫だから!僕が守るから!君を守るから!」
よっぽど怖かったのか、僕にも怯えた目を向けてきたシーリス。
目の前にいるのが僕だと分かった瞬間、僕の大好きな青い瞳に大粒の涙をためて抱きついてきた。
「…俊?…シュン~!怖かった…怖かったよぉ~!」
あのシーリスがこんなに怯えて…江口さん、何故こんな事をしたんですかぁ!
江口さんを睨む。すでに立ち上がってケリが入った顔をなでている。
不意をついてのケリを入れたはずなのに、顔をさする程度のダメージしかないのか?
「おぉ~いてぇ。俊、てめぇは女の扱いは下手なくせに不意打ちは上手いんだな。
とりあえずどけよ。今からオレはシーリスの処女をいただくんだ。お前は…じゃまなんだよ!」
バシン!江口の平手打ちで頭がグラつく。けど退く訳にはいかないんだ!
両手を広げて江口を阻む。
「しつこいなぁお前も。オレが一発やったらこんなクソ女いらんから返したるわ。
だからな、そこを…退けと言うとんのじゃ!」
バン!バン!左右のビンタが僕を襲う。もう僕は立っているのか倒れてるのかも分からない。
ただ、ここを退いてはならないという事だけは分かっている。
「なんじゃこのクソガキ?退け言うとるやろが!…なんでどかへんねん。
お前この女、好きでも何でも無いんやろが!」
「ふ…ざけんな…ふざけんなよお前!シーリスは俺の女だ!誰がお前なんかに触らせるか!」
「俺の女?はぁっはっはっはっ!お前笑わせよんの~。ならなんでその女が泣きながらオレに相談してきたんじゃ!
自分の女やったらなんで苦しんでる事分かったらんかったんじゃ!」
な…なんだと?シーリスが…苦しんでいた?
「シーリスな、お前が抱いてくれないって相当悩んでたんだぞ?自分に魅力が無いせいかなって泣いてたんだぞ?
それにな、お前から全然キスをしてくれないって号泣してたんだぞ?嫌われてるって号泣してたんだぞ?
お前な、それでもシーリスの男か?それでもシーリスが好きなのか?」
う、ううう…シーリス、僕のせいでそこまで悩んでたのか。
「お前なぁ、どうせ真面目なお前の事だ。『SEXは責任を取れるようになってから』とか考えてたんだろ?
若いのに立派な考えだよ。だけどな…相手の事も、シーリスの気持ちも考えてやれよ!
女ってのはな、常に不安なんだよ!男が自分を好きでいてくれてるのかずっと心配してんだ!
シーリス、たくさんキスしてきてただろ?そのキスはな、その不安を紛らわすためだ!
そのキスの数だけ不安だったんだよ!そしてシーリスを不安にさせてるのは…お前なんだよ!」
ぼ…僕がシーリスを不安にさせていたのか?
僕がシーリスの気持ちを考えてなかったばかりに悲しませて…
僕は自分の甘い考えでシーリスを傷つけていたと今さらながらに気づいたんだ。


196:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:51:56 ydkPsTCf
なに?この三文芝居は?アタシは今の状況がおかしいとやっと気づいたわ。
冷静になって江口さんの取った行動を考えてみる。
まず最初に、アタシを押し倒して関西弁で犯してやると脅してきたわ。
アタシは豹変した江口さんが怖くなってパニックになってしまった。
けど、脅すだけ。馬乗りになっている以外、触ってもこなかったし、服を脱がそうともしなかった。
間が持たなくなったのか途中で自分の上着を脱いだだけだったわ。それに玄関の鍵も開いたままだったし…
蹴ってきた俊には平手打ちしかしていない。普通は殴るわ。平手なのは怪我をさせたくないからね。
決定的なのが俊に話しかけている言葉が関西弁から標準語に戻ってる。
きっと関西弁のままじゃ、俊に分かりづらいと判断したんでしょうね。
くぅぅぅ~~…まんまと騙されたって訳ね!よくもこのアタシを騙したわねぇ~!
ダメリーマンのくせにぃ~!…江口さん、アリガト。絶対にお礼はするわ、覚悟なさいよ?
そんなアタシの目の前では江口さんの意図を読めていない俊が騙され続けている。
「それにな、俊。お前な、気持ちは何も言わなくても伝わるって思ってないか?
そりゃ伝わる事もあるが、それは稀な事だ。現にお前はシーリスの気持ちが分かっていなかった。
…思いを吐き出せ。恥ずかしいかもしれんが、シーリスに自分の気持ちを自分の口で伝えてみろ!」
そう言ってから部屋を出て行こうとする江口さん。
「はん!こんなガキ共の相手、やってられんわ!処女の相手なんざめんどくさくてやってられっか!」
関西弁での捨て台詞。…今さら関西弁話してもバレバレよ。
江口さんが出て行きドアが閉まると俊が鍵をかけた。
え?ドアチェーンまでかけるの?そうよね、今からお互いの気持ちを伝えるのに誰かが合鍵で…むぐ!
え?ええ?ちょっと俊?前にいつでもOKとは言ったけどいきなり…やん!
俊に押し倒されたアタシ。今は強引に唇を奪われている。胸はきつく揉まれている。
うそ…夢見たい。あの俊がこんな強引に…って床はイヤァ~~!
「ちょ、ちょっと俊!床ではイヤ!…アタシ初めてなんだからベットがいい」
「…はっ!わ、わわわ!ゴ、ゴメン!シーリスそのこれは…あの…あれなんだよ!」
…はぁぁぁ~、いつもの俊に戻っちゃったわ。…アタシが大好きな俊にね。
「ううん、いいの。ずっと待ってたんだから何されてもいいよ。ただ…少し話そ?ね?」
アタシの言葉に頷き、隣の部屋に置かれてるベットに二人で腰をかける。
こ、ここがアタシの…アタシ達の初体験の場所になるのね。…ゴクリ。
アタシは期待のあまりに生唾を飲み込んだ。


197:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:52:28 ydkPsTCf
「江口さんの関西弁って迫力ありましたね!おれ、あんな言葉で文句言われたら財布出しちゃいそうですよ」
はっはっは!そうだとも!そうだろうとも!
「…焼きそばおかわり」
「しっかし世話が焼ける二人だな。俊のへタレも困ったもんだな」
刺身をつまみながら話す。お、このハマチ、けっこういけるじゃねぇか。
「そっすよね~、まさかまだやってないなんて信じられませんでしたよ」
鳥のから揚げを食いながら話す健一。オレのも残しとけよ。
「ま、お前の協力があったからこそ上手くいったんだ。ジャンジャン食っていいぞ!」
「じゃ、遠慮なくいただきます!」
グラスを合わせるオレと健一。今日は飲むぞ~!食うぞ~!
「…焼きそばおかわり」
オレの部屋を出たオレ達は、近くの居酒屋でちょっと早い晩飯を食うことにした。
せっかくの休日にこんな騒動に巻き込まれるとは…面白いやんけ。
「しかしあれだな、二人が上手くいってくれたらいいよな」
「いくでしょ?あいつ等100%の両想いなんですからね。
なんせ俊はこの桃子をふってシーリスを選んだぐらいですから」
「…焼きそばおかわり」
マジで?桃子って俊にふられてたのか!っていうか、恋をしたことがあったのか!新鮮な驚きだ!
…なんで桃子がここにいるんだ?なんで焼きそば4つ目頼んでんだ?お前、さっきなんかしたか?
「けどいいんすか?ヘタしたらあいつ等、江口さんの部屋でやっちゃうんじゃないんですか?」
んん?そう言われたら心配だな。けど、俊がいるから大丈夫だろ?
「ま、俊がいるからいけるだろ?それにまさか人様の部屋でやるってのはないと思うぞ?」
「…焼きそばおかわり」
とりあえず食いすぎの桃子のこめかみに拳を当ててぐりぐりと締め付ける。
「…痛いわ。なぜ苛めるの?」
涙目でオレを見つめる桃子。食いすぎだからだよ。
ま、なんにせよ俊にシーリス、二人とも仲良くしろよ?
結婚式にはぜひ呼んでくれ、大阪から駆けつけるからな。
オレは自分の部屋で起きていることを想像だにしていなかった。


198:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:52:59 ydkPsTCf
カーテンを引き、照明を消した部屋。まさかシーリスとこんなに早くこうなるとは思っていなかった。
僕達はベットに座り、僕は想いを全て打ち明けた。
「僕がシーリスを抱かなかったのは怖かったから。僕がシーリスにキスをしなかったのも怖かったから。
そう、僕はとっても臆病で小さい男なんだ。怖かったんだ。
大好きなシーリスと関係を結んだら歯止めが利かなくなりそうで…怖くて仕方なかったんだ!
口では君のことを大事にしたいなんてカッコいい事いいながら、ホントは君を抱きたくて抱きたくて…
けど、抱いたら歯止めが利かなくなって、君を傷つけるかもって怖がってたんだ。
けど、それは間違いだったんだね。僕のその優柔不断な態度が君を傷つけていたんだ。
ゴメン、やっぱり僕は小さい男だよね。今までゴメン…シーリス、ゴメンね」
僕の全ての告白を真剣に聞いてくれたシーリス。
そしてこう言ってくれた。
「ふふふ…なんか今初めて俊と心が通じ合ったような気がするわ。
ま、確かに今の俊はかっこ悪いわね。ウジウジしちゃってさ。
けど安心しなさいよ?アタシはそんなかっこ悪い俊。けど優しくて、困ってる人を助けてくれる俊。
公園で金髪だからって理由で苛められてた小さい女の子を助けてくれて『僕、綺麗な髪大好きだよ!』
って言ってくれたカッコいいアタシのヒーローの俊。全部の俊が大好きなの!」
そう言って満面の笑みで僕を見つめてくれたんだ。その笑顔で僕は気持ちを抑えきれなくなった。
「ゴメン、シーリス。ゴメン…僕、もう君への気持ちを抑えられないよ!」
ベットへと押し倒す。綺麗な唇を吸い付く。シーリスの舌が僕の唇を割って入ってきた。
「ちゅ…んん…チュル…んふ…んん!んあ…んん!」
舌を絡めながら夢中で胸を揉み解す。これがシーリスの胸か…こんなにやわらかいんだ。
服の上から胸に顔を埋めようとした僕をシーリスが止める。
「服、これ以上シワになったらイヤだから脱ぐね。ほ、ほらぁ!俊も脱ぐの!
アタシだけ裸なんてさせないんだからね!」
ギクシャクとした動きで服を脱ぐシーリス。
…っぷ、シーリスもガチガチに緊張してるんだ。


199:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:53:31 ydkPsTCf
シーリスの耳、ほほ、首筋、、鎖骨に舌を這わす。シャワーを浴びていないため、少しショッパイ気がする。
「ん、ん!あ、あんまり舐めちゃヤダ。汗が…ひゃ?ちょ、ちょっと俊!いきなり触らな…はぁっ!くぁ!」
シーリスは指を動かすたびにビクン!ビクン!とまるで打ち上げられた魚のような動きをする。
す、すごい…胸の先ってそんなに気持ちいいんだ。
どんどんと大きくなってきたシーリスの乳首。綺麗なピンク色をしている。
「綺麗だ…シーリスって全部が綺麗だ」
ちゅっ…口に含んでみた。ビクン!とシーリスが跳ねる。
カリッ!軽く噛んでみる。
「あっひゃう!だ…めぇぇ~!」
僕の顔を強く抱きしめ軽く痙攣してる。…うそ?これって…イッタの?
「はぁはぁはぁはぁ…なんでそんなに上手いのよ。…俊のばかぁ~」
息荒く、僕の顔を掴んでキスをしてきた。
「んちゅ…ちゅば…んん…んあ!はぁはぁはぁ、いいよ。俊、もう入れていいよ」
真っ直ぐな瞳で僕を見つめるシーリス。い、いいって…ゴクリ!
僕は心臓の鼓動が早くなったのを自覚した。

