レズ声優出張所Part9at LESBIANレズ声優出張所Part9 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト10:aaa ◆fRBzt3HudI 07/09/25 02:56:51 1Dqlm5Ts 「佳奈っ?!」 スタジオに入ってくるなり、静が駆け寄ってきた。 「あ、静。おっはよーぅ」 「お、おはよう…って、髪切ったんだね。びっくりしたわ」 へらへらと笑う私に静が唖然としていた。 そりゃまあ、びっくりするわな。 静は、肩にも届かないくらいまでに切られた私の髪を、名残惜しそうに見つめていた。 「へへっ。切っちゃった」 相も変わらず、私はへらへらと答えた。 すると静は私の頭に手を伸ばして、犬でも相手にするような感じで、わしゃわしゃと頭を撫でまわしてきた。 すごく、楽しそうな顔。 なんか、予想通りの反応だなぁ…べつにいーんだけど。 「あはっ。短いのも可愛いねぇ~♪」 「ほんとに?」 「ほんとだって!超可愛い。持って帰りたい」 「ふふ。ありがと」 11:aaa ◆fRBzt3HudI 07/09/25 02:57:29 1Dqlm5Ts ひとしきりいちゃいちゃしてから、静は少し離れた席に腰を下ろした。 鞄から台本を出して、ページを捲る。 俯きがちになった顔に、彼女の黒くて長い髪が落ちた。 台本を読む視線はそのままに、落ちてきた髪を指で掬って耳に掛ける。 それは、いつもの彼女の仕草。 私は彼女のその仕草が大好きで、いつもこっそりと盗み見るのだ。 何度も繰り返されてきた、私たちの日常。 だけどね…。 何が嫌って、彼女は気づいてるのだ。 私が見つめていることに。 気づいてるくせに、知らない振りをして、いつもと同じ動作を繰り返す。 敵わないよなぁ…。 髪を切ったからって、すぐに吹っ切れるわけじゃない。 そんなことは、わかってた。 わかってたんですよ、私は。 それでも、少し軽くなった髪は、私の心も軽くしてくれる。 風が通り過ぎる度に、失くした重さを自覚させられる。 それは、ちょっぴり切ないけど…なんでだろう? 切なさの影に隠れて、明るい光が差し込んでくるの。 なんだか、わくわくしてるみたいに。 きっと、遠くない未来に幸せな場所が待っててくれるって。 そんな予感がするの。 今まで歩いていた日陰を抜けて、やっと太陽の当たる明るい道を歩き出せる。 そんな気持ちにさせてくれる。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch