07/02/14 09:23:34 kZSsE9ND0
五月くんとはバイト先で会った。名は体をあらわす?彼には
さつきという名字の様に薫る爽やかさがあった。
白い歯がひかる爽快感のある笑顔に惹かれた。
五月くんは僕が幼なじみに似ているのだと言った。
誰かに似ているというのはあまり心地よくないけれど、
五月くんが声をかけてくれたのはそういう背景があったからこそだと思えば許せた。
五月くんは幼なじみを卜卜口と呼んでいた。
家がお隣だったからとなりの卜卜口繋がりかもしれない。
僕はと゛ろ ろ と呼ばれている。
「出会った時ちょうどその映画が公開されていたから」以上の理由を
僕は思いつかない。と゛ろ ろ 。響きよいので好きな呼び名だが
僕には本当の名前がある。それを呼んでもらえないのは寂しい。
卜卜口もずっと、五月くんに卜卜口と呼ばれていたのかもしれない。
あだ名をつけてもらえると親密感が増した気がして嬉しい。
だけど本当の名前を呼んでもらえないのは寂しい。
卜卜口はどう思っていたのかなと考えた。Me tooな気がしたけれど、
それは僕の勝手な思い込みだ。本当のところ卜卜口の気持ちはわからない。
僕は男が好きだ。五月くんは僕的に抱かれたい男だった。
声をかけられて嬉しくて家に行った。大きくて立派なお宅だった。