06/08/16 12:01:55 8pnrjpUK BE:140071133-2BP(0)
・・・これ以上無いほど猛っていたペニスの先を、恵理子に舌で刺激されて思わず声が漏れる
恵理子『おにぃ・・・きもちええんや?』
恵理子は俊介の呻きが嬉しくて亀頭の周りを舌でくるくると舐めあげたあと、ゆっくりと口に含んだ
そして皮の繋ぎ目の部分を刺激しながら 歯を立てないようにする為、もう少し深く咥え込む
俊介「うぁ・・ え、恵理子・・・」
今までに感じた事のない口による愛撫の感触に身体を震わせつつも、恵理子への愛撫を再開する
恵理子「んっ ・・んふぅ ・・んんっ ・・んむっ」
しょっぱい味『おにぃの味』を亀頭を包む舌に感じながら 『おにぃの喜ぶ所』を舐め探っていく
秘部を舌で責められながら、俊介のペニスを自分の口に含んでいる事にSEXの一体感のような繋がりを感じ
包み込むような気持ちに満たされてくるのを感じていた 濁流のように押し寄せる歓喜にも似た激情
101:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/16 12:04:08 8pnrjpUK BE:186761243-2BP(0)
恵理子「んんんっ ・・んっ んっ んっ ・・んんっ 」
俊介「う・・く・・・ え、恵理子・・・出そうだ・・・」
自然に動き出しそうな腰を必死に抑えて堪えてきた俊介に限界が来た
恵理子「んっ んはぁ・・ ええよ・・ くちに出して? ・・・ん・・・んぷっ」
そういってさらに奥まで咥え込むと、頭を上下に振って口でペニスを扱きはじめる
俊介は頭が真っ白になって行くのを感じながら夢中で恵理子の秘部を責め上げた
恵理子「んっ ・・んんっ ・・んぷっ ・・んっ ・・んぐっ ・・んふっ! んぐっ! ぐぇっ!」
俊介「あ・・・ぐ・・・ も、もう・・・」
遂に抑えが効かなくなった俊介の腰が、快楽を求めて激しく揺れ始める
喉の奥を突かれて嗚咽を漏らしながらも、恵理子は天にも昇るような興奮に包まれ始めていた
102:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/16 12:06:31 8pnrjpUK BE:980494597-2BP(0)
恵理子「ん゛っ! ・・・う゛ぇっ! ・・ぐふぅっ! ・・・んぐぅっ!」
俊介「え、恵理子 すまん・・・腰がとまらん」
恵理子『おにぃが・・・ おにぃがあたしの口、犯してる・・・ きもちよくて 犯してるんや・・・』
恵理子を気遣いながらも止まらなくなった腰は、ひたすら恵理子の温もりを求めて口内で暴れるペニスを
容赦なく喉の奥まで突き立てた 恵理子はそれを全て受け止めながら自らも絶頂に達しようとしていた
やがてそれらは限界を超える
俊介「・・・出る!」
<<ビュッ・・・ビュルゥッ・・ドクッ・・・ドクッ・・ドクッ>>
恵理子「んぐっ!! んぶぶううううっ ・・ごぶっ ・・んぐっ ・・んぐぶっ」
大量の精液が口内に吐き出され、喉の粘膜を叩いた
同時に恵理子も絶頂に達し、全てを愛しく感じる覚醒したような光に包まれた意識の中
愛しい俊介の全てを愛し、全てを感じ、全てを受け入れ、全てを飲み干した
103:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/16 12:08:46 8pnrjpUK BE:466902656-2BP(0)
・・・霞掛かった意識がゆっくりと晴れていく
ザァーーっという水音に気だるい意識が鮮明になってくる
ここは風呂場、恵理子は俊介に抱えられながらシャワーを浴びていた
俊介「お、眼が覚めたか」
恵理子「・・おにぃ ・・・あたし、どうしたん?」
俊介「すまん、俺だけイったら悪いと思って、出したあとお前のアソコずっと責めてたら・・・失神させてしもた」
射精と同時に恵理子も絶頂に達していたのだが、そんな事とは知らない俊介は全力で恵理子の秘部を責め立てた
恵理子「あ・・・そうなんや・・・ あー・・・そういえば・・・めっちゃ気持ちよかったわ♪」
俊介「そ、そうか」
にへへぇ~と顔を赤らめながら綻ばせる恵理子に、俊介はドギマギしながら恵理子の身体を洗ってやった
104:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/16 12:10:38 8pnrjpUK BE:280142036-2BP(0)
・・・二度目のシャワーから上がると、時刻は1:23分を指していた
恵理子「うわー 早よ寝なあかんなー・・・ おにぃ、お腹空いてる?」
冷蔵庫の中を物色しながらそう尋ねるが
俊介「減ってるけど、明日は俺も仕事だからこのまま寝るよ」
恵理子「そっかー あたしも寝る前に食べたら太るから止めとこ」
結局、昼の間に作っておいた麦茶だけ飲んで冷蔵庫は閉じられた
恵理子「おにぃ、・・・一緒に寝る?」
俊介「やめとく」
恵理子「うわっ なにその即答!」
あまりに素っ気無い返答に頬を膨らませる恵理子
105:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/16 12:14:44 8pnrjpUK BE:871551078-2BP(0)
俊介「夜中に我慢出来なくなるのが怖いんだよ、お前拒まないだろ?」
恵理子「え・・・うん、まあ・・・ えっへへ♪」
実にストレートな俊介の答えに満足し、今更ながら照れる恵理子だった
恵理子「おにぃって、意外と怖がりやねんなぁー♪」
俊介「お前を傷つけそうな事に対してはな、お前を守る為だったら何も怖くないぞ?」
真顔で言う俊介、そして
恵理子「・・・おにぃ・・・」
素で受け止め、感動する恵理子 ・・・恋する乙女心全開中であった
―‐この日、想いを受け止めあった二人は、別々の部屋で床に付くのだった‐―
106:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/16 12:16:37 8pnrjpUK BE:186760962-2BP(0)
とりあえずここまでで終了
次はまた学校編になるのですが・・・
107:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/16 22:23:37 dA6dm48g
>>106
校内写生乙
そして学校編wktk
108:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/16 23:15:06 zyxifsgi
>>106
GJです。
個人的には、おにぃには妹の処女を奪って欲しくないと思っている俺ガイル。
ちゃんとした貞操観念を持ってるんなら、ペッティングとかその辺で止めておくのも、妹に対する愛情だと思うんだ。
妹からすれば、「一番大事なのはおにぃだから、おにぃにあげたい」って気持ちなんだろうけど。
109:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 00:50:40 rurY1P86
>106
純愛路線まっしぐら、一線を越えないように頑張る兄って(・∀・)イイ!!
そして学校編に期待。
>73
>ちょい役の筈
わかりますよ…俺も作品数が増えてくるとつい過去キャラや登場予定
キャラを絡めてしまうし。
>90
ゑ炉馬鹿な妹乙
一度三国氏の本格的妹攻めSSが読みたいなぁ~…と書いてみたりする。
110:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:45:52 rurY1P86
そして誰もいないこの隙に新作を少し投下。
111:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:48:00 rurY1P86
「やぁ…」
「よぉ…」
何年も変わらない俺達の挨拶。
隣に住む少し歳の離れた日向と俺の挨拶だ。
それが今、俺の部屋の中で行われた。理由は簡単、今や家族同然
に扱われているこいつが家に来ても余計な挨拶など無く素通り出来る。
だから仮に俺がティッシュを横付けにして男ならではごく普通な
行為をしている時に出現してもおかしくはない。実にスリル満点の
生活なのだ。
112:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:50:00 rurY1P86
「それじゃあ…おやすみ。」
「コラコラ…また寝るんかい!もう朝だぜ…ほら起きろ!!」
「ぐぉおぉ…止め…うぅ…くそ…卑怯な…」
「だったら目ぇ覚ませ!」
朦朧とする意識の中で抗うのはほぼ不可能だ。貴重なアイテム
の枕をを強奪され俺は起床を余儀なくされた。
「なぁ、俺が朝弱いのは…」
「知ってる。だから早めに起こしに来たんだろ?」
「遊ぶんなら午後からにして…あぁ返せ!」
「んぐぐ…今日送ってくれる約束だろ…ぬぅ…あぁ往生際が悪い!
さっさと…起きろ…お…わぁあぁ!!!」
113:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:52:01 rurY1P86
毛布の奪い合いを諦めたまでは良かったが力を緩めるタイミング
を謝り日向はそのまま弾みを喰らい転倒した。
「やべぇ…あぁ…すまん…い…今のはあくまでも…ふ…不可抗力
と言う奴で…あ…あの…」
「ぬ…ぐぐ…い…痛ってぇ…」
「さて…準備するか…あ…わぁあぁ!」
「逃げんなコラぁ!!!」
逃亡劇は瞬く間に終了した。
幼い頃から俺と入り混じって遊んでいたせいなのか、日向の言葉
遣いは立派な男だ。
そしてこの乱暴さも…
114:支援 ◆orz..c5K0U
06/08/17 02:53:50 AF8t79t2
(*・∀・*)
115:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:55:16 rurY1P86
「痛てて…止めんか…あぁ…こ…コラ…」
「兄ちゃんに乱暴されたぁあぁ!!」
「紛らわしい発言…わ!あ…」
頭をしこたま殴られたうえに気が付くと母が俺達の目の前に立ち
開(はだ)かる。
「あなた…歳の離れた女の子に対して何を…」
「あ…あの…お…御母様…それは誤解…」
「判ってるわよね?日向ちゃんに何か有ったら…」
「うわ、ウチの母ちゃんといい勝負…」
「んん?何か言った??」
「わぁあぁ!な…何でもない…。おぉ…やっぱ凄ぇな…」
116:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:57:15 rurY1P86
俺だけに睨みを効かせている筈なのにいつの間にか日向までが
その迫力に圧倒されて沈黙しつつある。
何はともあれ…今日はさんざんな一日の始まりであるのは確かな
ようだ。
------------------------------
今日の送り迎えは母が勝手に快諾した事。今までにもこんな風に
俺の意思と予定の確認、そして通知が忘れられている事は珍しく
ない。いやむしろそっちの方が断然多いかもしれない。
「何で俺に丸投げするかなぁ…。」
「いちいち愚痴るなよ。それとも…俺の送り迎えは…い…嫌…」
不安げな口調で日向が逆に愚痴ろうとする。
117:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 02:59:24 rurY1P86
「そんな事は無い。せめて一言事前通知が欲しかっただけだ。」
「む…うぅ…そ…それだけ?」
眉を顰め未だ何か伺おうとしている。
「あぁ…しかし…判っていたならさっさと昨夜は…ふぁ…あぁ~」
「あ~あ、だらしねぇなぁ…。」
「さぁて、この車に揺さぶられれば俺も安眠…」
「それじゃ永遠の眠りになっちまうだろ!頼むぜ…ちゃんと俺の
試合を観てくれよ!!」
バンバンと激しく背中を叩かれる。結構痛いのだが、眠気覚ましに
うってつけなので抵抗はせず全部受け止める。
「あぁもちろんだ。大将に選ばれたんだったっけ?」
「あ…あはは…ははは…」
118:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 03:01:24 rurY1P86
「何だ…気持ち悪いな…」
「いやいや…兄ちゃんがちゃんと覚えていたとは…えへへ…」
感情の起伏が激しい日向だがその笑顔を見ていると俺は何故か
少し嬉しくなった。
------------------------------
「邪魔くせぇな…しかも何だあの下手糞な停め方は…」
「同感だ。普通の車で来なくてよかった。」
「なぁ兄ちゃん、この軽四以外に普通車なんて…」
「そこは突っ込まんでいい。」
行く手を遮る大きめの独逸車。運転手と思しき人物は素知らぬ顔
で立ち話を続けている。
119:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 03:03:28 rurY1P86
「やっぱり、あいつの母ちゃんか。全く…どうせ車自慢だろ。」
「知り合いなのか?」
「本日の中堅。」
「ほぉ…それはそれは…」
相手の身元判明と同時に渋い顔をする日向。あまり仲が良くない
のは想像に難くない。
「あの一緒に並んでいる子か…ほほぉ…まぁ見た目は可愛い…い…
痛てて…」
「あぁもぉ兄ちゃんまで!そうやって初対面は騙されるんだよ!!」
あからさまに気分を害した日向が俺の胸ぐらを掴み激しく訴える。
「分かったから…とりあえず近くに停めるぞ。」
「どうするんだ?」
120:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 03:05:58 rurY1P86
「こういう時こそ、この車の利点を活かすんだよ!」
歩行者に注意しながら俺は近くの芝生目掛けて車を寄せそのまま
乗り上げる。
「これぞ浜松名物ラダーフレームボディで御座い。」
「うわぁ…そう来たか。さてと…」
勢いよく飛び出し日向が車体後部に回り込む。
「ん、結構傾いてるな。おい、慌てて開け…」
「うわぁ!言うのが…遅いって…とと…わぁあぁ!!!」
「あ~あ…」
急激に開いた横開きのリア・ゲートと飛び出した防具のせいで今度
は違う意味で騒がしくなる。
121:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 03:10:08 rurY1P86
今晩はココまでにします。
幼馴染シリーズ第三作目と言った所でしょうか…今回は気をつけないと
ショタっぽく読まれるかもしれない諸刃の件、結構手強いかも…。
そして毎度ながら勢い良く食いついてくるJCT氏の支援、感謝します。
感想・リクエストお待ちしています。
122:『変態兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:08:53 eB3dXpnH
・・・翌日
恵理子「おにぃ、今日仕事終わんの何時なん?」
俊介「今日は5時、残業なし、・・・の予定」
恵理子は登校の、俊介は出勤の準備を其々済ませながら今日の予定を話し合う
恵理子「ふーん、ほな商店街で買い物して帰ろうーや」
俊介「ああ、いいぞ」
俊介に手作り弁当を渡しながら、恵理子は微妙な表情をしてみせる
恵理子「・・・」
俊介「ん? どうした?」
