川原泉作品をエロくしろ!6at EROPARO
川原泉作品をエロくしろ!6 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
06/07/25 23:59:21 kSGkdyi0
【スレ住人のお約束】
・基本はsage進行で。マターリと行きましょう。
・自分の趣味嗜好に合わないSSは、文句を言わずにスルーしましょう。
・煽り煽られは荒れのもと。ヤバイと思ったらレスはやめてスルーを。

【投下する職人さんにお願い】
・陵辱モノ、百合モノ、801風味なモノなど読者を選ぶ作品の時は、
 投下の前に注意書きを書いてください。

3:名無しさん@ピンキー
06/07/26 00:00:03 kSGkdyi0
○過去スレ
「川原泉作品をエロくしろ!5」
スレリンク(eroparo板)
「川原泉作品をエロくしろ!4」
スレリンク(eroparo板)
「川原泉作品をエロくしろ!3」
スレリンク(eroparo板)
「川原泉作品をエロくしろ2!」
スレリンク(eroparo板)
「川原泉作品をエロくしろ!」
スレリンク(eroparo板)

親スレ「まさかこのキャラをエロに使うか!?」
スレリンク(eroparo板)

これまでに投下されたSSの保管場所
URLリンク(kawahara.h.fc2.com)
「川原泉エロパロ板保管庫」へどうぞ!

4:名無しさん@ピンキー
06/07/26 00:11:48 nAYs5kx2
>>1乙。もぎゅ。

5:名無しさん@ピンキー
06/07/26 00:33:00 WmFeb1HN
>1乙。

もう容量一杯だったのか…
(携帯だと解らんのだね)

6:名無しさん@ピンキー
06/07/26 00:33:14 Hs8TBR3E
乙です。
前スレのように、沢山の作品が投下されますように・・・ナムナム

7:名無しさん@ピンキー
06/07/26 00:33:33 UZZaUnos
>>1乙。

8:名無しさん@ピンキー
06/07/26 01:24:02 jLqd57yD
乙。
もぎゅもぎゅ。

9:名無しさん@ピンキー
06/07/26 02:18:46 wlQxUF+W
>>1乙です。


10:名無しさん@ピンキー
06/07/26 03:06:06 OEdHWIpb
阿保か
こっちはわざと使い分けしてるんだよw
>596みたいな馬鹿が必ず引っ掛かるからなw

あまりに気がつくかねーから続けて笑わせてもらったぜwww

バレたからには潜伏スッケドナ
オマイらにわかるかな?w

11:名無しさん@ピンキー
06/07/26 03:19:21 deWjFTdo
>>1乙。
さて、神の降臨をマターリと待ちますよ。

12:名無しさん@ピンキー
06/07/26 13:30:53 OEdHWIpb
>>600
> ふむふむ。これはなかなか興味深いですね。レスを読んでいて大体一人でID変えて

> 自作自演だと思っていたら、やっぱりそうだった。

…真性の馬鹿2号が沸いたW
どこがID変えてんだよw
老眼か?

13:名無しさん@ピンキー
06/07/26 14:05:48 wQ764JoZ
前スレ>>606
大丈夫。ちゃんと分かる人には分かってるから。
いつもこのスレを盛り上げてくれて、ありが㌧です。

14:名無しさん@ピンキー
06/07/26 21:05:27 /uXrBT3c
乙カレーパン!もぎゅもぎゅ。ごきゅっ。


15:名無しさん@ピンキー
06/07/26 23:22:04 /gvXubUs
>>1乙です。
ここは一応21禁w
そしてカーラ教授作品をこよなく愛するねらーのスレで本当に良かったw

16:旧486
06/07/27 06:05:05 bosK/n10
んじゃ、注意書きってことで。

前スレ>>563からの続き
「真面目な人には裏がある」 搭宮拓斗×日夏晶

17:16:純性異性交遊(9)
06/07/27 06:07:57 bosK/n10
 まーくんを別室に追い出して―その点で言えばたっくんからの尊敬を得られよう―、
晶さんは葵兄ちゃんの出してくれたコーヒーを一口飲んだ。
「んで?」
 いきなりの妹の押しかけに、冷静かつ穏やかに接してくれる存在は貴重である。
 僅かに首を傾げて、葵兄ちゃんが晶さんを促した。
 たっくんに耳元で囁かれた時―なんだかひどい罪悪感が自分を襲ったのだ。このまま
がいいのに、このままではもう進めない。
「だって、晶は拓斗君と付き合っているんだろ? なのに、どうしたいんだい?」
 葵兄ちゃんにそう言われて、晶さんは危うく目の前のテーブルに頭をぶつけそうになっ
た。
 晶さんはぶるんぶるんと思いきり首を振った。
 そうか。肝心要のこの人たちにも何も言ってなかった。
 なのに、信じてくれていたのだ。何も言わずこの人たち沈黙という形で好意を以って。
 良心の痛みを感じながら、晶さんは一連の事情を洗いざらい話した。話してしまいたか
った。
 葵兄ちゃんは茶々を入れることもなく静かに聴いてくれた。
「――なるほど、道理で、あんなに早く、晶と拓斗君が付き合うことになってしまった
んだ」
「うん、そう」
「晶としては、どうしたい?」
「どうって―どう、も」
「それは何もしたくない、ということかな」
 家族なだけあって、葵兄ちゃんの言葉はある意味、優しいからこそ容赦が無い。
「晶はどう言って欲しい?」
 兄がまーくんと付き合うようになった経緯から悩んでいる今を慰めて欲しいのか、ただ
同意だけを求めたいのか。晶さん自身にも分からなかった。ただ、誰かに喋ってしまいた
かっただけなのだ。
「拓斗君のことは嫌い?」
「――それはない」
 暫く考えた後、晶さんは否定した。
 あの時、一生懸命走ったような心地だった。そして、なぜかたっくんはそれを分かって
くれないと感じた。

18:16:純性異性交遊(10)
06/07/27 06:09:18 bosK/n10
 そう思った瞬間、堰き止めているかのように一気に胸元が閊えた。
 要らない。たっくんなんて要らない。たっくんが居なくても自分はやっていける。だか
ら、たっくんが欲しい自分なんて要らない。
 ああ。そうか。
 いつのまにかあの人が自分の中に苗を植えたのだ。
 その木の根までを自ら抉ろうとした時に、這入りこんだ心の土まで奪われそうになって
晶さんは焦ったのだ。
 そして、多分―自分はそこまでたっくんの心の中にまで根を這っていないとなぜだか
思ってしまったのだ。
 今更思えば、どうしてそう感じたのだろう?
「―晶、知ってた? 同性愛って母親からのX遺伝子の影響があるんだって言われてる
んだって」
 ただ、その論文自体、とある家族に特定した結果らしいけどね。
 いきなりの兄の発言に日夏さんは首を横に振った。
 なぜなら今まで自分が同性に対してなんらかの興奮状態を起こしたことなんてなかった
から。あの面白半分の実験でも、たっくんはホモでもなかった。
「ただね、X染色体には、同性愛に関係した遺伝子が、1個でなく数個存在している可能
性が高いみたいだ」
 そんな晶さんを見て、葵さんはゆっくりと微笑んだ。
「僕だって自分自身にそういう性癖があることに色々考えたこともあるよ。そういう自分
を理由付けて正当化しようとして色々調べた。ただね、晶、遺伝子だろうと何だろうと、
結局、事実は変わらない。同じ遺伝子を受けたはずなのに、晶も拓斗君もヘテロセクシャ
ルだし」
 それさえ知っていれば十分なんだ、と兄は頷いた。
 結局、どこに行っても結果は自分で決めるしかないのだ。自分はこの兄と同じ血を受け
ていながら、ヘテロセクシャルだった。たっくんもそうだった。
 雅斗さんと話したことがあるんだけどね、と前置きして葵兄ちゃんは続けた。
「こういうマイノリティな性癖だと、好きになった人から想いを返してもらえる方が少な
いんだよ。皆、カミングアウトできない。好きな人に避けられるのが厭だから、伝えるこ
とで関係が変わることを恐れるのは、誰だって怖い」
「でも―」
「そうだね。でも、雅斗さんは僕にそれをくれた。多分、拓斗君もすごく考えた上で、晶
に伝えたと思う。とても怖かったと思うよ」



  (続きます)

19:16
06/07/27 06:16:03 bosK/n10
>>18についての引用

URLリンク(www.supplenews.com)
ここの最後の一文を引用しています。

あとショウジョウバエのFru蛋白質やら、人間の家族の調査で明らかに
なったXq28という領域の話があります(ただこっちは、n数が少ないので
では懐疑的な見地が強いです)。

20:名無しさん@ピンキー
06/07/27 10:03:27 a09jJ7FM
悩める乙女の日夏さんに萌え。
wktkwktk!


21:名無しさん@ピンキー
06/07/27 23:26:16 8EW/WfMG
傍観者だった晶さんがたっくんを異性としてきちんと意識し始めたんですね~
今後の展開にwktkですw

22:名無しさん@ピンキー
06/07/28 00:13:37 JP+fvvHL
昼間時間が余ったのでちょっと書いてみました。

原作は「ロレンツォのカエル」です。

連載中割り込んですみません。
あまり長くはならないので、連載の間のおつまみ代わりに平行投下させてください。

割り込む身&書きかけですので、お気に召さない方はスルーでお願いします。

23:名無しさん@ピンキー
06/07/28 00:14:58 JP+fvvHL
アレグーリア 1.

「アレグーリア」とは、スペイン語で「歓喜」、ポルトガル語で「よろこび」「楽しい」
の意味らしい。

ロレンツォは隣で起こった突然の展開に呆然としていた。
湖で知り合った緑のカエルのアンジェリカ。
困ってる人を見かけたら損得抜きで一生懸命助けてくれるカエルだったアンジェリカ。
何一つ要求せず、いつも機嫌のいいカエルだったアンジェリカ。

たとえカエルであろうとも、心の王冠を捧げるべきは緑のカエルのアンジェリカであり、
どれほど綺麗な娘といるよりも、小さな緑色の友達と一緒にいる時の方が幸せだ。
そう確信したロレンツォは、母の出した課題を見事クリアしたアンジェリカに固い決意で求婚し、
『自分はカエルだから』と辞退するアンジェリカを説き伏せて、城に連れ帰る途中だった。

イタリア領主の三男といえば『冷や飯喰らいで将来性の無い男』と評価され続けた思春期時代。
ロレンツォはすっかり人間不信というか女性不信に入りつつあったんだな。
そんでもって、初めて彼の心の琴線に触れたのが、鮮やかな緑色のカエル・アンジェリカだった。

そんな彼女がロレンツォ兄達のお下がりの馬車で城に向かう途中、
いきなり上品で美しい娘さんに変身しちまったのだ。
ロレンツォが動揺するのも無理は無い。
アンジェリカもいきなり100年ぶりに魔法が解けた自分に驚いていた。
「もう一生カエルのままだと覚悟してたのに…… 何故急に魔法が解けたのかしら? 
ロレンツォさん、私が人間に戻って驚きました? 人間の私は変じゃありません? 」
― シチュエーション自体は充分変なのだが。
驚いたまま固まっているロレンツォに、アンジェリカは自分の過去を話し始めた。

「ええと……。よ~するにあなたは100年前に 呪いでカエルにされたお姫様って事ですか? 」
「はい。16の時にカエルにされたので、年齢的には116歳になります」
思い切り自分の母より年上の女性ではないか! 
こんな時、人はどう反応していいか思考が彷徨ってしまうものである。

しかしロレンツォはアンジェリカがカエルだろうと、自分の心の王冠を捧げると考える男だった。
しかも、彼女は今まで見たどの女性たちよりも美人なのである。
まさに棚からボタモチ……いやいや、うまい話には裏がある。
「え、えーと……。 
それでめでたく呪いは解けて、元に戻った君は若く美人で才気あふれる人な訳だし。
きっと引く手数多になるだろうけど……。
そんな君は僕なんかでもいいと今も思ってくれるのかな……? 」
散々思春期に女性の心無い噂にトラウマを持ってたロレンツォは、そっちのほうが気がかりだった。

しかし、人間に戻ったアンジェリカはにっこり笑う。
「たとえ私がカエルでもいいと、私を選んでくれたのはあなたでしょう? ロレンツォ。
外見が変わっても、私の気持ちは変わりません」

アレグーリア!! ロレンツォは思わぬ成り行きに、再び心の中で叫んでいた。
こうして二人はそれ以上は疑問も持たず、にこにこ いそいそと、粗末な馬車で城に戻った。

ちょっと一筋縄ではいかないオバサマである母城主も、ロレンツォの伴ったお嫁さんを見ると、
満足気に祝福してくれた。
「ちょっと古風な衣装をお召しだけど、あなたにこれほどの甲斐性があるとは思いませんでしたよ。
まさに真珠のようなお嫁さんを手に入れましたね ロレンツォ」
……本当は緑色のカエルをお嫁さんに連れてくるはずだったんですけどね……。
母に褒められて苦笑するロレンツォは、こうして兄達と共にめでたく結婚式を挙げたのだった。


24:名無しさん@ピンキー
06/07/28 00:20:00 JP+fvvHL
>>23  アレグーリア 2.

結婚式の催しで、アンジェリカは優雅にリズミカルにロレンツォとダンスを踊った。
「まるで跳ねる様に軽やかなステップですね。ロレンツォ夫人」
城の家臣たちはロレンツォ夫人となったアンジェリカに賛辞を送った。
「そりゃもう、かなりの期間カエルでしたから 跳ねるのは得意なので……」
「……は? 」
「あ……。 いえいえ、何でもありません。お褒めいただきありがとうございます」
長年の習慣はなかなかアンジェリカから抜けないようである。
それでもロレンツォの奥方は、ユーモアもある素晴らしい女性だと賞賛された。
ロレンツォもアンジェリカも、ただただ苦笑するしかなかった。
苦笑いしつつも、目と目が合うと赤くなる。

ロレンツォの方は、アンジェリカがカエルの頃はあまり照れたり緊張をしなかったのだが、
人間に戻ったアンジェリカには なんだか照れてしまうのだった。
アンジェリカもまさか呪いをかけられて100年後に、呪われた姿の自分を愛してくれる人が
現れるとは思わなかったので諦めていたし、まさかロレンツォがカエルのままでも構わない、
といってくれたことが嬉しい上、呪いもいきなり解けて戸惑っていた。
「……? ? ……」
めでたく新婚となった二人だが、互いに実感がわかないのだ。
アンジェリカもなんとなく照れくさくて、ロレンツォの顔がまともに見れなかった。


25:名無しさん@ピンキー
06/07/28 00:21:39 JP+fvvHL
>>24  アレグーリア 3.

「あ、あの。私、少し休憩してきますねっ」
「う、うん……。って、アンジェリカ!? 」
ドレスの裾をひるがえし、アンジェリカはいつもの様に ひらりと城下の湖に飛び込んだ。
カエルだった頃の彼女の習慣だったのだが、アンジェリカは自分がすでに人間に戻っているのを忘れていた。
100年間の条件反射ってやつである。

人間に戻ったアンジェリカは、幾重もの布を縫い合わせたドレスやコルセットを閉めている。

しかも飛び込んだときの衣装は婚礼用で、普段より重いし 貴金属も身につけていた。
湖に飛び込めば、当然それらの布が水を吸い込み重くなる。
結果、重石をつけて湖に飛び込むのと同じで 当然の事ながら溺れてしまった。

『ああ……。 やはり呪いは解けていなかったんだわ。逆に幸福の絶頂で命を失う事になるなんて……』
アンジェリカは湖に沈みながら、十字を切りつつ 己の不運を見当違いに嘆いてみたりした。

ロレンツォもアンジェリカは元々カエルだったのだから、水の中のほうが安らぐのだろうと、
飛び込んだ彼女を最初はそのまま見つめていた。
……でもなんか、アンジェリカってば 溺れて見えるんだけど……? ジョークなのかな?
呑気なロレンツォも、浮かんでこないアンジェリカが さすがに心配になってきた。
「ま、まさかホントに溺れてるんじゃ!? 」
さすがに焦ったロレンツォは、アンジェリカを追って湖にざぶんと飛び込んだ。

湖底に沈んでゆくアンジェリカを見つけると、ロレンツォは慌てて彼女を救出しようとする。
しかし、やはり衣装が重くて水面に浮かべない。
まさか新婚初夜を迎える前に花嫁を失うなんて、虚し過ぎるじゃないか!!
『神様! どうか僕らをお助けください! 』
すでに気を失ったアンジェリカを抱えながら、ロレンツォは必死に神に祈ってみた。
祈りもむなしく、だんだん息が苦しくなり 二人仲良く溺死かと覚悟し始めた時だった。

「どうせなら、『神様』だけじゃなく、『魔女』に助けを求めたらど~だ? 」
「……へ? 」
どこからともなく声が響き、アンジェリカを抱えたロレンツォは、急に湖から移動させられた。
アンジェリカを抱きしめたまま目を開けると、ロレンツォの前に三人の老婆が立っていた。
「……?? あ、あの~。 あなた方は一体……? 」
見るからに妖しそうな三人の老婆を前に、ロレンツォと意識の戻ったアンジェリカは固まった。

「せっかくわし等がお礼に呪いを解いてやったのに、あんた達はいきなり台無しにする気かい? 」
「いやいや、わしらも も少し説明してやるべきだったと思うぞ。 いきなりじゃ訳もわからんで驚くだろう」
「そだな~。アフターケアも万全ってのが、わしらのモットーでもあるしな」
呆然としてる二人を前に、黒いマントに身を包んだ老婆達は話し合っていた。

「あ、あの……? 一体これは? 」
「聞いて驚くなよ。わし等は三人の魔女なのだ! 」

……聞く前から、すでに驚き過ぎの連続で固まってるんですが……。
ロレンツォとアンジェリカは、自体が全く把握できていなかった。

               つづきます



26:名無しさん@ピンキー
06/07/28 00:31:52 T/ewCNeC
つ、続きを!

27:名無しさん@ピンキー
06/07/28 01:07:55 XHCrcXDs
ツマンネ

28:名無しさん@ピンキー
06/07/28 01:27:00 5SpBiSvJ
読みたい!続きに期待してます。

29:17
06/07/28 06:31:17 JCcULNEZ
うが、寝過ごしました(朝型人間なのに)。週末で投下します。

30:名無しさん@ピンキー
06/07/28 08:20:03 ev2OEv+0
職人さんたちが頑張ってくれているお陰で、新スレも賑わってまいりました。
良作ばかりで本当に嬉しいですよ。両作品ともwktkして待っています。



31:名無しさん@ピンキー
06/07/29 02:01:39 hZQFoORx
>>25  の続きです。コメディにしようか迷いましたが、長くなるのでとりあえずスタンダートなオチにしました。
ありふれた話になってしまったので、つまらなくてもスルーしてやってください。


32:名無しさん@ピンキー
06/07/29 02:03:27 hZQFoORx
>>25  アレグーリア 4.

「……どだ? 驚いてるか? 」
「は、はぁ……。状況がよく飲み込めていないんですが」
ロレンツォはどうりアクションすべきか判らないのでとりあえず頭を掻いた。

そりゃそ~だ。
ロレンツォとカエルは自分らの知らないうちに三人の魔女の不幸の種を取り除いていたんだから。
しかもそのきっかけが二人を見て爆笑したからだ、とはさすがの魔女達も説明しにくかったので、かいつまむ事にした。
「ま、まぁ。よ~するにだ。
アンジェリカ姫が昔、呪いでカエルにされたのを わしらは知ってたんじゃな。
んで、たまたま未だに呪われていることを知ったんで、力をあわせて呪いを解いたわけだ。
なんつっても、姫は心の正しいい姫だったからの~ 」
アンジェリカはびっくりしつつも、魔女達に感謝した。
「まあ。そうだったんですか! ご親切にありがとうございます! 」

「それでこれから幸せになってもらおうと思って見守ってたのに、いきなりドザエモン未遂になるから焦ったぞ。
姫は心正しいが、もう人間に戻ったことを自覚して、今後は気をつけるよ~に」
「は、はぁ……。すみません」
溺れかけたのは呪いじゃなかったのか、とアンジェリカは赤面して これまた頭を掻いた。

「そ~じゃ。そ~じゃ。せっかくおまけに財布までやったのに、いきなり二人して死にそうになるんじゃからのぅ。
念の為水晶で見ていてよかったぞ」
ロレンツォは城への移動中、いきなり飛んできた財布を懐から取り出してみた。
「……財布って、これですか? 後で警備兵に落し物として届けようと思ってたんですが……」
ロレンツォの欲の無さと呑気さに魔女達は半分呆れてしまった。
結局100年の歳月を経て、この二人は出会うべきして出逢う運命だったのだと思った。
「それはわし等からの結婚の『ぷれぜんと』じゃ。
なんと、いくら使っても中身の減らない魔法の財布なんじゃぞ! ど~だ? 驚いたか? 」
「ほえ~……! そ、そりゃすごい! ありがとうございます」
ロレンツォは感心しながら取り出した財布をどきどきしながら開けてみた。
― 中身はぎっしり詰まった小銭だった……。

すごいのか しょぼいのか、よくわからないな~と、中身を見たロレンツォは内心思ったが、
どちらにせよ三人の魔女達が自分達の恩人だということは理解した。
なにしろ、アンジェリカという素晴らしい花嫁を人間に戻してもらったんだし、命の恩人でもあるしな。
「色々お骨折りいただいたよ~で、なんと感謝していいのやら……。 
ともかくありがとうございました」

ロレンツォとアンジェリカが揃ってお礼を言うと、三人の魔女達はやっと満足したように笑った。
「これでわし等もそなた達に恩は返したからな」
「は、はぁ……。恩返しですか? 僕ら何かしましたっけ? 」
魔女達は照れくさそうに咳払いすると、すかさず話題を摩り替えた。
「細かいことはい~じゃね~か。それでは、後は今度こそ二人で幸せになるんじゃぞ」
辺りがぱぁ~っと明るく光ると、二人は城の新居の間に移動していた。

33:名無しさん@ピンキー
06/07/29 02:05:21 hZQFoORx
>>32  アレグーリア 5.

「一体なにがなんだったんだろうね? アンジェリカ」
「さぁ……? ともかくあのお三方は私とロレンツォさんの恩人だということですね~」
知らぬが仏とはこの事である。……イタリアには仏教はないのだが。

「あら、あなた達。いつの間に部屋に戻っていたの? 」
女城主であるロレンツォの母親が、新婚の部屋にやってきた。
湖に飛び込んだ二人の服は、魔女達の『アフターケア』ですっかり元通りに乾いていた。
「まぁ、ちょうどよかったわ。
今アントニオとジュリオのお嫁さんに私からの新婚祝いを渡して来た所で、残るはあなた方だけだったのよ」
ロレンツォのか~ちゃん城主はにっこり笑うと、アンジェリカに結婚祝いを渡した。

― それは花嫁選びの時に、か~ちゃんが出した課題の亜麻布と子犬と下着だった。

「いいアイディアでしょう? 自らが作った下着を着て、早く孫を見せて頂戴ねっ! 」
しっかり者のか~ちゃん城主は、アンジェリカの肩を叩くと高らかに笑いながら部屋を去っていった。

アンジェリカの作品は立派なものだったが、兄さん達の花嫁の作品はあまり出来がよくなかったので、
きっと今夜は大変だろうな とロレンツォは思った。

「ロレンツォさん。じ、じゃ、私着替えてきますね」
子犬を寝かしつけたアンジェリカは、恥ずかしそうに下着を抱えてつい立の影に身を隠した。
カエルの花嫁を迎えるつもりだったロレンツォは、この艶かしい展開にあたふたしてしまった。
……え? え? 着替えるって下着に?? そんでもって僕らが孫を作るの??

予想外の展開に、ロレンツォは思わず寝台の枕をかじってしまう。
新婚用のベッドで慌てふためくロレンツォの前に、清楚な下着姿のアンジェリカが現れた。
ロレンツォは生まれて初めて見る女性の下着姿に動揺する。
アンジェリカの方も100年もの間 湖を寝所としてきた為、ベッドの柔らかさに戸惑っていた。
二人はしばらくベッドの上に正座したまま、真っ赤になって硬直してしまった。
「……ロレンツォさんは、私がカエルのままのほうがよかったですか? 」
「え……? 」
「なんだか困ってらっしゃるようだから……。
私は元の姿に戻れてまだ慣れないけど、こうしてちゃんと結婚式もできたので嬉しいんですが」
ちょっとしょんぼりしている人間のアンジェリカに、ロレンツォは慌てながらもときめいた。
「君が人間だったから困ってるんじゃないんだ。
……た、たださ。君がこんなに綺麗な人だとは思わなかったんで、正直びっくりしちゃって……」
「どんな姿でも中身はカエルの頃の私なんですよ。ロレンツォさん……」
伏せていた瞳を開けたアンジェリカに、ロレンツォは吸い込まれるように引き寄せられた。

恐る恐る抱き寄せて唇を近づけるロレンツォに、アンジェリカはぼそっとつぶやいた。
「キスをしたら魔法が解けて、カエルに戻ってしまうかも……? 」
ロレンツォは一瞬ぎくっとしたが、元々プロポーズしたアンジェリカは カエルだったのだ。
「それはちょっと残念だけど、その時は僕もカエルにしてもらうよ。あの魔女達にお願いしてね」
にっこり笑うとアンジェリカをきつく抱きしめた。



34:名無しさん@ピンキー
06/07/29 02:07:42 hZQFoORx
>>33  アレグーリア 6.

そこまで決意が固いなら、もはや何も言うことは無い。
アンジェリカは黙って目をつぶり、ロレンツォのキスを受け入れた。
勿論、カエルには戻らなかった。

最初はおっかなびっくり唇を重ねあい、魔法の兆しが現れないと 次第に濃厚な接吻になる。
ぴったりと重ねた唇から互いの口内を吸い合い、舌を絡め合った。
カエルの頃は舌で食事を捕食していたアンジェリカなので、その舌は口内を妖しく動き、
艶かしくロレンツォの舌に絡みながら口内を彷徨った。
ロレンツォは『接吻』とはこんなにも柔らかく官能を導くのかと驚きながらも、アンジェリカの舌の動きに合わせ、
長い長い接吻をしていた。

途中から、アンジェリカの舌が口内でぴくんと反応している事にロレンツォは気づく。
無意識のうちにロレンツォの手が、アンジェリカの体を下着の上から弄っていたのだ。

布越しにも柔らかく柔軟なアンジェリカの身体はロレンツォの掌が通過するごとに反応し、
特定の部分を探り当てると 切なそうな吐息を漏らしていた。
その吐息や布越しに触れるアンジェリカの身体の感触は、接吻以上に新鮮な感動だった。
ロレンツォの意識は、自分に反応しているアンジェリカを弄る掌に集中し始めた。

アンジェリカの方は『夫』となったロレンツォが、舌と掌が自分に与える不思議な感覚に驚いていた。
決して不快ではないのだが、触れられる度に鼓動が早まり、なにやらしびれるような感覚なのだ。
カエルの姿で100年湖畔で暮らしていると、男女の営みを垣間見てしまうこともある。
今、自分達が同じ事をしているのだと思うと 恥ずかしくてどうしていいかわからなかった。

そんな彼女の気も知らず、ロレンツォはアンジェリカの身体の感触に夢中だった。
早く素肌に触れて味わってみたいと思いながらも、なかなかうまく脱がせずにいた。
この時代の女性の服はややこしすぎるのだ。

だんだん自分の身体が熱くなり、股間を締め付けるタイツがきつくなってくる。
ロレンツォは決意したように、自分の衣服を脱ぎ払った。
アンジェリカはロレンツォの裸体の中心を見て、思わず驚きで息を止めた。
「ロ、ロレンツォさん……。 いつものロレンツォさんじゃないみたいです……」
「う、うん……。自分でも驚いてるけど、君を触ってたらこうなっちゃったんだ」
ロレンツォは圧迫から開放されると、思い切ってアンジェリカの下着の裾を捲り上げた。
「きゃっ!? 」
「あ、あのさ。アンジェリカも脱いじゃわない? 僕はもう君が見たくて仕方ないんだ」
「は、はぁ……」
ロレンツォは、真っ赤になっているアンジェリカに手伝ってもらって彼女の衣服を取り除いた。
身を覆い隠していた衣服の下からは、眩しいほどの曲線が現れた。


35:名無しさん@ピンキー
06/07/29 02:10:15 hZQFoORx
>>34  アレグーリア 7.

あまりの眩しさに思わず十字を切ってしまうと、ロレンツォはアンジェリカに突撃した。
「ロ、ロレンツォさんってば……! 」
「すごいよ。すごく綺麗だ…… アンジェリカ」
思わず身体を隠そうとするアンジェリカの腕を遮り、ロレンツォはアンジェリカの裸体に視線を釘付けにした。
ゆっくりと唇を近づけ、期待以上だったアンジェリカの素肌を味わいだす。
ほっそりしたうなじと鎖骨の下には豊かに盛り上がる二つの山が波打ち、山の頂点には小さな果実が二つ実っている。
指先で触れると、その果実は固く尖り出し アンジェリカの身体はびくんとのけぞった。
口に含むと、アンジェリカの甘い香りと共に小さな果実はさらに熟してゆく。

アンジェリカはロレンツォが触れる部分から 雷に打たれたような刺激を感じ、思わず声を発してしまう。
夢中で小山を揉みしだき、頂点の乳首を貪るロレンツォさんから、どんどん知らなかった自分が
引き出されてゆく。
いつもやさしく穏やかなロレンツォさんとは違って、なんだか少し怖いような気分だった。
だんだんとロレンツォさんの頭が、自分の身体の上を 胸から下へと移動してゆく。
その度に自分の身体は反応し、背中が浮き上がってしまうのを自分でも抑えることができなかった。

ロレンツォの指がある一点に触れると、アンジェリカは今まで以上の衝撃で小さく叫んでしまった。
下半身の中心にロレンツォの指が到達したのだ。
ぬるりと滑る感触に、アンジェリカは自分自身のそこが濡れていることに気づき、恥ずかしさで
足を閉じようと必死になった。

しかし、ロレンツォさんの腕は予想以上にたくましく、アンジェリカの自由にはならなかった。
逆に両足を押し広げられ、ロレンツォさんの顔が恥ずかしい場所に近づいてゆく。
濡れた部分にロレンツォの息がかかると、アンジェリカはのけぞりながら懇願した。
「ロ、ロレンツォさん……。そ、そこは触られると変になりそうです……」
「僕ももうおかしくなりそうだよ……。アンジェリカ」
ロレンツォさんも切羽詰ったような声で答えると、アンジェリカの恥ずかしい部分に顔を埋めた。
狂おしいような甘い感覚がアンジェリカを襲い始める。
自分の股間から、ロレンツォさんが恥ずかしい水音を立てて舌を動かし始めた。
その水音に負けないような声がアンジェリカの喉から絞り出される。

熱くしびれるような感覚はどんどん上昇し、自分自身でもロレンツォさんに舐められている部分から、
とめどなく液体が溢れ出ている事がわかった。
いきなり緊張の糸が切れ、頭の中にもやがかかったようになると、アンジェリカは体中の力が抜けた。
「……アンジェリカ? 大丈夫? 」
遠くでロレンツォさんの声がする。
どうやら自分は無意識に頷いた様だった。


36:名無しさん@ピンキー
06/07/29 02:12:54 hZQFoORx
>>35  アレグーリア 8.

仰向けになったアンジェリカの両足を抱え、ロレンツォさんはさらに大きく足を開いた。
アンジェリカは、『ああ、やはり自分はまだカエルだったのだわ…… 』とぼんやり考えながら、
大きく開脚された足の間から ロレンツォさんが近づいてくるのを見ていた。
しかしすぐにそんな考えは間違っていたと、身体を引き裂かれるような痛みと共に現実に戻る。
先ほどから猛っていたロレンツォさんの中心が、アンジェリカの秘肉を押し分けつつ入ってきたのだ。
ロレンツォさんもつらそうな顔をしながら、自分の中に侵入していた。
「すごくきついから、きっとアンジェリカも痛いよね……。ごめん、我慢しきれなくて」
すごく痛いのだが、ロレンツォさんの言葉を聞くとアンジェリカは首を振り、歯を食いしばった。
ロレンツォさんの背中にしがみつき、自分の肉壁をかき分けてひとつになろうとする彼を受け入れる。
ロレンツォさんはそんな彼女を労わる様に 優しくアンジェリカにキスをしながら動き出した。

引き抜かれ、再び貫かれるごとに痛みが走る。
アンジェリカは痛みをこらえつつ、ロレンツォさんに抱きついていた。
しばらく堪えていると、ロレンツォさんが耳元でうっとりするように囁いた。
「アンジェリカ……。 僕、今までこんなに気持ちがいい事初めてだよ……」
困っている人を放っておけないアンジェリカは、ロレンツォさんがこんなに喜んでくれてる事に、
なんだか自分も嬉しくなった。
「ロレンツォさんが気持ちいいなら、私も嬉しいです……」
実際は痛かったのだが、アンジェリカはロレンツォさんにそう答えた。

すると、不思議な事にだんだんと痛みも和らいできた。
不必要に力んだ力が抜け、素直に出入りしているロレンツォさんを受け入れる事ができるようになる。
すると、痛みではなく違う感覚も生まれはじめた。
胸を愛された時よりも甘くしびれるような感覚が、溶け合う部分から生じてくる。
徐々にロレンツォの動きにあわせて、甘い声が偲び漏れ始めた。
その声に反応して、ロレンツォさんの動きもまた激しくなる。
絡み合い、ひとつになった二人の影がろうそくに照らされカーテンに映っていた。
そして二人は徐々に上り詰め、ロレンツォさんはアンジェリカの中にたくさんのものを開放した。

100年もの間、女性としての幸せを諦めカエルとして生きてきたアンジェリカの心と身体は、
ロレンツォさんに愛情をもらい、3人の魔女によって呪いから開放され、今まさに娘としての幸福を実感することが
できたのだ。

二人はひとつに解け合ったまま長い間抱きしめ合い、そのまま深い眠りに付いた。

― 翌朝。
か~ちゃん城主が朝食の席でニコニコしながら三組の夫婦を出迎えた。

ロレンツォの予想通り、兄達の新婚部屋では子犬は騒ぎ 下着はそれなりで初夜のムードもヘチマも無く、
大騒ぎの初夜を迎えていた。
「いきなり新婚初夜から姑いびりなんてあんまりよっ! 」
アントニオとジュリオは半泣きの花嫁を、なだめるのに苦労する一夜を迎えたらしく、疲れきっていた。

ロレンツォとアンジェリカは照れくさそうに笑いながら、仲むつまじく席に着いた。
こうして、か~ちゃん城主の一番お気に入りのお嫁さんは誰かという事がここに決まったのだった。
そして呑気でお気楽なカップルは、末永く睦まじく暮らしたのだった。

                   おしまい


37:名無しさん@ピンキー
06/07/29 08:40:47 7I7pH7Z+
続きキテター!GJです!
童話のようなハッピーエンドで、ほのぼのしました。
ロレンツォのカエルは未読ですが、早速今度読んでみますね。

38:名無しさん@ピンキー
06/07/29 20:33:24 DGZN8dSW
プ
マジでスルーされてやんのw

39:名無しさん@ピンキー
06/07/29 22:01:48 zE1+ucOW
>>36 GJです!
おとぎ話の世界でえろもいいですね。
仲睦まじい二人だから
この後沢山の子を成すんだろうなぁ。
また濃いのも期待してます!

40:名無しさん@ピンキー
06/07/30 01:13:57 7SiwGVVR
GJ!!

41:名無しさん@ピンキー
06/07/30 01:29:32 p9IqoPcD
アレグリーアー♪
ちゃんと川原節で童話でエロ! GJ!

42:16
06/07/30 17:24:27 mlO/IDTD
>>18からの続き
「真面目な人には裏がある」 搭宮拓斗×日夏晶

43:16:純性異性交遊(11)
06/07/30 17:25:23 mlO/IDTD
 そんなメロウな気持ちは、バジリスク弁護士が自室からジャケットを二着持ってきたことで
ぶっ飛んだ。
「晶さん、拓斗に電話しといたから」
「はいぃ?」
 思わず晶さんの語尾が高くなったのは仕方あるまい。やっぱりこの人の行動は、基本、通り
魔的犯行だ。
「一応聞きますけど、なんて言ったんすか…?」
 厭な汗が浮くのを感じながら、晶さんはまーくんに尋ねた。
「晶さんがここに居て、な――ている、って」
 この ―― の部分は聞き取れる単語ではなかったとご理解いただきたい。
「……その“な”の後のむにゃむにゃな部分は?」
 バジリスクはへらへらと笑って答えない。
 “なやんでいる”とか“ないている”とか。話し様、聴き様によってはどうとでも意味をと
れるように、わざとそこを曖昧な音声で喋ったに違いない。たっくん、からかわれてるよ、ま
た。
 まーくんは持っていたジャケットをひとつ、ソファで晶さんの隣に座っていた葵兄ちゃんに
渡した。
「じゃ、今まで晶さんに独占されてた分、ナイトデート行ってくるんで、留守番、よろしく」
 まーくんの口から放たれた言葉に、晶さんは完璧に石化した。
「雅斗さんそれはさすがに…」
 とりなすように葵兄ちゃんがジャケットを持った手を軽く持ち上げた。
「葵、俺は留守番をお願いすると頼んだだけ。留守中の来客にドアを開けるかどうかは、晶さ
ん次第」
 葵兄ちゃんはしばらく晶さんとまーくんとの間で視線を彷徨わせた後、一瞬だけ目を閉じた。
 世の中、観念することばかり。
 次に晶さんの顔を覗き込んだ兄の目の色を見て、晶さんはそう思った。
 目は口ほどに――ごめんな、晶、と言っていた。
 そして……助けを求めて駆け込んだ筈の兄たちのマンションは、晶さんを満身創痍に残すラ
ストダンジョンへと姿を変えた。
 晶さんにはできるのは、ラスボスが来ないことを祈るのみだ。

44:16:純性異性交遊(12)
06/07/30 17:26:23 mlO/IDTD
 果たして、コカトリス―もとい、たっくんはやって来た。
 どこかで聞いたような覚えのあるクラッシックの曲が2小節分流れた。晶さんは溜め息をつ
きながら、インターホンも備えた電話の受話器を浮かせて♯ボタンを押した。
 和を貴ぶ日本人は確執が生まれるものに対しては、事を先延ばしにする性質がある。
 そんな意味合いから言えば、円滑な人間関係を求める晶さんはとても日本人らしいといえる。
 ガチャンとドアが開く音がして、どたどたとした強い足音の裏でオートロックで鍵が閉まる
電子音がした。インターホンは画像つきだし、さすがは億ション。
「おい、雅斗っ! ……って、え?」
 昼とは違ってラフな格好に着替えていたたっくんがリビングのドアを開けたところで固まっ
た。
「や……やあ」
 些か不自然に、ネアンデールタール人か北京原人並の動きのぎこちなさを伴って、晶さんは
片手を上げてたっくんに挨拶した。
「―日夏ひとり? なんで? なんもないし? てか兄貴たちは?」
 たっくんは混乱している。アリアハンはどこですか?
「……非常にこれを言うのは申し訳ないんだけど、搭宮君、からかわれたんだよ」
 晶さんのその一言をきいて、たっくんはこめかみを引き攣らせた。
「あんの野郎……」
 たっくんはずかずかと足音も高らかに晶さんの近くまで来て、受話器を持ち上げて11桁の
数字を叩いた。
 受話器から漏れ聞こえるコール音の後、
『ただ今、運転中です。電話に出ることはできません。恐れ入りますがまた―』
 たっくんは、お掛け直し下さい、の言葉もきかずに受話器を戻した。そうして、重い重い溜
め息を吐いて、額にかかっていた前髪を掻き上げる。
「悪ぃ、日夏、水くれ。……異様に疲れた」
 たっくんはまだ少し肩で息をしていたので、晶さんは頷いた。

45:16:純性異性交遊(14)
06/07/30 17:29:01 mlO/IDTD
 晶さんがキッチンの冷蔵庫から、2リットルサイズペットボトルのミネラルウォーターとグラスを持って戻ってみると、たっくんはさっきまで晶さんが座っていたソファに突っ伏していた。
「ほら」
 たっくんのだらんと高そうな絨毯の近くまで落とされていたその右手に、晶さんは無理矢理グラスを持たせて、水をとくとくと注いだ。
 増えていく水の重みを感じたのか、顔までソファに埋めていたたっくんがのろのろと少しだけ上半身を起こす。緩慢な動作でグラスの縁に唇をつけたたっくんを見て、晶さんはペットボトルをテーブルの上に置いた。
「……悪かったな」
 ぽそりと前を向いたまま、たっくんが呟いた。右手に持っていたグラスはもう空になっている。
「ん?」
 一瞬、何の事を言っているのか分からないまま、晶さんはたっくんの持っているグラスに手を伸ばした。
「答え、急かさせただろ、俺」
 受け取ろうと晶さんが底の方を掴んだグラスをたっくんは離さなかった。どっちも離さないグラスは酷く冷えていた。
「どうしてか、が」
「うん」
 前を向いたまま、たっくんが頷いた。
「分からなかった。なんでか、が」
 晶さんもゆっくりと返した。繋いだグラスにたっくんの手の重みを感じながら。
「二学期の前のあたりは」
「ん」
「親にまともな目に見られるなら、隣にいるのはホントに誰でもよかったんだ」
「それは知ってる」
「でも、日夏じゃなきゃダメになった」
 晶さんは口を閉ざした。
「KO大に行くのを考えたとき、もう日夏は近くにいてくれないんだろうなってことは、すぐに想像できた。我ながら大人気ないと思ったけど、その途端、日夏が欲しくなった」
 そう言った刹那、たっくんはグラスを手から離した。
 晶さんだってそんな不測の事態に対応できるほど、反射神経がいいわけでもない。慌てふためいたところ、晶さんの右手首をたっくんが引っ張った。
「うげっ」
 ころん、と。
 ガラスは割れず絨毯の上に、晶さんは前のめりに―
 落ちた。



  (あともうちょっと続きます)

46:名無しさん@ピンキー
06/07/30 17:42:20 cs+9Iqik
ところで、前スレがまだ600かそこらなんだし、新スレもう少し後でも良かったんでない?

47:名無しさん@ピンキー
06/07/30 17:59:42 0iERN1PA
ムッハー続きwktk

48:名無しさん@ピンキー
06/07/30 18:19:17 k4L/PjaQ
>>45
また続きが……嬉しい!いい所で終わってますね。
続きもwktkで待ってます。

>>46
前スレに行って、試しに何か書き込んでみればわかる。
何か書き込むときは、ここはageないでsage進行でよろしく。
sageのやり方はE-mail (省略可) の所に半角でsageと入力

49:名無しさん@ピンキー
06/07/30 21:38:49 iAIdpd1e
わー、しばらく来てなかったらレナードの連載が!!
この二人、一番その後が気になってたんだ。続き楽しみです。

50:名無しさん@ピンキー
06/07/30 22:03:37 fsHgZMJ2
>>46
容量オーバーだから、前スレもう書けないよ。

51:名無しさん@ピンキー
06/07/30 22:13:54 05ac8gv6
レナードの人、今回もGJ! いつも楽しみにしております。

遅レスになるけどロレンツォの人、とっても良かったですよ。
カエル気分が抜けないアンジェリカのお馬鹿っぷりが可愛くて和みましたw
また気が向いたらぽつぽつ投下して下され。

52:名無しさん@ピンキー
06/07/31 01:59:18 2Nc+xuSP
アリアハンはどこですか?

腹いてぇww
続き楽しみに待ってます。

53:名無しさん@ピンキー
06/07/31 13:34:07 Rn5L1Tt2
>>52
>アリアハンはどこですか? 
アリアハンはドラクエ3ゲーム初期設定の町
どこが腹いてえ程ツボるのか意味不明
自演乙
ゲーマーはわかるだろうがゲームやらない奴にはわからない単語や比喩使い杉
ここの住人全てがゲームオタクだと思ってんのかともかくツマンネ
ゲームスレに(・∀・)カエレ!!


54:名無しさん@ピンキー
06/07/31 13:55:23 JhtGM1fW
ゲームネタがうまく使われてますな~。GJ!
ドラクエはスーファミ時代にやりまくった。かなり、なつかしー。
原作者のゲームオタぶりを彷彿とさせるいい演出です。
続きwktk!


55:名無しさん@ピンキー
06/07/31 14:18:13 hUE10q5Y
>>53
ネットに接続してるのだから、解らなければ調べるのは簡単ですよ。
自分で調べて楽しむという読み方もあるのですが…

56:名無しさん@ピンキー
06/07/31 14:42:50 IO3nYWTF
>>55
そういうのにはアンカーつけないほうがいいよ。
ただの かまってちゃんなんだから、
餌をやるのはやめましょう。

続きwktkしてましょうねw


57:名無しさん@ピンキー
06/07/31 14:56:06 TTuCJSHt
>>54
このスレに張り付いて見張ってる自治廚気取りの自演乙!
スーファミって何十年前の代物だよw
流石ババアばかりの集うスレwww
原作者がゲーオタでも作品に使う時は注意書き位あるもんだ
この書き手はそれもないただの自己完結陶酔マンセー
>55-56水増し自演乙

58:名無しさん@ピンキー
06/07/31 16:47:31 rUiLze6D
時間がもったいないので、煽りはスルーが一番ですね。
ピンクちゃんねる(bbspink)は8/15に閉鎖 !? なんて話も出ていることだし、
これが単なる噂で終わればいいと願っています。

川原作品のパロはめったに読めなかったので、このスレは大変貴重です。
いつも良作をありがとう。職人さんたち、頑張って!応援しています。

59:名無しさん@ピンキー
06/07/31 22:01:10 jrNjRhki
カーラ教授のマターリ感のある文章乙です!
レナード職人さんの続きをスーファミしながらwktkしてお待ち申し上げます

川原作品はファミコン・スーファミのふいんきryだよな
安らぐ

60:名無しさん@ピンキー
06/07/31 23:43:42 TTuCJSHt
ムキにスーファミ通ぶるババァどもw

61:名無しさん@ピンキー
06/08/01 01:17:53 o+MDiYsy
レナード職人さんの作品は全体的には面白いと思う
でも正直に言うと、自分もゲームはやらないのでゲームネタを引用されると、やはり意味がわからない
だからその部分だけスルーして読んでた
「コカトリス」は怪獣の名前なんだろうなと勝手に脳内変換してたけど、「アリアハンはどこですか? 」ネタは全然わからなかった

嵐に便乗するつもりはないけれど、カーラ先生は好きでもゲームをしない人もいる
そのゲームを知らなくてもストーリーが楽しめればいいけど、できればカーラ作品以外のネタを作中に使うなら、
今後は簡単でもいいから注釈をつけてくれた方がありがたい
知らなきゃ調べるかスルーしなければいけない雰囲気になるのは荒れる元だと思うよ


62:名無しさん@ピンキー
06/08/01 02:48:05 rJDCUEyi
カーラ教授の漫画自体、元ネタ分からないと「???」というものも多いもんな。
そこはそれ、わからなければ自分で調べるっつー楽しみがあらーな。
何でも教えてちゃんていうのもどうかと私は思うんだが。

63:名無しさん@ピンキー
06/08/01 02:51:57 etHqw1eO
嵐はともかく、クレクレは本当に21overなの?
いい加減にしなよ。
ラスボスの魔王粉=画ーイと戦って全クリしてから出直してこいっつの。

64:名無しさん@ピンキー
06/08/01 04:26:12 o+MDiYsy
>>62-63
小説や他の漫画・一般教養なら教えてくれというのはクレ厨といわれても仕方ない
しかし川原作品のSSを読むには他会社のゲームをオールクリアしなくちゃいけないってのは変でないか?
そういう返答が嵐につけこまれるんだとわからないかな
川原作品がゲーム化されててそれを知らないから教えろっていうのとはまた意味が違う
作品中に出てこなかったゲームネタの面白さをやってない者に調べて理解しろというほうが変
何故すぐそうけんか腰になるかな
ゲームはやってみなきゃ面白いかもわからないし、やっても面白くないからやらない人もいる
川原泉スレで「ゲームネタを理解して出直して来い」というのは純粋に川原作品を楽しめないから
次回作からは考えてほしいという提案に対するずいぶん乱暴な答えだ
それが住人の総意なのか確認したい

それにもう21じゃなく18overに下がってるんだけど?



65:名無しさん@ピンキー
06/08/01 05:48:29 WZ89h8pb
>>64
総意に決まってるだろw
まともな住人はROMしてるかいないんだから
漫画の虹でゲームネタ知ってるのが当然と言い放つヤツに正論掃くだけムダ。
しかも今時スーファミw
中古Game屋かヤフオクでしかハード売ってねーって!
21が18Overになっても関係ねー!
このスレはその倍以上の年齢層なんだからな

オマイもよく考えろ
ここじゃババァ数人だけがのさばり仕切ってるんだぜw
腐り果てて腐臭漂うスレなんだよ
アホか

66:名無しさん@ピンキー
06/08/01 06:00:19 qglgk13j
つ旦旦旦旦旦旦 お茶どぞ~
ゲーム全くわからんがぐぐれば解決。
いゃあネットって便利ですね~

67:名無しさん@ピンキー
06/08/01 06:05:59 o+MDiYsy
部外者ではなく常駐住人と職人さんに聞きたかったんだけど
嵐と同列になりたくないからもういいわ

68:名無しさん@ピンキー
06/08/01 06:17:47 WZ89h8pb
>>66
言葉の意味は検索ですぐ出るだろがアホ
実際プレイしてなきゃ何がネタで何処がワロスツボかがわかんねっのw
日本語も通じねんだよなわかったろ
>67

69:名無しさん@ピンキー
06/08/01 19:19:05 dJQhNgcP
ドラクエ3 1988年発売 現在2006年 18年前のゲーム

70:名無しさん@ピンキー
06/08/01 19:29:28 5juymm33
>>69
対象年齢13歳~
ということは、やりこんだ奴はどう計算しても30以上
ナルホドネ

71:名無しさん@ピンキー
06/08/01 20:57:47 bQmH1HkW
確か、竜探索3は数年前にスーファミで復刻がでてなかったか?


あと確かあの台詞は、竜探索4の神官が混乱すると口走る言葉じゃなかったか?

72:名無しさん@ピンキー
06/08/01 21:02:34 bQmH1HkW
確かが被ってるよ、漏れorz
逝ってくる。

73:名無しさん@ピンキー
06/08/01 22:06:26 0MPHuHUd
>>72
逝け
そしてもう帰ってくるな
>あと確かあの台詞は、竜探索4の神官が混乱すると口走る言葉じゃなかったか? 

だからなんだよ
川原作品とは全然関係ねーマイナーネタは必然性もないし鼻にツクだけだ
大体コカトリスだって小市民たっくんのキャラじゃねー明らかな設定ミスか受け狙い杉
自分はこんなことも知ってるんだぞ!!と優越に浸ったイヤミな作品になってるだけの自己陶酔作文

それを持ち上げるバカもババァの証明して悦に入ってるオタクバカ
くだらなさ杉
さっさと終わらせてゲームスレに逝け

74:名無しさん@ピンキー
06/08/01 23:24:28 o+MDiYsy
だからさ~そんなつんけんすんなよ~。
暑いから血圧上がってんのか?

75:名無しさん@ピンキー
06/08/01 23:33:21 01TNSkNn
いい加減嵐に余裕ぶってレスするのやめて欲しい。
ここの住人は何でスルーができないんだ?
嵐の人はあんなにわかりやい文体で
書き込んでるのに、見分けがつかないんだろうか。



76:名無しさん@ピンキー
06/08/02 00:04:20 AJgMePoZ
>>75
言い負けるのが嫌いなんだよここの住人は
このスレはババァの牙城だ
ここのスレでの存在意義というプライドだけにしか己の価値観を見出せないから
スルーもできないんだ
わかりきったことじゃないか

77:名無しさん@ピンキー
06/08/02 00:19:39 AJgMePoZ
どんなに他人を不愉快にさせても絶対謝らない
自分だけが正義と信じている
言葉が汚く自演は当たり前
自分の世界観だけが全て
エロエロに飢えている

それがここの住人だ
ピンク板のババスレ全部がそうだがな

78:名無しさん@ピンキー
06/08/02 04:58:03 waAJ0+aq
>>75-77と、レナード職人が怒っております
書く気が失せたとか、またごねてます
自分こそスルーしろよ大人気ない



79:名無しさん@ピンキー
06/08/02 07:25:24 CajTcXi1
保管庫管理人様へ

更新作業その他、いつもお疲れ様です。
お願いがあるのですが、各作品収録の際
・初出スレ番号
・作者名(トリップ等明記してある場合はそのまま、ない場合は「5-139氏」式に作品開始レス番号を)
これらが明記されていると、何かと有用ではないかなぁと思うのですが、いかがでしょうか?

それと、画面左を1~数文字分空けて作品を収録していただけると更に読みやすくなるのではないかと…
これは人によるかもしれないのですが、これから先の作業時に御一考いただけますと幸いです。

単なるROM者が生意気いって申し訳ありません。
中途参加者ですので、保管庫には本当にお世話になっております、ありがとうございます!

80:保管庫中の人
06/08/03 00:36:10 0idMvtjB
>>79さま

作者名表記については私も検討中でした。
保管庫設置の経緯と時間的な問題のためとりあえず…と現在の状況で保管を
進めていましたが、折を見て作者名を入れていこうと思っております。

また頂いたご意見に関しましても前向きに検討させて頂きます。
が、現在多忙のため保管作業の時間を取るのが難しい状況ですので、大変申
し訳ありませんが長い目で見て頂きたく思います。

ご意見ありがとうございました。

81:名無しさん@ピンキー
06/08/03 18:20:31 48uS3Pio
>>80
保管庫中の人様

楽しく保管庫を拝見しています。いつも、ありがとうございます。
ご無理はなさらず、今後もよろしくお願いします。

>>36
GJ!です。とうとう『小人たちが騒ぐので』の文庫版を買ってしまいました。
あんな短いお話を膨らませて、続編のパロに仕上げてしまうなんて
凄い想像力です。思わず脱帽してしまいました。
以前収録作品に0の行進も入っていると書いてしまったのですが、
読んでみたらあれはエッセイ漫画でしたね。訂正しておきます。
ゴーストバスターズネタには、「ホントかよ!」と突っ込みを
入れたくなりましたが、なんだかほのぼのできました。

>>45
またまたGJ!いつも楽しませて頂き、ありがとうございます。
これからも続き楽しみにしています。
マターリとお待ちしていますから、萌えの向くまま書き進めてください。
気長に続きをwktkしています。

82: ◆xkjIPyS/3o
06/08/05 08:34:59 NzRE1rgO
妄想のバビロン第二部を投下します。
第二部は無駄に長い上にエロなしで不定期に続きますので、読みたくない方は
トリップでスルーをお願いします。または、完結してから読む方がいいかもしれません。

注意書き(チラ裏注意!)
全部書き終わってからとも思いましたが、噂では8/15閉鎖説もありますし世界は不透明です。
ネタが夏休みネタだけに今が旬ということもあり、出来たところから順次投下していこうと思います。

他スレで修行をしてご迷惑をお掛けしてよーく分かったのですが、笑いとパロの才能がまっ
たくないことに気付きました。最後まで完結しないのは自分的にすっきりしないので、最後
まで書かせて頂きますが、原作の色々な作品のパクリで展開していきます。ご了承ください。
他の職人様の良作投下の合間の暇つぶしに、読んでください。
職人様方、直後投下OKですから、どんどん投下して下さい。お待ちしています。

