07/04/09 13:15:09 0
僕は、照れ隠しもあって
「ルセェッ!クソババアッ!」
といって追い返そうとしました。
玄関に回って勝手に上がり込んできた母は、
何も言わず、僕の肩に頭をつけて、声を殺して泣いていました。
「なに泣いてんだよう」
と母の頭を引き離すと、母は顔をクシャクシャにして、鼻水までたらしていました。
僕も、めんどくさくなって、あっさりと、一緒に帰ることにしました。
家に帰ってゴロッと寝そべって、ふてくされていると、「拓ちゃん。 何が不満なの」と母が言ってきました。
「見てたんだろうが!」
「拓ちゃんも、もう、そういう年頃になったのね」
「むこうから、誘ってきんだよう!」
「えっほんとなの! もう、あそこへ行くのはよしなさいね。約束よ」
「んじゃあ、どうしてくれるだよ!」
しばらく長い沈黙が続いたあと、母は何を考えたのか、僕に唇を重ねてきました。