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[ 2021年1月30日 05:30 ]
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役職を辞任した公明党・遠山清彦幹事長代理
Photo By 共同
緊急事態宣言再発令中の深夜に東京・銀座のクラブを訪れて批判を浴びている公明党の遠山清彦幹事長代理が29日、役職を辞任した。資金管理団体が2019年、福岡市のキャバクラなどに「飲食代」として計約11万円を支出していたことがこの日、政治資金収支報告書で新たに判明。世論の批判に耐えきれなくなった格好だ。
遠山氏は国会内でキャバクラ支出を認め「国民に申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と謝罪。支出分を資金管理団体に返還した上で、政治資金収支報告書を訂正したと明らかにした。「職責を果たしていく中で、信頼を回復できるよう努力したい」とし、議員辞職を否定した。
遠山氏によると、支出は計5件で、うち4件は公設秘書が福岡市内のキャバクラに行った際の飲食代。残り1件は遠山氏が宮崎県延岡市内のスナックで企業関係者と懇談した際のものという。こうした説明にネット上では「秘書の責任にするな」との声が上がった。
国民に夜間の外出自粛を求める中での銀座クラブ訪問で批判を浴びていた遠山氏。公明党は「清廉」のイメージを掲げていただけに影響は大きく、党本部には大量の苦情が寄せられ、支持母体の創価学会にも多くのクレームが入っていた。加えて発覚したキャバクラ支出。同関係者は「選挙の実動部隊の中心を担う学会の婦人部は“許せない”とすさまじい怒りようだ。遠山氏は人気があっただけに“裏切られた感”は激しい」と指摘する。
今年は公明党が「2大決戦」と位置付ける東京都議選（7月4日投開票）と総選挙が控える。「遠山氏は党のホープで、次の次の代表候補。傷つけないように処分を見送っていたが、学会員の動向次第では議員辞職まで追い込まれる」とした。
次期衆院選には比例九州ブロックから神奈川6区に鞍替え出馬することが決まっている。同区は前回衆院選で唯一取りこぼした小選挙区。同関係者は「6区の候補者差し替えも難しい」と指摘。同じく緊急事態宣言再発令中の深夜に、銀座のクラブをはしごした自民党の松本純国対委員長代理もこの日、役職を辞任した。党や政権の先行きにも大きな影響が出そうだ。