妖精・精霊総合スレ④at ASCII2D妖精・精霊総合スレ④ - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト209:2/7 07/05/15 01:19:19 EFG1Ngoc 俺はハンカチのような布団をめくり、ミィを掴み上げる。 硬貨数枚ほどの重さ。ふにゃふにゃに脱力した身体で、だがしっかりと抱き枕を抱えている。起きる気はないらしい。 「嫌だぁ。もっと寝るぅ……」 「頑固だな。いつものことだけど」 俺はミィを左手に乗せ、人差し指で脇腹をくすぐる。 爪の先でひっかくように優しく、しかし無視できないほどの力を込めて。 「ほら、起きろー」 「んん……」 もごもごと動きながら、指から逃れようとする。 だが、飛んで逃げることもない。左手の上で身体を動かすだけ。 「ほれほれー」 俺は脇腹や脇の下、足の裏をくすぐる。 だが、起きない。 210:3/7 07/05/15 01:20:14 EFG1Ngoc くすぐったそうに身体を動かしはするものの、起きない。頑なに目覚めを拒否するミィ。いつもは素直なのだが、起床に関しては非常に頑固である。 正直、俺もこんなことしている場合ではない。 「起きないなら、勝手に着替えさせて連れてくぞ」 「はぃ。どうぞ……」 目を瞑ったまま、こくこくと頷く。 眠ったまま他人と会話する。意味不明な技術であるが、ミィの特技である。もっとも、起きた時には会話の内容を忘れているのだが。 俺はミィを机に下ろし、椅子に座った。 ベッドの横のタンスからミィの普段着を取り出す。 緑色の簡素なワンピースと、三角帽子。アクセントとして縁に赤い刺繍が施されている。織り目が見えないほどに細かな繊維で、手触りは上等な絹。小さな妖精が着るには、これほどの細かさでないと粗く感じるのだろう。 さておき。 「後で文句言うなよ」 俺の問いにこくりと頷くミィ。 ため息をついてから、ひょいと抱き枕を抜き取る。横に倒れかけたミィの身体を左手で支えて、右手でナイトキャップを外した。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch