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2021年02月25日11時37分
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脱税容疑で告発されたＮＰＯ法人「なかよしネット遊歩」が運営する認知症グループホーム＝２４日午前、東京都江東区
認知症グループホームを運営する会社が法人税計約６５００万円を脱税したとして、東京国税局査察部が法人税法違反容疑で、「アートアシスト」（千葉県松戸市）など２法人と同社の先達徳男社長（６９）を千葉地検に告発したことが２５日、関係者への取材で分かった。
同社の他に告発されたのは、先達社長が理事長を務めるＮＰＯ法人「なかよしネット遊歩」（同市）。２法人は千葉県や東京都内で五つのグループホームを運営し、入居者から月額利用料を受け取るほか、介護報酬を得ていた。
関係者によると、先達社長は利用料や報酬のうち、現金で受け取った分を全て売り上げから除外。２０１８年９月期までの３年間で計約２億７０００万円の所得を隠し、法人税計約６５００万円を脱税した疑いが持たれている。
施設には常時７０人前後が入居し、６割ほどは生活保護受給者だった。月額利用料は１１～１４万円ほどで、地域ごとの生活保護費と同額程度に設定されていたとみられる。
除外した売り上げの多くは、施設に現金書留で送られてくる保護費だった。一部の入居者の口座は施設側が管理し、先達社長が自ら月額利用料を引き出すこともあったという。
先達社長は２４日、都内で取材に応じ、「将来への不安から現金をプールし、それがエスカレートしてまひしてしまった」と説明。不正は１０年ほど前から行っていたといい、査察部の強制調査を受けた際、自宅の寝室には現金が数億円あったと話した。