実の妹に虐められる姉at LESBIAN
実の妹に虐められる姉 - 暇つぶし2ch100:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:19:16 Ys+oD3Dr

 「お、お爺ちゃん!!」
 足元でのたうちまわっているお爺ちゃんは見る間に自分の流した血で真っ黒に染まって・・・
 真っ黒? 真っ黒だ・・・

 「これ・・・お醤油・・・」
 生意気にも蒔穂の方が私より一瞬早く事実に気づいたようだ。
 確かに、この鼻を突く香り。この黒味・・・ウチの醤油だ。
 「この・・・!」
 思いっきり苦しみもがいているお爺ちゃんを踏みつけてやる。
 「グェエエ・・・」
 蟇蛙のような声を上げ、口をパクパクさせながらお爺ちゃんは私に何かを訴えかけている。
 が、その前にここで言っておきたいことがある!

 「お爺ちゃん!『醤油は藍澤の魂じゃ!』とかいつもぬかしてるクセに!
      見本用のパックね、これ!? 背中に仕込んでおいたんでしょ!!」
 「あ、当たり前じゃ!
    命は魂に勝る!!
      死んでしまったら元も子もないワイ!」
 実質上、今のウチのトップに君臨するお爺ちゃんは私に踏みにじられ、目を白黒させている。今まで考えないようにしてきたけれど・・・結局コイツもダメ人間じゃないの!?

101:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:20:30 Ys+oD3Dr
 「は、離せ! 蒔穂、背中が痛い・・・!!
       ワシャぁぶった斬られとるんじゃ!」
 何か・・・情けない・・・
 「嘘!斬られたのはパックでしょ!」
 「嘘じゃないワイ!!
    あの糞婆あ!・・・本気で踏み込みやがった!!
                   オオ!醤油が沁みる~っ!!」
 どうやら、防弾チョッキ代わりに背中に仕込んでおいた醤油パックを切っ先は突き抜けていたみたい・・・

 「でかした、穂摘・・・」
 音もなく降り積もり・・・罪もない大地の草花を無言の内に殺していく純白の雪のような冷たい声が奔った。
 「お婆さま・・・」
 怯えきった姉の声
 圧迫される空気・・・息が・・・できない

 「そのまま踏んでなぁ・・・
     今、引導を渡してやるよぉ・・・」
 初めて人を斬ったのが花も恥らう乙女の頃だという・・・
 未だに手首に返ってくるその感触が忘れられないのか、ヤッパを抜くとお婆ちゃんは私たちのお婆ちゃんでなくなっちゃう・・・

102:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:21:28 Ys+oD3Dr

 「お婆ちゃん・・・今回は何?」
 苦しい息を何とか整えながら、私はお婆ちゃんに話かけた。
 何とか気をそらさないと・・・もう蒔穂の話どころじゃない!
 事と次第によっては蒔穂も私も勢いで叩っ斬られちゃうかもしれない!
 ああ、最悪・・・
 「お爺ちゃんが悪い事したの?」
 私の胸の辺りまでしか身長のないカワイイお婆ちゃん・・・今は違う・・・
 「・・・」
 淡い午後の日差しに卑しく照り返る線のように細い白刃を、お婆ちゃんは鞘に納めた。
 ヤッバ~イ・・・
 え?鞘に収めたんならイイじゃないって?
 ううん、この人・・・居合いだから・・・
 今、ガチやってるから・・・

 「永眠(エイミン)・・・」
 お婆ちゃんの口から抑揚のない声が呪文のように吐き出された。
 「隣町のキャバレー『終着駅』の永眠とかいうホステス・・・」
 下を見るとお爺ちゃんは固く目を瞑りお婆ちゃんの声を鼓膜から追い出そうとしているみたいだった。
 「そのしなびたタクアンみたいな逸物ぶら下げて・・・ようも宿へ連れ込めた!」

103:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:22:30 Ys+oD3Dr
 「ゲッ!マジ!?」
 「・・・最低」
 お婆ちゃんと私達の声に、カッと見開いたお爺ちゃんの瞳は涙に濡れていた。
 「う、うるしゃいっ!永眠チャンはワシに優しいんじゃ!」
 だから、何?
 「たまにはこの家の麹ぐさい空気から逃げ出したりしたいんじゃ!」
 「それなら・・・」
 お婆ちゃんが一歩踏み出した。

   ヤバイ

 小さい頃から何度もぶった斬られるお爺ちゃんは見てきたけど、コレはヤバイ!!

 「ワザワザ逃げ出さなくともエエようにしちゃるワ…」
 その右手がゆっくりと鞘に伸びる・・・
 ダメ・・・私にはどうすることも出来ない・・・!

 「待って 待って、お婆ちゃん・・・」
 蒔穂!?
  私の視界を横切り、姉は祖母の前に立った

104:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:23:19 Ys+oD3Dr

 「私・・・私は・・・この家ではイラナイ人間です・・・そうなんでしょ?お婆ちゃん」
 「・・・」
 「でも・・・それでも私・・・言いたい事があるんです・・・」

   ドクン

 嫌な予感に心臓が震えた。
 締め付けられるような胸の痛み・・・吐き気

 「・・・何が言いたい? 蒔穂・・・」
 氷のようなおばあちゃんの声
 「あのね・・・」

    ダメ・・・!言うな!!

                  殺される

 「この家ってお爺ちゃんとお婆ちゃんの所為で・・・息苦しいなって・・・
 いつも押さえつけられてて、お父さん達もかわいそう・・・」

105:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:24:18 Ys+oD3Dr

   どういうつもり? 死にたいの!? 
 
               私を置いてっちゃうの!!?

 「ほう・・・」
 普段から細いおばあちゃんの眼の奥がギラリと光る。

 「・・・それでね・・・」

     もうやめて!
              お姉ちゃん!!

 「今度、キャンプに行きたいなって・・・お友達に誘われているし・・・
   ・・・・・・せっかくの週末にこの家に居るのもイヤだし、気晴らしに・・・」

 「蒔穂っ!!!」
 この時のお婆ちゃんは、私の目には人ではなく・・・
 何か猛禽類っていうの?ワシだか鷹だか・・・そんなイメージに見えました。


106:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:25:07 Ys+oD3Dr
 お婆ちゃんの右手が動く瞬間
 お爺ちゃんの怒鳴り声
 動かない馬鹿姉・・・

 飛び出した自分・・・熱い感触・・・
 斬られて・・・そう、斬られたんです・・・

 姉の声が遠くに聞こえて、何か抱きしめられちゃって・・・
 何なのかな?
 何やってんだろな?

         ああ・・・



 「バ~カ」
 「・・・」
 「バカ馬鹿ばかBAKA・・・」
 蒔穂は俯きながら私の声を聞いている。
 「・・・」

107:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:26:17 Ys+oD3Dr
 「馬鹿・・・」

 皆さん、聞いて下さい!
 この馬鹿、キャンプに行かなかったんです!断ったんです!!

 何か・・・私の看病するって・・・
 ったく!私が何の為に・・・!!
 ホント、どうしようもない馬鹿!! そう思いませんか!?

 ああ、もう・・・なんでこんな奴の妹なんかに生まれてきたんだろう!?
 最っ悪!

  「ね・・・」
 「あ?」
  「・・・」
 「何?」
  「大好き・・・」

 ハァ?
 「何?お姉、何言ったの?今・・・」
  「ありがと・・・」

108:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:27:19 Ys+oD3Dr
 「何?とうとう頭にキちゃったワケ?」
 呆れた事に顔を上げた蒔穂は笑顔だった。すこしはにかんだ・・・
 「・・・嬉しそうじゃない・・・私が怪我をしたのがそんなに楽しい!?」

 蒔穂は慌てて両手と頭を振った。
  「違うよ!! そうじゃなくて・・・嬉しかったのは・・・私を・・・」
 「ああ、もう!」
 その先の言葉を聞きたくなかったので、私は声を荒げながら乱暴に寝返りをうった。
  「あ・・・果物剥こうか?」
 「・・・・・・朝から何個フルーツを食わせるつもり!?
                    お腹、下っちゃうでしょ?」
  「そうでした」
 そうでしたじゃネェっ!
 だいたい、何で絶対安静なの、私!?

 あ、皆さんにも御心配かけちゃったかも知れないけど、左腕を3針で済みましたから・・・
 で、
 「何で絶対安静なのよっ」
 「だって・・・何かあるといけないし・・・」
 「何もないわよ!」

109:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:28:18 Ys+oD3Dr
 あ~この会話を何度繰り返したんだろう?
 みんな心配性すぎるんだから・・・

  「あのね、穂摘ちゃん・・・さん・・・」
 「何よ?」
  「キャンプ行かなくてごめんなさい・・・」
 「全くよ・・・」
 すうっと蒔穂の唇が降りてきた。
 「何?」
 その瞳は何のふざけもなく、熱かった。・・・マジ?
 「何なのよ?」
 蒔穂の指が頬にかかる。
 近い・・・お互いの吐息が感じられるほどに・・・
  「私の事・・・」
 掠れた息だけの声で蒔穂は言った。
  「かまってくれて・・・見ててくれて・・・ありがとう」
 「私はただ虐めて遊んでるだけよ・・・」
  「じゃあ・・・」
 もっと近づく唇・・・
  「これからも、ずっと私を虐めて・・・」

110:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:28:55 Ys+oD3Dr

 キス、された・・・
 生意気!蒔穂のクセに!!
 後で、どんなお仕置きをしてやろうかしら!?

      もちろん、場所はあの倉で・・・

                     麹倉の姉妹  ~完~

111:15
06/12/26 00:32:21 Ys+oD3Dr
最後の最後に好き放題やらせていただきましたが、蒔穂と穂摘の物語はこれで完結です。

今回、全く計画性なく書き始め、書き続けていったのでかなりだらしのないうPになってしまいました。
反省しています。

また機会があれば、再び蒔穂と穂摘の話を考えてみようかなと思っております。
それでは、ありがとうございました。

112:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 00:45:32 b5cCvpU4
イイよ~*
えがったよ~*
作者~愛してるよ~*

113:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 01:49:07 TYW4vSon





   妹   は   ツ   ン   デ   レ




ってことでおk?てかgj過ぎです登場人物達愛おし過ぎです爺ちゃん婆ちゃん含めて

114:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 20:02:47 9jNE8Mjh
…ちっと…ホロッと…。

ありがとござりますた。

115:名無しさん@秘密の花園
06/12/26 23:39:20 aJIGU4ww
大学に入りたての頃、四つ下の妹とケンカして泣かされた後、お尻の穴吸われたことがある。
死ぬほど屈辱だったのに忘れられなくなって結局ビアンに目覚めちゃった。

116:名無しさん@秘密の花園
06/12/27 03:31:16 ZHJK36Sz
↑ネタにも程がある


117:名無しさん@秘密の花園
06/12/27 19:14:09 xN6VKTPL
>>>116
広いココロで…
…長~い目で見まもってやるべ~よ~
…な~んも期待せんでよ~。

118:名無しさん@秘密の花園
06/12/28 16:56:57 6b2dENB+
うむ。ネタかそうでないかより、萌えるか萌えないかで判断するのがたしなみというもの

119:名無しさん@秘密の花園
06/12/29 15:45:18 mbwJDRtZ
妹に物投げつけられた
妹にノート落書きされた
妹に指を噛み付かれた

妹は1歳(*´Д`)カワユス

120:名無しさん@秘密の花園
06/12/31 16:42:21 7LRCSWzN
保守

121:名無しさん@秘密の花園
07/01/13 23:59:35 5DOGkEg5
age

122:名無しさん@秘密の花園
07/01/14 00:07:56 TE1l3miY
>>119 いいなー。妹とは何歳差?

123:名無しさん@秘密の花園
07/01/14 20:44:24 7UwvGk6F
小学生の時2つ下の妹と毎晩乳揉み合ってた
今考えるとヤバイだろw

124:名無しさん@秘密の花園
07/01/16 17:04:36 304YBBp3
>>122
20と少し違うな
妹は父親が再婚したあと生まれた
再婚相手は私と10歳しか違わない
ちなみに父は40代、元気あるなーww

妹ちょおおかわいいいい

125:15
07/01/23 23:29:54 OtjIvxqe
保守がわりで投下
前の続きです

126:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:32:19 OtjIvxqe
 「いやっ! いや~!! 穂摘っ 穂摘ちゃん!! 穂摘ぃ!!」
 「騒ぐな!蒔穂・・・腕をかすめただけじゃっ 落ち着け!!」
 「嘘・・・嘘!! こんなに血が出てる 血が止まらないよ!!
       お婆ちゃんのバカァ!!」
 「・・・ちょっと・・・お姉・・・大丈夫だから・・・」
 「どけというのに!蒔穂!!止血できんじゃろうが!!!」
 「やだぁ・・・!!」


     麹倉の姉妹   野良猫、再び

 「はぁっ!!」
 夢の中の自分の悲鳴に驚いて眼が覚めちゃいました・・・。
 胸が・・・痛い
 何かに引き裂かれるように・・・

 あれから一月も経つのに・・・
 まだ、あの穂摘ちゃんの姿が忘れられない・・・

127:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:33:30 OtjIvxqe
 皆さま、お久しぶりです。
 覚えておいででしょうか?
 私、藍澤 蒔穂です。

 ・・・相変わらず、この藍澤の家では私の居場所は猫の額ほどしかありませんが^^;
 でも、生きてます。
 あのキャンプの際には、いろいろとお騒がせしてしまって申し訳ありませんでした。
 大丈夫・・・ではないですけれど・・・以前よりは大丈夫です。大丈夫になりました!

 何か・・・あの時から、穂摘ちゃんとの距離が縮まってきたような・・・
 あの、ですね・・・前よりもっと・・・優しく虐めてくれるようになったんです・・・
 あ・・・のろけてますか?私・・・

 「お姉ちゃん・・・」
 「あ、穂摘ちゃん!」
 廊下の向こうから穂摘ちゃんがやってくる!  今日も可愛いナ
 「おはよう、穂摘ちゃん!」
 「あのさ、着物で廊下に寝ないでくれない」

     あれ?穂摘ちゃん、機嫌悪い・・・

 「あぁ・・・ごめんなさい・・・でも、何だかとっても温かくて・・・おなかの辺りとか」
 「・・・天然の湯たんぽを抱いてんだから、当然よね」
 湯たんぽ?
 そういえば膝の上に・・・
 「ニャ??」
 「ぅわっ 右京之介忠益!」
 びっくり! 視線を落とすと、私の膝の上で愛猫の右京之介忠益がゴロゴロと!
 「いつの間に・・・温か~い」
 ふぅと穂摘ちゃんが何時もの溜息をつくと、無造作に右京之介忠益の首根っこを掴んで庭に放り投げちゃった!

128:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:34:20 OtjIvxqe
 「あ!そんな・・・」
 「大丈夫よ・・・アイツも猫の端くれなんだから」
 冷たく言い放つと、穂摘ちゃんが私の着物の襟首を掴んで無理矢理に引っ張ったんです。
 「痛っ 穂摘ちゃん・・・」
 「昼間からトんでんじゃないよ!そろそろ…野良猫がやって来る時間だよ」
 「野良猫なんて・・・叔母様だよ!」
 「あんなヤツ!・・・」
 吐き捨てるように言うと穂摘ちゃんは私を廊下の壁に叩きつけるように手を離して、わき目も振らずに歩いていってしまいました。言葉だけを残して・・・
 「あんなヤツ、野良猫で充分でしょ!」
 「穂摘ちゃん・・・」


 それから40分も経たぬ内に私たち家族は居間で久しぶりの来客を迎えていました。

     藍澤 刈穂さん

 母の妹で私と穂摘の叔母様です。アメリカのノースカロライナ州に住んでいらして、お会いするのは2年ぶりなんです。
 しかも、今回は旦那様候補のジェームズさんも御一緒に。
 私、初めてお会いするんです。大きな方・・・素敵です!

129:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:35:32 OtjIvxqe
 「オウ、ジェームズゥゥゥ! ぬる燗かぁ?熱燗かぁ!?
       おおうっと!冷と来やがったか!!  イケるねぇ」
 お爺ちゃんなんか、もう大騒ぎ!ジェームズさんと真昼間から一升瓶を抱えてる^^
 ホント、仕方ないなぁ・・・

 「蒔穂」
 不意に耳元で声がしたんです。
 「ひゃ」
 ビックリして振り向くと、刈穂叔母様が・・・何か、私に寄りかかるような格好で唇を近づけてきたんです。
 「え?叔母様・・・」
 「シッ・・・ どう?最近・・・ つらい?」

    ドクン

 何、この言葉? 何、この声・・・ なんの抵抗もなしに私に染み込んでくる・・・
    私の身体に
       私の心に
 「え、何ですか?」
 聞き返す私に戻ってくる声は異様に濡れているように感じます。
 「相変わらず、虐められている? 私みたいに・・・」

130:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:36:24 OtjIvxqe
 「!!」

 そう。刈穂叔母様も私同様、お婆ちゃんからの受けが悪いです。理由はわからないけれど穂摘ちゃんも刈穂叔母様を野良猫扱いして・・・嫌っているの・・・

 「・・・叔母様・・・」
 「ふふ・・・なんでだろうネ・・・私たち、何も悪いことしてないのにね・・・」
 寂しそうに微笑む叔母様・・・
 気が付けば、お婆ちゃんもお母さんも、穂摘ちゃんまでもがいなくなってる。
 黙って出てっちゃったんだ・・・  ひどいな・・・
 「叔母様・・・」
 「ううん・・いいのよ私は・・・慣れてるから。・・・慣れちゃったから・・・でも」
 叔母様は両手で私の手を握り締める。きつくは無く、そっと・・・
 肌と肌のふれあい・・・その隙間の空気までもが暖かい・・・
 叔母様の優しさが空気を通じて伝わってくる。
 「蒔穂は・・・どう?」
 「叔母様・・・」

 不意に胸の奥がキュンとうずいてしまいました。
 この人は・・・こんなに私を心配してくれている!
 穂摘ちゃんとも違う・・・真正面から、ストレートに私を見てくれている!

131:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:37:58 OtjIvxqe
 ああ・・・叔母様・・・

 「私・・・私ね・・・」
 「うん? 言ってごらんなさい、蒔穂・・・誰にも言わないから・・・」

 優しくて、どことなくココナツのように甘い声が私を包んでくれる・・・
 あ・・・
 ああ・・・   嬉しい・・・


   「で?」
   「・・・」
   「あの野良猫は何しに戻ってきたワケ?狙いが見えないんだけど・・・」
   「所詮、野良・・・何も考えてなぞ・・・おらぬ・・・」
   「んなワケないじゃん・・・何?あのデッカイお兄さんは?」
   「知らぬ・・・が、この家で妙な動きはさせぬ・・・」
   「だと、いいけど・・・」
   「穂摘」
   「何、お婆ちゃん」
   「蒔穂を刈穂に近づけさせるな・・・」

132:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:38:56 OtjIvxqe
 「懐かしいな、ここ・・・」
 叔母様に誘われるままに、私は今「あの倉」へ来ています。
 「懐かしい?」
 叔母様は、ん~と背伸びをすると薄暗い世界の中で私に微笑んで見せる・・・
 「昔はね、貴女のお母さんと此処で遊んだの!」
 「え?」
 此処で?
 この倉で・・・遊ぶ?     それって・・・
 「蒔穂も穂摘に此処で遊ばれているんでしょ?」

    ゾク

 不意に走った寒気は、この倉の中の温度だけじゃないはず・・・

 「叔母・・・様?」

 叔母様の線の細い身体が急に大きくなったように見えて・・・
 一歩・・・二歩と・・・
 気が付けば後ずさりしている私・・・

133:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:39:51 OtjIvxqe
   トン

 と背中が何かにぶつかった・・・とそれを認識する前に、もの凄い力が私を襲ったんです!

 「きゃッ・・・  あぐぅっ」
 信じられないような力で"何か"が私に絡みつき・・・それがグイグイと締め上げてくるんです!
 「苦しっ・・・! 助け・・・お・・・叔母様ぁ・・・」
 息を吸えずにもがく私の耳に、叔母様の声が入ってきました。
 先程とは打って変わって、乾いた・・・冷たい声が・・・

 「大丈夫よ、蒔穂。ジェームズよ」
 「ジェ・・・ジェームズ・・・さん・・・?」
 あまりに強く締め付けられて、首も動かせないけれど・・・私の身体に巻かれているのは間違いなく・・・ジェームズさんの丸太のように太い腕だった。
 「どうして・・・ジェームズ・・・さん・・・はなし・・・てぇ」

    苦しい・・・息ができないよ

 「蒔穂ぉ・・・」
 叔母様の声はいつの間にか百足のような触れるだけで肌に粟立つ物へと成り下がっていました。
 「虐めてもらいたい?」

134:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:40:39 OtjIvxqe
 「お、叔母様・・・何を・・・」
 フフ・・・と目の前で笑う刈穂叔母様は・・・それまでの叔母様とは全然違って・・・

 そんな・・・この感じ・・・穂摘ちゃん・・・!?

 「罪よぉ・・・蒔穂 あんた、誘い受けって言葉知ってる?」
 ゆらりと近づいてくる叔母様の身体から立ち上る香りが、嫌ってなる位に「女」過ぎる!

 「叔母様・・・叔母様、やめて」
 「ふふ・・・また、誘われちゃった・・・」
 そんな! 誘ってなんか・・・ない!

 「この着物・・・お母さんのでしょ?」
 襟首に指を滑らせながら刈穂叔母様は首筋に熱い声を吹きかける。
 「ね・・・コレ・・・私がお姉ちゃんにプレゼントしたんだよ?」
 「え?・・・」
 叔母様が・・・お母さんに・・・?
 「良く・・・」
 更に近づいた叔母様の唇が私の頬に吸い付き、そして耳の方へ・・・
 「・・・似合ってるよ・・・」

135:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:41:57 OtjIvxqe
 「んんぐっ! んむぅ・・・!!
 何の前触れ無しに・・・唇を盗られた・・・
 ひどい・・・私の唇・・・この唇は穂摘ちゃんのモノなのに!!
 「おいし・・・」
 叔母様は私の唇の隅々まで舌を這わすと、見せ付けるようにニッと笑い、そして私の足元に跪いていったんです。

 叔母様の指がゆっくりと私の裾の両端を開いていく
 次第にひんやりとしていく足の感覚に反比例して身体の芯が熱くなって・・・

 「ホント・・・虐められたがりなのね」
 ジェームズさんに羽交い絞めされている私の顔を下から覗き込んで叔母様はくすっと笑った。
 「違う・・・」
 「嘘・・・顔が喜んでる・・・」
 「違う・・・違うんです・・・」

   そう違うの
    私は・・・私は穂摘ちゃんに・・・穂摘さんに・・・
     虐められたい  虐められていたい
      ゆっくり 優しく

       叔母様じゃ駄目

136:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:42:50 OtjIvxqe

  チュ

 剥き出しになった膝小僧に叔母様はキスをする。
 「違うの?イヤなの?なら、今私を蹴り飛ばしなさいな・・・死に物狂いで抵抗しなさい」
 そ、そんな・・・叔母様を蹴るだなんて・・・
 「できないの?」
 クスクス笑いながら、叔母様は私の脚に絡み付いてきたんです。
 「なら、違わないわネ」

 蜘蛛!?  あぁ・・・この感触・・・

 あ・・・やめて

  その指・・・あ・・・ヤダっ キモチワルイ
    あ・・・ソコ・・・
      そんな・・・奥へ!!?

 「やあああ・・・・」
 「ほらほら・・・しっかり濡らしなさい?自分が痛い思いするだけよ!?」

137:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:44:01 OtjIvxqe
 「やめて・・・お願い・・・」
 「刺激が足りない?O.K!ジェームズ・・・CastOff!」

 無機質に私を羽交い絞めしていたジェームズさんの腕がやにわに波打ち、そのクマのような手が両襟を掴んで思い切り拡げてくる!
 「ああ!!」

 ギッ ビッッ

 私の悲鳴と絹の悲鳴
 「あぐぅ! や、やめてぇぇ ジェームズさん! この着物はっ!!」
 この着物はやめて!
 だってこの着物には多分・・・ お母さんと叔母様の・・・思い出があるはずだから
 「着物は破かないで! ジェームズさんっお願い!!」

 身体に走る痛みよりもこの着物を守らなければ・・・コレだけは守らなきゃ!
 「お願い・・・! お願い!!」

138:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:45:03 OtjIvxqe

 空気が・・・動いた

 「待って、ジェームズ」

 叔母様はジェームズさんを制止すると倉の奥の方に眼をやり・・・そしてクスッと笑ったんです。
 「あらら、バレちゃった!」
 ~え?~
 倉の奥、その暗闇にやがてぼんやりとした白い影が・・・
 それはこちらにゆっくりと近づいてきて、その影の輪郭が私の目にもはっきりと線を結んで・・・それは!

 「あ・・・」

 思わずこみ上げてしまいました。

  来てくれた
      来てくれた!

 「穂摘ちゃん・・・」

139:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:46:11 OtjIvxqe
 紛れもない妹の姿・・・いつもの穂摘ちゃん!
                      あ・・・穂摘さん・・・

 「叔母様・・・大人気ないですね・・・姪の玩具をくすねるなんて」
 刈穂叔母様は大げさに肩をすくめると、ヤレヤレと首を振りました。
 アメリカで暮らすとこういう仕草も派手なんだなぁ・・・
 と、いけない!そんな事考えている場合じゃなかった。

 「心が狭いわねぇ、穂摘!
 長旅で疲れた叔母さんに、少しぐらいの思いやりを持てないの?」
 「疲れているようには見えないわ・・・ソレで遊んでいいのは」
 穂摘ちゃんは私を指差し、それから親指で自分を指差して
 「私だけよ!」
 カッコイイ・・・穂摘ちゃん、叔母様よりもカッコいいよ!
 「フフ・・・ジェラシー?」
 「・・・」
 「私にお姉ちゃんを取られて悔しい?あ、それとも自分が構ってもらえなかったっていうヤキモチ?」
 叔母様は両手を腰に添えて、穂摘ちゃんを見下ろしている。
 「それならはっきりと『お願い』してくれればいいのに・・・いいわ、お姉ちゃんと一緒にいたぶってあげる。服を脱いで四つん這いでこちらに来なさい」

140:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:47:06 OtjIvxqe

  そんな!

 「お婆ちゃんは言っていたわ・・・」

 穂摘ちゃんは右手を天に上げて叔母様を睨みつけた。

 「この世には結ばれるべくして結ばれる縁(えにし)がある・・・」

 「何・・・?」

 「その縁を己の欲で断ち切ろうとする輩は・・・鋼の刃に華を散らすってネ」

 「ごめん・・・全然怖くないんだけど、そんなカッコ付けられても・・・」

 「本当に・・・」
 穂摘ちゃんの笑顔・・・何か怖い・・・
 「本当にそう言っていたのよ。お婆ちゃんが・・・ネッ お婆ちゃん! 」

141:名無しさん@秘密の花園
07/01/23 23:48:08 OtjIvxqe
 あっ と思う間でした。

 穂摘ちゃんが弾かれたように横に飛んで・・・!
 そこに居たのはお婆ちゃんで・・・!!
 叔母様がビクッと震えて・・・

  そして !!!

 お婆ちゃんが私たちの方に飛び込んできたの! 手には朱塗りの杖を持って
 「ジェームズ!逃げて!!」
 叔母様が泣きそうな声で絶叫したけど・・・でもその声よりお婆ちゃんは速くて・・・

 突然、私の身体からジェームズさんの腕が消えて・・・突き飛ばされて・・・!

 仕込み杖を鞘走らせてジェームズさんの太ももを叩っ斬ったお婆ちゃんは、彼の大股の間を転がりぬけて後ろに回り、逆の足のふくらはぎも切り裂きました。

 ジェームズさんも訳がわからなかった・・・自分が何をされているのかがわからなかったと思います。
 だって悲鳴を上げたのは、床に倒れこんでしばらくした後だったもの・・・

 「ほうれ・・・散ったじゃろう・・・」
 静かに静かに染み入るように・・・
 お婆ちゃんの声が聞こえた。

   「血の華が」

142:15
07/01/23 23:52:54 OtjIvxqe
今夜はここまでです。一応前編という事にしておいてください。

全然スレの趣旨とずれた内容ですが、後半は趣旨通りの内容になりますので御容赦ください。

前回投下させてもらった話と比べて、蒔穂の性格と口調を変えてしまいました。ちょっとクドイ喋り方になってしまいました^^;

後編は・・・なるべく早く投下・・・できるかな・・・?

頑張ります^^;

143:名無しさん@秘密の花園
07/01/24 00:04:04 lh0IsV+A
>>142
プロになるきないの?
それとも、既にプロなの?

いずれにしても、すごいです。
脱帽。

144:名無しさん@秘密の花園
07/01/26 20:42:47 0sTKR69N
刈穂さんとお母さんの過去話も読みたくなってしまいました。

145:名無しさん@秘密の花園
07/01/27 10:13:42 v3calosn
続き期待age

146:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 14:53:14 ZrZC8Ebu
  麹倉の姉妹   野良猫哀歌

 あ、ども!藍澤 穂摘です。
 お久しぶり

 大騒ぎの末、真っ青になっている野良猫こと刈穂叔母様。自分の足で立ち上がる事もできないウドの大木野郎。戦闘モードが未だに解けない婆ちゃんとウチの使用人たちを追い出して・・・ようやくこの倉の中は私たち二人きりになりました。

 「うっ・・・うぅ・・・穂摘ちゃ・・・穂摘さぁん・・・」
 泣きじゃくりながら背中にまとわり付いてくるこのバカ・・・
 肩に、背中にペタリと貼り付いてくるその身体は小刻みに震えている。
 相当怖かったらしい。
 いい気味だ。

 「あんな女に気を許して、ノコノコとここについて来た罰よ!相変わらず危なっかしいネ」
 身体を捻り、バカを振りほどこうとするがナヨナヨとこちらにもたれかかってくるばかりで一向に離れる気配がない。
 「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
 同じくナヨナヨした声が背中をコソコソと這い上がって耳に届く。

147:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 14:54:04 ZrZC8Ebu
 あ~、もう!