それでは、妄想のバビロン投下します。

83:妄想のバビロン26 ◆xkjIPyS/3o
06/08/05 08:36:05 NzRE1rgO

《たじろぎの……?》

 その年の夏は、冗談はよせ! と言うくらい暑かった。
 燦々と照りつける太陽。連日最高気温が三十五度を超える暑さ。まさに、猛暑!
 この猛り狂う暑さに自宅で勉強していたならば、元気者の仁希も無駄に体力を消耗し、受験勉強に
力が入らなくなっちゃっていただろう。
 幸いなことに優しい幼馴染の申し出により、涼しいクーラーのある隣の友理の家へ避難することが
できた。

『やっぱり遠くの親戚より近くの他人だよなー』
 仁希は日々おのれの幸運を噛み締めている毎日だった。

 そんな平穏な毎日に近く変化が起こることなど、今の仁希には予感することも出来なかった。
 いつだって事件というものは、いきなりやってくるものだ。本人たちの意思などお構いなしさ。

 まだ仁希がのほほんと幸せに浸っていた、友理の家で勉強を始めてから二週間ほど経ったある晩のこと―


「あれー?おっかしいな~。持って帰ってきたと思ったのにな~」
 友理の家から帰ってきて、これからまた勉強の続きをやろうと鞄の中を探ったのだが、これからや
ろうと思っていた問題集がなぜだか入っていない。

(きっと、友理の部屋に忘れてきちゃったんだな……)
 時計を見ると、午後八時を回ったところ。まだそれほど夜分遅くという時間帯でもない。
 忘れてきたのは勝手知ったる隣の家。

 取りに行くか―仁希は迷うことなく椅子から立ち上がった。


84:妄想のバビロン27 ◆xkjIPyS/3o
06/08/05 08:37:16 NzRE1rgO

 仁希が友理の家の玄関のインターホンを鳴らすと、しばらくして、友理の母親が応対に出た。
「はい」
「あ、仁希です。夜分にすみません。忘れ物したんで、取りにきました」
「あら、仁希ちゃん。ちょっと待っててね」
 直ぐに友理の母が玄関を開けてくれた。
「友理はさっき帰ってきたところよ。今は自分の部屋にいるわ」
 じゃ、お邪魔しまーす、と言いながら仁希は階段を上がって友理の部屋へ向かった。

 部屋に友理がいると聞いた以上、勝手にドアを開けない位の分別と常識は仁希にもあった。
 とりあえず、ドアを二回ノックしてみる。
「はーい。どうぞ」
 中から直ぐに友理の声がした。
 仁希がドアを開けて始めに目に飛び込んできたのは、上半身が裸で下着一枚の友理の姿だった。
 風呂上りらしく、濡れた髪の毛を首に掛けているバスタオルで拭いているところだ。
 仁希と目が合った途端、友理はぴきっと固まってしまった。
 一瞬時が止まったように、二人はその場に立ち尽くした。

 先に口を開いて動き出したのは仁希だった。
「ごめん。忘れ物しちゃってさ。取りに来たんだ。ちょっとお邪魔するよ」
 そう言ってずかずかと部屋に入ってこようとする仁希を、我に返った友理が慌ててドアの外に追
い出し、中からドアに鍵をがちゃりと掛けて閉めてしまった。

「な、なんで追い出すんだよ!」
「な、なっ、なんでって、俺、風呂上りで下着一枚なんだぞ!」
「なんだよ。恥ずかしがるなよ~。一緒に風呂に入った仲だろ?」
 そう言う仁希も、実は密かに動揺していた。
 なんと言っても、父親を早くに亡くし、今は母親と二人の女所帯―上半身だけとはいえ風呂上
りの男の人の裸など、朧気に記憶している父親のものしか見たことがなかった。

「いつの話をしてるんだ、いつの! 子供の頃のことだろ。それも小学校上がる前じゃないかっ!」
「おいおい、なに熱くなってんだよ。少し落ち着け。ノックして『はい。どうぞ』って言ったのは、
おまえだろ?」
 呆れたように仁希が言うと、ドアの内側から友理の反撃が直ぐに来た。
「うちの家族だと思ったんだ! まさか仁希だと思う訳ないだろ!」
「そーかい、そーかい。私がみーんな悪いんだな。わかったから、問題集取らせてくれよ。今日中
にそれ、やっておきたいんだ」
 部屋の中からはうんともすんとも反応が無い。

85:妄想のバビロン28 ◆xkjIPyS/3o
06/08/05 08:38:14 NzRE1rgO

 いい加減温厚な自分でもキレるかもしれないと仁希が思い始めてドアを再度叩こうとしたその時、
ドアが開き、中からTシャツとハーフパンツ姿の友理が出てきた。
「机の上にあった。これだろ?」
 片手で問題集を仁希に差し出しながらも、もう片方の手はドアノブをしっかり握っている。

「ああ、これこれ。ありがとう」
「それじゃ」
 そう言って友理がドアを閉めようとすると、その隙間に仁希が無理やり体を捻じ込みドアを閉め
させないようにした。

「な、な、なんだよ! 何かまだ用事があるのか?」
「二週間ぶりに幼馴染に会ったってゆーのに、そっけないな~。何か面白い近況とかはないのか?」
「はあ?」
「ほら、私は一日中友理の家と自分の家の往復しかしてないからさ。学校の補習はまだ一週間も先
だし。予備校にはうちの学校の連中も結構来てるんだろ? 何か面白話はないのか?」
 期待に満ちた仁希の視線がかなり痛いが、これと言った面白話は友理にはなかった。でも、何も
ないでは、このまま大人しく帰ってくれそうもない。

「……町田が予備校で俺と同じ授業を取ってる」
「えっ! あのシスコン男か? で、どうした? また対決の続きが再燃したのか? 今度こそぶちの
めしてやったんだろうな?」
 わくわくと野次馬根性丸出しで聞いてくる仁希の手が友理のTシャツの胸元をぐっと掴み、身を
乗り出してきた。友理が少し身を屈めれば、仁希の顔に今にも触れることが出来る距離だ。

 友理からは湯上りのいい香りがする。
 少女漫画で言うと、二人の周りはお花なんかに囲まれちゃったりする雰囲気である。

(こ、これは……構図的にまずいんじゃないかな~)

 仁希は気付いて手を離すと、にっと笑って誤魔化した。

86:妄想のバビロン29 ◆xkjIPyS/3o
06/08/05 08:39:06 NzRE1rgO

 仁希も勉強前に一風呂浴びたため、石鹸の良い香りがしていた。
 今日の仁希は体にぴったりとした小さ目のTシャツを着ている。友理が見覚えのある柄がプリントさ
れていた。
「仁希、そのTシャツ小学生のときに着てなかったか?」
「あ、覚えてた? そうなんだよ。これ、10年前の仕舞いっぱなしで忘れてたのを見つけたんだ。どこ
かに着ていくにはちょっと古いから、家の中で着ようと思ってさ」
 物持ちがいい。いや、良すぎる。やけに胸が強調されていることを仁希は気付いていないのか。
 こんなものを着て外に出てくるなんて、男どもの妄想の対象にされてしまうというのに。

(ここのところ毎日のように、俺が妄想の対象にしてるんだが……他の奴らにまで、それを許してやる
道理はないぞ)

 そんなことを思っていると友理の脈拍は急速に上がり、顔が赤くなっていくのを感じながら、廊下の
照明がやけに明るいことを呪っていた。

(これじゃ、俺が初心な少年みたいに真っ赤になっているのが丸わかりじゃないか!)

 気を取り直して、友理は最近の予備校での様子を思い出しながら話を続けた。
「……ああ、それが……町田の方から俺に謝ってくれたんだ。過去のことは水に流してくれって言われ
て、今じゃ一緒に昼飯を食う仲になった。それだけ。もういいだろ?」
 赤い顔を見られるのが恥ずかしくて顔を背けながらそう言うと、さっさとドアを閉じようとしたが、
またもや仁希に阻まれた。

「な、なっ、なんだよ」
 驚いて振り返り、仁希の顔をまともに見てしまった。少し心配そうに見上げている。
「おまえ、風呂上りにしても顔が赤いぞ。風邪でも引いたんじゃないか? 受験生なんだから、気を付
けろよ」
 言いながら仁希の手は友理の額へと伸ばされ、空いている方の手を自分の額に当てた。

「熱はないみたいだな。あれ?」
 友理はみるみる耳の先まで桜色に染まり、ゆでだこ状態になっていた。
 仁希に赤面していることを指摘されて、よけいに赤くなってしまった。
 もはや、コントロールは制御不能。
 それ以上は危ないから、お兄さんには近付いてはいけないよ状態だ。

 友理は勢いよく仁希の手を振り払った。
「……小さい子供みたいな扱いするなよ。人の心配より自分のことを心配しろ。女の子が夜遅くに一人
でふらふら出かけるな! 危ないだろ!」

 珍しい友理の赤面顔と逆切れに、仁希はぽかーんとしてしまった。
 まったく、いつもの友理らしからぬ態度だ。

「まだ八時だ。家は隣だし、大丈夫だよ。友理は心配性だな~。早くハゲるぞ。なんだ、そんなことで
顔を赤くしてまで怒ってたのか? 言われなくても、もう帰るよ。じゃ、またな~」
 仁希は問題集を小脇に抱えて、すたすたと廊下を歩いて去って行った。
 友理の顔が赤くなった原因を曲解したまま。

87:妄想のバビロン30 ◆xkjIPyS/3o
06/08/05 08:40:08 NzRE1rgO

 今度ぽかーんとしたのは友理だった。あんなに急接近したのだから、仁希も少しくらいたじろいでく
れてもいいと思うのだが、お互いの関係はどこまでも色気のない状態で進んでいく。

(まったく……どーしたもんだか……)

 毎度のことながら深い深い溜息を吐き、今日の勉強ははかどらないかもしれないと思いながら、友理
は部屋のドアを閉めた。


 一方の仁希は自分の部屋に帰ると、友理の部屋から取ってきた問題集を机の上に広げて、格闘していた。
 いつもならすらすらと解ける因数分解が、なぜか間違ってばかりでたじたじである。
 その理由は、先程の友理の赤面顔が頭の中でちらついて離れないからだ。

 薄いピンク色だった顔色がみるみる紅色に染まっていく過程が新鮮で、そしてなぜだか動揺している友
理の様子が恥じらっているようで、仁希にはまるで知らない人のように感じられた。

 ……こ、これは、どーしたことだ! 昔から知ってる幼馴染の友理を―

 一瞬―かわいいと思ってしまった……

 怒っている人をかわいいと思うこと自体どうなんだろうと思うし、今までそんなことを思ったこともな
かったのに人間の感情とは摩訶不思議である。

 この感情はかわいい動物の赤ちゃんを見ると、ドキドキしてときめく感じと似ていると思った。
 それは一体―どーゆーことなのか……

(やべ~自分がわからない……)

 仁希は頭を抱えてしまった。
 難解な数学の公式よりも難しい。容易く解けないものが人生にはあることを、初めて知った。
 勉強も手につかないし、今日はなんだか眠れないかもしれないと思う仁希であった。


《たじろぎの……?》終り


妄想のバビロン第二部はまだまだ続く

88:名無しさん@ピンキー
06/08/05 21:01:59 t7aVYIE4
8月15日説、どうなんでしょうね。

>>87
バビロン、来てた―(・∀・)― GJ wktkwktk

89:名無しさん@ピンキー
06/08/06 16:13:09 v0wC/ATi
>>82
アンチ沸いてたなw
根本的に勘違いしてるようだから言っとく
> 他スレで修行をしてご迷惑をお掛けしてよーく分かったのですが、笑いとパロの才能がまっ 
> たくないことに気付きました。最後まで完結しないのは自分的にすっきりしないので、最後 
> まで書かせて頂きますが、原作の色々な作品のパクリで展開していきます。ご了承ください。 

パロディー 1 [parody] 
既成の著名な作品また他人の文体・韻律などの特色を一見してわかるように残したまま、全く違った内容を表現して、風刺・滑稽を感じさせるように作り変えた文学作品。
日本の本歌取り・狂歌・替え歌などもその例。演劇・音楽・美術にも同様のことが見られる。
三省堂提供「大辞林 第二版」より

要するにパクリ=パロディ
最も重要なのは元ネタが誰にでもわかるように特色を表現すること
ピンクパンサー、モンティ・パイソン、フォレスト・ガンプにもパロディは利用され笑いのネタになっているが
それは誰にでもわかるネタだからうけるのであって一部のマニアにしかわからないものは細々と内輪の同人でやるべき
《たじろぎの……?》 はたじろぎの因数分解だろ
何処をパクってるのか題名だけかよ




90:名無しさん@ピンキー
06/08/06 16:17:29 v0wC/ATi
ついでに
ロレンツォのカエルは原作自身つまんねーのに無理に虹にするからつまんなくなる
パロといえども原作は選ぶべきだな

91:名無しさん@ピンキー
06/08/06 16:50:23 GcJZJC8P
>>82
>最後まで完結しないのは自分的にすっきりしないので、最後まで書かせて頂きます

