零総合 捌 at EROPARO
零総合 捌 - 暇つぶし2ch98:名無しさん@ピンキー
06/10/07 04:32:45 Ts6Mkhmm

澪に絶望の刻限を告げる右半身が欠けた三日月・・・・・・
月はただ静かに冷たい光を放っている。

泣き止まない瞳で隣で寝ている繭の寝顔を見る。

(姉さんを・・・・・殺せば・・・・・・)

澪は即座に考えを振り払い首を振る。

(そんなことは出来ない・・・・出来るはずない・・・・・
姉さん・・・・・私・・・・・どうしよう?・・・・・・うぅ・・・・・・
死にたくないよ・・・・・姉さんと一緒に生きて居たい・・・・・・
どうすれば・・・・・・・・)

声を押し殺して澪はただ泣いていた・・・・・・

「・・・・・澪・・・・・・」

澪の異変に気付いてか繭は目を覚ましていた・・・・・・・・

澪は体を起こした繭に磁石のように吸い寄せられると、その胸で泣いた。

「姉さん・・・・・姉さん・・・・・私・・・・・・」

「澪、落ち着くまでこうしてるから・・・・・・
無理に思い出さなくてもいいから・・・・・・・
私が付いてる。
澪の側にずっと居るから・・・・・・」

(違う!!・・・・・・・・違うの!!)

澪は先程見た夢の内容を言葉にしようと口元まで出掛かる。
が、それを言う事が出来なかった・・・・・

「ずっと一緒に居てくれる?・・・・・・何があっても私のこと見捨てないよね?・・・・・」

澪は縋る様な目で繭を見る。

「澪・・・・・・・約束するよ。
何があっても澪と私はずっと一緒だよ・・・・・絶対に・・・・
記憶なんて関係ない。澪は澪だよ・・・・・」

繭の迷いの無い言葉が今の澪には嬉しかった。
自分の記憶が戻らなくても繭から伝わってくるその溢れる優しさと想いだけで、
自分も愛することが出来た・・・・・

故に澪は決意を固めた。
姉には告げず、明日自分の記憶が失なわれた時の事を聞き出し、呪いを解く手ががりを見つけに行く。
鍵は必ず記憶が失われた場所にあるはずなのだから・・・・

「姉さん・・・・・ありがとう。
大好き・・・・・」

「澪・・・・・・・私も澪のことが世界で一番好きよ・・・・・」



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