06/05/21 21:33:44 bQBdq0ok
「ん…」
「はぁ…」
切ない吐息を残して、名残惜しそうに二人の唇が離れて行く。
いつまでも消えない、心地良い胸の鼓動を感じながら、互いにポーッと上気した顔で見つめ合う。
やがて
「ファーストキス…」
そっと唇を指でなぞりながら、なぎさが口を開いた。
「…え?」
「レモンの味って言うけど違ったね。もっとステキで、何かこう優しい味だった…」
「…なぎさ。…うん」
その言葉に微笑みを返すほのか。そして頬を赤くしながら俯くと
「ね、なぎさ?もう一回…イイ?」
と少し恥ずかしそうに上目になぎさにおねだりをする。
「ほのか?…フフッ、まさか物足りなかったの?」
「なぎさ!?違う…!」
「アハハッ。ゴメンね、冗談!…いいよ。実はあたしも同じコト思ってたんだ…」
「もぅなぎさったら…」
クスリと笑うほのか。そして視線を熱く交差させ、二人が再び唇を近付ける。
「ほのか…っ!」
「んんっ…なぎさ!」
先程よりも激しい、獣の様な本能のキス。指を絡ませながら、しばし貪る様に互いを求め合う。が――
「ひゃんっ…!?」
突然、ほのかが上ずった声を上げた。