【陵辱】鬼畜作品を創作して20thプレイ【SM】 at 801
【陵辱】鬼畜作品を創作して20thプレイ【SM】 - 暇つぶし2ch627:風と木の名無しさん
07/01/25 00:25:38 BYmVFOQJO
アゲ

628:風と木の名無しさん
07/01/25 00:29:44 QKjuPq7ZO
アゲ

629:風と木の名無しさん
07/01/25 00:34:29 QKjuPq7ZO
ケータイ禁止反対!

630:風と木の名無しさん
07/01/25 00:47:26 32vhGfa00
遅くなったがハントたん乙。
救いのないエンドが鬼畜スレらしくてGJ!

631:風と木の名無しさん
07/01/25 01:36:18 xI99qraq0
吸血鬼タン待ってるよー。

632:風と木の名無しさん
07/01/25 01:38:18 cDuiGM7lO
>>627
アゲんなボゲェ!!!

633:風と木の名無しさん
07/01/25 05:39:07 aKiGNCCu0
荒らし乙です。
NGワードに登録したら存在自体消えるから無意味だけどね。

634:風と木の名無しさん
07/01/25 11:17:27 EoOUXiNu0
隔離のしたらばへ篭るんじゃ無かったのか?
やっぱり、ラーゲルはこの程度の電波だったという事だな

635:風と木の名無しさん
07/01/25 16:25:02 QKjuPq7ZO
キレイキレイ

636:風と木の名無しさん
07/01/25 16:26:11 QKjuPq7ZO
消しゴムって便利

637:風と木の名無しさん
07/01/25 16:27:47 QKjuPq7ZO
荒らしても荒らしても消される

638:風と木の名無しさん
07/01/25 16:30:17 QKjuPq7ZO
いまならケータイで荒らせば
隔離のせいにできるんだから
パケ・ホーダイの人はみんな荒らしすればいいのに

639:風と木の名無しさん
07/01/25 19:04:48 QKjuPq7ZO
隔離崩壊!
管理人にも見離されましたね
引き続き隔離に報復をしましょー

640:風と木の名無しさん
07/01/25 19:22:02 mzHDUCyMO
ハントタン
駄文乙~!!!
他の吸血鬼タンも無駄に長い休息から忘れてた頃に乙~!!!

641:風と木の名無しさん
07/01/25 19:23:46 mzHDUCyMO
テュランタン超ご都合主義の長文乙~!!!

642:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

643:風と木の名無しさん
07/01/25 20:39:44 tzjYUfMpO
手伝うよ

644:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

645:風と木の名無しさん
07/01/26 04:44:10 9AZ0YUZTO
したらばはヒルの話で盛り上がってる

646:風と木の名無しさん
07/01/26 06:02:56 jlsPR8X9O
ヒルズ族?

647:風と木の名無しさん
07/01/26 10:28:07 EFuizh6N0
天然鬼畜平太くん降臨希望。

648:明日はまた来る・1
07/01/26 12:22:57 SCXYWEIS0
尻にペニスを突き込まれ、揺さぶられる。痛い。痛い。畜生。
どんなに回数を重ねていたって、乱暴にされたら痛いに決まっている。
だけど気遣ってくれる訳がないこともよく知っているから、俺は黙って耐えた。
俺の体なんて、客の半分もないくらいなんだから、逆らっても無駄だ。
てか、逆らったらどんな目に遭うか、俺はもう知っている。
でも、俺が歯を食い縛ってこらえているのに、部屋の隅に蹲ったあいつは
髪をかきむしりながら絶叫している。うるさい。なんでお前が喚く?
今つらい思いをしているのはこの俺だ。黙れよ。うるさい。
聞きたくなくて耳を塞いだけど、絶叫は容赦なく俺の耳に突き刺さってくる。
勘弁してくれ。気が狂いそうだ。

649:明日はまた来る・2
07/01/26 12:24:17 SCXYWEIS0
たっぷり2時間遊んで、客は帰って行った。俺の今日の仕事はこれでおしまい。
シャワーを浴びて部屋に戻ると、あいつの姿はもうなかった。
いつものことだから気にしないで、俺はさっさと汚れたものを片付けていった。
厨房で暖かい飲み物を作って、俺は庭に出た。月がきれいだ。
いつもの場所にあいつはいた。花壇の端っこに腰を下ろして足下を見ている。
俺は隣に腰を下ろした。目も向けてもらえないことは知っていたけど。
明るい月の下で見ると、こいつがここに連れてこられた理由が一層よくわかる。
真っ白い肌、薄い色の髪、目だけは真っ黒くて、本当にきれいだ。
「なあ、お前、もう俺の部屋に来んなよ」
声をかけてみた。どうせ俺の言うことなんか聞きゃあしないけどさ。
「嫌なんだろ。だからあんなにひいひい喚くんだろ。
来なきゃいいじゃんか。俺だって嫌だし」
ずっとここにいりゃいいんだよ。庭にさ。誰に命令されてるわけでも
ないんだろうに、どうして俺の部屋に来るんだろう。
やっぱ、頭がおかしいから、嫌な場所に来ちまうのかな。
たぶんこいつ、頭がおかしくなったから仕事できなくなったんだ。
誰に聞いても本当のことは教えてくれないんだけど。
つか、うるさいって殴られるだけだけど。

650:明日はまた来る・3
07/01/26 12:25:02 SCXYWEIS0
今日の客は俺の大嫌いな客だ。縛り上げて痛い思いをさせるのが好きで、
こいつに玩具にされたあとは体が痣だらけになる。
痣が付いて商品価値が落ちるような、そんなお上品な店じゃないから、
もう本当にこいつらやりたい放題だ。
後ろ手に括られた手首が、ギリギリの長さしかない鎖で首輪に繋がれている。
腕が痛くて下ろそうとすると、首が絞まって息ができない。
仰け反ったまま後ろから突っ込まれて、メチャクチャに振り回される。
尻や背中に幾度も拳を振り下ろされるのは、その度に息が詰まって、
無意識に尻を締め付けて、客が気持ちいいかららしい。
痛くて苦しくて泣きながら、それでも俺は客が喜ぶ反応を選んで返している。
少しでも早くこの客が帰ってくれるように。
あいつはまた部屋の隅で蹲って、泣き喚いている。
こういうの、さぞかし客が喜ぶんだろうな。特にこの手の客は。
だから、こいつも今の俺と同じような目にあったに違いない。
別に同情なんてしないけど。今死にそうなのは俺なんだから。

651:明日はまた来る・4
07/01/26 12:25:34 SCXYWEIS0
気を失っていたらしくて、目を覚ますともう客の姿はなかった。
部屋の隅を見たけど、あいつもいない。何だか腹が立った。
こんな惨めな状態の俺に目もくれないで、あいつはまたお庭にとんずらかよ。
血を拭いてくれとか、拘束を解いてくれとか、そんな無茶は言わないけど、
せめて側にいてくれてもいいんじゃないか。
俺が目を覚ますまでここにいて、目を覚ました俺に何か一言、
優しい言葉でもかけてくれたらいいじゃないか。
そうしたら俺たち、仲良くできるかもしれないじゃないか。
誰も味方がいないこの家の中で、俺たち二人、一緒にいればいいんだ。
俺の側にいるくせに、どうして俺を見ないんだよ。

652:明日はまた来る・5
07/01/26 12:28:10 SCXYWEIS0
客が入ってきた時、俺はおやっと目を見張った。一目見てなんか違うなって
わかるくらい、そいつは、なんつーか、崩れたところがなかった。
こんな店に来る男は、どこか崩れて歪んでるもんなんだ。
普段がどうでも、ここに入った瞬間に、そうなってるもんなんだ。
でも、若くて、きれいな目をしていて、なんとなく寂しそうなその客は、
俺を見て、ちょっと困ったような顔をした。慣れてないってわかる。
何をしに来たんだろう。そんな疑問が、一瞬で解けた。
客は、部屋の隅にいるあいつに目を向けたんだ。
誰も見なかったあいつを、初めて来た客が見たんだ。
俺がびっくりして動けないでいる間に、客はあいつに向かって
脚を踏み出していた。あいつがびくっと体を震わせて客を見た。
あいつが、人に目を向けて、その存在を認めたんだ。
俺は慌てて二人の間に飛び込んだ。
「あんた、こいつに何する気だよ!」
怒鳴った俺に、客は更に困った顔を向けてくる。
「君の、友達なのかい?」
静かで柔かい声が耳を打った。こんな声、初めて聞いた。
「友達なんかじゃねーよ。喋ったこともないんだからな。
でも俺はこいつとずっと一緒なんだよ。勝手なことするなよな!」
俺には、客が何をしに来たのか何となく想像が付いた。
だって、ものすごく優しそうで、悲しそうだから。

653:明日はまた来る・6
07/01/26 12:28:51 SCXYWEIS0
俺の背中の後ろで、あいつがまた絶叫し始めた。
ほら、怖がってるじゃないか。駄目だ、手出しなんかさせられない。
俺は腕を広げて、あいつをかばうように立ち塞がった。
客は、悲しそうに眉を寄せて、俺の顔をじっと見た。
「彼を助けてあげないと。わかるだろう? 怖がって苦しがって泣いている。
聞こえているね?」
「あんたを怖がってるんだ」
「違うよ。違うと知っているはずだ」
俺は、なんて言い返したらいいかわからなくて、客を睨み返した。
「ここに来たことがある人から聞いて、僕は来たんだ。
彼を助けたい。僕にはそうできる。どうか、わかって欲しい」
それでも俺がどかないでいると、客は俺の肩を掴んで、俺を脇に動かした。
俺が客の腕を掴むと、客は俺の手首を両手で握って、静かに言った。
「彼を苦しめるようなことは何もしないよ。楽にしてあげるだけだ。
このままじゃ、彼があまりにも可哀想だ。君だからこそ、そう思うだろう?」
わかったようなこと、言ってんじゃねーよ。何も知らねーくせに。
そう言ってやりたかったけど、耳に付き刺さる喚き声がすごくて、
それ以上喋るのが嫌になっちまった。

654:明日はまた来る・7
07/01/26 12:29:39 SCXYWEIS0
客は、あいつに向かって、木の珠でできた首飾りみたいなものをかざして、
何かぶつぶつと口の中で呟いている。あいつは客を見つめながら
けたたましく叫び続けている。何が助けるだって? 全然駄目じゃんか。
あいつを余計に怖がらせているだけだ。
俺が頭に来てまた客につかみかかろうとした時、あいつの声が、
ちょっとだけ小さくなったような気がした。あいつに目をやると、
あいつの顔つきが、ちょっとだけ和らいでいるような気がした。
この客、本当にできるのか。そんなこと。
俺がじっと見ていると、あいつの声がどんどん小さくなっていった。
顔の半分が口ってくらい大きく口を開けて喚いていたのに、
ちょっとずつ口を閉じていく。ものすごい皺が寄っていた眉間や目尻も、
ちょっとずつ解れて、そうだ、庭にいる時のあいつの顔になっていく。
声が途切れた。あいつは、ぼーっとした顔で客を見上げている。
客が、あいつの額に指先でちょっと触れた。
ふわっと、あいつの姿が消えた。

655:明日はまた来る・8
07/01/26 12:30:16 SCXYWEIS0
客はそれからまだしばらくぶつぶつ呟いていたけど、やがて口を閉じた。
大きな溜息。疲れることなのかな。
客がそっと俺を振り返った。額に汗をかいていた。やっぱり疲れるんだ。
「あいつ、どこに行ったの?」
俺が聞くと、客はまた困った顔をした。
「彼は、いるべきところにいるよ。もう苦しんではいない」
ふうん。どこかわからないけど、いいところなんだな。
少なくともここよりは。
客が、俺の頭を軽く叩いた。
「じゃ、僕はもう行くから」
俺は慌てて客の袖を掴んだ。
「ちょっと待って、そんなの困るよ俺!」
「え?」
客が、困惑した顔で俺を見下ろした。何も知らないんだな。
「あんたがこんなに早く出て行ったら、俺を気に入らなかったってことに
なるんだよ。俺の不始末ってことになっちまうんだ。
ちゃんと遊んでってくれなきゃ困る」
客は呆然としながらも、納得して頷いた。
「ああ……そういうものなのかい。じゃあ、時間までここにいるよ」
「それだけじゃ駄目だってば! ちゃんと俺を抱けよ」
「そんなことできないよ!」
客は心底驚いた顔をして叫んだ。こいつ、本当にあいつを助けるためにだけ
ここに来たんだな。

656:asuhamatakuru
07/01/26 12:31:42 SCXYWEIS0
「僕は、お金でこういうことをしたくない。だいたい、そっちの趣味もない。
君にひどいことをしたくもない。だから、時間までここにいるけど、
何もする気はないよ」
きっぱりと言う客に、俺はかっとして怒鳴った。
「時間までいてくれたって、俺もシーツも汚れてませんって状態を見られたら、
俺にとっては同じことなんだよ! あんたが払う金は、何かしてもしなくても
変わらないだろうけど、俺にとっては大違いなんだ!」
「きゅ、給料を減らされるのか?」
ちょっと弱気になって尋ねる客のその無邪気な質問に、俺は笑い出した。
こいつは本当の本当に何も知らないでここに来たんだ。
「給料!? そんなもんあるわけないだろ! メシを減らされるんだよ、
働いてないんだから食うなって! そうでなきゃ他の客を取らされる。
いつもより長く働かなきゃいけなくなるんだよ!」
客が、顔を引き攣らせて押し黙った。気の優しい、いい人なんだろうな。
頼まれたわけでもないのに、あいつを助けに来たんだから。
俺は、客の手を引っ張ってベッドまで連れていった。
「苦にすることない。俺がいいっつってんだから、やれよ。
やり方わかんなきゃ、教えてやるからさ」
ベッドに座らせて、肩を掴んで押し倒した。膝でベッドに上ってのしかかる。
「待って、待ってくれ、僕は……」
「あいつのことは助けたのに、俺のことはどうでもいいわけ?」
そう言うと、客がつらそうに目を逸らした。

657:明日はまた来る・10
07/01/26 12:32:25 SCXYWEIS0
我ながら、きついこと言ってんだろうな、と思う。
こいつが助けられるのは、死んだ人間だけなんだ。
あいつは死んじまってたから、ここから出してやれたんだ。
でも俺はまだ生きてるから、ここから出すことはできないんだ。
だから、俺を助け出してくれないことは責めないけどさ。
「あんた、俺を助ける気はまったくないんだよね」
俺は、意地の悪い気分になって、そんなことを耳元に囁いてみた。
客は何も言わなかった。可哀想に、目をギュッと閉じて堪えている。
でも、ちょっとくらい意地悪する権利、俺にはあるよな。
こいつは俺から、俺の側にいた唯一の人間をとっちまったんだから。
あいつは俺を見なかったけど、俺の同類、仲間だった。
最初見た時はお兄ちゃんだったのが、いつの間にか俺より小さくなってたけど、
あいつはずっと俺の側にいた。何をしてくれたわけでもないけど、
俺にとってはただ一人の大事な人間だったんだ。
あいつを助けてやることは当たり前で、それはいいことで、だけどこの客は、
独りぼっちになる俺のことなんて何も考えちゃいなかった。


658:明日はまた来る・終
07/01/26 12:33:46 SCXYWEIS0
客の下半身に手を伸ばして、ペニスを探り当てた。まったくのシオシオだ。
やりたくないんだろうな。俺もそうだけどさ。仕方ないよな、
ここに来ちゃった以上は、最後まで付き合ってもらう。
下着ごとスラックスを脱がせて、取り出したペニスを口に含んだ。
丁寧に奉仕しているうちに、なんとか勃ち上がってくる。
客をまたいで、俺はそのペニスをゆっくり自分の中に沈めていった。
体を揺らし、相手が一番気持ち良くなるはずの動きで追い上げた。
客が、腕で顔を覆っている。
あいつの悲鳴が聞こえない、初めての静かなセックス。
だけど別の悲鳴が聞こえてくる。音のない悲鳴が。
これからは俺、この悲鳴を聞きながら仕事するんだろうな。
だからあんたも、俺をおぼえて帰れよ。
明日も、明後日も、明々後日も、俺はあんたを思い出すんだ。
あんたも一生俺を思い出し続けろよ。

なあ、あんた。
俺が死んだら、死んだ後なら、助けに来てくれる?

659:↑
07/01/26 12:34:17 SCXYWEIS0
途中、タイトルとメール欄を間違えた上に
ageてしまいました。
すみません!!!

660:風と木の名無しさん
07/01/26 13:24:17 yXGSNxDiO
最近のは読みづらい長文でも何も文句出ないんだね~
それとさ~池沼の平太はマダー?だってよ?
勿体振ってとろくさい書き方してないでさっさとオチ書いてやってよ~

661:風と木の名無しさん
07/01/26 14:03:15 9AZ0YUZTO
明日はまた来るさんは速やかに隔離に帰りましょう。
明日も明後日も来るな。もう二度と来るな。
ここは本スレ。あんたの来る場所じゃないです。
あんたの投下自体が荒らし行為。
それとあんたの書く話には萌えがないうえ、
あたくしのお話って上手くて素敵!マンセーされて当然よって思ってるあんたの
品性の下劣さが滲んでます。何度も同じ事を言わせんな。巣に帰れ!

662:明日はまた来るの中の人
07/01/26 14:17:51 eWyCUph40
あのー、証明しようもないけど、
自分は隔離あらため無関係の中の人じゃないぞ?
文体、まったく似てないと思うけど…。
まぁ、気分悪くさせたのはすまなかった。

663:風と木の名無しさん
07/01/26 14:25:05 iD0nwcNx0
>>662
もまいが謝ることないさ。いまは新作なら何を投下しても
そう言われるさ。もまいは悪くない。

664:風と木の名無しさん
07/01/26 14:27:01 9AZ0YUZTO
キャベツの時とまったく同じ反応
張り付いてるからならではの速いレス
文体も作風も同じです
携帯から投下しなければ誤魔化せると思ってるのですかね

665:風と木の名無しさん
07/01/26 15:05:06 jGprvaDL0
投下してくださる方はトリップ付けていただいた方がいいのかな?

666:風と木の名無しさん
07/01/26 15:22:08 qjoWdKNz0
賛成。
字スレに明記した方がいいと思う。

667:風と木の名無しさん
07/01/26 15:35:00 RkNfs0PN0
投下途中の話にも適用されるのかな?

668:風と木の名無しさん
07/01/26 17:12:36 6GuTEX9J0
>665
何のために?

669:風と木の名無しさん
07/01/26 17:33:17 WJhPLX3G0
こういう話こそしたらばでやろうよ

670:風と木の名無しさん
07/01/26 21:30:50 9AZ0YUZTO
8sTw0jjE0
私のレスをあちらに貼らないで下さい

671:風と木の名無しさん
07/01/26 21:54:23 Fabbu28w0
>670
意味不明

>639 :風と木の名無しさん :2007/01/25(木) 19:04:48 ID:QKjuPq7ZO
>隔離崩壊!
>管理人にも見離されましたね
>引き続き隔離に報復をしましょー

これを>670が書いたのだとすれば
8sTw0jjE0は要請にしたがって、隔離に報復しただけだろうに
なんで貼ったらこまるの?w

>670=ID:QKjuPq7ZO=隔離の中の人
って認めてるわけかpgr

672:風と木の名無しさん
07/01/26 22:21:05 9AZ0YUZTO
私のレスを貼られるのはむかつく

673:風と木の名無しさん
07/01/26 22:21:59 +/Pgv1uEO
明日はまた来る、内容的には面白かったよ

もしかしてスカーレットの人?


674:風と木の名無しさん
07/01/26 22:28:41 gwGlB+420
>66 名前:雑談 投稿日:2007/01/26(金) 21:42:36 ID:lYWCE1ZcO
>管理人さんへ

>どうかサイトを閉鎖してください。
>お願いします。

>670
と時間が近接しすぎてますね

本スレ荒らしといて、自分の巣だけ安泰なわけないだろ
むかつくとか偉そうなことをほざいてるんじゃねーよ

675:風と木の名無しさん
07/01/26 22:47:50 gzYJRkEZ0
もうやめようよ…
ほっとこうよ、な?

676:風と木の名無しさん
07/01/26 22:50:23 yXGSNxDiO
隔離荒らして鬼畜スレが無事な訳ねーだろwwwww

たっぷり遊んでもらえよ誘い受けの鬼畜スレ住人諸君。

677:風と木の名無しさん
07/01/26 22:59:52 9AZ0YUZTO
隔離崩壊
本スレ劣化

678:風と木の名無しさん
07/01/26 23:16:14 ivIOStA40
>>671、674
なんでそれをここに貼るのさ?
あっちか、せめてしたらばで吠えればいいものを。
本スレを荒らしたいわけね。

679:風と木の名無しさん
07/01/26 23:38:14 /SQxc8a80
上がってると思って覗いてみたら凄い荒れよう(´・ω・`)

680:風と木の名無しさん
07/01/26 23:43:25 9AZ0YUZTO
ヾ(^▽^)ノ

681:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

682:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

683:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

684:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

685:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

686:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

687:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

688:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

689:風と木の名無しさん
07/01/27 00:07:49 uc4eAPVtO
ずれたorz

690:風と木の名無しさん
07/01/27 02:50:06 2QUcfA8v0
お前は次スレを立てて篭れ
電波文なんか見飽きたよもう

691:吸血鬼13
07/01/27 09:31:48 NPvA1Db/0
ランプの芯がジジッと音を立て、オレンジの
灯りが生み出した影が揺らぐ。
この城の主である青年、吸血鬼バルドは
無表情で侵入者を見やった。
バルドがゆっくりとヤンに向かって歩き出す。
ヤンは、緊張で胸が激しく動悸し始める中、
バルドから目をそらせないまま一歩後退した。
傍らのカウチにはクラウスの汗ばんだ裸身が
力なく仰向けになっている。その瞳は何も
映さず、ただうつろに虚空を見上げていた。
バルドの金色の瞳が一瞬それに向けられ、
一度瞬いてヤンを見据える。
眼光が増したように見える瞳からは
何の感情も読み取れないが、ヤンは心臓を
わしづかみされたように総毛立った。
距離が狭まっていく。
落ち着け。
額から汗が滑り落ちるのもそのままに、
バルドの背後に視線をやって、サイドボードを見る。
ヴァンパイアを傷つける事が出来る銀の短剣は遠い。
丸腰でやりあえるとは思っていない。
今は逃げる事が先決だろう。
肩越しに入り口を振り返り、すぐに視線をバルドへと戻す。
闇をまとった青年。
そのこちらを見据える金の輝きから
視線を外すのが怖い。
背中を見せて駆け出す事も出来ず、
息を荒げて一歩、また一歩と後退して、
ついに足がもつれて尻餅をついてしまう。


692:吸血鬼14
07/01/27 09:32:47 NPvA1Db/0
「ヒッ」
顔をあげると目の前にバルドの顔がせまっていた。
身をかがめたバルドの両手がゆっくりと
ヤンの顔にのびる。色白の指が恐怖で
引きつった頬に触れ、輪郭を滑った。
ヒヤリと冷たい指が体温を奪うように頬をはう。
バルドが片手をヤンの顔に添えたまま、もう片方の
人差し指を形の良い唇でくわえて歯をたてると、
皮膚が少し裂けて鮮やかな赤がプクッと
盛り上がり、指に筋を引いていった。
その指でヤンの唇を紅を引くように撫で、
再び口に含んで己の血を艶かしく
舐めとったバルドは、両手でヤンの頬をささえた。
「なっ、な、何を‥‥‥」
目を見開き恐怖にわめくヤンの唇にバルドの唇が重なる。
バルドの舌が、かちかちとなるヤンの歯を
なぞってこじあけ、口内へと侵入し舌を絡めとった。
暗い部屋にちゅくっと音が立つ。
緊張で乾いたヤンの口内に暖かい唾液が流し込まれ、
あふれたそれが口の端から顎を伝い落ちていく。
唾液に混ざった錆の味が口内に広がる。
上顎がなでられ、舌をくすぐり吸われる。
バルドの舌先が生み出す快感にいまや恍惚をうかべ、
自ら舌をからめていたヤンの表情が、突如苦痛に歪んだ。
ヤンの上唇をひっぱるように啄み、
ちゅっと音をたててバルドの唇が離れた。
「ひっ、あああっ」
バルドから解放されるとともに身をひねって悲鳴をあげる。
喉が焼けるように熱い。
バルドの血が喉を焼いていた。


693:吸血鬼15
07/01/27 09:33:37 NPvA1Db/0
呼吸するたびに激痛が走る。
「ひうっ、ああうう」
強烈な痛みに全身を震わせて、喉をかきむしり、
その幾筋もの赤い傷から血が流れ、爪を赤く染めていった。
のたうち回るヤンの顎が色白の指に軽く
持ち上げられて、金色の瞳とかちあう。
その奥に宿る赤い炎がヤンの心臓を跳ね上げた。
「[俺]とおまえは繋がった。‥‥血の契約だ」
艶のある甘い声色で、普段は使わない一人称で己を呼び、
嫣然と微笑んだバルドの口がヤンの耳元に寄せられた。
「[あれ]を使うといい」
甘くささやく赤く濡れた唇が耳をそっと挟み離れる。

突然、体の感覚がなくなった。
あんなに痛かった喉の痛みが鈍くなり、
夢の中にいるような浮遊感に襲われる。
視界に入る己の手足がまるで幻覚であるように
自分の意思で動かせない。
バルドの血がヤンの体を乗っ取っていた。
「な、なにを‥?」
体が勝手に動き出した。
立ち上がり、バルドの脇を通り、
ランプの灯りに誘われるように歩いていく。
テーブル横のアドルフをまたいでいき、サイドボードの前へ。
仄白く輝く銀の武器がランプの灯りを遮った己の影に包まれる。
指先を赤く染めた手が迷い無くのびていくのが視界に入った。
バルドの意図を読み取ったヤンの目が大きく揺れる。
「や、やめ‥‥っ、やめろおっ!!」
二本ある短剣の一本を右手でつかみ両手でかまえた。

己の心臓に向けて。


694:風と木の名無しさん
07/01/27 09:33:39 DF8N0vhCO
篭っていたのに引きずり出したのはこっちじゃん。

695:吸血鬼16
07/01/27 09:34:40 NPvA1Db/0
倒れたヤンから赤い血が丸く伸びて床を汚した。
部屋に広がった錆びた匂いが、体の奥底に潜む
本能を刺激するのを感じて、バルドは不快そうに
目を細めたが、瞬き一つで表情を消しクラウスに目をやる。
首もと、鎖骨、胸元、脇腹、体のあちこちに残る鬱血の跡。
すでに乾き始めている精液と汗でべとべとの体。
太股には幾筋もの血と精液が伝った跡が生々しく残っていた。
バルドはカウチに腰掛け、少年を抱き起こした。
途端にうつろだったクラウスの目がこれ以上ないほどに
見開いて、腕の中でもがき暴れだす。
その指がバルドの頬を掠り、うっすらと血がにじんだが、
瞬く間に傷が消えていった。
「も‥‥い‥や、あぁっ、ぃ、やだっ」
バルドは暴れる腕をとらえて、肩口にクラウスの頭を
ひきよせると耳元でささやいた。
少年の名を。
「クラウス」
抱いた少年の体がビクっと震えて、静かになった。
暗い部屋にしばしの沈黙が訪れ、二人を包む。
やがて、のろのろとクラウスが顔をあげ、
バルドの顔をまじまじと見つめた。
「バ‥‥‥ルド?」
小さく頷いたバルドを見つめる瞳が歪んだ。
ふっと息がこぼれて堰を切ったように涙がこぼれる。
「バルド、バルド‥っ」
かすれた声で名前を呼びながら、しがみついてくる
クラウスの頭をかかえ、しばらくそうしていた
バルドがそっと瞳を閉じた。

「すまなかった」


696:吸血鬼17
07/01/27 09:36:20 NPvA1Db/0
二人も人間が帰ってこないとなったら、
捜す者達がここに乗り込んでくるだろう。
今までここにいられたのは、ひとえに
バルドが人間を襲わなかったからだ。
薔薇とワインで生きていける。
それは間違いではない。
だが、本能はやはり血を求める。
現にこの部屋に立ちこめる血の香りに
酔いそうになっている自分がいる。
吸血鬼の仲間には、人間の血を好きなように
吸い、住処を転々としているものもいる。
ただ、そうするのが自分にあわないだけ。
静かに過ごしたいだけだった。
人間にとって牛や豚等が餌であるように、
吸血鬼にとって人間は餌でしかない。
この腕に抱く少年でさえも、そうであったはずなのに。
あの晩、クラウスをこの城に招き入れたのは
単に気まぐれであったが、自分の身を守るため
でもあった。それだけのはずだったのに、
他の人間に対する感情と違ったものを、
クラウスに感じている。
毎夜城にやってきてはその日の出来事を
おもしろおかしく話し、笑顔で対してくれた。
そして今、その小さな体で助けようと
してくれた少年が愛しい。
もう、傷跡も残っていない己の頬。
少年と自分との違い。
その違いがなくなればと思ってしまう。
だからこそ‥‥‥

「クラウス、私はここを出る」


697:吸血鬼18
07/01/27 09:37:13 NPvA1Db/0
「バルド‥‥‥?」
クラウスは冷水をあびたように体が冷めていくのを感じた。
今、バルドは何て言った?
「な、に‥?わからないよ」
うまく息を吸えなくて声が震える。
瞳が見たいと思った。
バルドの瞳は閉じられ、長い睫毛の影が落ちている。
どうしようもない焦燥感にとらわれて、息が荒くなる。
胸に何かがつっかえているようで苦しい。
「な‥ん、なんで‥どこにいくんだよ」
「‥‥クラウス」
「いやだ‥」
苦しい。苦しい。苦しい。
息が出来なくて。
胸が痛くて。
心が泣いてる。
バルドをつかむ手に力がこもる。
「いやだっ!ここにいろよっ、俺があんたを守るから!」
全く説得がない事はわかっていた。
離れたくない。
ただそれだけの感情があふれている。
ああ、その目を‥‥
物鮮やかな瞳が見たい。
「どこかに行くっていうなら、俺も一緒に‥‥っ!!」
「クラウス」
欲した煌めきがまっすぐクラウスに向けられた。

「住む世界が違う」


698:吸血鬼19
07/01/27 09:38:15 NPvA1Db/0
静かな宣告にクラウスは瞠目して息を呑む。
あんなに見たかった玲瓏たる瞳が、冷たいものに
感じてゆっくりとうつむいた。
しがみついていた腕の力が抜ける。
時が止まったかのような静寂に、テーブルのランプの
灯りだけが時折ゆらりと揺れていた。
「‥‥‥だったら、俺の血を吸ってほしい」
やっとの事で絞り出した声は自分でも驚く程低い。
「‥あんたと同じになれば連れていってくれるよね」
返事は、ない。
応えないバルドにいらだちが募る。
目頭が熱くなり、一度止まった涙が再び
あふれそうになるのを必死でこらえる。
蹂躙された跡が残る自分の体。
こびりついた精液に吐きそうになる。
後ろにまだ何かがはさまっている感じがして痛い。
「じゃあ‥さ、慰めてよ‥‥‥せめてさ」
本気で言ったのではない。
ただ、こう言えば何か返してくれると思った。
確かに自分を抱いてくれてる腕があるのに、
この部屋には自分しかいないみたいだ。
相手を困らせるだけだとわかっている。
これは自分のわがままだ。
けれども言葉は止まらない。
「‥‥‥‥‥‥こんなに汚れた俺なんか抱けないか」


699:吸血鬼20
07/01/27 09:39:07 NPvA1Db/0
突然凄まじい力でカウチに押し倒された。
衝撃で息がつまる。
肩を強く押さえ込まれて痛みが走った。
「っ!いた‥っ」
「簡単に言うな」
ささやく声は恐ろしい程に冷たい。
「俺と同じになるだと?
 どういう事かわかって言っているのか」
聞き慣れない一人称に違和感を感じて
バルドを見上げる。
金の瞳にともる赤。
激しい感情が荒れ狂っているようなその色に、
怒っているのだろうかと思う。
常に「私」と称していたバルド。
激情のままに我を忘れている。
だが、クラウスもここで引き下がる
ワケにはいかなかった。
肩に食い込む爪に負けそうになりながらも
しっかりとバルドを見返した。
「わ、わかって‥‥っ!!」
バルドの腕に力がこもり、クラウスの口から
小さく悲鳴があがった。
「おまえは何もわかっていない」
バルドはクラウスにのしかかると、
その足を抱え上げた。

今日はここまで

700:風と木の名無しさん
07/01/27 10:56:32 hcwShHc00
吸血鬼タンGJ!!
バルドかっこいいよバルド

701:風と木の名無しさん
07/01/27 11:46:01 iZhEaJaQO
バルドかっこいい!クラウスはどうなるんだろうww
続き待ってます

702:風と木の名無しさん
07/01/27 18:38:48 hwE9FiOV0
吸血鬼タンGJ!!
バルドかっけ―!!!

703:風と木の名無しさん
07/01/27 21:11:08 odU2ihcw0
吸血鬼タン、待ってたよ!
チュウだけに終わった801チンピラ哀れw

704:風と木の名無しさん
07/01/28 09:45:21 V5QqxLn30
ポーの一族みたいだねGJ!これからどんな鬼畜展開なのか楽しみです。

705:風と木の名無しさん
07/01/29 08:53:01 LFtBWJLuO
>>583-585
このスレ初めて見たから遅レスになっちゃうけどすごく好きです。
他の作者さんのも気になるのばかりなのでまとめから読ませていただきます。

706:風と木の名無しさん
07/01/29 10:56:26 /RnwjHFZ0
このスレ初めて見たから遅レスになっちゃうけど
>>583-585 以外の作者さんはすごく好きです。
気になるのばかりなのでまとめから読ませていただきます。


707:風と木の名無しさん
07/01/29 12:21:59 ERCmY6Vm0
これはよい鬼畜

708:風と木の名無しさん
07/01/29 13:25:05 KDwj2aVOO
バルドかっこよすw 一人称の変化は萌えるなぁ

709:風と木の名無しさん
07/01/29 21:03:01 YFLxfWNcO
神よォオオオオオオオオオオ



はやくだれかとうかしろ

腐女子どもが

710:風と木の名無しさん
07/01/29 21:20:38 BpAhuVt20
ここって鬼畜陵辱のみですか? 純愛は無し?

711:風と木の名無しさん
07/01/29 21:24:17 MqqRvU/SO
あり!

712:風と木の名無しさん
07/01/29 21:30:50 BpAhuVt20
>>711
㌧クスです。

713:風と木の名無しさん
07/01/29 21:36:08 6SzVWIdC0
愛ある鬼畜ならOKだけど、
鬼畜要素のない純愛ものはスレ違いですよ

714:風と木の名無しさん
07/01/29 21:52:38 BpAhuVt20
>>713
なんと、そうでしたか。失礼しました。他スレを探します。

715:風と木の名無しさん
07/01/29 22:04:47 YFLxfWNcO
シネ

716:風と木の名無しさん
07/01/29 22:07:01 MqqRvU/SO
ごめんなさい。
自分、言葉たらずでした。
愛ある鬼畜ならありのつもりで「あり!」と…orz
棚がいいかもです。
がっかりさせてごめんなさいでした。

717:風と木の名無しさん
07/01/29 22:36:27 ERCmY6Vm0
意味不だな。
スレタイ見れば趣旨は明白だし
このスレだけでも読めば解りそうなもんなのに。

718:風と木の名無しさん
07/01/29 23:01:59 PAtqNx85O
どうせ過疎ってんだから保守代わりに投下してもらえば?
書き手叩きの燃料にもなるしなw

719:金色1
07/01/29 23:13:51 9chKKLd20
長いです。痛いのとか怪我とか駄目な人は読まないで下さい。

「酷いですよ、あんまりですよぅ」
涙目でぷぅと頬膨らせて、語尾を伸ばして喋るのはやめて欲しい。
俺より干支一回り年上の彼氏は、俺より干支一回り年下に見える。
「ねえ、考え直してください。酷いです、捨てないで」
うわーん、なんて擬音が似合う泣き方をしだす。でもここはそこそこ流行った喫茶店。
男同士で捨てる捨てないなんて世間様に聞かれたくないんです俺は。
「結婚するんです」
「なんで、何でぼくじゃ駄目なんですか、なんで」
「男は一般的に女と結婚するんです」
「酷いです、捨てないで、捨てないでくださいよぅ」
捨てます。
俺は伝票を持って席を立つ。
780円を払うついでに劇団員なんです、台本合わせですって言っておいた。
わざとらしい俺。



高校一年、希望に満ち溢れて入った野球部、其の頃から俺と同い年ぐらいに見えた容姿。
茶短髪にメガネにワイシャツとベスト、どう見たって図書室司書のそれ。
なのにそいつは野球部の顧問兼監督だった。
ノックしようにもトスしたボールとバットが一向に出会わない抜群の運動能力。
何でお前が顧問なのって思ったのはきっと俺だけじゃない。
声に出して聞いてみたのは俺だけだったけど。

「好きだからです。」


720:金色2
07/01/29 23:14:47 9chKKLd20
好きこそ物の上手なれってのは残酷な言葉だ。
下手の横好きってのもそれなりに残酷かもしれない。真実は時に人を傷つける
そもそも俺の入った高校の野球部は有名でも何でもなくて
ついでに言えば囲碁部がそこそこ有名だったりしたから
甲子園にかすりもしなくても悔しがる奴はあんまりいなかった。
ただ野球がしたいから集まってきた奴ら。好きだからですね。

「でも顧問がもう少しまともなら、もっと頑張れたんじゃねえの?」

重ねて言うけどそう考えたのは俺だけじゃないはずだ。
でも実際言ったのは俺だけだった。何時だって悪いのは俺だ。
まだ一年坊の俺は大した思い出もないまま就職していく先輩にちょっと同情していた。
そして運痴通り越してウンコな顧問にご立腹だったのも確かだ。
なんせ猿でも出来るベースボール入門、何て本を後生大事に抱えてるんだから。
奴は野球部顧問暦が三年目になる。
俺の言葉で多少ショックを受けても俺に罰は当たらないと思った。

結論から言えば、奴は俺に抱かれた。
うん、ちょっと待って欲しい。確かに色々すっ飛ばしたけど、俺結論って言ったし。
あとわかっといて欲しい、俺ホモじゃない。彼女いるし。いってもバイ止まりだと思う。
野球部のマネージャーでさ、すっげぇ可愛いんだコレが。


721:金色3
07/01/29 23:16:21 9chKKLd20

まともなら、の も のあたりで奴はボロボロ泣き出した。
先が読めたってことはあれだ、自覚があったんだ自覚が。
ざまあみろって思った反面、やっちまったなとも思った。
なにが罰は当たらないだ20秒前の俺。この面倒ごとが罰以外のなんだって言うんだろう。
奴はボロボロなきながらシャワー室に引っ込み、部員は俺に非難の視線を浴びせる。
泣ーかしたー泣ーかしたー。なーがせーがー泣ーかしたー。
小学校か此処は。先生に言ってやろうにも先生が泣いてるんじゃしょうがない。
「わかったよ、慰めてくればいいんだろ」
「長瀬が行ったらもっと泣くんじゃない?」
「心の傷に塩塗りそう」
「ある意味自殺幇助」
「言ってろよ」
俺は仕方なく外見年齢精神年齢十代の、実年齢だけ二十後半のアホの世話をしに行ったのです。

「だ・・・・っ、だからですね、なばせく、な、長瀬くんが」
「はい」
「皆がね、いわ、言わなにでくれていゆ事をですね」
「センセ、鼻水」
「いって、ひぐ、言ってしまうのは、それわ、長瀬くんの心が」
ボロボロ泣きながら阿呆は説教を垂れだした。ウザいの通り越して哀れだ。
「ささくれて、いるからだとおもうんです」
「センセ、発音全部ひらがな」
「ナニかなやみが在るのなら、ぼく、ぼくききますから」
「部活の顧問が泣き止みません」
「なん・・・ひぃっく、な、何でも言ってくれてですねぇ・・・っ」
何処からの電波を受信してるんだろう。確かに俺は捻くれているけどこれは素だ。
悩みなんかありはしない。


722:金色4
07/01/29 23:17:23 9chKKLd20
でもコレは何か言わないと泣き止まないって思ったから適当に話した。
彼女のこと。
まだ手も繋いでいないんです
キスもしたこと無いんです
俺、童貞なんです。

悩んではいなかったんだけど、これしか思いつかないときた
なんで本当のことなんか話したんだろう。馬鹿か俺は。

馬鹿で阿呆で泣き虫のダメガネはぼくで試してくれて結構ですと言った。
ぼくを抱いて、それで自信を付けてくださいと言った。
何を馬鹿なと思ったけどフェラされたら勃った。
俺はどうしようもなく若かったんだな。

ここまでで回想はおしまい。

カランコロンと鈴の音を立てて喫茶店の扉が閉まる。
なのに阿呆の泣き声は俺の耳について離れない。
何時だって悪いのは俺なんだろう?俺が悪いんだろう?
外はすっかり暗くなっていた。冬の夜は早い。
俺はタバコをふかしながら家路を急ぐ。


723:金色4
07/01/29 23:18:10 9chKKLd20

ずるずると10年たった今でも、あいつは俺の言葉ですぐに泣く。
泣きたいのはこっちだ。
マネージャーだった彼女は小さなブランドの支店長になって、相変わらずマネージャーだ。
そして相変わらず俺の彼女で、来月俺の妻になる。
メガネと彼女だと彼女のほうがうんと大切で、俺が別れたいと言う度にメガネは泣いた。
泣かれたらセックスして有耶無耶にするしか術を知らないんだ俺は。
だってお前はそれしか教えてくれなかっただろう。
まっさらな童貞処女カップルに恋愛のなんたるかを吹き込んだのはお前だろう
記念日には何を贈ればいいとか期限が悪いときはこうあやせばいいとか
でもタチの悪い愛人を切るやり方なんて教えちゃくれなかった。
それどころかメガネはたまに、やけに自信たっぷりに言った。

「いつか女の子よりぼくの方がいいって言うんです、長瀬くんは」

外見が10年間ちっとも老けないエイリアンは思考回路もエイリアン。
まるでついていけない。
セックスの途中に好きかと聞かれて一貫して美香(彼女)のほうが好きと答え続けたのに
俺の努力は実を結ばなかった。
あいつの耳には都合のいいフィルターがかかってる。きっと凄く高性の



              がつん




724:金色6
07/01/29 23:19:55 9chKKLd20
と、衝撃に続けて鈍い音がして何かと思ったら俺の頭が地面に叩きつけられた音だった。
頭蓋骨がびりびりする。後ろから殴られた。誰だ。簡単だ。
メガネは泣きはらして目の周りを真っ赤にして、同じく先端が真っ赤になった金属バットを持って佇んでる。
笑えねぇ笑えねぇよ好きだからってバットがか。どんなフェティシズムだふざけるんじゃねぇぞ。
頭の周りがどくどくと暖かくなる。死にたくない。
「長瀬くんは死にません」
あたりまえだ。
男と痴話喧嘩で死にたくない。俺は結婚するんだ。
カランと音をたててバットが転がる。
人通りが少ないのをいいことに阿呆は血まみれの俺にキスをする。
「捨てないで」
「死ね」
「好きだって言って」
「消えろ」
ばっくり裂けたこめかみに歯を立てられて俺の体は震えた。
泣きながらいじらしい言葉を繰り返すのにやってることは悪魔だ。傷口を抉る。血が止まらない。
ひっくひっくとしゃくり上げながら俺のTシャツを捲り上げる。
勿論俺は抵抗する。奴に対する罪悪感とかそんなモンはとうに四散。
今はただ只管殺される殺される殺された後に犯されるか犯された後に殺されるかどっちも冗談じゃねえ笑えもしねえと
そればっかりが血の足りない頭の中かけめぐって正しく必死だ。
後頭部の毛を鷲掴んで引き離そうとしたら顔面に拳が降ってきた。
やけに重い。石かなんか握ってやがる。二、三発殴られただけで抵抗する気さえ削げた。
もういいや。肩から上ばっかり異常に痛い。もう殺せ。知るか。

725:金色7
07/01/29 23:20:40 9chKKLd20

「好きだって言って下さいよぉ」

俺の体にのしかかってくる糞野郎。
血の泡を噴きそうな唇にキス。情欲を煽る様な深いものに変わって、俺を置いてきぼりに手前ばっか興奮していきやがる。
「長瀬くん、ながせくん」
捲り上げられたシャツ、鎖骨にぬらりと舌が這って気持ち悪い。前までは気持ちよかったけど気持ち悪い。
へその下にはぁはぁと吐息があたって、気に入りのリーバイスのジッパーが下がる音が聞えて。
「やめろ、糞、さわんな」
もう少し動くだけでも眩暈がする。頭が痛い。奴の肩口をぐいと押したつもりの腕は
反作用でぐいと押し戻されて、背中からべしゃりと赤い湖にただいました。
「だいすきです」
ぴちゃぴちゃと舐める音。気持ちがいい。糞。こんなに出血してんのに律儀に勃ち上がる俺の息子。
やめろ、と切れ切れに非難すると歯を立てられた。死ぬほど痛い。
もう嫌だ。放せ。舐めんな。畜生痛い笑えもしない
歯がカリの下に食い込んで喰われるかと思った、痛いなんてモンじゃない。
飛んでくれるかと期待したのに下半身と上半身の状態が違いすぎて鮮明になる俺の意識。
痛い。死ね。痛い。気持ちいい。痛い。嫌だ、イタイ。でる。いやだ。いやだ。いたいいたいいいたい
いつの間にか野郎は俺のものをケツの奥まで銜え込んで腰をぐいんぐいん振っていた。

「ね、愛してるって、いって、あいしてる あいしてる。
ね、ながせくん あいしてます ながせく」
「・・っひ、・・・・んあ、愛してる、から、放して、愛し、あ」
「ながせくん、ながせくん、あぁ、だいすき、大好きぃ・・・っ」



726:金色・了
07/01/29 23:21:17 9chKKLd20


やりたいほうだい俺にぶっ掛けてほうと一息つくと、
「ぼくも愛してます長瀬くん。」とうっとりした顔で言って
俺の唇についた精液を舐めた。
にこにこと笑いながら俺の体を清める。
痛いですね可哀相に、なんて言いながら自前のハンドタオルで血痕をふき取る。
「明日はお暇ですか。ぼく、観たい映画があるんです。」
じゃあメールしますね、なんていって奴は俺に背を向けた。
ふざけんな。頑張れ俺。全身全霊で体を起こして俺は




側に転がってる金属バットのグリップを握った。

727:風と木の名無しさん
07/01/30 00:44:15 InZrMO1rO
金色たんGJ!
てか むしろ主人公GJw
電波な鬼畜受けも怖いなー。

728:風と木の名無しさん
07/01/30 01:05:01 n4sg5Rkv0
妙な勢いと凄みがあるな、金色さん乙。
メガネがやけに怖い。

729:風と木の名無しさん
07/01/30 01:36:49 nsJ3pUNh0
怖いけど確かに鬼畜だ。GJ!
この勢いは好きだ。

730:風と木の名無しさん
07/01/30 07:23:07 4RuSi6AxO
電波は叩きが発生して荒らし呼ばわりされるから、続きは棚に投下した方がいいよ。

731:風と木の名無しさん
07/01/30 08:59:34 7Fvl0BKz0
残念ながら書いた本人が電波じゃないなら無問題なんだな。

金色タン乙です!

732:風と木の名無しさん
07/01/30 14:26:09 OIasge/hO
金色タソGJ

なんかスゲー!!
コワイけど面白かった


733:風と木の名無しさん
07/01/30 22:36:48 4RuSi6AxO
金色は全く読んでないけど、あれだけ電波電波って大騒ぎしてたくせに電波で喜んでる読み手がいるから、是非電波の違いを語ってほしいと。

734:風と木の名無しさん
07/01/30 22:50:45 qsf8iTGi0
金色タン乙です
面白かった~

735:風と木の名無しさん
07/01/30 23:41:57 zAmVJ52B0
金色タンGJ!
同じ日本語しゃべってても、全く会話が通じてないとこが
怖いけど面白かったです

736:風と木の名無しさん
07/01/30 23:56:01 xq8nx/le0
乙!萌えとは違うけど面白かった!

737:風と木の名無しさん
07/01/31 17:44:37 iJuT/Bbh0
これが俗に言うヤンデレか

738:風と木の名無しさん
07/01/31 18:08:16 mcVp/AIAO
電波は嫌い。やつを思い出すから。

739:風と木の名無しさん
07/01/31 20:34:11 oK1ctQSGO
次スレからテンプレに電波禁止って入れようよ!

