08/01/03 03:12:17 NvmorA8f
>>815
おっさん「ミクちゃん・・・おじさんはね・・・小さい頃親に捨てられてね。ずっと施設で育ったんだ。」
ミク 「おじさんの昔の話・・・・?」
おっさん「あぁ。中学を卒業するとすぐに工場に追い出されてね。朝から晩まで働いた。危険な工場でね。
それに先輩達からも虐められたもんだよ。背中にある文字、読めるかい?これは忘れもしない。
入社して二週間目の昼休みに、炉の傍にあった鉄板を押し付けられて書かれたものなんだよ。
私は血まみれで工場長に訴えたけど、事故で処理されて彼らはお咎めなしさ。そして更に酷い虐めが始まった。」
ミク 「かわいそう・・・・」
おっさん「それでもね。私は負けなかった。辞めたら、やれ親なしが逃げ出しただのなんだの、他人に好き勝手言われてしまうからね。
それだけは虐めよりも、辛い労働よりも嫌だったんだよ。俺は捨てられたわけじゃない、必要とされていないわけじゃない、
そう信じていたんだ。いや、本当はわかっていたんだ。それはほとんど祈りのようなものだったんだよ。」
ミク 「・・・・」