07/05/15 01:17:40 EFG1Ngoc
SS投下。長くなってしまった。
朝の七時。学生寮の一室。
「起きろ、ミィ。朝だぞ」
朝食を作り終わり、俺は声を上げた。
俺が作ったミニベッドで眠っているミィ。見た目十二歳ほどの妖精。手の平サイズの身体と二対の透明な羽、赤いロングの髪には派手な寝癖がついている。草色のナイトキャップとネグリジェという格好で、抱き枕を抱きしめていた。
うっすらと目を開けて、俺を見る。赤い瞳。
「んー……。マスター……あと一時間……」
小声で答えてから、目を瞑って再び寝息を立て始めた。
妖精であるから―ではないだろうが、ミィは朝に弱い。起きるのはいつも八時頃で、九時頃まではぼんやりしている。休日は昼まで眠っていることもある。ちなみに、就寝は十時頃。ようするによく寝るのだ。
しかし、今日は八時から学長との会談がある。遅れるわけにはいかない。かといって、ミィ一人を部屋に残しておくわけにもいかない。
「ほら、起きろ。昨日も言っただろ? 今日は朝早いって」