おとぎ銃士赤ずきんエロパロ【チャチャじゃないよ】at EROPARO
おとぎ銃士赤ずきんエロパロ【チャチャじゃないよ】 - 暇つぶし2ch400:名無しさん@ピンキー
06/10/22 16:15:32 dpMUD5PC
> 「ふぅ~ 良いお湯だったよー」
> お風呂上がりの赤ずきんは、健康的'な'感じで、そしてちょっとHな気がした。

いきなり誤字ってすいません OTZ

401:名無しさん@ピンキー
06/10/23 00:33:52 0kAgJmRH
わたしゃ半虹とか行かないけどもったいないのでここに置いておきますよ。
17話のお風呂の補完です。あれはひどいや、どこがお風呂だろ。ね?

URLリンク(a-draw.com)

402:名無しさん@ピンキー
06/10/23 21:32:46 1JxRtCNf
キャラクター

鈴風草太 草花に欲情し、妄想で会話をする登場人物では飛びぬけて変態
       いばらには例外的に好意
木ノ下りんご 幼馴染に相手にされず相手は子供、照れ隠しと脳内変換を起こす
         変な口調でキャラ作りをする毒りんご
白雪姫 草太をカモフラージュにりんごとのスキンシップを計る
ヴァル バター犬
ハーメルン 裏切り、放置、監禁を甘んじ、いじられ役をつとめる
        突然現れいつのまにかいなくなり、中盤で死ぬ「おいしい」キャラ
サンドリヨン 幼少期の経験より重度のショタコン
        ヘンゼル、フェルナンドを傍らに置きながらエルデの美少年を探る
ヘンゼル フェルナンドと草太にいやらしい視線をおくるぞ
グレーテル 強がるがすぐに逃げるヘタレキャラ
        怪我で兄の気を引けると勘違いし、自傷へと進む
トゥルーデ 常に覆面をしているほどの人見知り
        お人形遊びでいろんな欲求を満たす

403:名無しさん@ピンキー
06/10/24 00:36:25 sPkkM0g4
>>402
いばらは?

404:名無しさん@ピンキー
06/10/24 11:15:20 nxI3q3i1
だんだん作品投下が増えてきたなあ
なにはともあれ>>390GJ!
やっぱり赤さんは可愛いな

405:名無しさん@ピンキー
06/10/24 19:20:00 X0vl2nQ6
「君、ひとりぼっちなの?」
「そうかな?僕は君みたいな小さな花だってすごくキレイだと思うよ」
「ルペンシテルツヒェンっていうんだ、素敵な名前だね」
「あ!赤くなった。照れてるの?ハァハァ」
「柱頭がもうこんなにベトベトだよ」
「おしべをこすりつけたら受粉しちゃうね」
「ハァハァ、僕もう出そうだよ」
「あぁっ!もう出すよっ!うっ・・・・・・」
「射精大会になっちゃったね」

406:名無しさんが最近考えていること
06/10/24 19:28:42 THO8PAkr
リンゴはやっぱり本命草太とくっつくのかな。

ハーメルンがグレーテルに熱い視線を送ってるからびびったけど(新ED)。
赤ずきんはどうか謎だが、フェレナンド(関係ないけど、フェラ何度?に似てませんか、似てませんかそうですか…)は
どうなるのか、ふと白雪はフェレナンドの兄弟ではないかと思ったり。

サンドリヨン/ヘンゼル×三銃士 は鬼畜ですな。見てみたいけど、私は鬼畜は書けない。
草太を人質に言うこと聞かせるのも有りか…。

407:名無しさん@ピンキー
06/10/26 18:00:48 TtuphNr0
ここってエロ無しでもおk?
書いてたらエチ入れるトコ無くなっちまったorz

408:名無しさん@ピンキー
06/10/26 20:36:55 P6fPHrKr
職人さん歓迎だぜ。
とりあえず晒すんだ。
妄想力で各自補完するから・・・!


409:名無しさん@ピンキー
06/10/26 23:46:08 9OXp1x8h
>406
新EDハーメルンはりんごに熱い視線おくってるもんだと思っていたが…
自分の勘違いか。

410:名無しさん@ピンキー
06/10/27 03:04:47 X+KA6C/U
>>409
私にはこう見えたのですが…うむむ。

URLリンク(a-draw.com)

411:名無しさん@ピンキー
06/10/28 09:29:04 uVrhBCMN
>>410
ハーメルンの青春

412:名無しさん@ピンキー
06/10/28 15:49:45 2M6laoEs
サンドリヨン受けってどうだろうか。

413:名無しさん@ピンキー
06/10/28 19:09:20 q6K9LsRq
新境地開拓の予感

414:名無しさん@ピンキー
06/10/28 21:05:05 iT6Ea2vJ
>>412
少女バージョンならOK

415:名無しさん@ピンキー
06/10/28 22:51:06 uVrhBCMN
>>414
そしてサンドリヨンは悪戯っ子になった

416:名無しさん@ピンキー
06/10/29 23:03:10 g4AHs4iU
赤ずきん×草太は勝手に自己満足できるレベルのがかけたし、、

次のネタが浮かばないです。
何か書きたいが…。

サンドリヨンがブーム?
登場少なくていまいちしゃべりが…。

いっそ続編で 赤さん×草太×りんご ?
百合は書けないのだが。

417:名無しさん@ピンキー
06/10/30 01:19:29 tcgm4tSp
いばら×草太
グレ子×草太

418:名無しさん@ピンキー
06/10/30 07:35:16 5Ai8QsGa
ヘン太×グレ子
はSMになるのか?

419:名無しさん@ピンキー
06/10/30 11:36:18 ot7vB4uw
サンドリ(若)×ヘンデル

420:名無しさん@ピンキー
06/10/30 23:58:03 ZA9+mO+X
いばらは難しそうだ(汗)

グレ子×草太ってのは新鮮かも…、ちょっとパラレルな話になる気がするが。
普通は草太×グレ子 だろうか。
ヘンデルも出番が…。

しかし、りんごさんの人気がないですね(汗)

私の周りでは、草太は天然ドSと言うことになっておりますが(謎

421:名無しさん@ピンキー
06/10/31 09:50:27 K/9cAhbF
りんごは何かしら絡みづらいところがあるから、俺はあまり好きじゃない。


レッテルか?

422:名無しさん@ピンキー
06/10/31 15:16:08 kUgenUdU
赤さん×ハーメルン書いてみた
幼馴染モノっていいよね

423:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:18:24 kUgenUdU
「ねえハーメルン!セックスしようよ」
「……はぁ!?」
赤ずきんの突然の申し出に、ハーメルンはそれまで吹いていた草笛の音程を外してしまった。

エルデの鍵をめぐる戦いが始まる、今より少し昔の話。
東の村に現れたナイトメアリアン討伐のための遠征の帰り、四葉騎士団は、森の中に野営のキャンプを作った。
四葉の騎士たちは、上機嫌で酒を酌み交わして、
俺はナイトメアリアンを3匹やっつけた、いやいや俺が相手したナイトメアリアンは山よりも大きかった、
などと今回立てた手柄のことを自慢しあっていた。
ハーメルンは、そんな喧噪を離れて、一人静かになれる場所を探した。
もともとハーメルンは、集団で行動するよりも一人のほうが気楽だ、と単独行動をとることが多いが、
今回はフェレナンド王たっての頼みということで、遠征に参加したのだ(そして、ハーメルンの音楽魔法は、たしかに戦況を大きく有利にしてくれた)
あまりキャンプから離れすぎないよう森を進んで、ほかより一回り大きな木の根元に腰を落ち着けた。
月のきれいな晩だったので、ハーメルンは少しセンチメンタルな気分にひたった。
月の光にてらされた木々はきらきらとして、森に魔法が満ちているようで、
その音楽をつかまえようと、ハーメルンは草の葉を一枚取って、草笛で即興の演奏を始めた。
いい気分で笛を吹いていると、木の影からひょっこりと、赤ずきんが頭を出した。
「あ~、ハーメルン、こんなところにいたんだ」
幼馴染の少女はへにゃっと笑うと、ハーメルンの隣に腰掛けた。
「ハーメルンはみんなと一緒におしゃべりしないの?」
赤ずきんがハーメルンの顔を覗き込んできた。ローブや手甲は外していて、ラフな格好だ。
「騒がしいのは苦手なんだ…赤ずきんこそ、どうしてこんなところに来た」
「えへへ、ヨハンがおじいに無理矢理お酒飲まされて、酔っぱらって大変なことになっちゃってさ~、逃げてきちゃった」
「ヒルデブラントにも困ったもんだな…」
キャンプの騒ぎがここまで聞こえてきて、ハーメルンはやれやれ、と言ったふうに首を振って、それからまた草笛を吹きはじめた。
赤ずきんはしばらくの間、静かにその音色に聞き入っていたが、急にぱっと立ち上がって、ハーメルンの前に座った。
「ねえハーメルン!セックスしようよ!」
草笛が調子外れな音を響かせた。
「…はぁ!?」
ハーメルンは思わず間の抜けた声をあげてしまった。

424:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:19:17 kUgenUdU
あんまり突然な申し出に、ハーメルンはこれまでの会話にそんな流れがあったのかどうか思い出そうとしたが、まったくわからなかった。
「ね~いいでしょ?わたしまだしたことないんだ、だからしようよ~」
赤ずきんが突拍子もないことを言うのには慣れているつもりだったが、今回ばかりはさすがにびっくりしてしまった。
それでもなんとか頭を落ち着かせると、
「なんでそうなるんだよ…」
と、しごく当然の疑問を口にした。
「だって~、やっと騎士団の正規団員になれたんだし、今回の討伐で手柄も立てたんだよ?
わたし、もう一人前だもん。それなのに、いつまでもねんねえのまんまじゃ、かっこつかないよ」
ファンダヴェーレでは15にもなれば大人として扱われるので、決して早いことはないのだが……
それでも、髪が短ければほとんど男の子にしか見えない体型を見て、まだ赤ずきんには早いだろう、とハーメルンは思った。
ハーメルンの失礼な視線に気付くと、赤ずきんはぷうっと頬を膨らませた。
「なによぅ、わたしだってねー、すぐにばいんばいんのせくすぃ~なオトナになるんだからね!
オンナは愛を知って華麗に変身するのよ…って、白雪が言ってた」
どうやら赤ずきんに妙なことを吹き込んだのは白雪らしい。
でも、あいつは絶対にただの耳年増だ、とハーメルンは思った。
「なんで俺なんだ。ディートにでも頼めばいいだろ」
四葉騎士団隊長で、友人でもあるディートマルシュの名を上げると、赤ずきんはちょっとうつむいた。
「だって隊長は、ちょっと怖いし…」
赤ずきんはハーメルンの服の裾を、きゅっと掴んできた。いつも明るく、勇敢な赤ずきんから「怖い」なんて言葉を聞くのは意外だった。
経験はしてみたいけれど、やはり不安な気持ちもあるようだ。
だから、騎士団の中でも、昔からよく知っているハーメルンに頼んできた、ということなのだろう。
そんなことを考えていると、赤ずきんがハーメルンにそっと抱きついてきた。
「ね~いいじゃん、減るもんじゃないんでしょ?」
そう言えば、赤ずきんにはなにかと人に抱きつくくせがあった。今でも白雪がよく抱きつかれてるような気がする。
赤ずきんの体はしなやかで、ハーメルンは思わずどぎまぎとした。
正直な話、あんまり見知った顔なので気乗りがしなかったが、
この一月にわたる遠征でハーメルンもいろいろと溜まっていたので、赤ずきんの誘いを受けることにした。


425:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:20:25 kUgenUdU
とりあえず、草むらに敷布を敷いて、その上に二人で座った。
雰囲気を出そうと、ハーメルンは赤ずきんにキスをしようとした。
赤ずきんの顔が近づく。こんなに近くで赤ずきんの顔を見るのは、いつ以来だろう?そう考えると、なんだか落ち着かない気分になった。
そして、いよいよの瞬間…というときに、突然赤ずきんが吹き出した。
「お前なあ…」
ハーメルンが抗議の声をあげた。
「ご…ごめんね、でもハーメルンとなんて…やっぱり、照れくさいなぁ~」
赤ずきんはへらへら笑いながら、体をくねくねさせた。まったく、ムードもなにもあったもんじゃない。
頬が赤いのを見ると、照れているらしいが、その珍妙な動きに、ハーメルンはすっかり力が抜けてしまった。
とりあえず、キスは諦めることにした。気を取り直して、ハーメルンは赤ずきんを抱きすくめると、赤ずきんの首に口づけた。
「ひゃっ…あは、くすぐったいよ」
赤ずきんがくすくす笑う。ハーメルンはかまわずに首筋に舌を這わせ、肩にキスをした。
タンクトップをずらし、胸をあらわにすると、赤ずきんは少しだけ体を震わせたが、そのまま胸にキスすると、またくすくす笑いはじめた。
「あは、あははは!ハーメルン、そこだめだよ、くすぐったいってば、あははは!」
「うっさい」
もうムードとか雰囲気とかそういうのは諦めた。子供のころにさんざん振り回された仕返しとばかりに、ハーメルンはくすぐりを続けた。
「やぁー、やーめーてー、あはは!」
赤ずきんは身をよじって逃げようとしたが、ハーメルンはそれを逃がすまいと後ろから抱きついて、むき出しになった背中に口づけた。
きゃあきゃあ騒ぎながら、なんとかハーメルンから逃れようする赤ずきんと、一心不乱にくすぐり続けるハーメルン。
そこにはロマンチックな魔法が存在する余地はなく、まるで子供同士のじゃれ合いだった。
ようやくハーメルンが赤ずきんを解放すると、赤ずきんはすっかりぐったりしてしまっていた。
「はっ、はぁっ…も~、だめって、はぁ…言ったのにぃ…」
赤ずきんは肩で息をしながら、少し恨みがましそうな目でハーメルンを見た。
赤ずきんはあんまり笑ったので、目に涙が浮かんでいた。肌は赤らんで、汗ばんでいる。
ハーメルンは、ふん、まいったか、などと子供っぽいことを考えていたが、息を荒くして、体を火照らせた赤ずきんが妙に色っぽく見えて、動揺してしまった。
そもそも、いま何をするつもりだったのかを思い出すと、口の中が乾いてきたので、ハーメルンは唾を飲みこんだ。

426:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:21:55 kUgenUdU
「赤ずきん…」
「やー、もうだめだよ」
ハーメルンが身を寄せると、またくすぐられると思ったのか、赤ずきんはくすくす笑って、ハーメルンの体をぐいっと押して、離そうとした。
しかし、ハーメルンはかまわずに赤ずきんに覆いかぶさると、
「…ひゃっ!?」
赤ずきんの足の間に手を差し入れた。赤ずきんは急な刺激に、変な声を出してしまった。
太ももをたどって、赤ずきんのそこに、優しく指が触れる。
「やっ、ハーメルン…」
経験したことのない感覚に、赤ずきんはおびえたような声を出した。
「…誘ったのは、そっちだ」
「そ、そうだけど…でも、ちょっとタンマ!」
赤ずきんはぱっと飛び起きると、ハーメルンから少し離れて、スー、ハー、と深呼吸をした。
「…ん、よし。いいよ、ハーメルン…」
しばらくそうしてから、決心したように、赤ずきんはハーメルンの膝の上に腰を下ろした。
肩が少し震えている。ハーメルンは赤ずきんをなだめるように、後ろからそっと抱きしめると、首筋やうなじにキスを降らせた。
「あ、ん…んぅ…」
くすぐったがってばかりだったさっきとは、反応が違っていた。
「赤ずきん、手…」
赤ずきんに腕を上げさせると、タンクトップを脱がして、胸をまさぐった。
「んっ、…やっぱり胸は、こそばいよ」
赤ずきんがそう言ったので、ハーメルンは、そのまま下腹部に手を伸ばし、ズボンをずらして、下着の上から、そこに触れた。
慣らすように、ゆっくり時間をかけて撫で摩ると、赤ずきんの息がだんだんと荒くなってきたのがわかった。
「ハーメルン、慣れてるんだね…」
「…別に…」
実のところ、傭兵のように行動しているといろいろなことがあって、ハーメルンはすでに経験を済ませていた。
「オトナなんだあ、ハーメルン…ふふっ」
なんだかからかわれてるような気がして、ハーメルンは複雑な気分だった。
下着の中に手を差し入れると、そこはしっとりと潤んでいた。
赤ずきんは体をびくっとさせたが、抵抗はしなかった。
やがて、ハーメルンの指先が、赤ずきんの小さなクリトリスに触れた。
「──っっ!!?」
びりっと、しびれるような刺激が背中を伝わって、ハーメルンの腕の中で、赤ずきんの体が跳ねた。

427:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:22:52 kUgenUdU
「やっ、そこ、ヘンっ…だめ!」
赤ずきんはハーメルンの指から逃れようと、腰をくねらせたが、ハーメルンは赤ずきんを離さず、
赤ずきんから溢れ出たぬるぬるとした粘液を擦り付けて、敏感な部分への刺激を続けた。
「はっ、はっ、や、怖いっ…よ…!」
未知の刺激に耐えるように、赤ずきんはぎゅっと目をつむって、体を固くさせた。
赤ずきんはもぞもぞと落ち着かなく体を動かすと、ぱっと体の向きを変えて、ハーメルンに飛びかかるように抱きついた。
あまり勢いをつけて抱きついたものだから、ハーメルンは後ろに倒れて、木の根に頭をぶつけてしまった。
「痛……おい、赤ずきん…?」
赤ずきんは、ハーメルンを抱く腕に力を込め、胸に顔をうずめたまま、何かもごもごと言った。
「ご、ごめんね…でもわたし、こうしてないと、切なくて……っ」
顔を上げてハーメルンの方を見ると、赤ずきんの目はとろんとしていて、顔は耳まで真っ赤になっていた。
「ね、ハーメルン…つづき…」
今まで、一度も見たことのない赤ずきんの顔。ハーメルンは促されるままに、下腹への刺激を再開した。
「ふっ、う、あ…あっ…」
押し殺した声が、森の中に響いた。
「あっ…ひ、あ…ッ」
赤ずきんの声がだんだんとうわずってきて、ハーメルンを抱く腕にぐっと力がこもった。
剣士として戦う赤ずきんの力はとても強く、爪が背中に食い込んだが、ハーメルンもすっかり興奮して、夢中になっていた。
ハーメルンの指の動きがだんだんと早くなって、赤ずきんは、瞼の奥が真っ白に焼けるようで。
「あ、っ、へんだよ、ハーメル…っあ…ッ!───ッ!!!」
達する瞬間、声を上げるのが怖くて、赤ずきんは、ハーメルンの肩に噛み付いた。
肩から血がにじんで、ハーメルンは痛みに顔をしかめた。
がくがくと体をふるわせて、赤ずきんは、その瞬間の余韻を味わった。
「はっ、はっ…はひっ、はぁーっ…う、…う…」
快感の波が過ぎ去ると、赤ずきんはぐったりして、ハーメルンにもたれかかった。
ハーメルンは赤ずきんの体をそっと横たえ、ズボンを下ろして、窮屈になっていたものを取り出すと、赤ずきんにあてがった。
「ふぅー…ぅ…はー、めるん…?」
「赤ずきん…力を抜け」
まだぼうっとしている赤ずきんの腰を浮かせると、そのまま一気に突き入れ

428:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:23:52 kUgenUdU
「!?!…いったぁ───いッ!!!!」
…られなかった。
赤ずきんのそこはあんまりきつくて、半分ほど入ったところで、それ以上進むことも、戻ることもできなくなってしまった。
赤ずきんが強く力を入れるので、ハーメルンのものが痛いほど締め付けられた。
「つッ…赤ずきん、力、抜けって…!」
「痛いよぅ、ストップ、ストップ!お願いハーメルン、ホントに痛いの!ホントに無理!」
赤ずきんは必死で泣き叫んだ。
さんざんな騒ぎの後、やっとのことで赤ずきんからものを引き抜くと、
二人ともすっかり疲れて、ぐったりとお互いの背中にもたれかかった。
赤ずきんは、下腹を撫で摩りながら、
「うぅ~…あんなにイタイなんて、聞いてないよぅ…」
と、涙をぽろぽろとこぼした。
「ほらな、やっぱり、お前には早いと思ったんだ…」
とハーメルンが呟いた。
だって、と赤ずきんはハーメルンを見つめたが、ハーメルンは疲れてげんなりしてしまっていた。
「ほら、あんまり長いことキャンプを離れてると、ヴァルが心配するだろ」
と、手振りでキャンプの方を指し示した。
「でも~…」
赤ずきんはちらり、と大きいままのハーメルンのものを見つめた。
見られているのに気付くと、ハーメルンはあわててズボンを上げてそれを隠した。
「これは自分でなんとかする。お前はさっさと戻れ」
少し赤面して、ハーメルンは答えた。
赤ずきんは困ったような、考え込むような顔をした。
それからハーメルンの方にずいっと体を近付けた。
「そんなのダメだよ。わたしから誘ったんだし、ちゃんとセキニン取らなくっちゃ」
そう言って、ハーメルンのズボンに手を伸ばすと、力づくで脱がせてしまった。
「おい、赤ずきん!?」
「わあっ…」
固くそそり立ったハーメルンのそれを目の前にして、赤ずきんは感心したような声をあげた。

429:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:24:56 kUgenUdU
「なんかすごいねー、昔はもっとかわいかったのに…」
赤ずきんはのんきなことを呟きながら、それをつんつんとつついた。
「お、お前な…」
ハーメルンが腰を引いて逃れようとすると、
「あ、だめだよハーメルン!」
と、赤ずきんがハーメルンのものをギュッと思いっきり掴んできた。
「いッ!?」
強く掴まれてハーメルンが悲鳴を上げると、赤ずきんはあわてて手を離した。
「とと、ごめんねハーメルン…そうそう、男の人はデリケートなんだから、硝子細工を扱うように優しくすること…だっけ」
変な知識を口に出して再確認すると、赤ずきんは優しくそれに手をあてがって、上下に摩りはじめた。
「っ、う…」
ハーメルンの喉から声が漏れる。
赤ずきんは一心不乱に摩ったが、慣れない手つきはぎこちなく、もどかしかった。
「なあ、赤ずきん、口で…」
「ふぇ、口?…こう?」
赤ずきんが、亀頭に口づけると、ハーメルンのものがぴくりと跳ねた。
赤ずきんはちょっとびっくりして、それからにんまりと笑った。
「へえ、こーゆーのが、きもちーんだ…」
赤ずきんは手を上下させながら、先端を舐めたり、キスをしたりした。
「ん、どう…かな?」
赤ずきんはそれをしごきながら、ハーメルンに尋ねた。
「あ、ああ…悪くない」
「そお?えへへ、よかった」
へにゃっと笑ってみせる赤ずきん。そのいつもの笑顔と、淫靡な行為とのギャップが、ハーメルンを高ぶらせた。
射精感が込み上げてきて、ハーメルンは体を震わせた。
「赤、ずきん、出るッ…」
「ひゃっ?!」
赤ずきんが口を離した瞬間、ハーメルンは果てて、白濁液が、赤ずきんの顔を汚した。
「う~、ナニこれ、変な味…」
少し口に入ったらしく、赤ずきんはしぶい顔をして、それを手に吐き出した。
「悪い…大丈夫か」
「ん、平気…それよりハーメルンは?気持ちよかった?」
「あ、ああ…」
「えへへ、そっか」
ハーメルンは、脱がされたズボンからハンカチを取り出すと、にこにこ笑う赤ずきんの顔をそっと拭いてやった。


430:ハーメルンと赤ずきん
06/10/31 15:26:06 kUgenUdU
服を着て身なりを整えると、それからしばらくの間、木の下で赤ずきんとハーメルンは寄り添っていた。
「あーあ、あんなに痛いなんて、びっくりしたよ。白雪は『初めは痛みがあるかもしれませんけど、すぐにすばらしい瞬間が訪れますわ』とか言ってたのに」
「お前な、あんまりあいつの言うことを鵜呑みにするのはやめた方がいいぞ…」
「そーする。…でもね、キスされたり、触られたりするのは、とってもすてきだったよ…」
そう言うと、赤ずきんは身を乗り出して、ハーメルンの唇に、唇を重ねた。
「っ…!?」
ハーメルンが驚いて固まっていると、赤ずきんは立ち上がって、キャンプの方に戻っていった。
「ね、ハーメルン。わたしあれが好きになっちゃったみたい。…今度、ちゃんとしたのをしようね!」
途中、一度だけ振り向いてそう言うと、赤ずきんは小走りに駆け出して、
やがてその姿は見えなくなってしまった。
ハーメルンはしばらく赤ずきんは去っていった方を見ていたが、ため息をつくと、木に背中をもたれた。
どうも俺は、昔も今も、赤ずきんに振り回される立場にあるらしい。
そんなことをぼんやり考えると、ハーメルンは空を見上げた。
今夜は、月のきれいな晩だった。

431:名無しさん@ピンキー
06/10/31 16:47:20 V97OUov+
gj

432:名無しさん@ピンキー
06/10/31 22:19:26 K/9cAhbF
GJΣd

433:名無しさん@ピンキー
06/10/31 23:38:54 5NjmBvw/
GJ!GJ!

434:名無しさん@ピンキー
06/11/01 00:11:59 hE9+vHCt
エロだけどほほえましいなw

435:名無しさん@ピンキー
06/11/01 00:41:21 RSmX6umT
GJ
和んだw

436:名無しさん@ピンキー
06/11/01 00:47:56 VTVDhk6i
やばい。抜いた

437:名無しさん@ピンキー
06/11/01 20:04:45 5X3qWlXT
14歳だったら余裕で入るんじゃない?

438:名無しさん@ピンキー
06/11/01 20:53:40 stNh5J5J
.: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::☆:::::::+::::::::::::::
  . . : : : ::::/⌒ヽ: ::: :: : :::: :: ::: ::: :::::::::::::::::::::::::..,,::。:+:::::::::::::::::::::::
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     ⊂ニニニ⊃. . .: : : ::: : :: ::::::::: ::::::::::::::::..<;;::・,,::;ゞ;;o;*::.:::::::::::
     /:彡ミ゛ヽ;)ー、. . .: : : :::::: ::::::::::::::::,,;;;<;+::;;;´;*::o*:,,;;ゞ;;::::::::
    ./ /ヽ/ヽ、ヽ  i. . .: : : :::::::: :::::::::::;;;*;;;〇;ゞ;*::;;:<;;;*;:;ゞ;;o;
   / / 。  ヽ ヽ l   :. :. .:: : :: ::<;;;;〇;ゞ;*::o,ゞ ;*;;;;*ゞ;*:o
  ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄     ;;;*;;;〇;ゞ;*::;;;;;*ゞ;*::o, 〇;;; *
                       : : : : : : llllllll : : : : : :
                           田田田

439:名無しさん@ピンキー
06/11/02 22:01:45 sMYjj1CC
>>13,14,15
少女バージョン、激しく輪姦強姦モノが似合うと思うのは漏れだけか?ww
今のサンドリヨン様には鏡プレイかにゃー。

440:名無しさん@ピンキー
06/11/02 22:04:30 sMYjj1CC
間違えた。
>>413、414、415だ。すまん。

441:名無しさん@ピンキー
06/11/03 01:29:22 x00+qG6x
鏡に向かってオナとか?

442:名無しさん@ピンキー
06/11/03 15:43:54 8UkDmCrJ
それもいいな。漏れ的には羞恥プレイが好みだww
明日はサンドリヨン様出るっぽいな!

443:名無しさん@ピンキー
06/11/05 07:57:38 22s4Mk+I
赤「ヴァルは大事な…大事な…私の大事な──」
言葉の途中で止められたけど、これは何か決定的な一言を言いそうになったのか
それとも、ヴァルが自分にとってなんなのかまだよく分かってなかったのか…

444:名無しさん@ピンキー
06/11/05 08:33:37 wMtImAK8
非常食

445:名無しさん@ピンキー
06/11/05 10:03:12 eEZ5Kjfo
バター犬

446:名無しさん@ピンキー
06/11/05 10:20:21 48I/24Q+
実はすでにヴァルと結婚していて、子供も3人いる。

447:名無しさん@ピンキー
06/11/05 11:47:47 Fl9mKBuU
あったかい毛皮

448:名無しさん@ピンキー
06/11/05 11:57:09 bXZgUFKx
>>444
来週からEDがヴァルの哀愁漂う泣き声になったりしてな
横で般若が通訳してて

449:名無しさん@ピンキー
06/11/05 14:22:19 GzjgnGwn
サンドリヨン様をレイプしたい・・・ハアハア

450:名無しさん@ピンキー
06/11/05 16:11:08 Fl9mKBuU
ヴァルはサンダリヨンに獣化されたんd(ry

451:名無しさん@ピンキー
06/11/05 16:23:15 GzjgnGwn
まじでか。
獣化したヴァルがサンドリヨン様を犯したら萌え。

452:名無しさん@ピンキー
06/11/05 23:36:19 Fl9mKBuU
いまいちづらの使い方が分からんのだが…
とりあえずお題はこれにしてみてはどうか。
urlが長すぎたらどうしようorz

URLリンク(z.u.la)

453:名無しさん@ピンキー
06/11/05 23:53:23 Fl9mKBuU
スマン、できてなかったorz

URLリンク(d.pic.to)

454:名無しさん@ピンキー
06/11/06 21:02:33 DaI2+lkZ
サンドリヨンは声がおばさんすぎて萌えん
桑島ならいいのに・・・・・・

455:名無しさん@ピンキー
06/11/07 18:48:08 0928NVkb
>>448
エクセルかw

456:りんごx草太 1
06/11/08 10:58:54 Cp0PAQSJ
お邪魔致します。初投下いたします。
りんごx草太 エロ無いです・・・すいません


♪じゅ~すい、じゅ~すい、じゅっじゅっじゅっじゅ、じゅ~すい、
じゅ~すい、じゅ~すい、じゅっじゅっじゅっじゅ、じゅ~すい~♪

よく意味はわからないけど、楽しそうに歌を歌いながら僕の前を跳ねている少女
パッと見は7~8歳位に見える
多分それくらいの年齢だろう
彼女が跳ねるのと同時に腰の鈴がリンリン鳴っている
放っておくと、どこかへ走り出してしまいそうだったから、僕が少女に着けたものだった

僕はとにかくこの少女に話かけてみる
「キミの名前は?キミは赤ずきんじゃないの?」

彼女から返事は無い
彼女と出会ってから、ずっとこんな調子だ

もう一度思い出してみる
なぜ僕はここに居るのか?
ファンダヴェーレに僕たちは確かに居た
昨日は旅の途中で立ち寄った村で、親切な村人にお世話になり、寝床として納屋を借りることができた
そこでみんなで寝たんだ
赤ずきんはヴァルに寄り添うように、白雪・いばら・りんごは並びながら、僕は少し離れた壁に寄り添うように寝た

そこまでは間違いない
でも・・・

起きたら、僕はエルデに・・・
つまり、僕が元々生活していた世界に居た
しかも、僕の部屋のベッドに・・・

その隣には、赤ずきんを小さくしたような少女が寝息をたてて・・・・

最初は何が起きたのか良く解らなかったけど、この少女と外に出てみて解った
ここは確かにエルデだ、しかも僕が暮らしていた町だった


457:りんごx草太 2
06/11/08 10:59:49 Cp0PAQSJ

とにかく、みんなを探す為に僕と赤ずきんによく似た少女は町中を歩き回っている
この少女は何を聞いても答えてくれない
でも、とても楽しそうにしている

「みんな見つからないね、デパートの方に行こうか?」

満面の笑みで少女は答えた
少女は歌う意外に言葉を発しない
でも、なぜか少女の言いたいことや気持ちが伝わってくるんだ

心配いらない・・・絶対にみんな見つかるよ・・・・って

そんな少女の笑顔が僕をこんなに落ち着かせてくれる
不思議な少女だなぁ


「――――やっぱり誰も居ないね」

デパートの屋上にも誰も居なかった
この世界に来てから、僕達は誰とも逢っていない
まるで、この世界には僕達しか居ないようだ


―――クイッ
そんな僕の不安な気持ちを感じ取ったのか、少女が僕の袖を引っ張る
「大丈夫。絶対みんなに逢えるよね」


―――コクリ
少女がうなずく


458:りんごx草太 3
06/11/08 11:00:31 Cp0PAQSJ

この笑顔は不思議な力を感じるんだ
とても心が安らぐ、そんな不思議な力


―――でも

・・・・・・・・・・時折見せる
 
―――僕は

・・・・・・・・・・切ない横顔

―――この力を

・・・・・・・・・・何度も見てきた

―――知っている

・・・・・・・・・・誰よりも近くで


―――――ずっと僕のそばに居た1人の少女を


もう日は落ちかけていた
結局町中を歩き回ったけど、誰一人として出会うことは無かった
「今日はもう帰ろうか?」


459:りんごx草太 4
06/11/08 11:01:12 Cp0PAQSJ

――コクリ
少女が屈託のない笑顔でうなずいた
夕焼けの残り日が顔を真っ赤に染めている


この笑顔・・・・僕の想像は確信へと変わる


そう言えば、昔にもこんなことが有ったね
あれは・・・・キミが大切にしていた帽子が風に飛ばされた時だったよね
帽子を追いかけて、道路に飛び出しそうになったり
見失った後は、必死に町中を探し回った
いつしか、二人して迷子になって・・・
お巡りさんに家まで送ってもらったよね

いつしか少女の表情が変わっていた
笑顔から、驚きに満ちた表情に




「――――覚えてたんだ?」


460:りんごx草太 5
06/11/08 11:01:57 Cp0PAQSJ



「当たり前じゃないか・・・・僕とりんごの大切な思い出なんだから」

初めて聞いた少女の歌声以外の声は、僕がずっと聞き続けてきた懐かしい声だ・・・

「そろそろ姿を見せて欲しいな・・・・りんご」

パァっと世界が光に包まれた
眩しさで目が眩みそうだ

いつしか少女の姿は消え、僕が良く知ってる女の子の姿になる
ずっとそばで見続けてきた僕の幼馴染に・・・・・・

やっと逢えたね

「もう!気付くのが遅いゾ!」
「ごめんね、りんご」
優しく抱き寄せる
 「でも、どうして赤ずきんの姿に?」
「そ、それは・・・・」
 「どうしたの?顔真っ赤だよ?」
「う、うるさい!いいから草太は早くここから出る方法を考えてよ!」
 「いや、突然そう言われても・・・・」

そう、僕達はまだこの世界が出れたわけじゃないんだ

「う~ん・・・・あたしも気付いたら草太のベッドに居たし・・・」
 「えっ?じゃぁ、りんごは僕より先に起きてたの? 起こしてくれればよかったのに」
「だ、だ、だって・・・一緒の布団で寝るのなんて、幼稚園の時以来だったし・・・・」
 「あ、あ~・・・・そう・・・だったね・・・」

何か気まずいなぁ・・・
あ、やばい・・・・意識したら・・・・落ち着け~落ち着け~僕の分身よ~


461:りんごx草太 6
06/11/08 11:02:38 Cp0PAQSJ

「あれ?草太どうしたの?」
 「い、いや・・・なんでもないよ」
「でも、少し様子が・・・・って、や、やだ!!草太のH!変態!!」
 「い、いたっ!!り、りんご!た、叩かないでよ!」
抱きしめたままだったから、りんごに気付かれてしまった・・・

「う、うるさい!うるさい!なんで、こんな場所でそんな状況になってるのよ!!」
 「しょ、しょうがないじゃないか・・・生理現象なんだから・・・」
「やだやだ!もう! 早く何とかしてよ!!」
 「ま、待って、落ち着けば大丈夫だから!」
「わ、わかったから・・・早く治してよ・・・・」

 「う、うん。」
僕はりんごから手を離そうとした
「このままで!」
 「えっ?いや、このままだと・・・・その・・・落ち着かせるのは・・・」
「だって・・・・離れたらまた・・・はぐれるのは嫌だもん・・」

か、可愛い!
りんごのことは昔から可愛いと思っていたけど、この可愛さは今までと違う

やばい・・自分を抑えきれない・・・・・

「草太?どうした・・むっ?」
 「ちゅっ・・」
抑えきれませんでした・・・・

唇を離すと、りんごが顔を真っ赤にしていた
「草太と・・・・・キス・・・・しちゃった・・・」
 「ご、ごめん・・・・・・りんごが・・・その・・・可愛すぎて・・・」

顔を真っ赤にしながらりんごが俯いてる。なにか、喋ってるけど・・・声が小さくて・・
「・・・・か・・・・ば・・・」
 「りんご?・・・・聞こえな」
「ばか!ばか!ばか!ばか!ばか!ばか!草太のばか!」
りんごの叫びが僕の言葉を遮った
 「うわっ!・・ご、ごめん!嫌だったよね?」
「違うの!なんで!?なんでこんなにムードの無い状況でするの!!」
 「え?いや、それは」
「まだ告白もしてないんだゾ!・・・まだ・・・好きって言ってないのに・・・」


462:りんごx草太 7
06/11/08 11:03:27 Cp0PAQSJ

涙目になってるりんごを強く強く抱きしめる
 「ごめん、りんご・・・・」
スーッと息を吸い込み、心を落ち着かせる
「りんご、僕は・・・りんごが好きです」
「あ、あたしも・・・草太が、大好きだゾ」

「・・・・ん」

そのままキスをした
触れ合うだけの優しいキスを

「嬉しい・・・・大好き・・・」
 「うん。僕も大好きだよ・・・」

少しすると、落ち着きを取り戻したりんごが頬を薄く赤く染めながら、恥ずかしそうに言った
「草太の・・・・落ち着いた・・・・?」
最初は何のことか解からなかったけど・・・・
 「あっ・・・うん・・・もう大丈夫・・・・」
そう、僕のいきり立っていた分身は落ち着きを取り戻していた
「そう、よかった・・・」

なにが良かったのだろう?とにかくりんごはホッとしたようだった
そのホッとした顔が可愛かったので、僕のパンツがぬるぬるで気持ち悪いこの状況も良しとしよう
たとえキスだけで我慢できなかった情けない事実があろうとも、これは僕の中にしまっておこう・・・・・


そのまま、僕達は抱き合ったままいつしか眠りについて・・・


463:りんごx草太 8
06/11/08 11:04:04 Cp0PAQSJ


目を覚ますと、そこは昨日眠りについた納屋の中だった
特に変わった様子も無かった・・・僕とりんごが抱き合って眠っている以外は・・・・

「ちょ、ちょっと!!りんごさん!!私の草太さんに何しているんですか!?」
「む~、ちょっと白雪!『私の』って何よ!草太はわ・た・し・の草太なんだから!!」
「なんだ・・朝から・・・って、これはどういう状況なんだ?」
「あっ、ヴァルおはよう。」
「おう、草太・・・・どうしたんだ?これ?」
「あ、あははははは・・・・」

「楽しそう~!あたしも混ぜてぇ~!!」
「ふわわわわ・・・赤ずきんが混ざるならあたしも・・・・」
「駄目よぉ!草太は私の草太なんだからぁ!」


朝からドタバタしながら、今日も旅に出た

結局あの世界?夢?のことは謎のままだった

楽しそうに先頭を歩く赤ずきん、赤ずきんの隣にヴァル、いつも眠そうないばら、その横には白雪が、最後尾に僕とりんごが・・・

 「そういえば・・・なんでりんごは赤ずきんの姿をしていたの?」
僕は最も疑問に感じていた部分をりんごに聞いてみる
「だって・・・・・草太がいつも赤ずきんのことを見ていたから・・・草太は赤ずきんのことが好きなのかな?って思ったら、気付かないうちに赤ずきんを小さくしたような姿になってて・・・」

「それ、だけ・・・?」
「むぅっ。それだけって言うけどね、私には一番大事な問題だったんだゾ!!」
いまにも掴み掛かりそうなりんご
 「ご、ごめん。・・・・・・僕が赤ずきんを見ていたのは、赤ずきんがりんごの小さい頃に似てるなって思ってたからだよ。」

予想外の答えだったのだろう、りんごはポカンとした表情だ
「私に・・・?似てる?」
 「うん。小さい頃のりんごって、赤ずきんみたいにいつも楽しそうに跳ねてたなぁって・・・」
「そ、そう?」
 「うん。いつも楽しそうだったよ。・・・・そんなりんごを見ているのが僕は大好きだったんだよ。」
「・・・・うん。そうかもね・・・・よし!!行くゾ!!草太!!」
いきなり僕の腕を引っ張って、りんごが走り出した


走り出す僕らのリズムに乗せるように、聞き覚えのある鈴の音がりんごから聞こえた


fin


464:りんごx草太 あとがき
06/11/08 11:05:59 Cp0PAQSJ
初めてのSSでしたので、いたらない点が多々あると思います。

少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

465:名無しさん@ピンキー
06/11/09 21:38:37 359P3j0Q
かなり特殊な組み合わせ願ってもいいですかね?
草太×いばら母・・・・・ダメ(´・ω・`)?

466:名無しさん@ピンキー
06/11/10 16:34:07 15H+G2hT
赤ずきんとヴァルのお話を書きました。
が、エロ少ないです。

467:孤狼の夢(1/6)
06/11/10 16:34:55 15H+G2hT
 銀盆のような月が、空高くに浮かんでいる。
 夜の帳が落ちた森。月光に浮かぶ木々の合間。風をしのげる程度の窪みに、赤ずきんとヴァルが寄り添っていた。
「三銃士に就任早々、災難だな……」
 焚き火を見つめながら、ヴァルが呟いた。
「そうだねー……」
「夜明けまでは、まだ相当時間があるな……」
「そうだねー……」
「天気が荒れなきゃいいな……」
「そうだねー……」
「……一足す一は?」
「二」
 ちゃんと聞いてはいるらしい。ヴァルは深いため息をついた。
「そんなに落ち込まないでよ、ヴァル。敵もこの辺りからはほとんど退いたみたいだし、朝まで待てば何とかなるよ」
「分かってる。落ち込んじゃいねえ。自分の不甲斐なさに呆れてるだけだ」
「……ごめんね」
「お前のせいじゃない。むしろ謝るのは俺の方だ」
 ヴァルは自分の後ろ足片方に目をやる。軽くない負傷をしていた。全く動けないわけではないが、いざ戦闘になれば足手まといになるのが目に見えていた。

 この日、四つ葉騎士団は領土へ侵入したサンドリヨン軍に対して、三銃士に就任したての赤ずきんを含む、大隊規模の戦力を投入。
 戦端が開かれると同時に、赤ずきんはヴァルと共に先陣を切って敵戦列へ突っ込んだ。突進力と機動力では他の追随を許さない、このコンビならではの行動だった。
 それまでも四つ葉騎士団は、赤ずきんを始めとする先駆けの猛者が錐で穴を穿つように攻め入り、後列の部隊がその穴を押し広げて敵を分断していく戦法で、幾度も勝利を収めていた。
 だが今回は事情が違った。
 敵は重装甲の甲殻類型と、高機動の飛行型ナイトメアリアンを主として編成されていた。前者が壁として突進を押し止め、後者がヒットアンドアウェイで攻撃を繰り返す。
 敵も戦法というものを学んでいるのだ。四つ葉騎士団は徐々に苦戦の様相を呈してきた。
 敵陣深く入り過ぎていた赤ずきんとヴァルは、混戦の最中、本隊と離ればなれになり、いつしか孤立無援となってしまう。
 一人と一匹は、互いに庇い合いながら、戦場を切り抜けるべく奮戦した。
 日暮れになってようやく、戦闘は四つ葉騎士団の辛勝で幕を閉じた。
 だが、孤立していた上にヴァルが負傷したため、赤ずきん達は帰還が遅れ、やむなく野宿することになってしまった。

468:孤狼の夢(2/6)
06/11/10 16:35:26 15H+G2hT
 そして今に至る。
「……赤ずきん。やっぱりお前だけでも戻れ」
「ダメだよ。ヴァルを置き去りになんて出来ない」
 きっぱり言い返され、ヴァルは何度目かのため息をついた。
 凍死するような時期ではないが、やはり夜は寒かった。小さな焚き火だけでは辛い。互いに身を寄せ合い、少しでも暖を取ろうとする。
 赤ずきんのためにも、自分が毛皮持ちの生き物で良かった……そんなことをヴァルは思う。
「はぁ~、お腹空いたなぁ……」
 赤ずきんが緊張感の無い声を上げた。さっきその辺で採った木の実を食べたばかりだが、育ち盛りな上に食いしん坊の赤ずきんがそんな物で足りるわけがなかった。
「俺もだ……辛抱だな」
「うん……」
「寝てろ。疲れてるだろ」
「うん……」
 頷いたきり、赤ずきんは黙り込む。やがてうつらうつらと微睡みだしていた。
 ヴァルは空を見上げる。雨が降らないかが最も心配だったが、幸いにも満天の星空だった。
 視線を落とす。赤ずきんは小さな寝息を立てていた。戦場での獅子奮迅ぶりが嘘のように、あどけない寝顔だった。

 一刻ほど過ぎた頃。
 不意に赤ずきんが目を見開いた。
「どうした?」
「静かに。火を消して」
(敵か)
 赤ずきんは無言でグリムテイラーを手に取り、立ち上がる。ヴァルも反射的に立とうとして、足の痛みに顔をしかめた。
「数は多くないみたい。行ってくる」
 ヴァルが何か言う間もなく、赤ずきんの体は闇中へ掻き消えていた。

 音を立てないよう細心の注意を払いながら、赤ずきんは木々の間を縫うように進んでいく。
 気配の塊に対して風下に位置して身を沈め、前方に目を凝らした。
 影が二つ、月明かりに浮かび上がった。ナイトメアリアンだ。
 二匹とも虫型の雑魚だった。始末は容易いが、仲間を呼ばれたら厄介だ。同時に仕留めなければいけない。
 月と樹木の作る陰影に溶けながら、赤ずきんはそろりと歩を進めていった。
 二匹はまるで警戒心の無い足取りで、のろのろと歩いている。
 赤ずきんは息を殺し、グリムテイラーを構えた。月が傾き、青い光が差す。張りつめた横顔が、淡く浮かび上がる。
 低く地を這うように、影が走った。
 刃が閃く。
 二匹のナイトメアリアンは声もなく息絶え、光の塵となって消えた。

469:孤狼の夢(3/6)
06/11/10 16:36:29 15H+G2hT
「済んだよ」
 小用を済ませたような調子で、帰ってきた赤ずきんが言った。ヴァルは、心配しなかったと言えば嘘になる反面、これが当然と頷いた。
 赤ずきんは軽くズボンを払ってから、ヴァルのすぐ隣に腰掛けた。火を起こす準備をしながら、小さく呟く。
「ナイトメアリアンはさ、楽だよね」
「……何がだ?」
「死骸が残らないから」
 淡々とそんなことを言う赤ずきんの横顔は、いつもと変わりない。だがヴァルには、どこか言い様の無い影を感じさせた。
 ようやく点いた赤い火が、ちろちろと闇を舐める。
「なあ、赤ずきん……」
「何?」
「お前、この先もずっと四つ葉騎士団で……戦いを続けていくつもりか?」
「それはそうだよ」
 何で今さらそんなことを? と問いたげに、赤ずきんは首を傾げた。ヴァルは黙ってその目を見ている。
 無邪気で明るく、食い意地の張った、どう見ても年相応の女の子でしかない赤ずきん。
 そんな彼女が、戦場においてはどんな騎士にも劣らぬ果敢の働きを見せる。数々の武器で敵の群れを屠り、駆逐する。
 四つ葉騎士団に入ってから、短い期間に活躍を重ね、ついには三銃士の一角にまでなってしまった。
 確かに彼女は強い。学童の頃から、剣術には非凡な才を見せていた。
 だが、戦場の赤ずきんは、そんな上辺の強さでは測れない、半ば異常とすら言えるものを漂わせていた。
 焚き火がパチリと爆ぜ、火の粉を散らせる。
「俺はな、赤ずきん……」
 枯れ枝を折って火にくべる赤ずきんを見ながら、ヴァルは言葉を続ける。
「恐いんだよ」
「……あたしが?」
「違う。お前がじゃなくて……戦いを重ねるたびに、俺が昔から知ってるお前が、どこかへいなくなってしまいそうで……恐い」
 また、火の粉が飛んだ。
「……いつまでも子供のままでなんて、いられないよ」
「そういう意味じゃない……お前ぐらいの年の女の子なら、もっと他の道だってあるはずだろう」
「……ヴァルはあたしが戦うのに反対なの?」
「お前が決めるべきことを、俺が止めたりは出来ない。だが、俺は……」
 それきり、ヴァルは口を噤む。
「…………恐いのは、あたしもだよ」
 ぽつりと、赤ずきんが呟いた。視線を沈めて、言葉を続ける。
「戦いの時……敵の群れが迫ってくる。色んな方向から、何匹も……あたしは一瞬で、その動きを全て捕らえる。
 そして考えるの。素早く敵を倒すため、どう体を動かして、どう剣を捌くか……考えるのとほとんど同じに、体が動いてる。剣を通して、敵を倒す感触が手に伝わってくる。
 それをあたし……心のどこかで楽しんでる。戦って、敵の命を奪うのを、楽しんでるの。それに気付いたら、何だか、自分が恐くなってきた……」
「……そうやって悩むのなら、お前は善い人間なんだ。まともな証しだ」
「……」
「一度でいい。戦い以外で、自分の道を考えてみろ。俺はお前が嫌と言わない限り、どうなっても付いていてやる」
「……うん」
 赤ずきんは、組んだ腕に顔を埋めて、眠るように目を閉じた。
 長い沈黙が流れた。火の粉の散る音だけが、時折思い出したように響く。

470:孤狼の夢(4/6)
06/11/10 16:37:10 15H+G2hT
「ふふ……」
 不意に赤ずきんが笑みを漏らした。
「どうした?」
「あのね、考えてみたんだ。四つ葉騎士団に入らなかったら、あたしが何になってたか」
「何なんだ?」
「ヴァルのお嫁さん」
「なっ……」
 悪戯っぽい笑顔を向ける赤ずきん。ヴァルは一瞬硬直して、すぐからかわれていると思い、口調を荒げた。
「あのな、俺は真面目な話を―」
「真面目だよ。ヴァルが言う他の道って、つまりそういうのでしょ」
「確かにそういうのも含めてだが……俺を例に出すな。冗談でもびっくりするだろうが」
「冗談か……」
 赤ずきんはどこか遠くを見るように、視線を宙に浮かべた。
「あたしとヴァルじゃ、やっぱり冗談にしかならないの?」
「当たり前だろ」
「あたしがまだ子供だから?」
「そんなんじゃなくてだ。お前は人間で、俺は狼族だろうが」
「じゃあもし、あたしが狼族だったら? ヴァルが人間だったら?」
「それは……」
 ヴァルは言葉を詰まらせた。そのまま、また長い沈黙が流れる。
「ヴァル、黙ってるのはずるいよ」
「お前が答えにくい質問をするからだろうが……ったく」
 ヴァルは一際大きなため息をついた。
 赤ずきんは視線を真っ直ぐヴァルに向け、答えにくい質問を繰り返す。
「ねえヴァル……もし同じ種族なら、あたしを貰ってくれる?」
「他に貰い手が無いならな」
 すげなく言い捨てて、ヴァルはそっぽを向く。その背中を、赤ずきんが優しく抱きしめて、毛皮に頬ずりした。
「ありがとう、ヴァル……」
「よせ。俺は―って、痛い痛い! 足触るな、足!」
「あ、ごめん」
 うっかり負傷中の後ろ足に触れていた。赤ずきんは慌てて身を引き、傷の具合に目をやる。
 包帯を巻いただけの応急処置。無事に帰還できたら、すぐ本格的な治療を受けなければいけない。
「こんなことなら、ちゃんと回復魔法を習っておけばよかった……」
「人には向き不向きがあるんだ。お前は無理せず、自分に出来ることをすればいい」
「それって、あたしに魔法は向いてないってこと?」
「ま、そうだな。魔法に限れば、白雪やいばらには逆立ちしても敵わないだろ」
「むー……厳しいこと言うなぁ」
「俺の性分だ。旦那にはもっと優しい男を選ぶんだな」
「…………でも、あたしはヴァルがいいよ」

471:孤狼の夢(5/6)
06/11/10 16:37:42 15H+G2hT
「……もうよせ。本気にしちまうぞ」
「本気にしてよ」
 赤ずきんはそっと体を寄せ、ヴァルの頬に口付けた。
「ねえ、ヴァル……」
 赤ずきんはヴァルをじっと見つめる。ヴァルは目をそらして、体を離そうとした。
「赤ずきん、俺はお前を―」
「何も言わないで。一度でいいから、あたしを女の子として見てくれないかな……人でも狼でも、心は同じはずだよ」
「…………後悔しても知らねえぞ。俺だって雄なんだからな」
「あたしだって女だよ」
 もう一度、赤ずきんから口付けた。今度は頬ではなく、牙の覗く大きな口に。
 端から見れば、少女と獣の、微笑ましい光景かもしれない。
「んっ……んぁ……」
 だがこれは違った。一人と一匹が、熱い呼気と舌を絡ませ合う。
 ヴァルはのし掛かるように、赤ずきんを押し倒した。後ろ足の傷が痛んだが、気にはならない。
 赤ずきんは抵抗せず、されるがままに受け入れていた。
「ん……ふふっ……」
 ヴァルの体毛がチクチクと肌を刺す。痛いよりもくすぐったい。赤ずきんはつい笑い声を漏らした。
「……萎えるぞ、おい……」
「ごめん。でもくすぐったくて……ひゃっ!?」
 ヴァルは鼻先で赤ずきんのタンクトップを捲り上げ、控えめな乳房に舌を這わせる。
「ヴァ、ヴァル……余計にくすぐったいってば……あっ、く、う……あははは!」
「でかい声を出すな」
「わ、分かってるけど……く……ふふっ、ちょっと、やめ……くぅ」
 赤ずきんは目の端に涙を溜めながら笑いを堪える。
 やめてと言われても、ヴァルは行為を止めなかった。外気に触れて固くなった乳首を舌で何度も舐る。しなやかな肌は微かに汗ばみ、しょっぱい味がした。
「ふふっ……ふぁ……あっ」
 くすぐったいのは、それだけ敏感ということだ。ヴァルの舌で執拗に舐め回されるうち、赤ずきんの反応が変わってきた。吐息に甘い喘ぎが混じる。
「あっ、はぁ……はぁ……んっ」
「まだくすぐったいか? 赤ずきん」
 舌を止めてヴァルが尋ねると、赤ずきんは顔を真っ赤にして、潤んだ目をしながら首を横に振った。
「ううん……でも、変なの……何だか、すごく切なくて……うぁっ」
 ヴァルがもう一度舌を這わせると、赤ずきんは全身を震わせて反応した。
 股間に鼻先を近付けると、そこが湿っているのが生地を通して分かった。
「脱いでくれるか」
「うん……」
 赤ずきんは頷いてから、ズボンに手をかけて下着ごとずらした。
 まだ幼さを残すその場所が露わになる。毛は僅かに陰るほどだが、ふっくらとした、艶のある秘所だった。未成熟な桃色の核が僅かに覗いている。
「うぅ……」
 見られている羞恥か、赤ずきんは顔をますます赤くして目を背けた。そんな様子に構わず、ヴァルは割れ目を掻き分けるように舌を這わせる。
「ふぁっ、あっ……んっ!」
 舌先で中を刺激するたびに、赤ずきんの体が震える。かわいらしい喘ぎ声が響く。

472:孤狼の夢(6/6)
06/11/10 16:40:16 15H+G2hT
 そこはもう十分に潤んでいた。
「入れるぞ」
「う……うん。あ、後ろからするの?」
「いや、どっちでもいいが」
「前からでいい? ヴァルの顔が見えないと、不安だから……」
「……分かった」
 仰向けの赤ずきんに、ヴァルが前から覆い被さった。
「いいな」
「うん……きて」
 赤ずきんはヴァルのものに手を添え、先端を膣口にあてがう。
 ヴァルはゆっくり腰を沈め、半ばまで赤ずきんの中に入っていった。
 血はほとんど出なかった。それでも初めてには変わりない。赤ずきんは歯を食いしばって痛みに耐えた。
 ヴァルは今さら、自分が取り返しの付かないことをしているのではないかと、後悔に胸を痛くした。たとえ赤ずきんが望んだことであったとしても。
 その気持ちが表情に出ていたのだろう。赤ずきんは涙を浮かべながら微笑むと、ヴァルの首に腕を回して優しく抱きしめた。
「ヴァル……」
「赤ずきん…………俺は、お前を傷付けたくなかった。守ることをいつも考えていた。その俺が、お前を傷ものに―」
「好きな人と結ばれるのが、どうして傷になるの?」
「……赤ずきん……」
「好きだよ、ヴァル……もう分かってるくせに、はっきりこう言わないとダメなの?」
「……すまん。俺も……好きだ。赤ずきん」
 繋がりあったまま、二人は二度目のキスをした。激しく、熱く。思い合う同士、胸の底で疼く気持ちを、唇に込めるように。
「辛いなら、言えよ」
「大丈夫だよ……痛いけど、嬉しいから」 
 ヴァルが動き出してからも、赤ずきんはずっと抱きしめる手を放さなかった。やがて疼痛に快感が混じり、体の芯が熱くなってくる。体が内側から溶けていくような錯覚を感じた。
「ふ、あっ……あっ……ヴァルっ……ヴァルぅっ……!」
「く……赤ずきん……いくぞっ」
「う、ん……きてっ……ヴァル……あたし、あたしっ……」
「うぅっ……!」
 赤ずきんの奥深くで、ヴァルは果てた。精液が脈打って溢れ出てくる。
 抱きしめる腕に力を込め、赤ずきんはヴァルを最後まで受け入れた。
「ヴァル……あたし、大丈夫だから。ヴァルが傍にいてくれれば、ずっと―」
 耳元で呟かれたその言葉が、ヴァルの耳に透き通った余韻を残していた。

 空は相変わらず満天の星空。ヴァルの大きな体に埋まるようにして、赤ずきんは目を閉じていた。このまま眠るのを惜しむように、呟き声で語りかける。
「ねえ。どうしてヴァルの背中はこんなに大きいの?」
「お前を乗せて、どこまでも走れるようにだ……」
「どうしてヴァルの体はこんなに温かいの?」
「お前が寒くないようにだ……」
 他愛も無い問い掛けを繰り返す。そのうち、声は小さくなり、やがて寝息に変わった。
 月を仰ぎながら、ヴァルは大きく息を吐いた。安堵ともため息ともつかない。
 目の前には赤ずきんの無邪気な寝顔がある。
 安らかな眠りの中で、どんな夢を見ているのだろう。
 そんなことを考えながら、ヴァルもまた微睡みに落ちていく。
 夜明けはまだ遠かった。

473:おわり
06/11/10 16:41:24 15H+G2hT
読んで下さった方&前作にレスくれた方、ありがとうございました。

テレビだと、やっぱり赤さんの黒い部分はあんまり出てこないのかな……

474:名無しさん@ピンキー
06/11/10 17:47:14 ur/00FD2
GJ!
サンドリヨンさまのエロ小説書いてるやついまいか~
ちなみに俺は毎晩妄想してるぞ。ハアハア

475:名無しさん@ピンキー
06/11/10 23:03:44 Hop0+xZ0
>>473
GJ!
>>474
その妄想を全てこの板に吐き出せ!

476:名無しさん@ピンキー
06/11/10 23:06:12 fR45Q1V1
GJ!GJ!!

思わず世界から抜け出せなくなるところだった。
物語の文の流れが好きだ。

477:名無しさん@ピンキー
06/11/10 23:54:52 uykGkD9A
gj



赤ずきんカワユス

478:名無しさん@ピンキー
06/11/11 00:46:04 HaqejRg7
そうだよなぁ…14歳だから普通にマン毛とか腋毛生えてるんだよなぁ…



と抜いたあとで妙に冷めたように納得した俺ガイル

479:名無しさん@ピンキー
06/11/11 01:22:44 aSsyLTxL
ネタってやっぱ寝るとき思い浮かぶよね。ただの妄想かもしれんが

480:名無しさん@ピンキー
06/11/11 06:33:52 NKTdYdBJ
寝る前の妄想は思い返すと恥ずかしい内容だと聞いた

481:名無しさん@ピンキー
06/11/12 14:10:26 3LMpC0KD
夜中になればなるほど妄想は激しさを増すww

>>475
いんや、この板に吐き出すには俺にはまだ修行が必要なようだ。頑張るよ。

482:名無しさん@ピンキー
06/11/12 15:42:05 4sYE0UX4
>>481
草太×白雪姫ネタをお願いします。(草太攻めの白雪受け)
純愛H希望

483:名無しさん@ピンキー
06/11/12 16:30:48 3LMpC0KD
>>482
う~む、俺ってSだから無理矢理モノやら凌辱モノやらしか妄想できんww
純愛スキーなヤツに頼んでみるよ。

484:名無しさん@ピンキー
06/11/12 17:08:36 4sYE0UX4
>>483
お願いします。

485:名無しさん@ピンキー
06/11/12 20:20:53 xVcE5gKi
ハーメルンとりんごの凌辱物も読みたい…。もちろんハーメルンが受けで♪

486:名無しさん@ピンキー
06/11/13 18:49:46 7hzGtE8G
誰かイバラ姫でかいてくれる猛者はおらんのか!?

