06/01/06 06:13:03 p00slDlA
>>80続きw
「ぐぇっ、ちょ、重っ……!」
固く動きを封じられ、弟は圧迫感に喘ぐ。吸気の酸素が希薄だった。耳元で、己の心臓が脈打つ。
「おとなしくするか……?」
兄の囁きに、必死になって頷く。
ヒュッと酸素が喉を通った。締め付けていた力が弱まり、圧迫感が消える。
「てめっ、殺す気……」
目を開けると、すぐ上に微笑があった。
濡れた虹彩に縁取られた、底知れぬ昏い色が、じっと覗き込んでくる。
「……いい子だな……」
さらさらと、髪を撫でる感触。重なった兄の身体から、鼓動が伝わってくる。
緊縛は解けているはずなのに、体は金縛りのように動かない。