07/10/20 17:41:01 0
「キュウ、この人」
初めてあいつをこの家に連れて来られた時、俺はガツンと頭を殴られたような衝撃を受けた。
俺とコウジ君が一緒に住み始めたのは6年前の事だ。
一人暮らしを始めるコウジ君が寂しいからという理由で
昔から仲の良かった俺をこのマンションに半ば強制的に連行したのが始まりだった。
「はじめまして。」
そう言って片方の口角をあげたあいつは、コウジ君にはちょっと勿体無い位かっこよかった。
顔にも口にも出さなかったけど内心俺は複雑だった。
俺のほうがコウジ君を知ってる。
笑っているときも落ち込むところも、この男よりよく知ってるのに…。