06/08/05 01:34:04 3fHlYLVx
>>425
「びっぷ」
玄関のドアを開けると同時に、兄は鋭く弟を呼んだ。
「また俺の本を捨てて、隣の恋愛さん達に迷惑をかけたそうだな」
リビングで座椅子に座りジャンプを読んでいたびっぷは、帰宅した兄の顔を見てこれ見よがしにため息をついた。
「実の兄をまっとうな道に返そうという努力は今回も実らなかったお…」
「人の趣味に口を出すな、それと恋愛さん達に謝ってこい」
スーツから部屋着に着替え、兄は弟からジャンプを取り上げ顎で玄関を指し示す。
「だってあいつら昼間からギシアンしてるんだお、迷惑wwwwwww」
兄弟の住んでいるアパートは古いながらもしっかりした造りで、音が筒抜けになることは殆どない。
明らかに目的を持って壁に耳でもつければ話は別であるが。
「…どうせ、”隣のギシアンに突撃してくる”みたいなスレを立てたんだろう?」
図星だったらしく、ぎくりとびっぷの体が跳ねる。
「そうだよな、前も”兄貴が腐兄だけど何か質問ある?””今から兄貴に怒られてくる”とか立ててたもんな」
びっぷがさらにひきつる。
「意地悪ktkr!知ってたなら言えwwwwwwwwww」
「全く反省してないみたいだな」
謝りに行くそぶりも見せず、叱ってもスレのネタが出来たとしか思わないびっぷの様子に、兄はすっと眼を細めた。
本気で怒ったのである。
「…ktkr」
今更のごとく逃げ出そうとするびっぷの首根っこを捕まえ、兄は耳元で囁く。
「vipにスレを立てろ」
「な、なんてスレタイで?」
「”今兄貴に掘られてるけどなんか質問ある?”」