未完職人への皮肉?w

92:16
06/08/06 22:42:11 32Lycwmy
前の>>45の番号付けが間違ってました。あれが純性異性交遊(13)です。

本日にて全投下です。名無しに戻ります。
>>45からの続き
「真面目な人には裏がある」 搭宮拓斗×日夏晶

93:16:純性異性交遊(14)
06/08/06 22:43:50 32Lycwmy

 気付いたら、たっくんは晶さんの右腕を引きこみながら、反射的に突っ張られた力を利用し
て、ソファに座った形で晶さんを己の方に抱きこむという芸当をやってのけていた。
「……じゅじゅじゅ順序、…がっ」
 たっくんの胸元でどもりながら晶さんは叫んだ。
「順序?」
 たっくんが繰り返した。
「順序というか手順が―」
 己らしくないとわかっていながらも、蚊の鳴くような声で晶さんは呟いた。
「―分かんない」
 抱え込まれた右手首にたっくんが晶さんの左手首も掴まえて持ってきた。その所為で晶さん
は体重をたっくんにかけざるを得なくなった。仕方なく晶さんは頭をたっくんの胸のあたりに
つけて俯いた。
 こんなに抽象的な言葉で理解を求めることが無理だ。
 きっと分かってくれるわけない。だが、これ以上どう言っていいかも晶さんには分からない。
ナンパ成功率92%の搭宮君だった彼は、そういう順序もすっぽかしていっていた筈だから。
 小さく呻った晶さんにたっくんは暫く首を右に左に動かす。
 だって仕方ないじゃないか。こちとら、こういう部門においては初心者なのだ。言葉も無し
に心を抉られれば、きっと痛い。
「どう段階を踏んでいいのかが、分からない」
 暫くの沈黙が続いた後、ああ、とたっくんは独りごちて、とん、と晶さんの頭頂部に額を軽
く置いた。
「…日夏の説明って回りくどいな」
「搭宮君ほどじゃないけどね」
 そうしてそのまま、たっくんは、俺初めてかも、と小さく笑って喉を震わせた。その動きが
晶さんにも伝わってきた。
「日夏は今は、俺にとっては生活必需品。生きていくことに欠くべからず。隣にいてくれない
と、真面目になれないし、他からも信用して貰えないし、小市民に戻れないし」
 次々とあげられていく理由に、晶さんは溜め息を落とした。
 だったら、自分はたっくんにとって体のいい存在なだけ―
「で、一番の本音は、俺が日夏晶を好きなこと、だな」
 怒りの火が燃え立とうとしていたところに、思いっきり冷水をぶっ掛けられた。
 そして事もあろうか、たっくんは晶さんの右手の指先に口に含んだ。
「ひゃ!」
 突然の濡れた感覚に晶さんの背中が粟立った。
「たたたたたっくん」
 確か指先の二点弁別閾は1.6平方ミリメートルで、その分布は触覚の最もたるところを担って
て、だから。
 いやいやいやいや、そんな意味じゃなくて。
 ばばばば場数がちちちち違うんだってば。
 人差し指に触れている舌は、ざらついてて、それでも柔らかくて。その感覚に、晶さんのぱ
くぱくと口を仰がせた。
 晶さんのつっかえ声を聞いて、たっくんは唇を指から離す。
「どれぐらいと言われたら、食べたいぐらい」
 全部を毎日、平らげたいぐらいには、とたっくんは言った。
 だから、やっぱり。経験値が違う。

94:16:純性異性交遊(15)
06/08/06 22:44:20 32Lycwmy
「んで」
 たっくんが晶さんの額にまで頭を落として、おでことおでこを付き合わせた。
 これで満足かと言わんばかりに。
 ここに来て、晶さんは己で己を追い込んでしまっていたことに気付いた。
「結局は日夏はどうなわけ?」
 たっくんは晶さんの言葉から斟酌して、ちゃんと答えを返してくれた。
 目には目を。歯には歯を。誠意ある対応には、誠意ある対応を。
 相変わらず香るジャンヌアルテスのCO2。息苦しい心地になっているのは二酸化炭素という名
のそれの所為ではない。
 言いたくない。言いたくない。なんでか分からんが―いや、分かってる、異様にこっ恥ず
かしいからこそ―、言いたくない。
 目を見るな。目を見たら、石になるぞ。全てを白状させられるぞ。
「…………さっき、急かして悪かったって言ったじゃんか」
 自分を落ち着かせるのに、暫し時間を要してから晶さんはなんとか言葉を絞り出した。
「謝りはしたけど、今は理由が分かったから訊いても問題ないだろ」
 バジリスクの弟らしいふてぶてしい言葉。
 咄嗟に頭に血がのぼって、晶さんは顔を上げた。
「…げ」
 見てしまった。
 どうしよう。目が逸らせんぞ。しかもこんな至近距離で。
 たっくんは真面目な目で、なのにどこか不安が滲むように晶さんを見ていた。
 今どこかを動かしたら、骨の軋む音まで聴かれてしまいそうだ。
「あのさ、日夏」
 私は貝になりたい状態になって微動だにしない晶さんに、切実さを伴った少しだけ掠れた声
でたっくんが呼びかけた。
「そういう顔されると、返事聞く前に、いかがわしいことしたくなるから早く答えてくれると
助かるんだけど…」
「いかがわしいこと―」
 たっくんは微かに口角を上げた。
「そう、いかがわしいこと」
 その表情のまま、鼻を晶さんと付き合わせた。これで、晶さんの額と鼻がたっくんとくっ付
いていることになる。
 晶さんの視界は、たっくんで埋まってしまっている。
「返事は?」
 わーわーわーわーわーわー掠れた声で言うなそんな目をするな顔を息遣いが感じるほど近づ
くな。
 自分の顔が赤くなっているのか青くなっているかも分からないが、瞼を下ろしてしまいたい
衝動を晶さんはなんとか抑え込む。絶対ここで目を瞑ったら、承諾の意にとられる。
「頼むから逃げるな」
 それはずるい、とたっくんが言った。

95:16:純性異性交遊(16)
06/08/06 23:19:47 MZyoSCjQ


 先延ばしにできる限り先延ばしにして感情は薄くなるかと思えば、事実は逆だった。考えれ
ば考えるほど、そのことを頭の中に思い浮かべる時間は長くなり密度は濃くなった。
 冗談にも笑い話にもできないぐらいに時間が経ってしまった。
「………」
 そして、結論は自分の中ではもうでている。
 ずるいのはずるいのは
「搭宮君のことは……嫌いじゃない」
 たっくんだ。
「嫌いじゃない、だと困るな俺は」
 その囁きは答えを分かってて聞こうとしている。駆け引きのようで、小さな子どものままご
とのようだ。
 晶さんは右手首をたっくんに持たれた状態のまま、両手でたっくんの服の襟を掴んだ。この
首を絞めて、今のこの状態を止めてしまいたかった。
「―――好き、だと、思う」
 晶さんはぼそぼそと区切りながら、言葉を口に出した。
 瞬間、世界の高さが変わった。
 右手を掴んでいた手は体躯をなぞるように背中にまわされて晶さんの腰を持ち上げて、もう
一つの手は晶さんの後頭部に。
 そして、指と同じぐらい触覚が発達している唇には、もう一つの似たような感触が襲ったの
を認識するのに二秒ほどかかった。
 それで終わりかと安心していたら、立て続けに唇を離されては啄ばまれる。
 何回かのキスの後に、やっとたっくんの顔を離れていってくれた。
「してるじゃないか、いかがわしいこと」
 時間を要して息を整えてから、晶さんは呟いた。
「合意の上」
「何が合意の上だって?」
「今度は、息は鼻でしろよ」
「っ!……だから何をっ」
 羞恥に赤く染めた顔で晶さんがたっくんを睨んだところ、今度は強く唇を奪われた。
 閉じかけた晶さんの唇をたっくんの舌先が抉じ開けた。
 さっきまで不安で堪らなかった感情がどこかに行ってしまい、晶さんは観念して目を閉じた。
 あーもー、どーでもいいや。
 かなりなげやりになった晶さんは体の力を抜いた。たっくんの襟を掴んでいた筈の両手は指
先まで痺れたみたいに、ゆっくりとゆっくりとたっくんの胸元まで落ちていって、なんとかそ
こでまたシャツを掴んだ。



96:16:純性異性交遊(17)
06/08/06 23:20:57 MZyoSCjQ
 晶さんの両手がたっくんの服を掴んだのとほぼ同時に、たっくんの舌が晶さんの舌をつかま
えた。舌を絡めて強く吸っては、頭の中が半ば真っ白な晶さんを叱るように下唇を軽く噛む。
 しかし真っ白になっていた思考も、晶さんの背中を愛おしそうに撫でていたたっくんの手が、
ストラップドレスのファスナーを探られた瞬間、ざざざと青ざめるように現実に戻された。
「ま、ま、待てっ! いくら何でもこの流れはマズいだろう?!」
 晶さんの叫び声にたっくんは不思議そうな顔をして、少しだけ顔と顔の距離をおいた。
「どこが?」
 たっくんは悠然としているが、そもそも思い出せ、ここはお前の気に入らん兄貴たちの住処
ではないか。
「ここ、ひとんちだってば」
「ああ―そのこと…」
 そのことかって、大問題だろう。
「これ」
 晶さんの腰を抱えたまま(都合、晶さんはたっくんに体重を凭せ掛けずにはバランスを取れ
ない)、たっくんはジーンズのポケットから携帯電話を出して、その液晶部分を見せてきた。
『今夜は葵と二人で帰らない。バスタオルは洗面所にあるから、二人でしっかり楽しんで。』
「さっき、日夏が台所に水を取りに行った時に兄貴から来たメール」
「なんで、バスタオル……」
「スクロールしてみろよ」
『出血には気をつけるように。明日は夕方に帰ります』
 文末には赤いハートマークまでついてるよ何だよこのなまなましいメール。
 くらり、と晶さんは眩暈を起こした。
 一連の晶さんの動作を見て、たっくんが喉を鳴らして笑った。
「つーわけで、邪魔は入らないので続行」
「うわっ、待て、異議ありだ、異議ありっ」
「却下」
 審判の言葉と一緒に、晶さんの背中のファスナーが落とされた。


97:16:純性異性交遊(18)
06/08/06 23:21:58 MZyoSCjQ
 そりゃ確かに、草壁さんから借りた本にも用いられていたけど。
 よく比喩的表現に使われる、“生まれたままの姿”ってどういう状態とは一体全体どういう
ものよ? という心地で晶さんはソファに横たわっていた。つまり自分はこれから“その”姿
にならなければいけないわけで。
 そんな晶さんをほっておいて、たっくんは何をしてるかと云うと、洗面所までバスタオルを
取りに行っている。
 やる気満々だ。
 今、ここで逃げれば楽だと思った。楽だと思ったが、もう一人の自分が既成事実を作ってし
まえと囁いた。既成事実を作ってしまえば、もう悩まずに済む。そうすれば、もっともっと楽
だ、と。
 ともかく―晶さんは軽く照明の落とされたソファに横たえられたまま、たっくんを待って
いる。これからするという行為は、所謂、アレがアレに入るというムニャムニャで、男同士で
も最初は痛そうだったぞと予習の形になってしまった小説のことを晶さんは思い浮かべる。し
かし、男にはそのために器官が無いから痛いのか。いや、でも、女であっても最初は痛いとか
言うのは一般的通説だし。
 知恵熱を出す寸前のような状態で、色々なことが晶さんの頭の中をぐるぐる廻っているとこ
ろにたっくんが戻ってきた。
「どうした、日夏?」
 僅かな灯りの元で変な百面相を繰り返している晶さんを見て、シャツを脱ぎきったたっくん
が心配そうに顔を覗き込んだ。その顔には、まさかこの期に及んで、という言葉が油性マジッ
クで書いてある。
「うんにゃ………男同士でも最初はやっぱり痛いんだろうから、女が相手だろうと最初はやっ
ぱり痛いんだろうと…」
 晶さんの返答を聞いて、顔を覗き込んでいたたっくんが脱力して、晶さんの首元にがくりと
頭を落とした。
「日夏の論旨の順序が全く反対…」
 力なく呟いてから、たっくんは晶さんの首筋に何回か唇を押し当ててきた。そして、再度、
唇を求めてきた。
 さっき生まれて初めて舌を合わせるまでの深さまでのそれを経験した。全部が終わるまでに
一体何度口づけをしなければいけないのだろう。
「……んっ、んっ……」
 たっくんのものか自分のものかもう分からない唾液が絡み合って、濡れた音を立ててる。
 晶さんは頭の中が痛痒くなるのを感じた。おかしい。おかしい。脳に痛覚は無いのに。
「そういや、言ってなかったな」
 唇を外して、たっくんは晶さんの口元の唾液を舐めながら言った。
「………何が?」
「この服、脱がし易いし、確かに日夏に似合ってる」
 肩のスリップに手をかけながら言われたら、発言の後半の部分なんて信用して聞けるものか。


98:16:純性異性交遊(19)
06/08/06 23:25:00 MZyoSCjQ
 皺になる、と言われてたっくに晶さんのドレスは一気に全部脱がされてしまった。
 一連の動作のうちでストラップレスのブラジャーを外すあたりまで、さすがに慣れているなと思わされる。“たらしのたっくん”なんだから、当たり前なんだろうけど。
 複雑だ。
 自分も些か経験があれば、もっとうまくいくのだろうか。だが、何より、何某かの経験をする仮定以前に、目の前のこれからの行為を済まわせてしまわなければならないという現実が横たわっている。
「ひゃっ……」
 我ながらムードが無いのは承知済みだ。
 己でも慎ましやかなサイズだと思っている胸のふくらみへ唇と舌が与えてくる、とんでもなく形容しがたい刺激に、晶さんは身をよじった。
 声を我慢すると、知らず、背がたわむ。
 離れたいのに離れたくなくて夢中でのたっくん背中に腕を回すと、暖かな素肌に触れた。
 声を我慢している晶さんを行為で責めるように、たっくんは執拗に胸の頂を舐め、甘噛みした。
「あ……っ」
「それが聞きたい」
 切羽詰ったようなたっくんの声が響いた。こっちの意向などお構いなしに。
「――ぅっあ」
 電流のような衝撃が身体を走った。
 ショーツ越しに、言うには結構口が憚られる場所が一瞬だけ撫でられた。と思ったら、その手がまた上にむかった。女の自分とは明らかに違う男の人のものの指先が、乳首をつまみ、弄ぶ。
 上目遣いで、たっくんがじっと見ている。なぜだか全身が熱くなる。
「んっ……ふ……」
 噛みしめていた唇から、思わず声が漏れた。
「日夏、怖い?」
 たっくんが名を呼んだ。頭の中はパニックの連続なのだ。返事なんてできない。
 それでもここで何らかの返答をしなければ、きっと中途半端なことになる。
 日夏さんはそう思って、たっくんの頭を腕で抱えながら首を横に振った。普段は三つ編みにしていた髪は正装用に解いてて、その髪が頭を振った時にソファに乾いた音を残した。
「なら、いい」
 虚勢だと知られているだろう。それでもたっくんは晶さんに深く口づけた。


