【角川】ウィザーズブレインエロパロ【ラノベ】at EROPARO
【角川】ウィザーズブレインエロパロ【ラノベ】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
05/08/08 21:41:43 S5Fuy+Hi
(いいかいフィア……できるだけ多くの人間に同調して、潜伏してる魔法士を見つけて欲しいんだ)
 某所発電プラント跡地。
 人口1000人足らずのこの村に、先の戦闘で逃げた敵魔法士が潜んでいるということだった。
 フィアは錬の言葉を思い出して決意も新たに、真剣な眼差しを行き交う住人に向ける。
 
 ―私の能力なら同調すれば魔法士さんも見つけられるはず。確かに……一度に10人程度が限界ですけれど……私にしかできない仕事だから……がんばります!
 
 フィアの意気込みは相当なものだった。
 
「はぁ……いませんねぇ」
 
 まばらに行き交う人々を見回して、小さくため息をつく。
 村人はみな疲れてくたびれたような表情をしていた。
 それもそうだ、ここはだいぶ前に壊れて使えなくなったプラントを、なんとか修理して騙し騙し使って命を繋いでいるだけの場所なのだ。
 明日の生活の保障はどこにもない。
 この滅び行く世界に在って、最も終わりに近い場所のひとつだった。
 
 ―潜伏しているなら……家の中も調べた方がいいかもしれません。
 
 光の翼を民家の奥へと向ける。
 フィアのI-ブレインは2人の人間の存在を捉えた。
 
 ―同調……しますね
 
 心の中だけでこっそり断る。未だにフィアは他人に同調するとき、少なからぬ罪悪感を感じるのだ。
  
「……えっ!?」
 
 同調したとたん、突然フィアの体を異変が襲った。
 フィアの同調能力は、他人の痛みや体調をそのまま自分にフィードバックしてしまうという欠点があった。
 痛覚処理を持たないフィアのI-ブレインを、未知の感覚が襲う。
 
「はぁっ! ……あああん……なんですか……これぇ!」
 
 痛みとは全く違う感覚。突然体が火がついたように熱くなり、抑えることもできずに大量に発汗する。
 汗が一番多く出るのは、なんと股間だった。
 性器……知識でしか知らなかったが、確かに自分のその部分から最も多く汗が出てくるようだった。
 アソコがムズムズしてまるで別の生き物のように存在を主張し出す。
 そして未知の感覚はどんどん大きくなり、次第にフィアの意識を真っ白に埋めていった。
 
「いやぁ……いやっ……あはあああああ!」
 
 フィアは民家裏の路地で、一人だけで絶頂に達してしまった。
 荒い息をついて汚い砂利の地面に倒れる。
 光の翼は消え、能力は強制的に解除されてしまっていた。
 フィアは知識でしかしらないが……ひとつ思い当たった。
  
「もしかして……このお家で……」
 
 セックス。この家で、愛の営みが行われているのは間違いなかった。
 では自分は覗き見した変態ではないか。しかも、その快感だけで達してしまうなんて……。

3:名無しさん@ピンキー
05/08/08 21:43:08 S5Fuy+Hi
「ごめんなさい……」
 
 泣きながらポツリと呟く。
 でも―。
 あの快感は簡単に忘れられるようなものではなかった。
 アソコからは愛液がよだれのように垂れ流しになり、秘唇は何かを求めるようにヒクヒクと蠢く。
 
「あ……あ……」
 
 フィアは無意識のうちに光の翼を展開していた。
 一瞬我に返り、自分が何をしているかに気づく。慌てて能力を解除しようとして―。
 
「あっ……!」
 
 触れてしまった。
 取り込んでしまった。
 
「ああああああああ!」
 
 快感が爆発する。
 
「あううううん。ああっ……あはっ……いい……」
 
 もう一度味わってしまえば後は流されるだけ。
 経験のないフィアにとってそれは、絶対に抗えない悪魔の誘惑だった。
 
「あ……気持ちいいです……あっあっ……あっ……」
 ―来る!
 そう思った瞬間。
 急激に快感が引いていく。残ったのはかすかな倦怠感。
 同調している男女の行為が終わったのだ。
 でもフィアは絶頂の寸前に突然快感をとりあげられたのだ。我慢などできるはずがない。
 
「いやあああ! 欲しい、欲しいんですぅ……」
 
 まるで這うように、ゆっくりと手の指がアソコへ降りる。
 優秀なI-ブレインを持つフィアとて、今なぜ自分の手が動いているのか意識できなかっただろう。
 やがて指先は、快感のすぼまりに到達する。
 溶けてしまいそうな、柔らかい秘肉に吸い込まれていき―。

4:名無しさん@ピンキー
05/08/08 21:43:55 S5Fuy+Hi
「ふぁぁぁあああああああっ」
 
 今までで一番の快楽に目を見開いて舌を突き出す。
 地面に突っ伏した状態でひたすら自慰に没頭する。
 
「なんで……なんでぇ! 止まらない。止まらないんですぅ」
 
 泣きながらアソコをめちゃくちゃに掻き回す。
 快感だけはフィアの脳に容赦なく押し寄せ、I-ブレインを白く染め上げる。
 恐怖に駆られたフィアは、ふと錬の顔を思い浮かべた。
 ―助けて! 錬さん……。
 しかしフィアは知らなかった。なぜ今錬のことが浮かんだのか。
 錬を思い出しただけで自分がどうなるのか……。
 
「ああああああああん! ひぁぁぁああ!」
 
 錬のことを考えるだけで快感が倍化した。まるで錬とひとつになっているような錯覚。
 
「ああ錬さん……錬さん……。ごめんなさい、私……私……!」
 
 経験のないフィアは、快感の天井も低い。生まれて2度目の快楽の極みに向けて、あっという間に上り詰めていった。
 
「だめ……いい……気持ちよすぎて、ああイっちゃう! あああああああああはああっ!」
 
 ビクンビクン。
 体が跳ねるように痙攣する。
 思いっきりエビ反りに硬直したあと、全身から力が抜けた。
 フィアの意識はそのまま闇へと埋もれていく………
 


5:名無しさん@ピンキー
05/08/08 23:32:12 OG3NzifX
いきなり果てしなくGJ

6:名無しさん@ピンキー
05/08/08 23:52:23 lc+pf4e5
GJ!おもろいスレが立ってますな。
もともとエロゲネタの多い作品だし、ここなら栄えそうな予感w

7:名無しさん@ピンキー
05/08/08 23:52:27 AfFks3UM
うは、GJ!

8:名無しさん@ピンキー
05/08/08 23:59:09 S5Fuy+Hi
うわーいGJレスありがとう(*゚ー゚)
もうちょっとネタ出てこないか考えてみます 
 
後続も激しく求む!

9:名無しさん@ピンキー
05/08/09 00:22:29 8xYJ9m8H
GJであります
ここで練が来て同調してしまうんだな、きっと

10:名無しさん@ピンキー
05/08/09 05:22:51 xZ+LDR8j
>>1です。。。
すんません即死怖いのでageます
ちなみに触手モノ書いてます。。。


後続者激しく求む!

11:名無しさん@ピンキー
05/08/09 10:03:17 pf2p0+3z
ディーが速度5倍にして突きまくるとか

12:>>1じゃないけど無理矢理続けてみるテスト
05/08/09 10:33:36 8tXH96Ig
 最近、フィアの様子がおかしい。なんだか妙によそよそしいし、時々上の空になっている。
 錬が、心配だ、と二人の兄姉に相談しても、月夜は「あんたが何かしたんじゃないの?」と
取り付く島もないし、真昼は「女の子だからねぇ。そういう日もあるよ」と茶化して月夜に
蹴りを入れられている始末。
―この間の"仕事"のとき、何かあったのかな―
 一緒に暮らしている弥生なら何か知っているかもしれない。食事の後に訪ねてみよう。
 錬は、月夜の『分子配列変換システム・改mk-Ⅱアサルトシュラウド』の、煙を上げている
コンデンサを取り替えながら、一人頷いた。

かちゃり。

 ドアを締めると同時に、鍵をかける。
 こんなもの、魔法士である錬や、その兄姉にかかればなんの役にも立たないけれど、
それでもかけずにはいられない。
 弥生は往診に出かけたから、今、家にはフィア一人きりだった。また、自然に胸の動悸が
速くなってきているのがわかる。
 "あの日"以来、フィアは一人になれる時間が来ると、すぐに自分の部屋に戻っていた。
 いつも、余った時間は錬と一緒にいることが普通だったから、周りには当然、不審に
思われるのだろうが、そんなことすら冷静に判断できなくなっていることに、当人が気づく
余裕がなかったのだ。

 学習用に、と月夜が作ってくれた、シティのデータバンクへの割り込み回線付き端末
に向かうと、有機コードの束を引き出し、うなじに当て、Iブレインとのリンクを確立する。
 データバンクと言っても、所詮は一般人の使うものなので、セキュリティなど皆無だった。

―……ここと……っ…こっち。
 カテゴリ[娯楽]の奥。ゲームや物語、映画など普段のフィアなら珍しさに目を
輝かせるものを無視して、一直線に、"そこ"に向かう。
―あった…。
 まだ何もしていないのに、熱い吐息が漏れた。
 21歳未満は閲覧禁止、となっているその区画は、絡み合う男女の映像や音
その他様々な大人向けのデータの宝庫だった。
 すぐさま、そのうちのひとつをIブレインに転写し、再生を始める。データの中で
一組の男女の濡れ場が始まった。
「……っんきゅっ!」
 じわっと股間からいやらしい液体がこぼれるのを感じる。
 一般人はただ、映像や音声、設備があればバーチャルで五感を通じて、
仮想体験するだけだが、フィアは違った。
 それらデータの中にある状況を事細かに解析し、自分の神経とリンクさせることができる。
「……あっ……ふあぁっ…」
 データの中で男の指が、女陰を嬲り、豊かな乳房をねぶりあげる。生み出されるであろう、
快楽のパルスが次々に脳に直接流し込まれ、フィアはもう目の焦点が合わなくなってきていた。
 何も、触れてすらいないフィアの慎ましやかな胸の乳首はあっというまに硬くしこり、肌着との
僅かな摩擦が更に追い打ちをかける。
「んくっ……だめ…。だめぇ…」



13:名無しさん@ピンキー
05/08/09 10:34:59 8tXH96Ig
 初めて絶頂に達したあの日以来、恐ろしくて自分の体を直接慰めたことはなかった。
 自分の体が変わってしまうようで、とてもそんな気になれなかったのだ。
 だが、これならば。
「ん……うきゅっ……はぁ…」
 これならば、自分の体に何かするワケじゃない。そう言い訳ができてしまう。
 男の手が、女のお尻をなで回し、揉み付けてくる。フィアは背筋を走る刺激に
たまらず仰け反った。
「はぁ…はぁ…。だ、だめ……も、もぅ…だめです…ぅぅ」
 わけがわからない。データの中の女性はまだ絶頂にはほど遠い様子なのに、
フィアはもう与えられる刺激に溺れそうだった。
 震える足で椅子から立ち上がり、有機コードを引きずりながらベッドにふらふらと向かう。
 くちゅり、と音がして、こぼれた愛液が足を伝った。
 ベッドまであと一歩というところで、データの中で男が背筋を舐め上げると同時に、
愛液の絡んだ親指を花弁に、そして人差し指をあろうことかお尻の穴にねじ込んだ。
「!?!? んきゃああああああうっ!?」
 排泄の感覚と挿入の刺激が同時に襲いかかり、ベッドに上半身を倒れ込ませ、フィアは達した。
 震える手で、スカートをまくり上げたそこはもう大洪水だった。
 フリルのついた、可愛らしいショーツは股布の部分どころか、大半が愛液で濡れそぼり、
幼げな肢体を包むという本来の役割から逸脱した背徳的な淫蕩さでぐちゃぐちゃだった。
「っ!!!!っ!!っっぅ! んはぁっ…!はぁうっ…」
 打ち上げられた魚のように空気を求めて喘ぎながら、重い体をベッドに引き上げる。
「…ううっ。こ、こわいです。ひっく…ゃ…あああああ!」
 指の次にとうとう男が逸物をねじ込んだ。実際に異物を挿入などしたことのないフィアだが、
高性能なIブレインは擬似的な刺激を生み出せてしまう。
「ああああぅっ!! だめですっ! ゃあっ、くぁあああっ!」
 フィアの小さなお尻がベッドの上で跳ね上がり、暴れる腰を押さえつけるように回された手が
股間を押さえる度に、ぐちゅぐちゅと湿った音と、新たな愛液が溢れていく。
「だ、だめ! やっ!あああああ! うあっ、れ、れんさ、ひあああああああぅっ!」
ぷしゃああああ。
限界に達した瞬間、手のひらと股間を暖かい液体が濡らした。データのロードと強烈な刺激に
翻弄され身体制御がおろそかになったせいもあり、フィアは盛大にお漏らしをしてしまったのだ。
「ぅぅ…あ……あ…ひっく…ひっく…」
だらしなく開いている足を閉じることも忘れ、涙とよだれでべちゃべちゃになった顔のままフィアは
泣き出してしまった。
「うぅ…れんさん…わたし……ひっく。おかしくなっちゃいました…」

つづく?

14:名無しさん@ピンキー
05/08/09 12:12:17 qcCATHGE
>>13
GJ! このタイミングで錬突入とかはないかな……

俺も何か書こうかなぁ……

15:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/09 21:38:03 xZ+LDR8j
>>12
激しくGJです!
気持ちよさに溺れていくフィアたん……ハァハァ









鳥付けてもいいのかな……
 
 


16:名無しさん@ピンキー
05/08/10 00:37:38 ctKqP6hJ
ホシュ

17:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/10 07:24:47 gQI9FuJH
早朝から投下してみます。。。
触手モノです。。。

18:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/10 07:25:25 gQI9FuJH
-実験X回目- (ヘイズが来るX人前のファンメイの話)



 暴走。
 それが何を意味するのか、ファンメイにはようやく理解できた。
 生まれてくる自分に向けて、託した記憶。
 今度はきっと―。
 でももう遅い。
 目の前には既にうつろな目をしたシャオロンが”浮いて”いる。
 そう、浮いているのだ。
 首から下は漆黒の触手に変じ、あらゆる方向へ伸びている。
 
 ―もう助からない。
 
 分っている。そんなことはもう分っているのに―。
 
「シャオロン!」
 
 でも叫ばずにはいられなかった。
 一瞬、シャオロンがファンメイの方を向いた。声に反応したのだろうか。
 
「……メイ……」
「シャオ……?」
 
 ―信じられない!  
 
