07/08/27 20:33:22 m/x4WE/T
いきなり私を一睨みすると、部長さんに向かって
「誰、こいつ」
怖えよ。何もしてないのに謝りたくなったよ。
「新入部員にこいつは失礼でしょ」
いや、まだ入るなんて言ってません。
「じゃあ今度はこいつを食っちゃうの」
「人聞きの悪い。誤解される」
「誤解? はあっ?」
私は小さくなってうつむきながら、どうかこれが新入部員に仕掛ける恒例のドッキリでしたとかそういうオチであることを願ったマジで。
二人の口論はさらにヒートアップした。
どうやら、モデルさんが部長さんの女癖の悪さ?みたいなもんを咎めてるらしい。
私がいるのに何人手出したら気がすむの、みたいなことを言ってた。
もう帰っていいですかとも言えず、私はそのうち、これもしかして稽古なのかなぁと思い始めた。
なんかの劇のワンシーンかもしれない。なんでそれを今ここでやるのかは知らんけど、と。
でも、モデルさんが部長さんにおもいっきり平手かまして出て行ったのを見て確信した。
あ、これ演技じゃねえや。
ほっぺが赤く腫れても部長さんは冷静に説明の続きをしてくれたけど全然頭に入ってこなかった。
私はその後文芸部に入って優しいお姉さんたちと楽しくサークル活動をしている。
先輩の話によれば、演劇部の部長は真性で、かなり鬼畜だから近づくと泣きをみるのだそうだ。
入らなくて正解だったらしい。
いやー、それにしても怖かった。