弁当を受け取って鞄にしまいながら問う
123:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:10:59 eB3dXpnH
恵理子「な、なんか おにぃが普通やと調子狂うわ」
俊介「変態のがいいのか? この淫乱変態妹め!」
恵理子「うわっ そーいうコトゆーか! このロリコン変態兄貴め!」
俊介「まて、ロリコンは違うだろ」
そんな今までの高坂家の朝の光景とは、少し違った光景を展開しながら
二人はバタバタと玄関に移動する
恵理子「いってきまーす」
俊介「いってくるぞー」
バス停から商店街までは同じ道程、そこから俊介は会社まで歩いて出勤
恵理子はこのまま学園前まで乗車する バスの窓から会社に向かう俊介に手を振った
恵理子「ほな、夕方な~」
124:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:13:12 eB3dXpnH
・・・学園、朝のホームルーム前の休み時間
恵理子は一時間目の教科書等を用意しつつ、周囲の視線を訝しんだ
登校中は普段と変わり無かったのだが、門をくぐって学園内に入ってから
どうにも奇妙な周囲の視線を感じる
元々学園で女子に人気のあった和哉との恋仲を囁かれていた頃から
妬みや嫉妬の視線は日常茶飯事、掃いて捨てる程受けていたし
一年の頃に絡んできた三年の不良グループを叩きのめした事から好奇の視線も受けてきた
それでなくとも俊介がああだったのだから、人々の視線には敏感かつ慣れっこだったので問題なかった
しかし、今日の学園内で感じる視線は、好奇の類ではあるが、何処か嫌な雰囲気を纏ったモノだった
恵理子『う~ん、なんやろ? 昨日の事が広まってるわけ無いしなぁ』
そんな事を思いながら首を傾げている所に、智子と麻由美が青い顔をして教室に走りこんできた
125:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:19:23 eB3dXpnH
智子「恵理ちゃん!」
恵理子「あれ、二人ともどうしたん? 朝の時間に来るんなんか珍しいなぁ?」
智子と麻由美の二人は顔を見合わせ、『やっぱり』といった表情で頷くと
智子「恵理ちゃん、ちょっと来て・・・」
真剣な表情で手招きしながら教室のドアと所まで歩いていく、麻由美も心配そうな表情でそれに続く
恵理子「いったい どないしたんよ・・・」
とりあえず、二人の後に付いて行くと 教室の隣、誰も居ない会議室に入った
鍵は学級委員である智子が学園内に居る間は持ち歩いている為、
重要なモノが置かれていない準備室や会議室には自由に出入り出来る
智子「・・・恵理ちゃん、落ち着いて見てな?」
126:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 07:20:28 rurY1P86
出勤前に支援
127:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:21:57 eB3dXpnH
・・・そういって智子は制服のポケットから くしゃくしゃに丸めた紙を取り出し
ゆっくり広げていく、そこには・・・
恵理子「・・・なにこれ」
両手を頭上で縛られ、両足を開いた態勢で足首をロープで固定され
乱れた制服から乳房を露出した半裸の姿で、薄汚れた何処かの部屋に拘束されている
恵理子の写真をA4サイズの紙にプリントしたモノだった
麻由美「恵理子ちゃん・・・」
麻由美が心配そうに恵理子の顔色を窺う
智子「今日の朝登校してきたら、学校中の掲示板に貼り付けてあったんよ・・・直ぐに全部剥がしたけど」
智子が登校して来た時には、既に掲示板前に人だかりが出来ていたらしい
128:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:24:00 eB3dXpnH
智子「先生に相談したら・・学校側は昨日の事こと公表せえへんみたいやし・・・」
麻由美「それに・・・、さっき見てきたら・・ 和哉くん、・・・来てるみたい」
なんと言って良いのか分からず、心苦しげに現状を伝える二人を他所に
写真のプリントをじ~っと見ていた恵理子は一言、呟いた
恵理子「コラやん」
智子&麻由美「「・・・へ??」」
恵理子「これ、あたしの顔だけくっ付けた出来の悪い合成写真やで、あたしの胸こんなでか無いし、ホクロ無いし
こんな色のパンツ持ってないし、身長合ってへんやん、ソックスも色違うし、しかもこれ制服ちゃうやん
こっちからライト当ててたのになんでコッチに影が出来てるんよ、首から上は影が逆やし、下っ手糞やなぁ」
一気に捲くし立てて写真の矛盾点を指摘しまくる
129:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:26:11 eB3dXpnH
恵理子「和哉来てるって?」
麻由美「え、・・・う、うん 教室にいてたけど・・・」
平然としている恵理子の様子に智子&麻由美の方が固まっている
恵理子「そ~か・・・あいつの仕業やなぁ? あのアホがっ」
そう、吐き捨てるように呟くと プリントを持ったまま会議室を飛び出して行く
慌てて後を追う智子&麻由美、何処か余裕のある恵理子の様子に、智子は何かを悟るのだった
-----------------------------------------------------------------------
・・・窓際の席、数人の取り巻きが黄色い声を上げる何時もの光景
頭に包帯を巻き、やはり包帯で腕を釣っている和哉が
取り巻きの女子生徒と談笑をしている
130:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/17 07:27:59 rurY1P86
もうちょっと時間が有ったので再び支援
131:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:28:18 eB3dXpnH BE:466902465-2BP(0)
取り巻き1「和哉君、大丈夫? 痛くない?」
和哉「うん、見た目ほど大したことないんだ」
取り巻き2「どうしてそんな大怪我したのー?」
和哉「いやぁ 昨日、高坂とデートだったんだけどさぁ」
ピクリ、と、取り巻き達の眼が反応する
和哉「高坂って元気な所があって、時々無茶しちゃうもんだから 喧嘩に巻き込まれちゃって・・あはは」
取り巻き3「え~~~ひっどーい、それで和哉君に怪我させたのー?」
取り巻き2「ふつーデート中に喧嘩なんかするー?」
口々に恵理子の事を批難する取り巻きの女の子達
和哉「いや、高坂は悪くないよ・・・ 僕が情けないのがいけなかったんだ・・・
お陰でなんだか、振られちゃったみたいでね・・・ あはは、格好悪いなぁ 僕って」
132:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:30:31 eB3dXpnH BE:93380832-2BP(0)
取り巻きーズ「えー和哉君は悪くないよ」「和哉君、可哀想」「元気だして和哉君」
和哉「うん・・・ ありがとう」
・・・けっ テメーラみてぇな取り巻き 興味ねーんだよ、だが役には立って貰おうか
<<ガラッ ・・・バンッ>>
けたたましい音を立てて教室の扉が開き、その音に教室内の雑談等によるざわめきが一瞬消えて
教室に居た生徒達の視線がドアの所に立つ女子生徒に集中した
へぇーやっぱりこっちに来たか・・・、だがそれも想定内だ
こいつらや他の女供はほぼ全員俺の味方、しかも朝の掲示板騒ぎで男供もひいてるだろーしな
自分から『レイプされかけました』、なんて言える女はいねぇ・・・ たっぷり恥かかせてやる!
恵理子は男子からの好奇の視線や、女子からの敵意の視線を無視して和哉を見つけると、一目散に走って来る
133:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:33:44 eB3dXpnH BE:373521964-2BP(0)
和哉「あ、高坂・・・ 昨日は大丈夫だった?」
くっくっく・・・さあて、どんな反応するかな?
<<ドバキャッ>>
和哉「ぶぎゃっ」
走り込んで来た恵理子はその勢いを殺さずそのまま和哉の顔面に跳び蹴りを食らわせた
椅子からもんどり打って転げ落ちる和哉、・・・凍りついたように静まり返る教室―
恵理子「あんたやろっ! こんなしょーもないもん作って張り廻ったんわ!」
そう言って持ってきた合成写真プリントを投げつける
取り巻き「ちょ、ちょっと高坂さん なんて事すんのよ!」
恵理子「・・・あんな? 取り巻きは黙ってひっこんどれ・・・ な?」
134:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:36:05 eB3dXpnH BE:747043968-2BP(0)
・・・恵理子に食って掛かる取り巻きは、その底冷えするような”ガン”に震え上がって沈黙する
和哉「てて・・ 酷いなぁ高坂」
くそったれ・・・っ なんだこいつ! 行動が想定外過ぎるだろーが!
表面の仮面は崩さないまま、和哉はあまりも予想の斜め上をいく恵理子の行動に悪態をつきながらも
この局面をどう切り抜けるか思案していた ・・しかし、恵理子の行動はさらに想いも寄らな過ぎた
恵理子「あんたなぁ、5人がかりであたしの事レイプしようとして失敗したからって、嫌がらせがコレか?」
教室が一瞬ざわつく ・・・和哉は信じられないモノを見るような目で恵理子を見上げた
恵理子「ナイフで脅すわ、金で釣った手下に見捨てられるわ、うちのおにぃにシバかれるわで、あげくにこれ?」
恵理子はスゥーっと目を細めると、見下すように醒めた目で言った
135:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:38:13 eB3dXpnH BE:186761434-2BP(0)
恵理子「小さい男・・・ 情けなぁ」
フッと口の端に笑みさえ浮かべて向けられた侮蔑の視線に、自尊心を刺激された和哉は思わず激昂する
和哉「て、てめぇ・・・」
恵理子「あぁん? なにそれ? 凄んでんの? 小学生でもビビらへんと思うで?」
和哉を足蹴にしながら挑発を続ける恵理子と、雰囲気が明らかに違う和哉の様子に、取り巻きはもちろん
周囲の生徒達は誰も動く事が出来ず、教室の外には何時の間にか他のクラスの生徒達が人垣を作っていた
恵理子「女相手に一人じゃな~んも出来ん癖に・・・ 粋がんなっ、この根性なし!」
和哉「んだとこらぁっ! てめぇこそヨガって泣き喚いてた癖に調子乗ってんじゃねぇー!」
恵理子「泣かされたけど喚いてへんし、ヨガってへんわっ 下手糞ー」
和哉「なっ て、てめ・・・ 」
言いかけてハッとなる和哉 ・・・恵理子はさっきとは少し雰囲気の違う不適な笑みを浮かべている
136:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:46:14 eB3dXpnH BE:498028984-2BP(0)
和哉『・・・俺 今、何を言った・・・???』
慌てて周囲を見渡す ・・・教室内に漂う重苦しい空気と、訝しむ視線、視線、視線・・・
自分が思わず口走った内容を思い出し、自爆をやらかした事を悟る
和哉「・・・ちっ!」
煩わしそうに舌打をしながら鞄を掴むと、教室のドアに向かう
恵理子「なんや、逃げるんか?」
和哉「うるせぇ!」
そのままドアの周りに居た生徒を乱暴に押しのけながら、和哉は教室を出て行った
静まり返った教室、和哉の取り巻き達も立ち尽くしたまま所在なさげに顔を見合わせている
・・・一部のコアな取り巻きは『黒い和哉君もかっこいいーv』とか呟いていたが
和哉が出て行ったのを見送った教室の中の生徒達の関心は、その当事者である恵理子に向けられる
137:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:49:01 eB3dXpnH BE:980494979-2BP(0)
・・・恵理子は和哉が見えなくなったのを確認すると、その場にへなへなと座り込んだ
智子「え、恵理ちゃん!」
麻由美「恵理子ちゃん!」
慌てて駆け寄る親友の二人に、力無く笑顔を向ける恵理子
智子「恵理ちゃん、大丈夫?」
恵理子「あはは・・・大丈夫、だけど・・・ ちょっと保険室で休ませて貰おうかな・・・?」
緊張が解けて力が抜けた恵理子を、智子と麻由美が両側から支えて教室を後にする
一連のやりとりを見ていた周囲の生徒達は、それまでに恵理子に好奇の視線を向けていた事への
バツの悪さからか、微妙に気拙そうな表情で視線を外していた
結局、学園側は和哉と不良グループの所業に関する公表は控えた
しかし、この日を境に和哉に対する周囲の認識は、明らかに違うモノとなった
138:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/17 07:52:57 At1FuSZZ
しーえーんー
139:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 07:56:25 eB3dXpnH BE:560282966-2BP(0)
>106
学校編ドゾー
実はこの学校編から新章に入ってます、主人公変わります
>108
兄妹の関係を貫いて愛し合うか、男女として愛し合うか・・・ですな
>109
学校編の支援ドモー
格闘幼馴染ボーイッシュ少女でお兄ちゃんモノですか^^
140:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 12:35:17 eB3dXpnH BE:155634825-2BP(0)
>138
しえんドモー
うーむ、今日の午後の分が出来てるんだけど
どうしようかな
141:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 15:56:20 eB3dXpnH BE:62254122-2BP(0)
・・・閑静な高級住宅街の一角 如月家
和哉『ちくしょう ちくしょう ちくしょう!』
学園のホームルームが始まる前に帰宅した和哉は、部屋で独り、憤りにもがいていた
昼過ぎまでは不貞寝して過していたが、寝る事に飽きると平日の昼間では何もする事が無い
そうしていると、また学園での事を思い出し、イライラが募ってくる
和哉「あのやろう!」
『野郎とちゃうわっ』そんな恵理子の反しが聞こえた気がした
和哉「ちっ・・・ ムカつく兄妹だぜ・・・」
ごろりとベットに転がり、時計を見る
時刻は夕方の4時を回った所だ、そろそろ”沙耶”が帰って来る頃かもしれない・・・
142:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 15:58:50 eB3dXpnH BE:700353959-2BP(0)
・・・カチャンと玄関の鍵を開ける音がして扉が開き、この家の住人の一人が帰宅を告げる
沙耶「ただいま― 帰りました」
玄関で靴を脱ぐ時、和哉の靴があるのをみて首を傾げる
和哉の学園ではまだ放課後の筈なのだが・・・と
和哉「「沙耶っ!」」
部屋から呼ぶ声が聞こえる、声の感じからして随分と機嫌が悪そう・・・等と想いながら
沙耶は返事を返して和哉の部屋に向かう
沙耶「和哉さん・・・ 今日は、どうしたんで・・・きゃあっ!」
ドアをノックして部屋に入るなり、いきなり髪を掴まれて 床の上に引き倒された
143:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:01:11 eB3dXpnH BE:233451353-2BP(0)
沙耶「い、痛いですっ 和哉さん・・・」
和哉「うるせぇ!」
和哉は沙耶の髪を掴んだまま、床に倒れた沙耶の顔を無理矢理上げさせると
その口元に自分の勃起したペニスを押し当てた ・・・ズボンは既に部屋の隅に脱ぎ捨ててある
和哉「さっさと咥えろよ!」
沙耶「は、はい・・・ あ・・む」
沙耶は裏筋から竿を絡めとるように舌を動かしながらソレを咥え込み
顎を上下に、頭を前後に動かして扱き上げていく
沙耶「んっ・・・ んっ ・・んっ ・・んっ ・・・んっ」
かなり卓越したその舌捌きに和哉は直ぐに昇り詰め、そのまま沙耶の口の中に射精する
そして沙耶もそれを当然のように受け止め、飲み干し、最後の一滴まで吸い上げる
144:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:03:20 eB3dXpnH BE:466902465-2BP(0)
和哉「・・・、・・・もういいぞ、行け」
沙耶「ん・・・、はい・・・ 失礼します」
沙耶は口元を押さえながら和哉の部屋を後にし、自分の部屋に行く前に洗面所に向かった
和哉「・・・」
溜息を付きながらベットに腰掛け、沙耶の愛撫の余韻に浸りながら新しいパンツを出して履く
沙耶は、義理の妹だ 自分が小学生の頃、この家に来た 今では自分の肉奴隷、淫乱な雌豚だ
和哉「・・・ち」
アイツは俺の肉奴隷、肉便器、誰のちんぽでも咥え込む淫乱な雌豚なんだ・・・
自分にそう言い聞かせるように、沙耶の痴態を思い浮かべ
その先の記憶に触れないようにしながら気持ちを切り替える 意識を・・・抑え込む
145:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:07:08 eB3dXpnH BE:544719375-2BP(0)
・・・如月家 洗面所
沙耶「(クチュクチュクチュ・・・ぺっ)・・・はぁ」
一通り口臭予防なうがいを済ませて一息ついた所に、聞き慣れた声が掛かった
和美「なぁに? また和哉のちんぽ舐めてたの?」
沙耶「あ、お姉さん」
和哉の実の姉である”和美”は、気だるそうに斑な金髪に染めた髪をぽりぽり掻きながら
階段を降りてきた、 ・・歩くたびに腕やら首やら耳朶やらにぶら下った大量の装飾品が
ラメの様な光を反射しながらガシャガシャと音を立て、キツめの化粧と香水の匂いが周囲を侵食する
和美「あんたも大概よくやるわねー、嫌なら嫌って言わないと、アイツ何処までも付け上がるよー?」
沙耶「いえ、和哉さんにされるのは イヤじゃないですから・・・ それに・・・」
146:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:09:08 eB3dXpnH BE:186761243-2BP(0)
・・・『それに』の後を続けようとして、和美に手で制される
和美「はいはい、”和哉さんがあんな風になったのは自分のせいですから”・・でしょ?」
沙耶「・・はい」
聞き飽きたわよ、と言うようなゼスチャーで肩を竦ませる和美に、短く肯定の返事をする沙耶
和美「それにしたってねぇ~ あんたその内身篭るよー?」
沙耶「それは・・別に」
和美は俯き加減で赤くなる沙耶に溜息を付きつつ
和美「あーたが良くてもアイツが了承しないっしょーが、どうせ堕ろす事になるんだし、気いつけなきゃ」
沙耶「はい、ありがとう お姉さん」
見た目はチャラチャラしていて口調も乱暴な人だが、本気で自分を心配してくれている事を沙耶は知っている
147:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:12:00 eB3dXpnH BE:124507542-2BP(0)
・・・ようやく自分の部屋に戻った沙耶は、鞄から今日の宿題を出して机の上に並べ
壁のハンガーを取って制服の上着を掛けようとし、襟の所に付いた白い染みを見つける
沙耶『あ・・・和哉さんの、付いちゃった こぼしちゃったのかな?』
ウェットティッシュで丁寧にふき取り、スカートも一緒に引っ掛けると
普段着に着替えて宿題に取り掛かる ・・・ここ1年程続くほぼいつも通りの生活サイクル
沙耶『和哉さん、今日イライラしてたみたいだけど、何かあったのかな・・・ 昨日は怪我をして帰って来たし』
考え事をしつつも宿題の手は休めず、訳の問題などを解いて行く
沙耶『昨日の夜・・・あの小屋で撮った写真、どうするのかな・・・? また和哉さんのお友達に見せるのかな・・?』
警察から事情聴取を終えて帰って来た和哉は、沙耶を雑木林の小屋に連れ出し、そこで縛り付けて写真を撮り
そのまま沙耶を犯して深夜に帰宅、その後も遅くまで部屋の明かりは灯っていた ・・・沙耶は腕のアザを眺める
148:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:15:01 eB3dXpnH BE:544719757-2BP(0)
沙耶『そういえば・・・ 昨夜は珍しく長く前戯をしてくれたような・・・ 腕が痛かったけど、嬉しかったな・・・』
宿題の三分の一を済ませた所で、夕食の準備をしに部屋を出る
沙耶『いつかまた・・・ 昔みたいに・・・、和哉お兄ちゃんって呼べるようになると・・・いいな』
如月家の家事全般は家政婦さんと沙耶が交代で受け持っていて、今日は沙耶が当番だ
拾い立派なダイニングテーブルはもっぱら家政婦さんが食事を摂るのに使うくらいで
普段は其々自分の部屋に持って行って食事を済ませる、もっとも和哉の食事は何時も沙耶が運んでいる
沙耶「和哉さん、お夕飯ですよ?」
声を掛けてから部屋に入ると、和哉はベットに転がったままじっとしていた
部屋に置いてあるガラステーブルに夕飯を並べ終え、和哉の様子を窺ってみると、・・・眠っているようだ
沙耶は起こそうか寝かせておくか迷ったが、食事が冷めてしまうので起こす事にした
149:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/17 16:17:12 eB3dXpnH BE:93381023-2BP(0)
今日はここまで
新章・和哉編
150:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/17 21:34:15 5nj7mC+B
>>149
妹っょぃゎぁ色んな意味で
そしてその強さを引き出した兄GJ
和哉がいかにして腐ったか…続き楽しみにしてます
151:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/17 23:15:19 7RObwGYi
>>149
本当に妹、強いですな。なんというか、格好いいですわw
んで、和哉の義妹の沙耶……こういう立ち位置のキャラには、弱かったりする。
無理にハッピーエンドにならなくても良い。ただ、こういう娘が幸せにならなきゃ嘘だ、とは思う。
(つか、「自分のせい」って思い続けている娘が苦手なだけ。横っ面ひっぱたいて、前を向かせたくなる)
152:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:01:45 U4Vh0gkn
>150
ちょっと暗い雰囲気が続くかもしれません>和哉の原因
>151
ハッピーエンド至上主義者の信念全開でどうにかしようと思ってます^^
153:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:08:29 U4Vh0gkn
・・・白いワンピースに腰まで伸びた黒髪が映える
飾り気のない、しかし彼女の持つ涼しげな雰囲気
春の陽射しとそよ風に揺れる木々の木漏れ日のような印象を抱かせる佇まい
沙耶『さやです・・・』
父ちゃん『今日から家族になる沙耶ちゃんだ、仲良くするんだぞ?』
可愛いと思った、妹が出来て嬉しかった
沙耶『和哉・・お兄ちゃん・・』
初めて”お兄ちゃん”と呼ばれた時は、なんだか嬉しくて恥ずかしかった
歳が三つ以上離れた姉ちゃんとは余り一緒に遊べなかったけど
沙耶とは一つ違い、学校でも、家でも、外でも、何時も一緒に遊びまわった
154:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:10:29 U4Vh0gkn
・・・小学校の砂場で、泣いてる沙耶を慰めた
和哉『沙耶をいじめるな!』
沙耶が作った砂山を踏み潰した上級生数人に殴りかかって返り討ちにあった
沙耶『ぐす・・・お兄ちゃん・・・ お兄ちゃん・・・』
姉ちゃんが跳んで来てそいつ等を蹴散らした、・・・沙耶はボクが守りたかったのに
でも、姉ちゃんは『よくやった』って褒めてくれた
沙耶『お兄ちゃん・・・ ありがとう・・』
誕生日には貯めたおこづかいで でっかいウサギのヌイグルミをプレゼントした
父ちゃんの買って来たクマより大きいやつだったから 持って帰る時大変だった
155:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:16:18 U4Vh0gkn
・・・ボクは中学校に上がった、沙耶と一年間は学校で会えない
沙耶『来年は・・ 一緒の中学だね』
沙耶は待ち遠しそうに言った、ボクも待ち遠しかった
沙耶『明日は、卒業式だよ・・』
沙耶は白いブラウスにチェックのワンピース、紺のベレー帽姿で”おめかし”して言った
『綺麗だ』って見惚れてたら、沙耶は赤くなって俯いた、可愛いと思った
― 和哉さん・・・―
翌日は雨だった・・・ 雷が鳴っていて 辺りは夕方のように暗かった
中学校は半日下校になったから、雨の中びしょ濡れになりながら走って帰って来た
『沙耶を迎えに行かなきゃ』って思ったんだ
156:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:19:09 U4Vh0gkn
― 和哉さん・・・―
玄関に入ると、父ちゃんの靴があった ・・・家の電気は消えてたけど、奥から声が聞こえた
― 和哉さん、お夕飯ですよ?」
和哉「・・・ん」
沙耶「和哉さん、起きて下さい・・・ 和哉さん」
軽く肩を揺すられる感覚に意識が浮上してくる
和哉『・・・夢 か』
沙耶「和哉さん・・お夕は・・<<パンッ>> きゃっ」
裏手で頬を叩かれ、小さく悲鳴を上げる沙耶
和哉は不機嫌そうな顔でのっそりと身体を起こした
157:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:22:39 U4Vh0gkn
和哉「勝手に俺の身体に触るな」
沙耶「・・ごめんなさい・・・」
和哉は食事の並ぶガラステーブルの前に座ると、適当なオカズをよそり
一つだけ空のまま並ぶ皿に乗せて床に置く ・・・何時もの”儀式”のようなモノ
沙耶は四つん這いになってそれを食べると、皿に付いたオカズの汁なども舐め摂る
和哉「済んだら呼ぶ」
沙耶「はい・・ 失礼します」
その皿を持って、沙耶は和哉の部屋を後にした
・・・カチャカチャと箸が食器を叩く音、偶に漬物等を咀嚼する音だけが静かに部屋に響く
和哉『沙耶は俺の肉奴隷だ・・・ 沙耶は俺の肉奴隷だ・・・ 沙耶は俺の・・』
158:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:24:39 U4Vh0gkn
・・・自分の部屋に戻って早めに食事を済ませた沙耶は、キッチンで食器を洗っていた
和哉「「沙耶」」
沙耶「・・あ、はーい!」
冷蔵庫に用意しておいた冷茶をトレイに乗せて 和哉の部屋に向かう
沙耶「もうすぐ、お風呂が沸きますから」
ガラステーブルの食器をトレイに纏めながら告げる
和哉「・・・沙耶、お前は俺の肉奴隷だ」
沙耶「・・はい」
確かめるように投げ掛けられる何時もの言葉に、淀みなく肯定の返事を返す沙耶
和哉が沙耶をベットに押し倒して組み敷くと、沙耶は身体の力を抜いて身を任せる
159:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/18 10:26:53 U4Vh0gkn
今日はここまで
160:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/18 19:51:54 lPW8wrxR
ごめん、弾の灯さん
このシリーズが終わるまであぼーんさせて貰うわ
正直耐え切れん
161:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/18 19:54:23 lPW8wrxR
ついでに登場人物の名前も
162:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/18 22:22:42 aFpRwsJZ
>>159
全てを受け入れる、っつーよりは『ぬるま湯に浸かってる』感じですね
言い回し(言葉の使い方)はアレだけど、察してくださいw
>>151
>こういう娘が幸せにならなきゃ嘘だ、とは思う。
まったくもって同意
163:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/19 00:02:22 zmLnjhzn
>160
確かにこのスレでは鬼畜ネタ自体が希少だし四つん這いという
シチュまで来たら次を読むのがキツいかも。
とりあえず>152のコメント(ハッピーエンド至上主義者)を信じて
みましょう。
164:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 00:40:37 YBoWIfX4
>>163
四つんばいの前に、>>147での一文の
沙耶『昨日の夜・・・あの小屋で撮った写真、どうするのかな・・・? また和哉さんのお友達に見せるのかな・・?』
これも相当きついですけどね。和哉をぶん殴りたいと思った。
もっとも、読み手にそう思わせることができるってことは、鬼畜物として成り立っているし、キャラも生きているってこと
だと思いますから、純粋に「作品」として見たら、書くことを否定できるものでも無いと思います。
この後に安易にソフトな展開に移ったりしたら、この評価は一気に変わりそうですがね。
しかし……やっぱり読み続けるのは辛いよママン
165:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 02:00:57 bl2YEMFP
いくらハッピーエンドでもそれまでが暗い鬼畜(レイプ監禁等描写あり)ならラストだけ読んであとは捨てる。
正直ソレ専門スレに書いてリンクだけして欲しい気持ちだわ本当。
つか例えで悪いが
「誘拐されました」「監禁されました」「輪姦されました」「局部に回復不能の傷を負わされました」
「でも兄貴と結ばれたから」ハッピーエンドです、ってな言い訳も出来るんじゃないの?
