07/03/24 23:59:57 anPfx8qi
もうン年前の話なので記憶が間違ってる部分もあるかもしれないけど、覚えてるとおりに書いてみる。
高校の時、放送部の先輩にAさんという人がいた。
私はAさんに可愛がってもらってたので、接する機会が多かった。
ある日、部室に私と部長が二人でいると、Aさんが入ってきて一言。
「あー、しんどい」
どうした?って部長が聞くと、机につっぷして
「ふられちゃった」
私はなんにも言えずに黙ってしまったんだけど、部長は「よしよし」ってAさんの頭を撫ではじめた。
「だからあの子はやめときなって、忠告したでしょ」
Aさんは温厚で怒ったりしない人なのに、その時は声を荒げて
「うるさいなぁ!」って、部長の手を振り払った。
一瞬空気が張りつめて、まさかこのまま大ゲンカになったりするんじゃって私は緊張した。
でも部長は全く慌てることもなく
「はいはい。もう言わない」って、また頭を撫で撫で。
「もう死んじゃいたい」とAさんが泣き声でもらすと、
「ああ、そりゃ困るわ。Aに死なれると悲しいじゃん、特に私が」
Aさんは鼻水すすりながら顔を上げた。そしたら部長が真顔でさらっと
「だから、私で手を打ちなって。私は将来性あるよ。お買い得だと思うけど」(←実際、弁護士になったらしい)
「・・・マジで?」
「マジですよ」
「あんた私とチューとかできんの?」
部長、間髪入れずAさんの唇にチュ。
「ちなみに、この先もできるけど。試しとく?」
部長は返事できずに固まっているAさんの手をとり、二人して部室を出て行ってしまった。
その日は結局そのまま戻らなかった。
その後二人の関係がどうなったかは敢えて聞かなかったけど、
ま、いま一緒に暮らしてるようなので聞くまでもないってのが正解かもしれない。