【粧裕タン】DEATH NOTEのハァハァ小説【詩織タン】page.5at EROPARO
【粧裕タン】DEATH NOTEのハァハァ小説【詩織タン】page.5 - 暇つぶし2ch839:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:01:59 M86W/vs1
サユ実は肝が据わってる?

840:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:46:38 tAdFEBnr
乙!
愛が無いのにかわええとは新しいなw

841:名無しさん@ピンキー
07/04/10 22:47:33 5d/udA2N
>>838
なんだかんだ優しいメロたん萌え。
続き半裸で待ってる!

842:名無しさん@ピンキー
07/04/10 23:00:01 bSkUNw+O
メロ粧裕イイ!
ゲロ甘コメディ最高!続き全裸で待ってる!

843:名無しさん@ピンキー
07/04/11 00:10:41 GpxOpKZO
めっちゃいい。最高!

844:めろさゆ
07/04/11 13:44:28 LktZlKwZ
お前らが最高だよ愛してるよ優しい住人に萌!

今日はわけあって早めに投下つ


845:めろさゆ
07/04/11 13:46:14 LktZlKwZ
メロはまず粧裕を跪かせるとその口元に己の茎を突きつけた。
「な、何?」おろおろと不思議がる彼女に「歯を立てずに咥えろ」と指示を出す。
言われたとおりに口いっぱいで己を咥えた頬を両手で包むと
そのまま舌這わせてろよ、とやわらかくストロークを繰り返す。
「ン…ひゅ…っは…」
じゅ、じゅ、という濁音を響かせて苦しそうに眉を寄せる粧裕は艶めかしく、
粧裕の白い肌と赤い唇に己の物と目隠しは絶妙な色合いを飾っていた。
「ん…粧裕、奇麗。」
思わず出たメロの言葉にまたその色合いはくるくる変化する。
頬から首筋へ、肩、背中へと手のひらを遊ばせて長い髪を一通り愛しみ
もう少しそうしていたい気もしたが「もういい。」と粧裕の半身を離した。

ぼうっと膝で立つ粧裕の顎から胸へと飲みきれなかった唾液が落ちる。
それを指で頂点へ伸ばしきゅうと摘まむと粧裕は屈むようにメロに体を預けた。
「ぁ…、んーっ…うやぁ…」
「立てないほど気持ちいいか。」
ふにゃと崩れそうになる粧裕の体を反転し、メロの胸を背もたれに彼女を自分の膝に跨せる。
そしてついと膝を割るといやいやと粧裕は身をひねった。
股座を大きく開かれた自分に恥ずかしさで耳にまで熱がこもる。
やめて降ろしてと抗議をする彼女を無視して、メロは
肩先にぐいと顔を乗せるとくいくいと割れたひだとその付け根の芽を弄んだ。
くぷっと音を立てて人差し指を割れ目へ潜り込ませれば
いよいよ粧裕は耐え切れないように体を震わせる。
「や…っそれ…やだ、いやぁ…っ」
初めてそこに感じる異物感に彼女の体は面白いほどにはね、背が反った。
一本また一本と粧裕の胎内へメロの長い指が侵入し
ぎちぎちと限界まで指を蠢かせ最奥を蜜をかきだす様に指先でなぜると
粧裕は一際高く声を上げた。
「も…、やめて…っ?なんっ…か変、なの…っ、怖、いよぅ…」
イクか?と動きを早めるとあっあっと指に合わせて粧裕は鳴き
最後にびくっと大きく体をしならせてメロの手には飛沫が飛んだ。
は、は、と自分に身を預けだらしなく口元を開いた粧裕に飛沫のついた指をしゃぶらせると
もう十分だよなとメロは粧裕をソファへ寝かせる。


846:めろさゆ
07/04/11 13:47:11 LktZlKwZ
ろくに力の入っていない華奢な片足を持ち上げ肩に乗せようと膝裏を掴むと
それはかたかたと小さく震えていた。
「怖いか。」
こく…と頷く粧裕の頬を撫でメロは「次は?」と問う。
「まだ何かあるんだろう。聞いてやるから言え。」
きっと今夜にでもメロの同胞たちは粧裕の元へしげしげしく通いだす。
同情といえばそうかもしれないが、少しぐらい夢を見せてやるのもいいんじゃないかと思ったのだ。
手ぐすね引いて待っているその近い夜を知ってか知らずか
目隠し下の粧裕の目は涙に濡れ、彼女はすんと一つ鼻をすする。そして
「名、前呼んで…好き、て言ってほし…い」
と、小さな声でつぶやいた。
「…わかった。」
手錠を外してやることも目隠しを取ってやることもできないが
それぐらいならしてやれる。オプションでキスも一つ付けてやろう。
メロの肩に粧裕の片足が担がれ、その付け根にメロの茎があてがわれる。
あらためて見る粧裕の体は真っ白で、穢れる前の体に一通り指を滑らすと
メロは体を押し込めると共に華奢な肩に噛み付いた。
「―っ…痛…、いっ…!!」
縦に大きく裂かれた中心と肩口にちかちかとまぶしいほどの赤が滲む。
「粧裕」
苦痛にゆがむ眉と目隠しの向こうの眼を思いながら
粧裕。と名前を呼ぶ。
こつんと額と額をあわせ、やがてゆっくりと唇を重ねてやる。
「好きだ。大好きだ。」
とまた名前を呼べば
「あり、がと…」と
粧裕は小さく、また照れくさそうに笑った。


847:めろさゆ
07/04/11 13:53:30 LktZlKwZ

えーそのわけなんだが、分岐点。

>このままオチ
>このままぬるいエロ

長いの。キャラが壊れてくの。ヘタレうんこなの。
今日中にはバサラするつもりだが夜にまたくる。

848:名無しさん@ピンキー
07/04/11 15:14:56 5vEvOUrP
>>847
昼間っから乙!鼻からチョコ出たw
続きはぬるいエロの方向でおながいしまつ!


849:名無しさん@ピンキー
07/04/11 20:50:05 xJ6dC9Ti
鼻チョコ出しながら期待してる!

850:めろさゆ
07/04/11 20:53:57 LktZlKwZ
オーケー!セレモニーマスターたち!

鼻チョコは大事にポッケにしまっとくなw


851:めろさゆ
07/04/11 20:55:06 LktZlKwZ
「少し我慢な。」
自分の肩に乗せた足にも小さくキスをして、バランスを取る為にメロは上体を起こす。
「ん…!ィ、た…っ…!」
少し動いただけで粧裕は痛みに身を強張らせるが
きつく締まったそこはメロを咥え込んで離そうとしなかった。
「…っ、力抜け、俺も少し痛い。」
強すぎる締め付けにメロは眉をひそめながらゆっくりと半身を進退させる。
「も…も、だめ…!」
「早ぇよ。」
黙って力抜いてろと、粧裕の言葉にかまわず、
リズムのペースを上げ、進退する距離の幅を広げていく。
「む、むりだよ、ぃッたぃ、も、くるし…」
粧裕が悲鳴を上げる度に尚もそこはメロを締め上げ、ぎちぎちと赤い雫をこぼした。
「…い、たいよ、た…ッ!ね、もうやめよ?、やめてよぉー…!」
しくしくと泣き出した粧裕にメロはげんなりと彼女の髪を撫でてやる。
これだから処女は嫌なんだ。いいって言ったりだめって言ったり。
その度に男は絶望ビリーだ。勃起止まらない永久に、だ。
「すぐに良くなる。俺に任せるんだろ。」
悪くしないから落ち着け、辛いなら噛んどけと
メロは愛用している皮手袋を粧裕の唇に押し込んだ。


852:めろさゆ
07/04/11 20:55:49 LktZlKwZ
「ふ…ぅッ…ンッ、ン!・・・」
粧裕が強張る自分を懸命に宥めようとも、
彼女の小さな体は男を受け入れるにはあまりにも幼かった。
「つ…!」
初めに比べればいくらかはマシだがやはりまだちょっとそこはキツイ。
腰を進めながら肩に上げていた粧裕の片足をまた大きく縦に広げると
中心を濡らしていた赤色にわずかだが透明度が増していた。
その蜜を親指で伸ばしその上の芽へ塗り潰しながら少しだけ腰をグラインドさせる。
「ひゃふっ!」
びくんと粧裕の体が波打ちメロはニィと口はしを上げた。
ぐりぐりと親指の動きを強め、奥をかき回すように刺激を与えれば
粧裕の眉が切なそうにひそめられ、くぐもった高い悲鳴を上げる。
抱えた足のラインをべろりと舌でなぞり、進めた腰を一気に引きまた奥を突く。
「ッ!ふぅぅー…ッ」
ふいにメロは「辛そうだしもうやめるか?」と粧裕の芽をピンと一つ弾き問いかけた。
「ふあ…ッ!?」
思いやりのある言葉の割りに彼女を貪る体は休めずに
「俺も痛いの嫌だし…」等と口ぶり、粧裕の腰に指を蛇行に這わせる。
「んん…っ、んー、んーっ!」
むがむがと必死に口を動かし、首を振るわせる粧裕の唇から手袋を抜きさると
「粧裕も痛いの嫌だもんな。」とメロは彼女の奥に自らを沈めたまま腰を落ち着かせた。
「い、意地悪!」
「何が?」
俺は優しいだろ。等とのたまい、自分を見下しているだろうメロに
粧裕は荒い息を吐きながら真っ赤に頬を染めぽそと呟く。
「…で…せて。」
「聞こえない。」
「もうやだ!変態!えっちスケベ!」
「変た…!わかった、やめる。」
ず、と言葉とともに己を引くメロに粧裕は身をよじって叫んだ。
「や…っ、やめないでいかせて!ばかぁ!」



853:めろさゆ
07/04/11 20:57:00 LktZlKwZ
根元まで一気に押し込み、抜けるぎりぎりまで腰を引く。
「馬鹿は余計だ。」

「きゃっあ…ぁ!いやぁッああぁあっあっ!」
粧裕の望みどおり何度かそれを繰り返し続けてやり
「変態に「いかせて」…か。淫乱。」
と組み敷いていた方の片足を持ち上げメロは愉快そうに笑う。
体をつなげたまま粧裕の腰を抱えてソファに座った自分と向き合うように跨らせると
「イキたいなら自分で動け。」
とメロは粧裕の小ぶりな尻を叩いて要求した。

「そ…そんなの、できないよ…」
ふるふる頭を振って粧裕は拒絶するが、
メロは小馬鹿にナメた口ぶりで、俺馬鹿だからあいきゃんとすぴーくじゃぱにーず。と
そ知らぬ顔で粧裕の赤い胸の突起を舌でべろりと舐めた。
「…ぷ、…ぷりーずむーぶ…えと、あんだーざみー???」
合ってるのか合ってないのかわからない英語で粧裕は対応してみるが
勿論そんなものは通用しない。
しばらく粧裕は戸惑ったまま微動だにせず
ぴちゃというメロの舌が這う音だけが部屋に響いていたが、
やがてその胸の甘い刺激に急かされたように
粧裕は自らの芽をメロの茎へこすり付けるように、しずしずとメロを身に沈めていった。
「ん、ふ…ッんん…」
顔どころか耳、首筋、体中にまでその色が広がりそうなぐらい真っ赤になって
ゆるゆると腰を振る粧裕に
「変態、えっち、スケベ。」
と、粧裕の言葉を復唱しながら軽く腰を打ちつけて手伝ってやる。
「ッ!ゆ、ゆるしてよぅ…謝る、…ッあやまるから…」
己の失言への懺悔か、繋がった体の中心から広がる快感からか
粧裕の瞳にまた涙が染みる。
ぐすぐすと鼻を鳴らしながら「ごめんなさい、ごめんなさい」と
何度もメロの茎にすがりつくようにして体を揺らし粧裕は許しを請うた。

854:めろさゆ
07/04/11 20:57:45 LktZlKwZ
「全然イケそうにないな。」
「も…や…っ、ごめ、ごめんなさ…ぃ、も、できないぃ…」
ひくっとしゃくりあげながらきっと精一杯で体を繋げる粧裕に
文字通り重い腰を上げ、粧裕の膝裏に腕を通して彼女を持ち上げる。
そしてそのまま腕の力を抜き重力のままに粧裕を落とした。
「あああぁッ!!!」
一気に貫かれ粧裕は背を反らせて高く嬌声を上げる。
彼女の細い腰を抱き自分勝手に焦らされていた分メロはたっぷりとその体を貪った。
「ひぁッんやっあぁあ、んッ、ああぁぁ…」
指で触れていたポイントを探り、カリでえぐる様にそこを刺激すれば粧裕の体は容易にはねる。
そして離さないでと言わんばかりに蜜壺はメロを締め付けた。
「んッ…ゆ、て…って!ふあぁっ…で…ッ」
「何?」
聞こえないと粧裕の小さな頭を片手で手繰り寄せ耳元に唇を這わせる。
「さい、ご…にっ!なま…え…っやッも…っ!」
最後か。
粧裕の言葉にメロは何だか妙な気持ちになり、彼女の髪をなでる。
あらためて言葉にされると少し彼女を手放すのが惜しい気もした。
用が済み、邪魔になら勿論殺してしまうつもりだ。
もしくは彼女に神が味方すれば家族の待つ家へと帰るのかもしれない。
いずれにしても、再び会う事はないだろう。
これでさよなら。うん、最後だ。後のことは知ったことではない。計画通り。
がくがくとメロにもたれ掛かり、震える粧裕の体は限界に近い。
自分を抱きしめたかもしれない両腕は後ろ手で、
メロは変わりに彼女の細い腰を折れる程に抱きしめた。
「…粧裕。」
「も、と…!」
「んッ粧裕…っ。」
きっとたぶん一度きりであろう逢瀬の時間を二人で貪りあう。
瞬間、びくんと大きく粧裕の背が震え、彼女は高く嬌声を上げた。
「あ、やッ…だめ、あ、あ…ッ―…!」
きゅうっと一層強く締め付けるそこに粧裕の腰を押さえ、深く深くへ己を沈めると
メロはせめて「また、な」と唇だけで呟き快楽に目をふせた。

855:めろさゆ
07/04/11 20:58:30 LktZlKwZ
「…粧裕。」
あの頃よりいくらか低くなったメロの声音に
粧裕は一筋の涙をこぼした。
「思い、出した…。」
粧裕はあの見知らぬ国で過ごした数日に全てを失ったと思っていた。
プライドも幼さも普遍な日常や女としての喜びも
何一つそこには残されていなくてぼろぼろの自分しかいなくて。
だからもう怖いものなんてないと前を向いて粧裕は立ち上がったのだ。
自分はあれを乗り越えたのだからもう何にだって耐えられると。
父の死も兄の死も残されてしまった自分と母と眠れぬ夜も。
あんなものに負けるものかと歯を食いしばって一人の夜闇に耐えた。
だけど今、空だと思っていたパンドラの箱の底に希望を見たのだ。

月明かりだけが光源の自室で粧裕はメロの頬に触れる。


思い出して後悔したか。と今更バツが悪そうに自分を見下ろす男。
自分を見下ろす彼を粧裕はぎゅうと抱きしめる。
けして恋とは呼べない。友達という言葉にはあまりにも余計なものが多すぎる。
彼に対するこの好意に名前をつけることができない。
幼くも優しい彼の記憶と、知った素顔と名前を粧裕は抱きしめた。
「メロ、久しぶり。」
こつんと重ねられた額にメロは笑い、もう一度唇を合わせ…
「あ、そうだ。ついでだから言ってもいい?」
…ようとしたメロに、へへへと粧裕は悪戯っぽく笑う。
どうも彼女を相手にするとメロは調子を狂わされてしまうようだ。こやつめ、ははは。
「メロ、あの時一つ言い忘れがあるんだよ。」
…まーだ何かあるのか。
曲りなりとも誘拐犯に夢を見すぎてるんじゃないのか。
彼女らしいといえばとても彼女らしくて、変わらない姿にメロはつい溜息をついた。
「名前呼んだ、好きって言った、キスもした、後は何だ?」
どうすればいい?と、しぶしぶ自分がうつる粧裕の眼を覗いてメロは問う。
目隠し下にあった粧裕の瞳はチョコレート色で
柔らかく半月にゆがんだその縁取りは好ましく
ま、処女膜破った男の責任ってのも悪くないかもなと少しだけ思った。

「愛してるって言ってない。」
「メロ、世界で一番愛してる。」





856:めろさゆ
07/04/11 20:59:50 LktZlKwZ
「なあ、もう一回言わないか。」
「もー!!!!しつこい!」
今更自己紹介し合ってお互いの年齢に驚き、またちょっといちゃいちゃして
小腹がすいたと部屋にあったポテチとチョコで再会を祝って乾杯して。
その間中ずっと。延々とメロは粧裕にもう一回、もう一回とせがむ。

「 も う 一 回 !! 」

はぁと思わず出た溜息に思う。やはり自分に男運は無いのかもと少しだけ神様が恨めしい。
メロと粧裕をめぐり合わせた新世界の神様はきっと今頃泡吹いているだろうけれど。
ベッドに寝転がりぽりりとポテチをつまみながら粧裕は面倒くさそうに唇を動かす。

「メロ、世界で  い ち ば ん  愛してる。」

立ち膝で両手を空にかざし、そこに照明でもあるかのように感動に打ちひしがれる男。
なんか絶対自分には関係の無いことで喜んでるなと粧裕は思う。女のカン。

ふいにガチャリと玄関の扉を開ける音が聞こえた。
窓の外を見ればいつの間にかそこには真っ青な空が広がっている。
am7:00。母が夜勤から帰ってきたのだろう。
「粧裕ー!」と自分を呼ぶ声に粧裕は開かないドア越しに耳をそばだてた。
「ど、どうしよう。階段あがってきてる!」
しかしメロはひょうひょうと笑いながら両手を挙げ、すっと片手はドアノブを指差す。
カチャリという金属音が響き、粧裕がノブに触れると昨晩とは打って変わってするりと素直に戸は開いた。
「粧裕、愛してる。」
その言葉にメロを振り返る。が、そこには何者もおらず粧裕はぺたりとフローリングにへたり込んだ。


「…メロ…?」



857:めろさゆ
07/04/11 21:00:19 LktZlKwZ
「どうしたの粧裕?ぼーっとしちゃって。」
ただいま。と優しく微笑む母に今目の前で起きた事を話してもいいものだろうか。
いや、過去をはらむ話でいらぬ心配はかけたくないと、粧裕は笑顔を作る。
「なんでもないよ。」
「…そう。」
少しだけさみしそうな母の顔に驚いた。
「何かあったのならお母さん話聞くからね?」
「え、あ…うん。」
一階へと踵をかえす母の背にもしかしていつもあんな顔させてたのかなと
粧裕はぎゅっと胸が苦しくなる。
「あ、あのね、昔の知り合いとお話したの!それだけ!」
階下にいるその背中に粧裕は叫ぶと、自室の戸を逃げるように閉めた。
ぱちぱちと目をしばたかせ驚く母親は久しぶりに聞いた
娘の幼い口ぶりにやがて目を細め笑った。



何だかどきどきと高鳴っている胸を押さえ、粧裕はぱさりと上着を脱ぎ捨てる。
ドレッサーの鏡で見る肩口に、ちゃんと残る丸い傷跡。

「メロ。」

何かがまた見えた気がしたよ。

妖怪でも何でもいいから、どうかまた眠れぬ夜は会いましょう。
今度はもう忘れないからね。と鏡にうつる傷に指を滑らせる。
どこからか「ありがと。」と聞こえた気がした。





858:めろさゆ
07/04/11 21:07:28 LktZlKwZ
投下終了ス

実は>>830に早く見せたかったwごめん、そら混乱しるよな。
>>839DAYONE!!orz
次回があった時のため、批評でもなんでもいいから
勉強させてくれると嬉しス!

飯食ってくるーノシ

859:名無しさん@ピンキー
07/04/11 21:25:37 klZohPhH
GJ
つまりメロがやっちゃわないとほかの奴ら(複数)にやられちゃう。
メロがやっちゃえばほかの奴らは立場上手が出せないから、
俺にしとけ、ってことですか?

>その度に男は絶望ビリーだ。勃起止まらない永久に、だ。
のけぞって笑ったww
センスいいなー

860:めろさゆ
07/04/11 23:14:13 LktZlKwZ
うんにゃ、この後さゆは手ひどく複数にやられちゃったつもりだ。

どうせこんなとこにいたらレイープ+リンカーンされるだろし、
初めてぐらいはタイマンで普通のセクースさせてやろかな
というメロのおこぼれの優しさが死んだ後でちょっとだけ報われる。
そんな書きたかったエピの一つだったんだが色々欲張って詰め込みすぎて
自分も収集つかなくてわけわかんなくなったw
書きたいテーマを絞る。うん、一つ神に近づけたヨカンw

笑いのセンス褒められてテラ売れシス!㌧!神よ!

861:名無しさん@ピンキー
07/04/11 23:25:34 klZohPhH
あ、そういうことですか
そういうテーマで読んで楽しい作品に出来るとはすばらしい

そして座位ありがとうw

862:めろさゆ
07/04/11 23:57:52 LktZlKwZ
あなたが座位か!w

処女SSだったがかわいがってもらえて幸せだ。
書き手になってみて初めてわかった。感想レスの何と嬉しいことか!
へたくそだけど最初から最後まで全て投下する勇気をくれてありがとう。
もっと上手くなって皆を喜ばせてあげられるように頑張る。

じゃ、名無しに戻るノシ

ほんとにほんとにありがとな。

863:名無しさん@ピンキー
07/04/12 00:01:01 dAR42vit
レイプなのに和むのは何でなんだぜ?
二人とも可愛すぎるだろGJ!!
最後がちょっと切ないんだけどじめじめしてるわけでもなく良かった。

864:名無しさん@ピンキー
07/04/12 01:07:37 XE+tbcTq
めろさゆも可愛いが作者にも萌えたw
チラ裏とやらのにょたもいつか、スレ立ったら読みたいと思った

今後にも期待してるぜ!

865:名無しさん@ピンキー
07/04/12 10:05:56 /9j5cR0b
そろそろ2chの流れに戻りたいところ

866:名無しさん@ピンキー
07/04/12 10:49:57 sNTubAth
ぬるぽ

867:名無しさん@ピンキー
07/04/12 12:03:31 ayCp4kbF
めろさゆ面白かった。かなり楽しめた
重っ苦しくないのがいい。笑えたしなw

是非また何か書いて欲しい
待ってる


868:名無しさん@ピンキー
07/04/12 14:27:33 3OnObEWE
エロでコメディーってのは新しい感じだなw
とにかく乙

869:名無しさん@ピンキー
07/04/12 23:35:12 z06BvE1p
>>866ガッつんと合体した。

870:名無しさん@ピンキー
07/04/13 14:44:45 XepHUtyV
好きな体位、パート2。
どぞ。

871:名無しさん@ピンキー
07/04/13 19:22:45 lXI+Dxoz
ハルの騎乗位

872:名無しさん@ピンキー
07/04/13 21:38:45 +w7Qy8E5
駅弁

873:名無しさん@ピンキー
07/04/13 23:28:06 XepHUtyV
バック
今住人何人ぐらいなんだろう。

874:名無しさん@ピンキー
07/04/13 23:50:03 s9zcYXC4
>>871
禿同
誰かハル関連の神SS投下してくれー

875:名無しさん@ピンキー
07/04/13 23:57:14 GivkDFnS
自分もハルきぼん

876:名無しさん@ピンキー
07/04/14 03:30:21 PHwaNR2S
誰か祈祷師呼べ。


877:名無しさん@ピンキー
07/04/14 21:15:55 kBDlrAri
ハルジェバまだか

878:名無しさん@ピンキー
07/04/14 21:51:38 PHwaNR2S
神待ちに書いてみた。エロはない。無駄に全裸なハル投下。


879:名無しさん@ピンキー
07/04/14 21:52:55 cuK16Het
なんかktkr

880:お色気おハルのけっ死帳
07/04/14 21:53:43 PHwaNR2S
時は大江戸。
天下泰平の世を騒がすは吉良事件。
憎き罪人をぱたりぱたりと冥土へ送るその奇怪な事件は
今日も城下に住む民衆の口から口へと広がっている次第であった。

(暗転:夜闇に映る満月、かぽーんと獅子脅しの鳴る露天風呂。)

「旦那様、お一つどうぞ…」
とっくりを傾け妖艶に微笑む湯霧に包まれた美女、おハル。
そのむっちりとした肌を酒の肴にして
「苦しゅうない。近う、もっと近うよれ。」
と、羨ましくも旦那様と呼ばれたその男は豪快に笑い猪口を煽った。
「んん、柔らかそうなもんつけとるのう。どれ…」
たわわな胸にいやらしく手を伸ばせば、そっと細い指で咎められ
男の肩によよよとおハルがしなだれかかる。
「いけません、こんな所では…」
うふんとお色気たっぷりに視線をおくり
「後で…じっくり、かわいがって下さいまし…」
とおハルは初心に頬を染め上げ、また男の猪口に酒を注いだ。
「はははは!愛い奴よのぉ~!」
でろんでろんに鼻の下を伸ばし、何杯目かわからない酒におぼれ
湯に浮かぶ盆にもりもりと空のとっくりが積み上げられる。
やがて男はざぱーんと湯船から立ち上がり、あーれーとおハルは声を上げ
その体がふらふらと揺れているのをひやり冷たい目で確かめた。
「んん?ちと飲みす…ぎ…」
ぶくぶくぶくー…

881:お色気おハルのけっ死帳
07/04/14 21:54:28 PHwaNR2S
「…ちょいと、本当にこいつが吉良なんでしょうね。」
男の体が湯に沈むと同時に垣根に生えた茂みへ問いかける。
がさがさと音を立て、遊び人風の出で立ちをした男が姿をあらわすと
おハルはその眼前で恥かしげもなく、手渡された手ぬぐいで濡れた体を拭った。
「ああ。おかげさまで眠剤全部使い切っちまった。」
マットのやつまた調達に手抜きやがって…と
ぐっすみんと筆で書かれた小瓶を逆さにして振るう。この男の名はメロと言う。
茂みの隙間からせっせと内職よろしく睡眠薬入りのとっくりを
盆上に用意し続けた努力と根性の人である。
んもう、指しわしわになっちゃったじゃないとぼやくおハルに
メロは笑い「仕方あるめぇ、Lのお沙汰だ。」と返す。
「だけど…」
むんずとメロに首根っこをつかまれ、湯船から引き上げられているその男。
Lが言う吉良の印象と大きく食い違っているのだけれど…。とおハルは首をかしげた。
第一、あの「吉良」がこんなにあっけなく捕まるものなのだろうか。
「ちょ…!こいつロッドじゃねーか!!」
騒々しい声におハルは視線を上げる。
こいつ近辺の賭場を牛耳っているやくざ者の頭だよ!とメロが騒げば
やっぱり…と腑に落ちる豊満な胸に、伸ばされた男のごつい手を思い出した。
「…どういう事か、説明してもらえる?」
Lのお沙汰に狂いはないはずだ。じっとりと眉間に皺を寄せてメロを睨む。
体を張った私の労力と耐え難い時間は何だったのか。全部無駄ってことか。
「ここで生活してもいいのよ?」
しょんべん色した頭をがっつり掴み湯船に沈める。
「お、俺に言うな!うっかり野郎から確かに…!」
「と、言う事です。諦めて下さいリドナー。」
凛とした声に振りかえれば、無表情に毛先をいじる小柄な男。彼の名はニアと言う。
「まずは何か身に付けてください。ジョバンニが気持ち悪い。」
若さゆえうずくまる男と、目を伏せておハルの着物を手にした男がその後ろに控えていた。
レスターから着物を受け取るとばさっと音を立ててそれを羽織り
白い鎖骨とうなじをぎりぎりまで見せ付けるように帯を締める。
「瓦版のお清と吉良がこの宿で密会をする。Lのお触れは確かです。」
ですが…ぽんと肩に乗る手にニアは言葉を区切る。
「どうやら馬鹿がその部屋を間違えたようです。」
道を開けるニアの影から、もう一人。黒い隈取りに威厳を感じさせる猫背の男が現れた。
「「エ、L…ッ!!!」」
ははーっとお約束どおり、おハルとメロは頭を低くしてその男に跪く。
まあ、それはいいですよ。とLはその頭を頭上から手を振って止めさせた。
「最近おとなしくしていると思ったらすぐこれです。」
手首に巻きつけた綱を張り「どーもぉ」とヘラヘラしているす巻きの男を引きずり出す。
「ジョバンニが一晩でやってくれました。」とニア。
「我々が気付いた時にはもう無駄足でした。どうしてくれるんですか松田ー。」
「え?ここ、黄門様がよいよいって言うとこじゃないの」
「うるさい馬鹿空気嫁松田ー。」
くわと口を開け松田と呼ばれた男に罵詈雑言を浴びせかける和意水家一代目L。
「うっかりどころか公務執行妨害ですボケまっしぐらも大概にしてください松田の馬鹿。」

これにて、駄文は一件落着である。




882:お色気おハルのけっ死帳
07/04/14 21:57:04 PHwaNR2S
終了。

むしゃくしゃしてやった。

883:名無しさん@ピンキー
07/04/14 22:33:17 DmeVKOBt
ワロスwwwwwww
コントみたいだw

ひとつ言いたい。ジョバンニじゃなくてジェバンニ。

884:お色気おハルのけっ死帳
07/04/14 22:59:57 PHwaNR2S
やらかしたorz
だってなんかじょじょびじょばーが頭に浮かんで離れないんだ。

885:名無しさん@ピンキー
07/04/15 00:23:30 zwpWBn0m
時代劇(・∀・)イイ!!
連載で見たいとちょっと思った

886:名無しさん@ピンキー
07/04/15 01:01:39 Psb3dZW8
絶望ビリー♪勃起止まらない永久に♪

やべえハゲワロスwwwwwwwwww

887:名無しさん@ピンキー
07/04/15 01:19:26 ixVzteyk
黄門さまはL、うっかり八兵衛は松田、由美かおるはハル、ここまではおk。
助さん格さんで迷うんだよなー。
華麗に武器をあやつる二枚目助さんにメロ、寡黙に眈々と仕事をこなす格さんにニア
キャラに合わせるならそう思うが、助さんの中の人確か五代目黄門様になるんだよ。
だとしたら助さんにニアをもってきた方がジェバレス揃ってるしおいしい気もする。