740:風と木の名無しさん
07/01/31 20:46:08 y/83EmLk0
上に面白いと書いている人が居るのに禁止にする意味がわからない。
注意書きを付けろ、くらいでいいんじゃないのか

741:風と木の名無しさん
07/01/31 20:48:14 mcVp/AIAO
じゃあ、それでいこう。
電波は文章頭に必ずその旨を表記すべし。

742:風と木の名無しさん
07/01/31 20:59:09 iJuT/Bbh0
ごめんなんで電波は駄目なの?グロやスカならわかるけど…
あんまり縛りいれると鬼畜ネタやりづらくなるんじゃないの

743:風と木の名無しさん
07/01/31 21:05:04 XMNzvpGR0
>742
>738も>739も>741も全部携帯な件

まともに取り合うな

744:風と木の名無しさん
07/01/31 23:14:48 PDlTmIyDO
>>742
どんな秀作だろーが駄作だろーが電波作品に脊椎反射をおこして、書いて投下する事も出来ねーくせに叩く読み手ばっかだから。

745:風と木の名無しさん
07/02/01 00:08:20 VvdmjZ+qO
携帯のあの方は、特徴ある文体。
だからすぐ分かる罠。
私も携帯。

746:風と木の名無しさん
07/02/01 00:20:04 5xk3NZs70
アレは投下後に○×で誤字訂正入れるからな。
しょっちゅうだとムカつく。

そして真性の文章は目が滑って内容が頭に入ってこないこの不思議。

747:風と木の名無しさん
07/02/01 00:28:48 NqIozwB70
>746
目がすべるのは真性の文章だけに限らんがなw

塚、電波は、読み手を選ぶから、スレ住人の大多数に受け入れられるのは難しい
電波文投下するのは勝手だが、それくらいの事情はわきまえてほしい
それがわからずに、自分の文章が賞賛されないと
いちいち切れる基地外はうざい罠w

748:金色
07/02/01 00:42:37 sNS6ecgL0
電波系投下した張本人です。
自分が電波攻め、電波受けが好きでああいったものを書いているのですが
読み手を択ぶ事を知りつつ、過疎って居るようなので投下してみました。
が、荒れる原因になってしまったみたいで本当に申し訳ございません。

今別の文章を書いているのですが(電波攻めです)
やはり投下しないほうが良いでしょうか。
それとも先に注釈を入れれば構いませんか?
苦手な方が多いならば慣れない事はせずにROMに戻ろうと思います。
重ね重ね申し訳ありません。

749:風と木の名無しさん
07/02/01 00:45:27 ERxoG1Xl0
>>748
・叩きや煽りには絡まない
・肌に合わないSS、レスはスルーの方向で

楽しませてもらったので、また書いているのであれば
是非読みたいです。

750:風と木の名無しさん
07/02/01 01:01:54 NqIozwB70
>748
投下したいなら、構わずしてください

塚、叩きがわく→殊勝な書き手が現れてお伺いを立てる
真性電波がたびたびやらかした行動パターンで大変うざい

電波が苦手な人間が一定数いることなんざ最初からわかりきったことだし
聞くことに意味があるとも思えない

751:風と木の名無しさん
07/02/01 01:11:49 ldYPCJ26O
過疎ってるからって理由ならいらないかな

752:風と木の名無しさん
07/02/01 01:12:50 pFyaHXEaO
エラソーに馬鹿じゃねーの?
読み手のスルースキルの低さが書き手を殊勝にさせてんじゃねーか。
そこを棚上げしてうざいってか?かわいそうな書き手さんだよ。
悪い事いわないから【棚に行った方がいい】よ。

753:風と木の名無しさん
07/02/01 01:35:04 NqIozwB70
>748
つけたし
投下すると>752のような携帯IDの基地外に絡まれるだろうけど
気にしないように
謝罪の必要もない
スレに住み着いてるゴキブリみたいなものだと思ってスルー推奨

754:風と木の名無しさん
07/02/01 04:13:35 mFhgxHmI0
>>748
前回の作品に大変萌えましたが乗り遅れてしまい乙できませんでした。
電波な攻めwktkして待ってます。

755:風と木の名無しさん
07/02/01 07:09:51 xcYzNQr80
18辺りで一旦次スレは立てない方が良いんじゃないかって
意見が出ていたけども、本気で様子見しないか?


756:風と木の名無しさん
07/02/01 08:06:10 hlDjnne/O
それもありなんじゃなかろうか。
荒れ具合い酷いし、投下も少ないし。

757:風と木の名無しさん
07/02/01 08:18:10 5xk3NZs70
潰そうと必死だなw
そろそろしたらば行こうか

758:風と木の名無しさん
07/02/01 09:02:54 klRh+dZQ0
遅レスですけれど、金色さん とても面白かったです。
ノーマルカプに置き換えると現実にありそう。
真性電波さんは気にせずに、また、気が向いたら読ませてください。
待っています。

759:風と木の名無しさん
07/02/01 09:25:28 /xEirtTZO
隔離ってドドとかメル投下した人だろ?
電波文でスレ荒らしたりSSS投下したり、自演しまくった人だろ?
金色さんは=キャベツさんで隔離の人だろ?
読み手はもっと叩けよ。
過疎ってるから投下してあげるみたいないやらしさが生理的に駄目だ。
隔離に帰れ!!

760:風と木の名無しさん
07/02/01 10:21:07 GjeFa3DVO
なんかうざ…

761:風と木の名無しさん
07/02/01 10:22:00 GjeFa3DVO
>>559
きも

762:風と木の名無しさん
07/02/01 11:06:23 pFyaHXEaO
自治厨の>>753よ、他にも書き手に絡んでる電波がいるぜ。
構ってやれよ。

763:風と木の名無しさん
07/02/01 11:27:32 Q+03wF8+0
……

764:風と木の名無しさん
07/02/01 11:39:58 GjeFa3DVO
気にいらねー話はスルーしろって、書いてんだろうが。

害虫が絡むな。その書き手の投下を楽しみに待つ人もいんだからさ。

でも、苦手な奴の為に電波だと作品前に一言入れて欲しい。

そしたら、電波叩く奴らも読まないように出来るだろうし

765:風と木の名無しさん
07/02/01 12:21:24 /xEirtTZO
ドドの注意書きは過剰だと叩かれてたが?
書いても書かなくても叩くのが
鬼畜スレの読み手さまww
書き手がファビョれば隔離。隔離にこもっていれば
あの手この手で引きずり出す。
投下作品は叩くためのエサか?

766:風と木の名無しさん
07/02/01 12:22:37 pFyaHXEaO
>>764
しかし残念ながらスルースキルが未だに装備されないため、今度は電波以外の理由で叩きまくって書き手を追い出して、万歳三唱のDQNな読み手様なので有りました。プゲラ
追い出した書き手なんかいねーよとは言わせないぜ?

767:風と木の名無しさん
07/02/01 12:29:22 pFyaHXEaO
766に書き忘れ
電波以外に叩いて追い出した書き手もいっぱいいたろ?
オマエ等、続きが気になる読み手のスルーだけは天下一品だよな。

768:風と木の名無しさん
07/02/01 14:49:05 V7ToG5mJO
なぜ皆書き込まずにいられないのだろう
用(投下)がないなら何事も冷静に傍観すればいいと思うよ
絡むばかりが鬼畜じゃない、皆放置プレーを覚えるんだぜ

769:風と木の名無しさん
07/02/01 22:50:12 q2hwW24K0
テンプレちゃんと読んだら?
鬼畜であれはなんでもOK
電波が嫌ならNGワードに入れろよ

770:ぬらりひょん
07/02/01 23:44:45 Nsy5qNSJ0
苺みたいだといえば、なにやら可愛い響きだが、赤い鼻の頭に皮脂のつまった
でかい毛穴をさらしているのはみっともない。不潔だ。
その点のっぺらぼうは申し分なかった。つるんとした白肌はすべすべでつるつる。
毛穴はひとつも開いていない。彼の美肌は剥きたまごのようだった。
のっぺらぼうは狢(むじな)が化けた妖怪だとか、
その正体はカワウソだとか様ざまな説があるらしいが、
野郎宿ののっぺらぼうは、生まれながらののっぺらぼうだった。
目も鼻も口もないのっぺらぼうは、見ることも嗅ぐことも口をきくこともできない。
音を聞くこと、肌で触・痛・冷・温を感じることはできるが、
五感の残りみっつはまるで駄目だ。見ること、かぐこと、味わうこと。
のっぺらぼうは駄目なそれらを、なけなしの第六感で補いながら客を取っている。

人が羨む肌理(きめ)の細かさを持っていて、それを本人も自覚している。
具合の良さもたいしたものでその野郎宿じゃあいっとう人気のある男さんなのに、
強気ばかりではいられず、ちょっとしたことですぐ落ち込む。すぐ拗ねるし、
すぐ投げ出す。生意気なのに精神的に弱い。
のっぺらぼうってのはそんな男さんだ。と馴染みの若様は思っている。
若様はぬらりひょんだ。父上は妖怪どもの総大将らしい。


771:ぬらりひょん
07/02/01 23:49:16 Nsy5qNSJ0
若様にはどこか人を喰ったような超然の感がある。
ぬらりひょん故だ。飄飄としているのもそうだろう。
だが男前と云っても過言ではないその容姿はぬらりひょん離れしていた。
目の無いのっぺらぼうは、宿の男娼たちが噂するその顔を
見られないことを残念に思っていた。
(俺は若様が好きだ)
いつの間にか座敷に上がりこみ、熱い茶を啜っている若様を
懐かしく思い出しながら、のっぺらぼうは人肌にぬくめた薬油(くすりゆ)の壷に
極小・小・中・大・特大の五つのタマが連なった後孔用の長い玩具を浸し、
油のとろみを絡ませた。若様は最近ご無沙汰だ。
今宵ものっぺらぼうは好きでもない男のために股を開かねばならない。
少しでも痛い思いをしないで済むようのっぺらぼうは、
客を待ちながら大きく股を開き薬油のしたたる玩具を己で後孔に押し当てた。
極小のタマは抵抗無くのっぺらぼうの菊座に沈み込み、
小もするする入っていったが中でタマは閊(つか)えた。
のっぺらぼうは一度玩具を引き抜くと勢いをつけて突き刺した。
菊座をならしておくのはのっぺらぼう故だ。
のっぺらぼうは顔だけでなく股座(またぐら)も後孔の中ものっぺらぼうだった。
男さんならみな身に具しているサオとタマをのっぺらぼうは持っていない。
後孔の中もつるりとしており、あるべき腺がない。
大と小の用を足すための虚ろな昏い穴が二つ穿たれているだけの無毛の股は、
宦官にも通じるタマ無しゆえの締りの良さで数多の男を引き付けたが、
のっぺらぼうに性交に伴う快感をほぼ与えなかった。


772:ぬらりひょん
07/02/01 23:50:39 Nsy5qNSJ0
痛みが主な性交に堪え性のないのっぺらぼうは耐えられない。
慣らしなじませるしかなかった。
男娼仲間の銀狐(ぎんこ)に紙と筆で
「腺を擦られると湧き上がってくるっつう快感とやらは、
胸乳(むなち)を責められてるときのようなもんか」と
問うたとき、銀狐は腹から大笑して
「もっと凄ぇーよ」と言ったものだ。
「いっとう感じるのは腺を突かれたときさね。
次が尾っぽと付け根を撫ぜられたとき。
その次が頭の上の耳を弄られたときで、次が唇を吸われたとき。
胸乳(むなち)はそん次だな」
人の姿形に狐の耳と尾を持つ銀髪の狐の妖怪と違って、
のっぺらぼうは尾も三角の耳も唇もない。
タマなしサオなし故、吐精も立ちションも知らない。
胸乳(むなち)がいっとう感じる場所だった。
後孔を薬油でヌラヌラにし、どうにか極小・小・中・大のタマを含ませ、
汗ばみながら特大を飲み込み、しこしことそこを解しながら、
のっぺらぼうは腺に思いを馳せた。
「腺がありぁあこの虚しい作業も、ちっとは気持ちいいかもしんねえなァ」




773:風と木の名無しさん
07/02/02 00:08:18 xAQuS3mG0
>>770
GJ!哀れさがたまらない。
できればちょっとはいい目を見させてほしい気もするけど、
どっちに転ぶとしても、続き楽しみ。

774:風と木の名無しさん
07/02/02 00:14:26 0hfquiyYO
>770自分もすごく好き!
面白い!!!