 「離れなさいよ、蒔穂・・・」
 「え・・・?」
 「かなりウザいんだけど」
 「穂摘・・・さん」
 「離せって!」

 突き飛ばすように振り払うと、姉は力なく壁に激突して体を沈ませた。
 「あの女には近づくなって・・・前から言ってあったよね」
 「え・・・でも叔母様だよ・・・」
 バカっていうのはいつか治るものかしら?
 「その叔母様にいいように犯されそうになったのは誰?」
 端正な姉の顔が・・・悲しげに歪む。
 ああ、そうね・・・

    コイツは生まれついての誘い受けだ・・・

 「だって・・・」
 何、言い訳?

148:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 14:55:06 ZrZC8Ebu
 それとも・・・口答え?
 「・・・」
 「言いかけてやめるなって言うの」
 「ゴメンなさい・・・」
 「簡単に謝るなって言うんだよっ アンタ反射で謝ってんでしょ!」
 「穂摘ちゃん・・・違うよ」
 「あ?」

     穂摘・・・ちゃん!?

 無言で壁に背を預けている蒔穂に近づくと私は力任せにその頬を張った。
 「ふっ!」
 乾いた音と共にズルズルと姉の身体が床に崩れ落ちる。
 「あ・・・」
 見上げる瞳は涙に濡れ、その口元はへの字に歪み・・・でも・・・とても可愛い・・・
 「・・・」
 「穂摘さん・・・」
 「・・・」
 「え?・・・」
 「・・・」
 「お願い・・・何か言って・・・」
 「・・・」
 「ほ・・・穂摘さん・・・」

149:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 14:56:40 ZrZC8Ebu
 見る間に蒔穂の両の瞳からポロポロと涙が零れ落ちていくのが、この薄暗い世界の中でもはっきりとわかる。
 「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・これからは穂摘さんの言うことをちゃんと聞くからっ!」
 壁際から床を這い私の足首を掴む蒔穂。
 そのクシャクシャの泣き顔から視線をちょっと上げると乱れた裾から細いふくらはぎが土床に無防備に投げ出され、わずかに顔を覗かせる襦袢の中へと続いていく。
 「嫌わないで・・・! 見捨てないで! お願・・・い」
 白く薄い布地の合わせが作り出す影がバカ姉の肌の白さに反比例してやけに濃く眼に映る。
 思わずその影の中で柔らかく丸く孤を描いているのであろう蒔穂の腰を妄想してしまう。
 なんだか着物を透視している感覚・・・私もかなりアブないかなw
 「お願い・・・何か言って・・・叱ってよぅ 私、穂摘ちゃんの言いつけを守らなかったんだよ!叱って・・・怒ってよ  穂摘ちゃんまで私を無視しないで!!」
 私、ただ黙ってるだけなんだけど、それでもこのパニクリよう・・・笑っちゃう。

   え? 叱れ? もちろん・・・でも慌てない!
   それにしても・・・バカはやっぱりバカだ 学習しないからバカなんだよネ

 「ちゃん付けするなっ」
 力任せに足首に食い込んでくる穂摘の指を乱暴に振り払い、その哀れな背中を思いっきり踏みつける。
 「きゃうっ」
 肺から搾り出された空気と共に細く短い悲鳴が床の土埃を舞い上がらせる。
 「うぅ・・・」
 グリグリと踏みにじる度に靴底越しに姉の身悶えるうねりが私の身体に伝わってくる・・・

150:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 14:57:38 ZrZC8Ebu

 足首に 太腿に そして・・・その奥・・・ 
  姉の身体がくねると     私の・・・ソコも・・・ 
   くねっちゃうっ!・・・なんてある訳ないでしょ

 私で妄想したりイヤラシイ事しないでよね! おかずは蒔穂にしてよね

 「穂・・・摘さ・・・ん」
 こほこほと唸るように声が聞こえてきた。
 見下ろせば、ジタバタともがく姉の身体はピンに刺さった虫のよう・・・
 「フッ・・・」
 笑っちゃう ホントに・・・

 
 一方その頃!!
 奥座敷では後ろでに縛られた刈穂が畳の上に身を投げ出されたいた。
 哀れなジェームズはウチの若いのになじみの外科医の処へ連れて行かせてある。
 あそこの病院は主にウチの婆さんがぶった斬った連中の治療費で儲かっておるようなモンじゃからそうそう警察には通報せん。
 ん?誰か入ってきたぞ・・・

151:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 14:59:10 ZrZC8Ebu

 「あ・・・」
 薄い朱を基調とした、それでも地味めな着物を羽織ったその女性は芋虫のような刈穂の脇に腰を下ろした。
 「穂稀姉さん・・・」
 「・・・叱られたいの、刈穂?」
 「姉さん・・・姉さん・・・」
 「私たち、もういい歳したオバさんじゃない。おかしすぎるわ、あなた」
 刈穂の頬のすっと指を滑らすのは、穂稀じゃ! おお、蒔穂と穂摘の母親ですじゃ。
 あの難儀な女が嫁いできてからウチはちぃっとおかしくなってきてしまったんじゃ!
 「・・・私に嫌がらせするんじゃなくて・・・娘達に手を出すなんて・・・」
 「あ・・・そう、そうよ!私を放っておけば今度は穂摘を襲っちゃうわよ!
 あの生意気な娘・・・あの娘、処女よね!姉さんの目の前で奪ってあげようか!?
 姉さんのを貰った時みたく! 知ってる?今じゃペニバンっていうのがあるのよ・・・男みたく穂摘を犯してあげる・・・あの娘の泣き顔・・・泣き声・・・見せてあげる! 聞かせて・・・」
 乾いた音が刈穂の言葉を遮った。
 立て続けに三度・・・
 「ああ・・・」
 コトと力なく畳に落ちた刈穂の頬は見る間に腫れ、唇の端が切れて顎を斜めに朱線が伸びていった。
 「もっと・・・叱って・・・痛いことして・・・」
 ルージュの上に血を被った唇から出た言葉は痛みや屈辱ではなく、恍惚に包まれていた。

152:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 15:00:14 ZrZC8Ebu
 「・・・」
 「ぶって・・・踏んでよ・・・昔、私が姉さんにしてきたみたく・・・唾を吐いてよ・・・オシッコかけて・・・ね、汚してよ」
 「・・・」
 「・・・」
 「・・・」
 「・・・何でよ!!!」
 突然畳の上をのたうちまわりながら刈穂が絶叫した。
 ちょっとビックリ・・・
 「見てよ!! 私を見てよ! ちゃんとココにいるよ!ココにっ 姉さんの前にいるじゃない! 触れるよ・・・私・・・ 幽霊じゃないよ・・・触ってよ・・・ネェ・・・
 優しくできないなら優しくしてくれなくてもいいからっ! 痛くしてもいいからぁ!!」
 すっと穂稀が立ち上がった。聞こえてくる刈穂の声は先程のうっとりとした音色はなりを潜め、それはもう慟哭じゃった。
 「どうして・・・いつも触るのは私だけ・・・あんなに毎晩虐めていたのに・・・最後まで・・・最後まで私に触れてくれなかった・・・」
 「あなたに命令されて・・・"した"じゃない・・・」
 「姉さんに"して"もらいたかったの! 操り人形じゃなくて、穂稀姉さんにしてもらいたかったの・・・」
 「急に帰ってきて・・・何かと思ったら・・・そんな理由?あのジェームズさんて方、私への当てつけで連れてきたの?相変わらず自分しか見ていない・・・わからない?それがあなたが此処に居れなくなった理由ってことが・・・」
 「姉さんを取られたくなかただけだ!」

153:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 15:01:34 ZrZC8Ebu
 「私たちが結婚して何年経っていると思っているの?相変わらずそんな事を言う・・・仕方のない娘・・・」

  おおお、穂稀の手が後ろに廻って帯に! こ、これわっ!!?

 「お養父様・・・」
 ギョギョ!
 「障子全開で覗かないで下さい」
 「やや、しまった・・・」
 「しまったのう・・・本当に・・・」
 ヒッ・・・!こ、この声は・・・
 「この糞爺が・・・これ以上みっともない様を晒すならぁ・・・」
 振り向くと仕込みから僅かに覗かせた鋼を光らせながら、ウチの婆が・・・
 うう・・・皆様方、もはやこれまでじゃ・・・ もし、心ある方がいらっしゃるならワシの無事を祈っていてくだされ・・・以上、中継は穂摘達の優しいお爺ちゃん、藍澤 鎌吉でした・・・
   な、南無・・・


 「ぅあうっ」
 引きつった声が耳元で放たれる。
 五月蝿くて鼓膜が痛む。罰として乳房に指を伸ばす。
 「ヒッ」

154:名無しさん@秘密の花園
07/02/05 15:02:45 ZrZC8Ebu
 敏感な胸のふくらみを抓られ、組み敷いた身体が跳ねる。・・・活きだけはイイ
 構わずお仕置きを続ける。たった今思いついたんだけど・・・これ、結構好きだな。

  カリ
 「フッ・・・ぐ・・・」
  カリッ
 「あは・・・や・・・」
  ガリッ!
 「キャウッ」

 何してるかって?
       噛んでます。

 恥ずかしながら、着物って良く知らないんで手間取っちゃったけど・・・
 合わせをはだけ、長襦袢を押し広げる。一重太鼓で結んである帯はそのままで(だって結び方知らないし)裾を割り、肌着をめくる。
 ああ、面倒くさい。なんでコイツ着物なんて着込んだんだ。
 ようやくお目見えした素肌はしっとりと汗ばんでいて、この季節柄、当然のように冷たく乾いた空気に熱を放出している。明るいところで見てみたら湯気がたっていたのかも知れない。
 正直言って、そそられましたw
 着物を着た蒔穂って結構・・・それにこの着物はお母さんの曰く有りな代物っていうので・・・
 こういう時は何の考えもなく走るのに限ります。
 どうせ二人きりだし・・・

155:144
07/02/05 21:35:37 CbiijXSH
うわー。願いが叶ったー
Gjでございますー。

156:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 16:23:50 0p3t+ITc
期待あげ

157:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 20:43:33 fRgkik34
この文章好きだわ・・・・

158:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:10:56 gJeYLdUf
 首筋に歯を立てられ、姉は声もなく仰け反った。
 更に顎に力を入れると
 「あ・・・あ・・・」
 と掠れた声を上げる。
 唇を張り付かせたまま首を降り、肩口へ。
 鎖骨に舌を這わせながら片手で喉元を軽く絞め、そして噛み付く。
 「ひっぃ」
 細かく噛みながら胸元へ。
 否が応でも増してくる柔らかみ・・・乳房へと続く感触・・・
 口いっぱいにほうばると姉の肉が従順に口の中に引き込まれてくる。
 「ん・・・」
 「ふ・・・ んむっ・・・」
 蒔穂は人の言葉を忘れたかのように感じたままを喘ぎ呻いている。
 チュポッと下品な音をたてながら蒔穂の乳房が私の唇を離れる。そのまま重ねあっていた身体を離し、改めて壁に頭を預けて力なく横たわっている姉を見下ろす。
 「ふふ・・・」
 力の抜けた脚を手に取り口を寄せる。
 「あ・・・」
 怯えた声がまた可愛い・・・っていや、その・・・
 「ああっ」
 太腿を思いっきり噛まれ、悲鳴を上げる蒔穂。

159:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:12:38 gJeYLdUf
 私を押しのけたいんでしょうけど、肩口まで引き下ろした着物が邪魔をして手が使えない。
 脚を暴れさせて振り払う力も残っていない。

    すごい・・・ 何かいつも以上にすごい

 お人形さんだ。
 口を離し、白い肌に牡丹の華のように一点赤くなったその痕がその証・・・
 そう、この女は私の物だ。
 私だけの玩具だ。ずっと前からそう決まっていた。そうに決まっている!
 って・・・それは・・・そうなればいいナ・・・フフ 私もムチャいうよね・・・

 「穂摘・・・さん・・・?」
    でも、悔しい
 「もっと・・・して・・・」
    悔しい・・・悔しいっ
 「私をかまって・・・」
    こんなにかまってやってるじゃない! いつも見ていてあげているじゃない!?
    こんなに虐めてあげてるじゃない・・・!
    こんな異常な家の中で!
    あの野良猫をお母さんだけが見捨て切れなかったのとは違う!

160:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:13:50 gJeYLdUf
    それなのに・・・なぜ? なぜ、刈穂についていったの!?
    私を信用していなかったの?