何を真剣に考えてるんだろうか。それでエロなんてハルしか女いねぇし…ムリポorz

888:名無しさん@ピンキー
07/04/15 01:25:46 h2Z/62Ih
>華麗に武器をあやつる二枚目助さんにメロ、寡黙に眈々と仕事をこなす格さんにニア

メロやニア好きな人から見るとそういうキャラに見えるのか…
ちょっと吃驚した

889:名無しさん@ピンキー
07/04/15 01:30:21 ixVzteyk
いや、本家の助さん格さんの立ち回り方に
そうした方が台詞のノリと流れが自然だなと。
華麗に武器をってダイナマイトか?www即代替わりしてどうする。

890:名無しさん@ピンキー
07/04/15 10:06:48 QIpa2WhL
>>887
ニアメロそれでいいと思うよ
ジェバは誰なん?鬼若ならアキがいないし

891:名無しさん@ピンキー
07/04/15 10:37:46 e0j0pwoF
いつタクミノカミが出てくるのかと思いつつ読んでしまった。
全裸神乙

892:名無しさん@ピンキー
07/04/15 12:10:48 x6PZy2sn
こんなハルもいいなwww

893:名無しさん@ピンキー
07/04/15 13:23:03 ixVzteyk
石坂黄門のコロッケ→マット。
鬼若って里見黄門か?鬼若はレスターっぽい。ならアキ→ニア?こんがらがってきたww
ジェバたちはおハルと行動させたいとなると…く、くの一?wwwwwwwww

>>891月の名前、吉良シンセカイノカミにしようぜwwwww

894:名無しさん@ピンキー
07/04/15 14:30:25 QIpa2WhL
独立させたくなってきたw

895:名無しさん@ピンキー
07/04/15 23:40:31 ixVzteyk
独りにしないでw

896:名無しさん@ピンキー
07/04/16 03:03:31 2zVMGsSM
いまさらな遅レスだが
>>232のニア×リンダ イイ!!
セクス後あえてあっさりがニアがらしくて。
次回作カモ~ン



897:おハルのけっ死帳:ジェバンニ
07/04/16 08:20:01 Dnzll2wC
「旦那様はお疲れの様子。またいずれ…か」
おハル…と、湯殿に独り残されたロッドが、文を片手に胸を高鳴らせた
そんな朝のまた後日の話である。

(暗転:ピチチと小鳥がさえずる音。地を耕す農民。)

「えー、本日は女技の講義を致します。」
正座したまま、ぽかんとおハルを見上げた。
「体を契り、油断した敵を暗殺…」
張り型をぱしぱしと手にし、おハルは続ける。
「くの一のみが使える、最強の忍術です。」
「……いやいやいや、」
そんなおハルを前にジェバンニはげんなりと片手を上げた。
「どう考えても無理があります。」
広い肩、無駄のないすっきりとした胸板。きりりと凛々しい眉。
どう贔屓目に見ても自分は女じゃない。
ていうか正真正銘生涯かけて男だ。なのに女技、阿呆か。
「お黙りなさい!二人を待つ人がいるのよ!!」
男ならにんにん言うな!とおハルはジェバンニの膝にどさりと跨る。
「あ、あーれー!!」
さくさく身包みを剥がされ、ジェバンニはそう叫ぶしかなかった。

「…んッ…は…」
ぴちゃりと音を立て、赤い舌が己の分身に這いまわる。
細い指が艶かしく何度も上下し、おハルの唾液と自分の体液が混じり
てらてら黒びかるそれは硬く聳え立っていた。
「いい子ね…」
温かい口に含まれて吸い上げられれば、くっと喉が鳴る。
あまりの情景にジェバンニは目を閉じて顔を背けた。
「あん、駄目よ…ちゃんと見て?」
ふにふにとした感覚に恐る恐る目を開ければ、丸く白い双璧が己が包んでいる。
収まりきらなかった先端に唇をあて、おハルがくすりと笑っていた。
頭部をちろちろ見せ付けるように舐め、柔らかい乳房で茎を扱くその淫猥な姿。
わざわざ殺されなくても快楽に解けて死んでしまいそうだ。
「お顔が真っ赤…かわいいのね。」
悩殺という言葉が頭に浮かび、成る程、文字通りだ。とジェバンニは思った。


898:おハルのけっ死帳:ジェバンニ
07/04/16 08:20:45 Dnzll2wC
「失礼…」
身を起こしたおハルが、肉付きのいい太ももを広げ再びジェバンニの上に跨る。
彼の肩に手をかけ、ず、ず…とゆっくり腰を落とすおハルの中心は
すでに酷く濡れそぼり、難なくジェバンニを飲み込んでいった。
「ジェバンニ…ここからが本番よ」
は、と一つ息を吐くと両手で彼の頬を包み、揺れる瞳を覗き込んでそっと口付ける。
伸びてきたジェバンニの舌に少し驚きつつも、こっそりおハルは微笑み
まずは毒殺…と舌を絡ませた。
そのままゆっくり腰を浮かし、またずぶずぶとジェバンニを体の奥へ沈めていく。
互いの息が荒く口内に響くのを楽しみながら、茂みの奥にある自分の芽に触れた。
ぬるぬると滑る指の快楽に眉を寄せ、針金があれば急所切断ね、とまた物騒なことを考える。
ジェバンニの手が、おハルの背筋を撫で上げ細い腰にかかった。
生ぬるい刺激に耐えられないと言わんばかりに下から強く腰を打ちつけられれば
おハルの唇は糸を引いて離れ、甘く細切れな嬌声を上げ始める。
「あ…ッは、ん!ジェバンニ…」
駄目ね、女の色香に惑わされちゃ。
ぺろりと自分の指をつたう蜜を舐め、おハルも彼に合わせて腰を振るう。
もっと、もっと…とジェバンニの髪をかき乱すおハルの手が掴まれ
彼女のしなる体はどさりと地に付き組み敷かれた。
「もう…限界?」
くすりと笑いジェバンニの頬に指を滑らせているおハルの息も酷く荒い。
限界が近いのは彼女も同じだ。それでも何となく彼女は強がってしまう。


899:おハルのけっ死帳:ジェバンニ
07/04/16 08:21:23 Dnzll2wC
腰に、胸に、わき腹に、たまらないと鳴くすべすべと滑らかな肌を辿り、
ジェバンニの筋張った指はやがて、おハルの鎖骨を撫で、細い首にかかる。
「!!」
瞬間、おハルの目が驚愕に見開いた。
「女技、やぶれたり。」
ジェバンニの声と共に白い喉が締め付けられる。やられた。
「ジェ…バンニ…!」
隙をつかれたのは己か。
くっと喉が反りかえり、苦しげに歯を食しばるおハルを見下ろし
その細い顎に唾液が伝うと、ジェバンニはゆっくり指の力を緩めていく。
「唇から毒殺、背中からの刺殺、そして今の絞殺」
男を見くびらないで下さい。と牽制し、にっこり笑った後
滴る唾液を親指で拭ってやり、満足したとばかりに彼がその手を引いた…その時。
「へっ?…!」
ジェバンニの腕をつかみ、おハルの眼がぎらっと鋭く光る。
「いい度胸、ね…」
そのもう片手ににぎられたものを見て、ジェバンニの肝は震え上がった。

「え、ちょ、張り型…何、やめktkr!くwせあdfplふじこ!!!!!」


巻物を手に、半紙へ筆を滑らすレスターがぽきりと首を鳴らす。
忍の里はすべからく平穏、響くは非力な小鳥の声ばかり…。

本日も、一人を除いて一件落着である。




900:おハルのけっ死帳:ジェバンニ
07/04/16 08:22:25 Dnzll2wC
徹夜したwwwwwwwwおはようおまいらいってきますwww

901:名無しさん@ピンキー
07/04/16 16:23:41 Tbcbb1wH
あなたが神か
ハルジェバ最高だ

902:名無しさん@ピンキー
07/04/16 16:35:25 l97enybk
ハルジェバだ…やっとハルジェバと

903:名無しさん@ピンキー
07/04/16 17:46:57 4Rkrp7yF
ハルジェバ萌え
最高だ・・・

904:名無しさん@ピンキー
07/04/16 19:43:42 Dnzll2wC
神は言いすぎだww最高はおまいらただいまおやすみwwwwwww

起きたら枕元でハルジェバがまぐわってますように…

905:名無しさん@ピンキー
07/04/17 04:55:16 uDGE5jGv
ニアリンダ確かにいいな。
>>628井出粧裕と>>735L海砂も好き。何度読んでも飽きない。

906:名無しさん@ピンキー
07/04/17 11:10:15 Z64cVLa6
>>900
うほっハルジェバ待ってましたw
もうものすごくハルに翻弄されまくるジェバ萌え(; ´Д`)
次にも期待してしまうwww

907:名無しさん@ピンキー
07/04/17 18:30:09 F41l0Opm
ハルジェバいいなwww萌えた(;´Д`)

908:名無しさん@ピンキー
07/04/18 16:51:05 VbQLOt+X
めろさゆイイな。
そういやめろは日本人女性はさゆしか知らないんだっけ?

909:名無しさん@ピンキー
07/04/18 17:21:24 L20KxnU4
ミサの事を監視してなかったっけ?>メロ

910:けっ死帳
07/04/18 19:50:09 64vGkkpd
納得がいかないから一度に二つ投下する。
一本は趣味、もう一本は本スレから捏造しまくりんぐ。
女々しくも職人さんボスケテメッセージありだ。よろしく。

911:けっ死帳/
07/04/18 19:50:58 64vGkkpd
「何ですかまた気持ちの悪い…不愉快です」
腰を下ろす度に尻を押さえて呻くジェバンニを、ニアが冷たい目で見つめた
そんな日のまた別の話である。

(暗転:響く出囃子。大衆で溢れる歌舞伎小屋。)

「いよっ!吉田屋!弥ー!!」
演目を終え大衆からの声援を背にして、しずしず花道を帰っていく女形。
大舞台へ戻り、上手、下手へ誘うように腕を広げ
そのままゆっくり礼をするその頬は、うっすらと赤く上気していた。
彼女の名前は、弥海砂。近隣にある芸者小屋の芸子である。
生まれ持っての器量のよさと、どんな役柄でもこなす演技力から
多大な人気があり、巷ではもっぱら「出雲のお海砂」とも呼ばれる花形役者だ。

本日も「吉田屋」のトップとして宣伝舞台を終え、お海砂が舞台袖から楽屋へ戻ると
これまた座の二枚目を張れそうな色男がそこにいた。
「ら、月…」
月と書いてライト。さわやかな微笑をたたえている彼は夜神月という。
彼も役者ではないが、巷にまた別の名前を持っていた。
その名を呼ぶ大衆がそれを彼だとは認識していないのだが、それはまた別の話である。
「どう…だった?」
今だ頬を染めたまま、は…と荒い息を吐きお海砂は月に尋ねた。
大きな瞳はうるみ、その上の細い眉は切なそうに寄せられている。
「うん、悪くなかったよ」
余興としてはね。と軽く微笑む月の前でお海砂はするすると舞台衣装の裾を上げていく。
するとそこには一筋の透明な粘液がつたい、彼女の白い太ももはそれでぐっしゃりと汚れていた。
「も、限界…」
その言葉が早いか否か、彼女の足の間から卑猥な形をした木片が地に落ちる。
ごろ…と楕円を描き、月の足元へ転がってきたその木片、張り型。
それをお海砂の元へ蹴り返しながら、月はつまらなそうに溜息をついた。

912:けっ死帳/別冊:出雲のお海砂
07/04/18 19:52:07 64vGkkpd
「そう…」
ぺたんとその場にくずれ落ちたお海砂を傍らに残し、月は楽屋の戸へと向かう。
「海砂はもっと僕を楽しませてくれると思ったんだけど…仕方がない、帰るよ」
「ま、待って!」
がくがく震える足を堪えて立ち、お海砂は月の背に倒れこむようにすがった。
「もっと頑張る、頑張るから…」
「でも海砂…」
「海砂、月のためなら何だってできる」
お海砂の言葉に戸にかけた手を離して振り返り、その場で腕を組んだ月は
冷淡な視線のまま、くいっと顎で張り型を差す。
「ん…わかった」
ぺたんと床に尻をつき、ころがった張り型を大切そうに拾い上げるお海砂。
月から与えられたそれは、演目の間中ずっとお海砂の胎内に潜んでいたのだ。
この変態!と他の男の前なら彼女はそう叫ぶであろうが、誰でもない月の指示。
彼にとってはただの退屈しのぎでも、恋愛至上主義の彼女にそれを断る理由などない。
愛しい彼のためと、お海砂はうずく快楽に耐えて幕が下りるまで舞い続けたのだ。

「ん…ふ…月…ッ」
大きく膝を割ってその中心へ、お海砂は躊躇うことなく張り型を当てる。
ゆっくり馴染ませるように、それをまた胎内へ戻していくが
月はその様を何の感情も表さない瞳で見下ろしていた。
「ん…ッん…、は…ッ」
長い睫を伏せ小さな両手でゆるゆるそれを進退させる。
瞳の裏で彼を思い描き、これは彼の分身だと言い聞かせれば
容易に快楽が訪れることをお海砂は体中で知っていた。
彼に抱かれた記憶が脳裏いっぱいに広がりそれだけで彼女は達してしまいそうになる。
「月…!月ぉ…」
幾度となく愛しい彼の名前を呼び、細い腰を震わせるその従順さ。
女なんて簡単だ…と白け、月はもたれていた戸から背を離すと、お海砂に歩み寄り
ぱっくりとくわえ込まれた張り型をつま先で蹴り上げた。
「あ!やぁ…あぁ…ーッ!!」
びりびりと背筋に電流がほとばしり、お海砂の目蓋に映った月は真っ白に消えていく。
荒い息を吐き、とぎれたように髪を垂らすお海砂を見つめ、月は
「勝手にイクなんて誰が許した?」
と忌々しそうに舌打ち、小さな顎を掴んだ。
胎内に残った張り形を乱暴に引き抜き、長い指を埋めればそこは粘着質な音を立てて脈打つ。
「ゆるいな…まったく海砂は駄目だな」
「あっや…だって!ひ…あ、月、また…ッ」
いっちゃうぅ!と悲鳴を上げるお海砂の口に月は己を押し込んだ。
「僕を楽しませてくれるんだろ…」
退屈させるなと呟き小さな頭を掴んで前後させながらぼんやりと天を仰ぐ。

つまらない…

神を相手にオチがつかないまま一件落着とする。

913:けっ死帳
07/04/18 19:54:06 64vGkkpd
↑趣味終了↑

↓捏造しまくりんぐ。マット好き要注意。↓

914:おハルのけっ死帳:マット
07/04/18 19:55:39 64vGkkpd

「見渡す限りのうまい棒…そろそろしっとりした甘味が食べたいです。」
吉良を追う片手に、さくさくと軽い隙間だらけの駄菓子に辟易した
Lの舌が乾かないうちの話である。