487:名無しさん@ピンキー
06/11/14 00:07:41 LuujTOEt
ハメ太郎はイジられキャラだからエロパロでもいけそうだ

488:名無しさん@ピンキー
06/11/14 02:27:29 Vlq8mjIT
>>486
チンコかいたぜ!





489:名無しさん@ピンキー
06/11/17 07:54:50 PlrcTNv9


490:名無しさん@ピンキー
06/11/17 18:02:52 kGku+EF/
>>487
納得!!ショタコンサンドリヨンに狙われるな。あ、だから草太も狙われてるのか!!ww

491:名無しさん@ピンキー
06/11/18 02:58:23 S3eRihyp
ハメ太郎のかぼちゃプレイ希望

492:名無しさん@ピンキー
06/11/19 11:55:53 WrW0mHLF
>>491
南瓜を見ただけで気絶するのが問題だが……

493:名無しさん@ピンキー
06/11/21 07:24:29 MnTx05Bk
自慢じゃないが昨日の晩飯は肉じゃがと某コンビニのつゆだく肉まんだった

494:名無しさん@ピンキー
06/11/21 12:21:19 Jt29dbXc
>>493
赤ずきんがそれに釣られるのもあり。

495:名無しさん@ピンキー
06/11/21 20:47:24 LZetntFt
>>472
遅レスだがGJ。特に「ねえ。ヴァルの背中は~」の所が上手いと思った。

「遅いー!100年待ったよ・・もぅ嫌いになっちゃおうかと思った・・。」
何故か赤ずきんを見るとこういう情景が妄想される・・

496:名無しさん@ピンキー
06/11/21 22:46:00 UmefGPzO
>>495
その台詞ならいばらの方が

無論ドラマCD風に

497:名無しさん@ピンキー
06/11/22 00:40:22 hqOqjxMH
赤ずきんの靴の裏がどうしても「世多桜てとら」を思い出すのは漏れだけか?

498:名無しさん@ピンキー
06/11/22 03:50:55 IA3QB/FN
需要を100%無視して、ブレーメン×りんごの陵辱物なるものを書いてみた。
が、どうでも内容を盛り込み書き込みすぎたせいで、このまま投下して良いものだろうかと言う様な量になってしまった。

20数レス分ほどは使いそうなんで、どっかのあぷろだ借りた方が良いんだろうか。
やたら長いくせに、エロ部は内容の半分以下くらいしかないSSなんだが…。

22日今日の夜にまた来るので、それまでに住人の判断を仰がせて頂きたい。
うpろだ使ったことないんで、出来ればその紹介とかも。あ、ただイラネはカンベン(ノ∀`)

499:名無しさん@ピンキー
06/11/22 04:00:09 wNAKkEeY
>>498
このスレはそういう制限があるのかどうか知らんが、
俺は以前、他スレで25レス分くらい使って投下したことある。
エロに入るまでに11レスくらい消費して……
そのときは投下前に、
「すみません。エロパートまで結構かかるんで、エロだけ読みたい人は>>××(レス番号)から読んでください」
という注意書きをした。

というか、個人的に「ブレーメン×りんごの凌辱」と聞いただけで興奮してるんですけど…
是非投下してほしいです。最近書くのやめてずっとROM専な俺が言うのもあれですが。

500:名無しさん@ピンキー
06/11/22 07:55:38 hqOqjxMH
>>498
冊子を出版できそうだな

501:名無しさん@ピンキー
06/11/22 19:59:23 Z7xrmyQP
サンドリヨンでもサンロリヨンでも、エロ画像描いてるヤツはおらんのか?!
今まで見たことないなあ。同人出ねえかなあ。なさそうだがw

>>498
気になる。かなり気になる。是非投下して下さいな。

502:名無しさん@ピンキー
06/11/22 23:03:25 lvTGTF9u
>>498
まずは投下するんだ
そうしないと始まらない

503:魔族と赤い果物 1/22
06/11/23 01:29:57 vaDQeQYt
遅くなって失礼。それではこのまま投下させていただくます。
エロ部は上手く投下出来てれば14~辺りから。コメディー多めって言うか、何故かエロ以外ほぼコメディー。


―朝。目が覚めると同時に、まず眼に飛び込んできたものは、木で出来た床板と、その上で膝を折っている自分の脚だった。
 起き抜けでボンヤリとした意識の中、どこかそう遠くないところで小鳥達がチュピチュピとせわしなく鳴いているのを耳に感じる。
 ゆっくりと顔を上げ、まぶたに残る眠気のせいで定まりきらない視点で辺りを見回すと、そこにあったのは床と同様に木で作られた壁と、中身の知れないズダ袋と木箱が数個。
 少ない判断材料を元に、未だに覚醒しきってない自分の意識が、今居る場所が小屋か何かの建物の中である事を、おぼろげながらに告げてくる。
「…あれ……?」
 昨夜眠りに付いた場所は、どことも知れぬ森の中だった。目覚めたばかりの血の廻りが不十分な頭でも、そこまではすぐに思い出す事が出来た。
 しかしそのせいで、今の状況との明らかな差異が頭を酷く混乱させる。中途半端に渦巻く思考が、頭に鈍い痛みを与えてくる。
 とりあえず、正面の壁には扉と思わしきものが備え付けられており、そこから表に出る事は出来るようだった。
 左右の壁に付いている明り取りが十分に開ききっていないせいで、その扉が押し戸なのか引き戸なのかすら解らなかったが、位置的に多分間違いないだろう。
 まず表に出て、朝の新鮮な空気を吸い込んでから思い出そう。そう思い、立ち上がろうとしたところで、
「…痛っ!?」
 突然、手首を何者かに強く引っ張られたかのような感覚が襲い、同時に感部に鋭い痛みが走った。
「え、何…!?」
 そこで初めて自分の手首が後ろ手に縛られている事に気付き、それまで寄りかかっていた背後の物体に驚きながら眼をやると、
 勝手に壁だと思い込んでいたそれは実は太い柱であった事が判明し、同時にそれに結わえられているロープに自分の手首が括り付けられている事に気付く。
「え…えぇ……?」
 立て続けに起こる混乱の中、沸々と込み上げてくる焦燥感に駆られ、とにかくこの良く解らない状況から抜け出そうと、手首を動かしロープから抜け出す事を試みる。
 しかし、麻か何かの荒い繊維で作られているらしいそのロープは、軽く引っ張るだけでも肌に深く食い込んで、手首に激しい痛みを与えてくる。
 結び目の部分も一見して解るほどガチガチに絞られており、未だに混乱している頭でも、抜け出す事は到底不可能だと言う事実に気付くのにそう時間はかからなかった。
 誰かにこのロープを解いてもらわないと、自分はこの小屋からは絶対に抜け出せない。
「…もしかしてあたし……捕まってる……?」
 ようやく平静を取り戻した思考が、自分の今の状況をそう結論付ける。
「……草太は……? 赤ずきんは…? 白雪は?」
 もしかしたら一緒に捕まっているのでは無いかと思い、旅仲間の姿を求め薄暗い小屋の中に視線を這わせる。
 しかし最初に確認した通り、今この空間に居るのは間違いなく自分だけらしかった。そして同時に、忘れ去っていた大変な事態に気付く。
「…そうだった。あたし、また皆とはぐれちゃったんだ……」
 どこまでも無責任に広がるファンダヴェーレの大自然は、都会育ちの自分にとっては縦横無尽に張り巡られた迷路と同じであった。
 誰か、先導してくれる仲間と一緒に居る間はまだ大丈夫だった。しかし、少しでも足並みを乱し、仲間の姿を見失ってしまったら最後。自分は迷子どころか遭難者と化してしまう。
 以前皆とはぐれた時から、その事は自覚していたはずだった。けれどやはり、旅慣れない自分の足は思うようには進んではくれない。

504:魔族と赤い果物 2/22
06/11/23 01:32:53 vaDQeQYt
「草太も…皆も……心配してるだろうな…。」
 実に一晩もの間、皆と逸れているのだ。草太も赤ずきんも、きっと血眼になって自分を探しているに違いない。
 この小屋が自分の居た森からどれだけ離れているかは解らないが、もしかすると、このままここに居ては永遠に皆の目に止まる事は無いかも知れない。
 自分を捕まえた人物がいつここに舞い戻ってくるか解らないのだし、やはりここは、自分一人の力で抜け出す事を考えるべきだろう。
「何か、ロープを切れるものは……」
 都合よくナイフの一本でも転がっていれば幸い。あるいはビンか何かでも良い。
 足を使ってそれを手繰り寄せて、どうにか自由に動かせる指で拘束しているロープを切る事ができる。
 まさかここファンダヴェーレで、そんなサバイバル地味た試みをする羽目になるとは思わなかったが、とりあえず必要な事であるのは間違いない。
「あ、あれ使えないかな…?」
 やがて視界の端に缶詰の様なものが転がっているのを見つけ、そろそろと足を伸ばして手繰り寄せてみる。
 上手くつま先が缶詰の側面に掛かり、コロコロとこちらに転がってくる様子を見て、思わず表情が緩む。
 缶詰の切り口を利用すれば、時間は掛かるであろうものの恐らく縄を切る事ができる。
「後は蓋を開けて…と。」
 膝元まで寄ってきた缶を足を使って上手く挟み込み、手元に移動するために手繰り寄せる。
 白雪に見られたらはしたないと罵られる様な体勢になっているが、これも必要な事であるのは間違いない。
 と、そこで。
「…え。」
 自分の太ももの下辺りをずりずりと押し通っている最中の缶詰の、ラベルの部分に意識が集中する。
「……お、おでん……?」
 おでん。確かにそう書いてある。絵柄の部分にも、おでんと思しきものがプリントされている。
 ファンダヴェーレにおでん。いや、おでん缶。違和感を覚えるどころか、ちぐはぐ感爆発である。
「え、や、ちょ、ちょっと待って……」
 口からこぼれ出る間抜けな独り言に自分で可笑しさを感じつつ、嫌な予感を感じ缶詰が転がっていた辺りに目をやってみる。
 そこには、薄汚れた黄色い、とても大きな鞄が。ズダ袋に紛れて、無造作に置かれていた。
「ま、まさか……」
 おでん缶と黄色い大きな鞄。ついでに、鞄の口から飛び出した黒い傘。
「あたしを捕まえた奴って……」
 とある良く見知った人物の顔が、マッハのスピードで頭に浮かび上がってくる。
「もしかして……………」
 そこで突然。

505:魔族と赤い果物 3/22
06/11/23 01:33:58 vaDQeQYt
「ただいまにゃ!」
 正面の扉が勢いよく開き、朝日の逆光をバックに猫の様なシルエットを浮かび上がらせつつ、何者かがそこに現れた。
「んん? お前、起きてたのかにゃ。」
 緑の帽子にややダボっとしたズボン、そしてどこか情緒を感じさせるツギハギだらけの長靴を履いたその人物の名は…
「ラ、ランダージョ…!」
「ほほ~う、我輩の名前を覚えているとは感心感心。」
 小屋の中へと歩を進めながら、猫の魔族はそう言って顎に手を当て満足そうに頷いて見せた。
「兄さん、逆に覚えられてない方が寂しいですぜ。」
「そうだよね…。」
 その後ろから彼の仲間の魔族が3人、小屋の中へと入ってくる。
 最初に甲高い声でランダージョに突っ込みを入れたのが…確かアレクトールと言った名前の、鶏の魔族。
 彼に気だるげな声音でに同意してみせたのが、犬の魔族で……名前はカーネで合っていただろうか。
 そしてその二人の後ろから、扉を手狭そうに潜り抜けて入って来たのが馬だかロバだかの魔族。
 頷きと共に、喉の奥から搾り出す様な重低音の声を出したこいつの名前は…………多分、エセルで良かったと思う。
「それを言っちゃぁお終いだにゃぁ。でも我輩、エルデの人間に名前を覚えて貰えただけで何と言うかこう、今までの行いが随分と報われたようにゃ気が…」
「そう言うもんなんですかコケ?」
「お前達も我輩と同じ目に遭って見れば解るにゃぁ。軽く見積もっても我輩、お前達の10倍は苦労しているはずにゃ。」
「…ってちょっと、コラぁ! あんた達!」
 何やら良く解らない苦労話を始めたランダージョの話を遮り、苛立ちに任せて声を張り上げる。
 自分をこんな目に遭わせている奴の正体が、よりにもよってこいつらだったと言う事が何だか妙に腹立たしかった。
「にゃ、にゃにゃぁ…?」
「にゃにゃぁじゃ無いゾ! いったいどう言うつもりで、あたしをこんな所に閉じ込めてたわけぇ!?」
「その答えは簡単だコケ! お前を人質にエルデの鍵を渡すよう、1・2・3じゅうすぃ~どもと交渉するためだ、コケッ!」
「な…なんですってぇ!?」
それを聞いて、流石に顔面が蒼白になる。草太の足枷になる様な事態に陥ってしまったと言うのは、最悪に近い。
「ちなみに、森の中で寝ているお前を担いで、ここまで運んで来たのも我輩達だにゃ。」
「な…なんですってえええぇ!?」
 それを聞いて、今度は顔面が沸騰する。寝顔を見られたどころか寝ている所を触れられ、担がれたと言うのは……乙女にとって最悪に近い。

506:魔族と赤い果物 4/22
06/11/23 01:37:17 vaDQeQYt
「んじゃ、しょう言う訳で。我輩ちょっくら、三銃士のところに行ってエルデの鍵を渡すよう言ってくるにゃ。」
「あ、ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!」
「にゃははは~。待てと言われて待つ奴が居たら、我輩お目に掛かりたいにゃ。」
 ニヤニヤとした笑みを浮かべ、小馬鹿にした口調でランダージョはそう言うと、戸口に向かってスタスタと歩き出した。
 どうにかして引き止めたいが、この状況ではどうにもならない。
「兄さん、ちょっと待ってくださいよ!」
「んにゃ?」
 代わりに何故かアレクトールが引止めに入った。何を言い出すのかと思い、様子を伺う。
「まさか、一人で行くつもりですかあ? 俺達も一緒に連れてって下さいよ。」
「にゃ、そうだったにゃ。ついいつもの調子で、一人でフラフラっとぉ…」
「でもこの子起きちゃったし、誰か見張ってた方がいいと思うよ。」
 どこか他人事のような口調で、カーネが思い出したように口を開いた。
「んじゃあ~……アレクトールは我輩と一緒に来るにゃ! んでカーネはこいつの見張り。エセルは…どうするかにゃ?」
 自分も気になったためエセルの方に目を向けると、彼は少し考える様に佇んだ後、壁に背を預けどっかりと座り込んで見せた。
「ふーん、そうかにゃ。んじゃ、カーネとエセルはこいつの見張りをしっかり頼むにゃ。」
「うん。」
 一見命令して見せた様で、ほぼ完全に本人の自由意志に任せてしまっている辺り、何と言うかランダージョらしい。
「しゃて、役割もバッチリ決まったところで~……早いとこエルデの鍵を連れてきて、サンドリヨンしゃまの所へと意気も揚々に凱旋するとするかにゃぁ。行くじょアレクトールっ!」
「ヘイっ、兄さん!」
「あ、ちょ、ちょっとコラぁ! 待ちなさいってばあ~~~!!」
 張り上げた声も空しく、猫と鶏の魔族二人は、つむじ風の様のようなけたたましさで走り出して行ってしまった。
 この場に残されたのは、犬とロバの魔族と……人間のこのあたし。木ノ下りんごの三人だけだった。