 「・・・お仕置きだネ、蒔穂」
 「・・・・・・ハイ」

 いい返事。
 「脚を開きなさい。そう、膝を立てて・・・」
 「え? それは・・・」
 「私の言うことは聞かないの?野良猫の言うことは聞いたくせに」
 「あ・・・」
 横目で見る姉の顔は赤く火照りながら苦しそうな表情をしていた。
 「もう一度躾けなおしてあげる。ワケのわからないのに簡単に手なづけられないように・・・自分が誰のものなのか、もう一度わからせてあげる。」
 バカ姉は静かに瞳を閉じ、オズオズと脚を動かし始めた。
 脚が開いてくにつれて着物が上がり、今まで護られてきた腿の奥がだんだん眼に入ってくる。
 「膝立てて・・・」
 M字ってやつですね。男って好きでしょ?コレ・・・
 まだ蒔穂に残っていた恥じらいが動きを緩慢にさせていたけど、私は黙って待つことにした。
 蒔穂にとって私が罵るよりも黙っているほうが堪えることを知っているからだ。
 「ん・・・ ん・・・」

161:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:15:27 gJeYLdUf
 何も触れていないのに、中を覗き込んでもいないのに・・・自分で妹に脚を拡げちゃう行為に自分で濡れているのね・・・
 「ふっ ・・・んぅ・・・」
 ようやく両膝を立てた姉は、その脚の間から私を上目遣いで見上げる。
 眼を合わせてやると、雷に打たれたかのように眼を背ける。
 「私を見なさい」
 「ぃゃ」
 「私を見なさいよ、蒔穂。私も見てあげてるんだから・・・ネ、お姉ちゃん」
 最後の『お姉ちゃん』を潜めて囁くように言ってあげるのがコツです。
 わかりましたか?皆さん^^
 「やっ! 見ないで・・・」
 言うなり膝を閉じてしまう蒔穂。
 「何やってんのよ!それじゃ見えないよ」
 「だって・・・」
 「私が開けって言ってるんだから開けばいいのよ!そうしたら見てあげる・・・」
 「嫌・・・」
 「嫌なの?それならいいわ。もう見てあげない」
 まったく面倒くさい。でも、ま、お約束みたいなモンね
 「嫌・・・」
 ハァッとわざとらしく溜息をつきながら私はサラリと答える。
 「もういいよ。そんなに嫌なら・・・ホラ、立って。着物、直してあげる。
  後は好きにするのね」

162:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:17:02 gJeYLdUf
 「嫌・・・」
 まったくこの女は泣き虫だ。もう涙声になってる。
 「だから、嫌ならもうしないって・・・」
 言っているそばから、私の視線をガードするためにくっついていた膝小僧が離れ始める。
 「あれあれ?いいのかなぁ・・・見えちゃうゾ」
 「・・・」
 「お姉・・・下着穿いていないんでしょ?モロに見えちゃうんだけど」
 「・・・・・・見て」
 脚はさっきよりも大きく開いていく。
 もうすっかり、倉の薄闇にも眼が慣れてきているので、姉の股間を覆っている茂みの輪郭までかろうじて見える。
 皆さん、羨ましいでしょ?全開っすよ!全開w
 「見て? 見てぇ?」
 ぐすっと鼻を啜りながら姉は言いなおした。
 「見てください・・・」
 「何を?」
 「・・・」
 「お姉ちゃんは、何を、見せたくて、妹に、股を開いてるんですか!?」
 「はぅ・・・」
 可愛い声を洩らしながら姉は横を向いてしまう。
 「答えなさい、蒔穂」

163:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:18:21 gJeYLdUf
 私に逆らう事ができない姉はジリジリと私を焦らした後、ようやく口を開いた。
 「お・・・おマ○コ・・・私の一番大事な場所・・・見てください・・・」
 それはその言葉どおりの格好でした。
 きゅっと唇を噛み締めながら、両手の自由は奪われ、それでも自由になる下半身は私に向けて大きく花開いている。
 「フン」
 鼻で笑いながら私はしゃがみ込んだ。
 う~ん、しゃがむと逆に暗くなって良く見ないなぁ。
 どれどれ・・・
 しゃがんだまま蒔穂ににじり寄ると、姉はビクッと身じろぎしたが、それでも脚は閉じなかった。
 「友達がさぁ」
 しゃべりながら私は片手を床に置き、更に身をかがませた。結果として余計に視界が狭まった^^; チクショウ・・・
 「友だちが、蒔穂の事褒めるんだよネ
   『美人で優しそうなお姉さん』
   『私もあんなお姉さんが欲しかった』
 って・・・笑っちゃうよネ  今の蒔穂の姿、写メで送ってやろうか」
 「やめて・・・」
 「あ、濡れた? 今濡れたでしょ?」
 イヤイヤと蒔穂は腰を振った。閉じそうになった脚を何とか堪えて拡げている。
 姉の両足を柱にしてテントのように張っている着物の幕の中へと手を伸ばす。

164:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:20:49 gJeYLdUf
 「熱い・・・」
 本当に熱い。肌には触れていないのに・・・裾の、いや姉の腿の間は異様なほど熱かった。
 更に手を伸ばすと人差し指の先は体毛が当たった。当然、そのまま進入。少し角度を下向きにしてゆっくりと指を進める。
 そういえばウチらのダメ親父がama○onから変なDVDを通販してたっけ。
 なんかヤラセ100%のドキュメンタリー?あ、ヤラセだからドラマ?
 川口ナントカ探検隊とかって・・・超ウケたんだけど! あ、関係ないか
 さて、私の人差し指隊長は今!神秘のベールに包まれた洞窟の入り口目指して密林を掻き分け・・・!
 
 グチュ・・・
 「ヒァッ!」

  ほうら

 何コレ? すっごい濡れてる!
 「あ・・・?」
 私が指を中に入れずに、そのまま脚の間から出てきたのを見て蒔穂が落胆の声を上げる。
 「ほら、凄いネェ・・・お姉ちゃん。ほら・・・」
 有無を言わせずその頬に指先についた蜜を塗ってやる。
 「う・・・」
 「しっかり濡れてたね・・・刈穂に遊ばれた時から濡らしてたの?」

165:名無しさん@秘密の花園
07/02/07 22:22:12 gJeYLdUf
 「ちが・・・」
 蒔穂は力いっぱい否定してきた。
 「違うの・・・叔母様じゃ・・・ダメなの! 私・・・私・・・」
 ハッハッと犬のように息を荒くしながら、蒔穂は不自由な上半身のまま私の視界にねじ込むように顔を近づけてきた。
 「私・・・穂摘ちゃんじゃないと濡れないの! あなたの指じゃないと・・・私、イけない・・・の・・・ あ、穂摘さん・・・」
 顔を真っ赤にしながらまくし立てた後、失言に気づいた姉は私にぶたれるものと、首をすくめこちらを見上げている。
 そ、それにしても・・・
 「蒔穂さんの指・・・欲しいの・・・」
 くそう・・・可愛い事言いやがって・・・
 予告なしに私は姉にデコピンを食らわせてやった。
 キョトンとした姉の顔を楽しみながら
 「今のはそれで勘弁してあげる・・・でも、指はまだお預け」
 「そんな・・・」
 お預けをくらった蒔穂の顔が悲しく歪む。
  再び身体を密着させると蒔穂が瞳を閉じ、キスをねだってきた。
 それを邪険に拒否し更に歪んだ顔を眺めながら私は右ひざを立てると姉の脚の間に太腿を押し込んでいった。
 「はい・・・」
 「え?」
 「イきたいんでしょ?脚を貸してあげるからイきなさい」

166:15
07/02/07 22:29:04 gJeYLdUf
レスを下さった皆様、ありがとうございます。

まだ未完成ですが、投下できる分まで投下しました。

自分の当初の予想以上に長くなってしまいそうです^^;

『駄作は無駄に長し』という言葉がありますがそのとおりになってしまいそうで不安ですが・・・

続きはなるべく早く・・・頑張ります

167:名無しさん@秘密の花園
07/02/08 22:51:46 50o+WRjJ
今回もすごく良かったです
次も期待してます

168:名無しさん@秘密の花園
07/02/09 13:13:40 nzWLsWOW
期待age

169:名無しさん@秘密の花園
07/02/09 22:36:44 jPNbxFrd
更に期待age

170:名無しさん@秘密の花園
07/02/10 00:12:46 cu4vp1f0
激しく期待

171:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:34:00 CYv/GgJQ
保守age

172:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:43:13 uGBok3Nn
 「・・・」
 相変わらず両手が使えない蒔穂は一瞬複雑な顔をしたが、素直に壁に寄りかかった身体を下にずらし始めた。
 「あの・・・指・・・」
 「私に命令する気?今日のはヌルいけど、まだお仕置きは続いてんだよ」
 「・・・」
 そこで撃沈してしまった姉はオズオズと股間を私の足に押し付け、腰を上下に振り始めた。
 始めは大人しく、そしてだんだんと淫らに激しく・・・
 「ん・・・はっ・・・」
 そして大きくなっていく声・・・
 ズボンが姉の蜜でじっとりと濡れていくのがわかる・・・
 その気色悪い感触を通り抜けて、こすり付けられてくる姉の陰毛、その下の大陰唇・・・
 その淫らな唇は腰の動きと共に、上の唇と呼応して喘ぎを洩らす。

   上は息を   下は蜜を

 腰が上がると唇は閉じ、下がると唇はいやらしく開いた。
 「はっ あ・・・固い・・・んん んっ んっ んっ・・・ ぅんぁあ」
 こうしてみると正上位ってヤツで姉を犯しているように見える。
 「ん・・・」
   
   あ・・・私も・・・

173:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:44:12 uGBok3Nn
 押し付けられる熱が伝染したのかな・・・ちょっと・・・恥ずかしい位に・・・濡れちゃってる
 って・・・あの、何度も言ってるけど! 私のそういうシーンは無いからね!!

 「もう・・・」
 蒔穂も次第に上昇してくる熱に耐えられないように擦りつけてくる。
 「あっ 痛っ  ううっ ふっ ・・・ん ん あっ ああ・・・」
 時折、感電したかの様に肩をビクッとすくませ、唇を噛み、その端から涎を垂らすにまかせている。
 「くぅん んぅ・・・ はんっ・・・」
 股間に負けない程熱く滾っている吐息に絡み、紡ぎだされるその声が高く裏返り、微妙に伸びてくる。もう絶頂寸前だ。
 腰の動きも激しさが消え、小刻みに感じるポイントに執拗なまでの刺激を与えている。
 「ねえ・・・イくの? 妹の脚でイっちゃう?」
 聞きながら両手を姉の腰に沿え乱暴に揺さぶってやる。
 「キャウ! ダメ・・・ダメダメェ はげし・・・っくぅぅ・・・」
 残念だけど蒔穂・・・コレお仕置きなのよね・・・
 「やめてっ ああっ つ・・・つよ・・・す・・・っあう! はん ひっ いく・・・あぐっぅ」

    ニチャ ヌチャ

 耳に粘つく音がこびり付いてくる。
 私たちの周り、四方八方からこのいやらしい音が鳴り響いてくるよう・・・

174:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:45:46 uGBok3Nn
 これは、姉の音だ
 
 「ねえ、凄い音・・・蒔穂・・・蒔穂の音だよ・・・」
 「んあっ・・・ あっ! ひぃっ あっ ダメっ ダメッ・・・」
 「聞いてる?」
 私の問いかけが全く耳に入らず、蒔穂は自分で絶頂への扉を開けようとしていた。
 「ふっ ふぁ・・・ いく ダメ あっ あっ ダメ イクいくぅ・・・ あっいく ああっ」
 組み伏している姉の身体が小刻みに痙攣し始めた。
 「あああっ だ・・・ もっ い・・・ぐっぅううぅううう!! いっっ・・・」
 声にならない声が必死に私に訴えかける。
 それに答える替わりに私は更に乱暴に姉の腰を揺さぶる。
 これから絶頂を迎えようとする時に、自分の意に反し他人の手で乱暴に快感を刻みつけられていく・・・私も泣いちゃうかもしれない・・・
 蒔穂の泣き顔が不意に自分の泣き顔に被った。
 「・・・ほら、妹にイかされちゃいなさいよ! 蒔穂!!」
 その錯覚を振り払うように私は姉に怒鳴りつけた。
 それを待っていたかのように蒔穂の背が仰け反り、私の脚を噛み切るようなすごい力で股が締め付けられた。
 噴出した姉の潮が派手に私のズボンに染みを作っていく。
 「っっ・・・ぁ ・・・っ ・・・ぁ・・・」
 その時声はあまりの快感の飲み込まれ、姉の口からは何とか搾り出された息が断続的にカビた空気に彩りを持たせたにすぎなかった。

175:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:47:06 uGBok3Nn

 ・・・軽くイかせるつもりだったのに・・・一人でカーニバルだ・・・
           こういうのって、かなり拍子抜けするんだけど・・・

 「はっ・・・ あ・・・ あ 」
 ヒクヒクと痙攣する頬を涙で濡らしながら姉は深く沈んでいった。
 何か・・・私ひとりが取り残されてしまった感じ・・・
 「・・・勝手に・・・」
 頭ごなし怒鳴りつけてやろうとしたが、相手は半分トんでいる。
 「ったく・・・」
 呆れた女・・・でも・・・
 迎え入れた極みを体中で満喫している姉のうっとりとまとろんだ貌を見下ろしながら、私は自分の中の火がまだ滾っているのを実感しています。
 
 ・・・って、ちょっとそれじゃ私がヘンタイみたいじゃない!?

   「ふ・・・あ・・・あ・・・」
   ぴたりと閉じられた障子と襖。
   日本家屋の例に洩れず、それでも密閉空間とはならないごくありきたりの和室は、それでも今は密室であった。
   女が女の肌を叩く音が聞こえる。
   妹が姉に咽び媚び、そして誘い込む声が聞こえる。

176:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:48:48 uGBok3Nn
   それでもその部屋は閉鎖されている。

     何故か?

   その訳は二つ。
   ひとつは中の女達の情念が他者の、ましてや男の侵入を見えない壁で拒んでいるから
   ひとつは藍澤の事実上の支配者、藍澤 稲がその部屋に通ずる廊下に陣取っているからである。
   座布団も敷かず板張りに直に膝をついたその姿は金剛のようであり、傍らに置いた朱塗りの杖がその主の手から離れているにも関わらず、蜿蜒たる殺気を迸らせている様はさながらカツシンやタケシが演じた座頭市そのものであった。
   「あ・・・ひ ヒィ」
   声帯が啼き、卑猥な音が立て続けに鳴る。
   「ヒ・・・いや・・・そんな・・・」
   「これは?  ここは?  ねぇこれ位は平気でしょう?」
   「やめ・・・ああ 無理ぃ・・・そんな事までしないで」
   刈穂の喘ぎは障子を湿らし、穂稀の吐息は畳を濡らす。

   女達は濡れていた。

   己の体から吹き出る体液が熟れた白い身体を濡らしていく・・・
   それは汗であり涙であり、唾液であり蜜であった。
   今頃部屋の中ではヌメヌメとテカッた脂の乗った女体が蛞蝓のように絡み合っているのであろう。

177:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:51:09 uGBok3Nn
   非常識だ。

   この昼日中に醤油造「藍の屋」の当主である藍澤家を切り盛りするべき二人の女が、いや、たとえ成人前に初産を迎えたとはいえ二児の母と、海外に生活圏を定め、一般常識や道徳観などが備わって当然のキャリアウーマンが声を抑える事も忘れて責め、責められている。

   「所詮、血には逆らえぬ、か・・・」
   そのしなびた薄い唇は殆ど動かなかったくせに、稲の声は廊下の隅々まで重く響いた。
   いや、揺らしたと書いたほうが表現として正しいか・・・
   「淫虐の血・・・それを嫌い、それに逆らおうとする程深みにはまる・・・」
   もともと藍澤家は女児の出生率が異常に高く、男子にはなかなか恵まれなかった家である。
   しょっちゅう浮気してはこの稲に斬られている鎌吉も蒔穂と穂摘の父親も婿養子なのだ。
   表立ってこの由緒ある「藍澤」の家と味を守り受け継いでいく男たちを実質的に支配しているのは代々の藍澤の女達なのである。
   しかし幾人もの婿を迎え、どんなに血を薄めようとも確実に遺伝していくモノ
   「女色」の気と性的暴力の傾向・・・
   藍澤の姉妹たちはこの血に飲まれ、姉を、妹を陵辱し続け、そしてそれを甘受してきた。それゆえに・・・

   「幸はまだ来ぬ・・・か・・・」

178:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:52:58 uGBok3Nn
   その性癖に苦しみぬく運命を背負うのも藍澤の姓を宿す女達の宿命であった。