 シャオは覚えていてくれた。まだ意識があるんだ、そう希望に頬がゆるんだファンメイは、次の言葉を聞いて絶望に突き落とされる。

19:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/10 07:26:23 gQI9FuJH
「メイ……俺……メイが……欲しい!」
 
 突然、ものすごい勢いでシャオロンを形作る触手が飛び跳ねた。
 ファンメイめがけて、気持ち悪く体をくねらせながら迫ってくる。
 
「きゃあああああっ!」
 
 無数の触手は一瞬でファンメイの体に巻きついて、その自由を奪った。
 
「メイ……メイ……」
 
 触手は繊細な動きでファンメイの体を這うと、服を見つけて先端をハサミのように変えた。
 そしてたちまちのうちに服を切り裂くと、ファンメイを裸にしてしまう。
 ファンメイは次に何が起こるか分らずに、ただその体を恐怖に震わせている。
 しかし、ファンメイの体を襲ったのは、想像していたような恐怖ではなかった。
 
「あっ……」
 
 触手は先端を、今度は幾重にも枝分かれさせて、それぞれ独立した動きでファンメイの体を撫でさすった。
 
「ああああ!」
 
 ファンメイは突然の愛撫に、否応無く快感を引き出される。
 それもそのはず、人間では到底出来ないような繊細で激しい愛撫は、ファンメイを感じさせるためだけに行われているのだ。
 
「ああん……何っ……シャオ……やめて」
 
 触手の愛撫に抵抗することはできなかった。
 いや、口ではかろうじて抵抗の意志を言うものの、その体は心地よい快感に完全に屈服していた。
 
「あっ……あっ……ダメ・・・・・・だめぇ……」
 
 目を閉じ、すでに抵抗の欠片も見えないファンメイの体は、しっとりと汗ばみ、秘裂からは愛液が溢れつつあった。

20:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/10 07:26:58 gQI9FuJH
 ―うそっ! こんな、体を触られてるだけなのにっ。
 
 ファンメイ自身、自分の体の変化に戸惑っていた。どうしようもなく、気持ちいい。
 やがてファンメイは触手に拘束されながらも、モジモジと体をくねらせ出した。
 気持ちいいのが、アソコにも欲しい。それはファンメイの体が出す無意識のサインだった。
 触手もファンメイの体の変化に気づいたのか、その動きをピタリ止める。
 
「あっ……やめ……ないで」
 
 思わず口に出してからハッとする。いつのまにか心まで快感に侵されていたのか。
 触手はファンメイの哀願が聞こえたように、ブルっと震えた後、ファンメイの秘裂に向けて、一番太い一本を伸ばしていく。
 ところどころイボが付いていて、ぬらっと光る太い触手。
 快感に忘れていた恐怖が、またファンメイの中で膨れ上がった。
 
「いやぁ……そんなの入らない。死んじゃう。絶対死んじゃう!」
 
 しかし触手はゆっくりと目的の場所へ進んでいきそして―。
 
「いやああああああああああああ!」
 
 メリメリ。
 肉を割く音さえ聞こえそうなほど無理やりに、触手はファンメイの胎内へ侵入した。
 ファンメイはあまりの激痛に目を白黒させて叫ぶ。
 しかし、その苦痛はいつまでも続かなかった。

21:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/10 07:27:49 gQI9FuJH
「えっ……何っ?」
 
 動きが止まっていた他の触手たちも、さっきまでの倍以上の激しさで愛撫を再開したのだ。
 とたんに、再びファンメイは快感に襲われる。
 そして、あろうことか―。
 
 ―うそっ。なんで……なんで気持ちいいの?
 
 あんなに痛かった胎内の触手も、もはやファンメイに新たな快感を与える存在だった。
 胎内で、1000以上の細い触手に姿を変えて、ファンメイの膣壁を内側からめちゃくちゃにかき混ぜる。
 
「かっ……はっ……!!」
 
 あまりの快絶に声さえ出せずにファンメイは快感を受け止める。
 1000本の触手が、膣の全ての場所を同時に責める。
 それは、この世で感じられる快感のおよそ考えられる範囲を遥かに上回る激薬だ。
 
「あああああああああああああああ!!」
 
 叫び。叫んでることすらもう認識できはしない。与えられる快感に反応して、反射的に声をあげていた。
 やがて最後の瞬間が迫る。
 ファンメイは意識の中の光が次第に大きくなって、爆発の瞬間が近いことを悟った。
 
「メイ……大丈夫、怖くない。……最後は……気持ちいいままで」
 
 シャオロンはその時だけは、確かに元のシャオロンだった。
 しかしファンメイはもはやそれを見ることはできない。
 快感が限界に近づいている。
 そしてその時は訪れた。
 
「あああああああひあああああああぅぅううあ!!!」
 
 この世で最後に感じた、それは絶頂。
  
 そして実験は繰り返される……いつか来る、開放の時を求めて―。 


22:名無しさん@ピンキー
05/08/10 20:11:03 KWqYRccI
GJ!


ルーティとカイなんかも面白そうだ

23:名無しさん@ピンキー
05/08/11 09:47:29 kRd3SpWf
クレアがセラ×ディーを覗きながら・・・

24:また続きを書いてみた。
05/08/11 15:22:11 V3UfwWYT
>>13よりつづき

「不審な通信ログ?」
 徹夜明けのコーヒーブレイクを邪魔されたのと、穏やかじゃない言葉に、真昼は眉を顰めた。
「そーなのよ。ここのところ毎日。時間は夕方から深夜ね」
 そう言いながら月夜は、真昼がお茶請けに出していたクッキーをかっさらった。
「……被害は?」
 真昼が、続きを促した。事が事だけに寝惚けても居られない。
「ああ、そーいうのは一切無し。一般回線だし、こっちの情報はなんにも」
 真昼達が"仕事"に使う回線や演算装置は、当然、一般回線とは別に敷設してあるし、
系統やエネルギーラインも完全に独立している。月夜の言葉に真昼は肩の力をいくらか
抜いた。
「シティがこの町に目を付けてきた、ってこと?」
 シティの外に住み、廃棄されたプラントやシティから電力などをいわば『盗んで』いる彼ら
アウターは、いつシティから攻撃を受けるかと、怯えながら生活している。
 もっとも、大半の集落は小規模であるし、裏家業の人間の居場所やブラックマーケットとしての
利用価値もあるため、そういきなり攻撃するということはないはずだが─。
「…だとしたら…」
「あー、それも違う違う」
 月夜は面倒そうに手をパタパタと振った。
「じゃあ何なのさ」
「実はね─」

「フィア? どうしたの?」
 急患で今日も弥生さんは、飛び回っている。錬はフィアと連れだって、そんな弥生さんに
頼まれた買い出しに来ていた。
「……え? あっ、な、なんでもないです!」
 慌てるフィア。まただ。何かおかしい。
 ここ最近、フィアは急にぼーっとしたりすることが多くなった。
 特に話しかけなければ、すぐに部屋に閉じこもってしまう。月夜の"あんたが何かしたん
じゃないの?"という言葉が、錬の頭をぐるぐる回っていた。
(年頃の女の子はやっぱり多少情緒不安定になるものよ)
 錬は、先日弥生にフィアの様子がおかしい、と尋ねた事を思い出した。
 白衣の似合う女医が言うには、思春期の女の子では当然だし、何より、フィアは"促成
栽培"された人間なのだから、体と心のバランスをとるのが難しいのだという。
 だからこそ、離れすぎず、くっつきすぎず、しっかり見守らなければダメだ、とも。
「…そう? じゃ、帰ろっか」
 何気なく、錬はフィアの手をとった。
 びくんっ!
「!?」
 まるで、猫が突然の物音に驚いたように、フィアが大きく震えた。
 見ると、顔が、熟れすぎたリンゴのように真っ赤になっている。
「…ど、どうした…」
「ご、ご、ごめんなさいっ!!」
 まさに脱兎。ぴゅーっ という擬音が聞こえそうな勢いで、フィアは一目散に走り去っていった。
「……僕、嫌われたのかな…」
 行き場を失った手でぽりぽりと鼻の頭をかきながら、一人取り残された錬は溜め息をついた。

25:名無しさん@ピンキー
05/08/11 15:23:58 V3UfwWYT

「─というわけよ」
 とうとうと、不審なアクセスログについて語り終え、鼻息荒く月夜はテーブルを叩いた。
「…すると、月夜は、錬が夜な夜な、僕たちの目を盗んで一般回線を使って、
いかがわしいデータを鑑賞し、自慰に耽っている、と?」
 呆れた顔で、真昼。
「じ、自慰かどうかはともかく!! アダルトデータのセクションだけ閲覧のアクセス記録が、
毎回ごっそり消されてるの!! こんなことするのはアイツだけよ!」
「そうかなぁ…」
 力説する月夜に対して、どうも真昼は納得できなかった。
 錬は少なくとも、電子戦の心得がある魔法士なのだから、閲覧アクセスを軒並み消したりは
しないだろう。そんなことをしたら、アクセスした事がバレバレなのだ。
 それになにより、フィアが来て以来、"そういうこと"に目覚め始めた錬には、真昼が適度に、
秘蔵のコレクションを与えている。そんじょそこらの、一般データベースで見つかるようなもの
に必死になる、とも思えないのだが…。
「とにかく、こーいう不健全なことを見過ごせないわ! 断固、懲らしめないと!」
 ヒートアップする月夜に、興味を持たないほうが不健全だ、と言いたい真昼だったが、これ以上
付き合わされるのはごめんだったので黙っていた。
「……。どうやって?」
 嫌々そう返した真昼に、月夜は、悪戯を思いついた子供のような顔で口を開いた。




26:名無しさん@ピンキー
05/08/11 15:30:27 V3UfwWYT
 うなじに潜り込ませた有機ケーブルの感覚に、体が熱くなる。フィアは、震える指でコンソールを
叩くと、意識をIブレインに移し、そのままベッドでこてん、と横になった。 まだ何もしていないのに、
幼い体はすでに快楽を受ける準備をしつつあった。
(……今日、錬さんに触られた手…)
 うっとりと、拙い欲望にとろけた目で、自分の右手を見つめた。
(振り解いて逃げちゃって、変だと思われちゃったでしょうか?)
 ちろり、と自分の右手を舐める。
 なんとなく、錬を舐めたような気がして、一層体の火照りが増した。
 今日は、弥生だけでなく、月夜と真昼も仕事に出かけたので、錬と一緒に夕食を食べたが、
まともに目を合わせられなかった。
(こんな、いやらしいことに夢中になってる、なんて知られたら…)
 恐怖にも似た感情がフィアを包んだ。不潔だ、といってもう口も聞いて貰えないかもしれない。
 が、そういった感情とは裏腹に、体はさらに熱くなり、股間にむず痒いようなもどかしさが募っていく。
(─今日、今日が最後、です…)
 いつもと同じ言い訳を心の中でして、フィアはデータベースの中を探り出した。
 幾度も同じ事をしているうちに、フィアは、同じアダルトデータでも、登場する女性が自分に
似ている部分があればあるほど、より大きな快楽を得られることに気づいていた。
 人種、体型、身長、体重、血液型からエトセトラエトセトラ。
 自分の体に近ければ近いほど、Iブレインが擬似的な感覚を創出しやすいのだ。
(コレ…、ううん、ダメ…もっと…)
 データの海を泳ぎながら、より、自分に近い女性が出ているものを探す。
 無論、フィアの年齢、体型と同じ少女が出ているアダルトデータなど、法律で規制されて
いるため、そうは見つからない。が、フィアは半ば無意識のうちにIブレインの強力な演算能力
を利用して、データベースの中でも、よりアンダーグラウンドなほうへと進んでいった。
(……はぁはぁ…。じゃまです…)
 暗号化や、簡易ウィルスといった、知識の無い者をふるい落とすブービートラップを、小さな天使の
羽で無理矢理叩き落としながら、どんどん奥へ。
 一般人の作ったトラップ程度では、話にならなかった。
(ありました…。ふふっ…)
 そこにならんだデータは何れも、年端のいかぬ少女たちのものだった。映像のサムネイルを見て、
そのうちの一つ、自分と同じ、白人の少女のデータに目をとめた。
 肩までの髪は金髪。目はブルーだが、自分と体型や肉体年齢もほぼ同じ。
 ぱっちりとした目が、微笑みかけていた。
(…こ、これにします…)
 ふわりと、天使の羽で包み込む。
 刹那、普段より、より明確に、データの中の少女の感覚が伝わってきた。
(やっぱり…。……自分の体みたいです)
 少女がカメラに軽く手を振る感覚が分かる。
 体のサイズが違うと、脳の中でのみ刺激のやり取りを行なう事しかできないが、今回は、自分の
体の神経に対して、ダイレクトにデータ通りの刺激を再現できそうだ。
 少女が、ぺろん、と肌着をまくり上げ、その中に片手を突っ込んだ。
「…んっ! ……ふうっ…」
 やっぱり、違う。
 少女が自分の胸をまさぐる感覚が、より明確に感じられる。あくまで神経に走る刺激だけだが、
自分の体に直接刺激を受けるのは、新鮮だった。
 疼いていた股間がさらに熱くなるのを感じ、フィアは体を硬くした。
(きもち……いいです…)
 先ほどまでの罪悪感はもう快楽に押しつぶされ、瞳が欲望に濁った。
 そのとき、変化があった。

 




27:名無しさん@ピンキー
05/08/11 15:36:25 V3UfwWYT
 データの中の少女の動きが止まった。
 直後、後ろから羽交い締めにされる。
「きゃっ…!?」
 少女と同じ感覚を自分に与えていたフィアは、目を見開いた。
 疑問に思うまもなく、少女は腕をねじり上げられうつぶせに押し倒される。
 男─それも醜悪な中年太りの男が、後ろから襲いかかったのだと、データを見ていた
フィアは気が付いた。
『な、なに…?なんなの?』
『はぁ…はぁ…はぁ…ひひひ』
 少女の怯えた声に、息を荒げながら答える男。
 フィアは混乱した。
 フィアのこれまで見てきたアダルト作品は、何れもいわゆる"和姦モノ"で、こんな展開はなかった。
 しかし、これは─。
『きゃあっ!』
 下着をむしりとられる感触。男は少女を組み伏せたまま、下着を引き下ろした。
 さらに息を荒くしながら、肌着にまくり上げる。
『や、いたっ!』
 乱暴な扱いに悲鳴を上げる少女を気にすることなく、男は汗ばんだ手で少女の胸に掴みかかった。
 ぐにっぐにっ!
 まだささやかなふくらみしかない乳房を、汗で粘つく指が蹂躙した。
「あうっ! つっ!」
 フィアもたまらず悲鳴を上げた。
 男はさらに、僅かなふくらみを押しつけると、ふくらみの奥にある乳腺をすりつぶすかの如く強く嬲った。
「あああうっ!!」
(こ、こんな痛いのいやですっ…)
 フィアは、慌てて、データ再生と神経リンクをしているプロセスを強制終了しようとし─。

(エラー:当該プロセスへの現権限でのアクセスは許可されていません)

 唖然とした。慌ててIブレインを動かす。通信や各種制御系は問題はないのに、なぜかデータの再生
プロセスとリンクしている神経制御だけ、まったく反応がない。
 男がさらに凌辱の手を強める。
 右の乳房を握り潰すかのように強く揉みしだき、左の乳房にねっとりと唾液をなすりながら吸い付いた。
「んああああうっ!」
 僅かな快感と、強烈な痛み、そしてねっとりとした唾液の感触にフィアの思考は中断させられた。
(……なっ……なん…で……?)
 少女は痛みにとうとう泣き出すが、それでも男は手をゆるめようとはしなかった。
 顔を更に醜く歪ませて、唾液を絡めた指を股間へと運ぶ。
 ぐりぃっ
 荒々しい、愛撫とは言えない蹂躙では、少女の秘所は、到底準備など出来ていなかった。唾液のぬめりを助けに、
ドリルのように回転しながら、中指が突き込まれる。
「ひぃいっっ! っっはっ…かはっ…!」
 体は傷ついていない。なのに、あそこが…股間が引きつれ、裂かれるような痛みに、フィアは息を詰まらせた。
「や、やめ……やああああっ!」
 それは少女の叫びか、自分の声か。
 男が傷口を広げるかのように乱暴に出し入れする指の衝撃で、フィアはベッドの上で体をしならせた。
『ひひっ…これからだよ…』
 男の残忍な笑みが見えたような気がした。
 ねぶるように接吻される感触。
「んっ…。ぷはっ…んんーーーーっ ぐっ!!」
 ねちゃりとした男の舌と、唾液の生々しさまで、Iブレインは忠実に再現する。
「いやぁ…。もう、やだ…きもちわる…い…」
 これまでとは違い、嫌悪感にまみれ、フィアは泣いた。
 少女もまた泣き続ける中、男は執拗に胸を痛めつけ、乳首を噛み、顔を唾液で汚した。
(きっと…ばちがあたったんだ…。いやらしいことばっかり考えてたから…ごめんなさい…ごめんなさい)
 痛みと気持ち悪さに朦朧としながら、フィアは誰にともなく謝罪する。


28:若干NTR風味。('A`)つづけ・・・られるかなぁ。
05/08/11 15:37:28 V3UfwWYT
 男が、少女の腰を抱え上げ、力ずくで足を割り開く。
 震える少女の、無毛の股間に吸い付いた。
『「んあああああっ!」』
 これまでの痛みに比べれば柔らかい刺激に、フィアと少女の声がハモる。
 何度も舌先で秘所の穴をつつきまわし、大きさを確かめている。
「だ、だめです…。いや…。いやぁ……!」
 少女に比べ、(ここ数日間で)性知識を持ったフィアは、男が何をしようとしているか気が付いた。
 アレを…。股間でいきり立っているアレを入れるつもりだ。
『はぁ、はぁ、はぁ、いくよ…っ。いくよっ…!』
『な、なに、なんなの?! やだ、やだあっ! パパっ、やめてっ!!』
 少女の抵抗を無視し、唾液を絡めた剛直が、秘所にあてがわれる。
 疑似感覚が告げる、絶望的な大きさに、フィアは青ざめた。
「い、い…や…。た…たすけ…。れんっ…」
 フィアが少年の名を口にした直後。
 データの中の少女は、父親に犯された。
「あああああああああああぅっ!!」
 痛い。股間が焼けるように痛い。
 フィアはこれまで感じたことのない激痛にあられもない悲鳴をあげた。
 男は哄笑しながら腰を打ち振るいはじめ、引き裂かれた秘所からぬるりと出血したのがわかった。
 痛覚は忠実に、処女を散らされた苦痛を再現していた。 脳に叩きつけられる強烈な刺激を受けて、
フィアの体が防衛反応のために愛液を生み出しはじめる。
「やっ、あああっ いたい! いたいの! やめてくだ…あああああ!」
 通常ならこれほど思考に支障をあたえる痛みがあったら、Iブレインは強制的にリンクを切断する。
が、今は、何らかの力で完全にプロセスがロックされていて、フィアが何度狂ったように切断を指示
しても、まるで言うことをきかなかった。
「やだっやだあっ!! たすけて…だれか…たすけてぇええっ!」
 フィアの私室に悲鳴が響く。
 男は、ようやく半分ほど埋まった剛直をさらに押し込むため、少女をさらに押さえつけた。
「ひぎぃいいいいっ!」
 さらに奥まで、犯される感触。
 フィアが必死になって股間を抑え、掻きむしるように動かした指の間から、さらに愛液が溢れ散った。
 フィアの体が潤っても、データの少女はそれどころではなかった。そして、まるで濡れない秘所を
抉られ続ける痛みがどんどんとフィアに送られる。
「あぐっ…! あっ!! いぁっ! …っあっ…っ!」
 目は焦点を失い、フィアの心はもう焼き切れる寸前だった。
 もし、フィアに錬ほどの実戦経験があれば痛みの中でも冷静に対処出来たかも知れないし、痛覚
処理が上手ければ、なんとか感覚を騙して、状況を打破できたかもしれない。
 が、フィアは実生活ではまだ1年と、外で暮らしていないのだ。
 絶対的な経験不足の中、襲い来る未知の苦痛の前では無力そのものだった。
『ふっ!…ふっ!…ふっ!』
 男の腰の律動のスピードが上がる。
 少女は既に失神しているのか、白目を剥いているにもかかわらず、男は細い腰を掴み、まだ青い
果実のようなお尻を跡が付くほど激しく揉みしだきながら、腰を打ち付けた。
 実の娘の小さな体は、この男にとってよほどの快楽を産んでいるのだろう。
 失神しだらしなく開いた娘の口に唾液を流し込み、腰を振り回す様は、さながら、オナニーと呼ぶに
ふさわしい狂態だった。
「あぅっ! あぎっ! ゃ…いあっ! たす、け、やあああっ!」
 やがて男の律動が限界に達し─。
『うおおおおおおおっ』
 どくっ!びゅくびゅくっ!
「……ぁ…ぁああ…。…あぅ…」
 下半身に広がる熱く、どろりとした感触。
(…こ…れ……が…、せいえ…き…?)
 全身を、体の中まで汚し尽くす感覚に、フィアの意識が闇に落ちようとする。
『ひ、ひひひっ』
「ぁっ…ああ…。ぁあああああっっ!」
 男は一度果てながら、まだ、満足していなかった。
 娘の中を貪り尽くそうと、今し方はき出した自分の精液を潤滑油にして、さらなる凌辱を加え始める。
「や、やだあああああっ!もう、いやあああああっ!」
 データの再生時間は、まだ半分以上残っていた。

29:名無しさん@ピンキー
05/08/11 15:41:05 V3UfwWYT

エロパロスレに、ネタ投下して、漏れは一体何をしてるんだろうと
ブルーになる夏休みの昼下がり('A`)


30:名無しさん@ピンキー
05/08/11 16:21:14 C+DSM0Ow
いやGJGJ!

31:名無しさん@ピンキー
05/08/11 20:11:04 E1XEBu7k
GJですよ!

とはいえこの後はきっと救われる展開が……

32:名無しさん@ピンキー
05/08/12 23:39:34 NIXw8rOj
GJホッシュ

33:名無しさん@ピンキー
05/08/14 06:50:43 ayU5arm0
age

34:名無しさん@ピンキー
05/08/16 08:51:50 UCqfFKI2
age

35:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 20:47:50 hBO9Ds18
    マリアの任務




(空間構造情報、解析完了)
 I-ブレインの動作は正常だ。
 マリア・E・クラインは今日で何度目かになる、シティ・マサチューセッツへの侵入に成功した。
 シティへの侵入は容易ではない。特に、軍関係の施設は。
 軍用の入港ポートに侵入し、端末から情報を奪取する。
 それがマリアの今日の仕事だった。
 襲撃任務などに比べれば遥かにたやすい、毎月定期に来る依頼で報酬も安定していた。
 どうということのない、いつもの任務―。
 そのはずだった。
(脳内エラー。危険。I-ブレイン保護のため、全システム強制終了)
 突然の激痛がマリアの脳を貫いた。同時にI-ブレインが強制的に動作を停止する。
 冷たい床に両手をついて見上げると、いつも情報を吸い出すために使っていた壁にある通信デバイスに、黒い数センチのチップが取り付けられていた。
 
 ―ノイズメーカー。
 
 I-ブレインの動作を阻害させる電磁波を放射する、対魔法士兵器。
 形状からして、半径2メートルほどの超近距離でなければ効果を発揮しないだろう。
 つまり、マリアがここへやってくることを知っていて、このノイズメーカーは取り付けられていたのだ。
 マリアが頭痛にうめいていると、通路脇の柱の陰から一人の男が姿を現した。

36:名無しさん@ピンキー
05/08/16 20:48:42 hBO9Ds18
「やあ、きれいな魔法士さん。こんにちは」
 
 歳は20前半だろうか、まだ若い。配属されたばかりの仕官かもしれない。
 クセっ毛の金髪に、青い瞳がきらきらと楽しげに輝いていた。
 
「はじめまして、と言うべきかな? でも僕はね、君のことを前から知っているんだよ」
 
 ―何者だ?
 
 痛む思考で目の前の男を観察する。
 I-ブレインは動作を停止しているので、攻撃用デバイス『D-3』を出すことはできない。回復にはしばらく時間がかかりそうだった。
 
「おどろいたよ、ほんとうに。備え付けの監視カメラの映像に、この場所で端末を操作する君の姿が映っていたんだからね……」
 
 ―そんなバカな! 侵入の痕跡は、ハッキングをかけた時に必ず消去しているはずなのに。
 
「おやおや、そんな怖い顔をしないでおくれ。僕はね、何も君のしたことに驚いているわけじゃないんだ。そう―君の容姿に驚いたのさ。ああ……なんてきれいな人なんだろう、正直に言うけど、本当にそう思った」
 
 男は得意げに続ける。
 
「ああ、君の考えてることは分るよ。「一体私をどうするつもりだ?」ってね。安心しておくれ、何も君を捕まえようとしてるわけじゃないんだ。このノイズメーカーだって、『上』にバレないように設置するのは苦労したんだ」
 
「ちがっ……う……。カメラは破壊したはず……痕跡も……げほっ……」
 
 頭痛と吐き気で目が回るのをこらえながら言葉を搾り出す。
 男はますます得意げになった。
 
「なんだそのことか。はっ! 君はこのカメラがどこに接続されていると思っていたんだい? 軍のメインコンピュータか? 違うね、こいつは独立してここで映像をディスクに保存していたのさ」

(I-ブレイン動作回復まであと3600秒―)

37:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 20:49:21 hBO9Ds18
「くっ……」
 
 くやしいが今の状態では立つことはおろか、天地の区別さえつかない。常にぐらんぐらん振り回されているような感覚が三半規管を狂わせているのだ。
 男は倒れたマリアにゆっくりと近づく。
 
「ふふ、怖がらないでおくれ、君と僕以外誰も来やしないよ。君も同じ理由でここの端末を使っていただろう? 大丈夫、すぐに気持ちよくなる―」
 
 男は軍支給のジャケットの内ポケットから、薄青色の液体が入った注射器を取り出した。
 マリアは本能的な恐怖に駆られて息を呑んだ。
 
「ひっ―!」
 
 冷たい光を放つ銀色の先端が、マリアの腕に触れる。
 抵抗らしい抵抗も感じさせずに、それはマリアの体に侵入していった。
 
「やっ……めろぉ……!」
 
 注射器に入っている薬品がなんなのかは分らないが、最大級の危険をマリアの経験は訴えていた。
 ゆっくりと薬品が入ってくる。注射器の薄青はほどなくして空になった。
 
「全部入ったよ。ふふ……さあお楽しみだ。え? なんの薬か気になる? うーんどうしようかなー、教えてあげようかなー」
 
 男は手をアゴに当てて、大げさに悩むフリをした。
 マリアは不安の眼差しで、楽しそうにニヤつく男を見る。
 
「ふふ……すぐに分るよ。ほら、こんな風に……ねっ!」
 
 そう言うなり男は両の手で、思いっきりマリアの乳房を掴む。
 力任せで自分本位の、それは暴行と呼べるほど乱暴なものだった。
 でもマリアは―。

38:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 20:49:55 hBO9Ds18
「あっ……はぁっ!」
 
 思わず甘ったるい喘ぎが漏れた。
 マリアは驚愕に目を見開く。
 
「え……うそっ!」
「驚いたかい? 尋問や拷問に薬が使われなくなってからだいぶ経つけど、過去の科学者の英知は実はこんな領域にまで達していたんだよ。ボクはそれを大いに利用させてもらってるってわけさ」

 男はマリアの乳房の感触を味わい尽くすように揉みしだく。
 
「ああ……これが君のおっぱい。ああ……なんて柔らかいんだ。本当に……ああ……ああ!」
「いやぁ……ああん……やめっ! やめでぇっ! ひああっ……うん……ん」
 
 めちゃくちゃに乳房を揉まれる度に、どうしようもない快感がマリアの神経を貫く。
 まるで全身が性器になったかのような、常軌を逸した性感だった。
 
「いやぁ……だめ、だめぇぇ! おかしくなる、これ以上したらっ……おがしぐなるぅぅっ!」
「ふふ……気持ちいいんだね。もっと! もっともっともっと! 見せておくれ。君のその淫らな顔を」
 
 ―なんで……なんで気持ちいいの? 服の上から触られてるだけなのに……。
 ―恥ずかしい……はしたなく叫んで、私じゃない。こんなの私じゃない! あの人にもこんなに乱れたことないのにっ!
 
 マリアの気持ちを読んだかのように男が囁く。
 
「さて……直接触るよ。カーボンナノチューブ入りの防刃防弾ジャケットか……驚いた。こんなに薄いのに……とてもいい物を着てるんだね」
 
 マリアが着ているのは羽織るだけのジャケットだ。脱がすのは造作もなかった。
 男はジャケットを床に投げ捨て、なめらかな白いシャツの上から、マリアの形のよい乳房のふくらみを観察した。
 そしてマリアのシャツを一気に剥ぎ取った。
 
「いやぁぁぁぁ……」
 
 雪のように、あるいはこのポートの壁のように白い、マリアの肌。そのあまりの美しさに、男は思わず生唾を飲んだ。
 欲情に火がついたマリアは、期待のこもる眼差しで男の指先を見つめた。
 
 ―早く……触って……
 
 男はゆっくりとその柔らかい頂点へ指を伸ばし―。

39:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 20:50:27 hBO9Ds18
「あはあああああああっ!」
 
 触れた瞬間、ついにマリアは達してしまった。

「あはは、なんだい。胸だけでイっちゃったの? すごいなぁ、君ってものすごい淫乱だったんだね」
 
 感心したように男は言う。
 マリアは羞恥にカッと頬を赤くする。
 
「ちがっ……これはっ、薬の……あなたのせいでしょ!」
「へぇホント? じゃあこんなにえっちな汁漏らして気持ちよさそうに喘いでいるのは誰だい? 僕にはとてもそうは見えないね。違うって言うんなら―」
 
 男はベルトを外し、ズボンから一物を取り出すと、すでにギンギンのそれをマリアに突きつけた。
 
「これをブチ込んだって大丈夫だよね? それとも薬のせいにして素直によがっちゃう? まあ淫乱のドスケベ女の君なら、当然そっちを選ぶだろうけど」
「入れればいいでしょ! どうせ嫌って言ってもするんなら、さっさと入れなさい!」
「ダメだね」

 マリアの心の内を見透かしたように男が言う。
 
「欲しかったらお願いするんだ。「ああ・・・どうかその立派なおちんぽで私の淫乱なおまんこに突っ込んでください」ってな! じゃなきゃこれは永遠におあずけだ。なに、僕は君の艶姿を見てるだけでいつでもイケるんだよ」
「くぅ―」
 
 マリアはぎゅうとくちびるを噛んだ。
 一度イカされても体の疼きは止まることを知らない。
 いや、胸だけでイカされたぶん、アソコの方はますます熱を帯びていた。
  
 ―欲しい。おちんぽ欲しいぃぃ!!
 
 心の中で絶叫する。だが、この男にだけは絶対にそんなことは口にできない。
 マリアは理性を総動員して抵抗する。
 
「言う……もんかっ! 欲しくない。いらない、そんなもの―汚いそれを早くしまいなさい!」

 男は感心したように片方の眉を跳ね上げる。
 
「ほう。本当にそんなことを言っていいの? ほら、下は大変なことになってるじゃないか……。びしょびしょの大洪水でズボンを水浸しにして、さらに漏れてきそうだよ」

40:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 20:51:04 hBO9Ds18
 事実だった。
 ジャケットと同じ材質のマリアのズボンは、すでにいやらしい染みが大きく広がっていた。
 
「I-ブレインが回復したら、その醜いツラに穴が空くことに……なるわよ」
 
 男の態度が豹変した。
 マリアの頬を思いっきり叩くと、残ったズボンを剥ぎ取って白いパンティーの中へ手を突っ込む。
 
「はぁっ―! ひやぁぁあっ!」
 
 突然の暴力的な快感に、成す術もなく翻弄される。
 まるでおもらしのようにマリアのアソコからは潮が噴出す。
 
「いいかい……僕はね、この顔が一番気に入ってるんだ。この美しい僕の顔に文句を付けるなんて、君はなんて悪い女なんだ! 覚悟しろよ。気が狂うほど犯してやるからな!」
 
 下半身だけ裸の状態で、男はマリアに馬乗りになる。
 そして己の欲望を、その秘裂へと進めていく―。
 じゅくじゅくと、熟れた音が聞こえてきそうなほどマリアのアソコはほぐれ、熱を持って潤んでいた。
 完全に男を迎える準備はできてしまっていた。

「ああ……聞こえるかい? 君のアソコがいやらしい音を立ててる。僕のちんぽが欲しいって言ってるよ!」
「いやぁぁぁぁ! 入ってくる……擦れちゃう! ああああん!」
 
 男の一物が侵入してくる。
 マリアは快感のつぶがぷちぷちと膨れては弾ける連続を味わっていた。
 そしてあっという間に絶頂に達する。
 
「かっ―はっ……!」
「分るよ。イッたんだね? でもまだまだ終わらせない。僕が満足してないんでね!」
 
 人目を気にしていないような強烈な肉音が辺りに響く。
 男の腰はよりいっそう激しくマリアの体を打ち付けていた。

41:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 20:51:54 hBO9Ds18
「はああああん! ダメ! おかしくなるっ……気持ちいい……くるうぅぅぅ!!」

 男が深く突き刺すたびに訪れる絶頂。
 絶え間ない絶頂の連続に朦朧とするマリアの意識は次第に意味不明な言葉を発していた。
 
「気持ちいい……ああ、おちんぽイク……おまんこがおちんぽなのぉ……いいまたイク!」
「もっとズボズボして……ズボズボ……ああイク・・・・・・」
 
 男は息も荒く汗を撒き散らしながら、満足げに言う。
 
「そうやらもう完全にブッ飛んだみたいだね……いいよ、僕もそろそろだ。天国に連れてってあげるよ!」
「急に速く……いああああ! イクっ! いい気持ちいい! 一番、いままででいちばん気持ちいい!」
 
 男のスパートも最高潮に達し、いよいよ熱い滾りがペニスの先端に集まろうとしていた。
 
「ああ! ああ、ああ、ああ! イクよ! 僕もイク! ああああああああ!」
 
 ブシュウウウウウウウウ!
 ドサリ。
 首から勢いよく鮮血が噴出した後、数秒遅れて切断された男の頭が地面に落ちた。
 続けて言葉を発したのは、後ろから現れた顔面ヒゲモジャの大男だった。
 手には血塗れの軍刀を構えている。
 
「ったく……。誰かと思えばマイケルの野郎か。けっ! こいつぁ前から気に食わなかったんだ。まぁ、勝手なマネをして軍法で処刑されるよりいいだろ、あの世で感謝してな」
 
 まだマリアに覆い被さるマイケルの体を蹴飛ばすと、ヒゲモジャはマリアを見てニヤリと笑った。
 
「けけ……。しかしまぁ、なんだ。こいつはえらい上玉だぜ。誰もいねぇようだし、俺もちぃっとばかり楽しんでもバチは当たらねぇだろ……」
 
 そそくさとベルトを外し、いきりたった男根を取り出そうとするヒゲモジャ。
 その姿をぼぅっとした意識の隅で捉え―。
(I-ブレイン動作回復。全システム正常に起動)
 マリアの周囲の空間に、十二個の正四面体が突如として現れた。
 システムメッセージがI-ブレインをよぎるより速く、高熱量の槍がヒゲモジャを貫いていた。
 よろよろと起き上がると、ふらつく足取りで身なりを整える。
 
「冥土の土産に教えてあげる―」
 
 首のない体と、黒い塊に向かって背筋の凍るような冷たい視線を投げる。

「あたしの名前はレノア・ヴァレルよ」
 
 束の間見せた戦場の死神の表情は消え去り、すぐに娘を心配する母親の顔が現れる。
 あの子は家でいい子にしているかしら……。
 最後にマリアは小さくそう呟いた。

42:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/16 22:16:36 hBO9Ds18
D-3は正四面体ではなく正八面体でした
また>>41
>「そうやらもう完全にブッ飛んだみたいだね……いいよ、僕もそろそろだ。天国に連れてってあげるよ!」

「どうやらもう完全にブッ飛んだみたいだね……いいよ、僕もそろそろだ。天国に連れてってあげるよ!」
の間違いです
 m(__)m

43:名無しさん@ピンキー
05/08/18 22:18:42 Td8WLkMx
文章はすごく良いんだけど、やっぱりこれだけレスがつかないのは、ょぅι〃ょ話じゃないからだろうなぁ・・・

44:名無しさん@ピンキー
05/08/18 22:35:01 fj0ZWU69
人口が少ないってのもあるんだろうなぁ・・・。

45:名無しさん@ピンキー
05/08/18 22:59:51 42g3f0hT
とりあえずGJ

46:名無しさん@ピンキー
05/08/19 23:23:12 wEof3H8d
GJだから良し

47:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/21 09:49:50 qBO6/qOL
1です。。。
GJレスありがとう!
ハルヒやシャナスレが盛り上がってるのでウィザードブレインも不可能ではないはず!
ということで盛り上がるの期待age



48:名無しさん@ピンキー
05/08/24 00:26:57 cxVRlJ+L
ほしゅ

49:名無しさん@ピンキー
05/08/24 03:30:07 jFjcS1Xc
こっそり聞いてみる・・・。
おまいら錬受け好き?
月夜とか真昼とかに処女(?)奪われてアンアンいっちゃう錬を妄想してるわけですが。


50:名無しさん@ピンキー
05/08/24 18:20:04 GMKqSipJ
>>49
錬受けはともかく、兄弟ネタはなあ…

51:名無しさん@ピンキー
05/08/24 19:51:29 su6wvvaZ
月夜に童貞奪われたりする錬なら需要もあるだろうがなぁ。

52:名無しさん@ピンキー
05/08/25 00:32:35 HZOb73Pw
錬受けだろうがディー受けだろうが私は一向に構わん

でも和姦よりレイープ好き

53:名無しさん@ピンキー
05/08/26 17:49:39 PhPGazqP
錬女体化はさすがにNGか?

54:名無しさん@ピンキー
05/08/27 00:38:31 9PKbDAxU
マサーチューセッツ軍兵士にノイズメーカー食らわされて、盲目状態で犯されるクレアというネタを考えたが
俺には文章化出来ない・・・ orz

55:名無しさん@ピンキー
05/08/27 11:07:32 Jq5Q1qKM
んーage

56:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:06:06 eOfBeFcV
ちょっと今までとは違う趣向のものを書きました。。。
エドxフィアものです。。。

57:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:07:20 eOfBeFcV
      人間になりたい


「ぼく……にんげん……」
 
 エドワード・ザインは何度目かになる呟きを、暗い自室で漏らした。
 ここ、西ヨーロッパにある山岳地帯の研究施設後では、世界樹の育成プログラムの研究が行われていた。
 フィアと錬、そしてメイと一緒に暮らすうちに、自分の中に過去に感じたことの無い思考が生まれつつあった。
 エドは以前人形という単語について調べたことがある。
 あれ以来覗こうとしなかった検索ディスプレイ。
 しかし今日になってまた、無意識のうちにその意味を調べようとしていた。
 
「ぼく……にんげん……」
 
 青く明滅するディスプレイを見やりながらタッチパネルを操作する。
 人形―人でないもの。
 数々の単語や画像の情報が表示される。
 そのほとんどは以前エドが調べたときに見たものだった。
 
「……あっ……」
 
 エドは小さく声を上げた。
 いつの間にか飛んだ18禁サイト。
 ポップアップで起動するウィルスプログラムや広告を無意識に強制終了させて、その情報に注目する。
 画像は裸の女性に同じく裸の男が激しく腰を押し付けているものだった。
 性交。
 しかしその女性の方は人間ではない。

58:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:08:27 eOfBeFcV
 ダッチワイフ。人形。性交用。
 次々と単語を拾っていく。
 エドは特にその宣伝文句に注目した。
『画期的ダッチワイフ! 人間より人間らしい―。その肌の質感は特殊ポリマー123FR製、反応動作IA搭載でリアルな感度を示します! 愛液、発汗、発熱システムも完備! 寂しいあなたの夜を癒します』
 
「にんげん……にんげんより……にんげん?」
 
 無表情のままちょこんと首をかしげる。
 ほんの一瞬、I-ブレインが動作を速め、思考に集中する。
 エドはこの人形がなんのために使われるものか、なんとか理解しようとした。
 性交は男性と女性が種の繁栄のためにするものという知識はあった。
 しかし相手が人形では種は増えないではないか。
 でもこの商品は人間より人間らしいと謳っている。
 エドは、なぜ自分がこの画像から目が離せないか分らなかった。
 女性―。
 エリザも女性だった。
 フィアもメイも女性。
 自分は?
 
「ぼく……だんせい……」
 
 ダッチワイフに付随する項目を次々を調べていき、18禁のカテゴリーをものすごい勢いで読んでいく。
  
「人形、えっちしない。だれもよろこばない……」
「にんげん、えっちする。みんなよろこぶ……」
 
 エドは静かな動作で席を立つと、部屋の外へ歩いていった―。

59:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:09:26 eOfBeFcV
 ドアをノックする音に、机に向かっていたフィアは元気よく振り向いた。
 
「あっ、はい! どなたですか?」
 
 シューという音と共にドアがスライドすると、エドが静かに入ってきた。
 
「あっ、エドさん! こんばんは。どうしたんですか、眠れないんですか? それとも、おなか空いちゃいました?」
「ぼく……にんげん……えっち、する―」
「きゃっ―!」
 
 床から飛び出した無数の螺子がフィアの体を抱え上げて、ベッドに降ろす。
 エドがその上にのしかかってきたとき、フィアはとっさに天使の翼を使って群がる螺子をなんとかしようとした。
 しかし―。
 
「えっ……」
 
 フィアのうなじに当てられるエドの腕。その手の中にはノイズメーカーが握られていた。
 魔法士のうなじに接続するタイプのノイズメーカーは、I-ブレインが情報の海に接続することを阻害し、魔法の発現を不可能にする。
 
「エドさん……いったい、なにをする気ですか……?」
 
 かすかに怯えた色の混じるフィアの声。しかしまだそれは困惑の方が強く出ていた。
 エドは無言のまま螺子に命令を送る。
 直径1センチ足らずの細長い螺子たちは、そわそわとフィアの服を這う。
 なにか迷っているような動作だ。

60:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:10:28 eOfBeFcV
「……?」
 
 フィアもエドが何しているか分らなくて困惑の表情を浮かべる。
 
「ふく……」
 
 ポツリ、とエドが言う。
 画像の女性はみんな服を着ていなかった。裸にするためには服が邪魔だった。

「ふく……ぬぐ……」
 
 螺子はさらに這いまわり、フィアの服を脱がす方法を探る。
 その複雑な動きはフィアをたまらなく刺激した。

「ひゃっ……あははは。ちょっとエドさん……くすぐったいです、あははははは」
 
 ジタバタとベッドの上で暴れるフィア。目には涙が光っている。よっぽど苦しいのだろう。
 フィアがひとしきり悶えると、螺子はピタリと動きを止める。
 
「ふく……」
 
 エドのI-ブレインが回転を速める。最終的に一つの結論を導き出した。
 ―ビリビリビリ。
 螺子はフィアの服を強引に引っ張り破りだした。
 
「きゃああああ!」
 
 エドはフィアを裸に剥いたあと、ちょこんとお辞儀した。
 
「ごめんなさい……」
 
 言うが早いかエドは自らの服を脱ぎだした。
 エドの私服は、最初の時と同じ、シティ・ロンドン自治軍の軍服だった。
 どうやら自分の服を脱ぐことはできるらしい。
 ボタンを外し、袖を抜いてするりと衣服が床に落ちる。
 現れたのは少年と言うにもまだ幼い未成熟な裸体だった。

61:名無しさん@ピンキー
05/08/27 14:11:07 eOfBeFcV
「にんげん……えっち、する……」
 
 そのままベッドに投げ出された格好のフィアにのしかかる。
 しかし小さなエドはまるで、お姉さんに甘える弟のような格好だ。
 
「エドさん……」
 
 突然の出来事に驚いていたフィアも、こうして体を預けてくるエドの可愛らしさに思わず頬が緩んだ。
 普段からみんなの役に立ちたいと思っているフィアは、こうして頼られるのもまんざらではなかった。
 エドはフィアに体を預けたまま、もぞもぞと体を動かしている。

「エドさん……何をしてるんですか?」
 
 フィアは素直に疑問を口にする。
 しばらくそのままもぞもぞしていたエドだったが、顔を上げるとポツリと言った。
 
「ぼく……えっち、できない……」
 
 そう言うと、フィアの目の前で小さな男性器をつまんだり捻ったりしている。
 フィアはようやくその意味を理解した。

「えっちって……ええええええ!?」

62:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:11:45 eOfBeFcV
 まさかエドが自分とエッチしたいだなんて……。
 でもちっちゃなエドの男性器は、まだまだ”そういうこと”ができるようにはとても見えない。
 たしかに可愛いとは思うけど、異性としてはどうなのかフィアはわからなかった。
 男性経験のないフィアにとっては、たとえ相手がエドでなくても困惑していただろう。

「えっちできない……ぼくにんげん……じゃ……ない」
 
 エドは今にも泣きそうな顔をしていた。
 滅多に感情というものを見せないエドだからこそ、その表情はフィアを打ちのめすには十分だった。
 
「エドさん……」
 
 お互い裸のままで、ベッドの上で見詰め合う。
 
「わかりました! ……私でよければ協力します!」
 
 ぱっとエドの顔が明るくなる。……と言っても泣き顔が無表情に戻った程度の変化ではあるが。
 
「エドさん……えっと……たぶんえっちはいきなりは無理なんだと思います……女性も男性も準備が必要なはずです」
 
 言われてエドは思い出した。
 ネットのエロサイトで入手した情報によるとそれは”前戯”というらしい。
 フィアのアソコを眺める。
 きれいな白い肌は、赤みがさしてうっすらピンク色だ。
 ぴったりと閉じた貝口に指を這わせる。
 
「きゃっ―!」

63:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:12:20 eOfBeFcV
 フィアは逃げなかった。
 何かに耐えるように目は堅く閉じたものの、自らの秘所をまさぐるエドを止めはしない。
 エドの細くて小さな指が、自分の女の扉を開けようとするかのように優しく愛撫している。
 不安に震えていたフィアも、次第に快感を感じ始めていた。
 
「あっ……」
 
 股間にじわっと熱を感じる。
 それは複雑に指を動かしていたエドにも伝わった。
 エドの指が動くたびに湿った水音がする。
 
「あんっ……あっ……」
「きもちいい……?」

 真っ赤になって目を瞑ったままのフィアを覗き込むように訊く。
 手だけは機械のように正確な動きでフィアの快感を引き出しつづけている。
 
「あ……はい……気持ちいいです……」
 
 フィアの感じるツボを覚えたエドの動きは、まさに熟練された職人のようにフィアを攻め立てる。
 飲み込みの早さと応用の上手さにかけて、エドは一際光る才能を有していた。

「あああん! はぁぁぁああ!」
 
 強烈な快感が駆け抜け、一瞬気が遠くなりそうになったフィアは、我を忘れて大きな声を出した。
 すぐに気づいて後悔する。
 フィアは今や羞恥心と、それに倍する快感に翻弄されていた。
 
「ああっ! エドさん……エドさん!」
 
 やめて、とは言わない。いや、言う気が起きないと言った方が正しかった。
 無意識のうちにフィアは、更なる刺激を求めるようにエドの腕を掴み、自らの秘所に導いていた。

64:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:12:56 eOfBeFcV
「きもちいい……?」
 
 もう一度同じ質問をするエド。
 フィアは目を閉じたまま大きく何度も頷いた。
 
 ―きもちいいこと、みんなよろこぶ。
 ―ぼく、にんげん。
 
「エドさん……エドさん! なんかヘンです……変なんです! なにかきちゃいます!」
 
 だんだんと終わりが近づいてきたことを告げる。
 エドは全く変わらぬペースで愛撫を続けていく。
 そしてその瞬間が訪れた。
 
「ああっ―!」

 ぷしっ、と潮を吹くフィア。
 ビクンビクンと数回体を痙攣させて、絶頂を極める。
 エドは手にかかった液体に目をパチクリさせている。
 
「……はぁ……はぁ……」
 
 荒い息をしてフィアがゆっくり目を開ける。
 まるで起き抜けのようにぼんやりした動作でエドを抱きしめる。
 
「ふふ……エドさん……なんだか私、気持ちよかったです」
 
 エドはいつもと同じ無表情でフィアの汗の匂いを間近で感じていた。
 体と体が触れる感覚。
 フィアの体―。

65:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:13:30 eOfBeFcV
「やわらかい……」
 
 ポツリと言った。
 何かが思い出される。
 あのとき、エリザに触れた記憶。
 エリザの手も柔らかかった。
 エリザの体も、こんなに柔らかいんだろうか?
 
「えっ―?」
 
 フィアは驚きの声をあげる。
 抱きしめていたエドが、フィアを抱きしめ返してきたからだ。
 エドの腕が、背中に回されてしっかりと力をこめてくる。
 
「ぼく……ぼく……」
 
 そしてエドは自分の体の異変に驚いて体を離した。
 フィアもエドの視線の先を追う。
 人差し指ほど大きさの小さなのエドの性器が、まっすぐに起き上がっていた。
 
「エドさん……それ……」
 
 フィアはおそるおそる手を伸ばしてそれに触れてみる。
 
「ぁ……」
 
 小さなエドの声。
 同じようにエドの性器もピクンと大きく跳ねる。
 フィアはもう一度触ってみた。
 
「ぁ……」
 
 また小さな声。
 そして同じように反応する性器。
 フィアはちょっと面白くなって、今度は親指と人差し指でつまんでみた。
 
「あっ……」
 
 今度ははっきりと聞き取れる声。
 それは喘ぎのような艶っぽさを含んでいた。
 男の子のここは、女の子のクリトリスと同じように敏感で、快感を感じるのだとフィアは思った。
 エドがされるがままになっているのがいい証拠だった。
 フィアはふとひらめいた。

66:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:14:18 eOfBeFcV
「エドさん、ちょっとここに横になってくれませんか? ……気持ちよくしてくれたお礼です」
 
 言われるままに仰向けに寝転がるエド。
 素直なこんなところはいつものエドそのものだ。
 
 ―やっぱりエドさんは可愛いな……。
 
 ちょっとそんなことを思う。
 いきなりえっちされそうになったり、ノイズメーカーを付けられたりしたけど、それでもエドは素直ないい子なのだ。
 私も気持ちよくしてあげたい、フィアは今心からそう思っていた。
 仰向けになったエドは、性器だけが違う生き物のように天井を向いて立っていた。
 
「触りますよ……」
 
 フィアが優しく触ると、またエドの体に震えが走った。
 そしてフィアは2本の指で挟み込んだまま、エドの性器をゆっくり上下にしごく。
 
「あっ……」
 
 腰を浮かせて反応するエド。
 しかし未知の感覚に対するとまどいからか、やはりその顔に浮かぶのはただの無表情だった。
 フィアは親指と人差し指を交互に動かし、エドの性器をくりくりっと揉みほぐす。
 
「―っ!」
 
 口を「あ」の形に開けて大きく目を見開くエド。
 フィアはさらにくりくりっ攻撃を続ける。
 とうとうエドは大きな声をあげた。
 
「あ……ああっ!」

67:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:15:14 eOfBeFcV
 フィアは満足げに微笑んだ。
 
「エドさんどうですか? 痛かったら痛いって言ってくださいね?」
 
 ふるふると首を振るエド。
 
「気持ち……いいですか?」
「はい……」
「そうですか……分りました。続け……ますね」
 
 とは言ったものの、フィアにもこれ以上のことは分らなかった。
 とりあえず先ほどのようにつまんで揉みしだいてみる。
 エドも確かに快感を感じているようだが、どこか物足りないようだ。
 一生懸命がんばるフィアの背後から、螺子の群れがそろりと近づく。
 
「きゃっ!」
 
 フィアの頭を押さえつけるように、後ろから螺子の群れが力を加えてきた。
 フィアは成すすべもなく顔を下げられて、エドの股間にキスをするような格好になった。
 
「エ……エド、さん?」
「くち……」
 
 ぐいいっとフィアの頭を動かす。
 エドの性器が口に当たる。
 
「もしかして……口で……?」
「はい……」
 
 フィアの額を冷や汗がつたう。
 エドの性器をまじまじと見つめる。
 匂いはしなかった。ちゃんときれいにしてきたようだ。
 そのへんのこともエドは勉強済みなのでぬかりはなかった。
 清潔だと分ったフィアは、覚悟を決めた。

68:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:15:59 eOfBeFcV
「分りました……その……やってみます!」
 
 真剣な眼差しをちらりと上目遣いにエドに向ける。
 そのまま視線を目の前のものに戻して、ごくりと唾を飲み込む。
 頭では指をくわえるだけだと思い込む。
 これは指……これは指……。
 その指がフィアの口の中で跳ねる。
 フィアはアメを舐めるようにねっとりと舌を這わせて―。
 
「あ……」
 
 またエドが声を上げた。
 さっきより大きく腰を跳ねさせて反応する。
 
 ―エドさん……気持ちいいんですね。
 
 エドに対する愛しさがこみ上げてきて、もはや”男性の性器を口に含む” という嫌悪はなくなっていた。
 舌も使って、一心不乱にしゃぶる。
 口の中でエドが激しく反応してるのがわかる。
 それを舌で包み込んで、吸って舐めまわしてくるくると転がす。
 エドはたまらず声をあげ、体を震わせる。

69:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/08/27 14:16:36 eOfBeFcV
「ぼく……ぼく……」
 
 小さな呟きを聞き取る必要すらなく、フィアはエドの絶頂が近いことを口の中で感じていた。
 さらに舌を激しく動かして、絶頂を促す。
 
 ―エドさん……我慢しなくていいですからね
 
 エドに思いが伝わったかはともかく、確かにその瞬間は訪れた。
 
「ああっ!……」
 
 一度大きく背中を浮かせて仰け反ると、エドはぐったりと力を抜いた。
 フィアは口の中でエドの性器がゆっくりと小さくなっていくのを感じた。
 その先端からは、なにも出てこなかった。
 フィアは口を離すとエドの顔を覗いて言った。
 
「これでお互い気持ちよくなりましたね」
  
 エドは微笑った。
 
「はい……」 
 
 幼い二人はこれで十分満足だった。
 これから先、がいつになるのかはまだまだ誰も知る由も無い。

70:名無しさん@ピンキー
05/08/27 23:23:56 BODqnhsV
襲われたのに笑顔で許してあげちゃうフィアが何ともイイですな。GJ!

71:名無しさん@ピンキー
05/08/27 23:37:42 SvqCDiX8
萌えた。GJ

72:名無しさん@ピンキー
05/08/28 00:04:42 pzPNzZMf
GJGJ

73:名無しさん@ピンキー
05/08/31 00:04:34 +TBmBl4x
VERY GJGJ。楽しそうなのが、イイ!

74:名無しさん@ピンキー
05/09/03 03:57:09 ZtrlgRiK
保守。

75:名無しさん@ピンキー
05/09/05 16:07:56 HUuS+/u3
保守

76:名無しさん@ピンキー
05/09/09 06:32:13 kJlgEvrW
保守

77:名無しさん@ピンキー
05/09/14 03:12:02 L8y8ERv3
保守

78:名無しさん@ピンキー
05/09/14 23:54:53 ecfl5s+M
明後日あたりに出す気なので保守。

79:名無しさん@ピンキー
05/09/15 01:46:32 5Z369sE1
はげしく期待age

80:05004011493570_vm
05/09/15 19:42:56 EGUDN6Wp
本スレから来た。
楽しそうだなおまいら。
新刊も出たのでイル×サクラを希望する。

81:名無しさん@ピンキー
05/09/16 00:49:29 ZO5CaIrY
エロゲベースの作品だけにエロ妄想はとてもしやすいが、戦闘描写が特殊すぎて
文章としてSSにするのはちょっと大変なんだよな・・・書いてる人すげーよ

ま、まさか、作者自ら(r

82:名無しさん@ピンキー
05/09/18 00:03:51 EnBf72bE
保守なのです☆

83:名無しさん@ピンキー
05/09/18 19:01:01 91C3G8Kd
ホッシュ

84:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/20 11:21:21 LZFEjr9U
ほっしゅ
>>78の期待待ち

85:78
05/09/20 18:21:40 VmrxXTGw
>>84
プロットは大体出来てるから後は書くだけ。
一応内容晒すな。

4巻下で錬×フィア&エド×ファンメイ。
フィアの無意識の煽りに耐え切れなくなった錬がフィアを襲う話。(非強姦)
で、快感でフィアの同調能力暴走→何故かファンメイのみに同調→
いつも通りエドの寝顔を突っついて遊ぼうとエドの部屋に来てたファンメイ悶絶。

まあ大体こんな感じ。ひょっとしたらエド×ファンメイにならないかもorz
暇が無いから気長に待っててくださいOTL

86:SAGE
05/09/21 09:44:29 znfxQniH
ホシュ

87:名無しさん@ピンキー
05/09/23 13:42:51 k/SJZx5c
捕手

88:名無しさん@ピンキー
05/09/24 04:14:19 RcZi0CJ3
サクラ強姦もありなんじゃないかな

89:名無しさん@ピンキー
05/09/24 06:45:34 OTRIX94n
イルの能力なら、いきなり子宮に突撃とかも可能だな。

90:名無しさん@ピンキー
05/09/24 07:28:31 AqdSIeEO
それだとイルは全然気持ちよくないんじゃないだろうか

91:名無しさん@ピンキー
05/09/24 07:41:16 OTRIX94n
イルはサクラを潰せればいいので、
サクラが悶絶すれば無問題。

92:名無しさん@ピンキー
05/09/24 08:12:32 esEN0FvH
ふつうにノイズメーカー付けてヤるんじゃね?

93:78
05/09/24 10:51:33 v/kOMsTS
いつまで掛かるか分からないから小出しにするなorz
次スレから

94:78
05/09/24 11:09:13 v/kOMsTS
   耐えられなくて


「確かにくっついてくるのはうれしいんだけど・・・やっぱり悩ましいんだよなあ・・・。」

そしてため息。
西ヨーロッパ山岳地帯の研究施設跡。
ここで天樹錬は自分でも気付かないままにこのサイクルを繰り返していた。
繰り返しているのが自分の部屋というのがせめてもの幸いか。
こんな事食堂で繰り返していたらエドやファンメイ、そして何よりもフィアに変に思われてしまう。

「襲っても嫌がらないだろうし・・・って何考えてんだ僕はっ!」

いつのまにか危険な方向に思考が向かってしまい、大慌てでその思考をかき消そうとするがなかなか消えてくれない。
こんな時にフィアが来ちゃったら・・・と思った瞬間。

コンコン。

「錬さん、入っていいですか?」

来てしまった。

95:名無しさん@ピンキー
05/09/25 06:37:34 6jP4Kw8/
ううむ……かなり待ってるんだけど、俺が先に投下しても良さそう?

96:名無しさん@ピンキー
05/09/25 10:57:19 6OYN0EGX
>95
そちらが既に出来上がっているのならよろしいのではないかと。

97:78
05/09/25 13:58:06 iPbr/TvC
>>95
いいですよ、マジで月単位掛かるのでorz

98:名無しさん@ピンキー
05/09/25 14:13:14 6OYN0EGX
>97
投下してくれるのはありがたいけど、やっぱり全部出来上がってからにした方がいいよ。
書きながら投下っていうのは、スレを止めてしまう要因になって、他の人も投下しにくくなるし、感想なんかも書きにくい。
良い事ないよ。

99:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:21:52 6jP4Kw8/
それじゃ先出します。。。
といっても俺も前後編になっちゃいましたが……。。。
 
 
タイトル:奥さん米屋です in ウィザーズブレイン (前編)

100:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:22:49 6jP4Kw8/
 生きていくには金が必要だ。
 それは誰もが認める、この世で最も共通の認識だった。
 そしてHunterPigeonを駆る便利屋のヴァーミリオン・CD・ヘイズにとっても、それは認めるにやぶさかではない。
 いや、だからこそこうしてこの地下にいるのだ。
 
「ったく……金、金、金、とくらぁ……」
 
 目の前の操作卓に指を走らせ、思いついたパスコードを次々と入力していく。
 こういうときパッと防壁を突破して情報の側から直接制御するような便利な機能は、ヘイズのI-ブレインには備わっていない。
 このようなゲートに使われる扉は、当然のように情報強化されている。もちろん、破砕の領域で簡単に穴があくような代物ではなかった。
 結局、直接パスコードを入力するというアナクロな手段が、最も効果的なやりかただった。
 薄暗い地下通路。
 ヘイズの請け負った依頼の内容は、つまりこういうことだった。
 近場の地下道から繋がる場所のどこかに、大戦前の演算機関が眠っている。
 それを調査、奪取してほしい。
 村の計算室はすでに限界を迎えつつあって、早急に代替の演算機関が必要とのことらしい。
 大戦前の地下道は、シティから蜘蛛の巣のように全方位に向かって伸びていて、どれくらいの規模になるのか、全く予想がつかない。
 そして依頼人の話によれば、それも調査して欲しいとのことだった。
 面倒な話だった。
 適当に当たりをつけて探して回ったものの、これと同じようなパスロック付きのゲートが4つ、すべて外れだった。
 カチャカチャカチャという、操作卓を叩く音だけが冷たい地下道に響く。
 やがてポーンとアラームが鳴って、目の前のゲートがゆっくりとスライドしだした。
 ヘイズがこの仕事を請けた理由は二つ。
 一つはなんのことはない、金が必要だからだ。
 空に浮かぶ実験施設からファンメイを助けてしまったヘイズは、シティから追われる身となり、当然もらえるはずの報酬もパー。
 今はどんな小さな仕事でもこなして、金を稼ぐのが先決だった。
 そして2つ目はお宝の伝説。

101:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:23:31 6jP4Kw8/
 この地下道のどこかに、軍が隠した莫大な財宝が眠っているという伝説が―。
 
「んなワケないか……」
 
 口元を皮肉に歪めて部屋へ踏み込む。
 ホコリに埋もれるように山積みになったコンテナで埋め尽くされたその光景は、ここが倉庫かなにかであるということを物語っていた。
 一応、破砕の領域で穴を空け、その中身を確認する。
 ガシャガシャと音を立てて崩れてくる大量の情報ディスク。
 そのラベルを読み取ってヘイズはほんの少し眉毛を跳ね上げた。
 
「ビンゴ……か?」
 
 それは軍の財宝というわけではないが、お宝には違いなかった。
 
 
「ちょっとヘイズ~~。これなに~?」
 
 HunterPigeonに押し込まれる大量のディスクの山を見てファンメイは素直に疑問を口にした。
 ヘイズは今もディスクの山と入ったダンボールを抱えていた。
 
「ん……ああ、こいつは今回の仕事の戦利品だ。大戦前のメディアはその筋に売れば結構な金になるんだよ」
「ふうん……」
 
 しかしただでさえ狭いHunterPigeonの船内は、ヘイズの集めたガラクタのせいもあってとてもこのディスクの山を収納できるようには思えない。
 
 ―まさか。
 
 ある嫌な予感がしてファンメイは口を開いた。
 
「ねえ、ヘイズ……。ひょっとして、これ、あたしの部屋にまで積み込むってことはないよね? ……嫌だってわけじゃ……ないんだけど……」
「はは、安心しろ。いざとなったら俺が荷物に埋もれて寝るからな」
 
 それを聞いてファンメイはほっと胸をなでおろした。
 
「そっか……よかった」

102:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:24:07 6jP4Kw8/
 そして30分後―。
 おそるおそる、といった風にこっそりファンメイの部屋のドアから顔を覗かせたヘイズは、いかにもバツが悪そうに言った。
 
「すまん……やっぱりお前の部屋にも置かせてくれ……」
「ヘイズのバカーーーー!」
 
 操縦室に戻ったヘイズは、口をヘの字に曲げた、線描画マンガ顔の擬似人格ハリーと話していた。
 操縦室にもディスクは山と積まれ、必要最低限のスペースを除いて荷物で埋まっていた。
 
「こんなに大戦前のエロ動画ディスクを積み込んで……エロビデオ屋でも始める気ですか・・・・・・」
「なんでそんな言葉知ってんだ……?」
 
 そう、あの地下倉庫にあったディスクの正体は、エロ動画ディスクだった。
 特に大戦前のアイドルものや無修正ものなどは、今ものすごい価値がある。
 当時は巷に溢れていたそれらも、今や規制の対象だからだ。
 あのディスク群は、だれか昔のマニアが隠匿していたものだろう。
 
「まあ……ファンメイ様の部屋にまで積み込まなかったのは賢明です。年頃の女の子ですから、見つかったらなにを言われることか……」
 
 ヘイズは痛いところを突かれたとでもいうような顔をした。
 
「その……なんだ……。実はファンメイの部屋にも積み込んだ……」
「………」
「何とか言えよ」
「……アホですか、あなたは……」
「もういい、お前しゃべるな」

103:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:24:54 6jP4Kw8/
 ファンメイは自室のベッドの上で、むすっとしていた。

 ―なによ、あたしの部屋まで荷物置き場にすることないじゃない。
 
 最初は殺風景だったこの部屋も、ファンメイが使うようになってからは、ピンクや水玉模様で埋め尽くされていた。
 パンダのぬいぐるみ、パンダの目覚し時計、パンダのカレンダーなどのお気に入りグッズもすでにセット完了している。
 完璧に女の子然とした部屋にあって、中央にでん、と置かれたディスクの入った箱だけが浮いていた。
 ファンメイ完全にヘイズに頼るカタチでこの船に居候させてもらっている。
 今自分が使っているこの部屋も、ほとんど物置同然のガラクタ部屋を、なんとか掃除して使えるようにしてもらったのだ。
 わがままなんて言える立場じゃない。
 それは分っていた。
 
 ―仕方……ないよね。

 自分なんとか言い聞かせて気持ちを落ち着けると、今度はこのディスクの中身が気になった。

「大戦前のメディアって……映画かな? それとも、海……とか映ってるのかな……」
 
 海が見たい。
 それは以前空に浮かぶ、青空に囲まれたあの場所で、ファンメイがいつも言っていた言葉。
 一度興味を持ってしまえばあとは山と積まれたそのディスクに手を伸ばしてしまうのも、さほどの時間は要しなかった。
 幸い、この部屋には擬似体感映画(スム・センス)の映写機が一式揃っている。
 ヘイズは、そんな戦前の旅客機みたいな物と言って笑ったが、ファンメイは大喜びだった。
 これなら、再生できるはず。
 期待に胸を膨らませてディスクを映写機に差し込む。
 
「えへへ。どんな映画だろっ。わくわくしてきちゃう」
 
 さきほどまでの不機嫌はどこへやら、にこにこ顔で有機コードをうなじに接続する。
 擬似体感映画は、本来専用のヘッドセットとアイスマスクが必要なのだが、この機種は魔法士が直接映像を取り込めるように有機コードで接続できるようになっている。
 期待にはやる胸を抑えながら、意気揚揚と再生ボタンを押す。
 擬似体感映画では、まるでその場面の登場人物の一人になったように、立体的に映像を見ることができる。
 ファンメイが今立っているのは、なんの変哲もない一般家屋のリビングの一室だった。
 
「まあ……ほほほ」
 
 声のした方を振り向くと、大型テレビに映った番組を見て、美人な女性が口に手を当てて笑っていた。

104:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:25:30 6jP4Kw8/
 ―きれいな人……。
 
 ファンメイは息をのんだ。
 成熟した女性の色香を辺りに振りまくような、扇情的な曲線美のふくよかな、それはとてもきれいな女性だった。 
 この家の家主だろうか? それとも夫の帰りを待つ妻……とか。
 ファンメイが見とれていると、家の呼び鈴が午後の休息を割って響いた。
 
「あら、どなたかしら……」
 
 しとやかな動作で玄関口に向かう女性。
 インターホンから発せられた声は、若い男のものだった。
 
「こんちっす。毎度、三木米店でっす!」
「あら、お米屋さん? 配達は頼んでないはずですけど……?」
「あれ? おかしいっすねー。確かにウチの方には注文が来たんですがね……ちょいと上がらせてもらっていいですかい?」
 
 人のよさそうな女性は、ドアを開けて男を招き入れる。
 
「注文の方なんですがね……奥さん、ちょいとこの領収書を見てもらっていいですかい?」
 
 玄関からずいっと入ってきた男は、紙束をカバンから取り出すと、そのまま家の中へ入ろうとする。
 ファンメイは男にぶつかりそうになって慌てて飛びのいた。
 でも考えてみるとこれは映像なのだからそんな必要は全然なかった。
 ちょっと恥ずかしくなったファンメイだが、幸いヘイズもハリーも見ているわけではない。
 
「ちょっとお米屋さん。勝手に中へ入られては困ります」
「いえいえ奥さん。ちょっと確認まででして。書類を広げるのに座ってお話した方がいいでしょう? それとも、注文なさってない米も買っていただけると?」
「わかりました……。それならお茶を淹れて来ますので、先にリビングでお待ちください」
 
 女性は人の良さそうな柔和な微笑みを浮かべてそう言うと、台所の方へ消えていった。
 ファンメイはどっちについていくか迷ったが、なんとなく男と一緒にリビングまで行くことにした。
 ファンメイにはこの男が、なんだか信用できないような気がしたのだ。
 席に着いた男は、いきなり表情を豹変させた。
 とてもイヤな感じに顔を歪ませて、くっくっくと笑う。

105:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:26:08 6jP4Kw8/
「やったぜ! こいつは上玉だ。前に一度注文もらってからずっと狙っていたんだ。……おっと、おいおい息子よ。もうガマンできないってか? もうちょっとの辛抱だからおとなしくしていてくれな」
 
 誰もいないリビングで両手をテーブルの下に入れて、股間を抑える男。
 そこへさっきの女性が湯飲み二つが乗ったお盆を手にして戻ってきた。ご丁寧に和菓子のお茶請けまで用意されている。
 
「あら、お米屋さん。お体の具合でも悪いんですの? そんなにお腹を押さえて、とっても苦しそう……」
 
 どうやら女性は股間を必死に押さえる男を、腹が痛いのと勘違いしているようだ。
 なんの疑いもせずに向かいの席に腰を降ろす。
 ファンメイはその間に割り込んで必死に女性を押し戻そうとするが、無駄な抵抗だった。
 
「いえいえ、たいしたことじゃないっすよ。確かに具合が悪いっちゃ悪いんですがね。そいつぁ体のごく一部のことでして」
「ほんとに無理はなさらないでくださいね? なんでしたらお薬でも持って来ますから」
「いや、ほんとに大丈夫っす。薬なら間に合ってるんで……」
「はい?」
 
男は一瞬「しまった」と言う風に口に手を当てたが、慌てて誤魔化す。

「あっ……。いやぁ、ははは。そんなことより奥さん、この書類なんですがね。確かにご注文いただいたと記録されているんですよ。ほら、ここを見てください……おっと」
 
 女性が示された書類を見ようとした瞬間、紙束は床に落下する。
 しかしファンメイは、男がわざと書類を落としたのだということを見抜いた。
 
「あらあら、ごめんなさい。すぐに拾いますので……」
 
 女性は自分のせいだと思ったらしい。席を立って散らばった書類を拾い集めようとする。
 男は手伝おうともしない。
 それどころかニヤリと口元にイヤな笑みを浮かべると、ポケットから毒々しい色の錠剤をとりだした。
 それを女性の湯飲みの中に落とす。
 特殊な素材の錠剤は、すぐに溶けて消えていった。

106:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:26:44 6jP4Kw8/
「申し訳ありません……とんだ粗相をしてしまって……」
「いいんですよ奥さん。それよりお茶でも飲んで落ち着いてください。せっかくお出ししてもらったというのに、俺だけ飲むってのも気が引けちまうんで」
 
 そう言われては口をつけないわけにはいかない。女性はお茶を一口飲む。
 またあの笑いだ。
 ファンメイは確かに男の口元が、邪に歪んだのを確認した。
 
「じゃあ話を戻しましょうか。奥さん、注文はしていない、そうおっしゃるんですね?」
「ですから、そう申し上げたはずです。なにかの間違いではないんですか?」
「いやあ、確かにご注文いただきましたよ―」
 
 そこで一度言葉を切り、男は本性を現した。
 
「熟れた肉体を慰める術も知らず、毎晩枕を濡らしているあなたから、この体を慰めて欲しいという注文をね!」
 
 女性は絶句したように固まった。
 男は続ける。
 
「知っているんですよ……。ダンナさん、単身赴任中らしいじゃないですか。聞けばもう2年もご無沙汰だとか。あっちで別の女でも作ってるんじゃないですかね?」
「主人のことを悪く言うのはやめてください!」
「おっとこれは失礼。ですが奥さん。奥さんだってその気だったんじゃないですか?」
 
 男はガタンと席を立つ。
 
「だから、頼みもしない宅配が来ても不審に思わない。人恋しかった―そうでしょう?」
「ちっ……近寄らないでください!」
 
 男はわざとらしくふんふんと鼻を鳴らして匂いを嗅ぐそぶりをする。
 
「ほら、匂いますよ。奥さんのアソコから溢れたいやらしい汁の臭いがね。女の匂いだ」
「いやっ――」
 
 男はまだイスに座ったまま恐怖に固まっている女性の腕を掴む。

107:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:27:33 6jP4Kw8/
「あっ……」
 
 掴まれた女性はピクンと体を震わせて、小さく高い声を上げた。
 
「おやぁ……俺は腕をとっただけですよ。もしかして感じちゃってるんですか? それにお顔も赤いっすね……ご気分が優れないなら、少しお休みになったほうがいいんじゃないっすかね? ベッドの方に行きましょうか」
 
 女性は、腕を引きずられて無理やり席を立たされた。そのまま寝室の方へと連れて行かれるが、抵抗する様子はない。
 あの男がお茶に入れた薬のせいだろうか。
 ファンメイは後を追った。
 そしてとんでもない光景を目にする。
 
「ほら、奥さん。こんなに濡れちゃってるじゃないですか……。体の方は正直っすね」
「ああ……言わないでお米屋さん……」
 
 ベッドの上で絡み合う裸の二人。
 女性の方もすっかりその気のようで、激しく両腿を男に絡ませ、その体を求めている。
 ファンメイは目を疑った。
 
 ―なに、これぇぇ!
 
 性の知識のほとんどないファンメイにとってそれは、恐怖すら覚えるほど異様な光景に映った。
 
「はは、奥さん。すっかりその気じゃないですか。そんなに嬉しいんですか?」
「言わないで……お願い、言わないでぇ……」
「ああ……奥さん、すごいいやらしい体だ。思ったとおり、最高にすけべな肉体ですよ。……ほら、全身で俺を求めてる」
 
 側位の体位のまま、男は女性の隅々まで丹念に愛撫している。
 男が汗ばんだ女性の乳房を揉むと、その手のひらは白いふくらみに沈む。
 どこまでも埋没してしまいそうな、それは果てしない柔らかさとボリュームを兼ね備えていた。
 不気味なほどの存在感を持つ男のペニスは、その根元まで女性の膣に挿入されている。
 てらてらとぬめったその結合部は、ファンメイにはまるで、人間じゃない化物のよう存在感を有しているように映った。
 自分こそ体を好き勝手に変形できる龍使いなのに、ファンメイはとても見るに堪えなかった。
 
「ひぃああっ……イイ!」
 
 両手で顔を覆い、目を隠していたファンメイはしかし、悦に入った女性の嬌声に興味を惹かれた。
 
 ―気持ちよさそうな声……。

108:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/25 19:28:06 6jP4Kw8/
 だらしなく開かれた口元には、透明なよだれが垂れ、潤みきった瞳は、快感を求める者の熱を持っていた。
 いつの間にかファンメイは、その光景を食い入るように見つめていた。
 もう目を離すことはできなかった。
 
「うおおっ! すごすぎる……奥さん、奥さんの中、ものすごい名器だ! もうすぐにでもイッちまいそうですよ!!」
「ひぃぃっ! ぁぁ……。気持ちよすぎて……お米屋さん、もっと! もっとしてぇっ!!」
「うっ……。奥さん、そんなに締め付けたら……。もうダメだ! ラストスパート、いきますよ!」
「きてぇっ! 奥に熱いの注いでぇ……はぁぁぁぁぁっ!」
 
 男は正上位に体位を変えると、今まで以上にズコズコと出し入れを繰り返す。
 バッツンバッツン辺りに肉音が響き渡る。
 もうほとんど獣の性交。それほど激しかった。
 
「あひぃぃぃぃぃぃ! 凄いぃぃぃっ……脳みそ溶けちゃうぅぅぅん!」
「奥さん! もっと乱れてください。もっとよがって、そのぐちゃぐちゃのおまんこで俺のペニスをしゃぶってください!」
「いやぁぁぁ……そんな恥ずかしいこと。ふぁぁぁっ……だめッ……気持ちいぃぃん!」
「奥さん、俺、もう……もう……うおおおおおおおっ!」
「はぁぁぁぁぁん! 私も……もうっだめぇぇぇぇぇぇ! あなた……あなたごめんなさい。ひぃぁぁぁっ!」
 
 男がブルっと震えた。
 最後に大きく突き入れて体を硬直させる。
 
「いやぁぁぁぁぁああああ! イクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
 
 女性も両足でガッチリ男の体をかに挟みに咥え込んで、背中に回した手を、爪が食い込むまで硬直させた。
 
「はぁ……はぁ……。奥さん……あんたもう俺の物だ」
 
 女性は何も言わない。
 ただ潤んだ瞳で男を見つめている。
 
「また、呼んでくれますよね? もちろん、ご注文以外の用件でも」
「キスして……」
 
 男は貪るようなキスでその要求に答えた。
 と、ここで映像は終了していた。
 
 ファンメイは有機コードを抜くのも忘れて、しばらくの間放心したように、時間が止まったまま絡み合う二人の世界を眺めていた。

109:名無しさん@ピンキー
05/09/26 19:54:23 PoEFHLFZ
え?終わりですか?
これだけだと、ウィザーズブレイン関係無いんじゃんって感じなんですが……

110:名無しさん@ピンキー
05/09/26 20:01:36 2AAeqjNy
連続投稿制限引っかかったかな?
本スレで言ってくれれば即支援したのに

111:78
05/09/27 12:56:59 oKr+NLjL
>>98
ラジャ。じゃあ>>94保管して書き終わったら投下、でいいか?

112:名無しさん@ピンキー
05/09/27 19:44:11 esrXScvw
うーん、これで前編終了の可能性も無きにしもあらず。

113:1 ◆iGhq8Q/z.A
05/09/27 20:56:06 Y/rw2zZL0
これで前編終了なんです。。。
こういうのも面白いんでないか!?と思って切り口をなんでも試す意気込みだったけど、これはポカやらかしてしまったようです。。。

ちなみにURLリンク(matufude.hp.infoseek.co.jp)の自動感想↓w
 
【作品名】
【原稿用紙(20x20行)】 26.9(枚)
【総文字数】 7084(字)
【行数】 306(行)
【台詞:地の文】 34:65(%)
【ひら:カタ:漢字:他】 55:8:29:6(%)
【平均台詞例】 「あああああああああああああああああああああ、。ああああああああ」
一台詞:33(字)読点:45(字毎)句点:47(字毎)
【平均地の文例】  ああああああああああああああああああ。
一行:20(字)読点:39(字毎)句点:31(字毎)
【甘々自動感想】
わー、いい作品ですね!
短編だったんで、すっきりと読めました。
三人称の外国が舞台の話ってなんか憧れます。
個々の文章が短くて、さくさく読めるのがよかったです。
それに、台詞が多くてテンポよく読めました。
「言わないで……お願い、言わないでぇ……」って言葉が印象的でした!
あと、ちょっと記号の類が多かった気がしました。
これからもがんばってください! 応援してます!



114:名無しさん@ピンキー
05/10/02 14:34:26 ueORxrYC
「三枝大将軍 貴様見てるなッ!!!」
 -=・=-    -=・=-  


115:名無しさん@ピンキー
05/10/02 15:03:07 sSbG9p9I
>113
これで一旦終わりで、すぐに続きを書くわけではないの?
その辺をはっきりしてもらわないと、他の人が書きづらくなるからさ。
とりあえず終わりなら終わりとしっかり断って欲しい。

116:名無しさん@ピンキー
05/10/08 03:33:40 rvWbhOeb
誰か投稿してる状況>>>>>>>>>>>>>>>>誰も書いてない状況

読めればいいだろ。ゴチャゴチャ言うのよくない。

117:名無しさん@ピンキー
05/10/08 19:51:16 LuCKl4JH
誰か投稿してる状況>誰か投稿しようとしてるけど、前の奴が中断しっぱなしで投稿出来ない状況>誰も書いてない状況


118:名無しさん@ピンキー
05/10/09 04:21:21 nxznZR+u
>>117
他のスレ見たことある?

119:名無しさん@ピンキー
05/10/09 06:35:56 t2wkr+dJ
>>115=>>117だと思うが、とりあえず黙れ。
お前みたいなのがいるとスレから職人がいなくなる。

職人がここに小説を投下しているのは、完全な奉仕なんだぞ? 自分の時間を削ってまで書いてくれてるんだからな。
それを読んでチンコこすってるだけのヤツが文句言うなよ。
無論、おまいがこのスレに小説を精一杯投下してて、自分が投下したいのにちょっとな、って思ってるならいいが。
文句をいえるのは同じ土俵の上に立っている者のみ。それ以外は単なる野次だ。

職人同士で話し合うならまだしも、外野が土足で踏み込んで行くのは良くないと思うんだが。

120:名無しさん@ピンキー
05/10/10 15:27:57 /CjOi84e
有名作品のスレだと中途半端な連載物やってる職人5人とかザラに同居してるからな
いちいち完結してないとダメとかわがままいってたらはじまんないぞ
ということで職人待ち(゚Д゚)

121:名無しさん@ピンキー
05/10/13 11:47:45 2VFHCYZv
神職人が現れない、そんな時は (某スレより転載)
1.職人を養殖する
2.餌まき&妄想を膨らませるためのエロ雑談
3.住人Aは仲間を呼んだ、住人は次々と集まり職・・・
4.
5.投下はしないが自家発電

という訳で誰か俺の脳内で展開している
失敗作×最高傑作妄想を膨らませてくれまいか。

122:名無しさん@ピンキー
05/10/13 18:35:53 Vq1TB5q7
保守

123:名無しさん@ピンキー
05/10/13 20:27:08 Tze+5Utp
完結してないのは構わないけど、今回はここまで。っていう告知は欲しいな。

124:名無しさん@ピンキー
05/10/14 05:08:39 pYdnD6Iz
じゃあエロ雑談でも・・・。

羊水の中に入ってる錬って、裸のままあそこにいたわけだろ?
しかも、他人の頭が読める。

錬を襲いにきたエロスどもの中には、絶対あらぬ妄想を抱いたやつがいると思うんだよ。
透けるような白い肌・・・虚ろに開かれた危なげなまなざし・・・触れれば折れそうな細い手足。
これに萌えずして何に萌えるか。

襲いに来た人Aの頭の中を読んだら、なぜか体が熱くなってしまった錬。
よく分からなかったものの、なぜか胸の奥に広がるもどかしさ・・・熱いうずき・・・。
それを探知したカプセルが、欲求の解消と共に成長が進んでいるかチェック。
幾本もの機械のアームが錬の幼い体を蹂躙しt(ty

勢いでやった。反省はしていない。

125:名無しさん@ピンキー
05/10/15 10:57:44 u4OhAUHD
>>119
荒らし乙
IDも変わってるのに決め付けでつか

126:名無しさん@ピンキー
05/10/15 14:42:38 co0U7azB
>>119は確かに口が悪いというかなんというかだが、言っている事は悪い事でもないと思う。>>125はスレの空気を悪くするだけ。ってか>>119って荒らしなのか?
>>>>115=>>117だと思うが、 の部分はおかしいと思ったが。
結論。どっちもアウト。そして俺もアウト。

ってか叩かれた人が必死で書き込んでるようにしか見えない。IDとか串あるからどうともいえん。
おまえら>>124を見習ってエロ雑談汁。こんな空気じゃ、職人も投下しにくいっつーの。

ってことでエロ雑談
やっぱフィアと錬がセクースしたら、同調して二人ともお互いの快楽を感じあってひたすら昇っていくのだろうか。
個人的にフィアは攻め。

127:名無しさん@ピンキー
05/10/15 14:52:41 YATJs/8/
>フィア攻め
ナカーマ

ちょっと気になったんだけど、錬は同調能力はコピーして無いよね?
勝手は分かってるみたいだけど。

128:名無しさん@ピンキー
05/10/16 06:02:56 l3LBy1x9
ちょっと妄想。

フィアx錬でのセクースなら、フィアが錬の幼い分身を舐めたりティクビをこりこりして、自分が快楽を感じることで「錬さんったら。こんなに感じて・・・。」という羞恥プレイが出来そうだね。
いざ挿れた時には、お互いの快楽がスパークするように激しい絶頂を迎えるのだろうか。

>>157コピーはしてなかったと思う。
でも、コピーできていたら対ヘイズとかで無敵になれるかな?
周囲の空気を取り込んで、分子の動きをランダムにしてしまう、とかさ。

129:名無しさん@ピンキー
05/10/16 13:02:05 K7SHM6uI
ふむ、話の腰を折って悪いが、一つ話ができそうなのだがこれは投稿してよいのかね?
まぁ完成までもう少しかかる。

130:名無しさん@ピンキー
05/10/16 13:57:36 NR/GPQrL
>>128
そしてさらに相乗効果で快感の波か。
同調は互いにフィードバックするから練攻めも実現できそうだ


まあ、喋られただけで演算がややこしくなるって言ってたしな(2巻、ファンメイ救出時シャオロンに言った台詞より
演算に気を引かせておいて回避軌道の算出を妨害する手もあるか。