どこがハッピーよ。
女向けのエロ漫画じゃあるまいし。
166:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 02:10:23 bl2YEMFP
ああ、「そこまで鬼畜な展開にはしませんから大丈夫ですw」って言い訳もやめろな>弾の灯
途中経過で不愉快にさせる点では一緒だからな。
死にネタならまだしも、性犯罪ネタはマジにやめてくれ。
167:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 02:35:35 HlUkS5Sq
だったらお前らが読まなきゃ良いだけ。
さも『俺は不快ですよー』と誇示せんが為にレス入れる必要も無いだろ。
つかまずテンプレ読めよ。
道中からラストまでハッピーな展開オンリー、なんてレギュレーションがどこに書いてある?
168:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 02:40:54 ZH4lwjyT
どっちもやめなよ。
この展開はまるでボク妊スレが荒れてああなる前の状況に似てるから……
>>166さん、>>167さんが言ってることにも一理あるよ?
自分がそう思ったからと言って、全員そうとは限らない訳なんだから……
どっちもある意味スルーしようよ? ねっ?
(かく言う自分が一番スルー出来てない気もするけど、ちょっと嫌な前兆だったんであえて書きました)
169: ◆DvBI45asCU
06/08/19 02:45:37 YBoWIfX4
>>167
揚げ足を取るようだけど、スレタイと>>1の3、4行目からすれば、このスレで鬼畜系を書く方が異端だと思える。
だからと言って、>>165-166が正しいとは思わないけど。文句言うだけなら、読まなければ良いと言うのは同意。
この話にはレスが幾つか付いているんだから、今後どうするかは作者次第だと思う。中途半端な形で「書く」ということ
自体を止めなければ、個人的にはおkだと思う。
170: ◆DvBI45asCU
06/08/19 02:48:42 YBoWIfX4
……orz
>>168さん、ごめん。本当にごめんorz
171:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:04:59 SYPcWX7L
ここまでの意見:
鬼畜マンセー >>167 >>169
鬼畜アンチ >>160 >>164 >>165
中立 >>168
引き続き投票お待ちしております。
<!-- 個人的には専門スレに書いてリンクってのに一票入れたいところです -->
<!-- ろだでもいいや -->
172: ◆DvBI45asCU
06/08/19 03:07:27 YBoWIfX4
>>171
>>164も>>169も俺です。>>164はアンチな意味で書いたわけでは無いです。
ロダを通してうpってのは、結構やってたなぁ。内容がきついのは、そっちの方が良いのかも。
173:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:13:20 o7DNu0IJ
最近、「愛がある」鬼畜エロゲ、なんていうのが増えてきてるからね。
そういうものをやり込むのはいいけど、だからって和み系の場所に
愛があるから多少鬼畜でもゆるしてね(はあと と、無差別に投下するのもどうかと…
いや、聞き流して。好みは本当に人それぞれだからね。
地平線まで広がるエメラルドグリーンの海に真っ黒な原油を流す輩がいようと、タンカーを建造するような国によって現代の文明は成り立っているわけだから、我慢しなきゃいけないんだよね。
174:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:24:21 1t7vHerk
兄妹同士の斬った張った、不治の病で死ぬ死なないってのは普通にあったが、
妹が兄(ここの住民もふくめて・・・ってそれはボク妊だったか)以外の男にいろいろされそうになる展開はいままでなかった気がする
175:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:29:30 1t7vHerk
ロダにうpされたのもふくめて
176:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:32:34 HlUkS5Sq
>>171
当方>>167だが、個人的感情を述べるなら鬼畜系はマンセーどころかかなり苦手だぞ。
ただ、このスレにいる以上ある程度幅広いジャンルの文に目を通す可能性を私は考えているし、
それゆえに、それを忘れてロダだの別スレだのとのたまう香具師に疑問を持ったまでで。
まぁその考えも>>169の先頭行で論破され気味なわけだが。
177:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:36:49 aWy4yM3o
>>168
キモイ奴にあえてレスしてみよう
>>165-166の意見が全員の意見とは限らないが
裏を返せば全員が弾の灯のSSに諸手を挙げて
全面的に受け入れるわけじゃない
そこを理解しろ馴れ合い腐女子
178:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 03:53:13 /gJNcnyn
スルー止めて俺も個人的感情を述べさせてもらうわ。
うpろだでも嫌気が差す、他スレ行って二度と帰って来るな
ここに鬼畜はいらん
…大人しく絵だけ描いてればよかったのにな。
179:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 06:08:23 bNdDhOh8
「鬼畜が苦手」くらいの感想ならわかるけど
作者に出て行けと言うのはやりすぎだと思う、それも作品がまだ終わってもいないのに
少なくとも新しい作品をスレに書き込んでくれた弾の灯さんには感謝するべきだと思う
このスレ、新しい作家さんが来ない来ないっていつも悩んでるのに、
いざ来てみたら「いやそれは違うからあってでやってくれ」って、
そんなんじゃ新しい人なんか来るわけがない
弾の灯さんにはできればこのまま書き続けて作品を完成させてもらいたいです
応援しています
180:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 06:11:03 bNdDhOh8
訂正です、5行目
×「いやそれは違うからあってでやってくれ」
○「いやそれは違うからあっちでやってくれ」
181:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 06:15:27 mZoceeKZ
あらら、荒れる元になって申し訳ないです
でも最後までちゃんと書きます
それと一応言っておかなくてはならない事として
レス内容に影響されての、書く予定だった内容の変更は有りません
182:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 06:34:16 LD8Pw7rp
肯定レスと弾の灯の書き込み時刻があまりにも近すぎる件。
で、性懲りもなく直に投下し続け、嫌がっている読者側にわざわざ手間をかけさせるわけだ。
随分偉い作家様ですね。
もうどうでもいい、ここは妹ネタならなんでもありなんだし、
強姦だろうと監禁だろうと四肢切断だろうと脳髄直食いだろうとどうぞ勝手にやって下さい。
読者には止める術も新天地も最早ない、甘んじてグロ描写を受け入れるしかございませんし。
183: ◆DvBI45asCU
06/08/19 06:55:24 YBoWIfX4
>>181
荒れる元になっているというのなら、もう少し対応を考えてほしかったです。あなたがここに直に投下すると決めたなら、
それに対して文句言うつもりはありませんけど。
>>182
読者にかける手間ってのは、どんなのですか?読みたくない作品のレスを飛ばして読むこと?
専ブラを導入して、読みたくないレスのIDかコテでもNG登録すれば済む程度のことだと思いますけど。
専ブラ導入すること自体が手間だと思うなら、そもそも半虹なんかに来るな、って話になりそうですけど。
作家が偉いとは思いませんが、あなたの言い方だと、単に個人を叩いているだけに聞こえますよ。少なくとも、俺には。
184:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 07:19:07 LD8Pw7rp
>>183
荒らし書き込みをするような奴は専ブラも導入しないDQNだって言いたいんですね。
DQNでどうもすみませんねえ。
専ブラぐらい入れてますよ、ただわざわざNGワードに登録するのが手間ではないとおっしゃりますか。
鬼畜小説もその痕跡も嫌でねえ、いかに感想レスの中から鬼畜小説に対する物を選り分けるか、
それがどれだけ手間のかかる作業か、あなたには理解する気もないようで。
個人叩きともおっしゃってますが、現状鬼畜グロ小説を書いているのは特定個人しかいませんし、仕方がないんじゃありませんか?
185: ◆DvBI45asCU
06/08/19 07:37:46 YBoWIfX4
>>184
専ブラ入れてるなら、NG登録で事済むでしょう。レスの痕跡を残したくないのなら、今の章が始まる前に注意することは
できたはず。このスレを見たのが今の章が始まってからなら、既に話は書き始められてると割り切るしか無いのでは?
そこまで自分の嫌いなレスを選り分ける手間は、理解する気が無いんじゃなくて、理解できないんです。
そこまで潔癖になって、どうするのかと。弾の灯氏にも叩かれる要素は十分にあるので、理に適った叩きなら、
好きなだけどうぞ。あなたの言い方からは「作家は読者の要望に応えるべきで、作家は読者の都合に合わせるべき」と
言っているように聞こえるのが引っかかります。
これ以上俺が何か言っても荒れるだけだと思うので、書き込まないことにします。あなたからすれば、ただの逃げでしょうけど。
186:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 07:53:42 LD8Pw7rp
>>185
鬼畜グロ小説が始まるのを阻止するために、毎日毎日寝る間も惜しんで2ちゃんねるを閲覧しろとでも?
なんというか、いかにもお暇な方の考え方ですね。まことに羨ましいことで。
ところで、私から逃げと糾弾するつもりは全くありませんよ。その言葉を出したあなたがわざわざご自身を責めていらっしゃるのでは?
187:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 09:52:06 mZoceeKZ
・・・深夜 如月家
軒先を叩く水滴の音に雨の到来を感じながら、沙耶はそっとベットを抜け出した
ようやく果てて寝息を立てる和哉にシーツを掛け、エアコンの温度を控えめに設定すると
乱れた衣服を直しながらトレイに乗った食器を片付けにキッチンに向かう
和美「おつかれさん」
沙耶「あ・・、お姉さん」
リビングで煙草を吸っていた和美は徐に立ち上がると、沙耶からトレイを引っ掴む
和美「わたしがやっとくから、早くシャワー行ってきな」
沙耶「すみません、お姉さん・・」
手をひらひらさせながら『早く行っといで』のジェスチャーをする和美に軽く頭を下げて
沙耶はシャワーを浴びにバスルームに向かう
188:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 09:54:59 mZoceeKZ
<<ザアアァ―‐>>
乳房や首筋に刻み付けられた痣を愛しそうに撫でながら
汗と唾液と精液に塗れた身体を洗い流してゆく
沙耶『今日も前戯が長かったな・・・』
和哉の鳩尾の所が赤く腫れ上がっていた事が気になったが
普段より念入りに愛撫された事で自然と微笑みがこぼれる
バスルームの小窓から見える空は厚い雨雲に覆われ
街頭の明かりに反射する軌跡に、雨が本降りになって来た事を知る
沙耶『和哉さん・・・ また荒れるかも・・』
”あの日”以来、雨の日の和哉はすこぶる機嫌が悪くなる事に、沙耶は沈痛な想いを抱く
189:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 09:57:09 mZoceeKZ
・・・翌日
沙耶「行ってきます」
和美「あい、いってらっさい」
雨は上がっているものの、どんよりとした曇り空
沙耶は小さい折畳み傘を鞄入れて、通学路のバス停に向かう
沙耶『和哉さん・・ 部屋に篭ったまま出てこなかったな・・・』
何時も通り朝食を持って和哉の部屋に向かったが、鍵が掛けられていて呼び掛けても返事はなく
部屋に入れてもらえなかった ・・・雨の日は時々そういう事がある 逆に部屋に入るなり乱暴にされる事もある
バス停に着くと、何時もより並んでいる利用客が多かった
天候が不安定な為、普段ならバイクや自転車を使っている人達がバスに乗り換えたのだろう
190:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 09:59:28 mZoceeKZ
・・・バスの中はやはり普段よりも混んでいて、さながら満員電車一歩手前!のような状態だった
人の波に押されながらどうにか吊革にしがみ付いて一息ついた沙耶は、お尻に当たる手の感触を訝しむ
<<サワサワ・・>>
沙耶「・・・?」
<<サワサワサワ・・・>>
その手は沙耶のお尻を撫で回しながら、少しづつスカートをたくし上げようと持ち上げて行く
耳元では押し殺したような息遣いで沙耶の長い黒髪の匂いを嗅ぐ鼻息が、付かず離れずして聞こえていた
肩越しに振り返ると、40~50代のサラリーマン風の男が厭らしい視線を向けている
沙耶『この時間に痴漢に合うなんて・・・珍しい、やっぱり混んでる時は気をつけないと・・』
沙耶はそんな事を思いながら軽く溜息を付き、早く行為を終わらせようと 男の股間に手を伸ばしたその時
痴漢「いてててててっ!」
恵理子「なんしとんやっ おっさん!」
沙耶「・・!」
191:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 10:02:07 mZoceeKZ
恵理子「運転手さん痴漢やー、ちょっとそこの交番の前で止まってー」
痴漢「な、なにゆうとんねんっ わし知らんがな!」
沙耶『あ・・、和哉さんの学園の制服・・』
突然痴漢の手を捻り上げ、人ごみを押し分けて来る小柄な女の子に驚き
その女の子が和哉の通う学園の制服を着ている事に関心を持つ沙耶
恵理子「なあ、あんた大丈夫? こいつに尻触られとったやろ?」
沙耶「あ・・ はい、大丈夫です ありがとうございました」
道路沿いの交番前で一時停車するバスから、往生際悪く『わし知らんて』と騒ぐ痴漢の男と
その男の手首をがっちり極めた恵理子が降車し、沙耶もその後に続く
沙耶「あの、私は別に構いませんけど・・・」
恵理子「あかんあかんっ こういうのは現行犯やないと捕まえられへんのやから、ちゃんと警察に突き出さな」
沙耶「でも・・・、貴方にご迷惑が・・・」
192:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 10:04:24 mZoceeKZ
・・・通学中の恵理子に迷惑が掛かるからと、被害届けを出す付き添いに遠慮をみせる沙耶に
恵理子「ちっちっち、こういう奴を野放しにする方がよっぽど迷惑や
今ここで捕まらんかったら、後でまた他にも被害者がでるねんで?」
恵理子の説教に『なるほど』と頷き、納得した沙耶は
痴漢の被害届けを出す為、痴漢を引っ立てる恵理子に連れられ、交番に入った
暫らく騒いでいた痴漢は、泣き落としや逆切れ、賄賂作戦を一通り見せたあと、大人しく捕まった
どうやら常習者だったらしく、普段は別ルートのバスやラッシュ時の電車内で犯行を繰り返していたようだ
警官「えーと? じゃあ貴方のお名前は?」
沙耶「如月 沙耶です」
その名前を聞いた途端、警官と恵理子は同じ意味で、しかし詳細は違う意味で怪訝な表情をみせた
193:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/19 10:08:05 mZoceeKZ
とりあえず、ここまで
*ちょっとレスは控えときます
194:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 18:04:54 kxe9+3pp
結局弾の灯さんは
建設的なレスすら一緒くたで脳内あぼーんという結論に至ったわけだw
批判する人間の意見を全て無視しアンチにまで育て上げた伝説のSS書き・☆を思い出すよ。
逃避先が潰れたことでまた2chに戻ってきたのかな?