(暗転:威勢のいい商人の声。城を背景に城下町。)

「姐さん!何してんの?」
おハルの美しい曲線を描く腰に、飛び掛るように抱きつくという人を舐めきったクソ眼鏡。
粋な縞々模様を身に纏ったその男は言わずもがな。マットである。
「買い物よ。Lの個人的なお沙汰で甘味探し中」
離してどいてというおハルにかまわずだっこちゃんしたまま引きずられ
ああ、菓子職人さんらも花見の季節は忙しいのかもなーとマットは笑った。
「そういやさ、俺すごいもの仕入れたんだよね」
にやりと笑う彼にげんなりとおハルは振り返る。
「またエレキテルな玩具?」
仕事にムラを出すくせに、自分の趣味にかけては労を惜しまないのだこの男は。
長崎から仕入れたというピコピコ音の鳴る玩具を手に、彼はよく何時間も宿に篭っている。
この引きこもりめ。とおハルは自分の腰に周る手をぎゅっとつねった。
「今度のは一味違うよ。エレキテルで大人のための玩具さ」
うはww痛ぇっすwwwと、やっと腕を解いたマットに、おハルは思わず「大人のため?」と復唱する。
「そ、いつも世話になってるお礼にあげるよ」と彼は笑い、咥えた煙管を上下させた。

「迷惑のお詫びならわかるけど、お世話なんてしたかしら?」
宿の暖簾をくぐりながらおハルが問うと「毎晩ご馳走さまっす下の世話ー」
と歌うように彼はのたまった。撃たれて死ねとおハルは思う。
「ま、とりあえずお茶でも飲んでよ。」
ぱくりと丸い砂糖菓子を口に含みながらマットはおハルに湯のみを差し出した。
「ありがとう。…何か仕込んでないでしょうね」
「んー?そんな馬鹿なことを俺がするなんて」
勿論じゃないか!と親指を立てるマットに湯のみを投げつける。
「ちょっと飲んじゃったじゃないの!!」
ははははと笑う彼にこやつめと返せばいいのか。
近頃の若者は何を考えているのか。まったく怖ろしいったらありゃしない。

915:おハルのけっ死帳:マット
07/04/18 19:56:16 64vGkkpd
そんなおハルに背を向け、マットは行商箱からいそいそと手の平大の小箱を取り出した。
「これこれー」
にやにやと笑いながら手に乗せたそれを見るマットに、おハルも腰を上げてその箱を覗き込む。
「何?蓋、開けてくれないの?」
「大人の玩具ったら…」
これしかないでしょう!と、おハルの襟元を掴みマットは強引に口付けた。
そしてその口内奥深くへと舌先を伸ばす。
こくっと喉元に流れた何かをおハルは思わず飲み込んだ。
「ま、まさか…」
お約束どおり。淫剤だ。腰に力が入らない。
「あ、今のはまあ新しい薬ね。それも気に入ったらあげる」
そそくさと鼻歌まじりに蓋を開け、マットが取り出したそれは、桃色した二つの楕円。
その球体の間には細い管があり、見た感じは蛙の空気玩具のようだった。
「ふ…ッマット…!」
「はいはい足広げてねー」
息が上がりだし、ふざけんな!と思うがいかんともせず。
ちゃっちゃとおハルの下帯は脱がされ、茂みの奥へとマットの指が伸ばされた。
「ん、濡れてる。これをこうしてー」
つぷと音を立て縦に長い球体が一つ、おハルの胎内に沈みこむ。
「ちょ、ちょっと!や、め…!」
一体何をする気なのだ。新手の張り形にしては形も大きさもどうということはない。
膝の間にあるマットの肩を押して抵抗するが、また「はいはい」と二つ返事。
神経を逆なでするような適当さでおハルはマットに宥められた。
「いつも気持ちよくさせて貰ってるお礼さ」
胎内から伸びる管を伝って、マットの手中にあるもう一方の楕円からカチリと音がする。
「や…!な、なに…!?」
ブーンという振動がお腹に響きだし、マットが親指を動かすたび、その振動は強弱した。
「ローターっつたかな。試すのは今日が初めてなんだけど」
どう?とマットがわくわくした顔でおハルの顔を覗く。
「ん…ッどうって…変!…これ、嫌…ッ」
首を振ってそれを抜こうとするおハルの手を取り
「なかなか良好か」とふむふむ満足げに笑うとマットは自分の下帯を解いた。
「俺にも楽しませてね」
「む、無理よ…!や…ッやめな、さい!」
つるつるした膝を掴み、己を管が消えるその先にぐっと押し込む。
「いやいや大丈夫。んーなんかくすぐったい感じだな」
先っぽに当たってると、おハルの中をマットは探るようにかき回した。
「あぁッ!や、やめ…!奥に、当たる…ッ」
桃色に染まった頬にうるんだ瞳、つやつやと濡れる唇からこぼれるのは甘い吐息。
「やーもう…。想像してたよりずっとエロイっすねwww」
こりゃたまらんとふくよかな胸に手を伸ばし、「感度もいいし最高っすwww」とそれを揉みしだいた。
「も、やめ…!マット…!!」
経験したことのない快楽にぽろぽろと涙をこぼしおハルは身をよじって声を上げる。
屈辱だ。くやしい。後で覚えてやがれ。
ありとあらゆる物騒なことを考えようとするが思考が追いつかない。
「あッ嫌!ン、あっいや…嫌!」
「全然嫌そうじゃないんだけど」
薬などなくてもこれは十分に「使える」ようだ。
そう思いながらマットは手にした操作ノブの一番強度へと親指を滑らせた。
「きゃぁあぁ!やめ…ッや…!やぁあぁ…!!!」
大きく背を反らせきゅぅうとおハルの粘膜が己を締め付ける。
くっと喉を鳴らしマットもそのまま精を吐き出した。



916:おハルのけっ死帳:マット
07/04/18 19:56:48 64vGkkpd
「何ですか?これは」
匙を口に咥え、あんみつを手にしたLが首をかしげる。
その前をキラリと光るものが勢いよく飛んでいった。
カッ!カカッ!カッ!と気持ちのいい音を立て的に突き刺さるそれ。
「手裏剣、ですね。」
千代紙で騙し舟を作り、それを組み合わせてニアはもりもりと膨大な手裏剣の山を作り上げる。
「Lが聞きたいのはそういうことじゃないと思うが…」
パキリとこちらも気持ちのいい音を立てメロはやれやれと手にしたチョコレートをかじった。
カッ!
おハルの目には目隠し。震えながらもおハルに凶器を手渡すしかないジェバンニに
レスターが仕方がない、気の済むまでの辛抱だと首を振るう。
「なかなか当たらないものね」
ふうと息をつき、ある一本の木を狙っておハルはまた手裏剣を投げた。
カッ!
「ちょ、ごめんなさい。許してwwwwwww」
その木の幹には、びっちりと縄で拘束されている婦女暴行犯、マット。

「的はマット、なーんちゃって!」
「うるさいです。松田。」

人間だもの親父ギャグでもいいじゃない。本日も一件落着である。



917:けっ死帳
07/04/18 20:00:55 64vGkkpd
捏造しまくりんぐですまん。
どうしてもマットが書きたかったんだwやりきった達成感でいっぱいwwww
つき合って読んでくれた奴お疲れさん!マジでトンな。

918:名無しさん@ピンキー
07/04/18 22:45:23 gGmWm5tQ
>>917
もうね、アレだ
大 好 き
マットクソワロスwww

919:名無しさん@ピンキー
07/04/18 22:59:32 /s5iX29l
>>917
最高っすwwwエロイけどワロタ
氏のファンになりますた

920:名無しさん@ピンキー
07/04/18 23:49:22 ty+0/po1
>>917
テラGJ!
面白かったwwww

921:名無しさん@ピンキー
07/04/19 00:06:00 npJvpNHc
>>917
また神きてるーー
だ い す き だ !

922:名無しさん@ピンキー
07/04/19 04:21:48 hhlGjrmn
》そろそろしっとりした甘味
》花見の季節は忙しい

だな。職人さんいつまでも待ってる。
自分はしっとりしたビターが好きだー

923:名無しさん@ピンキー
07/04/20 04:50:48 zOT6HXAI
神で抜き、犯罪者にバロスw

ナオミはどこだナオミちこうよれ

924:名無しさん@ピンキー
07/04/21 16:06:23 Y7919XeO
ところでツクツクホウシの鳴き声が
「突く突く奉仕!突く突く奉仕!とっても良いよぉ!とっても良いよぉ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
って聞こえる。
何か必死で怖い。

なんか末期の照が浮かんでどうしようかとオモタ

925:名無しさん@ピンキー
07/04/21 16:38:27 sHyfOuOA
自分には「オーシツクツク」にしか聞こえんw

926:名無しさん@ピンキー
07/04/21 17:20:54 Y7919XeO
腕まくりするモッチーが浮かんだwwwww

927:名無しさん@ピンキー
07/04/21 17:29:24 ArpCK1qj
自分は「おーし!突く突く!(これを36回ほど段々早く)
(・∀・)イイよ!(゚д゚)え゙ぇ!?イイよ!え゙ぇ?!イイよ!え゙ぇ!?ジー」

928:けっ死帳
07/04/21 19:36:18 Y7919XeO
>>(・∀・)イイよ!(゚д゚)え゙ぇ!?
自分で驚くんだwwwwwww腹イタスwwwwwwwww

いつもGJありがとなおまいらこそ大好きだ!ファンだなんておまwwうぇうぇwwww

そうだ3Pを書こう…と思い立ったがJRSS投下
ニアとメロは特にキャラが掴めなくて難しい、キツめの冗談と糞ガキ要注意


929:おハルのけっ死帳:ニアとメロ
07/04/21 19:38:40 Y7919XeO

体の一部と言ってもいい眼鏡を粉々にされ、ようやっとお縄をとかれたマットが
煙管をふかしたまま、ぱたりと仰向けに昇天した
そんな三日三晩目のまた別のある日の話である。

(暗転:春の日差し爽やかな宿場、天高くぴーひょろろと鳴く鳶)

「よくもまあ……飽きないものね…」
暇つぶしがてら、半刻ほど観察してみたが
目の前の少年は延々と花札を三角に積み続け、いくつもの塔を作り上げていた。
塔っていうよりもう壁だ。どんなけ積むのだ、何を目指しているのだ。
「……。」
巻き毛をくるんとさせ、一瞬その手が止まったかと思えばまた花札を積み上げる。
自分と彼との間にあるその壁は、物理的にも精神的にも強大なようだ。
まったく何が面白いのやら理解しかねるわね。と、おハルは肩をすくませた。
件の花札少年の名前は、ニア。
おハルとの初対面時には、まだ彼を青年とも呼べたのだが、金銭感覚なしの玩具趣味や
こちらに有無を言わせない無茶を言うあたりから、段々と幼さが垣間見え
近頃ではもっぱら、知ったその内面と相まって外見も退化して見えてくる次第だ。
Lやメロが四方八方に足を伸ばし、吉良の背中を追っている間彼はお宿で花札塔。
何が怖いから出ませんだ。このおぼっちゃまくんめ。とおハルは唇をとがらせた。
そのうちぽっくんとかレロレロしちくり~とか言い出すんじゃないのか。
「……言いませんよそんな事」
「あらやだ、失礼」
口が滑ったと同時に、つきたくもないため息がおハルの唇から出た。
「とは言っても、吉良は尻尾を出さないし…」
どうしたものかしらね…と、豊満な胸を床に押付けごろり悩ましげにうつぶせる。
また一つ塔を作り上げたところでニアが手を止めた。
「…尻尾……」
吉良。吉良シンセカイノカミ。
その憎き罪人の正体が何者であるのかを、Lもメロも勿論ニアも当に知っていた。
だが、公式で彼をお縄にかけるのにはこれといった裏づけがなく
その穴を見つけることがニアの役割、その穴を作り出すことがメロの役割だった。
例えひとり宿に残って花札を玩ぼうとも、彼はちゃんとお役目を全うし
頭の中では常にその切り札を探っている。でもやはり札は揃わず、カスばかりが手中に集まるのだ。
策には策で返されるイタチごっこ、尻尾のないイタチは罠へ。吉良をどうおびき寄せるべきか…
「ニア…」
くしゃと前髪からおハルの指が覗く。
「ごめんなさい、失言だったわ」
そんな顔しないで。とおハルに言われ、ニアは自分の頬に指を滑らせた。
そんな顔。自分は今、どんな顔なのだろうか。
「勘違いしないで下さいリドナー。あなたの言葉で私が」
ちゅ、と音を立てその先の言葉はおハルに遮られた。慰め、だろうか。
目の前には長い睫。ゆっくりと開く瞼からおハルの瞳に映った自分が顔を出す。
ああ、こんな顔。
「リドナー」
少年のような、青年のような、ただの男のような、その表情をおハルは胸に抱きしめた。
柔らかいそのぬくもりに、ニアの硬くなった頭が一瞬ふわっと溶けそうになる。
レロレロしちくり~…
…いやいやいや、脳みそお前どうした。歩く身代金と言えばそうかもしれないが。
おハルの胸についついほだされた脳みそのパズルをニアが瞬時に解いたとき。

930:おハルのけっ死帳:ニアとメロ
07/04/21 19:39:28 Y7919XeO
ガラガラガラ。
開いた襖へ二人同時に視線を上げる。
「………おい」
「…………あら」
「……………メロメロ」
ふざけんな!と、部屋の戸口から開口一番に怒鳴りつけてくる男。メロだ。
「何がメロメロだ!馬鹿にしてんのか!」
「間男だわ間男」
「そうですね、その言葉は正しい」
抱き合ったまま二人で冷静な判断を下してみる。
「だいたい何してんだよハル!お前はどっちの味方なんだ!」
やいやい牙を剥くメロに、味方もくそもないわよ。とぶった切っておハルはメロを手招いた。
「文句があるならあなたもいらっしゃいな」
勝手な独占欲と闘争心、ぽつんと戸口に立つ疎外感でメロは舌打ちしながらも
足取り荒くおハルに向かい、ニアを邪魔だと押付けつつその背中に腕を回した。
「はいはい、喧嘩はやめて」
二人をー止めてー♪などと続く懐メロを何となく脳裏に浮かべ
おハルはニアと共にまた甘い匂いのする彼をぎゅっと胸に抱いた。
彼は一番という位に執着しすぎるところがあるのだ。
過去に何があったかなどおハルは知らないが、彼はニアを目の仇にしている。そう言ってもいい。
ニアの机上で策をまとめる論理的な知恵とメロの経験から得た生きる知恵。
発想力と行動力。そんなもの競い合っても勝敗がつくわけがない。
それなのにいつも勝手に比べて意固地になってニアをつっぱね続ける、困った坊やだ。
おハルの胸中で何の因果か頬を合わせ、それぞれ心底嫌そうに眉を寄せる少年たち。
「あら、そっくりな顔して」
くすくすとおハルが大人の笑みをこぼせば、
ギザギザハートの少年たちは途端にカチンと反抗心を燃やす。
「ニア。」
「メロ。」
互いを呼び合う声に、何事?と思わずおハルは首をかしげた。
「どっちが先にハルにまいったと言わせるか――」
「競争ですね………」
ニヤリと同時に二人の口角が上がったと思えば、
おハルの着物の合わせ目と帯に伸びるは二人の手。

「え、ちょ、あーーーーーれーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」


931:おハルのけっ死帳:ニアとメロ
07/04/21 19:40:34 Y7919XeO
くるくるさっさと身包みを剥がされ、御無体な!とおハルは叫んだ。
こんな時ばかり無駄に足並みそろえやがって、吉良はどうしたんだ吉良は。
「ば、馬鹿なこと考えてないで吉良を…」
むぐとおハルの唇がメロにふさがれた。あんたこれニアと間接キスよ間接キス。
そんなことを知る由もなく、メロは薄い舌でおハルの唇を割ってそれをからませた。
一方ニアは、おハルの背後から先ほどまで顔を埋めていた胸に手を伸ばした。
その尖りを器用な指でまさぐればメロと合わさったおハルの唇から甘い吐息がもれる。
「ん…ッちょ…っと!」
細切れに上がるおハルの声に、その薄暗い視線をメロに向けフフ…と不敵な笑みをこぼすニア。
てめぇこの野郎とメロはおハルの茂みに指を這わせ、その先にある芽を摘んだ。
「は…ッ!あ、やめ…!」
びくんとおハルの体がしなりふるふると小さく震えだす。
ほれ見たことか先手必勝だ、と剣呑に目を細めニヤリと視線を合わせあう。
自分を合間にバチバチと火花を散らす少年たち。人の体で喧嘩はやめて二人を止めて。
「あ!は…ッん、ちょ、と…」
メロの指がおハルの胎内へ侵入し、粘着質な音を立ててかき回された。
探すは一点。おハルの声に耳をそばだてながらメロは二本指をうごめかせる。
「そんな縦横無尽に指を動かしても無駄だと思いますが」
おハルの首筋を舐るニアの言葉で、むっかぁと眉間に皺を作り
また意固地になってメロはぐいぐいと指を増やした。
「い…ッ、やめて…!メ、ロ痛…いッ!」
メロ、お前はいつも感情的になりすぎて大事な事をおろそかにしてしまうんだ…
そんな事を思い、神妙に一つ溜息をついた唇をニアが開く。
「上です。位置と指の角度からリドナーはきっと上付き、というものなのでしょう。」
…一体何処で何を覚えてくるんだろうか。ロジャーかロジャーなのか。
教壇を前に行き過ぎた性教育をする老いぼれを思い、いやいやないないと頭からそれを打ち払う。
メロはしばし思案顔になるが、おハルにこれ以上痛い思いをさせるのは偲びない。
くっと指を折り、モノは試せとざらついた粘膜を指の腹でかいてみた。
「あッ!やぁあ、やめ…ッ!」
「!…へぇ」
「無駄な知識は明日を救う…です」
にやと笑うニアに、お前が目指すものは金の脳か。と呆れかえる。
だがしかし、ニアの桃色トリビアを使っておハルを攻め立てるだけでは癪だ。
フンと一つ鼻を鳴らして、メロはおハルの胸をさまよっていたニアの手を取ると
ぐりんとおハルの体を回転させ、溢れた蜜に濡れた付け根をニアの指に触れさせた。
「俺はおまえのパズルを解く為の道具じゃない」
そういうお前は人の体をパズル呼ばわりか馬鹿野郎。
おハルはそう憤るが、散々弄くり回された体には、情けなくも力が入らない。
はふはふ荒い息を吐いてニアを濡れた目で見つめるしかなかった。
「ニア…」
少年、青年、男。どれでもない、雄という顔がおハルの瞳に揺れる。
胎内にまた違う指の形を感じればおハルの粘膜がひくりと脈打った。



932:おハルのけっ死帳:ニアとメロ
07/04/21 19:41:58 Y7919XeO
零れる蜜を指に絡めメロが後肛へ塗りたくるとおハルは慌てて身をよじった。
「こっちは慣れてないみたいだな」
腕の見せ所だ、と嬉しそうに指を進めるメロにニアが目を丸くする。
「メロ、何を?」
楽しげに排泄器官を弄る様に眉を顰め、じたばたと抵抗するおハルをとりあえず羽交い絞めた。
「は、離しなさい!ニア!」
何でそうなるんだ。言ってる事とやってる事むちゃくちゃじゃないか。
細い腰にニアの腕が周り、むちっとしたおハルの双丘が据え膳よろしくメロの前に突き出される。
「こっちも使えるんだよ」
にやりと得意そうに笑い、男二人に穴一つじゃ足りないだろと、くぷり音を立てて指を埋ずめた。
「何を…ッ馬、鹿なこと…を…!」
メロの言い草に信じられないとふるふる首を振るおハルを、丸い目のまましばし見つめた後
「穴を作る…なる程、懸命です」
とニアはあっさり肩をすかし、また自分の役目とばかりにおハルの胎内にある指をうごめかした。

嬲るという漢字が頭に浮かび、おハルの体にかあっと熱が篭る。

「ま、まいった!まいったから許して…!」
「これからだろうが」
「これからです」


知識と手管、どちらに軍配が上がったかはこれもまた甲乙付けがたし。
本日も一件落着である。

933:おハルのけっ死帳:ニアとメロ
07/04/21 19:49:16 Y7919XeO
終了

職人さんがいたら、ぽっくん無視して投下して下さいっす!
しっとり甘いのとかシリアスとかギャグとかがっつり読みたいとです。

934:名無しさん@ピンキー
07/04/21 23:17:53 yC+r7JSB
神キタ━━(゚∀゚)━━!!
もう萌え死んだ
二アメロハルいいよー!!

935:名無しさん@ピンキー
07/04/22 02:57:18 pPrCHdns
乙!けっ死帳氏の年代がわかったような気がしたw

ニアがおぼっちゃまくんならメロはびんぼっちゃまってとこか。
「落ちぶれてすまん!」

936:名無しさん@ピンキー
07/04/22 08:28:47 Aa1vRRWL
びんぼっちゃまメロwwあの露出癖はまちがいねぇwwww

937:名無しさん@ピンキー
07/04/22 17:11:18 DQlN4luU
相変わらず楽しませてもらいますた
乙華麗ですノシ

938:名無しさん@ピンキー
07/04/22 22:46:52 6/2SiAns
読了。乙

939:松田ミサとハル月
07/04/23 12:50:59 i7LGc1On
週末の午後、燦々と光の降り注ぐ新興住宅地の一軒家である。
「ただいまー!」
玄関を勢いよく入ってくるとミサは元気よく叫んだ。
紳士靴の上に流行りのミュールが行儀悪く散らばる。その声で飛び出してきた松井は
「おかえり、ミサミサ」と小鳥のような小さなキスをした。
「あー疲れたー。ねーマッツン肩揉んでよ!」
ソファーにそっくり返ってミサが言う。
松田はいそいそとエプロンで手を拭くと、肩を揉みはじめた。
天性のマネージャー気質である。
襟元がはだけられ、白くすべらかな肌と鎖骨が覗く。
キャミソールの肩紐はしどけなく下ろされて小さな胸の隆起が見えそうだ。
松田は自分の中にいきり立つものを感じ「ミサ…もう一人作っちゃおうか」とミサの耳元で囁いた。
ミサは色っぽく眉根を寄せて「ん…気持ちいい…じゃあ次は足ね」と問いには答えずソファーに腹這いになった
「ハイハイ」
松田はそれでも嬉しそうにミサのストッキングを脱がせると、脚を揉みほぐし始めた。
きゅっと締まった足首。つるつるした脹ら脛。むっちりとした太股。
スカートはめくれ上がって挑発的な尻が誘っている。
松田は思わせぶりなような粘るような手つきで撫で上げる。もはやマッサージというより愛撫である。
ミサの息が心なしか荒くなってきた。露出した肌はほんのり桃色に上気している。
「…あつい…」ミサは潤んだ大きな目で振り返った「服、脱がせて…」
松田がミサの白い下着を引き剥がすと、脚の合わせ目から透明な粘液がいやらしく糸を引いた。
ミサは松田に向きなおり「上も」と命令する。松田はミサの唇を貪りつつ、手は忙しくミサの肌を露わにしていく。
服が景気良く投げ捨てられる。
ミサはソファに寝ころんで手を差し伸べて哀願するように「ねえ、早く…」と小さく囁いた。
白い肌は午後の光を反射し、薄い色の乳首がツンと尖り小振りな乳房の頂上に乗っている。茂みは濡れてキラキラと輝いて糸を太股にまで伝わらせている。
「ミサ」堪らず松田はエプロンを脱ぎ捨てるとミサにのしかかった。

940:松田ミサとハル月
07/04/23 12:53:27 i7LGc1On
逸る気持ちを抑えつつ松田はミサの小さな耳に舌を這わせた。「あ…」ミサは腰をくねらせる。
唇で耳と首筋を刺激しながら、片手はミサの秘所に伸びていった。
ヌルリとした感触が松田の指に伝わってくる。指で溢れる粘液を肉芽と淫唇に塗りたくると、
わざと音を立てた。ネチャネチャという音に合わせてミサの下半身がピクピクとうごめく。
「あ…ふ…」ミサの喉から甘い声が漏れた。ミサは松田から糸を吐き出しながら唇を放すと「…ねぇ早く」と可愛らしく懇願した。
だが松田はすぐにくれてやるつもりはない。上の口の言う事は信じてはいけない。ミサの下の口は焦らされるのが大好きなのだ・・・。

少年は玄関に脱ぎ散らかされた靴を神経質そうな指で拾い集め、ブツブツ文句を言っていた。
「ったく、松田のバカが…。躾がなっちゃいない…」
玄関を整頓し終えて背を伸ばした少年は、それでも猫背である。
髪は黒くボサボサで、細い体に学生服をだらしなく着込んでいる。
少年はやる気なさげに「ただいま」と言ってキッチンに入ると、長ネギの刺さった大きな買い物袋をカウンターに置いた。

その音でやっとミサと松田は家族の帰宅に気付いた。
二人があわてて服をかき集め着込むと、しばらくして少年はリビングに入って来た。
少年の骨張った素足が床にペタペタと音を立てる。
ミサと松田は、紅潮した頬をなでながら照れ笑いし揃って「L男おかえり」と言った。
L男は無言で何か言いたげにしたが、思いとどまったように、菓子で一杯の袋を下げてリビングを出て行こうとした。
しかし、去り際に振り返ると「私は構いませんが、ライト君達が帰ってくる前に済ませて下さいね」と言い残しドアを閉めた。

松田は決まり悪そうに「どっちが親だか分かんないね」と言った。
だがミサは寂しげに「あの子は何だかいつまで経っても他人行儀なところが抜けないね」と呟き
「四歳児伝説って言うんだっけ…何だっけ。…駄目だね」と言葉を詰まらせると俯いた。
松田は慌てて「そんな事ないよミサミサ!照れてあんな風にしかできないだけだよ!L男だって分かってるよ」と言うとミサをきつく抱きしめた。
ミサも応えるように松田の首に細い腕を絡ませる。
しばらく抱き合って肌のぬくもりを感じていると二人に満たされなかった熱が戻って来た。
ミサが大きな目を潤ませて松田を見つめる。「やっぱり、もう一人作…」と言いかけると、
松田は待ちきれずに避妊具を放り出し、ピンク色の唇に口づけた。

941:松田ミサとハル月
07/04/23 12:56:50 i7LGc1On
L男は二階の自室で椅子にうずくまって「新発売・ラクダのマーチ・キャメル味」をバリバリと貪っていた。パソコンの横にはうず高く菓子が積まれている。午後の日差しはカーテンで遮られ部屋は薄暗い。「ラクダ…ハズレだったな…」L男は小さく呟いた。
L男の目の前にモニターがあり、明るいリビングルームにそぐわない二人の絡み合う様子が映し出されている。
スピーカーからは二人の名前を呼び合う声、喘ぎ声と粘着質な音が漏れ出ている。
L男は眉間に皺を寄せると「全くあの人たちは…」と呟くと映像を切り替えた。
「家計簿ソフトL君ち」と一瞬画面にデカデカと映し出された。カチャカチャと筋っぽい指でキーボードを叩き「あと一人…いやあのバカ夫婦はあと二人は…」と呟いた。
スピーカーから漏れ出る声は喘ぎ声だけになり段々とリズミカルになってきた。

その頃、ハル子とライトは仲良く手をつないで信号待ちをしているところであった。
ハル子は明らかに白人との混血が分かる白い肌と薄茶の髪と瞳の美少女である。
ブレザーにネクタイ、今時の女子高校生風である。短めのスカートから細長い脚が突き出ている。髪型は後ろでひっつめてくくっている。
手をつないでいるライトは、幼さが残るがよく見れば目鼻立ちの整った少年である。
ハル子は何かに気付いたようにポケットから携帯を出すと一瞥し、ぱちんと閉じた。
そして「ライト、今日は寄り道するよ」と言った。
ライトは顔を輝かせると「どこへ行くの?」と尋ねた。
ハル子は「ひ・み・つ・き・ち」と細かく区切って発音すると、さっさと歩き始めた。
ライトは「秘密基地?子供っぽいなぁ」と言いながら引っ張られるようにして後を付いていく。
ハル子はふんと鼻を鳴らし「大人の秘密基地よ」と自信ありげに言った。ライトは不審に思いながらも見慣れぬ街へ進んでいく。
二人は何の変哲もない住居用の思われるコンクリートマンションの入り口に入って行った。
エレベーターに乗るとライトは期待に満ちた目で「ここ、何?誰んちに行くの?」とハル子を質問責めにした。
ハル子は偉そうに「着けば分かるわよ」としか言わない。
最上階の一室のドアを開けると「さ、どうぞ」とライトを招き入れた。

中はがらんとしていた。
薄暗い部屋の遮光カーテンを開けると眩しい日差しが差し込んできた。
見回してみると、床にノートパソコンがぽつんと置いてある。
部屋の隅には古風な肘掛け椅子があり、別の隅には白い服とジーンズが脱ぎ散らかされている。
ライトがつまんで見ると、服の下にはデザート菓子のカス。ライトはそれを見て
「わかった!兄ちゃんだ!ん?隠れ家?なんで?」と大仰に頭を抱えて叫んだ。
ハル子は疑問には答えず、自分のネクタイを指で緩め
「ライト、シャワー浴びといで」と命令し、肘掛け椅子にふんぞり返ると長く白い脚を組んだ。

ライトは訳も分からずシャワーを浴びていた。ハル子は威圧感があり、命令されると逆らえない。
浴室の外からハル子が「いい?念入りに洗うのよ」と厳命する。「はい」しょんぼりと答えると、全身を念入りに洗い始めた。
シャワーを浴び終え、出ていくとハル子はノートパソコンを必死にいじくり回していた。「あー、やっぱダメか」
ライトは「ちょイイの?兄ちゃんかな?人の物だよ」とハル子を窘めた。
「いいの!」ハル子はそこでキッと振り向くと「ちょっとあんた!何きっちり着てんのよ!」とライトに叫んだ。
「え?でもこれ僕の」と気弱に反抗しようとした瞬間ハル子はライトに馬乗りになると、上着を脱がせる。
ライトはされるがままで「何?」と妙に可愛らしく聴いてくる。
まさか意味が分からないのかとハル子は舌打ちしつつ、恐ろしく手際よくライトを素っ裸にしていくと、
肉茎を持ち上げ口に含んだ。