(俊、ゴメンね?イッタふりなんてしちゃって)
俊とのはじめてのSEX。アタシにとって生まれて初めてのSEX!愛する俊との愛の営み!
俊には気持ちよくSEXしてほしいじゃない?雑誌にも演技する人が多いって書いてあったしね。
こんな演技で俊が自信を持ってSEXしてくれたらいくらでもしてあげるわ!
……間違ってないよね?バレてないよね?
そっと俊の様子を見てみる。…よし!自信満々って顔ね!ふふふ、ちょろいちょろい!
さ、早速アタシに入れるがいいわ!入れてアタシの中に全てを吐き出すがいい!
コンドームなんて便利なものは無いんだからそのまま中に吐き出すがいい!
子供という既成事実を作って…学生結婚よ!子沢山の幸せな家庭を作るのよ!
さあ!そのいきり立った俊自身…を……入れるが……いい………デカい。
う、うそ?ペニスの平均サイズって13センチぐらいじゃなかったの?
平均より4~5センチ大きいんじゃないの?
アタシの視線は俊の下半身に釘付け。だって…大きいんだもん。
「シーリス、僕も君に入れたい。一つになりたい。けど君のここ、あまり濡れてないよ」
クチュ…俊の大きさに呆然としてたアタシに不意をついた衝撃!
「ひゃ!俊、なにしたの…や、やぁぁぁ~!それダメ!馬鹿ダメ!このヘンタ…ひぃい!」
俊の指がアタシを犯す。入り口のところでクチュクチュと音を立て動いてる。
いやらしい声が勝手に出てくる。なんでぇ、こんな展開、シミュレーションしてないよぉ…ひゃうん!
指じゃない何かほかの物が器用にアタシを攻めてきた。
その何かはアタシが何度か自分で弄ったことがある、一番敏感な突起を探り当てた。
「あっ!あぁぁ!ひゃぁぁ!うあ…やぁぁぁ~!」
声が止まらない。体が勝手に反応してしまう。
両手で俊の頭を押さえつけ、もっと舐めてもらえるように腰も押し付ける。…舐めてもらう?
い、いやぁぁぁ~!アタシ、俊に舐められてる!シャワー浴びてないのに…あ、うあ、ふあぁぁ!!
演技ではない大きな白い波が理性を押し流す。アタシ…イッちゃったんだ。
俊に…舐められて…シャワー浴びてないのに。ヒック、ひどいよ。こんなのシミュレーションしてないよ。
「…シーリスいくよ。愛してる、大好きだよ」
ふぇ?白い波にさらわれた意識が戻る前に激痛が体中を走った。
「っっきゃぁぁぁ!いったぁい…俊、痛いよぉ!」
「ゴメン!もう止めれない!シーリスこのまま最後までいくから!」
体の中に入ってきた異物。まるで熱く熱せられた鉄の棒。
俊が…アタシに…入ってきたんだ。やっと…俊とやっと…うっく、う、うえぇぇぇ~ん!
「はぁはぁはぁ…凄いよシーリス…シ、シーリス?だ、大丈夫?ゴメン、そんなに痛かったの?いま抜くから!」
「バカァ!痛くて泣いてるんじゃないわよ!やっと…ぐす、俊と…やっと俊と一つに…嬉しいのよ!」
アタシだけ痛いのが悔しくて首筋に噛み付く。
「さっさと動きなさいよ!じゃないと噛み切るからね!だから…お願い。最後まで…つぅっ!」
俊がアタシの一番奥まで入り込んできて、コンコンと叩く。
叩かれるたび声が出る。どんどん激しくなる俊の動きに意識が薄れてきた。
薄れいく意識の中、なにか暖かいものが顔にかかるのを感じた。


200:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:54:41 ydkPsTCf
「あ~、よーさん飲んだなぁ。明日も休みやし泥のように寝るぞ!」
部屋の前で同じく酔っ払いの健一と別れて部屋に入る。
「…シーリス、何してるの?なんで山薙君は土下座してるの?」
いやいや桃子、お前が何しとんねん。さっさと家に帰りなさい!
「この馬鹿!初めてなのに顔シャよ顔シャ!わっけわかんない!信じらんないわ!」
……顔シャ?
「せっかくの初体験だったのに…なんで顔シャなのよ!わっけわかんないわ!」
………初体験?顔シャ?
酔いが一気にさめていくのが分かる。
「シーリス…お前も土下座じゃ!桃子もついでじゃ!」
オレでさえいまだこの部屋でヤッたことないのに…オドレらオニじゃ!オニの子じゃ!
「江口さん、シーリスはまだ体が痛むので正座なんてとても無理です!」
「そうそう、アンタ何考えてんの?わっけわかんないわね」
「…何故正座なの?顔シャってなに?」
こ、こいつ等、ガチでぶん殴って…ない。あれ?オレのベットが消えてる。なんで?
「江口さん、何変な顔してんのよ?…あぁ、ベットね。思い出の品だから貰ったわ。
そろそろ代わりのベットが来る頃よ。喜びなさいよ?キングサイズにしてあげたから」
……新手の嫌がらせだ。これは、いじめなのか?今ならオレ、号泣出来る自信があるぞ。
「なんでキングサイズなんだ?こんな小さい部屋にそんなの置いたら不便だろ?」
「そんなの知らないわよ。それよりこれ、ベットの下に隠してあった『中出しファイター』シリーズ。
…くっだらないの見てるのね~。いい年して恥ずかしくないの?」
…オレ、ここがビルの屋上なら飛び降りてるぞ?シーリスお前、人殺しになりたいのか?
「これ、笑っちゃうわね。『中出しファイターVSガンシャマン 奇跡のヒーロー競演!』
楽しいの?ねぇ、こんなの見てて楽しい?空しくないでちゅか~?30歳男さん」
…馬鹿め、墓穴を掘ったな。
「楽しいかどうかは…そこの土下座してる顔シャ野郎に聞いてくれ。5回ほど貸したから」
さぁ修羅場だ修羅場!ざまあみ…ギャン!
浮気者~~~!という叫び声と共にオレの顎を打ち抜く飛び膝蹴り。
目が覚めたとき、オレは床に毛布一枚で寝ていた。
いつの間にか運ばれてきてたキングサイズベットでは桃子が一人、すやすやと寝ている。
桃子…お前の気持ち、分かったよ。床で寝るって泣きたくなるんだな。
次からは毛布2枚に増やしてやるよ。
とりあえずオレは二度寝をするために、ベットのすみに潜り込んだ。


201:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/11 01:55:32 ydkPsTCf
今回は以上です。

202:名無しさん@ピンキー
06/10/11 02:36:01 cwvacgmh
>201
GJGJ!