99:16:純性異性交遊(20)
06/08/06 23:29:31 MZyoSCjQ

 たっくんは晶さんが声を漏らした所を執拗に愛撫して、更に声を出すことを暗に求めた。
 食べたいぐらいだ、と言ったたっくんの言葉が今になってよく分かった。
 ゆっくりと壊れ物のように触れられて、大事なもののように扱われて、なのにそれは、丁寧
に食事を行っていく様に似ていた。
 啜られ舐められ齧られて。
 たっくんが晶さんのショーツをずらして、手を潜りこませた。
「やっ……止めろ、頼むから」
「無理」
 即答だよ。
 指が割れ目をなぞる。茂みの中の蕾に触れた。
 ぬるり、とした感触が自分でも分かった。濡れたその蜜を蕾に塗られる。
「んっ……あ……っ」。
「分かるか?」
 耳元で囁いた後、たっくんは晶さんの耳を舐めた。潜められた指はわざとか動かされていな
い。
 どうすればそこまで巧みに動かすことができるのか晶さんにはさっぱりと分からない舌が、
耳から首筋、鎖骨まで舐め下げた。
 たっくんの指がやっと上下左右に動いて、蕾を執拗に弄ぶ。転がされて、嬲られて、頭の中
が蕩けそうになる。
 いやだ。変な心地になる。泣きたくなる。胸が痛くなる。
 だが、心では饒舌なまでの拒絶の言葉は、なぜだか口から出てこなかった。
 そんなままの晶さんをほっておいて、たっくんは足を大きく開かされ、抵抗する間も与えず
秘所に唇を押し当てた。
「駄目だ、駄目だ……って、止めろ…っ!」
 たっくんは答えない。
 自分がどこか知らないところに連れて行かれてしまいそうだ。
 たっくんの唇が敏感な所に押し当てられ、熱い舌がもうすでに濡れている所を縦横に愛撫す
る。
 止めさせるためにたっくんの頭に手を伸ばしていたつもりなのに、いつしか彼の髪に指を絡
めていた。
 腰をひきたいのに、がっちりと押さえ込まれて。段々と晶さんの思考が本当に真っ白になっ
ていく。
「あ―っ……んっ!」
 愛撫にどんどん自分が真っ白になり、高まっていく感覚に翻弄されて、足の先までピンと伸
びる。
 絶叫すると、次の瞬間、心と体ががくんと落ちた。

100:16:純性異性交遊(21)
06/08/06 23:31:02 MZyoSCjQ

 晶さんの荒い呼吸が整うのを待ちながら、たっくんがおでこにキスをした。そして身をはな
してジーンズと下着を脱いだ。晶さんはいつの間にか自分の腰元にバスタオルがひかれていた
事に、たっくんの如才なさを苦笑した。
「…………死ぬかと思った」
 たっくんに見下ろされながら、晶さんは溜め息をついた。そんな晶さんを見て、たっくんが
小さく笑った。
「これぐらいじゃ、死なないから」
 そりゃ、確かにそうかもしれないけどさ。初心者なんだから多少は容赦してくれ。
 上から何度か晶さんの顔のあちこちに軽くキスを落としながら、たっくんはどこからか魔法
のように持ち出した薄いゴムを己自身に被せていった。
 ちゃんとしているたっくんは、ちゃんと避妊具までお持ちだ。用意周到という言葉か、備え
あれば憂い無しという言葉か、頭に浮かんだそれらはどっちもどっちな気がした。
 ざりっと、何かが入り口に当たる気配がした。でも、それはさっきまで晶さんの中をかき混
ぜていた指とも舌とも全く違うものだった。
 男だってソレが入るなら、女だって入る。人生、女は度胸だ。
 色々と自分に言い聞かせてみたが、倦怠感が残る体に力が入るのは止められなかった。
 たっくんの右腕が首の下を潜り、反対側の肩を抱いた。
 ぐぐっと、熱いそれがと少しずつ、充血した晶さんのそこを押し広げながら、入ってくる。
晶さんは思わず目を閉じた。
 体が軋む音は骨なのかその器官なのか心なのか体なのか分からなかったが、たっくんも僅か
ばかり呻いた声を聴いた。押し広げられる圧迫感と痛みで身体がバラバラになりそうだ。
「日夏ん中……熱い」
 は、と息を吐き出して、たっくんが尚も深く侵入してくる。自分の目尻から生理的な涙がぼ
ろぼろと晶さんの頬を濡らしていって、晶さんは瞼を開いた。
 晶さんが見上げると、たっくんは苦しそうに息を整えている歪んだ笑顔を浮かべて口づけて
きた。
 その一瞬の姿が―暗い部屋の中でやけに綺麗だった。
「くっ………」
 男でも喘ぐんだと、今更、知った。何かを必死で求めるように身体を揺らし続ける姿に愛お
しさがこみ上げて、晶さんはたっくんの背に回していた両手をずらして、たっくんの首にかけ
て近寄らせた。
 自分から望んだという形では、初めてのキスだ。
 たっくんが少しだけ驚いたような顔をして、今度は深く深く口づけてきた。
 互いに距離をとったり、近寄ったりさせながら舌を絡ませていくうちに、痛みが段々と薄れ
てきて、また、脳髄がぴりぴりと痺れてきた。
 たっくん、たっくん、たっくん、たっくん―いやだいやだ、離れないで―
 また頭の中が白くなる。忘我の縁へと追いつめられていく。
 塞がった視界で、晶さん頭の中で痛みとは違う何かが弾けて追い上げてきた。
「……ひなっ―つっ・・・っ」
 それと同時に、ぐっ、という呻き声と共にたっくんの動きも止まった。


101:16:純性異性交遊(22)
06/08/06 23:32:15 MZyoSCjQ



 その後、何度、抱かれたというのはあまり覚えていない。
「なんかあちこち痛い…」
 たっくんに二人で眠るには狭いソファで横身に抱えられながら、晶さんは呟いた。
「慣れない運動をした所為じゃないからか?」
 瞬時に切り返された言葉に、思わずばしっと先にたっくんを殴ってしまった。
「痛ぇな…」
「ごめん、手が滑った」
 結局のところ、迷いに迷っても好きだという感情にしか辿りつけなかった。
 そうかよ、と信用していないふうに言いながらも、たっくんはまだ残る涙のあとを唇で吸っ
た。
 きっと、兄たちもそうだったのだろうと思った。自分がたっくんの腕の中で安堵するように。
「俺は石橋大に行くからな」
 たっくんが宣言した。
「―うん」
 頬に手が添えられたと思った瞬間、唇をふさがれていた。それが離れた瞬間には、なぜか笑
いがこみ上げてきた。どうやら相手もそうだったみたいで、たっくんと晶さんは向かいあった
まま、くすくすと笑いあって、何度も何度も唇を重ね続けた。



  (おしまい)

102:名無しさん@ピンキー
06/08/07 00:07:10 gUdABQD6
おおっ、たっくん完走おめでとう!(違)
用意周到のまーくんも流石だなぁ。
罠に嵌った感の日夏さんの描写がよかったです。GJ!

103:名無しさん@ピンキー
06/08/07 05:59:52 uU3XOhrb
嫌いまくってたゲイの兄貴らの愛の巣で
マジ恋愛の初エチ… なんだかなー
節操なくないか
男の意地も甲斐性もないな、小市民たっくん
ゲイは認めないけど場所はちゃっかりただで使うのって「ヤリたい男」の典型ほ゜くて萎えた

104:名無しさん@ピンキー
06/08/07 06:56:58 CUA2YWj7
>>103に同感。
生々しいし。

105:名無しさん@ピンキー
06/08/07 08:13:22 8EO0c6Yc
二人の遣り取りが面白かった。特に日夏さんの狼狽振りとかw
毎回二人がどうなるのか、ドキドキして読んでました。
最終回、エロを堪能しましたよ。GJ!です。


106:名無しさん@ピンキー
06/08/07 08:47:20 4EVZAtK4
うーん、自分も>103に同感かなあ
つかみとラストの違和感がぬぐい切れない
メモ帳でつなげてまとめ読みしてみるとなんか違う
それと、
>たっくんは足を大きく開かされ、抵抗する間も与えず 秘所に唇を押し当てた。 
これって晶さんがたっくんをフェ○したじゃなくて書き間違いだよね
なまじ生々しいのとホモの話が絡んでるだけに気になった




107:名無しさん@ピンキー
06/08/07 09:13:47 v39Cq8/T
GJ!
たどたどしい晶さんと手慣れたたっくんの
やり取りがオモロくもエロ可愛い!

108:名無しさん@ピンキー
06/08/07 10:00:49 HpNpFFQa
GJつけてるのは自演かエロがあればなんでもいい派?
エロパロとはいえちょっとこのスレには合わない作品で終わって残念
読み返すと晶さんとたっくんの性格描写が原作とまるで逆で少女漫画、特に教授の作品にはそぐわない
都合よくバジリスク兄のメールに便乗するご都合主義な設定
推敲の足りなさと文体がレスによって変わっているので読みにくい
もっと力をつけてから投下をお薦めする

違うスレならよかったかもね



109:名無しさん@ピンキー
06/08/07 10:13:27 fGL9c/Kb
>>108
>違うスレならよかったかもね

いやだめだろ。
同じ作品で書き方変えるってのはテキトーに書いてるってことだ
普通は投下前に整形してちゃんと同じ文体にするのが職人
レスの一つや二つに逆切れしてるような書き手じゃこの先も成長はしない
今後はブログでやることをお薦めする
エロにGJつけた奴が見に行くだろうよ



逆に今後は他職人に対する添削廚の嵐になるかもな

110:名無しさん@ピンキー
06/08/07 11:32:28 vXGYz6CI
添削厨ウザ
そんなにケチ付けたいのなら評価スレにどうぞ
お待ちしてます

素人の二次創作は上手さよりも萌えや情熱が大事だとオモ
続きお待ちしてます

111:名無しさん@ピンキー
06/08/07 11:51:35 13lfdrCv
>>110
偉そうだな
便乗してのサイト宣伝乙!!

一生懸命SS書くのは書き手の勝手。 
それに対し、どういうレスをするのかは読み手の勝手。
そのくらいの覚悟がなくて投下してるアマちゃんはお呼びではない
宣 伝 活 動 してる暇があるならおマイさんの 駄 作 でも投下してみれ
評価してやるよ

112:名無しさん@ピンキー
06/08/07 12:39:53 vXGYz6CI
夏だな…
早く九月にならんもんか

113:名無しさん@ピンキー
06/08/07 12:51:56 CUA2YWj7
ま、こんな話の良し悪しは正直どーでもいいので次の職人さんをマタリーと待ちましょうや

つ旦

114:名無しさん@ピンキー
06/08/07 12:53:53 OSEhDAH5
<チラシの裏> 「雨にも負けず」

雨にも負けず 
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだをもち

慾はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている

一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ

あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり

そして忘れず

野原の松の林の陰の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい

北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き

みんなにでくのぼーと呼ばれ

褒められもせず 苦にもされず

そういうものに わたしは なりたい


【宮沢賢治】 スレ違いかもしれませんが…… </チラシの裏>

 


115:名無しさん@ピンキー
06/08/07 13:00:39 OSEhDAH5

~~旦_(-ω- ) ドモドモ

変なチラ裏引用してすみません。
このような境地でSSを書けたらな~と思います。

>>113
……すいません、お茶菓子もくらさい~(おい

116:名無しさん@ピンキー
06/08/07 14:09:50 grEVgFnE
>>115
(´・ω・`)つ◎ 113じゃないが、ドーナッツどうぞ~

|ω・`)……さて、次の投下があるまでROMるとするがな。

  サッ
|彡

117:名無しさん@ピンキー
06/08/07 14:19:12 OSEhDAH5
>>116
ごちそ~様でございます。

この詩を読んでいて、ふと今思いついた小ネタをほんのお礼に……
エロ無しですいませんが。


118:名無しさん@ピンキー
06/08/07 14:22:33 OSEhDAH5
小ネタ「雨ニモ負ケズ」
空の食欲魔人の場合

「おっ? みすず~、これ結婚前にお前が挿絵描いてたやつでないか? 」
「ん~……? あ、ほんとだ。なつかし~! 私も食料調達人(弘文の妻)になる前は、
ちゃんと仕事を持っていたのよね……」
ちょっぴり皮肉を込めるみすずさんであった。
「そだな~。 『くりえぃてぃぶ』だったんだもんな みすずは」
悪気もなく挿絵入りの詩を見ている弘文の言葉に、みすずは軽い殺意を覚えた。
呑気な夫はスイカを食っている。
「でもさ~。
『一日に玄米四合と 味噌と少しの野菜を食べ』こんなんじゃ、腹がもたないだろ~な~。昔の人は偉かったよな~ 」
スイカの種を皿に出しながら、弘文は呑気に言った。
「……そーね。弘文は昔っから前衛詩人だったもんね。こういう名作は理解できないわよねっ」
「ん? あに怒ってんだよ~? みすず」
―やっぱり結婚は早まっただろうか……? 挙式後一年目の夏であった。

甲子園の空に笑え! の場合

暑く夢のような甲子園は終わった。
マイクロバスで故郷に錦を飾った豆の木ナインズは、今日も元気に練習だ。
広岡監督は『運転疲れ』と称して木陰で休憩。
高柳監督から、詩付きの絵葉書をまったり読んでいた。
「かんとく~。あに読んでるんですか~? 」
「ん~? ほれ、北斗の監督がいただろ~? 暑中見舞いが届いてたんだ」
「へ~! さすが都会は絵葉書もあか抜けてますね~ 」
……絵葉書なんぞに都会も田舎もあるかよ……。
感心しながらハガキを見ていた選手はボソッと言った。
「だけんども、監督~。死にかけてるひとに、よくも『怖くない』なんていうやつがいるもんですね~ 」
「………。 」
ピッチャー・春日晴彦。
彼とは議論するまい……。広岡監督は脱力した微笑でハガキを返してもらった。