507:魔族と赤い果物 5/22
06/11/23 01:38:38 vaDQeQYt
 ランダージョがアレクトールを引きつれて出て行ってから、どれくらいの時間が経っただろうか。
 実際のところそれほど時間は経って居ない気もする。が、しかし。

「…ねぇ、ちょっとぉ。」
 静寂に包まれた木造の手狭な空間に、あたし一人の声が響き渡った。
「……………」
 その声に対する反応は無かった。明り取りの窓から差し込む朝日に照らされて宙を舞う埃に、声が全て吸い込まれてしまったかの様な感覚を覚える。
「……ねぇってばぁ。」
 またしても反応は無かった。
 カーネはどこからか取り出した大きな銃を分解し、無言で何やらいじくり回しており、エセルは先ほど座り込んで以来、目を瞑っまま微動だにしない。
 自分は先ほどから、この二人に徹底的に無視され続けている。その事が、やきもきするような妙な感覚を自分に覚えさせ、時間の感覚を嫌らしく間延びさせている。
 饒舌そうなランダージョかアレクトールがこの場に残っていたら、どんなに良かっただろう。
 ふとそんな思いが生まれ始めていたが、結局のところ事態が好転するわけでも無いので無意味な事だと思うに至る。
「はぁ……」
 けれども、今自分に出来る事は、ただひたすら待っている事だけ。だからその間の一分一秒をどう過ごすかは、自分に取って割りと重要な課題である気がする。
 二人が待っている間の話相手にすらなってくれないのなら、何かを考えるか、もしくは何かを観察して時間を潰すしか取れる行動は無い。
 幸いにも、ほぼ閉鎖された空間に居るにも関わらず、後者の内容には事欠かない。何をして過ごすかを決めるのは簡単だった。
「……………」
 動物と人間を足して割ったような外見の魔族と言う種族は、正直物凄く珍しく、そして興味深い。
 ランダージョを初めて見た時から思っていたのだが、どこかのテーマパークのマスコットキャラクターの様なその風貌は……何となく認めるのが癪だが、とても可愛らしい。
 特にクリクリした目と大きな尻尾を持つこの犬の魔族なんかは、もしクラスの女子の中に放り込んだら、一発で気に入られて揉みくちゃに撫で回される事だろう。
「…ね、あんた。」
 ただ観察するだけでは何となく満たされなかったため、無視されるのを覚悟であえて声を掛けてみる。
 それもさっきまでの不満を込めた声音とは違う、誘いかける様な感じの声で。
「………………」
 やはり反応は無かった。犬の魔族は分解した銃を黙々と組み立て直しており、声を掛けた事に気付いているのかすら解らない。
「ね、あんたってば。」
「………………」
 またしても無言で返されたが、今度は先ほどまでとは違い、視線がチラっとだけこちらに向けられた。
 自分の事を気にして居なかったわけでは無いらしい。初めて得た好感触に、軽く気持ちが弾む。
「ねぇ、あんたってばぁ。ねーえぇ。」

508:魔族と赤い果物 6/22
06/11/23 01:39:10 vaDQeQYt
「……カーネ。」
 そこで犬の魔族が初めて口を開いた。会話を成立させるには短かすぎる内容だったが、恐らく、そう言う名前だからそう呼べ、と言う事なんだろう。
「あ、あたしはね、りんごって言うの。木ノ下りんご。」
 自己紹介?を受けた以上、自分も同じく自己紹介を返すのが礼儀だろう。そう思い、自分の名前を告げてみる。
「りんご…?」
「うん、りんご。」
「ふーん………。ねぇ、りんご。」
「なに? カーネ。」
 何を語りかけてくるのかと期待し、こちらを横目で見ているカーネの顔をジッと見つめ返す。
「…少し静かにしてて。」
 無感情な声でそれだけを言い放つと、カーネはこちらから目を背け、また銃の組立作業を再開し出してしまった。
 ようやく掴めたと思った会話の糸口に喰わされた強烈な肩透かしに、思わず頭がガクリと垂れ下がる。
 同時に反動で手首が腕ごと肩に引っ張られ、ロープで拘束されている部分に麻縄が食い込み痛みが走った。
「痛っ! もう、ヤダこれぇ…。」
 いい加減忌々しくなってきたロープを睨みつけ、そこでふとある考えを思い立つ。
 今一度、カーネの方へと視線を向け、恐る恐る口を開いてみる。
「……カーネ、ちょっとお願いがあるんだけど…。」
「何。」
 意外にも返事は素直に返ってきた。正直、無視されるのを覚悟していただけに嬉しい。
「えっと…逃げないからさぁ、このロープ………解いてくれない?」
 カーネの視線が銃からこちらへと、顔ごとスッと向けられた。そして、
「……何を言ってるんだい?」
 真顔でそう言い放たれた。相変わらず口調は気だるげだったが、声音に若干の呆れが混じっていた気がする。
 確かに自分でも虫の良過ぎる話だとは思う。しかし、聞き入れて貰わない事にはこの苦痛から逃れる事は出来ない。
「ねぇ、お願い。このロープ、痛くて仕方がないんだもん…」
「……………………………」
「………あたし、絶対に逃げないって約束するからさぁ。ほんと、一生のお願い!」
「……………………………」
「………………やっぱ、ダメ…?」
「……………………………」

509:魔族と赤い果物 7/22
06/11/23 01:39:57 vaDQeQYt
 いくら言葉を投げ掛けても返事すら返ってこない以上、聞き入れるつもりは無いらしい。
 当然と言えば当然なのだろうが、それはそれで腹立たしい。何故自分がこんな目に遭わなければいけないのか、と思うとなお更。
「…どうせあいつの作戦なんか毎回失敗するんだし、解いてくれてもいいじゃん。」
 自然と、嫌味の様なセリフが口を突いて出てしまっていた。言ったところで何の解決にもならないのは解っていた。けれども、言わずには居られなかった。
「……………………………」
「あたしが知ってる限り、あいつ毎回必ず赤ずきん達に返り討ちにされてるし。今回もきっと同じよ。」
「……………………………」
「…あんたもさ、あんな奴の言う事なんか聞くの止めたらどう? じゃないと多分、このままずーっと貧乏くじ引きっぱなしだゾ?」
 そうセリフを言い終えると同時に、カーネが組み立てていた銃が、ガシャンッと大きな音を立てた。突然のことに、心臓が軽く跳ねる。
 どうやら今組み込んだ部品が最後のパーツだったらしく、分解されてバラバラになっていた銃は完全な姿を取り戻していた。
 思わず銃を凝視してしまっていると、銃口にあたる先端の部分がゆっくりと動き、そして―気がつくと、それは自分の方へと向けられていた。
「…兄さんを悪く言うな。」
 いつの間にか立ち上がって銃を抱えていたカーネの声音には、かすかに怒気が含まれていた。
「……何よ、本当の事じゃないの…。」
「…そうだけどさ。」
 思わず肩の力がガクリと抜けそうになる。顔を見ると怒っているのが解るのだが、何を考えているのかがいまいち良く解らない。
 それを睨み返しながら、何と返そうか考えていると、カーネは急に大きなため息を吐き、銃口を下げ射線をあたしから逸らして見せた。
 またしても意図が解らず、頭が混乱しかける。そんな自分をよそに、カーネはあたしの側まで歩み寄ると、ゆっくりと口を開いた。
「…ねぇ君。今の自分の状況、ちゃんと解ってる?」
「自分の状況って……人質になってる…って事でしょ? そんなの解ってるわよ。けど、このロープ痛くって……」
「違うよ、そうじゃなくて。人質ってのはね……」
 と、カーネはそこで言葉を切りあたしの左肩に、ポンっと手を乗せた。
 何をするのだろうと思い見つめていると、その手はグッと握りこまれ、あたしのシャツを鷲づかみにし、
「命さえ無事なら、それでいいんだよ。」
 言葉の意味を考えさせる時間すら与えずに、力任せにシャツの袖を引きちぎった。
「え、な、何す…」
 あたしが言葉を発しきるのを待たずに、カーネはあたしの反対側の肩に手を置くと、今度はセーターごとシャツを袈裟懸けに引き裂いた。
 シャツの右半分が斜めに千切れ、ボタンが数個弾け飛び、勢いで捲れあがったシャツの左半分がパサりと床に落ちる。
「な…なになになに!?!?」
 大事な服が破かれてしまった。ランダージョは意外と慕われていた。華奢な見た目に反し、カーネは割りと力があった。
 混乱の余り、どうでも良い思いが頭の中を駆け巡り、思考をかき回す。心臓の鼓動が早まり、口から小刻みに息がもれ出て行く。

510:魔族と赤い果物 8/22
06/11/23 01:40:35 vaDQeQYt
 カーネは手の中に服の切れ端を握ったまま、そんな自分の様子をジッと見つめつつ突っ立っていた。
 そのまま数秒間。時間と共に段々と取り戻されていく平静さを意識の中に感じつつ、今の状況を改めて認識し直す。
 服を破り取られ、胸を覆う下着が露になっている。今自分は、身動きが取れない状態にある。見た目や声だけじゃ解りにくいが、カーネは男。
「………!!!」
 人質は、命さえ無事ならそれで良い。目の前の魔族が放った言葉が、頭の中で何度も反芻される。
「…ゃ、やだ………」
 言いようの無い恐怖があたしに襲い掛かる。発そうと思ったわけでもない声が、口から勝手に零れていく。
「……………………………」
 カーネは微動だにしなかった。何の声も発さず、何の行動も起こさず立ち尽くし続けている。
 だと言うのに、彼の背後から、その可愛らしい外見には不釣合いな強烈な凶暴性が立ち上っているような、妙な錯覚を感じる。
「やだ……やめて……!」
 握られていたカーネの手が開かれ、服の切れ端がパサリと床に落ちた。そしてその手が、スッと持ち上げられていく。
「いや………いやぁ……っ!!」
 喉の奥から引きつるように搾り出された声が、十分な酸素を使わずに漏れ出て行く。いつしかあたしの肺は、空気で一杯になっていた。
「……………………………」
 意味が無いと解りつつも、躊躇う理由は無かった。
「いや――」





511:魔族と赤い果物 9/22
06/11/23 01:42:42 vaDQeQYt
「に゛ゃあ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああっっ!!!!!!」
「………!?」
 そこで突然、扉がバンっと音を立てて開き、けたたましい声と共に何者かが小屋の中に転がり込んできた。
 カーネはそれに驚いて振り向き、自分もまた、驚きの余り張り上げようとした叫びを喉の中に押し留められてしまう。
「ひぃ、ひぃ、ひぃ、ひぃ…にゃ、にゃはぁっ……。」
 膝に手を置き、肩で大きく息をしている猫の様な風貌のその人物は……
「ラ、ランダージョ……?」
「い、いかにも……我輩、ランダージョ……」
 と、顔を上げこちらに視線を向けながらニヤリと笑みを浮かべたランダージョの背後から、
「コケエエエェェェェェェェェェェェェェェェッ!!!」
 また別なけたたましい声が小屋の中へと進入し、
「んに゛ゃあっ!?!?」
「ゴケェッ!!?」
 ランダージョを後ろから突き倒し、顔面で床を勢い良く拭わせた。
 尻尾を天井に向かって突き出した体勢のランダージョの後ろに、別な声の主、アレクトールが仰向けにひっくり返っているのが見える。
「ど、どうしたんだい…?」
 自分を含め、小屋の中に居た人物全員が間違いなく唖然としていたであろう数秒間の後。
 恐る恐ると言った様子で、カーネが二人に向かって口を開き、その声を聞いて倒れていた魔族二人がばね仕掛けのオモチャの様にガバッと起き上がった。
「ど、どうしたもこうしたもないにゃぁ~~! 三銃士の奴ら、交渉を持ちかけた我輩達に問答無用で襲い掛かってきたにゃ!!」
「おかしいコケ! いくらエルデの鍵が大事だとは言え、奴らお前の命が惜しくないのかコケッ!」
 先ほどまで身動き一つしなかったはずのエセルを含む、小屋に居る魔族四人から一斉に視線を向けられる。
「い、いや、だって………」
『だって?』
 四人の声がハモる。
「別に、あんた達の誰かを捕まえてあたしの居場所を聞き出せば良いわけなんだし……そうなって当然だゾ?」
『……………………………』
 数秒間の間。
「に゛ゃあ゛あ゛あ゛あ゛あっ!!! それもそうだったにゃああぁぁぁぁ!!!!」
 突然、ランダージョが頭を抱えて仰け反ったまま、凄まじい叫び声を小屋中に必要以上に響き渡らせた。
「あ、兄さん! 急にデカい声出さないで欲しいコケッ!」
 キーンとなってしまっている自分の耳に、アレクトールの甲高い声がさらに追い討ちを掛ける。
 耳がとんでもなく痛くなり、頭がフラフラして落ち着かなくなる。手を使えないのが致命的だった。
「にゃぁ~、すまんかったにゃぁ…。しかしおかしいにゃ。人質が居るのに我輩達、どうして奴らと交渉できないんだにゃ?」
「俺に聞かれても解らないですコケ。」
「やっぱり解らにゃいのかにゃ。」
「俺、鳥頭っすから。」
 単語の用法を明らかに間違えて居るが、頭がフラつくせいで突っ込む気力が湧いてこない。

