07/10/28 23:44:28
>>664
(大神官ハーゴンに呪いを掛けられ、子犬の姿に変えられてどれくらい経過したであろうか)
(野犬や人間に虐げられ、時には可愛がられ、風雨に晒され空腹に耐えかねたりもしながら)
(今は亡きムーンブルクの北東に位置するムーンペタの町で犬としての生活を送っていた・・・)
(だがそんな折、犬としての生活にピリオドを打つ瞬間がやってきたのだった)
(いつもの様に残飯を漁るため、トボトボと歩いていた時の事)
(真実を映し出すと言われる伝説の鏡を持った、一人の男性との出会いがきっかけだった)
(幼少の頃より鏡の逸話は聞かされていたが、こうして目の当たりにし)
(あろう事か自らが、その伝説の効果を受けようとは夢にも思わなかった)
(子犬の姿のまま、抗う事もなく男性の家へ連れて帰られると、ついに奇跡の瞬間が訪れたのだった)
(鏡に照らし出される様に子犬の姿が映し出されると、眩い光を放ち)
(やがて男性の目の前に、一人の少女の姿が露になったのだった)
・・・あ・・・・・・あぁ・・・・・・・・・
これは・・・・・・ぁ・・・・・・わたくしは・・・・・・・・・
元の姿に・・・・・・・・・も、戻れたのでしょうか・・・・・・?
(夢と現の狭間を彷徨っている様な表情で、自分の手の平や全身)
(家の中や目の前の男性を何度となく伺い、未だ半信半疑の状態でゆっくりと口を開いた)
【大変お待たせ致しました!】
【それでは、どうか時間の限り御一緒させて下さいませ】