942:松田ミサとハル月
07/04/23 13:01:40 i7LGc1On
舌先でちろちろと肉の先の割れ目をなぞると、ライトは「んん…」と呻き声を上げ体を震わせた。
(初めてかよ…しかも何?知らないの?)ハル子は日本の性教育を訝しく思いつつも手と口は忙しく動いている。
根もとを手できつく締め上げ、たっぷり唾の乗った舌でゆっくりと根から先へと舐め上げると「あ!」とライトが小さくさけんだ。
飛び出した白い液は裸の腹に飛び、どくどくと後から後から出てくる。ハル子は体を離し、
頬にかかった液をライトの服を引き寄せて拭い、ヒクヒクと痙攣し放心状態のライトを不機嫌そうに見つめていた。

ハル子はライトに馬乗りのまま「いい?さっきみたいにすぐ出しちゃ駄目よ」と綺麗な顔を強張らせて言った。
だが裏腹にハル子のむっちりとした腰はライトの上で激しくくねっている。
「あっ…んっ…分かっ…ハル姉ちゃん…何コレ。何。どこに入ってんの?」
ハル子はL男の性教育の無策ぶりにも呆れながら「いいから…勝手に動かないで…任せて」と甘く囁く。
「うん…んっ」妙に優しげなハル子にライトは少し嬉しくなったが、すぐに下半身の感覚がすべてを支配した。
ハル子は腰を深々と据えたままライトの上でのけぞると髪を解きシャツを脱いだ。ハル子はブラジャーを着けない。
ライトの目の前に神々しい紡錘型の双丘が現れた。器用にスカートも脱いでいくとハル子はライトの上で淫らに上下運動をし始めた。ライトは
薄れそうになる意識の間で揺れる乳房から目が離せないでいた。
真っ白な肌は血管が透けて見え、突起は自分のものより桃色がかっている。胴は妙に短いがくびれている。
ライトの陰茎はハル子の股のどこかに飲み込まれては吐き出されを繰り返し、そのたびにどちらの物ともしれぬ粘液でグチュグチュと音を立て、ライトの意識を奪っていくようだった。
「あ…ハ…っ」ハル子に何か聴こうとするが声は卑猥な喘ぎ声にしかならなかった。

その頃ヘッドホンで「じゃそれでお願いします」と薄暗い部屋で言い終えたL男は、
傾いた日差しを見て、ライトとハル子の帰宅が遅いのを心配しはじめていた。
ハル子は親の友人の子供で美人だが可愛くない。だが弟妹はヌコ可愛がりしているのだ。
この家には松田とミサ夫妻、L男、友人の娘ハル子、双子のライトと月子が住んでいる
松田とミサと月子が今騒がしく夕飯を作っている。
弟妹がヌコであれば、ハル子と松田とミサはさしずめ要監視対象だった。

L男はふと嫌な予感がしてモニターの画面を切り替えた。
一面に並んだ細かなマスの中の一つに、ライトに乗ったハル子が映し出された。
L男は目を見開いた。「これは…」画面に裸の二人が大写しになり、ブチャッヌチャッという淫らな音と、
ハル子の荒い息の下からライトの喘ぎ声が聞こえてくる。
L男は為す術もなくライトが汚されていくのを見守るしかなかった。
「…っ…ぁ!」ライトが達したその瞬間、ハル子は勝ち誇ったような笑みをモニターに向けた。
「わ!」L男は驚いてひっくり返った・・・。

943:松田ミサとハル月
07/04/23 13:20:15 i7LGc1On
しまった乳首いじりを入れるのを忘れたOrz

944:名無しさん@ピンキー
07/04/23 13:28:17 C218wbEm
なんだか良くわからんちん

945:名無しさん@ピンキー
07/04/23 13:57:27 LIZ/6nn0
続きあるんですか?

946:松田ミサとハル月
07/04/23 14:10:30 i7LGc1On
松田とミサ夫妻、子供L男(ミサとLの子)、松田の友人の娘ハル子、松田とミサの子双子ってことで

947:名無しさん@ピンキー
07/04/23 14:45:51 utcwpvow
松田とミサの実子は誰だ?双子?バツイチなのは意味あるのか?

948:松田ミサとハル月
07/04/23 23:54:32 4iHYI9LT
ミサはLの子供を身ごもりますがライトの指示により孤児院に産み捨てます。
ライトの死後松田と結婚し二子をもうけ、ライトにちなんだ不吉な名前を付けます。
松田はLの子を引き取り、友人の娘(さゆと白人と結婚して産んだ娘でもいいんだけど)も育てています

949:名無しさん@ピンキー
07/04/24 00:48:55 ZXbR9Qqg
何というカオス一家…
先にその設定が明記されてないとちとわかり辛いかもしれんな
のぞきというシチュは個人的においしい、乙

950:名無しさん@ピンキー
07/04/25 03:42:06 /TXT1Zdx
アヌメ見て保管庫から最近のまで片っ端からめろさゆ読んだ
萌え死ぬかとオモタ

951:名無しさん@ピンキー
07/04/25 20:20:21 QTsO/aCR
メロハルが読みたい…
ハルジェバハルでも良いw
神のご光臨心よりお持ちしています

952:名無しさん@ピンキー
07/04/25 23:45:41 NZZQGcen
こんばんは。急に書きたくなって一気に仕上げた月×ミサSSを投下します。
「妄想の中だけでも二人に幸せになって欲しい」と思いながら書いたので
捏造全開です。しかもクソ長い上エロまで遠いです。心の広い方は是非
読んでください。

953:月ミサ
07/04/25 23:47:00 NZZQGcen
 火口卿介を確保し、夜神月の手に再びデスノートが戻った。
「う、うわあああ!」
 同時に、デスノートを所持していたときの記憶も全て戻った。
―僕は……僕は何て事を……
 大丈夫ですか、と自分を気遣うLの言葉も、今の月には届かない。月はノートを
抱きしめたまま、呆然と目を見開いていた。


 全ての監視を解かれた月は、火口逮捕から七日経った十一月四日の早朝、森の中
にいた。大木の根元を、スコップで掘り進めて行く。顔を覗かせた銀色の箱の蓋を
取り、以前弥海砂が所有していたノートを手にした。
―このノート……
 目を伏せて黒い表紙を見つめていると、大きな羽音が静寂な森に響いた。
 瞬間、黒い死神が天から舞い降りてくる。
「おー、久しぶりの人間界!ってあれ?ライト!?」
 降りてきた死神―リュークは、そこにいた人物を見て大声を上げた。
「このノートは、ミサに掘り出させるんじゃなかったのか?」
 目を丸くして尋ねるリュークに、月は無言で背を向けた。デスノートを手に持っ
たまま、何処かへと進んでいく。
「おい、待てよライト!」
 以前とは全く違った雰囲気の月に戸惑いながら、リュークは慌てて月のあとを追
いかけていった。

 それからしばらく歩き続け、月は新築とはいえない、しかし、小奇麗なアパート
の一室の前で足を止めた。
「おいおい、本当に何をするつもりなんだよ、ライト」
 背後でうるさく喋りつづける死神の問いに、月は決して答えようとはしない。
(こんな早くに女性の部屋を訪ねるのは無礼かもしれないが……)
 一度深呼吸をしてから、ゆっくりとインターホンに手を伸ばした。
『はーい!あ、ライトだ!待っててね、今鍵開けるから』

954:月ミサ
07/04/25 23:49:37 NZZQGcen
 高い音が鳴り響いたあと、はしゃいだ女性の声がスピーカーから流れた。わずか
に間を空けて、部屋のドアが開かれる。
「ライト、やっぱり来てくれたんだね!昨日の夜の『会いたい』ってメール、本当
だったんだ!ミサ、早起きして待ってたんだよ!」
 部屋の主である海砂は、笑顔で月を見つめた。しっかりと化粧を整え、寝巻きで
はなく黒いニットのワンピースを着ているところを見ると、月の訪問を心待ちにし
ていたようだ。
「ミサ、これを……」
 先ほど掘り出した黒いノートを月は海砂に差し出した。海砂は待っていました、
と言わんばかりに素早くそれを受け取る。
「あっ……」
 ミサの身体が小さく震えた。キラに会う為に努力した事、レムの落としたデスノ
ートを拾った事、自分が第二のキラである事、Lの拘束から逃れる為に所有権を放
棄した事。デスノートに関する全ての記憶が戻ったのだ。
「……思い出したよ、ライト」
 ミサはデスノートを抱え、やや強張った声で告げる。
「ライト、立ち話なんかじゃなくてさ、部屋に上がってよ」
 その声をごまかすように、海砂は無理に笑顔を作った。立ち尽くしている月の腕
を引っ張り、部屋に招きいれた。
「ようこそ、ミサのお城へ!男の人を入れるのはライトが初めてだよ」
「……」
「これから新世界を作るための緊急会議を始めます!」
「……」
「ライト、紅茶がいい?それともコーヒーがいい?」
「……ミサ」
 矢継早に言葉を発する海砂を、低い声で月は遮った。
「……僕は」
 海砂の目を真っ直ぐに捉える月。海砂もその目を真剣に見つめる。
「どうしたの、ライト……」
「僕は……キラであることを自白しようと思う」

955:月ミサ
07/04/25 23:51:19 NZZQGcen
「……!?」
「えっ、な、なんで!?」
 ライトの背後でリュークが目を見開く。意外すぎる言葉に、ミサも驚きを隠せな
い。
「……昨夜デスノートを手にして、全ての記憶が戻った……そして、自分の犯した
罪の大きさを痛感した……僕はもう、キラでいることは出来ない……」
「ラ、ライト、お前キャラ変わりすぎじゃないか?」
「……デスノートを使っていたときの僕が異常だったんだよ、リューク。デスノー
トを手にしたときに戻るのは記憶のみ。狂っていたときの人格までは戻らない……
今の僕に、あの時の様な真似はとても出来ない」
 何度も言葉を飲み込んだリュークに、月は苦笑して答えた。
「ミサ、僕はそれを伝えに来たんだ。君に僕と一緒に自白しろなんて言わないし、
第二のキラについて聞かれても僕は絶対に口を割らない。むやみにデスノートを使
わなければ君が捕まるような事もないだろう。ただ、これでもう君には会えなくな
る。だから、お別れを言いにきたんだ」
「ライト……」
 辛そうに語るライトを、海砂は哀愁に満ちた瞳でぼんやりと見つめた。
「じゃあ、さよなら、ミサ」
「……待って!」
 部屋を出て行こうとする月を海砂が呼び止めた。
「ライト、ライトがキラだって言いに行くなら、ミサも一緒に行くよ!」
 そう言うとミサは、細い腕を伸ばし月の背中に手を回した。
「ミサ……」
 月に抱きつき、ストライプのセーターの胸に顔を埋めたまま海砂は言う。
「ライト、キラだって言ったら、もう会えなくなるんでしょ?」
「ああ、きっと極刑は免れない……最低でも、ずっと警察の監視下に置かれる事に
なるだろう」
「ミサ、ライトのいない世界でなんて生きられないよ。ライトのいない世界にいる
なんて、ミサにとっては死んでるのと一緒だもん。私は、ライトの事が大好き。だ
から、ずっとライトと一緒にいたいの。死ぬなら、ライトと一緒に死にたい」

956:月ミサ
07/04/25 23:52:58 NZZQGcen
「ミサ……」
「それにね、ライト」
 ミサの小さな肩が震えた。その声はか細くなっていく。
「ミサも、もう誰かを殺したくなんかない。もうデスノートは使いたくない。本当は
ね、気付いてたの。こんなことしても両親は喜ばないし、こんなやり方で作る世界は
間違ってるって」
「……僕もそう思うよ、ミサ。命を賭してまで僕が作りたかったのは、殺戮で成り立
つ世界じゃない。犯罪によって悲しむ人がいなくなるようにと、そう願っていたのに、
いつのまにか僕はただの罪人になっていた……」
『人を殺した上での幸せなど、本当の幸せであるはずがない』
 病院のベッドで総一郎が告げた言葉が甦る。何故、もっと早くに気付けなかったの
だろう。
 月はそっと手を伸ばし、海砂を優しく抱きしめた。その小柄な身体は、月の腕の中
にすっぽりとおさまる。少しでも力を込めたら壊れてしまいそうだと、月は思った。
ああ、彼女はこんなに小さいのに、ずっと自分に従い、そして自分を愛してくれてい
たのか。
「ミサ……正直に言うよ」
 金色の長髪を撫でながら、月は囁いた。
「僕は、ずっと君を利用しているだけだった。そして、不要になったら君を殺そうと
も思っていた」
「……うん。そんなの、ずっと前から分かってたよ」
 腕の中の少女は、震えながら、演技に関してはミサの方が上だもの、と付け足した。
ライトが私の事何とも思ってない事くらい、ずっと分かっていたよ、と。
「それでも、ミサはライトが好き。今も昔も、そしてこれからも」
 言葉の終わりは消え入りそうだった。海砂の瞳から涙がこぼれた。
「ミサ……けれど、僕は今、どうしようもないくらい君を求めている。キラとしてでは
なく、夜神月という一人の男として、君を想っている」
「え……?」
「信じられないか?」

957:月ミサ
07/04/25 23:54:38 NZZQGcen
尋ねながら、月は当然だろうと思った。自分でも、こんな気持ちは信じがたいのだ
から。
「信じたいよ。もし本当だったらすごく嬉しい……だけど……」
「今まで、散々嘘を吐いてきたからな。今更信じてくれなんて言うのは無理かもしれ
ない……けれど、ミサ」
 月は続ける。その声は、自分でも驚くほどに優しい。
「僕は、君を本当に愛しく思っている。僕の為に命を賭けてくれた君を。強引で、単
純で、積極的すぎる君を。どんな時も僕の傍にいてくれた君を。今まで、たくさんの
女の子と付き合ってきた。でも、ここまでしてくれたのは君だけだよ」
「ライト……」
 月の腕の中にいた海砂は小さく顔を上げ、月の目を見つめた。そこには僅かな翳り
さえ見受けられない。
「……信じる。ライトは嘘を吐いてない……この天才女優、弥海砂が証明します。ラ
イト、ミサもどうしようもないくらいにライトが好き。頭が良くてかっこよくて、純
粋すぎるライトが。テニスが上手で、理想の世界を求め続けたライトが」
「ミサ、ありがとう」
 月はそっと海砂の桜色の頬に手を添えた。
「ミサ……本当のキスをしてもいいかい?」
「うん……して」
 海砂は瞼を閉じる。ごまかしの為ではなく、軽い気持ちでもなく、初めて本気のキ
スをするのだ。新色の口紅が塗られた小さな唇に、月はゆっくりと自分の唇を重ねた。
「んっ……」
 海砂の口内に月の舌が忍び込む。もどかしいほどの速度で月の舌は動く。海砂も
その想いに答えるべく、必死で舌を動かした。
 舌を絡ませ、互いの舌を貪る様に吸い合う。ただ愛しくて。目の前にいる人が、
狂おしい程に愛しくて。呼吸する事すら忘れて、二人は相手を求めた。