     穂稀と刈穂
     蒔穂と穂摘

   吐き気を催す甘く酸っぱい女の匂い。白い肌に焼き付けられる歪んだ愛の印。
   それらは繰り返される。歴史は繰り返されていく。

   視界にまだ"ソレ"が降ってこない内に稲の身体は跳ねた。
   この稲にだけもたらされた天賦の才!
   電光石火の速さで杖を掴み、その切っ先を振り切るまでに1秒はかからなかった。
   それなのに・・・狙いは外れた。
   無傷で稲の前にすとんと降り立ち、馬鹿にしたようにニャアと一声鳴いてみせたのは右京之介忠益だった。
   蒔穂が拾ってきたこの雑種猫は現在の藍澤の家で唯一稲の一撃をかわしうる存在であった。
   ということはこの家で唯一、稲の支配下に置かれていない"家族"であった。
   「婆をおどかすなや・・・」
   稲は苦笑して再び仕込みを杖に戻すと、腰を下ろした。
   その膝に平気で忠益は頭を摺り寄せ、ゴロゴロと喉を鳴らしている。

179:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:54:26 uGBok3Nn
   たった今斬られようとしていたのに・・・いや、この猫にとっては今の刹那の攻防もただの遊びということなのか?
   「ひ・・・いや そんなに・・・しないで・・・」
   「相変わらず・・・なんでも入っちゃうのね・・・いやらしい穴・・・」
   「ヒグゥッ   あ・・・あ゛・・・そ、だぁめぇ・・・それ入れちゃダメ・・・」
   「でも・・・ほら、入ってく・・・どんどん入ってくよ・・・」
   「ぐ・・・ん・・・んぅ・・・」
   「すごい・・・ほら どんどん・・・どんどん・・・」
   「いやぁぁああ!」
   中の声は納まることを知らず、それどころか勢いを増すばかりだ。
   稲は無関心だったが、右京之介忠益は興味津々のようだ。
   恐れ多くも稲の膝の上に後ろ足で立ち、前足を乗せたその肩越しに食い入るように女の部屋を見つめている。
   しかしそこまでだ。
   それ以上立ち入ることは自由人を自負している猫にもできない。
   それは他種の哺乳類たちが数万年経っても理解できないであろう、生産性の一切無い同性どうしの睦み合いが醸し出すねっとりとした情愛に踏み込む事を本能が許さないからだ。

     つまり異常なのだ。この家で行われている事は・・・

180:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 22:55:29 uGBok3Nn

   グルル・・・猫は低く唸った。不快なのか?

   「もうじき・・・収まる・・・  今はな」
   ポンポンと猫の背を優しく叩きながら、稲はまるで赤ん坊をあやすような口調で言った。
   穂稀と刈穂と蒔穂と穂摘。この四人をあやした声だった。
   今その四人はあの頃とは全く違う泣き方をしている。
   もう稲は四人をあやし、泣き止ます事はできない。

   ピクンと猫の耳がたった。

   「ん? これ!」
   その稲の声が響く中、猫は彼女には目もくれず一目散に走り去っていった。
   倉のある中庭の方へ・・・
   ふぅと溜息をつきながら稲は軽く眼を閉じた。
   「呼ばれた、か・・・穂摘のやつ・・・」
   その耳に聞こえる娘達の熱い声は益々昂ぶっていった。

181:15
07/02/18 22:57:33 uGBok3Nn
まだ投下できる分はこれだけなのですが、保守ageして下さった方がいらっしゃったので慌てて投下・・・

次で完結できればいいな

182:名無しさん@秘密の花園
07/02/18 23:36:32 e37EHn3I
(*´Д`)ハァハァ

183:名無しさん@秘密の花園
07/02/19 00:56:46 pGheRzwS
感謝age

184:名無しさん@秘密の花園
07/02/19 00:57:04 pQU6dCui
うわ~
ハァハァせずにはいられない

185:某店の店長
07/02/19 20:25:56 8/krv9Gq
凄い想像力だ・・・
うらやましい・・・

186:名無しさん@秘密の花園
07/02/19 22:30:04 7Uol6Ns3
>>181
お前はプロになれ
買ってオナってやるから

187:名無しさん@秘密の花園
07/02/19 23:59:28 kZDwqC3e
いいね。
小説でも漫画でもゲームでも、こういう話を読みたいよ。


188:名無しさん@秘密の花園
07/02/20 21:34:44 oN6qEVFD
続き期待!

189:名無しさん@秘密の花園
07/02/20 22:02:33 rK25E3bx
想像を絶する良作

190:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 00:42:00 D7Nk1M4p
うぅ…早く続きが読みたいよぅ…
我慢できないよぅ…

191:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 02:36:40 yRL24vvB
これはすごい…

192:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 08:27:45 p2h7Cj0d
おもしろい!続き切望age

193:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:27:01 cZgjZX54
 「・・・」
 やだな・・・
 「・・・」
 喉がひりついて声がでない・・・
 「う・・・や・・・やめて・・・」

  すごい

 「ああっ」

   綺麗

 この倉にある物は大抵知っていたつもりだったんだけど・・・
 これはイイな・・・

 あ、ごめんなさい・・・
 ええと・・・じゃあ、まず状況説明からw

 皆さんは・・・そう、まず蒔穂が今どんな事をされているかを知りたいんですよネ?
 なんて言ったらいいのかな・・・海老のポーズ?

194:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:27:55 cZgjZX54

 うん。そう・・・何かネ、何に使っていたのかわからないんだけど・・・
 倉の片隅に漢字の"日"の形をすごく横に平べったい形にしたような木枠を見つけたんです。
 それで、このバカ姉を引きずっていって・・・木枠の所で四つん這いにさせてですね。
 んで、木枠側の右足を伸ばさせて、"日"の真ん中の横棒の部分に縄で縛り付けたんです。
 両手は左下の角にまとめて括り付けて・・・ちょっと離れてみるとヨガだか美容体操でいう片膝をついて脚を浮かせて伸ばす海老みたいなポーズが完成したワケ!
 それで、着物の裾を全部捲り上げてやると、真っ白なお尻が登場するのです!!

  いやぁ・・・イイ!

 自分、オジさんみたいだけど、このお尻はイイですよ・・・

 膝をついている左側のお尻と、脚を伸ばしている方の右側のお尻・・・
 当然、形が違ってくるんですけど・・・その、何?コントラストっていうの?
 タマラナイです!
 当然左右ほぼ対象のお尻なんですけど、左側のお尻はホントに丸く張っていてスベスベ!
 右側のお尻はやんわり盛り上がっていて、柔らかくて・・・ポヨポヨ!!
 思わず頬ずりしちゃいました!

195:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:28:42 cZgjZX54

 お尻もイイけど、脚の方から覗いてみると丸出し!
 今度は光り加減もいい具合で、くっきり!はっきり!!見えますw

  ヒクヒク動いてますよぉ♪

 「やらし・・・」
 私の感想に蒔穂は身をよじって恥ずかしがりました。
 いつもなら私が直接『躾』てやるんですけど・・・今日はちょっと趣向を変えます。

 「忠益!」
 シンとした倉の中に私の声がこだましていきます。
 「右京之介忠益!!」

 ほどなくして

 「ニャッ!」
 短く鋭い声が響いたかと思うと、私の足元に茶色い塊が滑り込んできました。
 「あ・・・何・・・?」
 蒔穂は忠益の登場に隠しきれない不安を口にします。

196:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:29:50 cZgjZX54
 「良く来てくれたわ、右京之介忠益!」
 「ニャニャ!(ったく・・・俺様を呼びつけた以上、手ブラじゃ帰らネェぞ)」
 「ほぅら、御覧なさい・・・おいしそうでしょう?」
 「ニャ~グルル(ほう、蒔穂じゃねぇか!確かに美味そうだ)」
 「どう・・・?味見、してみない?」
 「ナーゴ・・・ニャァ・・・(フン!蒔穂か・・・コイツは前から狙っていたんだ)」
 「あなたにとっても、いい退屈しのぎになるわ・・・つまらない話じゃ・・・無いでしょ?」
 「ニャニャ・・・ニャァ(姉を売るか?ったくどうしようも無い穣ちゃんだゼ・・・悪い娘だ)」
 「さ、召し上がれ」
 「ニャァ(お前の言いなりってのが癪に触るが・・・イイだろう。ちょうどお茶の時間だ)」

 低い体勢でにじり寄ってくる愛猫を蒔穂は恐怖そのものの眼差しで眺めている。
 「いや・・・嘘でしょ!?やめて・・・」
 「グルル・・・(乾いちまってんだよ、蒔穂・・・)」
 傍らの埃と塵でコーティングされた段ボール箱を蒔穂の脚の間に差し入れてやります。
 膝をついた左の太腿をペロッと舐めあげ、姉に悲鳴を上げさせたこの猫は私の意図を正確に読み取り、優雅に段ボール箱へと飛び乗りました。
 前から思っていたんだけど・・・コイツ、頭イイ・・・
 「ニャーゴ(かわいそうに・・・泣いちまってんのか?熱くて堪らないんだろ?)」
 「いやっ やめて!忠益!!」
 「うるさいっ!」
 蒔穂の声があまりに大きかったので、叱りつけてやる。

197:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:30:51 cZgjZX54
 先程の騒ぎ以来、家の中にまだ騒然とした雰囲気が残っている。時折、バタバタと中庭を走る若い衆の足音が聞こえるし。
 あっ!若い衆といえば!! あいつら、勝手に家の女性陣の人気投票なんてやってて!
 信じられない事に1位がこの蒔穂だったらしいんです!このメス犬が!?男って信じられない位バカ・・・コイツの『私、誰かに守ってもらえないと』オーラにマンマと呑み込まれおって・・・ちなみに私は・・・4位

 何故!!!?

 2位が手伝いの美鈴ちゃんで・・・3位・・・ウチのお母さん、穂稀・・・
 マニアックな奴が多いのね・・・ヘ・・・エヘヘ・・・

   コンチクショゥゥウウウオウ!!

 「おらあああっ!!!」
 「ギャウッ」
 魂と肉体の持てる全てを込めて放たれた穂摘ちゃんキックに頭を打ちぬかれて蒔穂が石壁に叩きつけられた猫みたいな声を上げる・・・
 「黙ってな・・・蒔穂」
 「ヒ・・・はい・・・」
 私のスニーカー越しに見えるその瞳は、久しぶりに観る恐怖のソレ・・・
 「ニャア(コントは終わったのかい?)」
 生意気に段ボール箱の上にちょこんと座って私を呆れたように見上げる雑種猫・・・

198:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:31:45 cZgjZX54
 う・・・何?なんかムカつくんだけど・・・コイツの眼・・・
 「ニャ・・・ニャァ・・・(ま、お前等がどうイチャつこうと構わねぇけどな・・・)」
 猫はクールに小さな頭を軽く左右に振ると、おもむろに姉の股座に頭を突っ込ませたの!
 うわ・・・これって・・・獣姦?
 「い・・・ひゃっ!」
 蒔穂がモゾッと身悶えする。
 人間とは全く違う感触が内腿から股間へ侵入してくる・・・その感覚ってどんなだろう?

 「ヤッ 忠益ぅ・・・本気・・・?」

 その『本気』という声がとっても愛らしくて、おかしくて、蒔穂ってやっぱイイ
 最高!  んふふ~いいでしょう、皆さん ウチの蒔穂・・・あげないよ!

 「ナーゴ・・・」
 猫の上げる賛辞の声
 ああ、見てるんだ・・・間近で・・・臭いとかもかいじゃってるんだ・・・
 「ほら・・・蒔穂、見られてるよ・・・」
 「ああ・・・いや・・・」
 イヤイヤと首を振る度に頬にいやらしく自慢の黒髪がベッタリと張り付く。
 さっき、お母さんから貰ったっていう翡翠の髪留めを抜いて、結い上げた髪を全部ほどいてやったからご自慢の漆黒のロングがだらしなく床に垂れている。

199:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:32:42 cZgjZX54
 身悶えると絹地のような髪が暗闇の中で漆黒にセクシーに波打つ。
 そのたわみが蒔穂の性感のバロメーター・・・コイツがどれだけ感じているかを形にして見せてくれる。
 「いや?嫌じゃないでしょう、蒔穂・・・いつもあんなに仲が良いじゃない・・・構わないでしょ」
 その黒髪の流れ越しに真っ赤な耳朶に熱く囁いてやる・・・
 「はうっ」
 カッと見開いたその瞳は横目にも揺らめき、その涙の泉の中に情欲の炎が更に揺らいでいる。
 すっと手を伸ばしその頬に手を添える。手の甲を掠める髪の感触がくすぐったい・・・
 そのまま小指で顎の下を擽ってやる。
 「っふぅ・・・」
 きゅっと固く瞑った瞳をうっすら開き、流し目が私に注がれる。

  その黒目は私に媚びている様
  その黒目は私を恐れている様
  その黒目は私を睨んでいる様

 でも・・・
 その横顔・・・ハァ・・・ゴメン、コレ私の!!
 私のだからね!!

 「穂摘・・・さん・・・」

200:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:34:01 cZgjZX54
 「今・・・"ちゃん"って呼ぼうとしたでしょ?」
 「・・・」
 「お仕置き、よ・・・月に変わって」
 「ふぇ?」

    ふふ・・・ふふふ・・・

 そのほっぺにキス使用としたその時
 「はぁうっ」
 その頬は跳ねるように私の唇から逃げてしまった。
 「うあっ  やめ・・・っ ひんッ!」
 「ま、蒔穂!?」
 突然、発作を起こしたかのように激しく身をよじる蒔穂!
 「あ・・・あぁ! たっ忠益っ・・・忠益ぅ!!」

    な、何ぃ?

 「ニャニャァ(ふっ ホストの分際でゲストを忘れるとは・・・礼儀しらずめ)」
 こ、コイツ・・・
 いつの間にか右京之介忠益の首が姉の最深部にまで差し込まれている。
 影になって見えないけれど、その舌は・・・それより奥へ潜り込んで姉を鳴かせているんだろう!
 猫の舌・・・

201:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:35:12 cZgjZX54
 あのざらつく独特の表面を持つ舌・・・
 人の物よりすばやく、滑らかに動くであろうあの舌・・・
 どんなんなんだろう・・・
 「うあっ・・・はっ・・・ひっぃ・・・っくぅ」
 縛り付けられた姉の身体が激しく暴れ、木枠がギシギシと悲鳴を上げる。
 「や・・・すご・・・すごいっ 忠益・・・すごいよぉ」

  う・・・

 「だめ・・・忠益ぅ いけな・・・い あっ いけない子ぉ・・・ ひゃっ・・・」
 姉の頭が緊縛に許されるかぎりに仰け反り、熱い声を上げる
 「あっ はっ・・・ やめ・・・許してぇえ!」
 うう・・・またムッカついてきた・・・
 「グルル・・・グルル・・・(まいったな・・・また女を泣かせちまった・・・俺様は女達にはいつも笑っていてもらいたいんだが・・・)」
 ふと気づけば、堪らない音が聞こえてくる。
 水を舐める音・・・滴っている・・・蜜
 時折、顔を離して鼻先についたソレを前足で拭い、再び顔を姉の股間に押し付けていく猫。
 そして奏で始めるあの音・・・

 聞いているだけで・・・私も・・・  あ・・・

 「はぁ・・・あっ いい・・・いいのぉ」

202:名無しさん@秘密の花園
07/02/25 21:36:12 cZgjZX54
 これが犬なら、ただがむしゃらにベロをマ○コに押し付けて一心不乱に舐めたおすんだろうけど(それはそれで凄そう・・・)でも、猫は違う。
 なんて言うの?
 遊び心がわかってる!
 コイツ、明らかに楽しんでる・・・時折舌を止め、蒔穂を焦らしきってからまた舌を使い始める。舐める場所もソコだけじゃなくて、内腿だったり、勃起しているクリちゃんだったり・・・姉を楽しんでいる。ううん、本気でイかせようとしてる!