つか、桃子ちんに粉は掛けないのですかかけないのですか早く早く。

203:名無しさん@ピンキー
06/10/11 11:23:02 zeqeG/tZ
>>201
滾るほどのGJ!次はそろそろ桃子でしょうか桃子でしょうか。


>>202
2回言ってるよ。

204:名無しさん@ピンキー
06/10/11 11:56:13 ZmPiPo0f
既に既成事実化だな。シーリス、ちゃんとマクラは二つつけてあげたのか?

YESとNOの書いてある奴を・・・w

205:名無しさん@ピンキー
06/10/11 12:59:30 lYglLli/
>>204
 ほっんとに莫迦だなぁ、キミは……
 あの、シーリスなんだぞ?

 両方、YESと書いてある枕に決まっとるだろーが

206:名無しさん@ピンキー
06/10/12 12:58:31 UxzSqwlT
シーリスはいいから早く桃子を出すんだ

207:名無しさん@ピンキー
06/10/12 19:45:56 QVGs7ney
>>205
「はい」と「YES」の書いてある枕でもいいぞ

208:名無しさん@ピンキー
06/10/12 19:53:47 sHMExXs6
>>206
違うぞ。桃子「に」出すんだ。

209:名無しさん@ピンキー
06/10/13 00:28:26 Mt+yAuRc
>>208
落ち着け、桃子「で」出すんだよ。

210:名無しさん@ピンキー
06/10/13 04:35:26 AGp2KNnb
いや、ここは桃子「が」出すんだ

211:名無しさん@ピンキー
06/10/13 12:41:33 /8Nrv54+
桃子「は」出すんだな!
( * )ばっちこーい

212:名無しさん@ピンキー
06/10/13 13:16:04 NBcbPMBc
お前等、はっちゃけすぎるとツクバ氏が引くぞ。

213:名無しさん@ピンキー
06/10/13 17:33:32 X/IZfk1g
>>207
 シーリスは金髪なんだから、「YES」と「OK」なんじゃね?

214:名無しさん@ピンキー
06/10/13 17:44:58 /8Nrv54+
拒否権は無いんだなw

215:名無しさん@ピンキー
06/10/13 22:15:00 Qmewxjrn
>213
「Yes」と「Oh~Yes!」でいいんでね?

216:名無しさん@ピンキー
06/10/14 09:41:37 Cc5wQHyn
>>215
 「Yes」と「Coming」ジャマイカ?

217:名無しさん@ピンキー
06/10/14 10:50:43 x6RYmMkO
>>216
君にはこれをあげよう。

つ[駄変換で賞]

218:名無しさん@ピンキー
06/10/17 09:36:29 B8ejmdCt
ちょいと下がり過ぎではないのかね?

同志達よ。

219:名無しさん@ピンキー
06/10/17 23:10:33 nytIHe4/
>>218
ち、ちょっとアンタ何してんのよっ!
今度やったら承知しないんだからねっ!

220:名無しさん@ピンキー
06/10/21 16:56:36 SVV/2/kf
>>219
そんなこと言いながら、悪く思ってなんてないんだろ?

221:名無しさん@ピンキー
06/10/21 17:14:43 SKNI4YY7
>>220
まあ、公共良俗を踏み外しているのは確かだな。
私個人はそういうの、嫌いじゃないが…

222:名無しさん@ピンキー
06/10/21 20:38:59 0lMLCyMG
>>221
「公共良俗」って?
ソレを言うなら「公共秩序」か「公序良俗」でしょ。
ホントにアンタって子は、何時までたっても大人になれないんだから。
だから、女の子にもてないのよ。
アナタみたいな子には、女の子をやさしくリードする、なんて出来ないでしょ。
あっ。だからって、乱暴にするなんて論外だからね。
すぐ嫌われちゃうから、ネ。
私みたいに、アナタのことをよーく知ってる女の子じゃないと、絶交されちゃうわよ。

223:名無しさん@ピンキー
06/10/21 23:31:59 VWix3aqa
公共良俗 の検索結果 約 348,000 件中 1 - 10 件目 (0.09 秒)

224:名無しさん@ピンキー
06/10/22 02:59:31 sPR7W3FC
だが公共と公序良俗の2つが一緒にあるのが引っかかっているという罠。

225:名無しさん@ピンキー
06/10/22 05:20:09 L/Zu+GQY
ふん、どうせ私は、検索も碌に使いこなせない馬鹿ですよ
バーカーバーカー

226:名無しさん@ピンキー
06/10/22 11:11:05 bNB5V3yU
"公序良俗" の検索結果 約 2,760,000 件中 1 - 10 件目
"公共秩序" の検索結果 約 1,630,000 件中 1 - 10 件目
"公共良俗" の検索結果 約 18,300 件中 1 - 10 件目

227:名無しさん@ピンキー
06/10/22 19:05:24 nQoJRr9m
ちょっとアンタたち!
そんな下らないことやってるぐらいならもっと私を構いなさいよ!
ゃ、寂しいとかじゃなくて、もっとこっちを見て欲しいっていうか、えと、その……

228:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/22 23:09:32 jZQPnjvX
ある程度書けましたんで投下します。

229:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/22 23:10:07 jZQPnjvX

…目の前には小さな机。古びた本しかない本棚。カーテンのない窓。
何も入っていない冷蔵庫。まるで病院みたいなベッド。…他には何も無い。
ここはわたしが中学生まで暮らしていた小さな部屋。
…これはきっと夢。
何故なら…マヤが選んでくれたピンク色のカーテンがない。
シーリスが選んでくれた白のワンピースがない。
山薙君達との写真が入っている写真たてがない。
…なによりプレゼントで貰ったえぐちさんがいない。
でも…もしこれが現実だったら?
マヤにいつもされているお説教が夢だったら?
喫茶店でいつも聞かされてるシーリスの自慢話が夢だったら?
初めて友達になろうと言ってくれて、色々な事を教えてくれた山薙君の優しさが夢だったら?
困ったことがあれば何でも言ってこいと言ってくれた、佐伯君の暖かい言葉が夢だったら?
わたし達とクラスの皆が険悪にならないように、影で動いてくれていた相川君の気配りが夢だったら?
…江口さんが夢だったら?…………イヤ。絶対にイヤ。
…気付いてしまったから。
マヤにシーリス、山薙君達に会うまでの生活が、寂しかったんだと気が付いてしまったから。
…もう戻りたくない。何もない、ただ時間が過ぎるのを待つだけの生活。
母さんが残してくれた小説を、時間潰しのためだけに読む生活。
寂しいことにも気付く事が出来なかった、意味のない生活。
…早く目が覚めて。こんな夢、見たくない。お願い…早く目が覚めて!