「ふうっ……」
 ようやく唇を離したときには、二人とも息を切らしていた。
 本気のキス―そして、最後のキス。

958:月ミサ
07/04/25 23:56:35 NZZQGcen
「ミサ、そろそろ行こう……早い方がいい」
「うん、行こう、ライト」
 キスが終わったのを合図に、二人は決意した。捜査本部へ出向く事を―死刑台
に向かう事を。
「……ライト、本当に行っちまうのか?」
 部屋から出ようとする月と海砂に、リュークが面白くなさそうに尋ねた。
「ああ。自分でした事だ、自分で責任を取る」
「うん。ミサもライトと一緒だよ、リューク」
「そうか……」
 漆黒の死神は、大きなため息を吐いた。これでもう面白い事は期待できない。こ
の後どんな人間にデスノートを渡したって、きっとこんなに面白い事にはならない
だろう。
「ライト、だったらこのノートの所有権放棄してくれないか?そうしないと俺、死
神界に帰れない」
「それは無理だ、リューク。キラだと自白するには、デスノートを使っていた頃の
記憶がどうしても必要だ。所有権の放棄は絶対に出来ない」
 ライトは言い切った。ここで記憶を失くしてしまったら、何の意味も無い。
「でも、死神界の決まりで、死神界へ帰れるのは人間が所有権を放棄した時か、そ
の人間が死んだときって決まってるんだ」
「……だったらリューク、僕の名前をデスノートに書けばいい。本部まで行って罪
を償えないのは嫌だが、お前がどうしても死神界に帰りたいならこの場で僕を殺せ」
 月の決意は揺るがない。堂々と述べる月に、海砂も続けた。
「リューク、ミサの名前も書いていいよ。リュークも、お家に帰れないなんて嫌
だろうし」
「……何だよ、二人ともまるで別人だな。でも、そう言われて、はい、そうしま
すなんて素直に名前を書くわけにもいかない。まだ勝負を見届けたわけでもない
しな」
 二人の顔をじっと覗きこむリューク。
「だから、お前達が捜査本部に行って『キラだ』と言った瞬間にノートに名前を
書かせてもらう。それでいいな?」

959:月ミサ
07/04/25 23:58:41 NZZQGcen
「……ああ、仕方ないな。本当は本部の皆に全てを話したいし、じっくりと話し
合って罰を与えてもらいたいのだけれど」
 自分の罪が心臓麻痺で死ぬくらいで償えるわけがない。けれども、リュークが
自分の命令を聞くような性格ではない事も分かっている。ライトは、軽く唇を噛
んだ。
「じゃあ、行こうミサ」
「うん、ライト」
 手を繋ぎ部屋を出て行く二人は、ごく普通のカップルに見える。いや、ごく普
通と言うのには語弊がある。かたや東応大学に通う超エリート、かたや今をとき
めく人気女優。その上とびきりの美男美女だ。誰もが羨む理想のカップルだろう
―二人が、キラと第二のキラであるということを除けば。
 リュークは一瞬寂しげな表情を浮かべてから、二人の後を追った。

 
 アパートから本部のあるビルまではそれなりに距離はあるはずなのに、あっと
いう間に着いてしまったように思う。道中、二人は何一つとして言葉を交わさな
かった。ただ、時折不安げに月の手を強く握り締める海砂に、月が微笑みかけた
だけだった。
 暗証番号を手早く入力し、携帯電話と金属の類を全て外し、指定された場所に
預ける。硝子の自動ドアは月と海砂を呑み込むように、滑らかに開いた。
「ライト……大好き」
「ああ―僕も君が好きだ」
 これが、きっと互いに伝える最後の言葉となるだろう。そう悟りながら、二人
は前を見つめ、本部の者達のいるフロアへと向かった。

「ライトくん、ミサミサ!デート?羨ましいー!」
 二人をおどけた口調で迎えたのは松田だった。しっかりと手を握り合っている二
人をラブラブだねー、とひやかす。他の者達も皆揃って、以前にリュークが所持し
ていたノートの検証をしていた。Lはいつもの様に甘味を口にしながら、独特の座
り方で何かを考えているようだった。

960:月ミサ
07/04/26 00:01:11 JL815MB7
「ライト、別にこんなに早く来なくてもいいんだぞ。もう火口は捕まった。確かに
まだ捜査すべき事は残っているが、お前達はもう自由なんだ」
「そうだぞ、ライトくん。火口以外にキラがいることは明白だが、13日ルールが君
達の無実を証明している」
 総一郎と相沢は、二人を気遣うように話しかける。
「……」
 ここにいる者たちは全員自分を、自分達を信じてくれている。それでも、自分は
この真実を告白しなければならない。例え、ここにいる者全員を絶望させる事にな
っても。
 コツコツと靴音を立てながら、月と海砂はゆっくりとLに近づく。Lは菓子を口
に放り込みながら、もう玄関しか映されていないモニターを熱心に見つめていた。
「……竜崎、父さん、そして皆さん。伝えなければならない事があります」
 かつてないほどに月の鼓動は早鐘を打つ。目を固く瞑り、月は搾り出すように
―しかしはっきりと言った。
「―僕は、キラです」
「そして、私は第二のキラです」
「……」
 月に続き、海砂もそう言い切った。
 月は、後ろでリュークがノートにペンを走らせている気配を感じた。

 瞬間、本部は嘘の様に静まり返る。

「あ、あははは、何言ってるんだよライトくん、ミサミサ。そういう冗談は笑えないよ」
「はは、弥はともかく、ライトくんもこんなに演技が上手いなんてな。一瞬信じてし
まった」
 沈黙を破ったのは、松田と相沢の乾いた笑い声だった。しかし月はそれには答えず、
デスノートをLに差し出した。
「竜崎、これが証拠だ」
「……」
 大きな目を更に大きく見開き、Lはそのノートを両手で摘み上げた。

961:月ミサ
07/04/26 00:03:35 JL815MB7
「!」
 Lの視界に、レムとは違う形態の死神が入る。
「ラ、ライト、変な事を言うな。全くこんな作り物まで用意して―」
 慌ててLからノートを取り上げる総一郎。けれどもその行動は、彼に残酷すぎる真実
を突きつけるのみだった。
 総一郎が床に落としたノートを、今度は松田と相沢が手にする。リュークを見て固ま
る二人の手にあるノートに、最後は模木が触れた。
「ライ、トくん、ミ、サさん……本、当なん、です、ね?」
 おかしな場所で言葉を区切りながら尋ねるL。ライトとミサは、首を縦に振った。
「くくっ、はじめましてだな、L。俺はリューク。この勝負、お前の勝ちのようだ。け
ど残念だったな。ライトとミサは、あと十秒で終わりだ。九、八、七……」
 不気味にLに笑いかけるリューク。嘘だ、と言い膝を落とす松田、固まったまま動か
ない総一郎、焦点の合わない目で二人を見つめる相沢、ノートを床に落とす模木―そ
して、信じたくないです、と呟くL。
「竜崎、本当は罪を償いたかった。けれど、この死神がそれすらも許してくれないよう
だ……すまない、そして、さようなら」
「みんな……ごめんなさい」
 二人が静かに告げ、Lが何か言おうと口を開いた時、零、とリュークの低い声が響い
た。

 月と海砂は、瞼を閉じた。

「―」
 月が目を開いたとき目の前に広がっていたのは、良く知っている風景だった。
「ミサ、目を開けて」
 隣にいたミサにそう言ってから、月は辺りを見回した。
(死後の世界って、こんなもの、なのか……?)
 そんな事を思っていると、信じられない光景が目に入る。
「なっ、皆どうしたんだ!?」

962:月ミサ
07/04/26 00:05:41 JL815MB7
月が目にしていたのは、長い長い時間を過ごした、ビルにある捜査本部だった。そし
て、そこには本部のメンバー全員が倒れていたのだ。
「父さん、竜崎!皆!しっかりしろ!」
「こ、これどういう事なの、ライト!?」
 ミサに尋ねられてもわからない、としか言えない。自分達は死んだはずだ。それなの
に、この酷くリアルな空気は何だ。どう見たって現実じゃないか。
 そんな事を頭の何処かで思いながら、月は一番近くにいたLの身体を揺さぶり続けた。
「う……」
 何度か身体を揺さぶっていると、Lは小さなうめき声を上げ、目を開けた。
「竜崎!良かった、無事か」
「ライトくん……どうしたんですか、そんなに慌てて……」
「え……?」
 竜崎は不思議そうに月を見つめる。月はその反応に戸惑った。どうしたもこうした
も、先程キラだと自白したばかりではないか。
 ―リューク……名前を書くのが面倒くさくなったのか?
 そんな事も思いついた。ここが現実世界だと仮定すれば、この考えが一番妥当であ
るように思える。
―しかし、それにしては竜崎の反応がおかしい。
「んーっ、やばっ、寝過ごしたー。あ、ライトくん、ミサミサ、おはよー」
 思案している月を、人懐こい笑顔を浮かべて、まどろみながら松田が見つめた。
 ―おかしい、何かがおかしい。
 月と海砂は顔を見合わせる。死後の世界の事など分からない。だが、ここはそんな
世界ではない。それだけは確信していた。
「ライト、手伝いにきたのか?だが、今は私達だけで手は足りている」
「ああ。今まで捜査に協力して疲れただろう?今日は家でゆっくりしているといい」
「この事件は、俺達が絶対解決しますよ」
 いつの間に起き上がったのか、総一郎と相沢、そして模木が二人に言葉をかけた。
 ―どういう事だ?何が起こっている?
 月は頭を抱える。冷静な月だが、さすがにこのような事態は今までに経験は無い。
海砂は混乱するライトを心配そうに見つめた。

963:月ミサ
07/04/26 00:07:45 JL815MB7
「ククッ、ライト、ミサ。随分困ってるみたいだな」
 よく知っている声が背後で楽しそうに言う。
 ―まさか……
 振り返った月と海砂の目に、信じられないものが飛び込んできた。
 ―リューク……!
 思わず大声を上げそうになったが、月は慌ててその声をかき消した。同じく叫びだ
しそうな海砂の口も、素早く塞ぐ。
「ライトくん、どうかしたのか?顔色が悪いぞ」
「ミサミサも、顔青いよ。やっぱり、今日は帰った方がいいんじゃない?」
「そうだな。辛いのなら少しここで休んでいくか?」
 相沢、松田が二人の顔を覗きこみ、総一郎がそう提案した。月は、小さく大丈夫、
と答え、言った。
「お言葉に甘えて、今日は帰らせてもらいます。ミサは僕が責任をもって家まで送るよ」
 この事態を把握する為には、リュークに事情を訊くのが一番早い。そう判断した
月は、足早に本部を後にした。

「リューク、どういう事だか説明してくれ」
 ビルを出た月は、リュークを睨み、棘のある声を上げる。
「ククッ、そこまで怒る事ないじゃないか。それに、説明しろと言われても、どこ
からすればいいのか分からない」
「……じゃあ、まず最初に、ここは一体何処なのか教えてくれ」
 外の空気に当たり少し冷静さを取り戻した月は、リュークを見上げて請う。
「もちろん人間界だ。天国でも地獄でもない。お前達がいた人間界だ」
 ククッ、とリュークの喉が鳴る。月は目を瞑り、次の質問に移った。
「では、どうして僕達は生きているんだ?」
「そんなの決まってるだろ。デスノートを使わなかったからだ」
 呆れた様にリュークは答える。その態度に多少の怒りは覚えたものの、今はそん
な事に腹を立てている場合では無い。月は、最大の疑問を思い切ってリュークにぶ
つけた。

964:月ミサ
07/04/26 00:08:47 JL815MB7
「リューク、面倒かもしれないが答えてくれ。まず、僕達にデスノートを使わなか
ったのは何故だ?それから、お前はノートにペンで何かを書いていた。あのノート
は何だったんだ?デスノートではなかったのか?―そして、捜査本部の人達のあ
の態度は何だ?僕には、デスノート―キラ事件に関する記憶が全て無くなった様
にしか見えないんだが……」
「ハハッ、さすがだなライト。いいだろう、全部教えてやる」
 リュークは一度咳払いをすると、言った。
「まず、何で俺がお前達にデスノートを使わなかったのかだが、この答えは簡単だ。
死神界に『デスノートを使った人間が、その真実を第三者に話した場合、その人間
にデスノートを使ってはいけない』という掟があるからだ」
「……何で、そんな掟があるんだ?」
「その説明は後だ。その前に」
 リュークは、腰のホルダーから黒いノートを取り出した。
「俺が使ったノートだが、あれはデスノートじゃない。これだ」
 そう言って、二人に手にしたノートを差し出した。
 渡されたノートを月はじっくりと眺める。大きさはデスノートと変わらない。表
紙が黒いのも同じだ。違うのは、表紙に何も書かれていない事位だった。
「……」
 恐る恐るそのノートを開くと、びっしりと小さな文字が並んでいた。目を凝らし
て解読を試みて、月は声を上げる。
 
―2003年、11月28日、午後4時30分、夜神月、デスノートを拾う
―2004年、5月25日、午後9時14分、弥海砂、夜神月に接触

 そこには、デスノートにまつわる全ての記録が事細かに記されていた。ただし、
その記録は全てペンで書かれたと思われる二重線により消されている。
「何なんだ、このノートは……」
「それは死神用の記録ノートだ。死神が人間界に行って人間にノートを渡したとき
からその人間が死ぬまでの記録が全て書かれる事になる。勝手に更新されていくん
で便利だ」

965:月ミサ
07/04/26 00:10:02 JL815MB7
「ねえ、この二重線は何なの?」
 それまで黙って説明を聞いていた海砂が口を挟んだ。
「ああ。それも含めて、今から全部教えてやる」
 リュークは月に渡した記録ノートを指差し、説明した。
「まず、このノートを使えるのは死神のみ。例えこのノートを人間界に落として人
間が拾ったとしても、普通のペンじゃこのノートには書き込めない。そして、ここ
に書かれている記録を二重線で消すと、その出来事は全て無かったことになる」
「―!」
 月は言葉を失った。しかしリュークはまだ続ける。
「ただし、死神だっていつ使ってもいい、ってわけじゃない。デスノートと同じ
様に、人間を助けるために使えば死ぬらしい。この記録ノートの記録を消してい
いのは、『デスノートを使った人間が、その真実を第三者に話した場合』のみだ」
「……成る程、大体分かった」
 月は動揺したものの、それを表には出さずに努めていつも通りの口調で言っ
た。
「つまり、僕とミサが捜査本部の人たちにキラである事を話したから、リュー
クは掟に則った。デスノートは使えないから、記録を消したって事だな?」
「そうだ。さすがはライト、察しがいい」
「けれど、どうしても分からない事がある」
「分かってる。何でそんな掟があるか、だろ?」
「……ああ」
 先程からずっと考えているが、何故その様な掟が作られたのかが、どうして
も分からない。死神にとってデスノートを使えないというのは不便極まりない
のではないだろうか。
「それにもちゃんと理由はある。ライト、お前に会って間もない頃、俺は言っ
たよな。『死神に憑かれた人間は不幸になる』と。お前は迷信だと思っていた
ようだが、あれは本当の事だ。というより、死神界に『死神は、一度憑いた人
間は不幸にしなければならない』という掟があるんだ」
「……嫌な掟だね」
「ああ、死神だからな」