  猫にクンニされるなんて・・・イかされちゃうなんて・・・

 「無様・・・」
 人としてそれは無様でしかない。
 「あっ ああん・・・ やぁ・・・ソコ ちがっ さっきの・・・さっきのトコ舐めてぇ」
 自分を狂わせているのが右京之介忠益の舌ということをコイツは忘れてしまっているのか!?自分が猫にオネダリしていることをわかっているのか!?

 「見てられないわね、蒔穂・・・」
 今度はその細い顎を鷲づかみにして力任せにこちらに向かせる。
 その顔は猫に姦られる快楽の波に翻弄され、甘く呆けている。
 口端から薄光にテカっているのは涎だ。
 自分の息も上がっているのが恥ずかしくて、わざと低い声で姉を嬲ってやる。
 「猫にやられているのよ?猫に向かってお尻を振っているのよ?
         アンタ、雌犬だと思ってたんだけど・・・雌猫だったの?」
 「は・・・はぅ・・・」

203:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:30:38 TvnfgDrD
 私の言葉を理解しているのかナ?
 忠益の舌に溺れているバカ姉は顔は締まりがなく、唯一示す反応は猫が与えてくる刺激にのみ示している。
 「あのね・・・ウチを猫屋敷にする気はさらさらないの!
 忠益一匹で充分なんだから、新しくやってきたメスネコさんの居場所、無いなぁ」
 「あっ や・・・やめて 穂摘ちゃん・・・ああっソコ そんな・・・あっ噛まないで!
     そんな事 言わないでっ はあぁ~っっ くぅっ・・・んぅ・・・」
 「よがるか喋るか・・・はっきりしなさい!」
 片手で顎を押さえつけておいて、もう片方でその横っ面を張ってやる。
 「ふぐ・・・ううぁ・・・あ・・・はぁん・・・」
 「・・・そ、よがりたいのネ。私は邪魔ってワケだ・・・」
 蒔穂の顎を解放してやると、私は指についた汗だか涙だかわからないネバつきをお母さんの着物で拭うと立ち上がった。

   ジュ・・・

 「んくっ」
 ・・・まいったな・・・私も相当やられてた感じ・・・
 立ち上がった拍子にアソコと下着が擦れて・・・ヤバ

 「ニャァア・・・(よう、そこにいろよ・・・コイツの次はお前にしてやるからよ)」

204:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:31:31 TvnfgDrD
 声がしたのでその方を見ると、このイヤらしい猫がクネクネと蠢く姉の尻から顔を離して私の方を見上げているのがわかった。
 微光に反射して暗闇の中で異様に光るその対の金色の瞳が私を見据えている。

  ゴク・・・

 思わず唾飲んじゃった・・・オイオイ、私・・・
 「ふ・・・」
 明らかに誘っている猫の瞳を鼻で笑うと私はクルリと背を向けた。
 「お邪魔虫は去るわよ、蒔穂・・・忠益 ごゆっくり・・・」
 「ニャ・・・(いいのかよ。蒔穂、イかせちゃうぜ・・・お前の舌じゃ満足できなくなっちゃうぜ)」
 猫の言葉なんて分かるワケないけど・・・なんだかコイツ、とっても生意気な事を言っているような気がした。
 「じゃね」
 後ろでにバイバイして立ち去ろうとした時、さすがに慌てたのかバカの声が追いかけてきた。
 「ま、待って! 穂摘さん・・・あ・・・私、このまま・・・?」
 振り向かなくてもその声を聞けば分かる。
 その顔は身体の内側からの熱にうだされながらも、不安で凝り固まっているんでしょうね

   イイ気味

 「心配しなくても大丈夫よ、お姉ちゃん。そのまましておくのはアンタだけじゃない・・・
   忠益もそのままにしておいてあげるから・・・」

205:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:32:37 TvnfgDrD
 「そんな! やめて・・・これ以上されたら・・・狂っちゃう!」
 「コレ、お仕置きなんだけど・・・楽しまれてもなァ」
 「お願い・・・」
 その声はマジ泣き寸前だった。
 「イかせてもらえば?仲良しさんに!」
 「や、ゴメンナサイ・・・穂摘さん!ごめんなさいっ!!」
 ふぅ、ヤレヤレ・・・
 「実の無い『ゴメンナサイ』は聞こえないなぁ・・・」
 私はそう言い残すと、蒔穂と右京之介忠益を残して倉の出入り口へ歩きだした。
 「穂摘ちゃぁん!!」
 姉の呼ぶ声が背中を叩くが、私はそれを無視しました。
 二人から離れ。引き戸に近づくにつれて倉の中で響き渡る蒔穂の声はやがて歪み始めました。
 再び喘ぎが混じりだし、そして私が引き戸を開けた時・・・それは聞くに堪えない甘ったるい喘ぎで埋め尽くされていました・・・。

  「居明かして君をば待たむぬばたまのわが黒髪に霜はふるとも」
  稲がふと口にしたその歌は、古くは万葉集の第二巻に収められている。
  その意は『一晩寝ないであなたをお待ちしよう。この黒髪に夜の霜が降りようとも』
  千四百年前、一人の女性が焦がれる程の想いを詠んだ歌だ。
  「居明かして君をば待たむ  ぬばたまの・・・」

206:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:33:52 TvnfgDrD
  相変わらず、口は殆ど動いていないというのにその朗々たる声は家中に染み入るようであった。
  「・・・刈穂は・・・このような考えは持ち合わせぬ・・・ワビもサビもない娘じゃ・・・」
  その薄く開いた瞼の置くの眼光は肌寒い外気を剃刀のように切り裂く。
  「むしろ・・・今までよう耐えた・・・」
  風が廊下を拭きぬける。
  稲の着物がはためき、結い上げた真っ白い髪の先が僅かに揺れる。
  「なら・・・何故戻ってきた?姪たちにちょっかいを出して、穂稀に仕置きされたいからか?なら・・・何故嫁ぐ気もない男を連れ込んだ?」
  その刈穂と穂稀がこもっている姉妹愛欲の揺りかごは先程の淫靡の嵐のような声が嘘のように静まり返っている。
  「あの男・・・ワシの踏み込みに遅れを取りながら間合いを詰めきる前に蒔穂を放しおった・・・蒔穂を助けた・・・かと思うたが・・・違う、な・・・カウンター狙い・・・か・・・」
  すぅっと息を吸い込む藍澤 稲。
  「狙いが・・・わかった・・・楽しませてくれる・・・」
  そう言いながらも、稲の表情は冷静そのものであった。
  音もなく立ち上がると藍澤の支配者は、これも音もなく廊下を移動し本家の台所に首を突っ込んだ。
  「美鈴や・・・」
  それまでとは打って変わった、優しい声と柔らかな表情でお手伝いの少女を呼んだ。
  「はい、大奥様!」
  快活な声が土間作りの台所に響き、愛らしい少女が駆け寄ってきた。
  「何ですか?」

207:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:35:14 TvnfgDrD
  「スマンの?相変わらず騒々しい家で・・・さっきの騒ぎで薬を飲むのを忘れておった。水をおくれ」
  「はい! お薬・・・ですか?」
  「そうじゃよ」
  そう答える稲の顔には一切の険がなく、平穏そのものであった。

 すぐ隣で気配がしたのでぎょっとして振り向くと、そこには右京之介忠益がいつの間に寝そべっていた。
 「・・・終わった?」
 バカみたい・・・猫に質問するなんて
 「ニャ(ああ)」
 
 コイツ・・・

 「蒔穂は?」
 「ナーーゴ(気を失うまで舐めてやったゼ。やっぱイイ女だナ、アイツ)」
 何だか返事をするコイツがとっても得意気だ。
 「・・・」
 ・・・バッカみたい、猫相手にムカつくなんて・・・
 今日の私、調子でないな・・・これって、野良猫刈穂が帰ってきたからなんだわ!
 絶対そう!!
 倉の引き戸の前の石段から腰を上げると、そうそうに忠益を追い払う。
 「ニャ・・・ニャア(邪険にすんなよ・・・相変わらずヒデェ女だな・・・)」
 不満げな顔を見せた猫だったが、自分の用は済んだ事はわきまえたらしい。

208:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:36:05 TvnfgDrD
 さっとこの場から駆け出して行ってしまいました。
 う~ん・・・頭のいい猫って・・・気味悪っ!改めて考えてみるとアイツも異常よね・・・

 重い引き戸を開けて再び倉の中へ・・・
 そして姉の元へ。
 「蒔穂・・・」
 ソレを見た瞬間、思わず声を出してしまいました。
 私が倉を空けたのはほんの5分くらい・・・
 その短い時間でどうすればこんなになっちゃうの?
 5分間どういう舐められ方をされていたの!?
 蒔穂はまるで死んだ魚のようにぐったりとして、その髪は顔どころか背中にも、そして木枠にも絡みついていました。
 まったく動かない身体の中でお尻だけが、時々猫の舌を思い出したかのようにブルルっと痙攣しています。
 生気を全て舐め取られたかの様な蒔穂の姿に、私焦っちゃって・・・
 駆け寄ったんです。

  ベチャ

 その時、スニーカーが水溜りを踏んで・・・倉の中に水溜り?
 それにこのツンとする臭い・・・

 「お漏らししたのね・・・」

209:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:36:49 TvnfgDrD
 私の声に重そうに蒔穂は頭をもたげました。
 「猫にお漏らしさせられたのね・・・人間のクセに・・・猫にイかされちゃったんだぁ」
 動きを見せた蒔穂にちょっと安心して、お仕置きモード再起動ですw
 「・・・ゃ・・・」
 「んん?」
 「・・・・・・・・・見ないで・・・」
 「!」

  何・・・?

 その言葉、何?
 何かに胸を貫かれたみたい!?

 「・・・・・・私・・・見ないで・・・今の私を・・・」
 ゾクゾクゾクッ
 今度は毛虫だか蜘蛛だかが背中をもそもそと這いずるような感覚が私を襲いました。
 「・・・見ないでって・・・今の私って・・・」
 気が付いたら私、姉の尿溜まりに片膝付ついちゃってました。
 髪を掴むと引き上げられるだけ上げてやります。
 「ああ・・・」

210:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:37:33 TvnfgDrD
 苦しげに呻く蒔穂の耳に唇を押し付け
 「今の私って・・・飼い猫に犯されちゃった蒔穂って事?」
 「ぃゃ」
 「それともお漏らししちゃった藍澤 蒔穂さんを見ないでって事?」
 「もう・・・いやぁ」
 「フフ・・・どうしようもない女だネ、お姉ちゃん」
 「ああっ嫌ぁ! もう許して!」
 「ダメ」
 髪を解放してやると私はお尻の方に回り込みました。
 歩くたびにベチャベチャとオシッコを踏む音がします。

   ツ

 「ひぃっ!」
 私の指先がソコに当たると姉は残っていたオシッコを吐き出しました。
 私の太腿にかかるオシッコ・・・温かい
 「・・・ココもねっとり濡れてる・・・お尻の穴も舐めてもらったのね・・・」
 オシッコに構わず、私は指を勧めました。
 菊の花弁の様なそのすぼまりは初めのうちは抵抗したけれど、やがてユルユルと私の人差し指を飲み込んでいきました。

211:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:38:20 TvnfgDrD

  温かい

 蒔穂の肛門の向こう側はとても温かい・・・
 「やめて ああっ お尻までしないで・・・」
 「だって・・・私の指が欲しかったんでしょ?」
 私もとことん意地悪だなぁ・・・
 でも、普段からこんなんじゃないんですよ!皆さんの中には私の事誤解している人もいるかもしれないけど・・・

   私、学校じゃ結構モテてます!

 「指、たくさんあげるネ」
 ゆっくりと指を動かし始めると、菊の花弁がいろんな表情を見せ始めました。
 「ソコに・・・ソコに欲しくっ あヒっ お尻は堪忍して・・・」
 「ヤ お尻にしてあげるの!」
 姉のお願いなんて聞いてやる必要なんてありませんよネ!
 だってお仕置きなんだし・・・
 「コッチを洩らしたら、しばりつけたまま蹴り殺すわよ!  さ、お食べ・・・」
 「ヒッ アグゥ・・・ ハヒ アヒッ ああああぁあぁ・・・!」
 私の指先一つで姉の身体が踊っている・・・

212:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:39:19 TvnfgDrD
 ココを押してやろう
 「あぐっぅ!」
 ココを擦ってやろう
 「ひぁあああ!!」
 ココを爪で掻いてやろう
 「キャウッ ・・・ だっメェ イク また・・・イッ!!」
 え~もう?皆さん聞きました?
 「お姉ちゃん、いい加減にしてよ!猫にイかされて今度はお尻でイクの?」
 「あっ ダメ・・・だめだめだめぇっ!!」
 再び発生した嵐に身体を蹂躙されて蒔穂が上げる声は、もう嬌声ではなく悲鳴でした。
 「くっ狂っちゃう・・・あ・・・いっ お尻ぃっ! イイ・・・イクあっ イクイクいくぅう」
 もう指を動かすのが痛いくらいに蒔穂の肛門が私の指を締め上げてきます。
 前の方じゃこれほどの圧迫を感じた事ない・・・
 後ろもやってみればイイものねぇ・・・・・・・・・スカトロの危険と隣合せだけどw
 「ほらほら・・・イきたいならお願いしなさい、私に!」
 「あっイク! もうイクッ イくのぉっ お願いっ・・・お願いっ・・・!!」
 「もっと・・・ちゃんとお願いしてよ」
 振り乱した髪が一層激しくなりました。うう・・・今日はもうココまでだな。
 「お願いっ! もうお尻っ許して!! イかせてぇ!!!」
 「・・・・・・いいよ」

213:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:40:07 TvnfgDrD
 「!! っっ あ・・・あっ ああああぁあぁああ!!!」

 まるで断末魔のような悲鳴と共に、蒔穂の膀胱に残っていた最後のオシッコが私の膝に注がれました。


 うう・・・
 あ、あの・・・蒔穂です・・・あの・・・あ・・・
 穂摘ちゃん、変わってよ!
 私・・・私、皆さんにあんな所見られて・・・!
 「"ちゃん"づけすんな!だいたい、前にも見られてるんだからイイじゃん」
 そんなぁ・・・恥ずかしい!
 「何ブってんだか・・・とにかくココからはお姉ちゃんが仕切るって書き手が決めたんだから仕方ないでしょ」
 う・・・ヒドイ・・・

 え、ええと・・・あの後から・・・
 「あの後ってどの後?」
 うっ・・・意地悪・・・

 あの後から、私が穂摘ちゃんにお尻でイかされてから一時間位たちました!
 「あ、開き直った」

214:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:40:59 TvnfgDrD
 私たちが服を着替えて、ちょっと穂摘ちゃんのお部屋でお話してとにかく刈穂叔母様の様子を身に行こうという事になったんです。

 「お母さん・・・」
 廊下を歩いているとお婆ちゃんと話をしているお母さんを見つけました。
 あれ?お母さんも洋服だ。着物どうしたんだろ・・・
 「蒔穂・・・」
 お母さんも私たちに気づいたんですけど、何故かその場で凍り付いてしまった様。
 私に何か言いたそうで、口を開いてもでも言葉が出てこない・・・そんな感じでした。

 「ほれ」
 隣に立っていたお婆ちゃんがポンとお母さんの背中を叩くと、お母さんはしばし戸惑った後、それでも私たちの所に近づいてきました。
 その顔はとても悲しそうで、困ったようで・・・
 この家でつまはじきにされている私にお母さんがこんあ表情を見せる事は今まで在りませんでした。お母さんも私を避けるようになっていたから・・・
 「お母さん、どうしちゃったの?刈穂叔母様の事で何か・・・」
 「それより、蒔穂・・・お婆ちゃん杖持ってる」
 「え?」
 穂摘ちゃんに言われるまで気が付かなかったけど、確かにお婆ちゃんは杖を手にしていました。
 また・・・何か起こるって言うの?

215:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:41:44 TvnfgDrD

 「蒔穂・・・」
 私の視界を遮るように、お母さんが悲しい顔で前に立ちました。
 その腕が上がり・・・え?
 「ごめんなさい・・・」
 私・・・抱きしめられました・・・お母さんに・・・
 うわ、何年ぶりの事だろう・・・温かい  お母さんの匂い
 でも
 「どうしたの!?お母さん・・・」
 「刈穂、許してあげて・・・」
 耳元からするお母さんの声は小さく震えていました。
 「今度の事は・・・私が悪いの・・・あなたが怖い目にあったのはお母さんのせいなの」
 それって・・・
 「どういう事?」
 私の代わりに穂摘ちゃんが質問しました。
 「・・・・・・」
 「お母さん?」
 抱きしめられている私は、お母さんの身体も声と同様に震えている事に気が付きました。
 「・・・全部は・・・言えないの、まだ・・・でも私の所為なの・・・」
 泣いていました。

216:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:42:31 TvnfgDrD
 お母さんが・・・
 「ごめんね・・・私が悪いの・・・」
 「違うわ!」
 いきなり飛び込んできた声がお母さんの言葉をせき止めました。
 この声・・・
 「刈穂!」
 「刈穂叔母様!?」
 「刈穂っあなた・・・」
 私たち親子とお婆ちゃんとの間に叔母様は立っていました。
 そこの部屋に今までいたのでしょう。
 黒のスーツに着替えた叔母様はその細い身体から怒りを顕わにして廊下に仁王立ちしていたのです。
 「お姉ちゃんは悪くない!悪いのは・・・他にいる」

 叔母様が手にしているのは大きな黒い・・・花束?薔薇のドライフラワーの花束・・・
 そしてもう片方の手に持っているのは・・・小さな・・・黒い・・・
 え・・・嘘・・・ピ、ピストル?
 「こんなになってしまったわ・・・」
 刈穂叔母様は私たちに乾ききった花束を示しました。
 「私とお姉ちゃんの愛は・・・こうなってしまったのよ!!」
 叔母様の顔・・・まるで小さな子が泣いているよう・・・

217:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:43:24 TvnfgDrD
 顔をひしゃげて・・・本気で悲しんでいる!

 「こんなのって・・・酷い!」
 お腹の底から搾り出しているような声・・・
 私、身体が凍り付いちゃって・・・動けません

 「忘れようとしたのよ!? ダメだってわかろうとしたのよ!!
  お姉ちゃんは結婚したし! 私は妹だし・・・でも・・・ダメ・・・
  『自分』がわかっちゃってる! 私・・・本当にお姉ちゃんが好きだって・・・
  わかっちゃってるの! だから無理矢理自分に嘘ついて・・・自分を脅して・・・
  アメリカに逃げたのに!!」

 叔母様はガクガク震えているお母さんを睨み付けました。
 涙が止まらない真っ黒な瞳で・・・

 「毎年・・・毎年・・・送られてくるの!
  お姉ちゃんから・・・白い押し花が一輪・・・
   毎年・・・毎年・・・何のメッセージカードもなく!!」

 あ・・・白い花・・・そうだ、お母さんはこの中庭にこしらえた花壇で白い花を育てている。

218:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:44:21 TvnfgDrD
  あの花は・・・

 「その花はシロツメグサ」
 すっと私とお母さんの前に立ちふさがるように穂摘ちゃんが前に出てきました。
 私より小さいその背中は、間違いなく私より強い! でも・・・
 「穂摘ちゃん! あぶな・・・」
 「その花の花言葉、知ってる? 叔母様」
 私の言葉を遮るように穂摘ちゃんはピストルを持って逆上している叔母様に立ち向かっていく・・・やめて・・・
 「花・・・言葉・・・?」
 「白く小さな・・・地味な花を咲かせるシロツメグサ。私は好きじゃないから、何故お母さんがそんなモノを後生大事に育てているか・・・ワケわかんないんだけどネ・・・」
 穂摘ちゃんは軽く頭を振ってから、キッと叔母様の顔を真正面から見据える。

 「その花の花言葉は『約束』、『感化』、そして『私を思い出して』・・・」

  私を思い出して
   私を思い出して
    私を思い出して!

 お母さん・・・

 「叔母様!お母さんは・・・!」
 「だから何だっていうのよ!蒔穂!!」

219:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:45:14 TvnfgDrD
 叔母様は金切り声で絶叫しました。
 その凄さに私の言葉はそれ以上出ませんでした。

 「花言葉? いい、この花は薔薇よ」
 叔母様は花束を自分の前に持ち上げ、穂摘ちゃんと私と、そしてお母さんに突きつけました。
 「薔薇の花言葉は『愛』 でも、ホラ・・・」
 ピストルを持った手が一輪の突き出た花にかかりました。
 そして

  バリ

 たった一声、音をたててその花は塵として床に散っていきました。
 ピストルの柄と叔母様の小指が花を砕いたからです・・・

 「ほら・・・この『愛』は死んでいる・・・」
 叔母様の涙は枯れる事無く流れ続けています。

 「押し花だってそう! 死んでいるのよ!!」
 振り回された腕から砕かれた花弁だったモノが撒き散らされ、流れ込んでくる風に遊ばれている・・・
 「おもしろい・・・おもしろいわね・・・」

220:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:46:16 TvnfgDrD
 クックッと叔母様の肩は小刻みに揺れました。
 「ねえ、私の会社の上司はハンティングが趣味で週末お友達と山へ出かけるの・・・」
 叔母様は花束を持った手を力なく下ろしました。
 数枚の「死んだ愛」がまた散っていきます。
 「リビングには今まで仕留めた獲物の中で大物の首の剥製が幾つも飾られているわ・・・
  でもね、奥様はそれを悪趣味だって言うのよ・・・」
 叔母様の肩の揺れが次第に大きくなっていきました。
 「それで、自分はドライフラワーを作るのが趣味で、寝室やらキッチンに一杯飾ってあるの!おかしいでしょ・・・滑稽だわ!」
 刈穂叔母様は狂ったように笑いだしました。

 「剥製もドライフラワーも死骸に変わりはないのよ!!
  自分だって死骸を見て喜んでいるのよ! ただ、形が好みだってだけで・・・
  自分達夫婦がどれだけ悪趣味かって理解してない・・・見てくれだけで満足してるのよ・・・」
 ひとしきり笑い終わると、叔母様は改めて私たちに向き直りました。
 ビックリするぐらい静かで真剣な眼差し・・・雑音一つない、純粋な眼差し・・・
 「私は違う」

 その眼の先にはお母さんしか居ない。

 「私はお姉ちゃんが好き。この世で愛せるのは穂稀しかいないの・・・それは形じゃない」

221:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:47:25 TvnfgDrD
 私の後ろでお母さんはガクガクと震えるばかり・・・刈穂叔母様の告白はどう聞こえているの?
 「この薔薇にどれだけ水をやっても甦ることは無い・・・わかってる。
  この愛は死んでしまったの・・・
  だから・・・」

 刈穂叔母様は再び腕を上げました。
 花束とは逆の腕を!!

 「もう一度、新しい薔薇を育てるの!」
 銃口は私たちとは逆・・・お婆ちゃんに向けられた!!
 「もう一度・・・もう一度愛を育てるの!!お姉ちゃんと私の・・・!」
 「刈穂・・・押し花にしたのは・・・ずっと見ていてもらいたくて・・・」
 かすれたお母さんの声が聞こえた気が・・・でもその言葉は今となっては何の力も持ち合わせてはいません。
 「最初は結婚した穂稀を憎んだ。私を捨てて男に身を任せ・・・子供まで産んだ穂稀を怨んだ!でも・・・聞いたの・・・お母さん!!」
 叔母様の肩がまた震え始めました。
 でも・・・
 今度はさっきとはまるで違うリズムで・・・
 「お姉ちゃんの縁談は・・・あんたが無理矢理進めたって・・・
 この家の為に無理矢理男と結婚させたって・・・!!」

 お婆ちゃんは静かで・・・ひたすら静かで・・・しんしんと音も立てずに舞い降りてくる雪のようでした

 「私は愛をやり直す・・・お姉ちゃんを失った時間を取り戻す!でも・・・それには邪魔な奴がいる」

222:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 00:48:36 TvnfgDrD

  ガチャリ

 今まで聞いた事の無い冷たい鋼の音が聞こえてきました

 「お母さん、私をお姉ちゃんの妹として産んでくれた事には感謝してるわ
  でも、あんたを殺さなきゃ私は幸せになれない
  死んでよ、ねえ・・・娘達の幸せの為に・・・蒔穂も穂摘もそれを願ってるわ」

 願ってない・・・そんな・・・
 お婆ちゃんを怨んだ事は・・・正直あります・・・
 でも  これは  望んでない!!

 「テンパりすぎてジョーシキ忘れちゃってんじゃないの?」
 今まで黙っていた穂摘ちゃんがゆっくりと口を開きました。
 「このままお婆ちゃんを殺したら、アンタ親殺しでムショ行きだよ?
  お母さんとの愛をやり直すどころじゃないヨ?」
 「それでも・・・それでもコイツは邪魔だ!」
 叔母様の答えは・・・理解できないものでした。
 それは叔母様本人でしか納得しきれない究極の答えなのかもしれません。

   「ふ・・・」
 不意に・・・突然に、お婆ちゃんが口を開きました・・・
 「グロック19とはな・・・刈穂、お前はほんに昔からつまらない子じゃった・・・」
 お婆ちゃんは手にした杖を握り直しました。
 「9mmでこの婆を倒せると?」

223:15
07/02/26 00:51:06 TvnfgDrD
はは
ははは
はははは

終わらない・・・前のコメントで次回で終わらせるなんて言わなきゃよかった・・・

本当に長くなってしまって・・・これじゃ荒しと変わりないですね・・・

レスを下さった方、本当にありがとうございます。
とても嬉しかったです!

224:15
07/02/26 00:51:44 TvnfgDrD
うわageちゃった・・・orz

も、もう寝ます・・・

225:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 01:05:06 aAYiyYYU
凄くヨカッタ(ノ゜O゜)ノ
続きに期待(o^-^o)


226:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 04:26:38 FbitF1MZ
どんなばぁさんなんだよ
ちょっと超展開すぎるぜ

227:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 15:49:57 adTglEsk
この婆ちゃん最強すぎるだろwwwwwとにかくGJwwwww

228:名無しさん@秘密の花園
07/02/26 23:41:35 aI8YTTg/
>私、学校じゃ結構モテてます!
なんか笑った
とにかくGJ!

229:名無しさん@秘密の花園
07/03/01 13:12:13 wLQY+3zf
た…たまらん…

230:名無しさん@秘密の花園
07/03/06 18:59:08 ntaERGW9
まだ終わってほしくないな・・・と思いつつ期待age

231:名無しさん@秘密の花園
07/03/10 23:00:50 tKLi7uvn
期待age

232:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 00:05:44 8BnP379j
マンコうせろ

233:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 17:29:39 3NkPtQtM
>>232(?д?)

234:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:21:06 hPGmC2Ew
  あれは忘れもしない昭和38年の7月。
  初夏の香り・・・日増しに高くなっていく空・・・

  ある日、近くの醤油造りの「紺屋」の菊お嬢様が遊びに来た。
  同業者であり、家も近かった「藍の屋」と「紺屋」は家族ぐるみ、いや一族ぐるみの付き合いだった。
  「お稲ちゃん・・・」
  普段と変わらぬ優しい菊の声。幼い稲はこの年上の娘が大好きで・・・
  何故か他人とは思えなかった。そう、まるで・・・
  
  「今日は大事なお話があるのよ」
  そう言いながら頬を両手で包み込む娘。
  お日様よりも温かい人の血の温みにうっとりと身を任せながら、稲は何?と尋ねた。
  「お父様も、お稲ちゃんの・・・おじ様も許してくれたの・・・
   お稲ちゃんはもう15でしょ・・・だから本当の事を話してもいいってお許しくださったの」
  「本当の事?」
  近くを流れる小川にかかる粗末な橋の上。
  周りには人の姿は無く、そよ風とせせらぎの音だけが二人を包む・・・
  「本当の事って・・・何ですか?」
  その問いかけに、菊は思いつめたように、嬉しそうに、怖そうに、そして愛しそうな貌を返した。
  
  「私のお母さんね、若い頃に大病して・・・子供が生めない身体なんだって」

235:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:22:33 hPGmC2Ew
  「おば様が?」
  「うん、だからね・・・私、本当はお父様とお母様の娘じゃないの」
  「え?」
  自分を覗き込むその瞳は柔らかく潤んでいた。
  でも、その奥から自分を貫くような視線を感じ、稲は身の置き場なくキュッと唇を噛んだ。
  直感していた。
  この話は自分の運命の糸に触れる話だと・・・その糸を整然清らかに流すものではなく
  それまで順調に伸びていったそのか弱き流れを乱し、混沌に絡め取るモノだということも・・・
  「私・・・養子なの・・・藍澤の家から紺野の家へ・・・もらわれた・・・」
  「藍・・・澤・・・?」
  息が詰まった・・・いや、呼吸できなかった・・・

     「私・・・私ね、あなたのお姉ちゃんなのよ・・・お稲ちゃん・・・」

 思えば・・・
 と、思う。
 思えば、あの時から地獄が始まった・・・
 地獄・・・押さえ切れない衝動・・・
 うまく受け流す術など15の小娘が持ち合わせているはずもなく、ただひたすら肉を貪った。
 姉である菊の肉体。愛だったのか性欲だったのか・・・

236:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:23:44 hPGmC2Ew
 徹底的に虐めた。縄でくくり、体中を舐め、取り寄せた張り型で処女を奪った。

   お姉様

 それでも優しく自分を包み込んでくれる姉を手放したくなくて
        昭和39年の七夕の夜、天の川の下で姉を斬り殺した。

 因果応報とでも言うのか

 今、娘が銃口を自分に向けているのは報いなのか?