512:魔族と赤い果物 10/22
06/11/23 01:44:06 vaDQeQYt
「ん~にゃ~~~…にゃにゃ? そう言えばお前、どうしてそんな破廉恥なカッコになっているんだにゃ?」
 ランダージョがあたしを見つめながら、不思議そうに聞いてくる。
「あ、ぼくがやった。この子が言うこと聞かないから…。」
 あたしが答えるよりも先に、カーネがそう答えた。
「言う事を聞かにゃいからって……にゃふっ。カーネ、お盛んにも程があるじょ。」
「…違うよ、こうやって脅してただけだよ。」
 ニヤニヤとした笑みを浮かべながら小突いてくるランダージョに、カーネが不満気な顔でそう返す。それを聞いて、あたしはほっと息を付いた。
 今のカーネの回答が本心だったのかどうかは解らないが……とりあえず、エセルだけならともかく他の連中が居る場で同じような行動に出ることは恐らく無いだろう。
 それに、ランダージョとアレクトールの二人がここに帰ってきたと言う事は、二人の後を追っていずれ赤ずきん達がやってくるはず。もうそう言う心配はしなくて良いはずだった。
「それより、三銃士は追って来てないの?」
 カーネがランダージョの肘を手で押し返しながらそう尋ねた。
「大丈夫、しっかりと巻いて来たにゃぁ。しゃて~~、それにしてもどうやって交渉を仕切り直せば良いのやら……」
 それを聞いて、ガックリと肩が落ちる。ランダージョの事だし、本当に巻き切ったと考えるのは素直すぎる気もしたが。
「……ってぇ~そうだにゃ! 脅せば良いんだったにゃ! いや~、何でこんな簡単な事に気付かなかったにゃ…」
「兄さん、脅すってどうやってです?」
「こいつを奴らの目の前まで連れて行って、エルデの鍵を渡さないとただじゃぁ済まさないにゃあっ、と脅せば良いんだにゃ。そうすれば奴らも……」
 ランダージョのその提案は正しいやり方だとは思う。グレーテルにもそうされた事がある。が、しかし。
「…ねぇ兄さん、それやったら多分奪い返されるよ。」
 こいつらの事だから、十中八九そうなってしまうだろう。言葉には出さずにカーネに同意し、ついでに心の中で舌打ちをする。
「んにゃぁ……そんじゃもう、どうしようも無いじゃにゃいかにゃああ~~~っ!!」
 頭をバリバリと掻きむしりつつ、ランダージョが呻いた。今回あたしを攫ったのがこいつらで、本当に良かったと思う。
「じゃあ…どうするんだい? この子、もう三銃士のところに返す?」
「コケ~~~、折角捕まえたのにそれは勿体無いコケ…」
 エセルがアレクトールに頷きを返した。あたしの中でカーネの好感度メーターがほんの少し上がり、逆にこの二人は底にぶつかる勢いでガツンと下がる。
「兄さん、どうするんです?」
「兄さん。」
 ランダージョは腕を組んだまま、床を見つめうんうんと唸っていた。あたしをどうするか、決めあぐねいている様でいる。
 恐らくランダージョの事だから、考えるのが面倒くさくなって放り出すか、穴だらけの作戦を考え付いてそこでお終いだろう。
「……………」
 決断を仰ぐ魔族の三人同様、あたしもランダージョの顔をジッと見つめる。タカを括ってはいるものの、どんな結論を出すのかはやはり気になる。
 やがて、ランダージョの表情に変化が現れた。何かに気付いたように目を丸させると、床に這わせていた視線をそろそろと上へと持ち上げていく。
 その視線は目の前に居たあたしの体の膝元から頭の天辺までをゆっくりと通っていき……通り過ぎたところで、また体の中心へと戻ってきた。
 そこでにゃふふっと、ランダージョの口元に笑みが生まれた。可愛くない笑みだった。

513:魔族と赤い果物 11/22
06/11/23 01:45:14 vaDQeQYt
「決めたにゃ。え~と、我輩鞄はどこに置いてたかにゃぁ~~……」
「鞄なら、あそこに置いてありますぜ。」
 辺りを見回しながらそう呟いたランダージョに、アレクトールが部屋の隅を指差しながらそう答える。
 アレクトールはそのままテトテトと歩き出し、やがて鞄の側へとたどり着くと鞄のベルトをグイっと引っ張って見せた。
「ん、コケッ?」
 屋内に間抜けな声が響く。アレクトールは再度ベルトを引っ張ったが、鞄は置かれた場所からビクともせず動かなかい。
「コ、コケッコケーーーッ! コケッコケッ、コッ、コケーーーッ!」
 恐らくランダージョの所へと持って行きたいのだろうが、羽を撒き散らしながらがむしゃらに引っ張ってもアレクトールの力では動かせないほどに鞄は重たいらしく、やがて、
「コッ、コッ……ゴゲェッ!?」
 倒れてきた鞄にベシャッと押しつぶされた。
「んにゃぁ~……エセル、ちょいと頼むにゃ…」
 鞄を指差しながらランダージョがそう呼びかけると、エセルは無言で立ち上がり鞄の元へと歩み寄ると、それをヒョイと持ち上げて見せた。
 鞄の下からヨレヨレになったアレクトールが現れ、鞄を手にぶら下げランダージョの元へと戻っていくエセルの後を、フラフラと追いかけていく。
「ちょっと、何をするつもりなのよぉ…」
 不満も露に、ランダージョにそう問いかけてみる。鞄を持ってこさせて何をするつもりなのだろうか。腹積もりが全く読めない。
「良いからお前は大人しくしてるにゃぁ。え~と、どこにしまったっけかにゃぁ…」
 そう言ってランダージョは鞄をゴソゴソと漁り出し、やがて中からピンク色のガラスで出来た小瓶を一つ取り出すと、
「お~ぉ、これこれ。いや~、大事に取っといて良かったにゃあ。」
 それを見つめ、楽しそうに呟いて見せた。あたしを含む他の4人の視線が、その小瓶へと一斉に注がれる。
「兄さん、そいつは一体何なんですかコケ?」
「にゃふふふ…。これはにゃ、エルフの国に数十年に一度しか咲かない薔薇のエキスを元にして作られた、特性の……」
 もったいぶる様な視線を辺りに這わせつつ、一度言葉を溜めて。
「……媚薬だにゃ。そんじょそこらの輩にゃぁ到底手に入らない、レア物中のレア物だにゃ。」
 にゃししと言う笑いと共に、ランダージョはそう答えた。
「媚薬? そんなもん何に…って、まさか兄さん!」
 アレクトールが翼をバタつかせて驚いて見せる。
 ビヤク。どこかで聞いた覚えのある単語の様な気がするが、それが何なのか思い出せない。
「人間の子供相手に何考えてるんですか! いくら何でもそれだけはやっちゃあ不味いですコケッ!」
「知ったこっちゃにゃあいっ!! ヘンゼルしゃまには冷たくあしらわれ、グレーテルには馬鹿にしゃれ、我輩日頃の鬱憤とかストレスとかその他諸々がもう、溜まりに溜まりまくってるにゃあっ!!」
 アレクトールの制止の声に、ランダージョが良く解らない逆ギレを返す。

514:魔族と赤い果物 12/22
06/11/23 01:48:45 vaDQeQYt
「ここらで一発! いや一発と言わず、二発でも三発でも四発でも! ガツンと発散させないともう我輩、不幸街道まっしぐらな自分の人生に絶えられないにゃあ~~~っ!!」
 握りこぶしをぶんぶかと振り回しながらそう喚くランダージョの姿に、自業自得と言うフレーズが頭を過ぎる。
「兄さん、下品…。」
「下品で結構毛だらけ猫灰だらけ! とにかく我輩、思ってみない事にこれは、生娘の玉の柔肌を堪能できる絶好の機会だと言う事に気付いたにゃぁ。」
 こちらを見つめるランダージョの眼が妖しく光る。何か、とてつもなく嫌な予感がする。
「もう兄さんったら、ほんとしょうがない人ですねぇ~…」
「お盛んなのはどっちだい…。」
「いいからそんな事言わにゃいで。折角だから、皆で楽しむとするにゃん。」
 小瓶を手の中でくりくりと弄びながら、ランダージョがゆっくりと近づいてくる。
 今まで怖いと思った事の無いはずの相手に得体の知れない恐怖を抱き、あたしは身をすくめた。
「あ~、兄さん。」
 ランダージョの背後から、アレクトールの声が掛かる。
「んにゃ?」
「悪いですけど俺、表で見張りをしてるっす。」
 アレクトールはそう言うと、こちらに背を向けてテトテトと扉へと向かって歩き出した。
 扉がギィ、と言う音を立てて開き、程なくしてバタンと閉められる。唐突だったはずのアレクトールのその行動に、何故か誰も声を掛けなかった。
「あいつ、ほんと昔っから淡泊だにゃ。」
 ランダージョは特に驚いた様子も無くそう呟くと、手元の小瓶の蓋をキュポンと外し、あたしの口元へとそれをスッと近づけてきた。
 鼻を突くほどの甘い香りが、瓶の口から零れ出ている。脳の奥が麻痺してしまいそうな、強烈な香りだった。
「さ、ググッとググッと。」
「い、嫌よ!」
 得体の知れない物を口にするわけにはいかず、あたしは瓶から顔を背けた。
「カーネ、見てないでこいつの頭を押さえとくにゃ。」
 その言葉に驚いてカーネの方へと向き直る。しかし向き直れたのはほんの一瞬で、素早く頭に回されたカーネの手によって顔の向きを強引に変えられた。
 ランダージョの可愛くない笑みとピンク色の小瓶が、視界いっぱいに広がる。
「いや―」
 曲げていた膝を伸ばし、ランダージョを蹴り倒そうと思ったところで、さらなる驚きに襲われた。足が、動かない。
 いつの間にか足首には、強い圧力が掛かっていた。
「エセル、でかしたにゃん。」
 ランダージョは嬉しそうにそう言うと、あたしの顔へと手を伸ばし、鼻をギュッとつまんだ。

515:魔族と赤い果物 13/22
06/11/23 01:49:21 vaDQeQYt
 反射的に口を開きそうになったが、口元へと運ばれていく小瓶が眼に入る。
 急いで口を閉じ込み、瓶の進入を防いだが、鼻をつままれているため空気の進入までをも防いだ状態になってしまう。
 表情に焦りが浮かぶ。ランダージョは、あたしのそんな様子を見ながらニヤニヤと笑っている。
「……!! ………!!!」
 声にならない声が、喉の奥から自然と漏れ出る。
 妙な薬を飲むくらいなら、いっそこのまま窒息してしまった方が良いかも知れない。
 そうも思ったが、思えただけだった。やがて我慢が出来なくなり、唇の先端が、ほんの少し開いてしまう。
 ランダージョはその隙を見逃してくれはなかった。開いた隙間から瓶をねじ込まれ、歯にぶつかるのも構わずにそれを強引に口内へと押し進められる。
 そして器用にも瓶を握った手で、そのままあたしの口元を塞ぎ、空気の進入を強引に遮りだした。
 口の中にトクトクと流し込まれる液体を飲み込まないようにしつつ、喉の奥から声を張り上げようとすると、今度はつままれて居た鼻がパッと開放される。
 鼻から新鮮な空気が喉の奥へと入り込む。そうしようと思ったわけでもないのに、少しでもその空気を入り込もうとあたしの喉が勝手に動いた。
 空気と一緒に、口の中の液体があらかた喉の奥へと運ばれる。とそこで、ランダージョの手が口元からパッと離された。
 ゲホゲホと咳を吐き出しながら、頭に上っていた血液が急速に引いていくを実感する。―飲んでしまった。
「凄いね兄さん。」
「薬の飲ませ方にはコツがあるにゃあ。」
 ランダージョは得意げにそう言うと、手元の瓶を放り出しこちらの様子をニヤニヤと観察し始めた。
 何を考えているのかが未だに解らず、あたしは怒りと恐怖の混じった視線をランダージョへと向けることしか出来なかった。
 呼吸を我慢していたせいか、何度も何度も口から空気が出入りする。自分でもうるさいほどの呼吸音が、辺りに響く。
「魔族の裏ギルド謹製、世の男どもがこぞって欲しがる特性媚薬の即効性は折り紙付きだにゃぁ。直に体の真ん中から、じんわりと火照ってくるはずにゃ。」
 その言葉の内容をいぶかしむ暇も無く。まるでランダージョの声に誘われたかのように、あたしの体に変化が現れ始めた。
 胃の辺りから段々と熱が篭り始め、やがてそれが胸元や喉へと這い上がり出し、同時に下腹部にも伝わっていく。
 息苦しいわけでもないのに、荒い息遣いが止まらない。一呼吸ごとに、頭から考える力を奪われていってるような気がする。
 このまま死んでしまうのではないか。朦朧と仕掛けた意識の中で、恐怖に駆られ、助けを求めたい気持ちで頭がいっぱいになる。
「そんな目をしたって無駄だにゃ。大丈夫、直に天にも昇るような心持ちになってくるにゃ。」
 あたしのその姿を楽しむかのように、ランダージョが無邪気に微笑む。
 ランダージョじゃ駄目だ。横に居るカーネへと目を向けると、彼はほんのちょっと申し訳の無さそうな顔をして見せたが、それでもあたしを救ってくれそうな気配は感じない。
 後ろからあたしの足首を押さえ付けているエセルは論外。顔すら見る事が出来ないせいで、彼に対しては本当に恐怖しか湧いてこない。
 いい加減、目の前の相手が、これからあたしに向かって何をしようと考えているかが解り始めてきていた。
 一度消えかけた先ほどの恐怖が、それまでの恐怖を塗りつぶすかの様にじんわりと蘇る。
「にゃふふ…。頃合みたいだにゃ。」
 そう言ってランダージョは鞄から短剣を引き抜くと、あたしの胸元へとそれを近づけていった。
 何をする気なのだろう。まさかこのまま、胸を一突きにするのだろうか。
―そうして貰えたら、どんなに楽な事だろう。

516:魔族と赤い果物 14/22
06/11/23 01:50:03 vaDQeQYt
 だがやはりそんな訳も無く。ランダージョは胸の下着の真ん中の部分、白い丘同士を繋ぐ細いベルトを短剣の腹で押し上げ、
 一度あたしの顔に向かってニヤリとした視線を送って見せると、短剣の刃を立てピンと言う音と共にその部分を切り裂いた。
 張り詰められた部分を断たれ、両胸を覆っていた下着がパサリと床に落ちる。
「…………っ!!」
 叫びが声にならない。恥ずかしさと悔しさと、何故かほんのちょっとの喜びが、頭の中を駆け巡る。
 ランダージョは傍らに短剣を置くと、両腕をあたしの胸へとゆっくりと伸ばしてきた。
 黄色い毛に覆われた手のひらが、大きさに関してはあまり自信の無いそこへと触れる。
「アはッ…!?」
 ビクリと体が跳ねた。胸の先端、皮膚とは少し違う色に染まった部分から電流が流れ、体中を駆け巡る。
 ランダージョはそのままやわやわと胸に手を這わせ、その部分を手のひらでこねくり回す様に何度も押しつぶした。
 その度に鋭い電流が手足へと伝わり、脳の深い部分を刺激する。味わったことの無い、未知の感覚だった。
「にゃししし、感度良好だにゃ。」
 さぞかし嬉しそうな声で、ランダージョがそう呟く。
 そのまま手を喉の方へと這わせ、一度あたしの両頬をさすると、その手を今度はわき腹の方へと動かしていった。
 目の細かい柔らかい毛が、感覚の鋭敏な部分を通る度に、あたしの体はゾクゾクとした感触に震え上がった。
 くすぐったさとは違う、快感にも似た気持ちよさ。いや、それは快感そのものだったのかもしれない。
 表情が変に崩れていくのを感じる。目元や口元に力が入らなくなり、抑えの効かなくなった涙が目の端ににじみ出る。
 得体の知れない感情に支配されかけているあたしの心を知る良しも無く、ランダージョは今度はあたしのスカートの中へと手を差し込んできた。
「ひゃッ!?」
 触れられた部分から、体に強烈に染み込んでいくような快感。確かにそれは、快感そのものだった。
 自分でもろくに触れたことの無い部分を、下着の上から指で何度もなぞり上げられ、あたしはその度に体を仰け反らせた。
「にゃふふふっ。こんなにじゅぅすぃ~になっちゃってまぁ……」
 ランダージョのその言葉で、初めてその部分に湿り気が出ている事に気付く。
 何故。疑問が頭の中でを渦を巻きかけたが、ランダージョの指が伝える刺激に速攻でかき消される。
 次第に肩に力が入らなくなり、体がガクリと傾く。縛られている手首に、麻縄がギリギリと食い込む。
「あぐッ…!」
 同時に襲いくる痛みと刺激。いや、快感。
 何故か痛みすら快感に取って代わられているような気がする。
「んにゃ、カーネ。こいつでそのロープを切っちまうにゃ。」
 ランダージョが空いた手で短剣を拾い、カーネへと差し出した。あたしは荒い息遣いでその様子を見つめる。
「え、大丈夫なの…?」
「問題無いにゃぁ。こいつもう、腰が砕けててろくに動けないはずにゃ。」
 相変わらずのニヤニヤ笑いでそう言うランダージョの手からカーネは短剣を受け取ると、あたしの手首へと手を寄せ縄を強く引っ張った。
 痛いと思えたのは一瞬で、あたしはすぐさまその刺激から開放された。始終纏わり付いていた拘束感が無くなり、そのまま床へと倒れこむ。
 いつの間にか、足首を押さえつけていたエセルの手の感触も無くなっていた。あたしは深く息を付きながら、ゆっくりと四肢を床へと投げ出した。