『…子……桃子!おい、起きろ桃子!』

優しい声がわたしの体を揺する。…あなたは誰?
その優しい声につられ、そっと目を開ける。
そこは見慣れた部屋、けどわたしの部屋じゃない。
わたしが寝ているのは、シーリスが新しく買った大きなベッド。
隣にはクマのえぐちさん。えぐちさんをギュッと抱きしめ周りを見る。
壁には水着姿で胸を強調した女性のポスター。
その隣にはハンガーにかけてある、少しくたびれたスーツ。
床には無造作に置かれたダンボール。中に入っているのは、色々な種類のたくさんの小説。
ここは…江口さんの部屋?さっきのは夢?…夢でよかった。また、みんなと会える。…本当によかった。
「大丈夫か?お前、うなされてたぞ?変な夢でも見てたのか?」
わたしを心配そうな表情で覗き込んでくる、優しい人。
わたしがわがままを言っても、怒りながらも相手をしてくれる。
死んだ母さんのように、わたしを大事にしてくれる。
顔の知らない父さんみたいに、わたしを捨てたりしない。
とても、とても優しくて…わたしの大切な人。
「え…ぐち…さん?……江口さん江口さん!」
ぽろぽろと涙がこぼれる。えぐちさんを挟んで抱きつく。
優しく微笑み、わたしの頭を撫でてくれる。
「どうした?怖い夢でも見たか?もう大丈夫だから安心しろ、な?
こういう時はな、あったかいもんでも飲んだらいいんだよ。今、コーンポタージュ作ってやるからな」
とても優しい江口さん…大好き。

江口さんが作ってくれたコーンポタージュはとても美味しかった。
でも…頭をグリグリと締め付けるのは何故?とても痛いわ、何故苛めるの?


230:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/22 23:11:01 jZQPnjvX
(クッソ~、もうどうしようもねぇのかよ。…万策尽きたな)
深夜0時、仕事帰りにコンビニに寄り、遅い晩飯を買い帰宅した。侘しい晩飯だ、空しいねぇ…
部屋に帰り着きドアを開けると、中から誰かの呻き声が!
まさか…泥棒か?ちょうどいい、機嫌悪りぃからブッ飛ばしてやる!…ってこれって桃子の靴じゃね~のか?
玄関にはキチンと並べられた小さなカワイイ靴が。
よしよし、ちゃんと並べて置けるようになったんだな。オレの教育の成果だな!
って、なんで桃子がオレの部屋にいるんだ?鍵かけてたのになんで入れたんだ?
真っ暗な部屋の電気をつける。桃子はベッドでうなされていた。
カワイイ眉間にシワを寄せ、ウンウンとうなされている。その隣にはオレがプレゼントしたクマのぬいぐるみが。
オレの部屋のベッドの上で眉間にシワを寄せている美女。…なんかこれってイヤらしいな。
なぜだか桃子がいい女のように見えてきた。…う~ん、桃子って意外と色っぽい面もあったんだな。
思わず感心して見入るオレ。…いかん!こんな事してる場合じゃない!
「桃子!大丈夫か桃子!おい、起きろ桃子!」
ユサユサと体を揺らす。
桃子はゆっくりと目を開け、ぬいぐるみを抱きしめた。
キョロキョロと周りを見回している。まだ夢の中だと思ってるんだな。
「大丈夫か?お前、うなされてたぞ?変な夢でも見てたのか?」
オレを見てキョトンとした表情の桃子。ぐっ…カ、カワイイじゃねぇか。
「え…ぐち…さん?……江口さん江口さん!」
しばらくしてオレと分かったのか、ポロポロと涙を流しながら抱きついてきた。
ブルブルと小さく震えている、よっぽど怖い夢を見たんだな。よしよし、もう大丈夫だ。
オレは落ち着かせるために頭を撫でてやる。サラサラの髪の感触が気持ちいいな。
「どうした?怖い夢でも見たか?もう大丈夫だから安心しろ、な?
こういう時はな、あったかいもんでも飲んだらいいんだよ。今、コーンポタージュ作ってやるからな」
オレの言葉にコクリと頷く桃子。
…なんでこんなカワイイのに男がいないんだ?オレが学生だったらほっとかないのにな。
コーンポタージュを作りに台所に行く。そこには紅茶が入った飲みかけのコップが置いてあった。
そしてテーブルの上には食べかけのパンが。桃子のヤロウ…オレの朝飯を勝手に食いやがったな?
って冷蔵庫が中途半端に開いてるじゃねぇ~か!……とりあえずはコーンポタージュ作ってやるか。
こめかみをピクピクとさせながらコーンポタージュを作る。ま、作るといってもインスタントだがな。
「ほれ、これでも飲んで落ち着け。…どうだ、あったまるだろ?」
小さくコクンと頷く桃子。よしよし、だいぶ落ち着いてきたな。
もう大丈夫かな?さてっと…お仕置きタイムだな。
オレは拳で頭を挟んでグリグリと締め付ける。
「…痛いわ。何故苛めるの?」
涙目でオレを見つめる桃子。何故って?それはお前がしたい放題したからだ!
そりゃこんなに我が侭じゃ、男も寄って来ないわな。
…いや、我が侭っていう訳じゃないんだよな。桃子は多分知らないだけなんだ。
何がよくて何が悪いのか、それが分からないんだ。その証拠に、オレがするなと教えた事は大抵はしなくなる。
今することといえば、勝手に部屋に入ってきたり、勝手にオレのジャージを着たり、勝手に紅茶を作ったり、
勝手に風呂に入ったり、勝手に……十分我が侭じゃねぇか。
あまり残された時間はないが、しっかりと教育してやらないとな。じゃないと桃子の将来が心配だ。
オレは拳でグリグリと桃子の頭を締め付けながら、出来る限り桃子を再教育しようと心に誓った。


231:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/22 23:11:34 jZQPnjvX
「桃子アンタねぇ、このままじゃ絶対にうまくいかないわよ?
江口さんは多分アンタの事をよくて妹、悪けりゃ娘ぐらいに思ってるわね。
そんなのイヤでしょ?まずは異性だと気づかせないとダメね」
せっかく部屋の鍵を複製してあげたのに有効利用しないなんて…裸エプロンで出迎えるぐらいしなさいっての!
にしても江口さんも江口さんよ!こんなにカワイイ桃子が自分のベッドで寝てるのになんで手を出さないの?
何のためにキングサイズベッドを買ってあげたか分かんないじゃないの!
「…そんなのイヤ。わたしもシーリスやマヤ達のように江口さんと……ポッ」
アタシの言葉に少し俯き頬を赤く染める桃子。ぐ、カワイイじゃないの。
そんな桃子を見てマヤは手をわきわきさせているわ。ギュッと抱きしめたいのは分かるけど、我慢しなさいよ。
いつもの喫茶店でいつもの江口攻略作戦会議。
どうやらアタシが仕込んだキングサイズベッド作戦は不発に終わりそうね。
「ねぇシーリス、ちょっといいかな?不思議に思ってたんだけど、なんで江口さんのベッドを買い換えたの?」
手をわきわきさせていたマヤは、どうやら立ち直ったみたいね。
「江口さんが前まで使ってたベッドは記念で貰ったの。アタシと俊との愛の思い出よ!」
そう、そうなのよ!ついにやっちゃったの!俊との愛の溢れるSEXを!
いや~、なんて言うの?すっごく痛かったけど…うれしかったぁ~。最後の顔シャはちょっとあれだったけどね。
「…ねぇ桃子、私なにか変なこと聞いたのかしら?」
「…シーリスの顔は変な顔。思い出し笑いをすると変な顔になる。中学生から変わらないわ」
あれから10日経ったけど、今ではデートの度にしているわ!ただね、俊にペースを握られっぱなしなのよね。
…俊って顔にかけるのが好きみたいなの。それってどうなんだろ?ちょっと変よね?
「シーリス!いい加減に戻ってきなさい!山薙君との愛の思い出って…まさか江口さんの部屋で?」
あっと、いけないいけない!また俊との溢れんばかりの愛の思い出に浸っていたわ。
「へ?え、ええ、そうよ。ついに俊がアタシを抱いてくれたの!
ま、場所が江口さんの部屋だったってのがアレだけどね。
マヤ、桃子…初めてってとんでもなく痛いから覚悟しときなさいよ?」
経験者としては未経験者の二人にいろいろと教えてあげなきゃね!ま、少しは自慢もしたいじゃない?
あれ?桃子どこ行くの?なんで逃げるようにして…マ、マヤ?なんでそんな怖い目でアタシを睨むの?
なんでマヤの後ろに赤い炎が見えるの?まさか…嫉妬?
「…ねぇシーリス、あなた今とっても面白いこと言ったわね?あなたって私に今まで散々自慢してたわよね?
毎回失神するまで抱いてもらってるだとか、お尻ってとっても気持ちいいのだとか。…今までウソついてたの?」
そういえばマヤにいろんなウソをついたわね、謝んなきゃね。
「アハハハ…ゴメンゴメン、あれって全部ウソだったのよ。
だって俊ってば、恥ずかしがりやだからなかなか抱いてくれなかったんだもん。ゴメン…キャン!」
アタシは両手を合わして謝ろうとしたの。そしたら頭に衝撃が走ったわ。
「いった~い!何すんのよ!マヤ、あんたケンカ売ってん…の?
……話せば分かると思うわ。落ち着いて話し合おうよ、ね?
ねね、桃子もそう思うわよね!…あれ?桃子?……あの子逃げたのね!」
いつの間にかいなくなった桃子。アタシは恐怖のあまりに全身に鳥肌が立ってきた。
これは…中学時代にアタシと桃子がマヤに鞄で殴られた時以来ね。
あれ以来アタシ達はマヤに頭が上がらないのよね。って昔を懐かしんでる場合じゃな…キャン!
「ゴ、ゴメンナサイ、私が悪かったです、もうしません。許してくださ…キャン!」
謝っているアタシに3発めの拳骨。いたいよぉ~、怖いよぉ~…誰か助けてよぉ~。
「あなたのその大嘘を信じたせいで、一週間はお尻が痛かったんだからね!
ねぇシーリス。私ね、今なら情け容赦なく、簡単に人を壊せると思うの。うふふふふ…壊しちゃおっかな?」
周りから見たら優しい微笑みも、今のアタシには恐怖の対象でしかないわ。
マヤに手を引かれてアタシは喫茶店から連れ出され、そのままマヤの部屋へと連行された。

最後にもう一度、俊と会いたかったなぁ。…ってアタシ、どうなるの?



232:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/22 23:12:06 jZQPnjvX
「でね、シーリスったら全部ウソだったって言うのよ?頭にきたから説教してあげたわ!」
怒りながらシャワーを浴びるマヤ。
「2時間は正座をさせての説教をしてあげたから、しばらくは大人しくなるわね」
俺は湯船から出て、後ろから抱きしめて耳元で囁く。
「で、お前はシーリスに教えたのか?『私は後ろから犯されるのが大好きです』ってな。
ほらっ、壁に手をついて尻をつき出せよ。入れてほしいんだろ?」
マヤの手を取り俺のを触らせる。
「あぁすごい、もうこんなになって…今日は大丈夫な日だから、いっぱい犯してね。好きにしていいわよ」
壁に両手をつき、期待で瞳を濡らすマヤの細い腰を持ち、一気に打ち付ける。
パン!パン!パン!浴室に腰を打ち付ける音が響く。
「はあ!んくぁ!い、いい!正吾いい!もっとぉ…激しく犯してぇ~!」
マヤは喘ぎながらも俺を強烈に攻めてくる。
マズイ、このままでは俺が先にイッてしまう!…仕方がない、奥の手だ!
「気持ちいいか?おら、お前も腰振れよ!…パチン!」
マヤの綺麗な尻を叩く。叩いたところが赤くなる。叩くたびにマヤは息荒く、腰を振ってくる。
正直俺はこういうのあまり好きじゃなかったんだけど…マヤに洗脳されてきたみたいだ。
苦しそうな顔で健気にも腰を振るマヤの表情がいいんだよ。
もちろん強くは叩いていない。デカイ音が鳴るように叩いてるだけだ。
「おらっ!どうした!もっと激しく振れよ!」
怒鳴りながら尻を叩く。マヤは健気にも命令通りに腰を振ってきた。
20発ぐらい叩いたところでマヤが軽く痙攣し、動きが止まった。イッちまったんだな。
息荒く、座り込んだマヤの口に無理やり俺のをねじ込む。
「なに勝手にイッてるんだ?おらっ、咥えろよ!しっかり舐めろよ!」
「は、ふぁい。なめまふ。あ…ぐ、ごほっ!う、ごほ!」
咥えさせガンガンと突き上げる。喉の奥に当たってマヤがいくらむせようが、ガンガンに突く。
マヤは苦しそうに嗚咽を漏らしながらも必死に舐めてくれる。
苦しそうにしか見えないんだけど、これって気持ちいいのか?
これってマヤの部屋に置いてあるエロ本に書いてあった攻めなんだよ。俺はこんな苦しそうなのしたくないんだけどな。
けどそのページに折り目がついてて二重丸まで書かれてちゃ、やらなきゃいけないだろ?
その証拠に、自分でアソコを弄りながら俺のを咥えてるその顔は、恍惚の表情だ。
「かはぁ!ゴホゴホ!ゴ、ゴメンナサイ…」
俺のが喉に当たって苦しいのか、我慢できずにむせて俺のを吐き出したマヤ。
咥えられずに吐き出したことを謝ってきたんだが…その表情は少しイッててちょっと怖い。
「もう私…お願い、入れて…無茶苦茶にしてぇ~!」
おいおい、ノリノリだな。ならその期待に答えなきゃな!
「仕方のねぇ女だな!おら!イッちまえよ!おら!おら!」
今度は正上位で犯す。深く突き入れるたびに顔を左右に振り、苦しそうに喘いでいる。
グチョグチョと突き入れるたびに大きな胸が揺れ、顔をしかめて喘いでる。
濡れた髪がその顔に張り付いてるのがエロくていい!
俺はマヤの胸に顔を埋め、軽く噛み付きながら激しく攻める。
「しょ…ご、も、ダメ…イ、イク!イクイクイクイクイク…いっくぅぅ~~!」
俺の背中に爪をめり込ませ、激しく痙攣し、俺を強烈に締め付けてマヤは絶叫した。
俺は強烈な締め付けに我慢できずに達してしまう。
「う、ぐおおお!マヤぁぁ~!う、ぐう!」
一番奥まで突き入れてドクドクとマヤに精液を流し込む。
マヤは痙攣しながらもそれを受け止める。どうやら失神したみたいだな。
俺は全てを出し終え引き抜いた。そこからはゴポゴポと出したばかりの精液が溢れてきた。
ビクンビクンと痙攣してるマヤから溢れてくる精液。…メチャクチャエロくていいな!
ふぅぅ~、疲れたなぁ。これで今日は満足してくれたかな?
しかしシーリスが俺達のSEX内容を知ったら驚くだろうな。
江口さんもまだ俺達がやってないと思っているからきっとビックリするぞ?
俺はハハハと笑いながらマヤをベッドへと連れて行くことにした。

…この時俺は、その江口さんが大変な事になっているとは思いもしなかった。


233:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/22 23:12:54 jZQPnjvX
今回は以上です。あと2,3回ぐらい続くかと思います。

234:名無しさん@ピンキー
06/10/22 23:57:32 v9yV028v
>>233
GJッ!
江口さんはどう大変なのかソレがwktk


235:名無しさん@ピンキー
06/10/23 01:33:39 IjjkCqEa
>>232
>もちろん強くは叩いていない。デカイ音が鳴るように叩いてるだけだ。

生徒をひっぱたくとき、「デカイ音が鳴るように」しているって高校の先生が言ってたの思い出した
デカイ音を出した方が叩くエネルギーが音になって拡散する分、叩かれる方の(肉体的)ダメージが少ないらしい。


236:名無しさん@ピンキー
06/10/23 02:36:21 IVG1XsJM
>>235
でも平手打ちは衝撃が脳にいくからよろしくないというぜ。

237:名無しさん@ピンキー
06/10/23 15:06:09 R4El2vdP
マヤはいい
早く桃子を出すんだ

238:名無しさん@ピンキー
06/10/26 16:57:24 uRtgOkkK
_((_´Д`)_ho

239:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/28 23:10:42 fMmM/D81
やっと続き書けました。いつもよりかなり長いです。
読むのが面倒な方はスルーしてください。

240:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/28 23:11:14 fMmM/D81
「あ、オカン?オレ、翔馬やけど。…うん、ちゃんと食ってるよ。
…あぁ、それは大丈夫や。それよりな、やっぱり無理やったわ。
…うん、頑張ったんやけどな、もうアカンわ。…うん、まぁそれは残務処理が終わってからやな。
…はは、大丈夫やって。そんな心配せんでええって。オレ、もう31やで?
…うん、じゃ親父にも言っといてぇな。ほな、また電話するわ」
実家の母親に携帯での報告を終え、ため息を吐く。はぁぁ~、辛いぜ。
多分こうなるんじゃないかと思っていたが、いざ現実になると…泣きたくなるな。
会社帰りの公園で、キコキコとブランコを漕ぎながら夜空を眺める。
…まるでオレの心みたいに曇ってる。クソ、空しいぜ。
こうしてるとまるでリストラされたサラリーマンみたいだな。…ま、大差ないけどな。
「なにしてんすか?まるで会社をクビになったサラリー…ごはぁ!」
おい健一、今のオレにクビとかリストラとか無職とかは禁句だぜ?
腹を殴られて悶え苦しむ健一。生きているのがかわいそうだから止めを入れておく。
動かなくなった健一をそのままにして部屋へと帰る。
部屋に帰るといつもの様に勝手に部屋に来てる桃子が、紅茶を飲んでくつろぎながら小説を読んでいた。
だからどうやって鍵を開けてんだよ!って珍しいな、今日はオレのジャージじゃないんだな。
今日の桃子は珍しく、ピンクの水玉模様のパジャマを着ている。脇にはオレがプレゼントした熊のぬいぐるみが。
なかなか可愛くて似合ってるじゃないか。
「桃子、そのパジャマ似合ってるな。マヤちゃんにでも選んでもらったのか?」
「…黙って。読書中に話し掛けられるのはキライ」
…はいはい、そうでございますか。まったく…このワガママお姫様が!あとで拳でグリグリだ!
ところで今日読んでる本は…おお!富田常雄の『姿三四郎』か!
桃子って歳の割にはなかなかシブい本を読むんだな。ま、それを持っているオレが一番シブいんだけどな。
「桃子、カリカリ君やるからちょっと本読むの止めろ。少し話そうや」
オレの言葉に本を読むのを止める桃子。カリカリ君で釣れるのはお前ぐらいだぞ?
「ほい、カリカリ君。話ってのはだな、この間したお互いの自己紹介をまたしようぜ。
まだまだお互いをよく知らないからな」
少しでもコイツの口下手を直してやらないとな。…もうあまり時間もないからな。
「…話すのは苦手。江口さん喋って」
「…それはあれか?自分が話すのは苦手だから嫌だけど、オレの事は聞きたいと?」
コクンと頷く桃子。う~ん、カワイイねぇ。よし、お兄さんペラペラと喋っちゃうぞ?…んな訳あるかい!
とりあえず頭を拳でグリグリと締め付ける。このワガママお姫様が!
「…痛いわ、とっても痛いの。何故苛めるの?」
桃子は涙を溜めた瞳でオレを見つめてきた。可愛くしてもダメだ!
「前に言ったよな?いつまでも話すのが苦手じゃ世間に出ても通用しないって。
話そうとして出来なかったらまだいい、お前はやろうと挑戦すらしていないんだぞ?
それって人として成長するのを拒んでるのと一緒だ。お前、今のままでいいのか?」
桃子はオレの言葉に納得したのか小さくコクンと頷き、少しずつ話し出した。


241:ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA
06/10/28 23:11:45 fMmM/D81
「名前は神楽桃子。趣味は…読書。好きな食べ物はカリカリ君に焼きそば。以上よ」
それだけ言って視線を本に落とす。そうかそうか、そうだったのか…って、それだけかい!
「おいおい、それは前の時に聞いただろうが、もう少し違う事を話せよ。家族構成とかなんかあるだろ?」
「…家族はいないわ。母さんは8年前に死んで、父さんとは会った事も無いわ」
う…コイツ、結構ヘビーな家庭環境だったんだな。父親と会った事無いって…父親も死んでるのか?
「…今は母さんが残してくれたお金で生活しているの。部屋は父さんが用意してくれたわ」
へ?会った事無いのに部屋を用意してくれたのか?ってことは父親は生きてるってことか?
「お前、確か一人暮らしだったよな?なんで父親と暮らしてないんだ?」
あれか?両親が離婚して、なにか取り決めがあるのか?けど母親が死んでるんだから、もう大丈夫じゃないのか?
「…わたしは愛人の子だから一緒には暮らせないの。母さんは父さんの愛人だったの」
あ、愛人?男が一度は手に入れてみたい、伝説のあれか?
「…母さんが死んだ時、父さんの代理人の人が来ていろいろ世話をしてくれたの。
その人が私の未成年後見人になってくれたわ。母さんが父さんに頼んでくれてたの。
その時に、父さんはわたしを自分の子供と認めていないって言われたの。
父さんが用意した部屋は手切れ金代わりだって。…だからわたしは一人で暮らしてるの」
こ、こいつ…かなりヘビーなことをサラッと言いやがったな。
桃子って今、19だろ?8年前ってことは…11の時から一人で暮らしてたのか?
父親に見捨てられ…たった一人で暮らしてきたのか?
「一人でって…8年間もか?お前、寂しくなかったのか?」
オレの言葉に俯き、ポツリポツリと呟くように話す桃子。
「……今は寂しくない。マヤにシーリス、山薙君達もいるし…江口さんがいるから」
「今はって…やっぱり前までは寂しかったんだな?」
桃子はオレの問いかけにポロポロと涙を流した。
「桃子すまん!つらい事こと聞いちまったな。嫌な事思い出させてゴメンな」
肩を震わせポロポロと涙を零す桃子。オレは思わず抱きしめてしまい、頭を撫でる。
こんな小さな体で…ずっと一人だったんだな。
桃子は小さく震えながら今まで溜めていた思いを吐き出すように話し出した。
「…母さんが死んでから、一人で何をしたらいいのか分からなくて…どう過ごしたらいいのか分からなくて…
母さんが残してくれた本ばかり読んでいたの。ただ時間をつぶす為に読んでいたの。
マヤやシーリスに出会ってからは本を読む時間は減ったわ。けど、一人の時はずっと読んでいた。
同じ本を…何度も何度も読んでいたの。本を読むのはあまり楽しくなかったわ。けど他にすることがなかったの。
でも…江口さんが本を読むことの楽しさを教えてくれた。江口さんがわたしに教えてくれたの。
…江口さん、ありがとう。……大好き」
と、桃子…お前はなんてけなげなヤツなんだ!
思わず抱きしめる力を強くする。こんな折れそうなほど細い体で…チクショウ!
「江口さん…痛いわ。何故苛めるの?」
オレは桃子の抗議を無視して抱きしめ続けた。
なぜ抱きしめたのか分からない。体が動いてしまったんだ。

…この日、オレの中で桃子に対する何かが変わった。



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