966:月ミサ
07/04/26 00:12:07 JL815MB7
ようやく今までの説明を理解したのか、やっと海砂が口を開いた。
 リュークは続ける。
「俺達死神は、デスノートを使った人間にとって一番の不幸ってやつがどんな
のか知ってる。それは、死ぬ事なんかじゃない―デスノートの記憶を持った
まま生きていくという事だ」
「―!」
「……予想はしてたよ、リューク」
 倒れそうになった海砂を素早く片腕で支え、月は言った。
「キラ事件が無かった事になっている世界で、大量殺人犯としての記憶を背負
って生きていく……考えただけで、気が遠くなってくるよ。これなら、死刑に
された方が何倍もマシだ」
 誰かに何か言われるという事はない。自分だけが重い十字架を背負って生き
ていくのだ。それでも、これは自分が受けなければならない罰だと、月は覚悟
を決めた。
「これは人間にとっちゃ相当辛いらしくてな。今までも何人かこの罰を与えら
れた人間を見てきたが、途中で発狂して死んじまう奴がほとんどだった。ああ、
それから死んだ人間は生き返らないぞ。ついでに言っとくと、所有権の放棄も
もう出来ない。これも掟で決まってる」
「ああ、分かってる……ミサ、大丈夫か?」
「う、うん、大丈夫だよ」
 そうは言うものの、足はふらつき、顔は死人のように青ざめている。当然だ
ろう。男である自分にとっても辛すぎる罰だ。若い女性にかかる負担はもっと
大きいだろう。
「すまない、ミサ。僕のせいでこんな事に巻き込んでしまって……」
「ううん、ライトのせいじゃないよ。だって、デスノートを使ったのはミサの
意思だもん―ミサ、頑張るよ」
 罰を受けると覚悟した二人を、リュークは笑いながら見つめる。
「さて、じゃあ俺は死神界に帰るぞ。こういう人間がいた場合は、特例で死神
界への帰還が許される。ただし、俺は死神界からずっとお前達を見張っている。
もし、お前達がデスノートを使う様な事があれば、すぐにお前達を殺す」

967:月ミサ
07/04/26 00:13:37 JL815MB7
「……使ったりしないよ、絶対に」
「ククッ、お前達がこれからどんな人生を歩むのか、じっくり見させてもらう
ぜ」
 リュークは、じゃあな、と言い残し、空へと飛んでいった。

「ミサ……僕はこれから築くよ。僕が、本当に作りたかった世界を。死神なん
かに頼らず、自分の力で」
「うん。ミサ、応援するね」
 二人は空を見上げた。痛いほどの青がそこには広がっていた。

―月日は巡り、六年が経った。

「ようやく片づけ終わったね、ライト」
 広いマンションの一室で、美しい女性が呟いた。買ったばかりの高級なソ
ファーにもたれかかり、大きくあくびをする。
「ああ、今日はお疲れ様、ミサ」
 二杯のグラスに血の色にも似たワインを注ぎ、美しい青年―夜神月は、
ソファーで疲れた顔をしている女性に、一杯を差し出した。
「ありがと。ライト、乾杯しよ」
「ああ、そうだな」
 月からワインを受け取った女性―弥海砂―いや、本日からは夜神海砂
―は嬉しそうに微笑む。月はゆっくりと海砂の隣に腰を下ろした。
「それじゃ、私とライトの結婚を祝してかんぱーい!」
「ああ、乾杯」
 そう、この日、二人は結婚式を挙げたのだ。顔の広い二人の招いた客は、
相当数になり、大変賑やかな式となった。中でも海砂の元マネージャーであ
り月の先輩でもある松田は、涙を流しながら決して上手いとは言えない歌を
熱唱し、会場を大きく盛り上げた。
「……ねえ、ライト」
 何口かワインに口をつけた後、海砂は小さな声で話しかけた。

968:月ミサ
07/04/26 00:15:11 JL815MB7
「何だい、海砂」
「式を今日挙げたのは、偶然?それとも―」
「……必然だ」
 壁に貼ってあるカレンダーに、印がついていた。

―2010年、11月4日 結婚式

 そう、六年前、死神に罰を与えられた日と同じ日付だった。
「僕も君も、絶対に忘れてはいけない日。僕達にとって一番残酷で、一番大
切な日だから」
「……うん、そうだね」
 海砂は俯いた。あの日の記憶は、少しも薄れる事などない。
 この記憶を抱いたまま生きていくのは、二人が予想していたよりもずっと辛
く苦しかった。夢に見てうなされる日は何度あったか分からないし、ふとした
瞬間に記憶が甦り叫びたいほどの衝動に駆られたりもした。
 それでも、月も海砂も逃げなかった。月は警察庁に入庁し、法律を変えるべ
く努力してきた。時効の廃止、覚醒剤所持などによる減刑の廃止、何らかの事
情により刑をかせられない場合でも、しかるべき処置を行う為の新法案。全て
が順調だったとは言わないが、Lの協力もあり、確実に世界は変わってきてい
た。
 また、海砂も相変わらず人気を博している。最近はミステリードラマの女探
偵役がまわってくる事が多い。犯人を説得するときの表情が素晴らしいと、各
方面から絶賛されている。
「ミサ。僕がここまでやってこられたのは、君のおかげだよ」
「そんな、それは私の台詞だよ……ライト、大好き」
 ミサはグラスをガラステーブルの上に置くと、深く深く月に口付けた。
「―ね、ライト……こんな日に言うのはどうかと思って、黙ってたんだけど」
 唇を離した後、海砂は珍しく戸惑い気味に言葉を発した。
「なんだい、ミサ」
「……あの、ね。私……月としたいの」

969:月ミサ
07/04/26 00:17:18 JL815MB7
「え……?」
 月は海砂を黙って見つめる。確かに結婚して初めての夜ということを考え
れば、自然な流れではあるだろう。しかし、今日は最も辛く哀しい日でもあ
る。そんな日に自分の欲望に任せて行動して良いのだろうか。
 月が返事に迷っていると、海砂が続けた。
「こんな事言うの、不謹慎だって分かってる。でもね、ライト。私、やっぱ
りライトが好きだから、結婚したっていう証明が欲しいの。それに……」
 言葉を切った海砂。そしてその後、信じられないような事を口走った。
「もし今日凄く印象に残るような事が出来たら、この日はずっと記憶に残る
と思わない?」
「―!」
 月は海砂を凝視する。
「ふっ、はははは!」
「ラ、ライト!?」
 刹那、月は破顔する。全く、彼女の発想にはいつも驚かされてばかりだ。
「もう、笑う事ないじゃない、ライト!」
「いや、ごめんミサ。ああ……返事がまだだったね―いいよ」
「……え?」
「……いいよ、しよう。一生忘れられない位の事を」
「ラ、ライト……」
 うっとりとした目つきでこちらを見る海砂を抱き上げ、月は寝室に向か
った。


「んっ……」
 空色のダブルベッドの上で、二人は口付けを交わした。互いに既に衣服
は纏っていない。
「―ライト……」
 唇を離され、ベッドに優しく倒された海砂が月を呼ぶ。
「……今日は、本当に裸で出来るんだよね……」

970:月ミサ
07/04/26 00:19:09 JL815MB7
「―ああ、そうだな」
 二人が身体を交えるのは初めてではない。三年程同棲していたので、何
度か経験はある。だが、生真面目な月は、決して避妊具を忘れなかった。
海砂はこっそりと全部道具を処分してやろうかとも思ったが、月にそんな
隙は無かった。
 隔てる物が何も無い状況で繋がるのは、今日が初めてだ。
「嬉しい……でも、何か緊張しちゃうね」
「そうだな―僕もだよ、ミサ」
 そう言うと月は、海砂の形の良い胸を両手で掴んだ。
「……!」
 びくり、と海砂の身体が跳ねる。海砂を知り尽くしている月は、彼女が
気持ちよくなる様に手を動かす。
「―っ」
 軽く爪を立てて固くなっている突起をつままれ、痺れる様な快感が海砂
を貫いた。
「ミサ……少し、胸大きくなったか?」
「んんっ、ライトが、いっぱい揉むからだよっ……」
 柔らかな両の乳房をゆっくりとこねると、海砂は悩ましげに腰を揺ら
す。だんだんと、海砂の秘部は湿ってきていた。
「ね、ライト……別のとこも触ってよ……」
 胸だけを刺激され、海砂の身体はもどかしさを感じていた。最も触れ
て欲しい部分はもう濡れそぼって彼を求めているというのに、月はそこ
に決して触れようとはしない。
「別のとこ、だけじゃ分からないよ、ミサ」
「嘘、嘘吐き、分かってるくせに……!」
 意地悪く微笑む月を、海砂は涙目で睨みつける。月はまだ、胸を揉み
続けている。
「―っ!」
 海砂のそこは既に限界だった。腿を擦り合わせながら、海砂は告げる。
「わ、私のここ……触って……」

971:月ミサ
07/04/26 00:21:12 JL815MB7
 右手を伸ばし、濡れた部分を指し示す。月はよく言えました、と言う
と、そっと割れ目に手を伸ばした。
「ふあっ……!?」
 一際高い声が海砂の口から漏れる。彼に触れられただけで、頭がおか
しくなりそうなほどの快楽が身体を支配する。
「すごいなミサ……」
 呟き、月は海砂の充血した芯に触れる。そこは濡れて、膨張していた。
 月は指の腹で、そこを撫でた。
「うあ……!?ライト……」
 最も敏感なそこを月に擦られ、海砂はシーツに爪を立てた。
「やだっ、ライト……ミサ、おかしくなっちゃうっ……!」
 それはもう泣き声に近かった。けれども、月はそこに刺激を与えるの
をやめない。最初はゆっくりと、それから徐々に速度を上げていく。
「―あんっ!ライ、ライトっ……!」
 彼女の声が高くなったと同時に、少し速度をゆるめる。海砂はもどか
しげにこちらを見る。それを合図に、月はもう一度速度を上げた。
「うう、ううんっ……!」
 限界が近いようだ。そう感じた月は、更に速度を上げた。
「―!ライトッ……!」
 ミサは月を呼びながら、一度目の絶頂に達した。
 はあはあ、と息を切らせる海砂の額に、そっと唇を落とす。大丈夫か、
と尋ねると、苦しそうに笑って、頷いた。
「ミサ、指を……」
「あ、待ってライト」
 海砂を慣らそうと裂目に指を差し込もうとした月を、海砂が制止する。
「何だ?」
「早く……繋がりたいの。だから、いいよ、もう来て」
「なっ、何言ってるんだミサ!」

972:月ミサ
07/04/26 00:22:58 JL815MB7
 いくら充分に潤っているとは言っても、慣らさずにいきなり突き立て
るのは危険だ。大体、海砂は女性の中でも小柄な部類だ。そんな彼女の
中に急に入れば、出血もしかねない。
「いいの、来て……それに、ライトだって苦しそうじゃない」
 海砂は月の下腹部に目を落とす。確かに彼のそこは、大きく勃ちあが
っていた。
「それはそうだが……」
「ね、お願い……」
 潤んだ瞳で見つめられ、月はついに降参した。
「……分かった。ただし、危なかったらすぐにやめるからな」
「うん、ありがとう」
 海砂は微笑み、軽く脚を開いた。そのきつい部分に、月は自身の先端
をあてがう。
「―っ!」
 その異物感に、海砂は声にならない悲鳴をあげる。想像していたより
も痛い。
「ミサ、やっぱり……」
「いいの、やめないで!ライト、来てっ……!」
 懇願され、月は少しずつ腰を進めていく。
「んっ、んんっ……」
 身体を仰け反らせながら海砂は耐える。やはり痛みはまだ消えない。
しかし、先程よりは幾分慣れてきたようだ。少しずつだが、月のそれを
受け入れていく。
「ん、ミサッ……」
 海砂のそこに締め付けられ、月もたまらない快感を覚えていた。自分
のものからも液が分泌された事も手伝って、徐々に滑らかに動けるよう
になっていく。
「うっ……全部入った、ぞ、ミサ……」
「うんっ……ライト、嬉しいっ……」

973:月ミサ
07/04/26 00:25:24 JL815MB7
初めて、何も着けずに繋がる事が出来た。まだ僅かに残る痛みは、そ
の喜びですぐに消えた。
「―動くぞ、ミサ」
「うんっ……」
 一度引き抜き、もう一度突き上げる。それを繰り返し、徐々に速度を
上げていく。
「ライト、気持ちいいっ……!」
「―はっ、僕もだ、ミサ……」
 もう痛みはなかった。ただ、繋がっていられる事が嬉しい。相手が喜
んでくれるのが嬉しい。
「―ミサ、ミサッ……」
「―ライト……!」
 二人は互いの名を呼び合った。溶けてしまいそうな程に身体は熱い。
「うっ……!」
「ライト……!」
 最後に大きく突き上げた瞬間、海砂のそこが強く月を締め付けた。
「……っ!」
「ミサ……」
 月は海砂の中に、全ての精を吐き出した。



 
「気持ちよかった……」
 シャワーを浴び、きちんとパジャマを着込んだ二人は、ベッドに並ん
で寝転がっていた。
「ああ……これで11月4日は、よりいっそう忘れられない日になったな」
「ふふ、そうだね」
 隣で横になっている月に、海砂は囁いた。
「ライト、大好き」

974:月ミサ
07/04/26 00:27:22 JL815MB7
「僕もだ、ミサ」
 微笑みを交わした後、月はゆっくりと電気を消した。




 11月4日。
 二人にとって最も残酷で、最も大切な日。
 そして、二人が初めてきちんと繋がった日。


―了



975:月ミサ
07/04/26 00:30:14 JL815MB7
終了です。お目汚しすみませんでした。
ちなみに補足しておくと、火口逮捕から後の展開の大捏造大会です。
個人的にLに死んで欲しくなかったのと、記憶が戻ったからって月
人格変わりすぎだろwwと突っ込みを入れたかったから書いた話
です。それから、一応レムはまだ火口に憑いています。

976:名無しさん@ピンキー
07/04/26 00:52:03 Z7adKweE
レムもミサのとこに戻してあげてww

いやいや乙!月たちと共にこっちまで救われた気分だよ
いい捏造見せてもらった!新世界の神ありがとう

977:名無しさん@ピンキー
07/04/26 01:05:42 YKVOq03L
乙乙!!火口生きてたんだなw
リュークの「ラ、ライト、お前キャラ変わりすぎじゃないか?」ワロタw
こういう世界もあって良いと思うね、Lと月が一緒に捜査って面白そうだし

今更ながら上の方のLミサにも萌えた
鬼畜というか、何処までも冷めてるLって感じで

何だか職人さん何気にいっぱいいるようだし、次スレいるね

978:名無しさん@ピンキー
07/04/26 03:01:58 UcHQhwBP
>>975

アニメではミサが可哀想で仕方なかったけど、
これでいい補完ができますたGJ


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