>>129
まず投下だ。
完成したら推敲して投下だ。

131:名無しさん@ピンキー
05/10/16 15:23:27 SRe/SPY3
>129
構わないかと。
完成してからの投下を勧めるけど、どうしても完成前に投下したいのであれば、切れるところで、とりあえずここまでっていう告知を入れて欲しい。
予め投下時に名前欄に「1/8」みたいにどれぐらい投下する予定で、今どのくらいなのかが分かるようにしておくと良いかも。

132:129
05/10/16 19:36:58 ZAWtSVuA
なるほど。了解した。
まぁ三日四日以内には完成する見通しだ今のところ。

133:(`・ω・´) ◆ct2DvP.f7g
05/10/17 02:30:25 smVbWEuC
129氏が書き上げるまで、これでも読んでなさい・・・。ってことで3時間で書いた駄文投下。ミスとか多いだろうけど気にしないでくれ。
後編はまた後で。

内容は、本スレで出てきた「錬が猫。」の部分に萌えたから錬がネコセットつける話。
フィアなどと絡ませる予定だけど、現在相手募集中。ちなみに錬は受け。それ以外認めない。
NGIDにする用に名前付けておく。本編は次から。

134:(`・ω・´) ◆ct2DvP.f7g
05/10/17 02:38:06 smVbWEuC
「錬ー。ちゃんと着替えてるー?」
「着替えてるよ~~。」
月夜の呼び声に、錬がいそいそと答える。
シティ・モスクワのお土産だ、と月夜から渡された服を最初に見た時、錬はこれ以上ないほど驚くことになった。
きっと悪戯に違いないと祈るように思ったが、そのまま狭い脱衣所に押し込まれてしまう。
ドア越しにフィアに助けを求めようとしたが、逆に「ぜひ着て下さい」とせがまれてしまい、ついに錬は白旗を揚げることになった。

脱衣所の棚から取り出したカゴの中に、着ていたいつもの上着を投げ込み、次いでシャツも放り込む。手に持ちっぱなしだった悪夢のプレゼントはその隣のカゴへ。
こうなったら仕方がないと諦めて着替え始めた錬だが、シャツは薄い上に胸までしかないし、ズボンの方は行き過ぎた短パンといった感じだ。きっと月夜は、変な格好だと大笑いするだろう。
洗面台の鏡に映った自分に、「変だなあ・・・」と呟く。真昼だけならいいが、フィアにまで笑われると思うと気が重い。
見ていられなくなり、顔をカゴの方に向ける。あと残っているのは、ネコの耳を模した飾りと、同じくネコに似せたであろう尻尾、金色の鈴がついた首輪。ふさふさした毛と柔らかそうな肉球がついたグローブと靴。
月夜の説明によれば、このネコセットには過去の最新技術が惜しげもなく注がれているらしく、つけたとたんに皮膚と同化してしまうらしい。しかも首輪には面白い機能までついているという。
(そういえば・・・ぼくも驚いたけど、真昼も物凄く驚いてたなあ・・・。口からコーヒー噴出す所なんて、初めて見た・・・)
いつでも冷静な真昼があそこまで取り乱す姿は、めったに見られたものではない。おそらく、錬が見たことがある最も動揺した真昼の姿だろう。
僕だけが恥をかいた訳じゃない・・・と自分を慰めつつ、茶色のネコミミを頭にそっとあてる。少し痺れるような感覚の後で手を離しても、もうネコミミは落ちなかった。
ためしに動かそうと思ってみると、ネコミミはその通りにピコピコとコミカルな動きを見せる。どうやら五感までしっかり備わっているようだ。
「へぇ~・・・。」
まさかここまでの物とは思っていなかった連は、感嘆の声を上げる。
ためしにネコミミの先をつついてみると、体中にピリッとした刺激が走った。
「ひゃっ!」
錬は思わず体をビクッと震わせ、目をパチパチさせる。女々しい声まで出てしまった。
本物のネコになってしまったようでだんだん楽しくなってきた錬は、次に首輪を手に取った。真っ赤なベルトは思いのほかよく伸びて、楽々と頭を通すことが出来た。首についつくような感触がある。
「ちょっとくすぐったいけど、なかなかかも・・・。」
鈴の下部についている仕掛けのスイッチを押そうかと思ったが、どうせなら他のセットもつけてからの方がいい。
早速装備するべく、まずかごの中から茶色のふさふさした尻尾を引っ張り出す。1メートルほどあるそれは錬には少々長すぎるように感じられたが、着けてしまえば自動で調節されるらしい。ズボンの後ろの穴を通して尾てい骨のすぐ上に押し付けると、あの痺れを感じた。
思わずお尻の穴に入れている自分を想像してしまい、錬のほほに赤みがさす。月夜が冗談で言っていたことだが、流石にやってみる気は起きない。

135:(`・ω・´) ◆ct2DvP.f7g
05/10/17 02:40:24 smVbWEuC
「どれどれ~」
首をひねって、出来具合を確認する。どうやら上手くいったようで、適度な長さになった茶色の尻尾は錬の意思を反映してくねくねと動いている。
最後に残ったグローブと靴を装備すれば、錬ネコの完成だ。わきわき指と動かすと、しっかりとネコの太い指が動く。
並みの手袋など目じゃない一体感だが、やはりこんなものに技術を注いだ製作者の考えは、錬にはいまいち理解できない。

ともあれ、早速できばえを確認すべく鏡の前に立った。ピコピコと器用に動くネコミミとシッポ、本物そっくりの質感を持つグローブとブーツ。アクセントを与える首輪。
「あうう・・・///」
改めて見ると、かなりどころかとんでもなく恥ずかしい格好だ。錬の顔が真っ赤に染まり、今にも湯気だ出そうになる。このまま3人の前に出ることを思うと、気が気でない。
しかし、今更着替えなおしてやっぱり嫌だと言い出すのも気が引ける。笑うためとはいっても、きっとフィア達は待っているだろう。
「そういえば、鈴のスイッチ入れ忘れていたけど・・・」
脳内時計で時間を確認する。時間は午後3時14分49秒。着替えに来てから、もう10分近く経っていた。
短気な月夜のことだから、そろそろ待つのも限界だろう。これ以上手間取っていると、ドアを吹き飛ばして突入してくるかもしれない。
それに、いつまでもここにいたら、この先一生ここから出れなくなってしまう気がする。
「よしっ・・・!」
自分に気合を入れて、鏡の前から立ち去り、少し苦労して脱衣所のドアを開ける。ネコの手ではドアノブを掴むのも一苦労だ。危うくシッポまではさみそうになる。
「錬ー! まだー?」
ちょうど顔を出した所で、月夜の声がかかる。明らかに期待の色の含んだ声だ。首輪のことを後回しにしたのは正解だったな、と錬は思った。
「今行くよ~」
錬はひんやりとした廊下を歩き出し、居間へと向かった。
「ひゃっ!」
錬は思わず体をビクッと震わせ、目をパチパチさせる。女々しい声まで出てしまった。
本物のネコになってしまったようでだんだん楽しくなってきた錬は、次に首輪を手に取った。真っ赤なベルトは思いのほかよく伸びて、楽々と頭を通すことが出来た。首についつくような感触がある。
「ちょっとくすぐったいけど、なかなかかも・・・。」
鈴の下部についている仕掛けのスイッチを押そうかと思ったが、どうせなら他のセットもつけてからの方がいい。
早速装備するべく、まずかごの中から茶色のふさふさした尻尾を引っ張り出す。1メートルほどあるそれは錬には少々長すぎるように感じられたが、着けてしまえば自動で調節されるらしい。ズボンの後ろの穴を通して尾てい骨のすぐ上に押し付けると、あの痺れを感じた。
思わずお尻の穴に入れている自分を想像してしまい、錬のほほに赤みがさす。月夜が冗談で言っていたことだが、流石にやってみる気は起きない。
「どれどれ~」
首をひねって、出来具合を確認する。どうやら上手くいったようで、適度な長さになった茶色の尻尾は錬の意思を反映してくねくねと動いている。
最後に残ったグローブと靴を装備すれば、錬ネコの完成だ。わきわき指と動かすと、しっかりとネコの太い指が動く。
手袋など目じゃない一体感だが、やはりこんなものに技術を注いだ製作者の考えは、錬にはいまいち理解できない。

ともあれ、早速できばえを確認すべく鏡の前に立った。ピコピコと器用に動くネコミミとシッポ、本物そっくりの質感を持つグローブとブーツ。アクセントを与える首輪。
「あうう・・・///」
改めて見ると、かなりどころかとても恥ずかしい格好だ。錬の顔が真っ赤に染まる。このまま3人の前に出ることを思うと、気が気でない。
しかし、今更着替えなおしてやっぱり嫌だと言い出すのも気が引ける。笑うためとはいっても、きっとフィア達は待っているだろう。
「そういえば、鈴のスイッチ入れ忘れていたけど・・・」
脳内時計で時間を確認する。時間は午後3時14分49秒。着替えに来てから、もう15分近く経っていた。
短気な月夜のことだから、そろそろ待つのも限界だろう。これ以上手間取っていると、ドアを吹き飛ばして突入してくるかもしれない。
それに、いつまでもここにいたらこの先一生ここから出れなくなってしまう気がする。
「よしっ・・・!」
自分に気合を入れて、鏡の前から立ち去り、少し苦労して脱衣所のドアを開ける。ネコの手ではドアノブを掴むのも一苦労だ。危うくシッポまではさみそうになる。
「錬ー! まだー?」
ちょうど顔を出した所で、月夜の声がかかる。明らかに期待の色の含んだ声だ。首輪のことを後回しにしたのは正解だったな、と錬は思った。
「今行くよ~」
錬はひんやりとした廊下を歩き出し、居間へと向かった。

136:(`・ω・´) ◆ct2DvP.f7g
05/10/17 02:49:22 smVbWEuC
ぐあ、ミスがあるし・・・。
まあその場しのぎだし気にするな。

お目汚しsorry

137:129
05/10/17 15:23:19 elqgLWRM
んむ。なんか珍しく早く家に帰れてPC触れたので一気に書き上げれた。
ちょいと長い気もするがまぁ投下する。
少しでもタネになったら幸いだ。
では。

138:129
05/10/17 15:25:42 elqgLWRM

――誓いを立てよう。

風が吹いている。
どこへ行っても寒風吹きすさぶ世界。
それは比喩などではなく、本当に事実のことだ。
大気制御衛星の暴走によって荒廃したこの地球上に最早陽の差す場所は存在しない。
人類はシティという七つの箱庭、あるいは細々と築かれた小さな町にしがみつき、かろうじて生を永らえている状態であった。
絶望と、悲観が世界には溢れてしまっていた。
だがしかし、それでも、諦めない人たちはいる。
活気に溢れ、生きる望みに満ち、毎日が慌しい町というのも確かにあるのだ。

……けれど、これはちょっと度が過ぎてないか、と天樹錬は切に思った。

「まーひーるー! アンタまた私の発明品下らないことに使ったわねー!?」
「ん? ……もしかしてこの端末のこと?」
「もしかしなくてもそうよ! それは情報制御の乱れを感知して演算機関の故障箇所探すっていう画期的なヤツなんだからね!」
「でも見た目ハンドクリーナーだよねこれ。僕が間違えて机の掃除に使っても無理はないと思――」
「そんな馬鹿なことぬかすのはこの口か――ッ!!」
どったんばったんと口論(片方は半物理的)を続ける兄と姉。
いや、口論というのはあくまでも互いが言い合うという状態であってこんな剛柔ある対決ではないのだが。
というか先ず何より毎日よく飽きないなぁと思う。
別段見てる分には楽しいけれどそのうちこっちに被害が及ぶのがネックなのだこのワンサイドゲーム。
いい加減止めるべきとは思うけどその場合絶対に矛先が自分に向くだろう。
かといって放っておけばそのうちいつもどおりまた巻き込まれることは自明だ。
「………魔女裁判?」
錬は大きくため息をついた。
こうなれば最後の手段。36もないけど36計目を使わせてもらおう。
「月姉ー、真昼兄ー、僕フィアと出かける用事あるからもう行くねー!」
言い放ち、そして一目散にダッシュ。
ついに物理的破壊音まで聞こえ始めた魔窟となった我が家から錬は大慌てで逃げ出した。



139:129
05/10/17 15:26:27 elqgLWRM
「………ふぅ」
大通りまで出て改めて息をつく。
場合によってはラグランジュの発動も考えていたのだそれは杞憂だったらしい。
というか何故ここまで神経使わねばなりませんか。教えて神様。
逃げ出してから思うことはいつも一つだ。平穏ってなんだっけ。
「さってと」
ぱしん、と頬を一つ叩いて気分を入れ替える。
いや、そんなことする必要もなく気持ちは明るくなるだろう。
「今日はフィアとどこ行こうかなー?」
好きな子と一緒にいれる。
それだけでさっきまでの鬱な気分など吹っ飛んでしまう。
満面の笑顔で駆け寄ってくる金髪の少女を思い浮かべて錬は頬を緩めた。
待ち合わせの時間まで、後15分程度。
律儀なフィアのことだ。今から向かえば丁度いい具合に出会えるだろう――



――案の定。金髪の天使は既に待ち合わせ場所にいた。
「お待たせ。フィア」
女の子を待たせるのは男としてどうなのよ? とこのまえ月夜に説教されたがこっちも時間は守っているので別段問題ないだろう。
「はい。おはようございます、錬さん」
にっこり、と笑うフィア。
服装はセーターに吊りスカート、それにストールという見慣れた格好だ。
それでもどこか新鮮に感じるのは惚れた弱みというヤツだろうか。
頬が緩むのを自覚して、錬はフィアの手をとった。
「それで、今日はどこ行こうか?」
「そうですね……。せっかくですからお花を見に行きませんか?」
花、と聞いたら思い浮かぶの場所はたった一つ。
錬が丹精こめて作り上げた空中庭園。世界で唯一青空が望める場所だ。
「そろそろ手入れもしなきゃいけませんし、ね」
確かにそのとおりだ。
意外に仕事で忙しい錬はここのところあの庭園の手入れを何もしていない。
というか休みをほぼ全てフィアとのデートに費やしていることもその原因の一つなのだが。
「そーだね。そうしよっか。最近僕も行ってないし」
久々に緑と太陽に囲まれてのんびりするのもいいかもしれない。
「それじゃ、行こう!」
「はい!」
なにはともあれ、一路向かうは青空の下へ――





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