05/05/31 03:10:16 oJemwE0l
ふと気づくと、誰かがこっちを凝視してるような錯覚にとらわれる。
歩いてて、通勤電車内で、コンビニで、本屋で、夜半の帰途で。
常に値踏みされて、一瞬にして勘定される。
なにかの話で盛り上がっている女学生の塊とすれちがい、一瞬にしてお会計。
すれ違いざまの視線の一閃。しばらく歩いて背後で笑い声が起きる。気に留めていないと、欠けそうな勢いでいつも歯を食いしばっている。
縦横、天地、隙無く視線が貫通していく。
「おまえは何者だ?」「どれくらいの価値がある?」「世間の一員か?」「きちんと生きてきたのか?」
精神的擦過傷。
休日、近所の親子がキャッチボールしている快活な掛け声で起きる。
しばらく呆けたまま脇を見ると、窓の中に顫えている自分の顔を見つけた。