06/07/30 00:08:19 O/WvUQxH
翌日、翌々日・・・
吹雪が治まる気配は一向に無く、少女はとうとう発熱を起こした。
ヘリの音をひたすら待ちながら、男は懸命に介抱した。
食糧は少女の分を多めに、自分は少しだけ食べるようにしたが・・・
元々持っていたストックが少ないためにほとんど底を尽きかけていた。
遭難4日目の夜。
再び強く吹雪始め、寒さは限界にまで達した。
少女を介抱しながら意識があるのを何度も入念に確認し、
男も自分の意識が朦朧とし、度々飛びそうになるのを必死で堪えたが・・・。
いつのまにか意識は途切れていた。
死ぬ恐怖
死ぬことに気付けない恐怖
意識が薄れていく恐怖
意識を失う瞬間が分からない恐怖
これで二度と目覚めないんじゃないか・・・?
震えていたのも、そんな事を思う余裕があった内だけだ。
もはや震えすらも止まっていた。