レナード現象には訳がある の場合

今日も蕨さんは飛島君に勉強の特訓を受けていた。
「宮沢賢治のこの詩って有名だよね~。 素朴で力強くて、私は好きだな~」
ノートも取らずに問題集をやっている飛島君は、そんな蕨さんをチラッと見て言った。
「試験には詩の全文なんか載らないんだから、脱線してるなよ。蕨」
― ごもっともでございます……。
天が四物も与えた飛島君は、性格が『オレ様』と呼ばれる一種の天才で、
たまに蕨さんがサルに見えるらしい。
「えっと……。 飛島君はさ~、詩とか本を読んで感動したことってないの? 」
ちょっぴり飛島君の視線に傷つきながらも、生まれつきマイペースな蕨さんは挫けない。
それに平然としてるようで、案外飛島君もデリケートなのだと最近わかってきたところだ。

その証拠に、まっすぐな目で見つめる蕨さんに飛島君は自分の言い方がきつかったかな? と、
ちょっと反省していた。
「感動したことねぇ……。 気がついたことならあるぞ」
「え? なになに? 」
「この詩に『一日に玄米四合と 味噌と少しの野菜を食べ 』とあるが、これだけでは栄養が偏り、
痛風になりやすい」
「……。 や、やだな~! 飛島君ってば、ナイスジョーク! 」
蕨さんは とりあえずジョークかなと笑って見せたが、彼は本気で言ってるようだった。
「それ終わったら数学やるぞ、蕨」
この人は、一体私のどこを気に入って特訓してるんだろう……? 蕨さんは謎だった。
     
           お粗末さまでした。

119:名無しさん@ピンキー
06/08/07 14:31:54 OSEhDAH5
>>118
レナード現象には訳がある ×
レナード現象には理由がある ○
でした。
ほんの思いつきですいません

120:名無しさん@ピンキー
06/08/07 14:35:03 I6b7v9FY
>>118
くだらなすぎて突っ込みいれる気にもなれねーよ……

121:名無しさん@ピンキー
06/08/07 15:57:24 HEQN7pfK
>>118
ワロタw
特に甲子園~の春日君の返答が、原作を彷彿とさせてイイ!
また読み直したくなったな~。

122:名無しさん@ピンキー
06/08/08 20:27:06 lOkMwYi0
>>120
おまえいっぺんリアルで死んで来い

それぐらいでレスつける気にならん、だと。
煽り厨の風上にも置けんヤシがw

123:名無しさん@ピンキー
06/08/08 23:24:42 SIkJZMV1
 くだらない小ネタ (原作当ててみてください) 

 >>120を読んだ友成君はどよ~んとしていた。
 ひまわりの種をせっせとかき集めていた亘理さんは、そんな友成くんを振り返る。
 ……文筆業ってデリケートなんだなぁ……。 亘理さんはここは自分の出番だと思った。
「すごいじゃん! 友成君! 」
「……あにが? 」
「だってレスがついてるってことは、読んでもらえてるってことでしょ? 作家にとって読者はお客様。 
お客様は神様だしょ~? レスがつくってすごいことじゃん! 」
 へらへら笑う亘理さんに、友成君は頭上からひまわりの種がざざ~っと落ちてくる気がした。

 ― う~ん……、さすが精神的軽業師。
 でも、言われてみれば そ~かもしんない。

 そうだ、めげるな若造よ。

「あ、なんかまたネタが浮かびそうな予感がする…… 亘理っマジで僕のミューズなのかも 」
 亘理さんは不思議そうな顔をした。
「ミューズ? わたしゃ石鹸かよ? ま、い~や。 友成君、ひまわりの種って実はおいしいって知ってた? 」
 へらへらとひまわりの種の食べ方を実践してみせる亘理さんだった。

 >>121
 モニターを見ていた広岡監督はにやりと笑って食道のおばさんに声をかけた。
「おばさん~>>121の人にお茶ととっておきのお菓子お出ししてくれるかなっ!? 」
「はいはい、ただいま~ 」
 この時間は『食堂のおばさん』である立花社長がニコニコ笑いながら厨房でかいがいしく働いていた。

 そ~いえば、豆の木の教え子達は元気に働いているだろうか。
「よ~し! 今度みんなにうちの球団のチケットを送ってみよ~! きっとあいつら、うちの応援団に驚くぞっ」
「…… 広岡さん。どうせその宛名書き、僕にやらせる気でしょ」
 広岡さんの独り言を聞いていた高柳あれもこれもコーチがつぶやいた。
「あはは~! ばれた? いいじゃん~、お得意の『一族の手の者』使えばあっという間だしょ? 」
「…… あったくもう! 」
 実は繊細で気配りの人である高柳さんは溜息をついた。
 
 >>122を読んでいた元ピッチャー・春日君は、久しぶりに朝比奈君のうちでくつろいでいた。
「何か面白いことが書いてあったんですか~? 」
 さすが教師になった朝比奈君ちには『ぱそこん』があるんだな。
 ― まだ通信手段は電話回線なんだけどね。
 そのうち待てばDSLや光もやってくるだろ~。そしたら村もⅠT化が進むだろ~な

「んだな~。にちゃんねるっておもしろいところだな~。
いっぺんリアルで死んだら戻って来るのってさ~、考えてみると無茶でないか~? 」
 花のように笑う、今は豆の木高校の野球部監督になった朝比奈君も微笑んだ。
「そうですね~。 TVゲームならリセットすれば生き返りますから、そ~ゆ~意味なんじゃ? 」
「そか~。 便利だな~。 んじゃこれは? 煽り廚を風上から風下に下ろすとなんかあるのかな~ 」

「嵐や煽りは『風』を発生させるから、涼しくなるようにって夏対策じゃないですかね~? 」
「そか~。 今年も暑いもんな~。 扇風機も置き場所次第で涼しくなるっつ~のはい~考えだな~ 」
「そ~ですねぇ~。 広岡監督も言ってましたが、適材適所ですね~ 」

 真夏の豆の木村で、風鈴がちり~んと一回鳴った。

          あまり熱くならずに、残りの残暑を涼しくまた~りと過ごしましょ~

                 




124:名無しさん@ピンキー
06/08/09 00:50:53 rnyRbCS6
>>123
ワロタwwwww
うまいね、和んだよ。㌧

125:名無しさん@ピンキー
06/08/09 08:01:13 Rz3lWGv2
宮沢賢治と小ネタのダブル投下GJ!
こういう雰囲気こそ川原ワールドだよなー
なんかこういうの読んでると、ささくれてた気分が癒される
気配りありが㌧!!

126:名無しさん@ピンキー
06/08/09 08:20:08 aYiYLdm5
>>123
住人を登場させて作品にしちゃうなんてちょっとオドロキw
和みというよりいい意味でのして脱力系?
ワロタw

127:名無しさん@ピンキー
06/08/09 12:44:13 0hlGTpQi
アホかおマイら?
まじでこれが笑えるのか
脳みそ腐ってんじゃね?

128:名無しさん@ピンキー
06/08/09 14:04:49 jTajUunR
>>123
読んでて、ぷっと吹き出したw
すごいなぁ。こういうのが思いつくなんて。
川原作品のパロらしさが出てる。
面白かったから、また何か思いついたら投下ヨロシク!

129:名無しさん@ピンキー
06/08/09 16:26:35 RBhC/bhy
スレ伸びてるからまた荒れてるのかと心配したけどほっとした。
エロはないけど和んだよ

130:名無しさん@ピンキー
06/08/09 16:28:58 XKF3J0to
ツマンネ 駄作駄作駄作
スレ違いの投下もいい加減に汁

131:名無しさん@ピンキー
06/08/09 21:58:15 JSazObO4
乗り遅れたけど
>101 純性異性交遊の人、乙!
エロも巧かったけど
日夏さんの理屈っぽい嵌り込み方がなんとも彼女らしくて、
小市民の癖にやっぱり「たらしのたっくん」な彼にニヤリとさせられて、
いいもの読んだなって気になれたよ。少なくとも私は。

投下してくれてありがとう。


132:名無しさん@ピンキー
06/08/09 22:21:21 88pafMEE
感想はありがたいんだけど空気読んで欲しい
悪いけどもう忘れたいから蒸し返さないでくれるかな

133:名無しさん@ピンキー
06/08/09 22:48:34 qS8X68a2
>>101
レナードの人、乙。日夏さんかわええ…。

134:名無しさん@ピンキー
06/08/09 23:16:50 88pafMEE

追い討ちをかけるのが好きなスレはここですか

135:名無しさん@ピンキー
06/08/10 00:53:13 GJBJ8M/0
…夏だなぁ。

136:名無しさん@ピンキー
06/08/10 01:25:56 6ixEB+ks
小ネタ駄作職人、ピ エ ロ だなwww
夏も冬も関係なく、やめろトレスがつくと意地になって話ぶり返す廚が常駐してるんだろ
いくらレナードが駄作とは家、武士の情けってもんもねーのか?wオマイラ
余裕ぶったレスして誤魔化してんじゃねーよwwwwww

137:名無しさん@ピンキー
06/08/10 01:43:27 6ixEB+ks
>>123
何が宮沢賢治だ、小ネタだww
そんなもんで誤魔化そうなんざ小賢しーんだよ!!
>>132
やだねwwww
当分この駄作ネタで引っ張れるから空気嫁ないヤシを恨むんだな
バカじゃねーの?氏んでもなおらねーな鈍いババァどもは(溜息

138:名無しさん@ピンキー
06/08/10 01:59:23 6ixEB+ks
レナードの人、GJGJGJ!!
萌えますた。
しなびた股間が濡れますた。

またお願いします!!www

こうですか?わかりません!!wktk

139:名無しさん@ピンキー
06/08/10 04:33:25 zYHvso0g
…('A`)

140:名無しさん@ピンキー
06/08/10 07:24:12 yX+IX8iA
>>101 疑問点
1 リビングから動いてないたらしのたっくんは他人の家のどこにタオルがあるかも憎む兄にメールで教えてもらったのか
2 な―ていると電話されて焦っていてもしっかりスキンは常備してるたっくん最初からその気満々
3 晶が出血する時都合よく腰に敷いたバスタオルは使用後ホモの晶兄ちゃんが洗濯するのか

141:名無しさん@ピンキー
06/08/10 07:43:23 m1W2E6/F
無言で晶の股を開きクンニでいかせてスキンをつけタオルを敷くという一連の動作をするたらしのたっくん
乙女である晶は他の女もこうしてたらしてきたのかという疑問も持たず苦笑して見守る
晶って全く疑問も嫉妬も感じないバカ?
読めば読むほどに萎えるんだが


142:名無しさん@ピンキー
06/08/10 23:44:57 qbUqhcVU
ホモの愛の巣窟で他のたらした女と同等に抱かれ処女を散らした揚句、実の兄貴に汚れタオルやクズ籠の処理をさせる弟と妹。

…クズだな
生々しいより生臭い

143:名無しさん@ピンキー
06/08/10 23:47:47 qbUqhcVU
ホモの愛の巣窟で他のたらした女と同等に抱かれ処女を散らした揚句、実の兄貴に汚れタオルやクズ籠の処理をさせる弟と妹。

…クズだな
生々しいより生臭い

144:名無しさん@ピンキー
06/08/11 08:13:48 9cMWHMou
殿様は空のお城~の殿様の松茸と
ぽんぽこ山の松茸

鈴姫はどちらがry


この二人の子孫が大天使のオスカル様なんだな~と思うと          ほのぼのする

145:名無しさん@ピンキー
06/08/11 10:08:35 JzBEKOT6
逸らしたつもりの話題が <ちんこまんこ> ネタ
つくづく品性のかけらもない表面だけ取り繕った下劣なババーばかりが蠢くスレだな

146:名無しさん@ピンキー
06/08/11 11:19:26 gBN3rDgd
>144
個人的に姫には
ぽんぽこ山>殿様だったら笑う

147:名無しさん@ピンキー
06/08/11 11:32:33 9dyq1xEx
鈴姫は色気よりも食い気だと思うw

148:名無しさん@ピンキー
06/08/11 11:52:44 Oyq1mkOi
プ
ちょっとつつけばムキになって擁護レス自演
オマイラ吊られ易杉
下手な擁護は嵐を招くって学べよ
ヒステリーババども

149:名無しさん@ピンキー
06/08/11 12:49:32 9cMWHMou
でもあの時代マジに入り鉄砲に出女だったから
殿様もアレだがそーとー姫凄いよなぁ


あと腰元に迫られる殿様、川原作品では見られないけど
コレ一歩間違えたら一気にスパイと陰謀渦巻く男と女の世界になっちゃうよ


川原作品でサスペンス系を挙げるなら
ゲードボール・暮林教授くらい?

150:名無しさん@ピンキー
06/08/11 13:00:48 0DQVYvy5
このスレ住人の擁護レス見てると、アガサ・クリスティの「鏡は横にひび割れて」を思い出す
悪意どころか善意のつもりが人を傷つけてることもあると考えたほうがいいとオモ

151:名無しさん@ピンキー
06/08/11 13:08:01 CxGp1Ho3
>>150
オマエバカ?
ここの住人どころかにちゃんに善意だの思いやり求めるなよ鬱陶しい
無神経な発言で殺伐とするのがネットってもんだろw
>>149みたいに知ったかぶって講釈垂れるのが好きなヤシとかw
いや、その時代から生きてて見てきてるのかもしれないけどなw

152:名無しさん@ピンキー
06/08/11 13:35:54 gBN3rDgd
       __
      |・∀・|ノ  よい
     ./|__┐
       /  調子
    """"""""""""""
         .__
       ((ヽ|・∀・|ノ  しょっと
         |__| ))
          | |
          調子
    """""""""""""""""


153:名無しさん@ピンキー
06/08/11 13:36:38 LlaOXTK3
>>143
いやバジリスクは全て計算ずくだろ
ゴミ箱に捨てられたたっくんの使用済みゴムから精子を集めて葵のケツに注入
これで俺達三兄弟だな、晶が弟と結婚したら同じように俺の精子を注射器で晶に入れれば
葵と血の繋がった我が子が持てるわけだ

男が生まれるまで晶はバジリスクの精子を知らないうちに仕込まれる運命の複線
生臭くていいジャマイカw


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