 「終わらせようかい・・・」
 静かに放ったその言葉・・・一体何を終わらせればいいのか?

 「刈穂、やめて!」
 「お婆ちゃん!!」
 響き渡る声
 乾ききった空気・・・それら全てが自分に牙を向けているようだった・・・

237:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:24:44 hPGmC2Ew


 刈穂叔母様が手にした花束を床に叩きつけました。
 ばぁっと散る黒い花弁・・・それは紙ふぶきのように風に乗り、廊下を埋め尽くしていったんです。
 黒い塊の群れに見え隠れするお婆ちゃんと叔母様。
 穂摘ちゃんが何か怒鳴り、お母さんが悲鳴を上げる。
 でも、私には何も聞こえない・・・
 音がしない

  その静寂を打ち破ったのは乾いた音・・・
   爆竹の爆ぜる音をもっと大きくしたような・・・

 それまで静物しかなかったこの廊下にいきなり動きが発生しました。

 叔母様の右手が反動で跳ね上がり、お婆ちゃんは!?
 どこ!?

 のろまな私が気付く前に、お婆ちゃんは刈穂叔母様の目の前に踏み込んでいました。
 床を這うように、信じられない速さで・・・!

238:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:25:53 hPGmC2Ew

  ダンッ

 と床板をすごい勢いで蹴ったお婆ちゃんは叔母様の目の前に躍り上がりました!
 舞い散る黒い薔薇の花がお婆ちゃんの巻き起こした風に吸い寄せられ、頭の後ろで波打っています。
 まるで黒髪のようにたなびいて・・・
 錯覚なんですけど・・・まるでお婆ちゃんが若返った様に見えました。

   タンッ

    ガッ カシャーン・・・

 声を上げることも両手で顔を覆うことも忘れ、まるでキアヌ・リーブスの映画のようなその光景を私たちは見ている事しか出来ませんでした。

 叔母様が二発目の引き金を引くより早く、お婆ちゃんは杖を抜かずに左手で持ったまま拳銃をもった右手を下から叩き上げました。
 次の瞬間、お婆ちゃんの頭の後ろから赤い血が霧の様に飛び散り、一瞬止まったお婆ちゃんの体がいきなりコマのように縦に回転しました。
 その身体から鋭い稲光のような、しかし鈍い光が目を打ったかと思うと全ては終わっていました。

 聞いた事も無いような悲鳴を上げながら刈穂叔母様が床に崩れ落ち、そしてお婆ちゃんも倒れこんでいるのを見たのが私のその時の最後の光景だったんです。

 私は気を失ったそうです・・・

239:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:26:42 hPGmC2Ew



 「・・・いやぁ・・・」
 膝の上から私の身体を這い登ってくる蒔穂の声。
 見下ろせば下着姿の姉が私の指の動きに合わせて悩ましげにくねっている。
 「やめ・・・あっ・・・穂摘・・・さぁん」
 「ん、何?」
 ぐっと押し込んだ指先が熱い肉に包まれる。
 「ヒッ・・・!」
 しっとりと濡れたそこは上の口より雄弁だ。
 「気持ちいいの?」
 「ふっ・・・ぅんん・・・」
 甘ったるい声がここは本当によく響く。

 どうも、藍澤 穂摘です。
 そう・・・あの事件から4ヶ月経ちました。
 この古臭い倉の土壁を通して蝉の声が五月蝿いです。

 結果を言ってしまえば、刈穂叔母様は右腕の筋を切断され、お婆ちゃんは左目を失くしました。

240:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:27:39 hPGmC2Ew
 心臓を狙っていた刈穂叔母様の銃を跳ね上げた拍子に発射された弾が左目を潰してしまった。事前に筋肉増強剤を飲んでいたらしいけど、一発目は完全にかわしていたらしいからさすがお婆ちゃん。
 でも本当は、お婆ちゃん、叔母様の右腕を斬り落とす気満々だったのは、その場にいた全員がわかっていました。左目を吹き飛ばされた衝撃で踏み込みが甘くなり、叔母様が半歩後ろに下がっていたが為にその程度で済んだんですね。
 全く悪女は運がいいw

 「はっん・・・ふ・・・ いぃい・・・気持ちいいよぅ・・・」
 あらあら・・・
 「なぁに?気持ちいいのぉ?」
 「あ・・・指・・・指がいいの・・・」
 「ふふ・・・ほら」
 「うぁんんっ!・・・っく」
 「いい? これは!?」
 捩れる背に浮かぶ背骨が蛇のように揺らめき、浮かぶ汗が微光に煌き自らの肉体を化粧している。
 「穂摘さん・・・好き・・・」
 内からの熱にうなされる姉が不意に口にしたその言葉が背筋を凍らせる。

241:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:28:28 hPGmC2Ew
 姉の気持ちが私の心に染み入ると同時に恐怖を呼び起こす。

 私たち・・・
 私たちもお母さん達のように?
 お婆ちゃんたちのように?

 いずれは互いに食い潰しあうんじゃないの?
 私たちの御先祖様たちがそうだったように・・・

   「・・・逃げそこなったわ・・・」
   血まみれで廊下に立ち尽くし、お婆ちゃんが言ったその一言。
   それはひっくり返せば今の蒔穂の言葉に繋がる・・・

 もう死なない限り、殺さない限り逃げられないの?

  ドンドン

 不意に倉の戸を叩く音に飛び上がる!
 「Makiho Hotumi! Came out!」
 「ご飯だよ~」

242:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:29:10 hPGmC2Ew

 な、何よ!もう~・・・
 ああ、ジェイムズさんと刈穂ですよ。一体どういう神経でウチに居ついてんだか・・・
 今でもお婆ちゃんを殺る気なんですよ!
 でも、お婆ちゃんが面白がって「なら、居候しろ」って言い出して・・・信じられない!
 「ほどほどにね~!」
 巨大なお世話の捨て台詞を残して、野良猫女はジェイムズとケタケタ笑いながら離れていきました。
 「ったく・・・イイ所だったのに」
 腹立たしさにピシャっと姉のお尻を平手打ちする。
 ショーツを引き絞ってTバックにしてやっていたので直に当たったお尻の感触が気持ちいい!
 「きゃん!」
 こちらも当然いい所だったところでイキナリお尻を叩かれたものだから堪らない。
 「何?」
 見上げたキョトンとした顔に噴出しそうになりながら、私は軽く溜息をつきながら蒔穂のショーツを直してやった。
 「ご飯だって・・・」
 「そんな・・・もう・・・」
 食い込んだ下着をお尻の谷間から引き出してキチンと整えてやると、私はそのままその柔らかい半球を撫ぜまわした。

243:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:29:56 hPGmC2Ew
 「ん・・・」
 たちまち潤みだすその黒目がちの瞳
 「もっと・・・」
 「また、今度ね・・・たっぷりお仕置きしてあげる。さ、降りて」
 基本的に私に逆らえない姉はしぶしぶと私の膝から降りて、熱の篭った身体でだるそうに服を身に付け始めた。
 その姿を眺めながら、私の心はどす黒い何かが渦巻いていました。

 お母さんの涙・・・刈穂の叫び・・・お婆ちゃんの生き方・・・藍澤の女

 まるでこの倉の闇が私の心に乗り移ってしまったみたい。
 これから・・・私たちどうなるの?
 最後はやっぱり・・・・・・

 「穂摘ちゃん」
 頭の上から降ってきたその声に振り仰ぐと私の前に蒔穂が立っています。
 零れてくる光りの筋に照らされ、姉の身体は淡く光っていました。

 「好き・・・こんな事言える相手は、穂摘ちゃんだけなんだからね」


244:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 21:31:02 hPGmC2Ew
 その声は、蒔穂の身体を覆う光を伴って私の中に入ってきた・・・イヤ、ホントに

 でも・・・その光りは私の心の雲りを貫いて・・・直接私のマンナカに届いてきました。

 「ちゃんづけ、すんな!」
 何だか照れくさくて、それでも嬉しくて恥ずかしくて、私は姉の顔を見ないように立ち上がりました。
 そう、藍澤の血が私たち姉妹の中に流れていようと、それが将来私たちに何をしようと・・・

 「そんな事、知るか!」

 「え?」
 ビックリする姉をすり抜けながら私はその腕を掴んで言ってやりました。
 「今夜、またココに来るのよ・・・いいわね、お姉ちゃん」
 「あ・・・ハイ 穂摘さん」
 (好きだよ、姉さん)
 声に出さず、唇だけ動かしたその言葉を蒔穂はわかったのかナ?

 わかってもわからなくても、いいや!今は・・・
 カビ臭い空気を吸い込んで、私は蒔穂の腕を掴んだまま一歩

   歩き出しました。

       麹倉の姉妹 ~完結~

245:15
07/03/11 21:34:58 hPGmC2Ew
ようやく完結しました~
ダラダラと長くなってしまい申し訳ないです

しかもだんだんとスレの主旨から離れていくし^^;

と、とにかく私の中で蒔穂と穂摘のお話はこれで完結しました。続編なんてありませんから御安心をw
今まで辛抱強くお付き合いくださった皆様、ありがとうございました。

皆さんのレスは本当に嬉しかったです!

246:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 22:06:25 e3DaSNcm
冗長で、展開もマンネリで
正直まったく面白くない駄文ですね。

いまどき小学生でももう少しましな小説書けますよw。

247:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 22:40:26 /aY6e5gV
>>246 は童貞キモヲタニート

248:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 22:43:37 0NhDPx7v
昼夜逆転生活者の亀井静香信者が起床しました。
ID:e3DaSNcm
亀井静香に性的興奮する荒らしが0:00~8:00前後に荒らします。
絡まれても決して凹まないように。

249:アール子
07/03/11 23:19:54 e3DaSNcm
>>247 は高齢キモばばあ(推定年齢134歳)


250:アール子
07/03/11 23:29:29 89K9Wawu
>>248

日本から書き込んでると勝手に思い込む妄想まんずりババア52歳。


251:名無しさん@秘密の花園
07/03/11 23:34:18 /aY6e5gV
>>249
妄想が激しいようで




つ【精神安定剤】

252:アール子
07/03/11 23:40:10 89K9Wawu
>>251
妄想と推定の違いもわからないようで

た【小学校教育】

253:名無しさん@秘密の花園
07/03/12 03:00:08 ZpPLdDxF
>>245 ついに完結(・∀・)キター!
GJ!!すごいよかったです!

254:名無しさん@秘密の花園
07/03/13 00:34:07 u0OCv+OB
>>245
おつかれさまでした
色んな意味で読んでて幸せになりました
マジで良作

255:名無しさん@秘密の花園
07/03/13 03:34:44 VvwlwPDv
婆さんがちょっとアレすぎてかなり萎えたがまあ丸く収まってよかった
しかし展開に詰まったとはいえあれはないだろうとは思う

256:名無しさん@秘密の花園
07/03/14 02:42:04 kYMSbqfQ
女子プロレスの紫雷姉妹で

257:名無しさん@秘密の花園
07/03/15 01:28:48 mqIlHkqu
GJっス(o^-’)b
次回作に期待(o^-^o)

258:へっぽこ作家
07/03/28 12:41:57 /wvi7j9s
わたしも書いていいですか?

このスレの作家さんには負けますが。

259:名無しさん@秘密の花園
07/03/28 20:12:19 DT9GJzYd
是非お願いしますm(._.)m
たのしみ!

260:名無しさん@秘密の花園
07/03/28 20:51:07 9n6q2vqR
投下のときはsageでお願いします

261:名無しさん@秘密の花園
07/03/29 00:41:22 BO4G//Ne
お待ちしてます!

262:へっぽこ作家
07/03/30 01:11:53 VPvGBpRe
一応大まかに言うと
「レズでSの異母妹に目をつけられ、M調教される異母姉」
って感じにしようと思います。


異母姉:歩(21) 160cm 83*58*83
異母妹:遥(19) 170cm 105*68*98
少し今までと違うのは、歩と遥は異母姉妹って設定なので、
虐めるシーンが残忍な感じかもしれません。

263:名無しさん@秘密の花園
07/03/30 03:54:35 JcIcqvVl
>>262
投下は大歓迎だが、へっぽこ作家とか書いていいですかとか
誘いウケっぽいこと言うのはウザいからやめてくれ。

264:名無しさん@秘密の花園
07/03/30 22:52:08 ehJyCu1M
>>262 いらないです。
あんたいっぱいそういうスレ立ててるでしょ?
そこで書けば?

265:名無しさん@秘密の花園
07/04/01 19:35:43 xXvtnB8A
>>262

ウエスト68ってすっっごいデブなんですけど。それだけで萎える

266:名無しさん@秘密の花園
07/04/01 20:11:56 TxGPAc7X
デブ・デブってバカにしてるけどおまえらだってババアだろ。
「目くそ鼻くそを嗤う」とはこのことだなww

267:名無しさん@秘密の花園
07/04/08 20:59:17 D1nHiabf
最初の言葉

 私には枷がつけられている。

 失語症・・・じゃないか

 生まれてから言葉を発した事なんてない。
 しゃべる?
 どうやるの、それ?

 私には枷が付けられている。
 私の左手・・・
 鈍く白く光るワッパ・・・

 何で今時の日本は手錠が買えるんだろう?
 しかもコレ・・・どんなに手をすぼめてみても抜けそうにない。

 要するに"女用"だ。
 ヘンタイ応援グッズだ。

 力任せに抜こうとしたけど手首の皮がむけるだけなので諦めた。

268:名無しさん@秘密の花園
07/04/08 21:00:06 D1nHiabf

 お姉ちゃんにはかなわない・・・

 携帯が・・・鳴った

 言葉を話さない私に携帯を買い与えるのはお姉ちゃんだ。
 いらないって何度言っても聞いてくれない・・・

 携帯が・・・鳴っている

 ウタダの着ウタ・・・

 私、ウタダは嫌いなのに・・・

 無視してやろう。

 そう思ったけど・・・ウタダは依然として歌い続けている・・・

 この電話にかけてくる人物は世界中に一人だけ。

 翠お姉ちゃん。


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