775:風と木の名無しさん
07/02/02 11:23:22 FvqxMrq10
おお、異色作が来ましたね。哀れなのっぺらぼうに救いはあるのか?興味津々で続きをお待ちしております

776:風と木の名無しさん
07/02/02 15:48:39 Cai0Ky2d0
タマもサオも前立腺もないのに801なのかしらん…と言ってみたり。

777:風と木の名無しさん
07/02/02 16:02:28 VnRHllQ+0
801の定義なんて人それぞれ
女体化は?女装はふたなりは?
ここで801とは何ぞやと高説をぶち上げて議論するつもりか?
自分の考えと違うと思えばスルーすればいい


778:ぬらりひょん
07/02/02 17:40:58 /bx2B/rx0
ぐじゅッぐじゅッと薬油(くすりゆ)の音をたて、
のっぺらぼうは玩具の出し入れに励んだ。
いかに気持ち悪かろうと、よくよく慣らしておかなければ
後で泣くのは己だ。痛い思いはしたくない。
今宵の次のお客はでいだらの法師さまだ。
またの名をでいだらぼっち。
山に腰かけ川で脛を洗うほど大きな、隻眼の法師さまは、
この野郎宿に足を運ぶ折は身を縮ませて来られるが、
それでも六尺はある大男だ。ものもでかい。
法師さまのいっとう細いさきっぽさえ、
特大のタマのいっとう太いところをうわまわる太さだ。
それに、踏鞴(たたら)場に宿るでいだらの法師さまは鉄がお好きだ。
鉄(くろがね)臭い血の匂いも然り。
法師さまのご無体で、ちまっとした後孔がガバガバに裂け破れ、
客を取れなくなったひとつめ小僧をのっぺらぼうは知っている。
(ああはなりたくねえ)
だから、のっぺらぼうは自愛に励む。


779:ぬらりひょん
07/02/02 17:41:34 /bx2B/rx0
極小・小・中・大でパンパンの後孔に特大のタマをねじ込むと、
全身に粟立ちが駆け抜けた。下肢が重い。
何も無い顔が羞恥で上気していくのを感じながら、のっぺらぼうは
一気に玩具を引き抜いた。五つのタマが生々しく内部を擦り、
追いすがる孔肉を嗤う様にあっさりと出て行く。
白い内股を伝う薬油のぬめりが卑猥だ。
もじもじと腰をくねらせ、のっぺらぼうは身じろいだ。
引き抜く刹那、のっぺらぼうは決まって鼓動が速くなる。
(入れるときぁ気持ち悪りぃが、抜くときぁ気持ちいい……)
菊座がひくつくたび、薬油がぽたぽた滴るのを感じつつ、のっぺらぼうは
薬油を絡め足した玩具を両手で握り、再度それを後孔に埋め込んだ。
ゆるめられるだけゆるめておく。
(でねえと体がもたねぇー)


780:ぬらりひょん
07/02/02 17:43:18 /bx2B/rx0
ぬらりひょんの若様はのっぺらぼうが、この野郎宿で
いっとう人気のある男さんだと思っている。
白いもち肌、何も無いというもの珍しさ。締りのよさ。
それらがのっぺらぼうを売れっ子にしているのだと若様は思っていた。
だがのっぺらぼうの人気は誰でも気軽に買える安さ故だった。
心ある客や男娼仲間はともかく野郎宿の主(あるじ)は、
顔もタマもサオもない“半端もん”ののっぺらぼうを
男さんではなくただの孔とみなし、そういう値をつけていた。
顔もタマもサオも無い“半端もん”では客はつかない。
だが男さんではなく孔なら?と主(あるじ)は考えた。
孔は孔でも人肌のぬくもりを持つ孔人形。
長く形のよい脚とそそる尻。
引き締まった腰と白い背に流れる黒い髪。
男さんだと思えば足りないものだらけだが、孔だと思えば上々だ。
壁の穴を相手にするより何百倍もましだろう。


781:ぬらりひょん
07/02/02 17:44:24 /bx2B/rx0
主はお客に安く買える良い孔だとのっぺらぼうをすすめた。
最中、のっぺらぼうにかぶせるべく、
源氏の君を思わせる若く美しい男さんの面をつくり、
求めに応じて無償で貸し出した。
お客の中には好いた男さんを模した面を持参し、
のっぺらぼうにつけて行為に及ぶ者もあらわれた。
金がなくいつもの己の手で自身を慰めていた下級妖怪も
無理をせず買えるのっぺらぼうの安さに、野郎宿に出入りするようになった。
安く多く。“半端もん”ののっぺらぼうは
そういう売り方をされていた。
つるりとしたのっぺらぼうの股をひとなでし、
タマもサオも無いと不平を云う妖怪にあたるたび、
口のきけないのっぺらぼうは、紙に「俺はただの孔さァ。
あんたは俺を男さん扱いしてくれたんだな。ありがとよ」と、したためた。
ぬらりひょんの若様は、そんなのっぺらぼうを
自虐的だと思っていたが、自虐も何ものっぺらぼうは孔だった。


782:ぬらりひょん
07/02/02 17:45:09 /bx2B/rx0
銀狐(ぎんこ)の三倍以上の男と寝ても稼ぎはのっぺらぼうの方がうんと低い。
数をこなさいことには話にならないのだ。
でいだらの法師さまに菊座を破られている場合ではない。
今宵も予約待ちの男であとが閊えているのだ。
(きっちり慣らしておかねえと……)
大きく開いた股座(またぐら)の奥に玩具を咥え、
のっぺらぼうは流星の速さで出し入れした。恥は捨てて久しい。

風にのって、えぅっ。ぇうっ、と、空嘔吐(からおうと)を繰り返す
銀狐(ぎんこ)の嘔吐(えず)きと、「もっ、……いかせてくれ」と、
哀咽する声が聞こえる。
耳だけはたいそう良く聞こえるのっぺらぼうの脳裏に、
長い銀髪を乱しながら四つん這いで苦悶している銀狐が浮かんだ。
誰もが体を張っている。辛いのはのっぺらぼうだけではない。
廊下にでいたらの法師さまの足音が響くのを聞き、
のっぺらぼうは後孔から玩具を抜き薬油の壷とともに几帳の影に隠した。




783:風と木の名無しさん
07/02/02 18:14:41 xhT4ubj30
ががが…がんばれのっぺらぼう…!

784:風と木の名無しさん
07/02/02 18:22:39 J/k4I4m+O
おもしろい!のっぺらぼうがいじらしくてイイヨー
続き楽しみにしてます。

785:風と木の名無しさん
07/02/02 18:33:04 DZFaUKye0
「でねえと体がもたねぇー」‥泣かせる‥。
京////極作品を思い出しました。

786:風と木の名無しさん
07/02/02 18:52:49 4adSOcYBO
銀狐のイメージはヨーコ鞍馬だなww

787:風と木の名無しさん
07/02/02 19:19:56 8xwC3elD0
>>786
あぁそうだね。
ピッタリだ。
それにしてもなぜ「耳だけはたいそう良く聞こえる」んだろう。

788:風と木の名無しさん
07/02/02 19:41:21 4adSOcYBO
耳しかないから発達したんじゃね?
目鼻口が無くて、聴覚と触覚しかないから耳がいいんだよ。たぶん。

789:風と木の名無しさん
07/02/02 21:24:07 SkKLxBuQ0
>>788
なるほど。
何か凄く納得しちゃったよ。

790:吸血鬼21
07/02/02 22:53:35 uUGesDo40
両足を割り開かれ、下股に絡んで来た冷たい指を、
信じられぬものを見るような目で見つめて
硬直していたクラウスは、自身を揉まれ、
上下に擦られて正気付いた。
「ちょ、な、‥‥‥っ」
バルドは体を起こそうとするクラウスの胸板を
片腕で押さえ、動きを封じた体に舌を這わせた。
唾液をのせた舌が刻まれた赤い痕をたどっていく。
「ん‥」
自分の精液か、あの二人の精液か、どちらのものかわからない
白濁した液が、飛び散り、乾き、こびりついた体を、
舐めとるようなバルドの濡れた舌に体が小さく震え、
脇腹をなぞられると変な声が出た。
「やめろ‥って、アっ‥な‥あ‥」
密着する体の間で、クラウスの萎えていた自身は
固く立ち上がり、先端からとろとろと
流れ出る先走りがバルドの手を濡らしていく。
滑りがよくなったそれをさらに強く扱かれて
腰がビクビクと震えだした。
「っア!や‥めっ、バルドっ‥‥バルドっ!」
のしかかったバルドを押し返そうとしていた手が
胸の先端を舐められて滑り落ちた。
「はぁっ‥あ、あ、バ‥」
硬くなった飾りを熱い舌が押しつぶし、
円をかくようになぞって、擦る。
「ひあっ!!あっ‥」
胸にとけ込む疼きが下半身に波となって走った。

791:吸血鬼22
07/02/02 22:54:33 uUGesDo40
頬が紅潮して息があがる。
声を抑えようと奥歯を噛み締めるが、弓なりにそって
身悶え突き出す胸を容赦なく攻められ、まるで
ねだっているような高い声が出てしまう。
首を左右に振り、再び腕をのばし、必死に逃れようと
あらがうクラウスの顎が掴まれて固定させられた。
「あっ‥」
バルドの瞳が少年の潤んだ瞳をとらえた。
瞳と瞳が交わる。
熱くなった体に胸を大きく上下させて、荒い呼吸を
続ける少年を静かな表情が見下ろしている。
「バ‥ルド‥」
口づけするような距離で
吐息と共に言葉が落ちて来た。

「「慰めて」やる」

衝撃が全身を貫いた。


792:風と木の名無しさん
07/02/02 22:55:54 Jp6ijROaO
しかししたらばでは不評

793:吸血鬼23
07/02/02 22:57:18 uUGesDo40
ヒュッと息がつまり、クラウスの瞳が驚愕に揺れる。
全身から力が抜けた。
カウチに体を沈めて大人しくなったクラウスの
唇にバルドが軽く口づけを落とし、愛撫を再開する。
時が止まってしまったかのように呆然と虚空を
見つめる見開いた瞳からこらえていた涙が一筋こぼれ落ちた。
‥違う。
自身を再び擦られて体を包むマットに爪をたてる。
流れる先走りがいまや下腹を伝いカウチをも濡らしていく。
‥違うのだ。欲しかったのは‥‥
バルドの指が緩急をつけながらもクラウス自身を
激しく扱き、みだらな水音が響いた。
「やあっ!ああっ!あっ、ぅん」
自分の声がどこか遠くで聞こえる。
「ああっ!」
勃起した自身の根元から先端へと舌がなぞった。
湧き出る先走りを舐めとるように動く舌が先端を擦り、
クラウスの足がガクガクと震えだす。
「やあっ、ああっ、あああっ」
無意識に逃げる腰を押さえ、バルドは先端の窪みに
舌を食い込ませ、軽く甘噛みをすると口内に含んだ。


794:吸血鬼24
07/02/02 22:58:04 uUGesDo40
唾液をたらし、大きくのけぞったクラウスの
口から嬌声がほとばしる。
「っあああああっ!!」
暖かい口内に含まれあっけなく弾けた
それを飲み下したバルドの喉が上下する。
熱い息を吐き半開きになっている口からのぞく
舌をバルドの舌が捉えて唾液を吸う。
交わる唾液は精液が混じって苦かった。

先が見えない。
違う、見たくないのだ。
この同情めいた行為の意味を。
‥求めたのは、ただ一緒に‥‥‥
「バ‥ド‥、つ‥れて‥いっ‥‥」
少年の震える腕がゆっくり持ちあがりバルドの首を絡めた。

795:吸血鬼25
07/02/02 22:58:59 uUGesDo40
痛いのだろう。
少年と繋がった部分から赤い血が零れ落ちる。
アドルフとヤンに散々突かれ切れた粘膜は、
バルドによってまた新たな血を流していた。
しなやかな上半身をさらしたバルドが
よつばいのクラウスを覆っている。
痛いんだと思う。
そう思いながら、それでもバルドは激しくクラウスを突き上げた。
「ああっ、つっ、は、うう、んんぅ」
汗を散らしながら上げる少年の声は甘い中にも苦痛が混じっている。
腰を強く引き寄せ、悲鳴を上げて髪を振り体を反らすクラウスの
背中に赤く色づく唇で口づけを落とす。
「あ‥っ、ああっ、バル‥‥‥つれ‥‥て‥」
うわ言のように繰り返すかすれた声に
心臓から全身へと言葉では言い表せない
何かが、波紋のように広がっていくのを感じる。
充足にも似た感覚にバルドの眼光が増した。
「連れて行って」と少年が繰り返す度に、心が震える。
矛盾している。
クラウスの肌と部屋を包む血の香りに麻痺しかける中、
頭のどこか冷めた部分が自嘲した。
この行為になんら救いはない。
強いていえば自己満足だ。
バルドがつけた新たな赤い花が少年の
体のあちらこちらに色づいている。
忘れるなと。
忘れてくれるなと。
その体に、心に、刻み込む。

忘れてしまえと言えない自分の弱さに瞳を閉じた。

796:吸血鬼26
07/02/02 23:00:12 uUGesDo40
クラウスを仰向けにして何度目かの口づけをかわす。
身を起こそうとした左手を掴まれた。
「バル‥ド‥‥」
快感に酔い荒い息を吐きつつ何かを恐れるように
バルドを呼ぶ声に、動きを止める。
「‥‥私と同じになるという事は血を求めるという事だ」
激情は去り、静かに語るバルドが、
掴まれた左手を少年の頬にそっと添えた。
指先に熱がとけ込むように伝わってくる。
「わ、か‥っ、てる」
バルドが軽く首を振った。
「わかっていない、クラウス。人間の血だ」
「そん、なの、わか‥‥‥」
「人間を殺せるか」
体を震わせ絶句したクラウスの瞳が歪んだ。
「‥‥おまえに肉親達と同じ種の人間を殺せるか。
『ワインと薔薇だけで生きる』‥生きていけると
 いうだけだ。その本質は人を襲って生きる存在。
 そういうものになれるか」
そんな自分を毎夜訪ねてくれた少年。
別れの時が迫っていた。
「‥‥な、れるよ‥‥だか‥ら」
そう答えたクラウスの声は硬く震えている。
唐突にバルドがクラウスの首筋に顔を埋めた。
ビクッとクラウスが硬直する。


797:吸血鬼27
07/02/02 23:01:10 uUGesDo40
バルドの吐息が首筋を這い、舌で舐められる。
牙が、触れた。
二本の牙が首筋に。
鼓動が全力疾走したように早くなる。
体が震える。
視線を虚空に定めたまま、動けない。
‥‥‥気づかれてはならない。
この震えは歓喜の為でなければならない。
あんなに望んだじゃないか。
一緒に行きたいのだと。
連れて行って欲しいと。
その気持ちは変わらない。
わかっていたはずだ。
二度と見れぬ日の光を。
二度と会えぬ家族を。
人の生き血を吸う存在を。
なのに‥‥‥

喜びだけでない震えが体を襲っていた。


798:吸血鬼28
07/02/02 23:02:34 uUGesDo40
血を吸うという行為をただ漠然と考えていた。
吸血鬼が明確な意思を持ち血を吸うと吸血鬼になり、
それ以外で血を吸うと命を落とす。
人間を殺す。
殺すという言葉が重くのしかかる。
自分達が餌を狩るのと同じだ。
ただ追う対象が変わるだけ。
人間に。
それが恐い。
当たり前だ、自分はまだ人間なのだから。
人間でなくなったなら、恐くなくなるのだろうか。
恐いなんて思いたくないのに。
裏切りたくないのに。
‥体の震えを抑えたいのに止まらない。



799:吸血鬼29
07/02/02 23:03:14 uUGesDo40
チュッと唇が首筋に触れて離れた。
クラウスの瞳が揺れて潤んでいく。
ハッと一度だけ肩で息を吐き、
おそるおそるバルドを見上げた。
いつものように穏やかに微笑んだ彼がいた。
目頭に熱が集中して、肩が上下する。
ゆっくりと細くなったクラウスの瞳から
とめどなく涙が零れ落ちる。
諭されたのだ。
連れては行けないと。
「バル‥ドっ、ご‥め‥っ、っ、バルド」
嗚咽でうまく言葉が出ないクラウスを
柔らかな金色が迎える。
ジジジと音をたて、油が切れたランプの灯が消えた。
そっと少年を抱いた吸血鬼がその肩口でささやいた。
「クラウス、ありがとう」
別れの言葉はどこまでも優しかった。


800:吸血鬼 終了
07/02/02 23:04:17 uUGesDo40
暗夜に目覚めると少年がいた。
昨日、夜明けとともに村へ帰っていったはずの少年が。
吸血鬼だと確かに自分は名乗ったはずだ。
澄んだ金色を少年が見つめる。
「おはよ」
夜なのにおはよって変な感じだけど。
そう言って微笑んだ少年に少し驚いたふうの
吸血鬼がそっと微笑み返した。

長い夜が明けて、気づくとクラウスは
一人カウチに横たわっていた。
服も身につけていたが、引きちぎられたシャツはない。
代わりに大きな黒い上着が着せられていた。
あんなにただよっていた血の香りはなく、
床に広がった血のあともない。
あの二人の遺体もなくなっている。
後で聴いた話だが、ヴァンパイアを退治にいった
二人が帰ってこないと、街からやってきた幾人かが
森に入り二人の遺体を見つけたそうだ。
城からそう離れてはいない場所だったらしい。
慌てて地下室に向かおうとした足を止めて、
しばらくぼんやりと立ち尽くした。
もう、地下室には何もないだろう。
バルドは、出て行った。
戻らない日々に胸が悲鳴をあげたが、
枯れてしまったかのように、涙は出なかった。
城を、出た。
鮮やかな金色が脳裏をかすめ、振り返ったクラウスは。
やがて木々の隙間からのぞく朝の光へと一歩を踏み出した。


801:風と木の名無しさん
07/02/02 23:41:31 AITcahMZ0
吸血鬼タン、乙でした。
鬼畜シーンにも清らかなラストにも萌えた!
純愛鬼畜もイイ!

802:風と木の名無しさん
07/02/03 02:16:45 G6AdNbQrO
ぬらりひょんはないわぁ…妖怪だよ…うへぁ

803:風と木の名無しさん
07/02/03 03:34:32 L6yOfBnHO
次スレいらないんだよね?

804:風と木の名無しさん
07/02/03 03:35:55 L6yOfBnHO
最近、このスレ見ると悲しくなります

805:風と木の名無しさん
07/02/03 03:37:22 L6yOfBnHO
もう消えちゃえ

806:風と木の名無しさん
07/02/03 03:39:20 L6yOfBnHO
書き手読み手共に低レベル

こんなスレにする為に産んだんじゃないのに


さようなら

807:風と木の名無しさん
07/02/03 06:48:22 FM5G8JdO0
吸血鬼タン、乙でした!
きれいで切ない終わり方でウットリでした。
二人が結ばれるハッピーエンドを望んでいたけど、
たぶんこれが本当のハッピーエンドなんだろうなぁ…。

808:風と木の名無しさん
07/02/03 09:23:23 L6yOfBnHO
上げ

809:風と木の名無しさん
07/02/03 11:16:23 GeN3DQXbO
吸血鬼さんGJ!
クラウスもバルドも切ない終わり方

810:風と木の名無しさん
07/02/03 12:08:51 L6yOfBnHO
上げ


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