06/05/28 02:16:40 GdWQsucW
ちいさな赤い魚 「お父さん、お父さん!きこえないの。スイミーがぼくになにかいうよ。」
ちいさな赤い魚の父 「落ち着きなさい、枯葉が風にざわめいているだけだよ。」
スイミー 「いい子だ、私と一緒に行こう。私の娘たちがもてなすよ。お前をここちよくゆすぶり、踊り、歌うのだ。」
ちいさな赤い魚 「お父さん、お父さん!見えないの、あの暗いところにスイミーの娘が!」
ちいさな赤い魚の父 「見えるよ。だが、あれは古いしだれ柳の幹だよ。」
スイミー 「愛しているよ、坊や。お前の美しい姿がたまらない。力づくでもつれてゆく!」
ちいさな赤い魚 「おとうさん、おとうさん!スイミーがぼくをつかまえる!スイミーがぼくをひどい目にあわせる!」
ちいさな赤い魚の父親はぎょっとして、馬を全力で走らせた。あえぐ子供を両腕に抱え、やっとの思いで館に着いた・・・
腕に抱えられた子はすでに死んでいた。