195:171
06/08/19 19:01:53 AaQiAAQ2
正直失望しました。
196:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 20:40:45 6iGmj8sR
もうワケWAKALAKA。
197:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 21:38:34 qrzcEP82
夏だねぇ…
198:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/19 23:46:11 DnlryzZQ
どうせ読んでなかった俺はある意味勝ち組。
199:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/20 03:53:14 xh2em2Vu
書き手がいなくなったからスレ内ルールと違う内容でも歓迎するって
売れなくなったアイドルくずれが陰毛写真集出すようなもんだよね?
200:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/20 05:15:27 nZy8mUbz
全然ちがうだろ、この場合
これくらいの話なら今までにも何個かあった
だいたい話し作るのに、ただでさえ「妹」って言う縛りがあって大変なのに
さらに、これはダメあれは気に入らないなんて言ってたら、マジで書く話がなくなるぞ
このスレは妹話が好きなやつが集まってるんじゃないのか
妹に関する話が好きだからこそ、いろんな話を読んでみたいとは思わないのか
もし話が気に入らなのなら、作者を非難するんじゃなくって
自分で話しつくって書き込んでみろってことだな
そうすりゃ、スレはにぎわうし
作者の大変さが少しはわかるってもんだ
201:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/20 06:02:45 VjpTPpOn
・・・二人の反応に思い当たる節があるように、沙耶は少し困ったような表情で言った
沙耶「和哉さんの、妹です」
恵理子は驚いた表情を見せ、警官は渋い顔になる
恵理子『あいつに妹がおったんや~!?』
全然似てへんな~等と思いながら、それは口に出さず沙耶を観察する
警官「・・・、んで? どうすんの?」
沙耶「・・え?」
キョトンとする沙耶と、あからさまに投げやりにな態度になった警官を訝しむ恵理子
そんな空気の中、手続きを済ませて交番を出る、・・・結局 沙耶は示談する事を選んだ
もっとも、常習者である痴漢男は余罪を追求され、起訴される事になるが・・・
202:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/20 06:05:25 VjpTPpOn
恵理子「なんやあのオマワリ感じ悪いなぁっ 痴漢された子に向ける態度ちゃうで!」
沙耶「仕方ないです・・、和哉さんの事で色々と御迷惑をかけてしまってますから・・」
沙耶に対する警官の態度に憤りを顕にする恵理子を宥める沙耶
二人は歩いて登校するには学校までの距離があり過ぎたので、近くのバス停に並んでバスを待っている
恵理子「ん~ ほんまに和哉の妹さんやねんなぁ?」
沙耶「はい・・、義理になりますけど」
恵理子「ああっ それで似てへんのや ・・・て、ごめん」
沙耶「・・いえ」
失言を詫びる恵理子に、沙耶はなんでも無さそうに微笑みを返す
恵理子「・・・なぁ、和哉って普段家ではどうなん?」
沙耶「和哉さんの普段、ですか?」
203:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/20 06:07:47 VjpTPpOn
恵理子「ん~ なんていうか・・・、家におる時と外におる時で全然性格違う人とかおるやん?」
沙耶「ああ・・、そうですね 和哉さんは家ではあまり変わりませんよ?」
恵理子「どっちに? 怖い方? それとも爽やか君?」
沙耶は唇に指を当てながら少し逡巡すると、ポツリと言った
沙耶「追い詰められている方・・・だと思います」
やがてバスがやって来たので乗り込む、出勤や通学客が居ない時間帯なので車内は空いていた
なんとなく、二人並んで一番後ろの座席に座る ・・・恵理子は沙耶の言葉に考え込んでいる
バスが走り出して数分、意を決したように沙耶が話しかけてきた
沙耶「・・あの、和哉さんは 学校ではどうですか?」
恵理子「ん、ん~~~・・・ まぁ~ なんというか・・・」
204:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/20 06:16:39 VjpTPpOn BE:435775474-2BP(0)
・・・恵理子は悩んだ末、ここ最近の変化を微妙に詳細を省きながら説明した
沙耶「・・・・そうですか・・、また 学校を変わられる事になるかもしれませんね・・」
恵理子「そんなに何べんも転校してんのん?」
沙耶「・・はい、色々と問題を起こしてしまって・・その度に」
恵理子「ふーん・・あんたも難儀な兄ちゃん持って大変やなー」
和哉の本性を見ている恵理子は、この大人しそうな沙耶に同情した
沙耶「いえ・・、私は和哉さんと居られるなら別に・・」
そういって頬を染める姿に、思わず固まる恵理子
恵理子「な、なぁ・・・ もしかして、アイツってあんたにはめっちゃ優しいお兄ちゃんしてるとか?」
沙耶「・・・優し・・かったですね・・・ 今は、余裕がないみたいで・・」
205:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/20 06:18:35 VjpTPpOn BE:233451735-2BP(0)
・・・バスが恵理子の降りる停留所に到着した
恵理子「うーん、余裕が無い ねぇ・・・ あ、着いたわ ほなまた・・・あ!」
降りようとして思い出したように振り返り、沙耶の手をとって握手しながら
恵理子「あたし恵理子、高坂 恵理子 ほな、またねー沙耶ちゃん」
沙耶「!・・はい、ありがとうございました」
手を振ってバスの階段を飛び降りる恵理子に、沙耶は笑顔で応えた
次の停留所を目指して走り出すバス
学園の通学路を猛ダッシュして行く恵理子の後姿を見送りながら
沙耶は恵理子に握られた手をそっと胸元で包み込む
沙耶『恵理子さんか・・・』
206:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/20 06:21:09 VjpTPpOn
とりあえずここまで
***
207:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/20 12:18:36 IaRDMOwf
>>200
出たよ定番、「文句言うなら自分で書け」。
ところで、上と同じく弾の灯と長文擁護の書き込み時刻が異様に近いのは
もはや仕様と見なしてよろしいのかとwww
208:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/20 12:20:39 IaRDMOwf
ビルゲイツに文句言うならてめえがOS作れとか
栃木県警のレベルに文句言うならおまえが警官になれとか
汚職がいやなら政治家になって日本を治せとか
本当にせちがらい世の中ですことwww
209:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/20 12:24:17 IaRDMOwf
それと
>だいたい話し作るのに、ただでさえ「妹」って言う縛りがあって大変なのに
>さらに、これはダメあれは気に入らないなんて言ってたら、マジで書く話がなくなるぞ
>このスレは妹話が好きなやつが集まってるんじゃないのか
>妹に関する話が好きだからこそ、いろんな話を読んでみたいとは思わないのか
このあたりはすでに>>169で論破され気味なわけでwww
210:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 17:27:18 /8T9aXCS
|・ω・`) ・・・
|´;ω;`) 残業まみれでようやく上がったらスレ荒れてる・・・
|`・ω・´) 今度はそれなりだと思う!タブンネ!
↓
211:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 17:31:27 /8T9aXCS
いつだって君だけを見ている。
この狭い世界で咲き誇る君を。
世界の中心で咲き誇る君を。
その美しい花弁を風に乗せて運び。
全ての人々に幸せと感動を与える。
自分の周りにも気を遣い。
全てが調和するように己を削り。
212:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 17:33:44 /8T9aXCS
数多くの人々に愛され。
いかに美しいと褒め称えられても。
決して驕らず、気高く咲き続ける。
その茨の棘を盾にすることもなく。
全てを平穏のままに完結させてしまう。
君は僕の一番の誇りで。
君がいるからこそ僕があるんだ。
213:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 17:36:06 /8T9aXCS
完璧すぎる世界樹の花。
その花はいつから咲いていたのだろうか。
――それは、僕の妹が地中深くで養分になった時から――
.
214:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 17:38:33 /8T9aXCS
君よ、咲き誇れ。
さあ、もっともっと咲き誇れ。
この狭い世界に君を広めるために。
世界全てを君のモノにするために。
215:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 17:46:21 /8T9aXCS
…以上です。やっぱり一部ダークなのは仕様です。諦めて南無られてください(・ω・`)
作品名は「イグドラシル」です。
ユグドラシルとかイグドラシールとか諸説ありますがその辺は割愛の方向でwww
ところでセカチューってどんな話なんですかね?私読んだことないんですが⊂⌒つ。A。)つ
懲りずに短編ばっかり書いて固めてみますた。↓
URLリンク(kasamatusan.sakura.ne.jp)
パスはいつものです。分からない人は>>7を10回音読すれば分かると思いますヾ(*゚∀゚)ノ゙
それじゃあ今日はこの辺で。やいのやいの叩く前にマターリ推奨ですYO皆さん(・∀・)
216:向こうの230 ◆EldeW1Y/XY
06/08/20 18:15:44 /8T9aXCS
そうでした、大切なこと言うの忘れてました!
【21歳未満&夏厨】↓ここから↓【必読ですYO】
「バッドエンド(´゚д゚`)ヤダ」「短編とか('A`)ミジカスギ」な方には私の作品はオススメシマセン。
長い作品を書けない人なんで、作品に印象づける為にグロ展開とか(個人的に)よくある話なんです(・ω・`)
私らはあくまで趣味人であってプロじゃないので、書きたいものを書いてるだけなんです。
(私だけじゃなくて)このコテの作品は嫌だなーとか思ったら手間でもあぼーん。これ大人の2chの鉄則。
それが出来ない人は残念ですが大人じゃないので、河川敷でBBQでもして夏堪能しといてください⊂⌒つ。A。)つ
【21歳未満&夏厨】↑ここまで↑【必読ですYO】
これ書くのに30分も掛かっちゃったじゃないかパパン!お腹空いたよ! [台所]...λ
217:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/20 22:39:47 xlPmUIc3
こんな雰囲気じゃSSなんてとても…
ゴメン、雰囲気とか関係ないです。書けてませんorz
まぁあれですよ、どうせ叩くなら兄妹ネタで書くとかどうっすか?
218:適当に書いてみる ◆V72uzrF0y2
06/08/20 22:44:36 xlPmUIc3
妹「兄さん…兄さんは私に愛の言葉をささやいてるだけでいいんです。他の言葉は必要有りません」
兄「何だよそれ。俺がどんな言葉を口にしようが勝手だろ!」
妹「兄さんはわかってませんね…私が聞きたくないんです。理由はそれで十分です」
兄「うるさい!聞く耳持たん!」
友「ねぇ、言い争いの原因って何?」
妹「昨日兄さんと2人でカラオケに行ったんだけど、兄さんがラブソング以外の歌を歌うもんだから…」
友「……は?」
兄「だから、そんなの俺の好きに歌わせろよ!」
妹「ダメです。私は兄さんが愛を歌うところを聞きたいんです」
友「…ゴメン、仲裁するの止めるわ…」
219:FXD ◆FXD/.woKRg
06/08/20 23:47:45 L7LG71xl
ここ最近猛暑続きですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
「お兄ちゃ~ん‥‥暑くて寝られないよ~」
「‥‥だったら俺のベッドに入ってこなきゃいいだろ?」
特にオチはないです、すいません‥‥
220:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 01:49:31 Wn1czk0o
・・・恵理子の通う学園 昼休み
どんよりと雲っていた空は遂に泣き出し、ノイズのような雨音を校舎内に響かせる
智子「ふ~ん、和哉君に妹さんねぇ」
麻由美「沙耶ちゃんかぁ」
何時も通り、三人は近くの机を合わせて弁当を突付いていた
恵理子「うん・・、で あの子の言ってた普段の和哉が『追い詰められてる』ってのが気になってなー」
智子「まあ、確かに今の和哉君の状況なら分かるんだけどね」
麻由美「でも、恵理子ちゃんが和哉君の事気にするんなんて・・・」
智子「恵理ちゃん・・・もしかして、まだ和哉君のこと・・・?」
恵理子「まひゃかっ ないない、それは絶対ない」
221:支援 ◆orz..c5K0U
06/08/21 01:51:10 guis1Fer
(・∀・)
222:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 01:52:12 Wn1czk0o
・・・コロッケを口に運びながら箸を振り振り否定する恵理子をちらりと一瞥すると、智子はごく自然に一言
智子「まあ、恵理ちゃんはお兄さんと結ばれたもんね」
恵理子「うん・・・(もぐもぐもぐ)・・・・ ハッ!」
はたと気が付き、恐る恐る二人の顔を見上げる恵理子
智子「(にや~~り)ほーう♪」
麻由美「(にや~り)へーえv」
恵理子「あ・・あう」
智子「じゃあ、詳しく聴かせて貰いましょうかぁ♪」
麻由美「しょうかぁv」
妖しげな笑みを湛えてにじり寄って来る二人から逃げる術が、恵理子にはなかったのだった
223:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 01:54:44 Wn1czk0o
・・・雨音が響く薄暗い部屋の中で、和哉は独り ベットの中でうたた寝をしていた
沙耶の匂いの残るシーツに包まれ、雨音を子守唄替わりにして浅い眠りに付く
やがて、うなされ 目が覚める そしてまた眠りに付き うなされて伸ばした手が宙を掻く
あの日の悪夢に うなされ続ける 目覚める度に足掻き続ける
和哉「・・沙耶ぁ・・・」
---------------------------------------------------------------
―夕刻
雨の中、沙耶は帰路を急いでいた
沙耶『和哉さん・・ ちゃんとご飯、食べたかな・・」
224:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 01:57:15 Wn1czk0o
・・・パシャパシャと水溜りを避けながら走り、ようやく家に辿り着く
沙耶「ただいま 帰りました」
玄関で靴を脱ぎながら耳を澄ませてみるが、和哉が呼び出す気配は無い
沙耶『眠っているのかな・・?』
玄関に並べられた和哉の靴は、朝出掛ける時そのままの状態だった
水を吸って湿ったソックスも脱いでバスルームに向かい洗濯籠に入れる ・・・シャワーを使った形跡がある
キッチンに移動し冷蔵庫の中を確かめると、ラップされた和哉の朝食と昼食がそのまま残されていた
沙耶はラップされている昼食をレンジに入れ、温めている間に部屋で着替えを済ませ
それをトレイに乗せて和哉の部屋に向かった ・・・一応、空の皿も添えて置く
沙耶『今日は・・ 必要ないかもしれないけど・・』
225:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 02:00:21 Wn1czk0o
深夜早朝分ここまで
**
>221
まいど支援ドモー(・∀・)
226:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 09:37:04 6ksw0ZXB
・・・和哉の部屋―‐ ノックにも呼び掛けにも返事は無かったが、鍵は開いていた
沙耶「和哉さん? 入りますよ?」
そう言って部屋に入ると、部屋の中はほぼ昨夜部屋を後にした時のままだった
ガラステーブルにトレイを置き、脱ぎ散らかされた服を畳んで纏めると
ベットでシーツに包まっている和哉に声を掛けようとして気付く
沙耶『・・お酒の臭い?』
膝立ちでベットに乗り、そっとシーツを捲って覗き込むと
ウィスキーのボトルを抱えて泥酔している和哉が、鼾とも呻きとも付かない声で唸っていた
沙耶『ああ・・ またお姉さんのお酒を持ち出してる・・』
まだ半分程残っているボトルをとりあえず没収して、水を汲みにキッチンに向かう
227:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 09:39:23 6ksw0ZXB
和哉「・・・ぅ~~・・・」
冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、コップを持って部屋に戻ると
頭をボサボサにした和哉が寝惚け眼で半身を起こし、ゆらゆらしながらボーーとしている
沙耶「和哉さん、お水」
和哉「んん・・・」
沙耶からコップを受け取り、注がれた水を飲み干す
沙耶「さ、お腹空いてるでしょう? ちゃんとお食事してください」
和哉「んー・・・」
沙耶に手を引かれてノロノロと起き上がり、テーブルに付く
沙耶「はい、あ~ん?」
228:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 09:41:34 6ksw0ZXB
和哉「ぁー・・・ あ?」
差し出されたスプーンに口を開きかけた所で、目に焦点が戻った
和哉「・・・」
黙って沙耶からスプーンを引っ手繰ると、黙々と食べ始める
沙耶は少し残念そうにしていたが、空になったコップにミネラルウォーターを注ぐ
和哉は空の皿をしばらく見ていたが、そのまま昼食のチャーハンに視線を戻して言った
和哉「・・・、・・・・済んだら呼ぶ・・」
沙耶「はい・・」
スプーンの腹が皿の表面を叩く音と時折コップを置く音だけが雨音の混じった静かな部屋に響く
沙耶は使われなかった空の皿と洗濯する衣服を持って和哉の部屋を後にした
229:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/21 09:42:22 YmBHjaSJ
支援してみる
230:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 09:46:13 6ksw0ZXB
和哉『・・・くそ・・・ 雨の日はいつもあの夢を見やがる・・・ あの夢を見たら、俺は正気で居られなくなる・・
・・・いや、正気に戻るのか? ・・・どっちでもいい・・・ 俺は、支配者でなければならないんだ!』
チャーハンの乗ったスプーンを差し出す沙耶の姿を思い浮かべる ‐―『はい、あ~ん?』―‐
和哉『・・・一口くらい、・・食っとけばよかったか・・・』
夢の中の沙耶の姿が頭を過る・・ 雨音に包まれた・・ 暗い部屋の中で・・ ”おめかし”した服は乱れ・・
和哉『いや駄目だっ! 沙耶は俺が支配していないと駄目なんだ! 隙を見せたらアイツは・・・!』
虚空を睨みながら心の中で喚き散らす、黙々と口にするチャーハンの味も分からない
和哉『アイツは・・・! 直ぐに誰かに抱かれちまうんだ・・・・ そんな事はさせない! アイツを・・・!
沙耶を抱いていいのは・・・俺だけなんだっ! ・・・他の誰にも渡さない・・・ だから支配してなきゃ駄目なんだ』
231:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/21 09:49:08 6ksw0ZXB
とりあえずここまで
**
>229
支援どもーっす
232:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/21 22:25:03 pXfjrKhp
>>231
腐った理由が徐々に明かされていきますね
いつ歪んだのやら…
233:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 02:02:20 XcXnbVYy
・・・翌日 高坂家
恵理子&俊介「いってきまーす」「いってくるぞー」
昨日と変わらず揃って家を出ると、バス停に向かって並んで歩く
恵理子「せや、おにぃ 今日買出し行くから、何時ものとこで待っとってな?」
俊介「ん、もうそんな日か・・ 分かった、遅れそうなら電話する」
やがてバス停に到着、5分と経たずにやってきたバスに乗り込む
恵理子「あ、沙耶ちゃんや おはよー」
沙耶「恵理子さん・・ おはようございます」
俊介「友達か?」
234:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 02:05:15 XcXnbVYy
女子高の制服に身を包んだ長い黒髪の大人しそうな見慣れない少女を見て、俊介は首を傾げる
恵理子「うん、如月 沙耶ちゃん ・・・って ”アレ”の妹さん」
そう言って親指で後方を指す その先には
和哉「・・ふん」
憮然とした和哉が吊革を掴んで立っていた
俊介「おお、ライトよ 元気か」
和哉「誰だよっ! ライトって・・」
沙耶「恵理子さん・・・ ”アレ”呼ばわりは酷いです・・・」
恵理子「あっ あ、ごめんな~」
俊介は恵理子を座らせ、隣に沙耶も座らせて座席の傍に立つ
235:支援 ◆orz..c5K0U
06/08/22 02:06:44 rfVCSgGY
(・∀・)
236:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 02:07:39 XcXnbVYy
・・・バスに揺られながら、微妙に周囲とは違った空気を纏いながら言葉を交わす4人
恵理子「にしても・・・ あんた、よう出てくる気になったなぁ?」
和哉「・・・」
俊介「どっちかっつーとエルかなぁ・・・」
沙耶「あ、デス○ートですか?」
恵理子「なんかアンタのファンクラブの連中が解散して”黒い和哉君ファンクラブ”とかいうのが出来てるで?」
和哉「・・ふん」
俊介「お、漫画とか読むのかな?」
沙耶「学校の班の子が、よく持ってくるんですよー」
恵理子「なんやのさっきから中途半端なシカトして、拗ねてんのか!」
和哉「うっせぇーなぁ!」
俊介「まぁまぁ、落ち着け恵理子」
沙耶「和哉さん・・」
237:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 02:10:03 XcXnbVYy
・・・商店街の停留所で俊介はバスを降りる、恵理子、沙耶、和哉達の降りる停留所はまだ先だ
会社に向かう俊介に手を振る恵理子、隣で沙耶も控えめに手を振り、それに両手を身体ごと振って応える俊介
恵理子「あー! もうっ 普通に振り返しゃいいのに(///)」
沙耶「ふふ・・ 面白い人ですね、恵理子さんのお兄さんって」
そんな様子を一人、黙って見ていた和哉が不意に口を開く
和哉「・・・・・・お前んとこ、二人暮しなんだよな・・」
恵理子「ん? そやで? おにぃの収入結構いいから、親の仕送りも手ぇつけてへんし」
沙耶「・・・和哉さん?」
和哉はそれっきり黙りこむと、俊介の去った方向をじっと眺めていた
やがて学園前停留所に到着、沙耶を残して恵理子と和哉はバスを降りた
二人に手を振る沙耶は、さらにバスの向かう先にある女子高前まで乗って行く
238:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 02:12:32 XcXnbVYy
恵理子「まあ、気ぃつけや?」
驚く和哉の視線を他所に、恵理子はそう言って何時も通りバス停から学園の門まで猛ダッシュ
和哉はこれまでのように爽やかな笑顔を振りまく事も無く、憮然とした表情のまま登校する
驚愕の視線、訝しむ視線、嫌悪の視線、好奇の視線、敵意の視線
あらゆる種類の感情を纏った視線が和哉に向けられていた ・・・中には熱い視線もあったようだが
和哉『ふん・・ あいつ等(不良グループ)は停学中だったな・・』
ちなみに和哉には別段何の処置も無い、学園の運営資金と学園長辺りの懐が暖まったりしたのだろう
和哉が問題を起こす度に父親の財布が振られる事になる ・・・もっとも、如月財閥の会長である父親の財布だ
和哉『大したダメージにもならないか・・・ だが・・・ あまり親父に金を出させると
そこから沙耶に干渉されるかもしれない・・ ・・・暫らくは大人しくしておくか・・』
239:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 02:15:52 XcXnbVYy
深夜早朝分、ここまで
**
>232
ちょっとづつ所々に原因の描写を入れてますが
この時点ではまだ分かり難いかも
>235
今日も絶妙な支援ドモー(´∇`)
240:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/22 09:57:31 v42mo/3H
弾の灯のガキさ加減は無視…と。
241:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 15:56:01 tS6BNqjU
教室に向かう途中、すれ違う生徒達は皆一様に和哉の姿を見ると脇に避けた
和哉はそれを満更でも無く思っていた ・・・支配者で無くてはならない自分にとって、良い傾向だと思ったのだ
女生徒「あ、あの・・ 和哉君」
そんな中、数人の女子生徒グループの一人が声を掛けて来た
訝しげに眉を顰めて顔を向ける和哉に、彼女等は何故か『キャー』とかいう黄色い悲鳴をあげている
和哉「・・・? なんだよ、お前等・・・ まだ俺に興味があんのか?」
凄んでみたつもりだが、女性徒達は返ってそれを喜んでいる ・・・流石に少し引きが入る和哉
242:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 15:59:42 tS6BNqjU
最初に声を掛けてきた女生徒の両側に、さらに二人並ぶと『せーのっ』とタイミングを合わせる掛け声と共に
DKK1「私達、ダークな和哉君を応援するファンクラブを結成しました!」
DKK2「名付けてD(ダーク)K(キング)K(カズヤ)ですv」
DKK3「応援してますから、これからも学園に来て下さいねっ♪」
そう宣言して、『キャー』とか言いながら走り去ってゆくD・K・Kを和哉はポカンとした顔で見送るのだった
------------------------------------------------------------------------------
・・・沙耶の通う女子高 更衣室
体育の授業の為、更衣室で体育着に着替える女子高の乙女達の花園は
女生徒「きゃああぁ~~~~~~~~! ち、ちょっと明美ちゃんっ そこダメェ!」
明美「う~ん 中々いい感じに成長してまんなぁ~♪ 彼氏に毎日揉んで貰ってんのかなぁ~?」
中々混沌としていた
243:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 16:02:27 tS6BNqjU
明美「さ~やちゃんっ♪」
<<もみもみっ>>
クラスメイトの友人が何時もの如く、体育の授業の着替えに託けて
セクハラ紛いのスキンシップを仕掛けてくる
沙耶「明美ちゃん・・ またスキンシップ巡りしてるんですか?」
明美「んもぉ~ 相変わらず沙耶ちゃんはリアクション薄いなぁ~ ・・でも相変わらずエロイ乳してまんなぁ~♪」
<<も~み も~み>>
沙耶にとってこの女子高で最初に出来た友人が、このセクハラ女子高生 ”山野 明美”だった
彼女は中堅会社の社長令嬢だが、そんな素振りを感じさせない かなりの庶民派で
実はユリではないかと噂される程の女体好きを発露、隙在らばだれかの胸やお尻を触っている
体育や水泳の授業ともなると、他所のクラスにまで出掛けて行く程で ”セクハラ女王”とまで呼ばれている
沙耶「うふふ・・ 私、エッチですから」
明美「うきゃ~~♪ そういう事いいますかこの子はーーーーっv」
244:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 16:04:36 tS6BNqjU
自分も含めて所謂『令嬢』と呼ばれる立場にいる者の多いこの学校では、この手のスキンシップに免疫がない
今時珍しい箱入り娘なる存在が多々在校しており、相手を間違えれば本気で泣かせてしまう事もある為
ターゲットに関する事前情報の収集に余念がない明美だが、沙耶に関する情報だけは何故か収集芳しくなかった
沙耶「明美ちゃんは 着替えないんですか?」
大手財閥、如月グループの令嬢、見た目も雰囲気もおっとりしていて大人しそうな沙耶だけに
細心の注意を払いながら手探りでのスキンシップを敢行し、何処までならOKなのかを割り出そうとした
明美「あ~ あたし今日は見学」
その結果、天然なのか肝が据わっているのか、明美の脇腹タッチやお尻タッチにも全く動じる気配は無く
何時かの水泳の授業の日、同年代の子にしては在り得ない程成熟したそこはかとなくエロチズムを感じさせる
沙耶の豊満な胸に思わずダイブしてしまった折、そのまま抱き締められて撫で撫でされてしまうという
明美のセクハラ人生で初の敗北(何故?)を喫するという出来事があり、それ以来の親友として付き合っている
245:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 16:07:13 tS6BNqjU
明美「あれ? 沙耶ちゃんこれアザ?」
沙耶「ああ・・ 珍しく残ってたんですね、普段なら直ぐに消えちゃうのに」
沙耶の胸と鎖骨の間に赤いアザが薄っすらと残っていた
明美「なんのアザ?」
沙耶「う~ん、なんでしょう?」
クスリと笑ってはぐらかす沙耶に、明美は何時ものオヤジ振りを発揮してセクハラな追求を試みる
明美「うう~~む、 ズバリっ 彼氏のキスマーク! んもぉ~沙耶ちゃんたら見かけによらずアダルトォ~」
そんな明美のオヤジ発言に、クラスメイト達は何時もの苦笑や羞恥の表情を浮かべながら
沙耶が何と言って切り返すか耳を欹てる ・・・そんな彼女等を、沙耶はたった一言で凍り付かせた
沙耶「昨夜は・・・ 特に激しかったですから(ぽっ)」
246:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/22 16:10:38 tS6BNqjU BE:980494979-2BP(0)
沙耶「冗談ですよ? ふふ♪」
周囲の驚愕と固まりっぷりにも動揺すら見せず、物静かな雰囲気を保つ様は余裕すら感じさせる
明美「び、びっくりした・・・ もう~沙耶ちゃんの天然っぷりには勝てんわぁ」
凍り付いていた更衣室の空気が和やかなモノに変わるのを感じつつ
沙耶は一人、ほっとしながらも自戒の念を抱くのだった
沙耶『痕跡には気を付けないと・・・』
結局アザの正体を有耶無耶にした事に気付かせず、何食わぬ顔で体育の授業に向かう沙耶なのであった
****
今日はここまで
247:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/22 18:24:57 CfRRI+yT
さややん意外に強いw
248:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/22 21:57:58 SWHk3MAo
>>247
それで『ッョィ妹』なわけですな
249:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:36:19 2OGnwAOh
―夕刻 沙耶の通う女子高
明美「じゃあね~沙耶ちゃんっ」
沙耶「はい・・ また明日」
校門の所で別れて明美は寮のある坂上の方へ、沙耶はバス停に向かって坂を下り始めた
沙耶『今日のお夕飯は何にしようかな・・』
今日は沙耶が食事を担当する日なので、商店街に立ち寄って買い物をする予定だ
夕日に差し掛かる少し前位の薄く茜掛かった空を眺めながら、献立の材料を思い浮かべていた
--------------------------------------------------------------------------
恵理子「さーーて、今日は買出しやーー ほなあたし急ぐから帰るわなー」
智子「あ、恵理ちゃん ちょっと待ってっ」
250:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:38:41 2OGnwAOh
・・・商店街
恵理子「・・・なぁ~ ほんまに付いて来るん~?」
智子「もう来ちゃってるし♪」
麻由美「楽しみやなぁv」
何処と無く落ち着きの無い、気が進まなさそうな恵理子と
なんだか機嫌の良い智子&麻由美の三人が、制服姿で商店街を歩く
俊介「あれ? 智子と麻由美も一緒か」
恵理子「あはは・・・ まあ、ちょっと」
智子「こんにちは~ お兄さん」
麻由美「俊介さん、こんにちは~」
待ち合わせ場所で荷物持ち担当の俊介と合流し、買出しの店巡りを始める
251:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:40:54 2OGnwAOh
智子「所でお兄さん」
俊介「なにかね智子君」
恵理子「・・・(ちらっ)」
早速と言った感じで行動を開始する智子と、顔を赤らめて気まずそうにする恵理子
智子「恵理ちゃんと・・・ 何処まで行ったんですか♪」
俊介「・・・し、市民プールより向こうには最近行ってないかな」
麻由美「わぁ~どもった~♪ しかも誤魔化せてへん~♪」
恵理子「・・・(かぁ~///)」
俊介「・・・恵理子」
恵理子「あはは・・・ やっぱおにぃでも誤魔化されへんかったか・・」
智子「ふむふむ♪ 二人してそこまで狼狽を見せるという事はっ」
麻由美「言う事はっ♪」
252:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:43:41 2OGnwAOh
俊介「く・・・ 駅前のショートケーキ2個で手を打とうじゃないか」
智子「ロイヤルストロベリーなら可」
麻由美「あ、あたしミルクチョコチップなら可~」
恵理子「・・・ロイヤルチーズ」
俊介「なんでお前までっ!」
そんなやりとりをしつつ、買い置き用の食材やらその他、生活用品の買出しをして行く若い男と3人の女子高生達
傍目には生徒を引率する若い教師に見えなくもなかったが、援助交際しているようにも見える怪しい集団だった
俊介「激しくダメージを受ける俺の財布・・・」
----------------------------------------------------------------------------
・・・商店街 裏通りの路地
男子校生徒1「和哉の奴、今日も来うへんみたいやな もう連む気無いんちゃうか」
男子校生徒2「ちぇっ ええ金蔓やったのにな・・」
253:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:46:28 2OGnwAOh
男子校生徒3「ん? おい、アレ・・・」
路地に溜まっている男子校の不良グループの一人が、通りを歩く一人の少女を指差す
坂上の名門女子高校の制服、長い黒髪を軽く靡かせながら鞄と買い物袋を両手に提げて歩いていく
男子校生徒4「あれ、和哉んとこの妹やな」
男子校生徒1「へ~ カワイイやん」
男子校生徒3「なぁなぁ、あの子ちゃうか? 和哉が持ってきたエロ写真の子」
男子校生徒2「えぇ~? 妹やぞ?」
懐から手帳に入れてある写真を取り出して見比べる
男子校生徒4「ちょっ おま、生徒手帳に入れとんのかいっ」
男子校生徒3「いやほら、なんか似てへんか?」
男子校生徒1「言われてもなぁ・・・ こんだけ顔消されとったら分からへんて」
男子校生徒3「ちょー確かめてみぃひん?」
254:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:49:13 2OGnwAOh
夕飯の材料と妊娠検査薬、それに二日酔いの薬と避妊薬を買い込み
そろそろ帰宅の途に就こうとして時間を確認していた沙耶に、男子校の制服を着崩した4人組が近づく
男子校生徒2「さーやちゃんっ」
男子校生徒1「買い物してんの?」
沙耶「・・・あの?」
見知らぬ学生達に声を掛けられ、戸惑う沙耶
男子校生徒4「おれら和哉の知り合いやねんけど」
沙耶「和哉さんの・・ お知り合いですか」
結構身長のある体格のがっしりした、しかしどうみてもチンピラ風の4人組に囲まれる制服姿の沙耶の様子に
通り掛る人々は一様に怪訝な視線を向けるものの、皆それだけで通り過ぎて行く
沙耶「あの・・ 私に何か・・?」
255:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:51:49 2OGnwAOh
男子校生徒3「あんなぁ、ちょっと胸見せてくれへん?」
男子校生徒4「ちょ、おまっ ストレート過ぎw」
男子校生徒1「ぎゃははっ」
4人組は周囲を意識して自分達を誇示するかのように、おどけて見せながら沙耶をからかう
沙耶「急いでいるので、失礼します・・」
男子校生徒2「ちょちょちょっ 待ちぃーなって」
男子校生徒3「ちらっとでええねん、ちらっと」
男子校生徒4「ぷっ まだ言うw」
身をかわそうとする沙耶の行く手を阻むように、通せん坊しながら取り囲む
男子校生徒3「なぁこれ、沙耶ちゃんやろ?」
男子校生徒4「うはっ 見せるかw」
沙耶『あの写真は・・ この前の・・・?』
256:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 10:54:20 2OGnwAOh
朝の分、ここまで
***
>247
実は或る意味一番濃いキャラだったりします
>248
色々な強さがありますからね~
257:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 22:48:40 9VgX3Jm/
男子校生徒3「このホクロがポイントや思うねんなー」
男子校生徒2「あ~ ほんまや、髪とか肩とかそれっぽいかも」
目を細めて写真と沙耶を見比べる男子生徒と、何がそんなに面白いのか 彼が何か言う度に笑うその仲間達
沙耶は彼等が仲間に顔を向けて何かを言った一瞬の隙をついて、スルリと包囲網から抜け出した ・・かに見えたが
沙耶「痛っ」
男子校生徒3「ちょー待てや言うとるやろが、逃げんなや」
写真を持った男子生徒の一人が沙耶の髪を強く引っ張った ・・・再び囲まれる沙耶
男子校生徒4「おほ この子結構素早いw」
男子校生徒1「まーまーまーまーまー」
沙耶「放して下さい!」
掴まれた髪を押さえて手を強引に振り払い、気丈に睨みつける
258:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 22:51:06 9VgX3Jm/
彼らの雰囲気が一変した
男子校生徒3「なんやワレ ・・調子のんなよコラ」
男子校生徒4「怒った 怒ったw」
男子校生徒2「おーっと 睨んでおりますw」
男子校生徒1「ぎゃはははは」
沙耶は諦めたように溜息を付くと、写真の人物のモデルが自分である事を認めた
沙耶「確かに、それは和哉さんが私を撮ったモノです ・・・胸を見せる気はありませんがホクロもあります」
『おおー』と湧き立つ男子生徒達
沙耶「それでは、失礼します」
今度こそ立ち去ろうとする沙耶の腕を掴み、正面に回りこんで三度取り囲む
259:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 22:53:11 9VgX3Jm/
沙耶「いい加減にしてくださいっ 怒りますよ?」
男子校生徒3「あぁ? 怒ったらどないやねん 怒ってみぃーや」
男子校生徒4「まあ、そない怒らんとw」
男子校生徒1「やっぱり直に見せて貰わんとなぁw?」
ある者は茶化し、ある者は恫喝し、ある者はそれらに便乗し、自らの行為を演じる事に自己陶酔する
連帯感という集団心理効果と一人の突出した行動が、彼らの行為をエスカレートさせて行く
男子校生徒2「んじゃ、トイレ行こか~w」
男子校生徒3「おぉ・・ そこの公園のトイレ連れて行こか」
男子校生徒4「うはっ マジでw?」
抵抗する沙耶の両脇から肩を抱くようにして無理矢理連れて行こうとする
男子校生徒1「ちょっと見せて貰うだけやって、直ぐ済むから」
260:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 22:56:03 9VgX3Jm/
荷物を両手に大量に下げた俊介の前を、三人娘が並んで歩く ・・・手には其々ソフトクリームが握られている
俊介「恵理子~ 俺にもソフトプリ~ズ」
恵理子「おにぃはがぶっと持ってくからいやや」
智子「口移しであげれば?」
恵理子「!?・・・んなっ」
そんな楽しい時間を満喫する会話が交わされる中、麻由美が前方の様子の異変に気付いた
麻由美「あれ、何してるんやろ?」
智子「うん?」
麻由美が指し示す先に視線を向ける恵理子&俊介&智子 ・・・そこには
男子校の制服を着崩した四人組に囲まれて強引に引っ張られている女子高の制服の少女の姿
恵理子「あれって・・・ ! 沙耶ちゃん!?」
261:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 22:58:46 9VgX3Jm/
恵理子は咄嗟にソフトクリームを麻由美に渡すと、俊介に声を掛けて走り出した
恵理子「おにぃっ 行くで!」
俊介「了解(ラジャ) 智子、荷物頼むな」
俊介は荷物を地面に置くと、クラウチングスタートの要領で恵理子を追走する
疎らな人込みを駆け抜け、相手の輪郭がより鮮明になり、その表情や皮膚の動きが認識出来る距離まで迫り
最初のターゲットに一撃くれてやろうと脚に力を込めた所で思わず立ち止まる
恵理子「な・・・」
一瞬、恵理子は何が起きたのか理解出来なかった
沙耶をとり囲んでいた四人組のうち、手前の二人がいきなり蹲るように膝から崩れ落ちた
沙耶の肩に手を回していた残りの二人も、突然膝を突いた仲間にキョトンとした顔をしている
その二人の腕を振り払ってゆっくり振り返った沙耶は、狼狽する二人の股間を 掴みあげた
262:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 23:01:29 9VgX3Jm/
今日はここまで
***
おやすみなさい・・・
263:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/23 23:01:45 22IR5VL8
支援
264:名無したん(;´Д`)ハァハァ
06/08/23 23:04:27 22IR5VL8
ouch
265:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/23 23:16:49 9VgX3Jm/ BE:1120565298-2BP(0)
>263-264
あははっタイミングずれましたね^^ でも支援ドモー
まじで寝ますzZ
266:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:16:55 B7nhvbnm
>215
仕様ですかそうですか…(・ω・`)
>219
御久し振りです。ヒッソリ続き待ってます。
>262
いよいよ馬鹿兄貴と合流ですか。鬼畜ネタで過敏に反応している人
もいますけど実際には安心して読める内容ですな(´∇`)
267:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:29:34 B7nhvbnm
そしてヒッソリと続きを投下します。
268:支援 ◆orz..c5K0U
06/08/24 03:30:31 R++Z0HCE
(*・∀・*)
269:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:31:35 B7nhvbnm
「まぁなんて行儀の悪い事。あんな子とうちの大切な娘を一緒に
試合させるなんて…」
「心配いりませんわ御母様、あの子とは今回は対決しません。まぁ、
仮に戦ったとしても、あんなの私が本気になれば…」
「聞こえたぞコラァ!」
「だから…止せって!」
「くそぉ!こうなりゃ今直ぐ決着…あぁ…離せぇ!!」
「だから…いちいち暴力で解決しようとするなぁ!!」
暴れる日向を俺は必死に抑える。
そんな俺達を尻目に後続の車から降りてきた男が騒ぎの元凶に
対し毅然とした態度で言い放つ。
270:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:33:51 B7nhvbnm
「おぉい、後が閊えてんだ。悪いけどその下手糞な停め方してる
車をさっさとずらしてくれないか?」
向こうもようやく過ちに気付いたのか、単に圧倒されたのか、
ようやく斜めに停めた車を移動し始めた。よく見れば後続の車は6m
近いサイズのリムジン。無闇に自分の持ち物を自慢する小金持ち
でも安易に購入出来ない車だ。
「お…おい兄ちゃん、何だよあれ…」
「凄ぇな。」
そして降りてきた白人の女の子は後部座席から出した竹刀や防具
入れを乱雑にトランク蓋目掛けて乗せている。
「お…おい、傷付いたら…」
271:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:36:45 B7nhvbnm
「え~お父さんもいつもこうしているよ。それに、車なんて道具
だよ。骨董品じゃないんだから擦り傷くらい気にしない。」
「あ…ああいうのが本当の大金持ちかな?」
「そ…そうかも…」
------------------------------
合同稽古を経ての交流試合。
さすがに大将戦待ちなので日向の出番を待つ間が長い。しかし稽古
開始前から恐ろしく賑やかな遣り取りも多く、いざ試合が始まっても
中堅戦の判定を巡っての乱闘騒ぎも有り、幸いにも(?)退屈する事は
なかった。
そして肝心の試合も見ている方には楽しげな展開だった。
272:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:39:06 B7nhvbnm
「場外!」
勢い良く日向に弾かれた相手が観戦中の仲間目掛けて飛び込む。
怪我の心配をしてなのか、すかさず周囲がそれを躱しながらも素早く
取り囲む。
「へへ…楽勝だな。お~い、早く戻れよ。」
だが試合再開と同時に事態は急変する。
「始め!」
動きが急変。先程までのスタミナ切れは何処へやら。猛烈なラッシュ
が日向を襲う。
「んぉ…な…何だぁ!?」
273:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:41:31 B7nhvbnm
形勢逆転。さすがの日向も唐突な復活劇に翻弄される。
「く…この!な・・・何で急に…わぁ!!」
「一本!」
「しまった!!」
離れ間際に打たれた篭手が決まり日向は惜しくも敗れた。
「あ~あ、さすがに敵わんのか。」
このカラクリに未だ気付いていないのは審判と日向だけかも。
------------------------------
「いや…思い出しただけで…くく…」
「笑うなぁ!!!」
274:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:44:01 B7nhvbnm
「まぁまぁ…それより、帰って飯でも食うぞ。」
飛び掛る両手を組み伏せながら俺は帰宅の準備を進める。そして
ようやく宥め終わった所に問題の対戦相手が偶然にも通り掛る。
「あ、いた!」
「あれ、さっきの…」「…大将だった人?」
「て…てめぇ等!途中で入れ替わったなぁ!!」
「いやぁ~何の事だか…」「…さっぱり分かりませんなぁ~♪」
「ふ…ふざけやがって…。」
気付くのが遅い…と言いたい所を俺は抑える。そして怒りが再燃
した日向が問題の双子に向かい食って掛かるが向こうは冷静に対処
する。
「じゃあ今度…」「…そっちに寄ってもいい?」
275:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:46:14 B7nhvbnm
「えぇ?」
「また…」「・・・勝負したいんでしょ?」
「あ…あぁ…今度は一対一だぞ!」
どうなるかと思ったが、巧く丸め込んでくれて一安心。
「さぁ…帰るぞ。」
「おぉ、じゃあな。」
「ばいば~い…」「…また今度ね~♪」
------------------------------
現在、日向が我が家のソファーで熟睡中。
隣の鍵を失くしたまではよかったが肝心の本人が全く慌てずに
親の帰宅を待つ事にして居間で寛いている間に眠ってしまった。
276:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:48:15 B7nhvbnm
「やれやれ、少しは慌てろよな。」
仕方が無いので俺は毛布を用意する。
「風邪ひくな…がぁ!!!」
防具入れに蹴躓き俺はその場で転等する。
「あぁクソ…不覚…げぇ!」
絶妙なタイミングで日向も落下。一瞬瞼が開くが目は覚めない。
「うぅ…うるせぇなぁ…ん…」
「あ…この…」
277:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:51:35 B7nhvbnm
抱き枕宜しく俺にしがみ付き熟睡再開。起こしたいがもしそう
すればぶん殴られるのは明らか。
昔かは日向は自力で起きる時はともかく、中途半端なタイミング
で起こせば親でも平気で殴る。そしてこの寝相の悪さは昔から全然
変わらない。実は今もそのまま大人しく眠ってくれたのは運がいい
方だ。
「畜生…俺にどうしろと…ん?ほほぅ…」
立ち上がる前に一旦俺は寝顔を眺める。普段の荒っぽさは何処
へやら。無邪気で満足げな笑顔が俺の視界に映る。
「じっとしてると…結構可愛いんだよなぁ…さて…」
そのうち適当に寝返りを打って離れるのを待つ事にしよう。
278:PC・Drinker ◆BokUNiNIjE
06/08/24 03:53:37 B7nhvbnm
今晩はココまでにします。
今回もえちぃシーン開始までが遠いかも…
JCT氏、支援感謝します。
感想・リクエストお待ちしています。
279:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/24 12:55:35 jesfTjVG
男子校生徒「うぇっ あ・・ちょっ ・・うあ!」
沙耶の指がまるで高速でピアノを弾いているかの如く蠢き
股間を掴みあげられた男子生徒は奇妙な声を漏らしながらブルッと身体を震わせ
やがて前屈みに膝から崩れ落ちた ・・・その様は中心に立つ沙耶に四人の男が跪いているようにも見える
沙耶は彼等を一瞥すると、ポケットからウェットティッシュを取り出して手を拭き
丸めて公園入り口のゴミ籠にぽいっと投げ捨て、地面に降ろした鞄と買い物袋を拾って歩き去ろうとした
恵理子「さ、沙耶ちゃん?」
恵理子の声にピクッとして振り向き、恵理子と俊介の姿を確認すると
顔を赤らめながら恥ずかしそうに会釈して、そそくさと立ち去った
俊介「ふ~む ゴットフィンガー?」
280:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/24 12:58:24 jesfTjVG
蹲っている四人組に歩み寄り、話を聞こうとする恵理子
恵理子「あんたら、沙耶ちゃんに何しとったんや!」
男子校生徒3「な、なんや お前・・」
まだ朦朧とした表情で恵理子を見上げる、その拍子に制服の胸ポケットから出ていた写真が落ちる
恵理子「あ・・ これ」
拾い上げた写真はこの前学園に張り出されたプリントと顔の部分が消してある以外はほぼ同じモノだった
と、恵理子の背後からいきなり殺気が溢れ出る ・・何事かと振り返ると、鬼のような形相の俊介がいた
俊介「・・・おい」
低い声でそう呟きながら、写真を所持していた男子校生徒の胸倉を片手で掴み上げると
そのまま身体ごと持ち上げて締め上げた ・・恵理子は学園での一件を俊介に話していなかった事を思い出す
281:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/24 13:00:42 jesfTjVG
恵理子「お、おにぃ よう見てっ これあたしちゃうから」
慌てて止めに入る恵理子は俊介の顔のまえに『ほらほら』と写真を突き出す
俊介「・・・んんん? 確かに・・・」
恵理子「ふぅ・・」
掴んでいた手を離すと、そのまま落下して尻餅をつく男子生徒 ・・その顔は完全に怯えている
俊介「恵理子の乳は こんなにでかくないもんなぁ・・」
・・・公園で四人から事情聴取を行う ・・パンツの中が大変な事になっていたらしいので一度トイレに行かせた
恵理子「なるほどな・・・ この写真、沙耶ちゃんやったんか・・・ ほんまに何考えとんや和哉の奴・・・」
腕組をしてごちる恵理子の隣で、自爆をやらかした俊介が頬に紅葉をつけていた
282:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/24 13:03:07 jesfTjVG
・・・その後『二度と沙耶ちゃんに近づきなや?』と釘を刺した上で四人を解放し、帰宅の途に就く高坂兄妹
智子&麻由美「またねー 恵理ちゃん、お兄さん」「ケーキご馳走様ー」
智子と麻由美も其々家に向かい、俊介と二人きりになったバスの中で、恵理子は沙耶の事を考えていた
恵理子「なぁ、おにぃ・・ 沙耶ちゃんの事やねんけどな?」
俊介「ん?」
先日の通学中の痴漢騒ぎと、その時話した沙耶の和哉に対する反応等からの推測を話す
恵理子「あの子、もしかしたら和哉の事好きなんかもしれん ・・・あたしが、おにぃの事想ってるみたいに」
後半は赤くなってモゴモゴ言っていたが、俊介はしっかり聞き取った
恵理子「明日は土曜日で授業半チャンやから、ちょっと沙耶ちゃんと話してみよう思うねん」
283:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/24 13:12:32 jesfTjVG
今日はここまで
次から沙耶の過去パートに入りますが
長いのと内容が重いのとでスレに直接投稿するかは微妙です
***
>266
人は想像する生き物ですからねぇ
しかもネガティブな方には転がりやすい
私がネガティブな表現を使うときはポジティブな展開に持っていくための『溜め』ですんで
不意打ちで心をザックリなんて事はしないので安心して読んでください
284:三国 ◆V72uzrF0y2
06/08/25 06:14:06 EyczYZY0
>>278
兄貴ー!罠、罠!w
>>283
沙耶つえー!w
285:『鬼畜兄とッョィ妹』弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/25 09:50:45 qePV/iyS
―翌日 通学中のバス内
恵理子「あ、いたいた 沙耶ちゃん」
沙耶「あ・・ 恵理子さん、おはようございます」
和哉と並んで立っている沙耶を見つけて乗客を掻き分けて行く ・・・ちなみに俊介は休みなので家で寝ている
恵理子「おはよー、あんなぁ? 今日ちょっと話聞きたい事があんねんけど、いい?」
沙耶「? はい・・ 答えられる範囲でなら」
沙耶はチラッと和哉の方を見てそう答える
恵理子「オッケー、ほな学校終わったら昨日の公園とこで待ち合わせな?」
和哉「・・・昨日? ・・・沙耶、昨日こいつと会ってたのか?」
和哉が怪訝な表情を向けてくる
286:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/25 09:53:28 qePV/iyS
恵理子「こいつ言うな!」<<ゲシッ>>
和哉「!っ てーだろーがっ この暴力女!」
恵理子「うっさいわっ 紛い也にも付き合っとった女の子をこいつ呼ばわりすんな! デリカシーないやっちゃな」
沙耶「・・・・あの、付き合ってたと言うのは・・?」
口喧嘩を始めた恵理子と和哉の間に、控えめだがよく通る声で沙耶が割り込む
その声と表情には僅かに嫉妬を含んでいる事を感じさせる
恵理子「んーまぁ、その辺も含めて話しようって事で、な?」
沙耶「・・分かりました」
さり気無く、和哉と恵理子の間に入り 和哉に身を寄せるように立ち位置を変える沙耶
恵理子『うーん、これはやっぱり・・ そうなんかもしれへんな・・』
そんな沙耶の行動に、恵理子は己が推測の確信を深め、和哉は 微かに戸惑いの表情を浮かべていた・・・
287:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/25 09:56:07 qePV/iyS
―学園前停留所 ・・沙耶を残して恵理子と和哉はバスを降りる
恵理子「ほな 後でなー」
普段ならここから学園まで猛ダッシュする恵理子だが、今日は普通に歩いて行く
必然的に和哉と並んで歩く事になるのだが、そんな二人の様子をバスの窓から沙耶がじっと見詰めていた
恵理子「そういやあんた、前はもっと早よう来てたなぁ ・・なんで今は沙耶ちゃんと一緒に通ってんの?」
和哉は自分に話しかけてくる恵理子の意図を掴みきれず、困惑していた
恵理子が未だ自分に未練があるという線はまず無いと考えられるが、それならば何故?と
和哉「・・・別に、かんけーねーだろ」
恵理子「ふ~ん・・・ もしかしてこの前の痴漢が原因?」
和哉「・・・う、うっせーなぁ だからなんだってんだよ」
恵理子「なんや、図星やったんか・・ 」
288:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/25 09:58:51 qePV/iyS
苦虫を噛み潰したような渋い顔をしてそっぽを向く和哉は、思い出したように尋ねる
和哉「昨日、沙耶と会って何してた」
恵理子「ん~? べぇっつにぃ~」
あからさまに惚けた態度をしてみせる恵理子
和哉「・・・沙耶に妙な事を吹き込むなよ、まあ・・アイツは俺の言う事しか聞かないだろうがな」
恵理子「なにそれ、脅すんか惚気るんかどっちかにしぃーよ」
和哉「ち・・・ 沙耶に何を吹き込んでも無駄だつってんだよっ アイツは・・・」
恵理子「まぁ、それはええけどさぁ」
和哉の言葉を遮って、鞄から取り出した写真を突きつける
恵理子「これ、持ってた奴が沙耶ちゃんがモデルって気付いて、昨日沙耶ちゃんに裸見せろって絡んでた」
和哉「! ・・な・・・に・・?」
289:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/25 10:01:09 qePV/iyS
驚愕と憤慨と戸惑いの入り混じった表情で固まる和哉を珍しそうに見ながら、恵理子は続ける
恵理子「偶々あたしとおにぃが通り掛って助けに行こうとしてんけど、沙耶ちゃんが自力で追い払ってたよ」
和哉「・・・・・・」
和哉の目は虚空を見ている 忙しくなく動く眼球が動揺を窺わせる
恵理子「あんたなぁ、沙耶ちゃんの事どう思ってんの?」
和哉「・・・お前には ・・関係ない!」
そう吐き捨てるように言うと、足早に校舎の中へ立ち去った
恵理子『う~ん・・ 一応、沙耶ちゃんのことは大事に思ってるっぽいけど・・・」
沙耶に質問する項目が増えた分をどう纏めるかと考えながら、恵理子は教室に向かった
周囲の生徒達が和哉と共に登校して来た事に対する驚きと疑問の視線を向けていたが・・・
290:弾の灯 ◆a.2VI1eTvE
06/08/25 10:04:33 qePV/iyS
―バスの中、沙耶は胸の奥から湧き上がる不安に苛まれていた
沙耶『恵理子さん・・・和哉さんとどういう関係なんだろう・・? 名前も呼び捨てだし・・凄く親しそうだし・・
和哉さんの学校での事情にも詳しかった・・ 今の和哉さんとあんな風に普通に話せる人も今までは・・・』
沙耶の不安の元はそれだけではなかった、すっかり生活に定着していた朝と夕方の口での奉仕も
先日の雨の日以来求められていないし、身体を重ねたのはその前の機嫌が悪かった日以来無い
昨夜も何時になく念入りな愛撫に心を躍らせたのも束の間、そのまま部屋に戻されてしまった
男を喜ばせる為に身に付いた、後に和哉を喜ばせる為に身につけたテクニックで自分を慰めるのは哀しかった
この前もロープで束縛しての行為があったので、そういうプレイに目覚めたのかとも思ったが
縛ったのは一回きりだったし、自分の知識ではそういうプレイに目覚めたのならもっとこう・・・
沙耶『ハッ いけない、降りなきゃ』
色々な考え事に没頭している間に、何時もの降りるバス停に到着していた