07/01/21 12:30:36 QaV9crL5
ふたつ年下の、近所のあの子。
小さい時にはよく一緒に遊んだ。
思春期に入ってからは、気恥ずかしくてあまり遊ばなくなったが、
時々勉強をみてやったり、買い物に付き合ったりはしていた。
ころころとよく笑う可愛い奴。
ずっと妹みたいなものだと思ってた。
彼女の学力では苦労したが、高校も俺と同じところに入った。
クラブだって同じだった。
周りからは二人の関係を揶揄される事もあったが、
そういうのとは違うと思ってた。
俺は東京の大学に合格した。春からは、上京して
一人暮らしを始める事になる。
それを告げると、彼女がほんのわずかに、寂しそうな顔を
したのを俺は見逃さなかった。
だが彼女は、次の瞬間には満面の笑みを浮かべていた。
「おめでとう! あたしもがんばるよっ。あと二年……待ってて、くれる?」
待たせてたのは俺の方だ。
俺は、彼女を抱き締めてキスをした。
子供の頃にしたのとは違う、刺激的なキスだった。
唇を離すと、彼女は涙を零しながら照れ臭そうに笑った。
長い休みには必ず帰省しようと心に決めた。