517:魔族と赤い果物 15/22
06/11/23 01:52:27 vaDQeQYt
 しかし開放感に安堵する暇も無く、ランダージョの指が足の間を再度擦り上がった。一際強い快感に、体が力のやり場を求めて跳ね上がる。
「カーネ、短剣返すにゃ。」
「うん。」
 ランダージョの手に短剣が戻り、今度はその刃がスカートへと当てられた。
 短剣を握る逆の手は、スカートを摘み上げていた。藍色の布の向こう側から白い刃が現れ、スカートを縦に切り裂いていく。
 程なくして切り開かれたスカートをランダージョは払いのけると、今度はその下の下着へと刃をあてがった。
 ピン、ピン、と太ももの上の部分が断ち切られる。腰の周りを覆う拘束感が無くなり、あたしは奇妙な開放感に身をよじった。
「しゃ~て、それではいよいよご拝見……」
 ランダージョの指が白い布をつまみ上げ、未だかつて同姓以外に見られた事のその無い部分を外気へと晒す。
 何故かいまいち込み上げきってこないあたしの羞恥心を待たずに、ランダージョはあたしの太ももを抱え上げると、勢い良く左右へと押し開いた。
 顔を近づけられ、その部分を凝視される。最も湿り気の深い部分に、ランダージョの鼻息が当たった。
 恥ずかしさを確かに感じているのに、何故か抵抗すると言う考えが湧いてこない。頭が、空白に染まる。
「にゃひひっ、これぞ正しく乙女の花園。あぁ、にゃんとも香しい……」
「兄さぁん……」
 カーネは先ほどからランダージョが発している何とも言えないセリフが気に食わないらしく、眉を潜めている。
 彼は、何も行動を起こさないのだろうか。何故か期待感と共に込み上げられたその疑問が、頭を過ぎる。
 その時だった。
「ひゃぁッ!!?」
 濡れた、平たい何かが、開かれた足の間をにゅるりと撫で上げた。
 痺れる様な快感に、両腕が力のやり場を求め反射的に伸びて、目の前に居たカーネの体を鷲づかみにした。
「うわっ」
 カーネの驚く声を無視してそのまま抱き寄せ、未だに続く快感に耐える様にその体を抱きしめる。
 顔面を胸の飾り毛へと突っ込ませ、体を伝う電流を逃がすように荒く息を付く。ふんわりとした匂いが、鼻の奥へと侵入していく。
「ちょ、ちょっと…」
 カーネの困ったような声が聞こえたが、放すつもりは毛頭無かった。そのままガクガクと体が震えているのに任せ、毛を逆立てる様にカーネの体を撫上げる。
 遠慮とか、恥じらいとか、そう言ったものは湧いてこなかった。あたしの手は、ただ貪欲に腕の中の人物の感触を求めていた。
「ねぇ兄さん……」
「にゃふふ…。丁度良いからそのまま、そいつの口の相手でもしてやれにゃ。」
 カーネの情け無い声に、ランダージョが意味の解らない返答を返した。その意味を考える気力は、やっぱり湧いてこない。
「……まぁ良いや。」

518:魔族と赤い果物 16/22
06/11/23 01:53:03 vaDQeQYt
 何かを諦めたようなカーネの声が、頭上で響いた。カーネはあたしの頭を手で退かすと、その手を腰のベルトへと伸ばし、繋ぎ目を解いて見せた。
 そのままその手は自身のズボンへと伸ばされ、布の下から体毛を引き出すかの様にそれをずり下げていく。
 程なくして、ズボンの前に入ったスリットの間から、角の様にそそり立ったピンク色の物体が姿を現した。
 毛の中から生え出る様に突き出たその物体は、舌か何かを連想させる。湿り気を帯びたその部分からは、脳をとろかす様な不思議な匂いが発っせられていた。
「ほら…」
 その部分を、口元へとグイと突き出さる。何を求められているかは解らなかったが、あたしの口は反射的にそれをちゅるりと咥え込んでいた。
 唇を通って口内に侵入してきたそれは、やがて舌へと突き当たり、口の中一体に不思議な感覚を味あわせた。
 何か味がするわけでもないのに、舌がそれをねぶるのを止められない。唇が勝手にそれをちゅうちゅうと吸い上げ、口のより奥へといざなっていく。
「…や……も、もっと優しく…」
 苦しそうなカーネの声が耳に入ってきたが、それは逆にあたしの加虐心をそそらせていた。
 より強く、より執拗に、より貪欲に。ただそれを求める事で、頭の中がいっぱいになる。
「んはっ…はぁっ……くっ……」
 カーネの手が、足が、あたしを押しのけようと伸ばされる。けれども、カーネの体をがっちりと抱え込んだあたしの体は動かない。
「あっ、や、止め………んあぁっ…!」
「…カーネ、お前変な声出しすぎだにゃ。」
「だ、だって………ん……やっ、ぁ…!」
「まったく、しょんなんだから子供っぽく見られるにゃ。しゃて、我輩もしょろしょろ……」
 かすかに耳に入ってきたその声に、何をするのかと思いランダージョの方を横目で伺う。
 ランダージョは膝立ちになり、腰の紐をシュルシュルと解くと、前の部分を持ち上げるようにしてズボンをパサリと床に落として見せた。
 足と足の間から、カーネのものと同じような、それでいて一回りほど大きい物体が突き出ているのが見える。
 思わず舌を動かすのも忘れ、その部分を凝視する。ランダージョはそんなあたしの様子に満足げな表情を浮かべると、あたしの体の両脇に手を付き、覆いかぶさってきた。
「そんな目で見られたら、いくら紳士的な我輩でも優しくできないかも知れないにゃ…」
「ふえぇ…?」
 意味の解らないランダージョの言葉に、ろれつの回らなくなった返事を返す。唇の振動が伝わったらしく、カーネの体がビクリと跳ねた。
 何を優しくするのだろうか。考える時間はたっぷりあった気がするが、思考の大半を埋め尽くす妙な期待感のせいで答えが出てこない。
 いや、期待と言うよりは切望と言った方が近いのかもしれない。あたしの体はこれから起こるであろう更なる快感を自然と予期し、その瞬間を待ち焦がれていた。
「薬が少し強すぎたみたいだにゃぁ…。ま、そうしゃせた責任は頑張って取らせて貰うにゃ。」
 やや真剣そうなランダージョの顔が、目の端に映る。片手が床から離れ、腰から突き出たものへと添えられていく。
 次の瞬間、足と足の間にその部分の先端が当たるのを感じ、あたしは反射的に身を縮こませた。

519:魔族と赤い果物 17/22
06/11/23 01:55:15 vaDQeQYt
「お前、初めてだよにゃ? 力を抜いてにゃいと痛いじょ…?」
 優しそうな、それでいて悪戯っぽいセリフ。
 僅かに残る恐怖心を押さえ込みつつ、ランダージョの言葉を受け、あたしは下半身にこめる力をゆっくりと抜いていった。
 脱力しているはずなのに妙な疲労感を感じ、我慢出来なくなり唇から熱い吐息が漏れ出る。カーネの声がまた、頭上で響いた。
 ランダージョの視線が下がり、その部分へと向けられる。いよいよか、とあたしが思った瞬間。
 急に湧き出てきた喪失感と共に、まるで体を割り開かれるかのような感覚が、あたしに襲い掛かってきた。
「…んはあッ……! ………くぅ……ぅ…!」
 異物が、メリメリと体の中に進入してくる感覚。痛みに耐え切れなくなり、あたしは口からカーネのものを吐き出し歯を食いしばって荒い呼吸を上げた。
 目の端から涙がこぼれ、顔を伝って耳を濡らす。下半身に力を入れるたびに襲いくる強烈な痛みに、腰がガクガクと浮き沈みする。
「きっ……ついにゃ……っ…」
 ランダージョも辛そうな表情を浮かべ、息を荒げていた。なのに腰を推し進める力は一向に弱まらず、むしろ段々と強くなっている。
 たっぷりと時間を掛け、あたしに痛みを与えて、ランダージョのそれの根元の体毛が、ようやくあたしの体へと触れた。
 触れた部分から体温が伝わり、進入してきている部分を中心にランダージョとの奇妙な一体感が生まれ始める。それ自体は、悪くない感覚だった。
「ふぃ~…。やっぱ初物は旨いとは限らにゃいものだにゃぁ。」
 ランダージョはそう言って一息付くと、顔を近づけあたしの目の端を舌でぺろりと舐め上げた。
 そしてほんの一瞬、優しそうな表情を浮かべたかと思うと、またニヤリと可愛くない笑みを浮かべた。
「ほれほれ、口を休ませちゃ駄目だにゃ。」
 ランダージョの手があたしの頭へと伸び、カーネのものへと顔を近づけさせる様にグイグイと押し出し始めた。
 腰を襲う鈍痛が未だに止まないため、頭を振って嫌がって見せたが、ランダージョにそれを聞き入れてくれる様子は無かった。
 そのまま、力の入りきらない唇へとそれを強引にねじ込まれる。完全に入りきったところで、押し付けられる力が緩んだため口を離そうとしたが、再度頭を押し付けられまた口腔深くに押し込まれた。
 それが何度か続き、その度に唇がカーネのそれをリズミカルになぞり上げた。カーネがまた、甲高い声を出し始める。
「そうそう、その調子だにゃ。」
「ま、待って兄さ……あっ……はぁっ、はぁっ……くっ……あっ、ぁあっ…!」
 肩を浮かせて身を縮こませ、何かを我慢するかのように顔に手を当てて一心不乱に呼吸を繰り返すカーネ。
 その姿に、燻りかけていた体にまた火が灯り出すのを感じる。いつしかランダージョの押さえつける手が離れていたにも関わらず、あたしの頭は勝手に動き続けていた。
 同時に、また体の中心から広がり始めた熱が、ランダージョと触れている部分の感覚を、別な感覚で塗りつぶし始めた。
 ランダージョのその部分が帯びている熱が、じんわりと体を伝いだす。押しのけられ、割り開くように掛けられた圧力が、とても気持ちいい。
 天にも昇るような幸福感。それを自分に与えてる相手が、なんだかとても素敵な人物にあたしは思えてきていた。
「…動くじょ。」

520:魔族と赤い果物 18/22
06/11/23 01:56:07 vaDQeQYt
 短く、とても短く、まるでそれを拒否させる時間を与えないかの様に。
 ランダージョはそう言い放ち、あたしから体温を遠ざけるかの様に腰を浮かせると、あたしがその事を惜しむ間も無く、それを思いっきり打ち付けてきた。
 まるで杭を打ち込まれたかのように強烈な電流が体を走り、背骨を通って頭の天辺までを快感が貫くように通り抜ける。
 それが、幾度と無く。何度も何度も何度も何度も。一定のリズムで、あたしの体に衝撃を伝えていく。
「ン……んぁはぁっ、あぁっ…!」
 口の中のものに歯を立てないよう様に気をつけつつ、あたしはその律動に身を任せ、快感だけをただ貪欲に貪り続けた。
 もう頭を動かす必要は無かった。ランダージョの与える振動が、あたしの体を伝ってカーネへも伝わっていた。
 体同士がぶつかる部分からぽふぽふと柔らかい音が立ち、同時に繋がった部分からはにちゃにちゃと耳に入るのも恥ずかしい様な音が聞こえてくる。
「にゃひっ、にゃひっ、にゃ……ひ…っ…」
 ランダージョは苦しいんだか楽しんでるんだか、良く解らない表情でただただ腰を動かし続けていた。
 床に引っかき傷を作りながら、何度か体勢を整え直し、ひたすら何か求めるかのように。その猫は、まるで自身が魔族である事を忘れているかの様だった。
 目の前の犬も同じだった。口から唸り声とも鳴き声とも付かぬ声を絞り出しながら、こちらは何かに耐えているかの様に喘いでいる。
 何故か、とても微笑ましく感じる光景だった。自分に全てをさらけ出している二人の姿が、堪らなく愛おしく感じる。
「あっ、や、りんご、駄目…やめ……!」
 カーネのその言葉に急に現実に引き戻され、同時に口の中のものがビクビクと動いている事に気付く。
 驚く暇も無く、口の中に何かがびゅるびゅると吐き出された。それが舌に当たって、口の中に苦み広がる。
「……っ……ちゃっ…た……っ………………ぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
 カーネが苦しそうな声を上げる。未だに何かが漏れ出ているそれを吸い上げると、流石に悲鳴を上げられた。
 口を離し、涙目になっているカーネと目を合わせる。力の入らない顔で笑いかけると、カーネは真っ赤に染めた顔を腕で隠して見せた。
 意識が段々と、カーネから離れていくと同時に。いつの間にか、ランダージョの与える律動があたしにとってより色濃いものへと変貌している事に気付く。
 あたしがだけ変わったのではなかった。ランダージョの体を動かすテンポは、力は、確実に早く、強くなっていた。
「あっ、あッ、やっ、ンッ、あっ、はッ、あぁッ……!!」
「んにゃはっ、んにゃはっ、んにゃっ……はっ、にゃ、にゃはぁっ……!!」
 その力強い動きが与えてくれる快感は、そう長くは続かなかった。
 ランダージョの背中が切なげに反り上がると同時に、体の中のものがビクンと大きく振るえ、暖かい何かを体の中へと勢い良く吐き出された。
 中のものはそのまま数度跳ね、やがてその動きが収まると、ランダージョは腰の動きを止め、幸せそうな顔で荒く呼吸を吐いた。
「にゃはぁ、にゃはぁ、にゃはぁ…………にゃっ…はぁ~~~…」
 脱力仕切った表情で、ランダージョは最後に大きなため息を吐くと、何故か少しだけ残念そうな顔をして見せた。
「やっぱ我輩じゃ駄目かにゃぁ~……」
 頬をポリポリと掻きながらランダージョはそう言うと、腰を動かしあたしの中に埋めていたものを引き抜いた。体からさっと、体温が離れていく。


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