06/06/12 21:01:26 C/UDzR+S
その夜、まぐわうことさらに数回。
昼間からの異常な興奮状態での御乱行であったが、さすがの男も泥のように眠った。
それでも、少女が夜中にベッドを抜け出すのに気付くのはさすがか。
少女は鍵を開けると、バルコニーへ出て行った。
旅館の離れとして建てられたこの建物は、4部屋しかない。1階2部屋、2階2部屋である。
1階には今日は客はないからどうぞごゆっくりと、愛想良く宿の主人が鍵を渡した。
冒険の定宿となっているため、自分たちは上得意ということらしい。
バルコニーで隣室とはつながっているが、本来ならセラとデルガドが隣で、この部屋は
女子組が使う予定だった。中から鍵をかけられて、何事かとルルアンタが廊下で騒いでいた
ようだったが、もちろん無視した。今夜はぶつぶつ言いながら隣でデルガドと休んでいることだろう。
魔人への用心も念のためにしておいたほうが良いとふんだ男は、気付かれないように少女の後を追った。
バルコニーから隣室へ続くドアがわずかに開いている。少女はそれを覗き込むようにして、
背中をこちらに向けている。隣室からはこんな夜中だというのに、人声がする。
何をしてるんだとばかりに、男が少女越しに部屋の中をうかがうと、およそ見当もつかない展開に
さすがのルーンファイターもわが目を疑った。
そこには背面座位で愉悦の声をもらす、リルビーとドワーフの姿があった。
たぶん、自分たちに触発されてこうなったのだろう。
まあいい。パーティー内セックスご法度などとは聞いたこともないし、現に自分も夕べは
やりたい放題だった。
問題はここで固まっている女をどうするかだ。
男は薄い笑みを浮かべた。
「何だ。覗きが趣味か?」
おかげで朝まで少女はつきあわされることになり、この男は姉よりも魔人のほうに似てる気がすると
思うのだった。